JP2003237968A - シート搬送方法、シート搬送装置、画像形成装置 - Google Patents

シート搬送方法、シート搬送装置、画像形成装置

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JP2003237968A
JP2003237968A JP2002033070A JP2002033070A JP2003237968A JP 2003237968 A JP2003237968 A JP 2003237968A JP 2002033070 A JP2002033070 A JP 2002033070A JP 2002033070 A JP2002033070 A JP 2002033070A JP 2003237968 A JP2003237968 A JP 2003237968A
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torque limiter
returning
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feeding
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Satoru Okano
覚 岡野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重なり合ったシート間に密着力が働く場合で
も、シートの重送を防止することができるシート搬送方
法、該シート搬送方法を用いたシート搬送装置、該シー
ト搬送装置を搭載した画像形成装置を提供すること。 【解決手段】 リバースローラ1に戻し力を付与するト
ルクリミッタ2に対する駆動をON/OFFする。これ
により、本来の回転トルクTr、つまりトルクリミッタ
戻し力TA(=Tr×RS)と、トルクリミッタ戻し力
が「ゼロ」との二値が、リバースローラ1に対して作用
するようになる。このトルクリミッタ戻し力の変化によ
って、密着した複数枚のシートが扱かれて捌かれるよう
になる。そして、このようなシートの扱き及び捌きによ
り、シートの解離、あるいは発生した密着力Qが除去さ
れるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンタ等で使用される用紙やOHPシート、及
び紙幣や切符などのような、積層載置されたシートを給
紙搬送する際に、複数枚のシートが重なり合ったまま給
紙(重送)されたり、給紙ミス(不送り)が発生したり
しないように、多数枚のシートを1枚づつ分離して搬送
するようにしたシート搬送方法、シート搬送装置、画像
形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のシート搬送方法の1つとして、
Ricoh・Technical・Report N
o.12,December,1984(P44−4
8)の「FRR給紙方式」(石井泰明著)が知られてい
る。ここで、FRRとは、Feed& Reverse
Rollerの頭文字をとっている。また、この種の
シート搬送装置の1つとして、特開昭56−7847号
公報の「シート送り装置」が提案されている。
【0003】図1乃至図4に、上記「FRR給紙方式」
による従来のシート搬送装置を示す。このシート搬送装
置は、リバースローラ1、トルクリミッタ2、リバース
従動ギヤ3、リバース駆動ギヤ4、フィードローラ5、
フィード軸6、軸受け7、リバース軸8、支点9などを
備えている。リバースローラ1は、トルクリミッタ2を
介して、リバース軸8に軸支されている。リバース従動
ギヤ3は、リバースローラ軸8に軸支されている。リバ
ースローラ軸8は、軸受け7及び支点9により、回転自
在に支承されている。リバース駆動ギヤ4は、リバース
駆動ギヤ軸4aに軸支されており、リバース従動ギヤ3
に噛み合っている。フィードローラ5は、フィード軸6
に軸支されている。ここで、リバースローラ軸8は、図
3の右端側に配置された支点9を揺動中心として、リバ
ース従動ギヤ3及び軸受け7とともに、図3の左端側に
軸支しているリバースローラ1を、ほぼ垂直な方向に揺
動するように構成されている。また、軸受け7には、図
1に示すバネにより軸受け7を押し上げる向きの図3に
示す加圧力P3が付与されている。この加圧力P3によ
って軸受け7が押し上げられることにより、リバースロ
ーラ1がフィードローラ5に圧接して、両ローラの圧接
部位にシートSを搬送するためのニップが形成される。
【0004】図1乃至図3において、図示しない給紙ロ
ーラによりシートSが給紙されると、所定のタイミング
で、フィードローラ5及びリバース駆動ギヤ4が回転す
る。このリバース駆動ギヤ4の回転によってリバース従
動ギヤ3にギヤ押し上げ力が加わる。これにより、リバ
ースローラ1が、リバース従動ギヤ3、リバース軸8、
