JP2003238961A - 液晶表示装置 - Google Patents
液晶表示装置Info
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- JP2003238961A JP2003238961A JP2002047091A JP2002047091A JP2003238961A JP 2003238961 A JP2003238961 A JP 2003238961A JP 2002047091 A JP2002047091 A JP 2002047091A JP 2002047091 A JP2002047091 A JP 2002047091A JP 2003238961 A JP2003238961 A JP 2003238961A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】温度依存性を改善して、使用範囲を広範囲にし
て適用度を高めた液晶表示装置を提供する。 【解決手段】基板上に電極と配向膜とが積層された一対
の対向基板にス−パ−ツイストネマティック液晶材料か
らなる液晶層を介在させた液晶表示装置において、この
ス−パ−ツイストネマティック液晶材料が下記のカイラ
ル材を含有する。
て適用度を高めた液晶表示装置を提供する。 【解決手段】基板上に電極と配向膜とが積層された一対
の対向基板にス−パ−ツイストネマティック液晶材料か
らなる液晶層を介在させた液晶表示装置において、この
ス−パ−ツイストネマティック液晶材料が下記のカイラ
ル材を含有する。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はス−パ−ツイストネ
マティック液晶表示装置の改良に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、ス−パ−ツイストネマティック液
晶パネル(STN−LCD)は携帯電話の表示パネルに
使用されているが、このパネルに対し、最も重要な特性
の一つに、液晶材料の低Vth化ならびに動作温度範囲の
拡大化がある。 【0003】液晶材料の低Vth化は、低電圧駆動に対応
するためであり、一方の動作温度範囲の拡大について
は、温暖な地域から寒冷地に至る広範囲にわたって、屋
外使用を可能にするために必要である。特に、低温度地
域での実用性を高めるため、液晶パネル(LCD)の応
答速度を改良しなければならない。また、液晶材料のV
thは、低温度域にて上昇し、高温度域では低下する傾向
にある。そのため、一定の駆動電圧でLCDを駆動した
場合、低温度域では表示が薄く見えにくくなり、高温度
域ではクロスト−クが発生し、この点で動作温度範囲を
拡大することが困難であった。 【0004】この課題を解消するためには、LCDの駆
動電圧を液晶のVthの温度依存性に合わせて変化させる
ことが提案されている。 【0005】しかしながら、この提案によれば、LCD
の駆動回路に温度補償回路を組み込むことで対応できる
が、その反面、温度補償回路を組み込むことことで、製
造コストがあがり、また、消費電力が増大するという問
題もある。 【0006】これに対し、液晶材料のVthの温度依存性
を小さくして、温度補償回路を組み込まなくても一定の
駆動電圧で使用できるようになし、温度範囲を拡大する
ことが試みられてきた(特開2001−294862号
と特開平2−51125号参照)。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開2
001−294862号にて提案されている技術によれ
ば、アルケニル化合物を1種以上含む液晶混合物を使用
したス−パ−ツイストネマティック液晶パネル(STN
−LCD)にて、低温における短い切り替え時間と高い
急峻性および誘電率の改善された周波数依存性が得られ
たことで、動作電圧の改善され、温度依存性が向上した
ス−パ−ツイストネマティック液晶パネル(STN−L
CD)が得られるとしているが、いまだ満足し得る程度
に至っていなかった。 【0008】また、特開平2−51125号にて提案さ
れている技術においても、液晶材料にピッチを与えるヘ
リカルツイスティングパワ−(HTP)を有するカイラ
ル材をある濃度およびピッチにて与えることで、表示性
能を低下させるようなストライプドメインが発生しない
液晶表示装置を得ることができたが、それでもいまだ満
足し得る程度に至っていなかった。 【0009】本発明者は上記事情に鑑みて鋭意研究を重
ねた結果、液晶材料にピッチを与えるヘリカルツイステ
ィングパワ−(HTP)を有するカイラル材から特定の
カイラル材を用いることにより、液晶材料の急峻性を良
