JP2003241090A - 波長選択素子を備えた光学系 - Google Patents

波長選択素子を備えた光学系

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JP2003241090A JP2002179148A JP2002179148A JP2003241090A JP 2003241090 A JP2003241090 A JP 2003241090A JP 2002179148 A JP2002179148 A JP 2002179148A JP 2002179148 A JP2002179148 A JP 2002179148A JP 2003241090 A JP2003241090 A JP 2003241090A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ビデオカメラや電子スチルカメラ等に適し、色
収差が目立たず画面全体にわたって高い光学性能を有
し、かつ低コストで小型、軽量の、波長選択素子を備え
た光学系を提供する。 【解決手段】光軸に沿って物体側から順に、屈折力を有
する光学素子と絞りとからなる対物光学群OBと、屈折
力を有しない光学素子からなる非屈折力光学群PLと、
撮像素子Iとを有し、非屈折力光学群PLは、短波長の
光を選択的に略不透過とする波長選択素子SCを有し、
波長選択素子SCは、所定の条件式を満たす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体撮像素子等を
撮像素子としたビデオカメラや電子スチルカメラ等に用
いられ、画面全体にわたって高い光学性能を有する、波
長選択素子を備えた光学系に関する。
【0002】
【従来の技術】固体撮像素子等の撮像素子は、従来用い
られている銀塩フィルムと異なり、可視光線だけでなく
可視光線よりも長波長の赤外光線に対しても高感度であ
る。従って、良好な色再現を達成するため、また長波長
の光の色収差に起因するフレアを除去するために、70
0nm以上の長波長の光をカットする必要がある。この
ため、従来固体撮像素子等を撮像素子としたビデオカメ
ラや電子スチルカメラ等では、撮像素子の物体側に、7
00nm以上の長波長の光をカットする赤外カットフィ
ルタが配置されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ビデオカメラや電子ス
チルカメラの普及に伴い、これらのカメラの小型化、軽
量化が要望されている。また一方では、固体撮像素子等
の撮像素子の画素は、年々高密度化及び微細化し、これ
に伴い光学系の高性能化が要望されている。球面収差や
コマ収差等のいわゆる単色収差は、最近の非球面加工技
術の向上によって簡単に非球面レンズを使用できるよう
になった結果、補正することが容易となっている。従っ
て、光学系の高性能化を図りつつ、レンズの枚数を減ら
して小型化、軽量化を図ることが可能である。これに対
し色収差は、レンズの枚数を増やさなければ良好に補正
することができない。従って、光学系の高性能化を図る
ことができない。このため、色収差は光学系の小型化、
軽量化を図る際の障害となっている。特に、紫から紫外
の光(紫色の光及び紫外光)の色収差は目立ちやすいた
め、この色収差をいかに抑えるかが光学系の高性能化を
図るためのポイントである。その解決法の一つとして、
特殊低分散ガラスや蛍石等を用いた光学系の設計が知ら
れている。しかし、これら光学材料は概して屈折率が低
いためにレンズの厚肉化や枚数の増加を招いてしまう。
このため、光学系が大型化するばかりでなく、材料が高
価であるために低コスト化を図ることが困難となってし
まう。
【0004】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であり、ビデオカメラや電子スチルカメラ等に適し、色
収差が目立たず画面全体にわたって高い光学性能を有
し、かつ低コストで小型、軽量の、波長選択素子を備え
た光学系を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、光軸に沿って物体側から順に、屈折力を有
する光学素子と絞りとからなる対物光学群と、屈折力を
有しない光学素子からなる非屈折力光学群と、撮像素子
とを有し、前記非屈折力光学群は、短波長の光を選択的
に略不透過とする波長選択素子を有し、前記波長選択素
子は、以下の条件式を満たすことを特徴とする波長選択
素子を備えた光学系を提供する。 (1) 390<λ50<430 但し、 λ50:前記波長選択素子において短波長の光の透過率
が50%となる波長(単位:nm).
【0006】また別の観点によれば本発明は、光軸に沿
って物体側から順に、屈折力を有する光学素子と絞りと
からなる対物光学群と、屈折力を有しない光学素子から
なる非屈折力光学群と、撮像素子とを有し、前記非屈折
力光学群は、短波長の光を選択的に略不透過とする波長
選択素子を有し、前記波長選択素子は、前記非屈折力光
学群の中の光学素子の表面のみに設けられた干渉膜によ
って短波長の光を選択的に略不透過とする干渉膜フィル
タであることを特徴とする波長選択素子を備えた光学系
を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】まず、本発明について、後に詳述
する実施例1に係る波長選択素子を備えた光学系を参照
して説明する。図1は、実施例1の広角端状態Wと望遠
端状態Tでのレンズ断面図である。実施例1の対物光学
群OB単体の広角端状態及び望遠端状態における収差は
それぞれ、図2及び図3に示す通りである。図2及び図
3より、単色収差は良好に補正されているが、倍率色収
差は若干残存している。この倍率色収差図を光線の波長
に対する量に書き改めたものがそれぞれ図4及び図5で
ある。これによれば、短波長側で倍率色収差が多く発生
しており、これを除去できれば倍率色収差の多くを結果
的に減らしたことと同じ効果を得ることができる。短波
長の光を除去するために、短波長の光を選択的に略不透
過とする波長選択素子SCを対物光学群OBと撮像素子
Iとの間の非屈折力光学群PLに有する形で配置してい
る。ここで、略不透過とは基本的に透過率が0%である
ことをいい、以下同様である。これによって、対物光学
群OBから射出される光線の短波長の光を非屈折力光学
群PLで除去している。尚、短波長の光の除去は最短で
340nmまでの光で十分である。なぜなら、光学ガラ
スは元々340nm以上の光しか透過していないからで
ある。
【0008】本発明の波長選択素子を備えた光学系は、
光軸に沿って物体側から順に、屈折力を有する光学素子
と絞りとからなる対物光学群OBと、屈折力を有しない
光学素子からなる非屈折力光学群PLと、撮像素子Iと
を有し、非屈折力光学群PLは、短波長の光を選択的に
略不透過とする波長選択素子SCを有し、波長選択素子
SCは、以下の条件式(1)を満たすことが望ましい。 (1) 390<λ50<430 但し、 λ50:波長選択素子SCにおいて短波長の光の透過率
が50%となる波長(単位:nm).
【0009】条件式(1)は、短波長の光を選択的に略
不透過とするような波長選択素子SCの適切な特性の範
囲を規定している。条件式(1)の上限値を上回った場
合、目立ちやすい紫から紫外の光の倍率色収差を抑える
ために紫から紫外の光を除去するだけでなく、青色の光
まで除去してしまうことになる。その結果、波長選択素
子SCを透過して撮像素子Iで受光された光は、色再現
に必要な青、緑、及び赤の3原色のうちの青色の光を失
い、適正な色再現をすることができなくなってしまう。
従って、高性能な光学系を達成することができない。一
方、条件式(1)の下限値を下回った場合、目立ちやす
い紫から紫外の光の倍率色収差を抑えるために紫から紫
外の光を、波長選択素子SCによって十分に除去するこ
とができない。従って、高性能な光学系を達成すること
ができない。
【0010】また本発明の好ましい態様によれば、波長
選択素子SCは、短波長の光を吸収することによって当
該短波長の光を選択的に略不透過とする吸収フィルタで
あり、以下の条件式(2)を満足することが望ましい。 (2) 10<λ80−λ10<40 但し、 λ10:波長選択素子SCにおいて短波長の光の透過率
が10%となる波長(単位:nm), λ80:波長選択素子SCにおいて短波長の光の透過率
が80%となる波長(単位:nm).
【0011】吸収フィルタにおいて、該吸収フィルタを
構成する媒質の光路長が変化した場合、吸収することが
できる光の特性もそれに伴って変化する。また、屈折力
を有しない光学素子において、光軸に対して略平行な光
線が該光学素子に入射する場合、この略平行な光線の光
路長は光軸からの距離によらず略同じとなる。従って、
吸収フィルタは屈折力を有しない光学素子とすることに
よって、該吸収フィルタに入射する光軸に対して略平行
な光線の光路長を光軸からの距離によらず略同じにする
ことができる。従って、吸収フィルタによって吸収され
る光の特性を光軸からの距離によらず略一定に保つこと
ができる。
【0012】一方、固体撮像素子等を撮像素子としたビ
デオカメラや電子スチルカメラ等では、固体撮像素子の
特性上の要求から、対物光学群OBの射出瞳位置は像面
から遠くに配置される。言い換えれば、対物光学群OB
を射出する光線は光軸に対して平行に近くなっている。
これより本発明では、波長選択素子SCである吸収フィ
ルタを、対物光学群OBと撮像素子Iとの間に位置する
非屈折力光学群PLに配置することがさらに望ましい。
従って本発明において、撮像素子Iの画面中心及び画面
周辺に入射するそれぞれの光の特性を均一化し、撮像素
子Iに入射する光が画面全体にわたって均一な特性を有
するようにして、光学系の高性能化を図っている。
【0013】条件式(2)は、波長選択素子SCである
吸収フィルタの適切な特性の範囲を規定している。条件
式(2)の上限値を上回った場合、吸収フィルタの吸収
特性を示すグラフの形は、短波長側に向かって吸収量が
なだらかに増加する形となる。従って、条件式(1)の
下では、短波長側では透過率が相対的に大きくなって、
紫から紫外の光を波長選択素子SCによって十分に除去
することができない。また、長波長側では透過率が相対
的に小さくなる、即ち青色の光の一部を除去してしま
う。このため、色再現に必要な青、緑、赤の3原色中の
青色の光の一部を失い、適正な色再現をすることができ
なくなってしまう。従って、光学系の高性能化を図るこ
とができない。一方、条件式(2)の下限値を下回った
場合、吸収フィルタの吸収特性を示すグラフの形は、短
波長側に向かって吸収量が急激に増加する形となる。し
かしながら、このような特性を有する吸収フィルタの製
造は難易度が高い。このため、製造コストがかかり、低
コストな光学系を提供するという本発明の目的を達成す
ることができなくなってしまう。
【0014】また本発明の好ましい態様によれば、波長
選択素子SCは、非屈折力光学群PL中の光学素子の表
面に設けられた干渉膜UVCによって短波長の光を選択
的に略不透過とする干渉膜フィルタであり、以下の条件
式(3)を満足することが望ましい。 (3) D/PY<1.1×102 但し、 D:干渉膜UVCの配置位置から撮像素子Iまでの空気
換算光路長(単位:mm), P:撮像素子Iの最も短い方向で計った画素ピッチ(単
位:mm), Y:撮像素子Iの画面対角長(単位:mm).