及びトルクリミッタ2を介して、支点9を揺動中心とし
て上昇し、フィードローラ5に対するリバースローラ1
の圧接力が増大される。ここで、フィードローラ5は、
これに接触しているシートを給紙方向下流側に向けて搬
送し、リバースローラ1は、これに接触しているシート
を給紙方向上流側に向けて搬送するようになっている。
【0005】また、上記シート搬送装置におけるフィー
ドローラ5とリバースローラ1との材質や、両ローラの
接触圧は、次に述べるようなシート搬送条件を満足する
ように設定されている。すなわち、上記ニップに1枚の
みのシートが送り込まれた場合には、ニップ圧及びフィ
ードローラ5の回転によって、フィードローラ5とシー
トとの間に働く摩擦力により、シートが給紙方向下流側
に搬送される。そして、このフィードローラ5により搬
送されるシートとリバースローラ1との間に働く摩擦力
が、トルクリミッタ2によりリバースローラ1がシート
を給紙方向上流側に戻す方向に回転する際の回転トルク
より定義される戻し力(以下、これを「トルクリミッタ
戻し力」という)に打ち勝って、リバースローラ1が本
来の回転方向とは反対のシート搬送方向に連れ回り回転
する。これにより、給紙されたシートが不送りを生じる
ことなく給紙方向下流側に搬送される。これに対し、上
記ニップに複数枚のシートが重なり合って送り込まれた
場合には、フィードローラ5とシートとの間に働く摩擦
力が、重なり合ったシート間の摩擦力に打ち勝って、こ
のフィードローラ5に接しているシートが不送りされる
ことなく給紙方向下流側に搬送される。一方、リバース
ローラ1に接しているシートは、リバースローラ1とシ
ートとの間に働く摩擦力が、重なり合ったシート間の摩
擦力に打ち勝つことによって、上記トルクリミッタ戻し
力により給紙方向上流側に戻される。つまり、トルクリ
ミッタ戻し力によってリバースローラ1とシートSとの
間に生じる摩擦力は、シート搬送時におけるフィードロ
ーラ5とシートSとの間の摩擦力よりも小さく、且つ重
なり合った複数枚のシート間の摩擦力よりも大きくなる
ように設定されている。
【0006】ここで、上記リバース軸8の駆動力は、リ
バース駆動ギヤ4の回転により与えられる。この駆動力
は、上記トルクリミッタ戻し力及び戻し抵抗と釣り合う
力であるが、リバース軸8はY軸方向にのみ揺動自在に
なっているので、そのY軸方向の分力について考えれば
十分である。従って、リバース駆動ギヤ4の回転により
リバース従動ギヤ3に加わるギヤ押し上げ力のY軸方向
分力P1は、図2に示すリバース軸8を中心とした力の
釣合いより成立する次の式(1)で表される。 P1=(RS/RZ)TA+(RB/RZ)μB・PB・・・(1) 式(1)において、RZはリバース従動ギヤ3の半径、
RSはリバースローラ1の半径、RBはリバースローラ
1を取付けるリバース軸8の半径、μBはリバース軸8
と軸受け7の半径間の摩擦係数、PBはフィードローラ
5とリバースローラ1との間の加圧力(以下、これをニ
ップ圧という)、TAは上記トルクリミッタ戻し力とし
た。
【0007】また、上記ニップ圧PBは、図3に示す支
点9を中心とした力の釣合いより成立する次の式(2)
で表される。 PB=(L1/L4)P1+(L3・P3−L2・P2)/L4・・・(2) 式(2)において、L1は支点9からリバース従動ギヤ
3までの距離、P2はリバースローラ1,リバース軸
8,トルクリミッタ2,軸受け7,及びリバース従動ギ
ヤ3の各重量を合算した自重、L2は支点9から合算し
た自重重心までの距離、P3は軸受け7よりリバース軸
8が受ける抗力、L3は支点9から軸受け7までの距
離、L4は支点9からリバースローラ1までの距離とし
た。
【0008】上記式(2)のP1に、式(1)を代入す
ると、次式(3)となる。 PB=(L1/L4)・{(RS/RZ)TA+(RB/RZ)μB・PB}+( L3・P3−L2・P2)/L4・・・(3)
【0009】式(3)において、トルクリミッタ2の戻
し力TA=Tr/RSとし、(L1/L4)・(RS/
RZ)=K(第1因子)、(RB/RS)μB=k(第
2の因子)、(L3/P3−L2・P2)/L4=P0
(初期圧)とすると、式(3)は次の式(4)を以って
定式化される。 PB=(K・TA+P0)/(1−K・k)・・・(4)
【0010】図4に、上記式(4)におけるニップ圧P
Bを作動線12として描画したグラフを示す。このグラ
フは、横軸をトルクリミッタ2の戻し力TA、縦軸をニ
ップ圧PBとしたものである。上記「FRR給紙方式」
では、シート間摩擦係数をμPとし、シートとフィード
ローラ1との間の摩擦係数をμrとすると、シートの重
送が発生しないための条件、及び不送りが発生しないた
めの条件は、次の各式(5)、(6)(不等式)で与え
られる。 重送しない条件:PB<(1/μP)・TA−3m・・・(6) 不送りしない条件:PB>(1/μr)・TA+(μP/μr)・m・・・(6 ) ただし式(5)、(6)では、シートの自重をmとし