好にし、良好な光学特性が得られ、そして、液晶材料の
ピッチの温度依存性をほぼフラットにすることができ、
液晶表示装置の表示を低下させるストライプドメインの
発生やディスクリネ−ションの発生しないような、セル
ギャップ(d)と液晶材料のピッチ(P)のd/Pが得
られることを見出した。 【0010】本発明は上記知見により完成されたもので
あり、その目的は温度依存性を改善し、使用範囲を広範
囲にして適用度を高めた液晶表示装置を提供することに
ある。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置
は、基板上に電極と配向膜とが積層された一対の対向基
板にス−パ−ツイストネマティック液晶材料からなる液
晶層を介在させた装置構成において、前記ス−パ−ツイ
ストネマティック液晶材料が化2のカイラル材を含有す
ることを特徴とする。 【0012】 【化2】 【0013】本発明によれば、液晶材料にピッチを与え
るヘリカルツイスティングパワ−(HTP)を有する化
2のカイラル材を用いることで、液晶材料の急峻性を良
好にし、良好な光学特性を得る。 【0014】なお、このHTPについては、カイラル性
物質を添加したネマティック液晶にて、液晶分子間にヘ
リカルツイストが誘起され、そして、その添加量に応じ
てピッチのヘリカルツイストをもたせることを意味す
る。 【0015】加えて、液晶材料のピッチの温度依存性を
ほぼフラットにすることができ、液晶表示装置の表示を
低下させるストライプドメインの発生やディスクリネ−
ションの発生しないような、セルギャップ(d)と液晶
材料のピッチ(P)のd/Pが得られる。 【0016】 【発明の実施の形態】本例の液晶表示装置を図1を用い
て説明する。同図はス−パ−ツイストネマティック液晶
パネル(STN−LCD)の内部に凹凸形状を有する散
乱性反射板を構成した半透過型液晶表示装置の断面概略
図である。 【0017】この半透過型液晶パネルは2枚のガラス基
板4・14が対向して貼り合わされ、その間には液晶層
7が挟まれている。 【0018】上ガラス基板4の上にはITO電極5と配
向膜6が積層されている。下ガラス基板14には散乱性
反射板13が形成される。たとえば凹凸面を有する合成
樹脂層を被覆すればよい。そして、この散乱性反射板1
3上に金属材や誘電体材料などからなる半透過膜12を
被覆する。 【0019】さらに半透過膜12上にカラ−フィルタ−
11、シリカや合成樹脂などからなるオ−バ−コ−ト1
0、ITOなどからなる電極9、ポリイミド樹脂などか
らなる配向膜8が順次形成されている。 【0020】上ガラス基板4の上面には第1位相差フィ
ルム3、第2位相差フィルム2、偏光板1が積層されて
いる。 【0021】そして、本発明によれば、液晶層7に関し
て、ス−パ−ツイストネマティック液晶材料からなり、
そして、化2のカイラル材を含有することが特徴であ
る。 【0022】本発明のカイラル材bによれば、化2に示
すようにカイラル材aが含まれるが、さらに負のカイラ
ル材を混合させている。 【0023】この本発明のカイラル材bに対し、従来の
カイラル材aも用意する。このカイラル材aは化3にて
示す。 【0024】 【化3】 【0025】これらカイラル材a、bを含む液晶材料
は、さまざまの材料が提示されているが、たとえば、主
として、EPA:0〜6%、MPC:13〜37%、アルケニ
ルPCH:0〜19%、2環トラン系化合物:11〜15
%、2環減粘材:0〜2%、アジン系化合物:14〜1
9%、3環トラン系化合物:6〜20%の成分からな
る。 【0026】そして、これらカイラル材a、bを含む各
液晶材料でもってカイラル添加液晶材(カイラル添加L
CMa’、b’)となり、表1に示す如く、パネルA、
Bが得られる。 【0027】 【表1】 【0028】そして、液晶材料a’、b’のピッチの温
度依存性を測定したところ、図2に示すような結果が得
られた。 【0029】図2の結果から明かなとおり、カイラル材
aを含む液晶材料a’は、ピッチの温度依存性から、温
度上昇とともにピッチが伸びる性質がある。また、カイ
ラル材bを含む液晶材料b’は、ピッチの温度依存性か
ら、温度上昇してもピッチがほぼ同じである性質であ
る。 【0030】パネルA、Bはこれらのピッチの温度依存
性を持つカイラル材aを含む液晶材料a’、カイラル材
bを含む液晶材料b’を使用することにより作製した
が、急峻性γがパネルAではγ=1.040、パネルB
ではγ=1.030を示すことを確認した。そして、こ
れらのγ特性より、パネルAでは、反射時のコントラス
トCR=10、透過時のコントラストCR=25得られ
たが、パネルBでは、反射時のコントラストCR=1