【0015】干渉膜フィルタは、蒸着等によって光学素
子の表面に干渉膜を形成したものである。また干渉膜フ
ィルタは、所定の波長の光を透過し、所定の波長以外の
光を反射することによって、波長毎に透過と反射の比率
をコントロールすることができる。さらに、吸収フィル
タは波長毎に光を吸収するのに対し、干渉膜フィルタは
波長毎に光を反射する点で異なるが、両者は波長毎に光
を透過する点において同じである。従って両者は、光の
波長を選択するという観点から見れば、同様の効果を奏
するものである。
【0016】干渉膜フィルタは、蒸着等による製造方法
上、干渉膜の蒸着される面が曲率を有する場合、面の中
心と面の周辺とではフィルタの特性が異なってしまう。
従って、干渉膜UVCの形成される面は、屈折力を有し
ない平面であることが望ましい。また、干渉膜フィルタ
は薄膜の干渉によってその特性を得るものであるため、
原理的に、光が該フィルタに垂直に入射したときと、斜
めに入射したときとでは干渉膜フィルタの特性が異な
る。従って、画面全体にわたって均一な特性を得るため
には、干渉膜フィルタに入射する軸上光線の入射角度
と、干渉膜フィルタに入射する軸外光線の入射角度とが
略同一であることが望ましい。これを実現するために、
軸上光線及び軸外光線は光軸に略平行であることが望ま
しい。また、上述のように固体撮像素子等を撮像素子と
したビデオカメラや電子スチルカメラ等では、対物光学
群OBより射出される光線は光軸に対して平行に近くな
っている。これより本発明では、波長選択素子SCであ
る干渉膜フィルタを、対物光学群OBと撮像素子Iとの
間に位置する非屈折力光学群PLに配置することがさら
に望ましい。従って本発明において、撮像素子Iの画面
中心及び画面周辺に入射するそれぞれの光の特性を均一
化し、撮像素子Iに入射する光が画面全体にわたって均
一な特性を有するようにして、光学系の高性能化を図っ
ている。
【0017】ここで、干渉膜フィルタの干渉膜UVCに
関するゴーストについて、以下の3つの波長の光につい
て述べる。1つめの波長の光は、干渉膜フィルタを透過
せずに反射する光である。この波長の光は、干渉膜UV
Cが形成された面(以下、「干渉膜面」という)におい
て物体側に反射される。この反射された光は、物体側の
レンズのレンズ面で再び反射してゴースト光となる可能
性が考えられる。しかし実際には、斯かる光は干渉膜面
を透過することができない波長の光であるため、撮像素
子Iに入射することはない。従って、斯かる光がゴース
トとなることはない。2つめの波長の光は、干渉膜フィ
ルタを殆ど反射せずに透過する光である。この波長の光
は、干渉膜面において殆ど反射されないため、ゴースト
との原因となることはない。
【0018】3つめの波長の光は、上記2つ波長の光
(干渉膜フィルタを透過せずに反射する光と干渉膜フィ
ルタを殆ど反射せずに透過する光)の間の波長の光、即
ち干渉膜フィルタにおいて透過と反射をする光である。
この波長の光は、波長選択素子SCの干渉膜面と撮像素
子Iとの間で、図6に示すような周期パターンゴースト
を発生することがある。尚、図6は波長選択素子SCの
干渉膜面と、撮像素子Iとの間で発生する周期パターン
ゴーストの撮像素子I上での形状を示す図である。この
周期パターンゴーストは、撮像素子Iの反射率が高いこ
ととこの波長の光に対する干渉膜面の反射率が高いこと
から元々干渉膜面と撮像素子Iとの間でゴーストが発生
しやすい上、図7に示すように撮像素子Iの表面は微細
な周期パターンを有していることから発生する。ここ
で、図7は撮像素子Iの表面の微細な周期パターンによ
って起こる干渉の模式図である。図8は波長選択素子S
Cの干渉膜UVCにおいて透過と反射をする光に起因し
て、波長選択素子SCの干渉膜UVC面と撮像素子Iと
の間で発生する周期パターンゴーストのメカニズムを示
す図である。
【0019】周期パターンゴースト発生のメカニズムは
次の通りである。まず、物体側からのこの波長の光(波
長選択素子SCの干渉膜UVCにおいて透過と反射をす
る光)は、対物光学群OBを経て、波長選択素子SCを
有する非屈折力光学群PLへ入射する。そしてこの波長
の光は、波長選択素子SCに形成された干渉膜UVCを
半透過して撮像素子Iに入射する。図7に示すように撮
像素子I表面は周期パターンを有しているため、撮像素
子Iに入射した光は該撮像素子I表面において、正反射
されるだけでなく、光の干渉を起こして光路長差がnλ
(n:整数,λ:波長)となる方向へも反射されること
となる。この光路長差がnλとなる方向へ反射された光
は、図8に示すように波長選択素子SCの干渉膜面UV
Cにて半反射して再び撮像素子Iに入射する。しかし撮
像素子Iに入射したこの光は離散的であるため、周期パ
ターンを有するゴースト(周期パターンゴースト)とな
って現れることととなる。
【0020】条件式(3)は、上記3つめの波長の光に
よる周期パターンゴーストが目立つことを防止するため
の干渉膜UVCの適切な配置場所を規定している。条件
式(3)の上限値を上回った場合、可干渉距離が条件式
(1)の下での可干渉距離を大きく上回るため、周期パ
ターンゴーストの強度が過度に大きくなる。また、画面
の大きさに対して周期パターンが大きくなって非常に目
立つため、見苦しい画像となってしまう。従って、高性
能な光学系を提供するという本発明の目的を達成するこ
とができなくなってしまう。
【0021】さらに本発明において、条件式(3)の下
限値を2×10とすることがより望ましい。この下限値
を下回った場合、干渉膜UVCを設けるための光学素子
の表面が撮像素子Iに近接することによって、干渉膜面
に付着したホコリ等が撮像素子Iに影を落としやすくな
る。このため、ホコリ等の影が画面に写り込みやすくな
るため、高い画質を得ることが困難となってしまう。従
って、高性能な光学系を提供するという本発明の目的を
達成することができなくなってしまう。
【0022】また本発明の好ましい態様によれば、以下
の条件式(4)を満足することが望ましい。 (4) |Y/P0|<0.55 但し、 Y :撮像素子Iの画面対角長(単位:mm), P0:非屈折力光学群PLの最も物体側の光学素子の表
面から計った対物光学群OBの射出瞳の位置(像面側方
向を正、単位:mm).
【0023】条件式(4)は、対物光学群OBの射出瞳
位置の適切な範囲を規定している。条件式(4)の上限
値を上回った場合、対物光学群OBの射出側にある干渉
膜UVCが設けられた波長選択素子SCを有する非屈折
力光学群PLに入射する光線のうちの軸外光線が、光軸
に対して著しく非平行となってしまう。このため、軸上
光線の干渉膜UVCへの入射角度と、軸外光線の干渉膜
UVCへの入射角度とが大きく異なってしまう。このた
め、上述のように軸上光線と軸外光線のそれぞれにおい
て干渉膜の特性が大きく異なってしまい、画面全体にわ
たって均一な特性を得ることができなくなる。従って、
光学系の高性能化を図ることができない。
【0024】また本発明の好ましい態様によれば、以下
の条件式(5)を満足することが望ましい。 (5) 5<λ90−λ10≦40 但し、 λ10:波長選択素子SCにおいて短波長の光の透過率
が10%となる波長(単位:nm), λ90:波長選択素子SCにおいて短波長の光の透過率
が90%となる波長(単位:nm).
【0025】条件式(5)は波長選択素子SCである干
渉膜フィルタの適切な特性の範囲を規定している。条件
式(5)の上限値を上回った場合、干渉膜フィルタの透
過特性を示すグラフの形は、短波長側に向かって透過量
がなだらかに減少する形となる。従って、条件式(1)
の下では、短波長側では透過率が相対的に大きくなっ
て、紫から紫外の光を波長選択素子SCによって十分に
除去することができない。また、長波長側では透過率が
相対的に小さくなる、即ち青色の光の一部を除去してし
まう。このため、色再現に必要な青、緑、赤の3原色中
の青色の光の一部を失い、適正な色再現をすることがで
きなくなってしまう。このため、高性能な光学系を達成
することができない。一方、条件式(5)の下限値を下
回った場合、干渉膜フィルタの透過特性を示すグラフの
形は、短波長側に向かって透過量が急激に減少する形と
なる。しかしながら、このような特性を有する干渉膜を
製造するには膜の数が異常に増えることとなって製造コ
ストが高くなってしまい、低コストな光学系を提供する
という本発明の目的を達成することができなくなってし
まう。
【0026】また本発明の好ましい態様によれば、波長
選択素子SCは、長波長の光を選択的に略不透過として
有用な可視光のみを透過させ、以下の条件式(6)を満
足することが望ましい。 (6) 650<λIR<750 但し、 λIR:波長選択素子SCにおいて長波長の光の透過率
が10%となる波長(単位:nm).
【0027】上記のように短波長の光を選択的に略不透
過とするような波長選択素子SCに、長波長の光を選択
的に略不透過として有用な可視光のみを透過する効果、
即ち赤外カットフィルタの効果を加えることによって、
光学系に赤外カットフィルタを別途設ける場合に比べて
光学素子の数を1つ減らすことができる。このため、低
コスト化と小型化を図ることが可能となる。条件式
(6)は、赤外カットフィルタの効果の適切な特性の範
囲を規定している。条件式(6)の上限値を上回った場
合、赤外カットフィルタは多くの赤外の光を透過してし
まう。このため、良好な色再現や赤外の光の色収差によ
るフレアを除去することができなくなり、高性能な光学
系を提供することができなくなってしまう。一方、条件
式(6)の下限値を下回った場合、赤色の光まで除去し
てしまうことになる。その結果、波長選択素子SCを透
過し撮像素子Iで受光された光は、色再現に必要な青、
緑、及び赤の3原色のうちの赤色の光を失い、適正な色
再現をすることができなくなってしまう。従って、高性
能な光学系を達成することができない。
【0028】また本発明の好ましい態様によれば、波長
選択素子SCは、長波長の光を選択的に略不透過として
有用な可視光のみを透過させる吸収フィルタIRCF
と、長波長の光を選択的に略不透過として有用な可視光
のみを透過させる干渉膜IRCと一体であり、長波長の
光を選択的に略不透過として有用な可視光のみを透過さ
せる干渉膜IRCは、長波長の光を選択的に略不透過と
して有用な可視光のみを透過させる吸収フィルタIRC
Fよりも物体側に配置され、以下の条件式(6)を満足
することが望ましい。 (6) 650<λIR<750 但し、 λIR:波長選択素子SCにおいて長波長の光の透過率
が10%となる波長(単位:nm).