た。
【0011】従って、上記式(6)、(6)の各条件に
おける各々の境界線、すなわち、図4における重送境界
線10、及び不送り境界線11は、次の式(5)’、
(6)’となる。 重送境界線:PB=(1/μP)・TA−3m・・・(5)’ 不送り境界線:PB=(1/μr)・TA+(μP/μr)・m・・・(6)’
【0012】すなわち、図4において、重送境界線10
と不送り境界線11の間の領域が、シートSの重送及び
不送りが発生しない適性領域24となる。従って、上記
「FRR給紙方式」のシート搬送装置を設計する場合に
は、まず、上記式(4)によって得た作動線12が、図
4の適性領域24内に位置するように、前述の各定数L
1、L2、L3、L4、P2、RB、RZ、RSを決め
る。次に、トルクリミッタ2の戻し力TAを設定する。
そして、この戻し力TAの設定点13によって決まる、
作動線12上の値である作動点14をニップ圧PBとす
ることで、設計が完了する。このように、上記「FRR
給紙方式」のシート搬送装置においては、上記式(4)
によって得た作動線12を、図4の適性領域24内に位
置させることで、シートSの重送及び不送りを防止する
ようにしている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来の
「FRR給紙方式」のシート搬送装置では、稀に、シー
トの重送を防止できないことがあった。特に、アート
紙、コート紙、あるいはOHPシートと言った表面の平
滑性が高いシートを搬送した場合に、シートの重送が顕
著であった。鋭意研究の結果、このようなシートの重送
は、以下に述べるようなメカニズムによって発生するこ
とが明らかとなった。すなわち、上記アート紙、コート
紙、あるいはOHPシートのような、表面の平滑性が比
較的高いシートにおいては、その使用環境により、重な
り合ったシート間に密着力が発生することが判った。例
えば、低湿度の環境下では、静電気の発生により重なり
合ったシート間の密着力が高くなる。また、高湿度の環
境下では、水滴の発生により重なり合ったシート間に密
着力が高くなる。このような密着力が重なり合ったシー
ト間に発生すると、シート搬送時におけるシート間の摩
擦力が、トルクリミッタ2の戻し力によるリバースロー
ラ1とシートとの間の摩擦力よりも大きくなってしまう
ことがある。
【0014】ここで、重なり合ったシート間の密着力を
Qとすると、この密着力Qの発生により、前述したシー
トの重送境界線の式(5)’は次の式(5)"となり、
不送り境界線の式(6)’は次の式(6)"となる。 密着力Qが働く場合の重送境界線:PB=(1/μP)・TA−3m−2Q/μ P・・・(5)" 密着力Qが働く場合の不送り境界線:PB=(1/μr)・TA+(μP/μr )・m+Q/μr・・・(6)"
【0015】この結果、図4に示した重送境界線10、
不送り境界線11の位置が、図5に示すように、密着力
Qが働く場合の重送境界線10’、及び不送り境界線1
1’の位置にそれぞれシフトする。このシフトにより、
図5に示す密着力Qが働く場合の適性領域24’は、密
着力Qが働かない場合の図4に示した適性領域24より
も狭くなる。この結果、シート間に密着力Qが働く場合
には、前記式(4)によって得た作動線12上の値であ
る作動点14が、その適性領域24’から外れる可能性
が高くなる。このため、シート間に密着力Qが働く場合
には、図5に示すように、上記作動点14が適性領域2
4’の外側の重送領域に位置し、複数枚のシートが重な
り合った状態のまま重送されてしまうことがあった。
【0016】本発明は以上の問題点に鑑みなされたもの
であり、その目的とするところは、重なり合ったシート
間に密着力が働く場合でも、シートの重送を防止するこ
とができるシート搬送方法、該シート搬送方法を用いた
シート搬送装置、該シート搬送装置を搭載した画像形成
装置を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、シート搬送方向と同方向に移動
するように駆動されて、接触したシートをシート搬送方
向下流側に送るシート送り力が付与されるシート送り面
を備えたシート送り部材と、トルクリミッタを介してシ
ート搬送方向と反対の方向に移動するように駆動され
て、接触したシートをシート搬送方向上流側に戻すトル
クリミッタ戻し力が付与されるシート戻し面を備えたシ
ート戻し部材と、上記シート送り部材のシート送り面と
上記シート戻し部材のシート戻し面とを接触させて、該
シート送り面と該シート戻し面とで、シートを挾持搬送
するための挾持搬送部を形成する挾持搬送部形成手段
と、上記シート戻し部材のシート戻し面に対して上記ト
ルクリミッタ戻し力を付与するように、上記トルクリミ
ッタを駆動するトルクリミッタ駆動手段とにより、上記
挾持搬送部に進入したシートが1枚の場合には、上記シ