2、透過時のコントラストCR=30が得られた。 【0031】以上のとおり、本発明によれば、液晶材料
のピッチの温度依存性をほぼフラットにすることによ
り、急峻性γ特性を良好にし、パネルの光学特性が良好
になったことがわかる。 【0032】つぎにこれらパネルA、Bの特徴を、さら
に詳しく説明する。 【0033】(パネルA)温度を25℃〜80℃に変え
た場合にて、これに伴ってピッチ(P)を8.12〜1
1.12μmに変えることで、各温度におけるd/pを
測定し、d/pの温度依存性を求めたところ、表2と図
3に示すような結果が得られた。なお、図3は表2に示
す結果を図示している。 【0034】 【表2】 【0035】また、図3にて各ピッチ(P)8.12〜
11.12μmに対して、それぞれをプロットしてい
る。 【0036】そして、ストライプドメイン、ディスクリ
ネ−ションの発生しない領域のd/p範囲を求めたとこ
ろ、表3に示すような結果が得られた。 【0037】 【表3】 【0038】この表から明かなとおり、80℃の高温側
で、パネルAではΔd/p(80℃)=0.424±
0.040である。 【0039】(パネルB)温度を25℃〜80℃に変え
た場合にて、これに伴ってピッチ(P)を8.17〜1
1.10μmに変えることで、各温度におけるd/pを
測定し、d/pの温度依存性を求めたところ、表4と図
4に示すような結果が得られた。なお、図4は表4に示
す結果を図示している。 【0040】 【表4】 【0041】また、図4にて各ピッチ(P)8.17〜
11.10μmに対して、それぞれをプロットしてい
る。 【0042】この結果は、ピッチの変化率をピッチ(2
5〜80℃)/ピッチ(25℃)で表す。 【0043】そして、ストライプドメイン、ディスクリ
ネ−ションの発生しない領域のd/p範囲を求めたとこ
ろ、表5に示すような結果が得られた。 【0044】 【表5】 【0045】この表から明かなとおり、80℃の高温側
で、パネルBではΔd/p(80℃)=0.476±
0.055と広がっている。 【0046】したがって、液晶材料のピッチの温度依存
性を25℃〜80℃の温度範囲にわたってほぼフラット
にすることにより、ストライプドメイン、ディスクリネ
−ションの発生しない領域を広げることができたことが
わかる。 【0047】本発明によれば、上述の結果を踏まえて、
ピッチの変化率は、1.000(フラットな状態)±
0.025になる。 【0048】 【発明の効果】以上のとおり、本発明の液晶表示装置に
よれば、ス−パ−ツイストネマティック液晶材料が化2
のカイラル材を含有することで、液晶材料の急峻性を良
好にし、良好な光学特性が得られ、そして、液晶材料の
ピッチの温度依存性をほぼフラットにすることができ、
液晶表示装置の表示を低下させるストライプドメインの
発生やディスクリネ−ションの発生しないような、セル
ギャップ(d)と液晶材料のピッチ(P)のd/Pが得
られ、その結果、温度依存性を改善して、使用範囲を広
範囲にして適用度を高めた液晶表示装置が提供できた。
マティック液晶表示装置の改良に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、ス−パ−ツイストネマティック液
晶パネル(STN−LCD)は携帯電話の表示パネルに
使用されているが、このパネルに対し、最も重要な特性
の一つに、液晶材料の低Vth化ならびに動作温度範囲の
拡大化がある。 【0003】液晶材料の低Vth化は、低電圧駆動に対応
するためであり、一方の動作温度範囲の拡大について
は、温暖な地域から寒冷地に至る広範囲にわたって、屋
外使用を可能にするために必要である。特に、低温度地
域での実用性を高めるため、液晶パネル(LCD)の応
答速度を改良しなければならない。また、液晶材料のV
thは、低温度域にて上昇し、高温度域では低下する傾向
にある。そのため、一定の駆動電圧でLCDを駆動した
場合、低温度域では表示が薄く見えにくくなり、高温度
域ではクロスト−クが発生し、この点で動作温度範囲を
拡大することが困難であった。 【0004】この課題を解消するためには、LCDの駆
動電圧を液晶のVthの温度依存性に合わせて変化させる
ことが提案されている。 【0005】しかしながら、この提案によれば、LCD
の駆動回路に温度補償回路を組み込むことで対応できる
が、その反面、温度補償回路を組み込むことことで、製
造コストがあがり、また、消費電力が増大するという問
題もある。 【0006】これに対し、液晶材料のVthの温度依存性
を小さくして、温度補償回路を組み込まなくても一定の
駆動電圧で使用できるようになし、温度範囲を拡大する