【0029】上記のように短波長の光を選択的に略不透
過とするような波長選択素子SCに、長波長の光を選択
的に略不透過として有用な可視光のみを透過する吸収フ
ィルタIRCF及び干渉膜IRC、即ち赤外カットフィ
ルタ及び赤外カット干渉膜を加えることによって、光学
系に赤外カットフィルタを別途設ける場合に比べて光学
素子の数を1つ減らすことができる。このため、低コス
ト化と小型化と軽量化を図ることが可能となる。
【0030】また、長波長の光を選択的に略不透過とし
て有用な可視光のみを透過する効果を干渉膜IRCのみ
で得ようとする場合、先述の短波長の光を選択的に略不
透過とする干渉膜フィルタにおける干渉膜UVCの場合
と同様の原理から、干渉膜IRC面と撮像素子Iとの間
で周期パターンゴーストが発生し、高性能な光学系を達
成することができなくなる。そこで図9にも示すよう
に、干渉膜IRCは吸収フィルタIRCFよりも物体側
に配置することが望ましく、この配置によって周期パタ
ーンゴーストの発生を抑えることができる。図9は波長
選択素子SCの干渉膜IRC及び吸収フィルタIRCF
において透過と反射をする光に起因して、波長選択素子
SCの干渉膜IRC面と撮像素子Iとの間で発生する周
期パターンゴーストを抑えるメカニズムを示す図であ
る。
【0031】周期パターンゴーストを抑えるメカニズム
は次の通りである。ここで、波長選択素子SCの干渉膜
IRCにおいてゴーストとなる可能性のある光は、干渉
膜IRCを透過せずに反射する光と干渉膜IRCを殆ど
反射せずに透過する光との間の波長の光、即ち干渉膜I
RCにおいて透過と反射をする光である。まず、物体側
からのこの波長の光は、対物光学群OBを経て、波長選
択素子SCを有する非屈折力光学群PLへ入射する。そ
してこの波長の光は、波長選択素子SCに配置された干
渉膜IRCを半透過する。干渉膜IRCを透過したこの
光は該干渉膜IRCの像側に配置された吸収フィルタI
RCFによってある程度吸収され、一部の光は吸収フィ
ルタIRCFを透過して撮像素子Iに入射する。撮像素
子I表面は周期パターンを有しているため、撮像素子I
に入射した光は該撮像素子I表面において、正反射され
るだけでなく、光の干渉を起こして光路長差がnλ
(n:整数,λ:波長)となる方向へも反射されること
となる。この光路長差がnλとなる方向へ反射された光
は、図9に示すように波長選択素子SCの吸収フィルタ
IRCFに再度入射して該吸収フィルタIRCFによっ
てある程度吸収され、一部の光のみが吸収フィルタIR
CFを透過する。そして吸収フィルタIRCFを透過し
た光は、干渉膜IRCに入射し該干渉膜IRCにて半反
射される。さらに干渉膜IRCにて反射された光は、再
度吸収フィルタIRCFによってある程度吸収され、一
部の光のみが撮像素子Iに入射する。しかし、撮像素子
Iにゴーストとして入射する光は、吸収フィルタIRC
Fを三度通過することによって、そのほとんどが吸収さ
れて非常に弱められるため、最終的に周期パターンゴー
ストとして目立つことはない。尚、条件式(6)につい
ては上記説明と同様である。
【0032】また本発明の好ましい態様によれば、以下
の条件式(7)を満足することが望ましい。 (7) 5<λIR−λIR80<60 但し、 λIR :波長選択素子SCにおいて長波長の光の透
過率が10%となる波長(単位:nm), λIR80:波長選択素子SCにおいて長波長の光の透
過率が80%となる波長(単位:nm).
【0033】条件式(7)は、赤外カットフィルタの効
果の適切な特性の範囲を規定している。条件式(7)の
上限値を上回った場合、赤外カットフィルタの効果の透
過特性を示すグラフの形は、長波長側に向かって透過量
がなだらかに減少する形となる。従って、波長選択素子
SCは赤色の光の一部を除去してしまう。このため、色
再現に必要な青、緑、赤の3原色中の赤色の光の一部を
失い、適正な色再現をすることができなくなってしま
う。このため、高性能な光学系を達成することができな
い。また、赤外カットフィルタの効果を干渉膜IRCの
干渉膜フィルタにて得る場合、干渉膜IRCにおいて透
過と反射をする光の波長幅が過度に大きくなる。このた
め、上述の周期パターンゴーストが発生し目立ってしま
う。従って、この場合も高性能な光学系を達成すること
ができない。一方、条件式(7)の下限値を下回った場
合、赤外カットフィルタの効果の透過特性を示すグラフ
の形は、長波長側に向かって透過量が急激に減少する形
となる。しかし、このような特性を有する干渉膜を製造
するには、膜の数を異常に増やす必要があるため製造コ
ストが高くなってしまう。このため、低コストな光学系
を提供するという本発明の目的を達成することができな
くなってしまう。
【0034】また本発明の好ましい態様によれば、波長
選択素子SCは、撮像素子Iの限界解像以上の空間周波
数をカットする機能を有することが望ましい。これによ
って光学系にローパスフィルタを別途設ける場合に比べ
て光学素子の数を1つ減らすことができる。このため、
低コスト化、小型化、光学素子の数が減ることによる軽
量化を図ることが可能となる。
【0035】また本発明の好ましい態様によれば、以下
の条件式(8),(9)を満足することが望ましい。 (8) dLPF/Y<0.2 (9) dLPF>0.5 但し、 dLPF:撮像素子Iの限界解像以上の空間周波数をカ
ットする機能を有する波長選択素子SCの光軸方向の厚
さ(単位:mm), Y :前記撮像素子の画面対角長(単位:mm).
【0036】条件式(8)は、撮像素子Iの限界解像以
上の空間周波数をカットする機能を有する波長選択素子
SCの適切な光軸方向の厚さ(光軸と平行な方向の厚
さ)の上限値を規定している。条件式(8)の上限値を
上回った場合、波長選択素子SCは光軸方向の厚さが過
度に大きくなるために重量が増加する。このため、軽量
化を図るという本発明の目的を達成することができなく
なってしまう。条件式(9)は、撮像素子Iの限界解像
以上の空間周波数をカットする機能を有する波長選択素
子SCの適切な光軸方向の厚さの下限値を規定してい
る。条件式(9)の下限値を下回った場合、波長選択素
子SCは光軸方向の厚さが過度に小さくなるために部品
としての強度を保つことができなくなる。従って、波長
選択素子SCは、微小な衝撃によっても破壊されてしま
うため、修理が必要となってしまう。このため、低コス
トな光学系を提供するという本発明の目的を達成するこ
とができなくなってしまう。
【0037】また本発明の好ましい態様によれば、波長
選択素子SCは、撮像素子I表面を保護する機能を有す
ることが望ましい。これによって光学系にカバーガラス
を別途設ける場合に比べて光学素子の数を1つ減らすこ
とができる。このため、低コスト化、小型化、光学素子
の数が減ることによる軽量化を図ることが可能となる。
【0038】次に、別の観点による発明について説明す
る。本発明の別の観点による波長選択素子を備えた光学
系は、光軸に沿って物体側から順に、屈折力を有する光
学素子と絞りとからなる対物光学群OBと、屈折力を有
しない光学素子からなる非屈折力光学群PLと、撮像素
子Iとを有し、非屈折力光学群PLは、短波長の光を選
択的に略不透過とする波長選択素子SCを有し、波長選
択素子SCは、非屈折力光学群PLの中の光学素子の表
面のみに設けられた干渉膜によって短波長の光を選択的
に略不透過とする干渉膜フィルタであることが望まし
い。
【0039】残存した短波長側の倍率色収差を短波長の
光の除去によって、収差の補正と同等の効果を得ること
によって行い、短波長の光を選択的に略不透過とするよ
うな波長選択素子SCを対物光学群OBと撮像素子Iと
の間との非屈折力光学群PLに有する形で配置している
点において上述の発明と同様である。また波長選択素子
SCは、非屈折力光学群PL中の光学素子の表面のみに
設けられた干渉膜UVCによって短波長の光を選択的に
略不透過とする干渉膜フィルタであることが望ましい。
【0040】干渉膜フィルタは、蒸着等による製作方法
上、干渉膜の蒸着される面が曲率を有する場合、面の中
心と面の周辺とではフィルタの特性が異なってしまう。
従って、干渉膜UVCの形成される面は、屈折力を有し
ない平面であることが望ましい。また、干渉膜フィルタ
は薄膜の干渉によってその特性を得るものであるため、
原理的に、光が該フィルタに垂直に入射したときと、斜
めに入射したときとでは干渉膜フィルタの特性が異な
る。従って、画面全体にわたって均一な特性を得るため
には、干渉膜フィルタに入射する軸上光線の入射角度
と、干渉膜フィルタに入射する軸外光線の入射角度とが
略同一であることが望ましい。これを実現するために、
軸上光線及び軸外光線は光軸に略平行であることが望ま
しい。また、固体撮像素子等を撮像素子としたビデオカ
メラや電子スチルカメラ等では、対物光学群OBより射
出される光線は光軸に対して平行に近くなっている。こ
れより本発明では、波長選択素子SCである干渉膜フィ
ルタを、対物光学群OBと撮像素子Iとの間に位置する
非屈折力光学群PLに配置することがさらに望ましい。
従って本発明において、撮像素子Iの画面中心及び画面
周辺に入射するそれぞれの光の特性を均一化し、撮像素
子Iに入射する光が画面全体にわたって均一な特性を有
するようにして、光学系の高性能化を図っている。
【0041】また本発明の好ましい態様によれば、対物
光学群OBの最も像面側の光学素子は、正の屈折力を有
することが望ましい。対物光学群OBの最も像面側の光
学素子が正の屈折力を有する場合、対物光学群OBを射
出する光線は光軸に対してより平行に近くなる。この結
果、干渉膜UVCに入射する光の入射角度の均一性がよ
り向上する。このため、画面全体にわたってより均一な
特性を達成することが可能となり、光学系の高性能化を
さらに図ることができる。
【0042】また本発明の好ましい態様によれば、以下
の条件式(10)を満足することが望ましい。 (10) λD/PY<4.5×104 但し、 λ:波長選択素子SCにおいて短波長の光の透過率が5
0%となる波長(単位:nm), D:干渉膜UVCの配置位置から撮像素子Iまでの空気
換算光路長(単位:mm), P:撮像素子Iの最も短い方向で計った画素ピッチ(単
位:mm), Y:撮像素子Iの画面対角長(単位:mm).