ート送り部材のシート送り面に付与されるシート送り力
が、上記シート戻し部材のシート戻し面に付与されるト
ルクリミッタ戻し力に打ち勝って、該シートをシート搬
送方向下流側に送り、上記挾持搬送部に進入したシート
が複数枚の場合には、上記シート送り部材のシート送り
面に付与されるシート送り力が、上記複数枚のシート間
に働く抵抗力に打ち勝って、該シート送り面に接触して
いるシートをシート搬送方向下流側に送るとともに、上
記シート戻し部材のシート戻し面に付与されるトルクリ
ミッタ戻し力が、上記複数枚のシート間に働く抵抗力に
打ち勝って、該シート戻し面に接触しているシートをシ
ート搬送方向上流側に戻すように、上記トルクリミッタ
戻し力を設定したシート搬送方法において、上記シート
送り部材と上記シート戻し部材とにより上記シート挾持
部に進入したシートを搬送する際に、上記トルクリミッ
タに対する上記トルクリミッタ駆動手段による駆動をO
N/OFFすることを特徴とするものである。請求項1
のシート搬送方法においては、上記シート送り部材と上
記シート戻し部材とにより上記シート挾持部に進入した
シートが搬送されているときに、上記トルクリミッタに
対する上記トルクリミッタ駆動手段による駆動がON/
OFFされる。このトルクリミッタに対する駆動がON
/OFFされると、上記シート戻し部材のシート戻し面
に対して、上記トルクリミッタ戻し力が付与されたり付
与されなくなったりする。つまり、トルクリミッタに対
する駆動がONの状態では、上記シート戻し部材のシー
ト戻し面に対して上記トルクリミッタ戻し力が付与され
る。一方、トルクリミッタに対する駆動がOFFの状態
では、上記シート戻し部材のシート戻し面に対して上記
トルクリミッタ戻し力が付与されなくなる。このよう
に、シート戻し部材のシート戻し面に付与されるトルク
リミッタ戻し力が瞬間的に変化すると、挾持搬送部に進
入したシートと、シート送り部材のシート送り面、及び
シート戻し部材のシート戻し面との間に働く摩擦力の大
きさが急激に変化する。これにより、上記挾持搬送部に
互いに密着した複数枚のシートが進入した場合に、上記
摩擦力の急激な変化により、密着したシート同士が扱か
れて容易に分離できる状態に捌かれるようになる。な
お、このように密着したシート同士が扱かれる詳しいメ
カニズムについては解明されていないが、実験の結果、
上述のように、トルクリミッタ戻し力を変化させること
により、シート同士が扱かれて分離されるようになっ
た。このように、このシート搬送方法においては、例え
ば、アート紙、コート紙、OHPシートのような、静電
気等により重なり合ったシート間に密着力が働きやすい
シートを搬送する場合でも、シートの重送を防止するこ
とができるようになる。請求項2の発明は、シート搬送
方向と同方向に移動するように駆動されて、接触したシ
ートをシート搬送方向下流側に送るシート送り力が付与
されるシート送り面を備えたシート送り部材と、トルク
リミッタを介してシート搬送方向と反対の方向に移動す
るように駆動されて、接触したシートをシート搬送方向
上流側に戻すトルクリミッタ戻し力が付与されるシート
戻し面を備えたシート戻し部材と、上記シート送り部材
のシート送り面と上記シート戻し部材のシート戻し面と
を接触させて、該シート送り面と該シート戻し面とで、
シートを挾持搬送するための挾持搬送部を形成する挾持
搬送部形成手段と、上記シート戻し部材のシート戻し面
に対して上記トルクリミッタ戻し力を付与するように、
上記トルクリミッタを駆動するトルクリミッタ駆動手段
と、該トルクリミッタ駆動手段により上記トルクリミッ
タを駆動する動作に連動して、上記挾持搬送部の上記シ
ート送り部材のシート送り面と上記シート戻し部材のシ
ート戻し面との接触圧を増加させる接触圧増加手段とを
有し、上記挾持搬送部に進入したシートが1枚の場合に
は、上記シート送り部材のシート送り面の移動により上
記シートに付与されるシート送り力が、上記シート戻し
部材のシート戻し面の移動により同シートに付与される
トルクリミッタ戻し力に打ち勝って、該シートをシート
搬送方向下流側に送り、上記挾持搬送部に進入したシー
トが複数枚の場合には、上記シート送り部材のシート送
り面に接触しているシートに付与されるシート送り力
が、複数枚のシート間に働く抵抗力に打ち勝って、該シ
ート送り面に接触しているシートをシート搬送方向下流
側に送るとともに、上記シート戻し部材のシート戻し面
に接触しているシートに付与されるトルクリミッタ戻し
力が、複数枚のシート間に働く抵抗力に打ち勝って、該
シート戻し面に接触しているシートをシート搬送方向上
流側に戻すように、上記トルクリミッタ戻し力を設定し
たシート搬送装置において、上記シート送り部材と上記
シート戻し部材とにより上記シート挾持部に進入したシ
ートを搬送する際に、上記トルクリミッタに対する上記
トルクリミッタ駆動手段による駆動をON/OFFする