ことが試みられてきた(特開2001−294862号
と特開平2−51125号参照)。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開2
001−294862号にて提案されている技術によれ
ば、アルケニル化合物を1種以上含む液晶混合物を使用
したス−パ−ツイストネマティック液晶パネル(STN
−LCD)にて、低温における短い切り替え時間と高い
急峻性および誘電率の改善された周波数依存性が得られ
たことで、動作電圧の改善され、温度依存性が向上した
ス−パ−ツイストネマティック液晶パネル(STN−L
CD)が得られるとしているが、いまだ満足し得る程度
に至っていなかった。 【0008】また、特開平2−51125号にて提案さ
れている技術においても、液晶材料にピッチを与えるヘ
リカルツイスティングパワ−(HTP)を有するカイラ
ル材をある濃度およびピッチにて与えることで、表示性
能を低下させるようなストライプドメインが発生しない
液晶表示装置を得ることができたが、それでもいまだ満
足し得る程度に至っていなかった。 【0009】本発明者は上記事情に鑑みて鋭意研究を重
ねた結果、液晶材料にピッチを与えるヘリカルツイステ
ィングパワ−(HTP)を有するカイラル材から特定の
カイラル材を用いることにより、液晶材料の急峻性を良
好にし、良好な光学特性が得られ、そして、液晶材料の
ピッチの温度依存性をほぼフラットにすることができ、
液晶表示装置の表示を低下させるストライプドメインの
発生やディスクリネ−ションの発生しないような、セル
ギャップ(d)と液晶材料のピッチ(P)のd/Pが得
られることを見出した。 【0010】本発明は上記知見により完成されたもので
あり、その目的は温度依存性を改善し、使用範囲を広範
囲にして適用度を高めた液晶表示装置を提供することに
ある。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置
は、基板上に電極と配向膜とが積層された一対の対向基
板にス−パ−ツイストネマティック液晶材料からなる液
晶層を介在させた装置構成において、前記ス−パ−ツイ
ストネマティック液晶材料が化2のカイラル材を含有す
ることを特徴とする。 【0012】 【化2】 【0013】本発明によれば、液晶材料にピッチを与え
るヘリカルツイスティングパワ−(HTP)を有する化
2のカイラル材を用いることで、液晶材料の急峻性を良
好にし、良好な光学特性を得る。 【0014】なお、このHTPについては、カイラル性
物質を添加したネマティック液晶にて、液晶分子間にヘ
リカルツイストが誘起され、そして、その添加量に応じ
てピッチのヘリカルツイストをもたせることを意味す
る。 【0015】加えて、液晶材料のピッチの温度依存性を
ほぼフラットにすることができ、液晶表示装置の表示を
低下させるストライプドメインの発生やディスクリネ−
ションの発生しないような、セルギャップ(d)と液晶
材料のピッチ(P)のd/Pが得られる。 【0016】 【発明の実施の形態】本例の液晶表示装置を図1を用い
て説明する。同図はス−パ−ツイストネマティック液晶
パネル(STN−LCD)の内部に凹凸形状を有する散
乱性反射板を構成した半透過型液晶表示装置の断面概略
図である。 【0017】この半透過型液晶パネルは2枚のガラス基
板4・14が対向して貼り合わされ、その間には液晶層
7が挟まれている。 【0018】上ガラス基板4の上にはITO電極5と配
向膜6が積層されている。下ガラス基板14には散乱性
反射板13が形成される。たとえば凹凸面を有する合成
樹脂層を被覆すればよい。そして、この散乱性反射板1
3上に金属材や誘電体材料などからなる半透過膜12を
被覆する。 【0019】さらに半透過膜12上にカラ−フィルタ−
11、シリカや合成樹脂などからなるオ−バ−コ−ト1
0、ITOなどからなる電極9、ポリイミド樹脂などか
らなる配向膜8が順次形成されている。 【0020】上ガラス基板4の上面には第1位相差フィ
ルム3、第2位相差フィルム2、偏光板1が積層されて
いる。 【0021】そして、本発明によれば、液晶層7に関し
て、ス−パ−ツイストネマティック液晶材料からなり、
そして、化2のカイラル材を含有することが特徴であ
る。 【0022】本発明のカイラル材bによれば、化2に示
すようにカイラル材aが含まれるが、さらに負のカイラ
ル材を混合させている。 【0023】この本発明のカイラル材bに対し、従来の
カイラル材aも用意する。このカイラル材aは化3にて
示す。 【0024】 【化3】 【0025】これらカイラル材a、bを含む液晶材料
は、さまざまの材料が提示されているが、たとえば、主