【0043】条件式(10)は、上述した3つめの波長
の光による周期パターンゴーストが目立つことを防止す
るための干渉膜UVCの適切な配置場所を規定してい
る。尚、条件式(10)は上記条件式(3)を別の観点
にて本発明のために変換したものである。条件式(1
0)の上限値を上回った場合、可干渉距離が波長λにお
ける可干渉距離を大きく上回るため、周期パターンゴー
ストの強度が過度に大きくなる。また、画面の大きさに
対して周期パターンが大きくなって非常に目立つため、
見苦しい画像となってしまう。従って、高性能な光学系
を提供するという本発明の目的を達成することができな
くなってしまう。また本発明において、条件式(10)
の下限値を8.2×103とすることがより望ましい。
この下限値を下回った場合、干渉膜UVCを設けるため
の光学素子の表面が撮像素子Iに近接することによっ
て、干渉膜面に付着したホコリ等が撮像素子Iに影を落
としやすくなる。このため、ホコリ等の影が画面に写り
込みやすくなるため、高い画質を得ることが困難となっ
てしまう。従って、高性能な光学系を提供するという本
発明の目的を達成することができなくなってしまう。
【0044】また本発明の好ましい態様によれば、上記
条件式(4)を満足することが望ましい。尚、条件式
(4)については上記説明の通りである。また本発明の
好ましい態様によれば、上記条件式(5)を満足するこ
とが望ましい。尚、条件式(5)についても上記説明の
通りである。また本発明の好ましい態様によれば、波長
選択素子SCは、上記条件式(1)を満たすことがより
望ましい。尚、条件式(1)についても上記説明の通り
である。
【0045】また本発明の好ましい態様によれば、波長
選択素子SCは、長波長の光を選択的に略不透過として
有用な可視光のみを透過し、以下の条件式(6)を満足
することが望ましい。尚、このことについても上記説明
の通りである。 (6) 650<λIR<750 但し、 λIR:前記波長選択素子SCにおいて長波長の光の透
過率が10%となる波長(単位:nm).
【0046】尚、長波長の光を選択的に不透過として有
用な可視光のみを透過する効果は、吸収フィルタ型によ
るものでも干渉膜フィルタ型によるものでもよく、また
その両方を同時に備えてもよい。干渉膜フィルタ型の場
合、短波長の光を選択的に略不透過とする波長選択素子
SCを光学素子の一方の表面に設け、長波長の光を選択
的に略不透過とする干渉膜フィルタを他方の表面に設け
る構成としてもよい。又は、波長選択素子SCが、短波
長の光を選択的に略不透過とする効果に加え、長波長の
光も選択的に略不透過とする効果をさらに有する構成と
してもよい。
【0047】また本発明の好ましい態様によれば、波長
選択素子SCは、長波長の光を選択的に略不透過として
有用な可視光のみを透過させる吸収フィルタIRCF
と、長波長の光を選択的に略不透過として有用な可視光
のみを透過させる干渉膜IRCと一体であり、長波長の
光を選択的に略不透過として有用な可視光のみを透過さ
せる干渉膜IRCは、長波長の光を選択的に略不透過と
して有用な可視光のみを透過させる吸収フィルタIRC
Fよりも物体側に配置され、以下の条件式(6)を満足
することが望ましい。この理由については上記説明の通
りである。 (6) 650<λIR<750 但し、 λIR:波長選択素子SCにおいて長波長の光の透過率
が10%となる波長(単位:nm).
【0048】また本発明の好ましい態様によれば、波長
選択素子SCは、撮像素子Iの限界解像以上の空間周波
数をカットする機能を有することが望ましい。また本発
明の好ましい態様によれば、上記条件式(8),(9)
を満足することが望ましい。尚、条件式(8),(9)
については上記説明の通りである。また本発明の好まし
い態様によれば、撮像素子Iの表面を保護する機能を有
することが望ましい。尚、これらについても上記説明の
通りである。
【0049】
【実施例】以下に、添付図面に基づいて本発明の各実施
例に係る波長選択素子を備えた光学系について説明す
る。各実施例において非球面は以下の式で表される。
【0050】
【数1】x=cy2/{1+(1−κc221/2}+C
4y4+C6y6+… 尚、yは光軸からの高さ、xはサグ量、cは基準曲率、
κは円錐定数、C4,C6,・・・は非球面係数をそれ
ぞれ示す。また、「E−n」は「×10-n」を表し、例
えば「1.234E-05」は「1.234×10-5」を表す。
【0051】(第1実施例)図1は、本発明の第1実施
例の広角端状態Wと望遠端状態Tにおけるレンズ断面図
である。本実施例に係る波長選択素子を備えた光学系
は、光軸に沿って物体側から順に、対物光学群OBと、
非屈折力光学群PLと、撮像素子Iとからなる。対物光
学群OBは、光軸に沿って物体側から順に、第1レンズ
群G1と、開口絞りSを含む第2レンズG2と、第3レ
ンズ群G3とから構成されている。第1レンズ群G1
は、物体側から順に、物体側に凸面を向け像面側の面が
非球面の負メニスカスレンズL11と、像面側により強
い凹面を向けた両凹形状の負レンズL12と、物体側に
凸面を向けた正メニスカスレンズL13とから構成さ
れ、全体として負の屈折力を有している。第2レンズ群
G2は、物体側から順に、開口絞りSと、物体側の面が
非球面で物体側により強い凸面を向けた両凸形状の正レ
ンズL21と、両凸形状の正レンズL22と両凹形状の
負レンズL23との接合負レンズと、物体側に凸面を向
けた負メニスカスレンズL24と両凸形状の正レンズL
25との接合正レンズとから構成され、全体として正の
屈折力を有している。第3レンズ群G3は、物体側の面
が非球面で物体側により強い凸面を向けた両凸形状の正
レンズL31から構成され、対物光学群OBにおける最
も像面側の光学素子であり、全体として正の屈折力を有
している。
【0052】また、広角端状態Wから望遠端状態Tまで
ズーミングする際に、第1レンズ群G1と第2レンズ群
G2との可変空気間隔は減少し、第3レンズ群G3は広
角端状態Wから望遠端状態Tまでズーミングする際に、
像面に対し略固定されている。
【0053】対物光学群OBの像面側に配置された非屈
折力光学群PLは、物体側から順に、屈折力を持たない
平面形状のローパスフィルタLPFと、撮像素子I表面
を保護するためのカバーガラスCGとからなる。ローパ
スフィルタLPFは、長波長の光を選択的に略不透過と
する吸収フィルタIRCFと一体的に構成されており、
吸収フィルタIRCFの効果を有する。さらに、ローパ
スフィルタLPFの物体側の面には長波長の光を選択的
に略不透過とする干渉膜IRCが施され、該ローパスフ
ィルタLPFの像面側の面には短波長の光を選択的に略
不透過とする干渉膜UVCが施されている。斯かる構成
のローパスフィルタLPFが、本実施例における波長選
択素子SCである。ここで、短波長の光を選択的に略不
透過とする干渉膜UVCの透過率特性を図10、長波長
の光を選択的に略不透過とする吸収フィルタIRCFと
干渉膜IRCの透過率特性の総和を図11にそれぞれ示
す。
【0054】以下の表1に本発明における第1実施例の
諸元値と条件式対応値を掲げる。表中のfは光学系全体
の焦点距離、FNoはFナンバー、ωは半画角(最大入
射角)で単位は度[°]、ndはd線(λ=587.6
nm)における媒質の屈折率、νはアッベ数をそれぞれ
示し、空気の屈折率1.00000は省略してある。ま
た、短波長の光を選択的に略不透過とする干渉膜UVC
面を「UVC面」、短波長の光を選択的に略不透過とす
る吸収フィルタUVCFを「UVCフィルタ」、長波長
の光を選択的に略不透過とする干渉膜IRC面を「IR
C面」、長波長の光を選択的に略不透過とする吸収フィ
ルタIRCFを「IRCフィルタ」、ローパスフィルタ
を「LPF」、撮像素子I表面を保護するためのカバー
ガラスを「CG」と表記する。尚、以下の全実施例の諸
元値において、本実施例と同様の符号を用いる。
【0055】また以下の全実施例の諸元値において、長
さの次元を持つ焦点距離や曲率半径等の単位はmmであ
って表中では省略しているが、光学系は比例拡大または
比例縮小しても同等の光学性能が得られるため、単位は
mmに限られるものではない。
【0056】
【表1】 (全体諸元) 焦点距離状態 広角端状態 〜 望遠端状態 f 7.40 〜 21.30 FNo 2.9 〜 5.0 ω 37.4 〜 14.4 (レンズデータ) 面番号 曲率半径 面間隔 nd ν 1 26.3278 1.700 1.74001 48.16 2 8.1533 5.750 3 -174.3801 0.900 1.48749 70.24 4 23.4928 2.400 5 17.9444 3.200 1.84666 23.78 6 33.9654 (D6) 7 ∞ 0.500 (開口絞り) 8 10.3019 2.550 1.66547 55.18 9 -69.6160 0.100 10 14.8088 2.550 1.60562 43.73 11 -14.8001 2.000 1.80100 34.96 12 7.8543 0.900 13 27.6364 0.900 1.80100 34.96 14 8.6622 2.700 1.61272 58.75 15 -25.3313 (D15) 16 29.5916 2.300 1.66547 55.18 17 -258.5473 1.922 18 ∞(IRC面) 2.760 1.45850 68.00 LPF・IRCフィルタ 19 ∞(UVC面) 1.441 20 ∞ 0.500 1.51680 64.20 CG 21 ∞ (Bf) (非球面データ) 第2面と第8面と第16面は非球面であり、非球面係数は以下に示す通りである 。 [第2面] κ = 0.1000 C4 =+1.18060E-04 C6 =+7.93980E-07 C8 =-2.26350E-09 C10=+7.95490E-11 [第8面] κ = 1.0000 C4 =-6.65950E-05 C6 =-3.23530E-07 C8 =+3.34640E-09 C10=-1.01760E-10 [第16面] κ = 1.0000 C4 =-1.16570E-05 C6 =+1.10140E-06 C8 =-2.62900E-08 C10=+2.73560E-10 (可変間隔データ) 焦点距離状態 広角端状態 〜 望遠端状態 f 7.40 〜 21.30 D6 27.4238 〜 4.8711 D15 8.5310 〜 26.8626 Bf 1.0300 〜 0.9880 (条件式対応値) D=2.80 (広角端状態) D=2.76 (望遠端状態) P=3.4×10-3 Y=10.9 P0=−29.3 (広角端状態) P0=−254 (望遠端状態) (1)λ50=420 (3)広角端状態 D/PY=7.56×101 (3)望遠端状態 D/PY=7.45×101 (4)広角端状態 Y/P0=−0.37 (4)望遠端状態 Y/P0=−0.04 (5)λ90−λ10=40 (6)λIR=680 (10)広角端状態 λD/PY=3.17×104 (10)望遠端状態 λD/PY=3.13×104