トルクリミッタON/OFF手段を有していることを特
徴とするものである。請求項3の発明は、請求項2のシ
ート搬送装置において、上記トルクリミッタ駆動手段
は、係脱自在に対向配置された一対の係脱部材が係合す
ることによって、上記トルクリミッタに対して駆動源の
駆動力を伝達するように構成され、上記トルクリミッタ
ON/OFF手段は、上記一対の係脱部材を係脱させる
ことによって、上記トルクリミッタに対する上記トルク
リミッタ駆動手段による駆動をON/OFFするように
構成され、且つ上記係脱部材が係脱する際に発生する上
記トルクリミッタ駆動手段の振動を抑制するための振動
抑制手段を有していることを特徴とするものである。請
求項4の発明は、請求項3のシート搬送装置において、
上記トルクリミッタON/OFF手段は、上記一対の係
脱部材のうちのいずれか一方の係脱部材と実質的に一体
化されて回転する摺動部材と、該摺動部材の摺接回転に
より該係脱部材を他方の係脱部材に対して係脱させる方
向に該摺動部材を変位させるカム部材とで構成され、且
つ該カム部材の、上記摺動部材が摺接する部分が低磨耗
部材で構成されていることを特徴とするものである。請
求項5の発明は、請求項2、3又は4のシート搬送装置
において、上記トルクリミッタON/OFF手段により
上記トルクリミッタ駆動手段による駆動がON/OFF
される上記トルクリミッタとは別の、上記シート戻し部
材のシート戻し面に対して上記トルクリミッタ戻し力を
常時付与するように、該トルクリミッタ駆動手段により
駆動される第2のトルクリミッタを有していることを特
徴とするものである。請求項6の発明は、請求項2、
3、4又は5のシート搬送装置において、上記シート戻
し部材と実質的に一体化され、支点を中心として該シー
ト戻し部材を上記シート送り部材に対して接離させる方
向に揺動自在に軸支された従動ギヤと、該従動ギヤに噛
み合って該シート戻し部材を駆動するための駆動ギヤと
からなり、且つ上記支点からの該駆動ギヤと該従動ギヤ
との噛み合い位置が互いに異なる二組のギヤ列を備え、
該二組のギヤ列は、その回転駆動時に、一方のギヤ列の
駆動ギヤと従動ギヤとが噛み合った状態で、他方のギヤ
列の駆動ギヤと従動ギヤとの噛合いが外れるように、各
ギヤ列の駆動ギヤもしくは従動ギヤのいずれか一方に、
一箇所もしくは複数箇所の欠歯部分を有し、且つ、上記
トルクリミッタ戻し力ON/OFF手段により上記トル
クリミッタ駆動手段による上記トルクリミッタの駆動が
OFFされる時期及び時間が、上記支点からの噛み合い
位置が短い方のギヤ列の駆動ギヤと従動ギヤとの噛合い
時期及び時間に一致するように構成されていることを特
徴とするものである。請求項7の発明は、請求項2、
3、4又は5のシート搬送装置において、上記シート戻
し部材と実質的に一体化され、支点を中心として該シー
ト戻し部材を上記シート送り部材に対して接離させる方
向に揺動自在に軸支された従動ギヤと、該従動ギヤに噛
み合って該シート戻し部材を駆動するための駆動ギヤと
からなり、且つ上記支点からの噛み合い位置が互いに異
なる二組のギヤ列を備え、該二組のギヤ列は、その回転
駆動時に、一方のギヤ列の駆動ギヤと従動ギヤとが噛み
合った状態で、他方のギヤ列の駆動ギヤと従動ギヤとの
噛合いが外れるように、各ギヤ列の駆動ギヤもしくは従
動ギヤのいずれか一方に、一箇所もしくは複数箇所の欠
歯部分を有し、且つ、上記トルクリミッタ戻し力ON/
OFF手段により上記トルクリミッタ駆動手段による上
記トルクリミッタの駆動がONされる時期及び時間が、
上記支点からの噛み合い位置が短い方のギヤ列の駆動ギ
ヤと従動ギヤとの噛合い時期及び時間に一致するように
構成されていることを特徴とするものである。請求項8
の発明は、請求項7のシート搬送装置において、上記支
点からの噛み合い位置が短い方のギヤ列の駆動ギヤと従
動ギヤとの噛合い時間をPBLTとし、上記シート送り
部材のシート送り面と上記シート戻し部材のシート戻し
面とが接触するシートの挾持搬送部のニップ幅をNI
P、該シート戻し部材のシート戻し面の移動速度をVR
とすると、次の式、PBLT=NIP/VRが成り立つ
ことを特徴とするものである。請求項2乃至8のシート
搬送装置においては、上記シート送り部材と上記シート
戻し部材とにより上記シート挾持部に進入したシートが
搬送されているときに、上記トルクリミッタON/OF
F手段により、上記トルクリミッタに対する上記トルク
リミッタ駆動手段による駆動がON/OFFされる。こ
のトルクリミッタに対する駆動がON/OFFされる
と、上記シート戻し部材のシート戻し面に対して、上記
トルクリミッタ戻し力が付与されたり付与されなくなっ
たりする。つまり、トルクリミッタに対する駆動がON
の状態では、上記シート戻し部材のシート戻し面に対し
て上記トルクリミッタ戻し力が付与される。一方、トル
クリミッタに対する駆動がOFFの状態では、上記シー