として、EPA:0〜6%、MPC:13〜37%、アルケニ
ルPCH:0〜19%、2環トラン系化合物:11〜15
%、2環減粘材:0〜2%、アジン系化合物:14〜1
9%、3環トラン系化合物:6〜20%の成分からな
る。 【0026】そして、これらカイラル材a、bを含む各
液晶材料でもってカイラル添加液晶材(カイラル添加L
CMa’、b’)となり、表1に示す如く、パネルA、
Bが得られる。 【0027】 【表1】 【0028】そして、液晶材料a’、b’のピッチの温
度依存性を測定したところ、図2に示すような結果が得
られた。 【0029】図2の結果から明かなとおり、カイラル材
aを含む液晶材料a’は、ピッチの温度依存性から、温
度上昇とともにピッチが伸びる性質がある。また、カイ
ラル材bを含む液晶材料b’は、ピッチの温度依存性か
ら、温度上昇してもピッチがほぼ同じである性質であ
る。 【0030】パネルA、Bはこれらのピッチの温度依存
性を持つカイラル材aを含む液晶材料a’、カイラル材
bを含む液晶材料b’を使用することにより作製した
が、急峻性γがパネルAではγ=1.040、パネルB
ではγ=1.030を示すことを確認した。そして、こ
れらのγ特性より、パネルAでは、反射時のコントラス
トCR=10、透過時のコントラストCR=25得られ
たが、パネルBでは、反射時のコントラストCR=1
2、透過時のコントラストCR=30が得られた。 【0031】以上のとおり、本発明によれば、液晶材料
のピッチの温度依存性をほぼフラットにすることによ
り、急峻性γ特性を良好にし、パネルの光学特性が良好
になったことがわかる。 【0032】つぎにこれらパネルA、Bの特徴を、さら
に詳しく説明する。 【0033】(パネルA)温度を25℃〜80℃に変え
た場合にて、これに伴ってピッチ(P)を8.12〜1
1.12μmに変えることで、各温度におけるd/pを
測定し、d/pの温度依存性を求めたところ、表2と図
3に示すような結果が得られた。なお、図3は表2に示
す結果を図示している。 【0034】 【表2】 【0035】また、図3にて各ピッチ(P)8.12〜
11.12μmに対して、それぞれをプロットしてい
る。 【0036】そして、ストライプドメイン、ディスクリ
ネ−ションの発生しない領域のd/p範囲を求めたとこ
ろ、表3に示すような結果が得られた。 【0037】 【表3】 【0038】この表から明かなとおり、80℃の高温側
で、パネルAではΔd/p(80℃)=0.424±
0.040である。 【0039】(パネルB)温度を25℃〜80℃に変え
た場合にて、これに伴ってピッチ(P)を8.17〜1
1.10μmに変えることで、各温度におけるd/pを
測定し、d/pの温度依存性を求めたところ、表4と図
4に示すような結果が得られた。なお、図4は表4に示
す結果を図示している。 【0040】 【表4】 【0041】また、図4にて各ピッチ(P)8.17〜
11.10μmに対して、それぞれをプロットしてい
る。 【0042】この結果は、ピッチの変化率をピッチ(2
5〜80℃)/ピッチ(25℃)で表す。 【0043】そして、ストライプドメイン、ディスクリ
ネ−ションの発生しない領域のd/p範囲を求めたとこ
ろ、表5に示すような結果が得られた。 【0044】 【表5】 【0045】この表から明かなとおり、80℃の高温側
で、パネルBではΔd/p(80℃)=0.476±
0.055と広がっている。 【0046】したがって、液晶材料のピッチの温度依存
性を25℃〜80℃の温度範囲にわたってほぼフラット
にすることにより、ストライプドメイン、ディスクリネ
−ションの発生しない領域を広げることができたことが
わかる。 【0047】本発明によれば、上述の結果を踏まえて、
ピッチの変化率は、1.000(フラットな状態)±
0.025になる。 【0048】 【発明の効果】以上のとおり、本発明の液晶表示装置に
よれば、ス−パ−ツイストネマティック液晶材料が化2
のカイラル材を含有することで、液晶材料の急峻性を良
好にし、良好な光学特性が得られ、そして、液晶材料の
ピッチの温度依存性をほぼフラットにすることができ、
液晶表示装置の表示を低下させるストライプドメインの
発生やディスクリネ−ションの発生しないような、セル
ギャップ(d)と液晶材料のピッチ(P)のd/Pが得
られ、その結果、温度依存性を改善して、使用範囲を広
範囲にして適用度を高めた液晶表示装置が提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半透過型液晶表示装置の断面概略図で
ある。 【図2】カイラル材を含む液晶材料のピッチの温度依存
性を示す線図である。 【図3】カイラル材a‘を含む液晶材料のd/pの温度