【0057】図2,3は本発明の第1実施例の各状態で
の諸収差図である。各収差図において、Yは像高(単
位:mm)を示し、球面収差図、非点収差図、及び歪曲
収差図においてはその最大値を示す。またFNOはFナ
ンバーを示す。非点収差図において、実線はサジタル像
面、破線はメリディオナル像面をそれぞれ示す。コマ収
差図は、各像高におけるコマ収差をそれぞれ示す。ま
た、各収差図において、dはd線(λ=587.6n
m)における収差、gはg線(λ=435.8nm)に
おける収差をそれぞれ示す。尚、以下に示す各実施例の
諸収差図において、本実施例と同様の符号を用いる。各
収差図から本実施例に係る波長選択素子を備えた光学系
は、単色収差が非常に少なく、高い光学性能を有してい
ることが明らかである。
【0058】図4,5は、本発明の第1実施例の広角端
状態W,望遠端状態Tでの像高4mmにおける波長に対
する倍率色収差量である。これによれば、短波長側で倍
率色収差が大きくなっているが、図示の通り短波長の光
を不透過とする波長選択素子SCにより420nm以下
の色収差成分は除去され、最終的に倍率色収差が少なく
なったことと同様の効果を得ていることがわかる。以上
により、本実施例は高性能な光学系を実現していること
が明らかである。
【0059】(第2実施例)図12は、本発明の第2実
施例の広角端状態Wと望遠端状態Tでのレンズ断面図で
ある。本実施例に係る波長選択素子を備えた光学系は、
光軸に沿って物体側から順に、対物光学群OBと、非屈
折力光学群PLと、撮像素子Iとからなる。対物光学群
OBは、光軸に沿って物体側から順に、第1レンズ群G
1と、開口絞りSを含む第2レンズG2と、第3レンズ
群G3とから構成されている。本実施例における対物光
学群OBは、第1実施例と同じであるため説明を省略す
る。
【0060】対物光学群OBの像面側に配置された非屈
折力光学群PLは、物体側から順に、屈折力を持たない
平面形状のローパスフィルタLPFと、撮像素子I表面
を保護するためのカバーガラスCGとからなる。ローパ
スフィルタLPFは、長波長の光を選択的に略不透過と
する吸収フィルタIRCFと一体的に構成されており、
吸収フィルタIRCFの効果を有する。さらに、ローパ
スフィルタLPFの像面側の面には短波長の光を選択的
に略不透過とする干渉膜UVCが施されている。斯かる
構成のローパスフィルタLPFが、本実施例における波
長選択素子SCである。ここで、短波長の光を選択的に
略不透過とする干渉膜UVCの透過率特性を図15、長
波長の光を選択的に略不透過とする吸収フィルタIRC
Fの透過率特性を図16にそれぞれに示す。以下の表2
に本発明における第2実施例の諸元値と条件式対応値を
掲げる。
【0061】
【表2】 (全体諸元) 焦点距離状態 広角端状態 〜 望遠端状態 f 7.40 〜 21.30 FNo 2.9 〜 5.0 ω 37.4 〜 14.4 (レンズデータ) 面番号 曲率半径 面間隔 nd ν 1 26.3278 1.700 1.74001 48.16 2 8.1533 5.750 3 -174.3801 0.900 1.48749 70.24 4 23.4928 2.400 5 17.9444 3.200 1.84666 23.78 6 33.9654 (D6) 7 ∞ 0.500 (開口絞り) 8 10.3019 2.550 1.66547 55.18 9 -69.6160 0.100 10 14.8088 2.550 1.60562 43.73 11 -14.8001 2.000 1.80100 34.96 12 7.8543 0.900 13 27.6364 0.900 1.80100 34.96 14 8.6622 2.700 1.61272 58.75 15 -25.3313 (D15) 16 29.5916 2.300 1.66547 55.18 17 -258.5473 1.922 18 ∞ 2.760 1.45850 68.00 LPF・IRCフィルタ 19 ∞(UVC面) 1.441 20 ∞ 0.500 1.51680 64.20 CG 21 ∞ (Bf) (非球面データ) 第2面と第8面と第16面は非球面であり、非球面係数は以下に示す通りである 。 [第2面] κ = 0.1000 C4 =+1.18060E-04 C6 =+7.93980E-07 C8 =-2.26350E-09 C10=+7.95490E-11 [第8面] κ = 1.0000 C4 =-6.65950E-05 C6 =-3.23530E-07 C8 =+3.34640E-09 C10=-1.01760E-10 [第16面] κ = 1.0000 C4 =-1.16570E-05 C6 =+1.10140E-06 C8 =-2.62900E-08 C10=+2.73560E-10 (可変間隔データ) 焦点距離状態 広角端状態 〜 望遠端状態 f 7.40 〜 21.30 D6 27.4238 〜 4.8711 D15 8.5310 〜 26.8626 Bf 1.0300 〜 0.9880 (条件式対応値) D=2.80 (広角端状態) D=2.76 (望遠端状態) P=3.4×10-3 Y=10.9 P0=−29.3 (広角端状態) P0=−254 (望遠端状態) (1)λ50=410 (3)広角端状態 D/PY=7.56×101 (3)望遠端状態 D/PY=7.45×101 (4)広角端状態 Y/P0=−0.37 (4)望遠端状態 Y/P0=−0.04 (5)λ90−λ10=25 (6)λIR=720 (10)広角端状態 λD/PY=3.10×104 (10)望遠端状態 λD/PY=3.05×104
【0062】図2,3は本発明の第2実施例の各状態で
の諸収差図である。ここで、本実施例は、対物光学群O
Bが上記第1実施例と同じであるため、収差図も第1実
施例と同等である。各収差図から本実施例に係る波長選
択素子を備えた光学系は、単色収差が非常に少なく、高
い光学性能を有していることが明らかである。
【0063】図13,14は本発明の第2実施例の広角
端状態W,望遠端状態Tでの像高4mmにおける波長に
対する倍率色収差量である。これによれば、短波長側で
倍率色収差が大きくなっているが、短波長の光を不透過
とする波長選択素子SCにより410nm以下の色収差
成分は除去され、最終的に倍率色収差が少なくなったこ
とと同様の効果を得ていることがわかる。以上により、
本実施例は高性能な光学系を実現していることが明らか
である。
【0064】(第3実施例)図17は、本発明の第3実
施例の広角端状態Wと望遠端状態Tでのレンズ断面図で
ある。本実施例に係る波長選択素子を備えた光学系は、
光軸に沿って物体側から順に、対物光学群OBと、非屈
折力光学群PLと、撮像素子Iとからなる。対物光学群
OBは、光軸に沿って物体側から順に、第1レンズ群G
1と、第2レンズ群G2と、開口絞りSを含む第3レン
ズG3と、第4レンズ群G4と、第5レンズ群G5とか
ら構成されている。第1レンズ群G1は、物体側から順
に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と
物体側により強い凸面を向けた両凸形状の正レンズL1
2との接合正レンズと、物体側に凸面を向けた正メニス
カスレンズL13とから構成され、全体として正の屈折
力を有している。第2レンズ群G2は、物体側から順
に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21
と、像面側により強い凹面を向けた両凹形状の負レンズ
L22と像面側に凹面を向けた正メニスカスレンズL2
3との接合負レンズと、物体側に凸面を向けた正メニス
カスレンズL24とから構成され、全体として負の屈折
力を有している。第3レンズ群G3は、物体側から順
に、開口絞りSと、物体側により強い凸面を向けた両凸
形状の正レンズL31と、物体側に凸面を向けた正メニ
スカスレンズL32と、像面側により強い凹面を向けた
両凹形状の負レンズL33とから構成され、全体として
正の屈折力を有している。第4レンズ群G4は、物体側
から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL
41と物体側により強い凸面を向けた両凸形状の正レン
ズL42との接合正レンズから構成されている。第5レ
ンズ群G5は、物体側から順に、物体側により強い凸面
を向けた両凸形状の正レンズL51と物体側により強い
凹面を向けた両凹形状の負レンズ52との接合正レンズ
から構成されている。
【0065】また、広角端状態Wから望遠端状態Tまで
ズーミングする際に、第1レンズ群G1と第2レンズ群
G2との可変空気間隔は増加し、第2レンズ群G2と第
3レンズ群G3との可変空気間隔は減少し、第3レンズ
群G3と第4レンズ群G4との可変空気間隔は減少し、
第4レンズ群G4と第5レンズ群G5との可変空気間隔
は増加している。第5レンズ群G5は広角端状態Wから
望遠端状態Tまでズーミングする際に、像面に対し略固
定されている。
【0066】対物光学群OBの像面側に配置された非屈
折力光学群PLは、物体側から順に、屈折力を持たない
平面形状のローパスフィルタLPFと、撮像素子I表面
を保護するためのカバーガラスCGとからなる。ローパ
スフィルタLPFは、長波長の光を選択的に略不透過と
する吸収フィルタIRCFと一体的に構成されており、
吸収フィルタIRCFの効果を有する。また、ローパス
フィルタLPFの物体側の面には長波長の光を選択的に
略不透過とする干渉膜IRCが施され、該ローパスフィ
ルタLPFの像面側の面には短波長の光を選択的に略不
透過とする干渉膜UVCが施されている。斯かる構成の
ローパスフィルタLPFが、本実施例における波長選択
素子SCである。ここで、短波長の光を選択的に略不透
過とする干渉膜UVCの透過率特性を図22、長波長の
光を選択的に略不透過とする吸収フィルタIRCFと干
渉膜IRCの透過率特性の総和を図23にそれぞれ示
す。以下の表3に本発明における第3実施例の諸元値と
条件式対応値を掲げる。
【0067】