ト戻し部材のシート戻し面に対して上記トルクリミッタ
戻し力が付与されなくなる。このように、シート戻し部
材のシート戻し面に付与されるトルクリミッタ戻し力が
瞬間的に変化すると、挾持搬送部に進入したシートと、
シート送り部材のシート送り面、及びシート戻し部材の
シート戻し面との間に働く摩擦力の大きさが急激に変化
する。これにより、上記挾持搬送部に互いに密着した複
数枚のシートが進入した場合に、上記摩擦力の急激な変
化により、密着したシート同士が扱かれて容易に分離で
きる状態に捌かれるようになる。従って、このシート搬
送方法においては、例えば、アート紙、コート紙、OH
Pシートのような、静電気等により重なり合ったシート
間に密着力が働きやすいシートを搬送する場合でも、シ
ートの重送を防止することができるようになる。請求項
9の発明は、複数枚のシートを積層載置するシート載置
体と、該シート載置体に積層載置したシートを給紙する
給紙手段と、該給紙手段により給紙したシートを1枚づ
つ分離しながら搬送するシート搬送手段と、該シート搬
送手段により搬送したシート上に画像を形成する画像形
成手段とを有する画像形成装置において、上記シート搬
送手段として、請求項2、3、4、5、6、7又は8の
シート搬送装置を使用することを特徴とするものであ
る。この画像形成装置においては、上記シート搬送装置
を使用しているので、上記給紙手段により給紙されたシ
ートが、1枚づつ確実に分離され、重送を起こすことな
く上記画像形成手段に向けて分離搬送されるようにな
る。これにより、シートの重送によって画像形成動作が
中断されたり、シート搬送路にシートが詰まったりする
ことがない、操作性が優れた画像形成装置を提供できる
ようになる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図1乃至図3に
示したシート搬送装置に適用した実施形態について説明
する。このシート搬送装置は、前述したように、リバー
スローラ1、トルクリミッタ2、リバース従動ギヤ3、
リバース駆動ギヤ4、フィードローラ5、フィード軸
6、軸受け7、リバース軸8、支点9などを備えてい
る。まず、従来のシート搬送装置におけるリバースロー
ラ1とトルクリミッタ2との一般的な取り付け構造につ
いて説明する。従来のシート搬送装置においては、図6
及び図7に示すように、トルクリミッタ2の軸受け16
と軸15とが常時噛合うように固定されている。この軸
受け16と軸15と噛み合いによって、リバース軸8の
回転がトルクリミッタ2に伝達されるように構成されて
いる。また、リバースローラ1に対してトメワ18によ
り固定された凸部17aと、トルクリミッタの凹部17
bとが係合することによって、トルクリミッタ2の回転
トルクがリバースローラ1に伝達されるように構成され
ている。
【0019】このような構成の従来のシート搬送装置に
おいては、リバースローラ1に対してトルクリミッタ2
を介して前記トルクリミッタ戻し力が常時付勢される。
従って、この構成では、リバースローラ1とフィードロ
ーラ5とのニップ圧がほぼ一定した値となる。このた
め、この従来のシート搬送装置では、重なり合ったシー
ト間に静電気等による前記密着力Qが働く場合に、この
シート同士の密着によるシートの重送を防止することが
難しかった。
【0020】そこで、本実施形態に係るシート搬送装置
においては、リバースローラ1に戻し力を付与するトル
クリミッタ2に対する駆動をON/OFFする構成とす
る。これにより、このシート搬送装置においては、本来
の回転トルクTr、つまりトルクリミッタ戻し力TA
(=Tr×RS)と、トルクリミッタ戻し力が「ゼロ」
との二値が、リバースローラ1に対して作用するように
なる。このトルクリミッタ戻し力の変化に伴う、前記式
(4)におけるニップ圧PBの変化によって、密着した
複数枚のシートが扱かれて捌かれるようになる。そし
て、このようなシートの捌きにより、シートの解離、あ
るいは発生した密着力Qが除去されるようになる。これ
により、図5に示した密着力Qが働く場合の重送境界線
の式(5)"、及び不送り境界線の(6)"を、それぞれ
式(5)’、及び式(6)’に戻すことができるように
なる。従って、このシート搬送装置においては、シート
間に密着力Qが働く場合の適性領域24’を適性領域2
4へ戻すことができ、作動点14を適性領域24内に保
持しながら、重なり合ったシートを確実に分離しながら
搬送することができるようになる。
【0021】図8乃至図11に、本実施形態に係るシー
ト搬送装置の一例を示す。なお、以下の説明において、
前述した従来のシート搬送装置の各構成要素と同等の機
能を有する構成要素については、前記符号と同符号を付
し、その詳述を省略する。まず、リバースローラ1にト
ルクリミッタ戻し力を付与するトルクリミッタ2の駆動
をON/OFFするトルクリミッタON/OFF手段に
ついて説明する。図8乃至図11において、トルクリミ