依存性を示す線図である。 【図4】カイラル材b‘を含む液晶材料のd/pの温度
依存性を示す線図である。 【符号の説明】 1・・・偏光板 2・・・第2位相差フィルム 3・・・第1位相差フィルム 4・・・上ガラス基板 5、9・・・ITO電極 6、8・・・配向膜 7・・・液晶 10・・・オ−バ−コ−ト 11・・・カラ−フィルタ− 12・・・半透過膜 13・・・散乱性反射板 14・・・下ガラス基板
ある。 【図2】カイラル材を含む液晶材料のピッチの温度依存
性を示す線図である。 【図3】カイラル材a‘を含む液晶材料のd/pの温度
依存性を示す線図である。 【図4】カイラル材b‘を含む液晶材料のd/pの温度
依存性を示す線図である。 【符号の説明】 1・・・偏光板 2・・・第2位相差フィルム 3・・・第1位相差フィルム 4・・・上ガラス基板 5、9・・・ITO電極 6、8・・・配向膜 7・・・液晶 10・・・オ−バ−コ−ト 11・・・カラ−フィルタ− 12・・・半透過膜 13・・・散乱性反射板 14・・・下ガラス基板
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】基板上に電極と配向膜とが積層された一対
の対向基板にス−パ−ツイストネマティック液晶材料か
らなる液晶層を介在させた液晶表示装置において、前記
ス−パ−ツイストネマティック液晶材料が化1のカイラ
ル材を含有することを特徴とする液晶表示装置。 【化1】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002047091A JP2003238961A (ja) | 2002-02-22 | 2002-02-22 | 液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002047091A JP2003238961A (ja) | 2002-02-22 | 2002-02-22 | 液晶表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003238961A true JP2003238961A (ja) | 2003-08-27 |
Family
ID=27784553
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002047091A Pending JP2003238961A (ja) | 2002-02-22 | 2002-02-22 | 液晶表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003238961A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101241271B (zh) * | 2006-12-22 | 2013-03-13 | 奇美电子股份有限公司 | 透射式液晶显示器及液晶显示器 |
KR20150015416A (ko) | 2013-07-31 | 2015-02-10 | 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 | 바이나프틸 화합물, 액정 조성물, 액정 소자, 및 액정 표시 장치 |
US9260660B2 (en) | 2013-07-31 | 2016-02-16 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Cyanobiphenyl derivative, liquid crystal composition, liquid crystal element, and liquid crystal display device |
US9441164B2 (en) | 2013-07-31 | 2016-09-13 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Isosorbide derivative, liquid crystal composition, liquid crystal element, and liquid crystal display device |
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2002
- 2002-02-22 JP JP2002047091A patent/JP2003238961A/ja active Pending
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