【表3】 (全体諸元) 焦点距離状態 広角端状態 〜 望遠端状態 f 9.17 〜 69.07 FNo 2.9 〜 4.4 ω 31.9 〜 4.5 (レンズデータ) 面番号 曲率半径 面間隔 nd ν 1 26.3278 1.700 1.74001 48.16 2 112.4351 1.300 1.84666 23.78 3 46.6040 4.100 1.78800 47.38 4-1133.2893 0.100 5 33.8557 3.150 1.49782 82.52 6 95.7487 (d6) 7 108.3076 1.200 1.80400 46.58 8 10.0068 4.300 9 -29.0221 0.900 1.72916 54.66 10 21.5697 1.700 1.84666 23.78 11 36.0418 0.700 12 22.2130 2.100 1.84666 23.78 13 133.9390 (d13) 14 ∞ 0.500 (開口絞り) 15 19.0286 3.050 1.49782 82.52 16 -26.3022 0.200 17 14.4696 4.900 1.75700 47.82 18 43.2842 0.750 19 -27.1397 0.900 1.68893 31.09 20 15.2385 (d20) 21 28.7363 0.900 1.83481 42.72 22 10.1303 3.850 1.51823 58.96 23 -21.2189 (d23) 24 27.6733 3.000 1.80400 46.58 25 -78.3460 1.000 1.84666 23.78 26 103.6796 (d26) 27 ∞(IRC面) 2.760 1.51633 64.22 LPF・IRCフィルタ 28 ∞(UVC面) 2.470 29 ∞ 0.500 1.51633 64.22 CG 30 ∞ (Bf) (可変間隔データ) 焦点距離状態 広角端状態 〜 望遠端状態 f 9.17 〜 69.07 d6 1.6978 〜 30.9448 d13 27.1095 〜 2.5720 d20 6.2411 〜 1.4085 d23 2.3722 〜 24.4561 d26 5.5636 〜 5.5636 Bf 1.0326 〜 1.0328 (条件式対応値) D=3.83 (広角端状態) D=3.84 (望遠端状態) P=3.4×10-3 Y=10.9 P0=−46.5 (広角端状態) P0=−136 (望遠端状態) (1)λ50=420 (3)広角端状態 D/PY=1.03×102 (3)望遠端状態 D/PY=1.04×102 (4)広角端状態 Y/P0=−0.23 (4)望遠端状態 Y/P0=−0.08 (5)λ90−λ10=40 (6)λIR=680 (10)広角端状態 λD/PY=4.34×104 (10)望遠端状態 λD/PY=4.35×104
【0068】図18,19は本発明の第3実施例の各状
態での諸収差図である。各収差図から本実施例に係る波
長選択素子を備えた光学系は、単色収差が非常に少な
く、高い光学性能を有していることが明らかである。図
20,21は本発明の第3実施例の広角端状態W,望遠
端状態Tでの像高4mmにおける波長に対する倍率色収
差量である。これによれば、短波長側で倍率色収差が大
きくなっているが、短波長の光を不透過とする波長選択
素子SCにより420nm以下の色収差成分は除去さ
れ、最終的に倍率色収差が少なくなったことと同様の効
果を得ていることがわかる。以上により、本実施例は高
性能な光学系を実現していることが明らかである。
【0069】(第4実施例)図24は、本発明の第4実
施例の広角端状態Wと望遠端状態Tにおけるレンズ断面
図である。本実施例に係る波長選択素子を備えた光学系
は、光軸に沿って物体側から順に、対物光学群OBと、
非屈折力光学群PLと、撮像素子Iとからなる。対物光
学群OBは、光軸に沿って物体側から順に、第1レンズ
群G1と、第2レンズ群G2と、開口絞りSを含む第3
レンズG3と、第4レンズ群G4と、第5レンズ群G5
とから構成されている。本実施例における対物光学群O
Bは、第3実施例と同じであるため説明を省略する。
【0070】対物レンズ群OBの像面側に配置された非
屈折力光学群PLは、物体側から順に、屈折力を持たな
い平面形状のローパスフィルタLPFと、撮像素子I表
面を保護するためのカバーガラスCGとからなる。カバ
ーガラスCGは、短波長の光を選択的に略不透過とする
吸収フィルタUVCFと一体的に構成されており、吸収
フィルタUVCFの効果を有する。さらに、カバーガラ
スCGの物体側の面には長波長の光を選択的に略不透過
とする干渉膜IRCが施されている。斯かる構成のカバ
ーガラスCGが、本実施例における波長選択素子SCで
ある。ここで、短波長の光を選択的に略不透過とする吸
収フィルタUVCFの透過率特性を図25、長波長の光
を選択的に略不透過とする干渉膜IRCの透過率特性を
図26にそれぞれ示す。以下の表4に本発明における第
4実施例の諸元値と条件式対応値を掲げる。
【0071】
【表4】 (全体諸元) 焦点距離状態 広角端状態 〜 望遠端状態 f 9.17 〜 69.07 FNo 2.9 〜 4.4 ω 31.9 〜 4.5 (レンズデータ) 面番号 曲率半径 面間隔 nd ν 1 26.3278 1.700 1.74001 48.16 2 112.4351 1.300 1.84666 23.78 3 46.6040 4.100 1.78800 47.38 4-1133.2893 0.100 5 33.8557 3.150 1.49782 82.52 6 95.7487 (d6) 7 108.3076 1.200 1.80400 46.58 8 10.0068 4.300 9 -29.0221 0.900 1.72916 54.66 10 21.5697 1.700 1.84666 23.78 11 36.0418 0.700 12 22.2130 2.100 1.84666 23.78 13 133.9390 (d13) 14 ∞ 0.500 (開口絞り) 15 19.0286 3.050 1.49782 82.52 16 -26.3022 0.200 17 14.4696 4.900 1.75700 47.82 18 43.2842 0.750 19 -27.1397 0.900 1.68893 31.09 20 15.2385 (d20) 21 28.7363 0.900 1.83481 42.72 22 10.1303 3.850 1.51823 58.96 23 -21.2189 (d23) 24 27.6733 3.000 1.80400 46.58 25 -78.3460 1.000 1.84666 23.78 26 103.6796 (d26) 27 ∞ 2.760 1.51633 64.22 LPF 28 ∞ 2.470 29 ∞(IRC面) 0.500 1.51633 64.22 CG・UVCフィルタ 30 ∞ (Bf) (可変間隔データ) 焦点距離状態 広角端状態 〜 望遠端状態 f 9.17 〜 69.07 d6 1.6978 〜 30.9448 d13 27.1095 〜 2.5720 d20 6.2411 〜 1.4085 d23 2.3722 〜 24.4561 d26 5.5636 〜 5.5636 Bf 1.0326 〜 1.0328 (条件式対応値) D=3.83 (広角端状態) D=3.84 (望遠端状態) P=3.4×10-3 Y=10.9 P0=−46.5 (広角端状態) P0=−136 (望遠端状態) (1)λ50=400 (2)λ80−λ10=25 (6)λIR=675
【0072】図18,19は本発明の第4実施例の各状
態での諸収差図である。ここで、本実施例は、対物光学
群OBが上記第3実施例と同じであるため、収差図も第
3実施例と同等である。各収差図から本実施例に係る波
長選択素子を備えた光学系は、単色収差が非常に少な
く、高い光学性能を有していることが明らかである。
【0073】図20,21は本発明の第4実施例の広角
端状態W、望遠端状態Tでの像高4mmにおける波長に
対する倍率色収差量である。ここでまた本実施例は、対
物光学群OBが上記第3実施例と同じであるため、倍率
色収差量も第3実施例と同等である。これによれば、短
波長側で倍率色収差が大きくなっているが、短波長の光
を不透過とする波長選択素子SCにより400nm以下
の色収差成分は除去され、最終的に倍率色収差が少なく
なったことと同様の効果を得ていることがわかる。以上
により、本実施例は高性能な光学系を実現していること
が明らかである。
【0074】(第5実施例)図27は、本発明の第5実
施例の広角端状態Wと望遠端状態Tにおけるレンズ断面
図である。本実施例に係る波長選択素子を備えた光学系
は、光軸に沿って物体側から順に、対物光学群OBと、
非屈折力光学群PLと、撮像素子Iとからなる。対物光
学群OBは、光軸に沿って物体側から順に、第1レンズ
群G1と、開口絞りSを含む第2レンズG2と、第3レ
ンズ群G3とから構成されている。第1レンズ群G1
は、物体側から順に、物体側に凸面を向け像面側の面が
非球面の負メニスカスレンズL11と、像面側により強
い凹面を向けた両凹形状の負レンズL12と、物体側に
凸面を向けた正メニスカスレンズL13とから構成さ
れ、全体として負の屈折力を有している。第2レンズ群
G2は、物体側から順に、開口絞りSと、物体側の面が
非球面で物体側により強い凸面を向けた両凸形状の正レ
ンズL21と、両凸形状の正レンズL22と両凹形状の
負レンズL23との接合負レンズと、物体側に凸面を向
けた負メニスカスレンズL24と両凸形状の正レンズL
25との接合正レンズとから構成され、全体として正の
屈折力を有している。第3レンズ群G3は、物体側の面
が非球面で物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL
31から構成され、対物光学群OBにおける最も像面側
の光学素子であり、全体として正の屈折力を有してい
る。
【0075】また、広角端状態Wから望遠端状態Tまで
ズーミングする際に、第1レンズ群G1と第2レンズ群
G2との可変空気間隔は減少し、第3レンズ群G3は広
角端状態Wから望遠端状態Tまでズーミングする際に、
像面に対し略固定されている。
【0076】対物レンズ群OBの像面側に配置された非
屈折力光学群PLは、物体側から順に、屈折力を持たな
い平面形状のローパスフィルタLPFと、撮像素子I表
面を保護するためのカバーガラスCGとからなる。ロー
パスフィルタLPFは、長波長の光を選択的に略不透過
とする吸収フィルタIRCFと一体的に構成されてお
り、吸収フィルタIRCFの効果を有する。さらに、ロ
ーパスフィルタLPFの物体側の面には長波長の光を選
択的に略不透過とする干渉膜IRCが施され、ローパス
フィルタLPFの像面側の面には短波長の光を選択的に
略不透過とする干渉膜UVCが施されている。斯かる構
成のローパスフィルタLPFが、本実施例における波長
選択素子SCである。ここで、短波長の光を選択的に略
不透過とする干渉膜UVCの透過率特性を図32、長波
長の光を選択的に略不透過とする吸収フィルタIRCF