ッタ2の軸15が噛合う軸受け16’は、リバース軸8
の長手方向に変位自在となるように構成されている。ま
た、この軸受け16’は、トルクリミッタ2との間に装
着されたバネ21により、平生、トルクリミッタ2の軸
15に対して噛合う方向(図8の右方向)へ変位し、こ
の軸受け16’の溝部25に軸15が噛合うことによっ
て拘束される。そして、図8に示すように、軸受け1
6’の溝部25に軸15が噛み合っている状態では、リ
バース軸8の回転により、軸受け16’が軸15及びリ
バース軸8と共に回転し、リバースローラ1にトルクリ
ミッタ2を介してトルクリミッタ戻し力が作用する。
【0022】一方、リバース軸8には、摺動ピン23が
固定されている。この摺動ピン23は、トルクリミッタ
2の軸15と同位相となるように、リバース軸8に固定
されている。また、この摺動ピン23は、リバース軸8
に対して摺動自在に装着されたカム部材22のエッジ4
0に摺接するように配置されている。カム部材22には
凸部20が設けられている。このカム部材22の凸部2
0は、トルクリミッタ2に取り付けられている係合軸1
9に係合するように形成されている。また、このカム部
材22の凸部20は、カム部材22がトルクリミッタ2
の軸受け16’と同位相を保持するように、係合軸19
に係合している。カム部材22は、トルクリミッタ2の
軸受け16’に付与されている変位力により、平生、図
8の右方向の位置に変位している。このカム部材22の
右方向への変位により、摺動ピン23がカム部材22の
エッジ40に摺接する。
【0023】図8において、リバース軸8が所定方向に
回転すると、摺動ピン23がカム部材22のエッジ40
を摺擦しながら同方向に回転する。この摺動ピン23の
回転により、カム部材22がトルクリミッタ2側へ押し
込まれるように変位する。そして、このカム部材22の
図8の左方側への変位により、トルクリミッタ2の軸受
け16’がカム部材22に押される。これにより、図9
に示すように、トルクリミッタ2の軸受け16’の溝部
25から、リバース軸8に設けられている軸15が飛び
出して、溝部25と軸15との係合が外れる。このよう
にして溝部25と軸15との係合が外れることにより、
軸受け16’がリバース軸8の回転により連れ回わらな
くなり、リバースローラ1に対してトルクリミッタ2を
介したトルクリミッタ戻し力が作用しなくなる。
【0024】そして、図9において、リバース軸8が所
定方向に更に回転すると、上述した動作とは逆に、摺動
ピン23の回転により、カム部材22がトルクリミッタ
2から離間する方向に変位する。そして、このカム部材
22の図9の右方側への変位に追従するように、トルク
リミッタ2の軸受け16’が同方向に変位する。これに
より、図8に示すように、トルクリミッタ2の軸受け1
6’の溝部25に、リバース軸8に設けられている軸1
5が係合する。このようにして溝部25と軸15とが係
合することにより、軸受け16’がリバース軸8の回転
により連れ回わるようになり、リバースローラ1に対し
てトルクリミッタ2を介してトルクリミッタ戻し力が作
用するようになる。
【0025】このように、本実施形態に係るシート搬送
装置においては、上述のような構成のトルクリミッタO
N/OFF手段により、リバースローラ1に対してトル
クリミッタ戻し力を付与するトルクリミッタ2の駆動が
ON/OFFされる。ここで、トルクリミッタ2の駆動
がONの状態では、トルクリミッタ2が作用して、TA
=Tr/RSで表されるトルクリミッタ戻し力TAが、
リバースローラ1にかかる。また、このトルクリミッタ
2の駆動がONの状態でのニップ圧PBは、前記式
(4)に示される値が作用する。一方、トルクリミッタ
2の駆動がOFFの状態では、トルクリミッタ2が作用
しないので、リバースローラ1にかかるトルクリミッタ
戻し力はゼロになる。従って、このトルクリミッタ2の
駆動がOFFの状態でのニップ圧PBは、上記式(4)
においてTA=0とした場合のPB値、すなわちP0/
(1−K・k)となる。
【0026】上述のように、本実施形態に係るシート搬
送装置においては、上記トルクリミッタ戻し力TA、及
び「ゼロ」の二値が、リバースローラ1に対して交互に
作用する。また、これと同時に、上記式(4)のニップ
圧PB、及びP0/(1−K・k)の値のニップ圧が、
フィードローラ5及びリバースローラ1との間に交互に
作用する。これにより、図5に示すように、密着力Qが
働く場合の適性領域24’に作動点14が存在するよう
になっても、密着したシートに対し、シート搬送方向、
及びそれに垂直な方向のニップ力が瞬間的に作用して、
複数枚の重なり合ったシートが捌かれるようになる。そ
して、このシートの捌きにより、上記シートの解離、あ
るいは発生した密着力Qが除去されるようになり、密着
力Qが働く場合の適性領域24’が、図4に示すような
密着力Qが働かない場合の適性領域24に戻される。こ