と干渉膜IRCの透過率特性の総和を図33にそれぞれ
示す。以下の表5に本発明における第5実施例の諸元値
と条件式対応値を掲げる。
【0077】
【表5】 (全体諸元) 焦点距離状態 広角端状態 〜 望遠端状態 f 7.40 〜 21.30 FNo 2.8 〜 4.7 ω 37.4 〜 14.4 (レンズデータ) 面番号 曲率半径 面間隔 nd ν 1 26.0783 1.500 1.74014 49.18 2 7.6961 5.800 3 -155.8785 0.900 1.58913 61.18 4 31.7824 0.550 5 16.8801 2.200 1.80518 25.43 6 44.0584 (d6) 7 ∞ 1.900 (開口絞り) 8 8.8511 2.450 1.69350 53.22 9 -166.6376 0.100 10 13.4713 2.300 1.71300 53.85 11 -13.4713 0.900 1.80440 39.59 12 6.8062 0.800 13 22.1392 0.900 1.83400 37.17 14 6.5885 2.450 1.60311 60.68 15 -34.6543 (d15) 16 17.0899 2.400 1.58313 59.62 17 46.4912 1.800 18 ∞(IRC面) 1.800 1.45850 67.85 LPF・IRCフィルタ 19 ∞(UVC面) 2.100 20 ∞ 0.500 1.51680 64.20 CG 21 ∞ (Bf) (非球面データ) 第2面と第8面と第16面は非球面であり、非球面係数は以下に示す通りである 。 [第2面] κ = 0.1000 C4 =+1.27310E-04 C6 =+1.34320E-06 C8 =-7.35590E-09 C10=+1.30540E-10 [第8面] κ = 1.0000 C4 =-1.13270E-04 C6 =-1.12000E-06 C8 =+1.65790E-08 C10=-7.00210E-10 [第16面] κ = 1.0000 C4 =-2.52820E-05 C6 =+1.92860E-06 C8 =-4.85170E-08 C10=+5.50360E-10 (可変間隔データ) 焦点距離状態 広角端状態 〜 望遠端状態 f 7.40 〜 21.30 D6 25.0716 〜 3.0000 D15 6.7504 〜 22.6956 Bf 1.0264 〜 1.0188 (条件式対応値) D=3.46 (広角端状態) D=3.45 (望遠端状態) P=3.4×10-3 Y=10.9 P0=−21.8 (広角端状態) P0=−85.0 (望遠端状態) (1)λ50=425 (3)広角端状態 D/PY=9.34×101 (3)望遠端状態 D/PY=9.31×101 (4)広角端状態 Y/P0=−0.50 (4)望遠端状態 Y/P0=−0.12 (5)λ90−λ10=20 (6)λIR=670 (7)λIR−λIR80=45 (8)dLPF/Y=0.165 (9)dLPF=1.80 (10)広角端状態 λD/PY=3.97×104 (10)望遠端状態 λD/PY=3.96×104
【0078】図28,29は本発明の第5実施例の各状
態での諸収差図である。各収差図から本実施例に係る波
長選択素子を備えた光学系は、単色収差が非常に少な
く、高い光学性能を有していることが明らかである。
【0079】図30,31は本発明の第5実施例の広角
端状態W、望遠端状態Tでの像高4mmにおける波長に
対する倍率色収差量である。これによれば、短波長側で
倍率色収差が大きくなっているが、図示の通り短波長の
光を不透過とする波長選択素子SCにより425nm以
下の色収差成分は除去され、最終的に倍率色収差が少な
くなったことと同様の効果を得ていることがわかる。以
上により、本実施例は高性能な光学系を実現しているこ
とが明らかである。
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、ビデオカメラや電子ス
チルカメラ等に適し、色収差が目立たず画面全体にわた
って高い光学性能を有し、かつ低コストで小型、軽量
の、波長選択素子を備えた光学系を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の広角端状態Wと望遠端状
態Tにおけるレンズ断面図である。
【図2】本発明の第1,第2実施例の広角端状態Wでの
対物光学群OBの諸収差図である。
【図3】本発明の第1,第2実施例の望遠端状態Tでの
対物光学群OBの諸収差図である。
【図4】本発明の第1実施例の広角端状態Wでの像高4
mmにおける波長に対する倍率色収差量と、波長選択素
子SCによる倍率色収差成分除去の効果を示す模式図で
ある。
【図5】本発明の第1実施例の望遠端状態Tでの像高4
mmにおける波長に対する倍率色収差量と、波長選択素
子SCによる倍率色収差成分除去の効果を示す模式図で
ある。
【図6】波長選択素子SCの干渉膜UVCにおいて透過
と反射をする光に起因して、波長選択素子SCの干渉膜
面と撮像素子Iとの間で発生する周期パターンゴースト
の撮像素子I上での形状を示す図である。
【図7】撮像素子I表面の微細な周期パターンによって
起こる干渉の模式図である。
【図8】波長選択素子SCの干渉膜UVCにおいて透過
と反射をする光に起因して、波長選択素子SCの干渉膜
UVC面と撮像素子Iとの間で発生する周期パターンゴ
ーストのメカニズムを示す図である。
【図9】波長選択素子SCの干渉膜IRC及び吸収フィ
ルタIRCFにおいて透過と反射をする光に起因して、
波長選択素子SCの干渉膜IRC面と撮像素子Iとの間
で発生する周期パターンゴーストを吸収フィルタIRC
Fにて抑えるメカニズムを示す図である。
【図10】本発明の第1実施例の波長選択素子SCにお
いて、短波長の光が選択的に略不透過となる干渉膜UV
Cの透過率特性を示す図である。
【図11】本発明の第1実施例の波長選択素子SCにお
いて、長波長の光が選択的に略不透過となる吸収フィル
タIRCFと干渉膜IRCの総和の透過率特性を示す図
である。
【図12】本発明の第2実施例の広角端状態Wと望遠端
状態Tにおけるレンズ断面図である。
【図13】本発明の第2実施例の広角端状態Wでの像高
4mmにおける波長に対する倍率色収差量を示す図であ
る。
【図14】本発明の第2実施例の望遠端状態Tでの像高
4mmにおける波長に対する倍率色収差量を示す図であ
る。
【図15】本発明の第2実施例の波長選択素子SCにお
いて、短波長の光が選択的に略不透過となる干渉膜UV
Cの透過率特性を示す図である。
【図16】本発明の第2実施例の波長選択素子SCにお
いて、長波長の光が選択的に略不透過となる吸収フィル
タIRCFの透過率特性を示す図である。
【図17】本発明の第3実施例の広角端状態Wと望遠端
状態Tにおけるレンズ断面図である。
【図18】本発明の第3,第4実施例の広角端状態Wで
の対物光学群OBの諸収差図である。
【図19】本発明の第3,第4実施例の望遠端状態Tで
の対物光学群OBの諸収差図である。
【図20】本発明の第3,第4実施例の広角端状態Wで
の像高4mmにおける波長に対する倍率色収差量を示す
図である。
【図21】本発明の第3,第4実施例の望遠端状態Tで
の像高4mmにおける波長に対する倍率色収差量を示す
図である。
【図22】本発明の第3実施例の波長選択素子SCにお
いて、短波長の光が選択的に略不透過となる干渉膜UV
Cの透過率特性を示す図である。
【図23】本発明の第3実施例の波長選択素子SCにお
いて、長波長の光が選択的に略不透過となる吸収フィル
タIRCFと干渉膜IRCの総和の透過率特性を示す図
である。
【図24】本発明の第4実施例の広角端状態Wと望遠端
状態Tにおけるレンズ断面図である。
【図25】本発明の第4実施例の波長選択素子SCにお
いて、短波長の光が選択的に略不透過となる吸収フィル
タUVCFの透過率特性を示す図である。
【図26】本発明の第4実施例の波長選択素子SCにお
いて、長波長の光が選択的に略不透過となる干渉膜IR
Cの透過率特性を示す図である。
【図27】本発明の第5実施例の広角端状態Wと望遠端
状態Tにおけるレンズ断面図である。
【図28】本発明の第5実施例の広角端状態Wでの対物
光学群OBの諸収差図である。
【図29】本発明の第5実施例の望遠端状態Tでの対物
光学群OBの諸収差図である。
【図30】本発明の第5実施例の広角端状態Wでの像高
4mmにおける波長に対する倍率色収差量を示す図であ
る。
【図31】本発明の第5実施例の望遠端状態Tでの像高
4mmにおける波長に対する倍率色収差量を示す図であ
る。
【図32】本発明の第5実施例の波長選択素子SCにお
いて、短波長の光が選択的に略不透過となる干渉膜UV
Cの透過率特性を示す図である。
【図33】本発明の第5実施例の波長選択素子SCにお
いて、長波長の光が選択的に略不透過となる吸収フィル
タIRCFと干渉膜IRCの総和の透過率特性を示す図
である。
【符号の説明】
W ・・・ 広角端状態 T ・・・ 望遠端状態 G1 ・・・ 第1レンズ群 G2 ・・・ 第2レンズ群 G3 ・・・ 第3レンズ群 G4 ・・・ 第4レンズ群 G5 ・・・ 第5レンズ群 S ・・・ 開口絞り OB ・・・ 対物光学群 LPF・・・ ローパスフィルタ CG ・・・ カバーガラス PL ・・・ 非屈折力光学群 SC ・・・ 波長選択素子 UVC・・・ 短波長の光を選択的に略不透過とする干
渉膜 UVCF・・ 短波長の光を選択的に略不透過とする吸
収フィルタ IRC・・・ 長波長の光を選択的に略不透過とする干
渉膜 IRCF・・ 長波長の光を選択的に略不透過とする吸
収フィルタ II ・・・ 撮像素子の像面 I ・・・ 撮像素子 D ・・・ 波長選択素子の干渉膜面と撮像素子との
距離
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H048 CA12 CA13 CA23 CA24 GA18 GA19 GA24 GA61 2H087 KA01 NA01 RA01 RA43

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光軸に沿って物体側から順に、 屈折力を有する光学素子と絞りとからなる対物光学群
    と、 屈折力を有しない光学素子からなる非屈折力光学群と、 撮像素子とを有し、 前記非屈折力光学群は、短波長の光を選択的に略不透過
    とする波長選択素子を有し、 前記波長選択素子は、以下の条件式を満たすことを特徴
    とする波長選択素子を備えた光学系。 (1) 390<λ50<430 但し、 λ50:前記波長選択素子において短波長の光の透過率
    が50%となる波長(単位:nm).
  2. 【請求項2】前記波長選択素子は、短波長の光を吸収す
    ることによって当該短波長の光を選択的に略不透過とす
    る吸収フィルタであり、以下の条件式を満足することを
    特徴とする請求項1に記載の波長選択素子を備えた光学
    系。 (2) 10<λ80−λ10<40 但し、 λ10:前記波長選択素子において短波長の光の透過率
    が10%となる波長(単位:nm), λ80:前記波長選択素子において短波長の光の透過率
    が80%となる波長(単位:nm).
  3. 【請求項3】前記波長選択素子は、前記非屈折力光学群
    中の光学素子の表面に設けられた干渉膜によって短波長
    の光を選択的に略不透過とする干渉膜フィルタであり、
    以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1に記
    載の波長選択素子を備えた光学系。 (3) D/PY<1.1×102 但し、 D:前記干渉膜の配置位置から前記撮像素子までの空気
    換算光路長(単位:mm), P:前記撮像素子の最も短い方向で計った画素ピッチ
    (単位:mm), Y:前記撮像素子の画面対角長(単位:mm).
  4. 【請求項4】以下の条件式を満足することを特徴とする
    請求項3に記載の波長選択素子を備えた光学系。 (4) |Y/P0|<0.55 但し、 Y :前記撮像素子の画面対角長(単位:mm), P0:前記非屈折力光学群中の最も物体側の光学素子の
    表面から計った前記対物光学群の射出瞳の位置(像面側
    方向を正、単位:mm).
  5. 【請求項5】以下の条件式を満足することを特徴とする
    請求項3又は請求項4に記載の波長選択素子を備えた光
    学系。 (5) 5<λ90−λ10≦40 但し、 λ10:前記波長選択素子において短波長の光の透過率
    が10%となる波長(単位:nm), λ90:前記波長選択素子において短波長の光の透過率
    が90%となる波長(単位:nm).
  6. 【請求項6】前記波長選択素子はさらに、長波長の光を
    選択的に略不透過として有用な可視光のみを透過させ、
    以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至
    請求項5のいずれか一項に記載の波長選択素子を備えた
    光学系。 (6) 650<λIR<750 但し、 λIR:前記波長選択素子において長波長の光の透過率
    が10%となる波長(単位:nm).
  7. 【請求項7】前記波長選択素子はさらに、長波長の光を
    選択的に略不透過として有用な可視光のみを透過させる
    吸収フィルタと、長波長の光を選択的に略不透過として
    有用な可視光のみを透過させる干渉膜と一体であり、 前記長波長の光を選択的に略不透過として有用な可視光
    のみを透過させる干渉膜は、前記長波長の光を選択的に
    略不透過として有用な可視光のみを透過させる吸収フィ
    ルタよりも物体側に配置され、 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至
    請求項5のいずれか一項に記載の波長選択素子を備えた
    光学系。 (6) 650<λIR<750 但し、 λIR:前記波長選択素子において長波長の光の透過率
    が10%となる波長(単位:nm).
  8. 【請求項8】以下の条件式を満足することを特徴とする
    請求項6又は請求項7に記載の波長選択素子を備えた光
    学系。 (7) 5<λIR−λIR80<60 但し、 λIR :前記波長選択素子において長波長の光の透
    過率が10%となる波長(単位:nm), λIR80:前記波長選択素子において長波長の光の透
    過率が80%となる波長(単位:nm).
  9. 【請求項9】前記波長選択素子はさらに、前記撮像素子
    の限界解像以上の空間周波数をカットする機能を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項
    に記載の波長選択素子を備えた光学系。
  10. 【請求項10】以下の条件式を満足することを特徴とす
    る請求項9に記載の波長選択素子を備えた光学系。 (8) dLPF/Y<0.2 (9) dLPF>0.5 但し、 dLPF:前記撮像素子の限界解像以上の空間周波数を
    カットする機能を有する前記波長選択素子の光軸方向の
    厚さ(単位:mm), Y :前記撮像素子の画面対角長(単位:mm).
  11. 【請求項11】前記波長選択素子はさらに、前記撮像素
    子の表面を保護する機能を有することを特徴とする請求
    項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の波長選択素子
    を備えた光学系。
  12. 【請求項12】光軸に沿って物体側から順に、 屈折力を有する光学素子と絞りとからなる対物光学群
    と、 屈折力を有しない光学素子からなる非屈折力光学群と、 撮像素子とを有し、 前記非屈折力光学群は、短波長の光を選択的に略不透過
    とする波長選択素子を有し、 前記波長選択素子は、前記非屈折力光学群の中の光学素
    子の表面のみに設けられた干渉膜によって短波長の光を
    選択的に略不透過とする干渉膜フィルタであることを特
    徴とする波長選択素子を備えた光学系。
  13. 【請求項13】前記対物光学群の最も像面側の光学素子
    は、正の屈折力を有することを特徴とする請求項12に
    記載の波長選択素子を備えた光学系。
  14. 【請求項14】以下の条件式を満足することを特徴とす
    る請求項12又は請求項13に記載の波長選択素子を備
    えた光学系。 (10) λD/PY<4.5×104 但し、 λ:前記波長選択素子において短波長の光の透過率が5
    0%となる波長(単位:nm), D:前記干渉膜の配置位置から前記撮像素子までの空気
    換算光路長(単位:mm), P:前記撮像素子の最も短い方向で計った画素ピッチ
    (単位:mm), Y:前記撮像素子の画面対角長(単位:mm).
  15. 【請求項15】以下の条件式を満足することを特徴とす
    る請求項12乃至請求項14のいずれか一項に記載の波
    長選択素子を備えた光学系。 (4) |Y/P0|<0.55 但し、 Y :前記撮像素子の画面対角長(単位:mm), P0:前記非屈折力光学群中の最も物体側の光学素子の
    表面から計った前記対物光学群の射出瞳の位置(像面側
    方向を正、単位:mm).
  16. 【請求項16】以下の条件式を満足することを特徴とす
    る請求項12乃至請求項15のいずれか一項に記載の波
    長選択素子を備えた光学系。 (5) 5<λ90−λ10≦40 但し、 λ10:前記波長選択素子において短波長の光の透過率
    が10%となる波長(単位:nm), λ90:前記波長選択素子において短波長の光の透過率
    が90%となる波長(単位:nm),
  17. 【請求項17】前記波長選択素子はさらに、以下の条件
    式を満たすことを特徴とする請求項13乃至請求項16
    のいずれか一項に記載の波長選択素子を備えた光学系。 (1) 390<λ50<430 但し、 λ50:前記波長選択素子において短波長の光の透過率
    が50%となる波長(単位:nm).
  18. 【請求項18】前記波長選択素子はさらに、長波長の光
    を選択的に略不透過として有用な可視光のみを透過さ
    せ、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1
    2乃至請求項17のいずれか一項に記載の波長選択素子
    を備えた光学系。 (6) 650<λIR<750 但し、 λIR:前記波長選択素子において長波長の光の透過率
    が10%となる波長(単位:nm).
  19. 【請求項19】前記波長選択素子はさらに、長波長の光
    を選択的に略不透過として有用な可視光のみを透過させ
    る吸収フィルタと、長波長の光を選択的に略不透過とし
    て有用な可視光のみを透過させる干渉膜と一体であり、 前記長波長の光を選択的に略不透過として有用な可視光
    のみを透過させる干渉膜は、前記長波長の光を選択的に
    略不透過として有用な可視光のみを透過させる吸収フィ
    ルタよりも物体側に配置され、 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項12乃
    至請求項17のいずれか一項に記載の波長選択素子を備
    えた光学系。 (6) 650<λIR<750 但し、 λIR:前記波長選択素子において長波長の光の透過率
    が10%となる波長(単位:nm).
  20. 【請求項20】以下の条件式を満足することを特徴とす
    る請求項18又は請求項19に記載の波長選択素子を備
    えた光学系。 (7) 5<λIR−λIR80<60 但し、 λIR :前記波長選択素子において長波長の光の透
    過率が10%となる波長(単位:nm), λIR80:前記波長選択素子において長波長の光の透
    過率が80%となる波長(単位:nm).
  21. 【請求項21】前記波長選択素子はさらに、前記撮像素
    子の限界解像以上の空間周波数をカットする機能を有す
    ることを特徴とする請求項12乃至請求項20のいずれ
    か一項に記載の波長選択素子を備えた光学系。
  22. 【請求項22】以下の条件式を満足することを特徴とす
    る請求項21に記載の波長選択素子を備えた光学系。 (8) dLPF/Y<0.2 (9) dLPF>0.5 但し、 dLPF:前記撮像素子の限界解像以上の空間周波数を
    カットする機能を有する前記波長選択素子の光軸方向の
    厚さ(単位:mm), Y :前記撮像素子の画面対角長(単位:mm).
  23. 【請求項23】前記波長選択素子はさらに、前記撮像素
    子の表面を保護する機能を有することを特徴とする請求
    項12乃至請求項20のいずれか一項に記載の波長選択
    素子を備えた光学系。
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