のように、このシート搬送装置においては、作動点14
を適性領域24内に保持しながら、重なり合ったシート
を確実に分離・搬送できるようになる。
【0027】ところで、図8に示したシート搬送装置で
は、トルクリミッタ2の軸受け16’に対して、軸15
が係合する溝部25を1つだけ設けた構成としている。
しかし、図8及び図9に示したように、リバース軸8の
摺動ピン23がカム部材22のエッジ40に沿って摺動
する構成の場合には、軸15の回転位置に溝部25が位
置していたほうが、溝部25に対して軸15が速やかに
係合されるようになる。そこで、このトルクリミッタ2
の軸受け16’は、図10に示すように、回転円周上に
複数の溝部25を形成した構成の軸受け16"であって
もよい。
【0028】また、図8に示したシート搬送装置では、
トルクリミッタ2の軸受け16’の溝部25に対して軸
15を係脱させて、トルクリミッタ2を駆動するための
回転トルク伝達系をON/OFFする手段として、カム
部材22と摺動ピン23とからなる伝達系継断機構(一
種のクラッチ)を使用している。この伝達系継断手段と
しては、図11に示すような、周期的にON/OFFさ
れるように構成されたソレノイド26を使用するように
してもよい。ソレノイド26は、そのON/OFFによ
りアクチュエータ(不図示)が進退する。従って、この
アクチュエータの進退動作により、トルクリミッタ2の
軸受け16’を変位させることで、軸受け16’の溝部
25に対して軸15を係脱させることができる。
【0029】ここで、上述のように、トルクリミッタ2
の軸受け16’の溝部25に対して、回転トルク伝達系
に設けた係脱部材としての軸15を係脱させるように構
成した場合には、溝部25に対する軸15の係合時に、
回転トルク伝達系が振動することがある。このような回
転トルク伝達系の振動は、騒音の発生源となるので除去
することが好ましい。図12に、上記回転トルク伝達系
の振動を除去するための振動抑制手段の一例を示す。こ
の振動抑制手段は、緩衝バネ27と、この緩衝バネ27
により支承された受け部28とで構成されており、トル
クリミッタ2の軸受け16’の溝部25内に配設されて
いる。図12において、トルクリミッタ2の軸受け1
6’の溝部25に対して軸15が係合すると、緩衝バネ
27が持つ弾性的支持力により、軸15が受け部28に
対して弾力的に当接するようになる。これにより、回転
トルクのON/OFF動作により、軸15が急激かつ高
い衝突力を以って軸受け16’の溝部25に係合し、受
け部28に衝突しても、緩衝バネ27により、衝突によ
る衝撃力ならびに騒音が回避される。また、衝撃の反復
によるトルクリミッタ2の軸受け16’及び軸15の耐
久劣化も回避されるようになる。なお、ここでは図示し
ないが、緩衝バネ27と直列に微細なダッシュポットを
設けてもよい。
【0030】また、上述のように、トルクリミッタ2を
駆動するための回転トルク伝達系を継断する伝達系継断
手段として、カム部材22と摺動ピン23とからなる伝
達系継断機構を使用している場合には、カム部材22の
摺動ピン23が摺接するエッジ40の部分を低磨耗部材
で構成することが望ましい。図13に、エッジ40の材
質を低磨耗部材とした高剛性のカム部材22’を示す。
このような高剛性のカム部材22’を用いることによ
り、摺動ピン23がカム部材22’のエッジ40に摺接
して回転する際の、エッジ40の接触摩擦による磨耗が
極めて少なくなる。このような高剛性のカム部材22’
の素材として、例えば、金属を用いた場合には、エッジ
40の接触摩擦による磨耗は殆ど皆無に等しく、カム部
材22’を半永久的に使用できる。また、このようなカ
ム部材22’を用いることで、トルクリミッタ2の駆動
のON/OFF時における負荷抵抗も低減されるように
なり、トルクリミッタ2の駆動を速やかに切り替えるこ
とが可能になる。
【0031】図14に、本発明の他の実施形態に係るシ
ート搬送装置の一例を示す。このシート搬送装置は、上
述したシート搬送装置のトルクリミッタ2(以下、この
トルクリミッタ2を「第1のトルクリミッタ32」とす
る)とは別の、第2のトルクリミッタ29を設けたもの
である。ここで、第2のトルクリミッタ29は、シート
Sの搬送時に、その回転トルクがリバースローラ1に対
して常時作用するように構成されている。すなわち、こ
の第2のトルクリミッタ29は、図6及び図7に示した
トルクリミッタ2と同様に、その凹部と、リバースロー
ラ1に設けた凸部30とを係合して、リバースローラ1
と第2のトルクリミッタ29とをジョイントさせること
で、リバースローラ1に回転トルクを常時作用させるよ
うにしている。また、第2のトルクリミッタ29は、そ
の内径側にある軸受けにリバース軸8に装着してある軸
31を係合させた状態で、リバース軸8の左端をトメワ
18で止めることにより、リバース軸8に対して一体化
されている。
【0032】これより、リバースローラ1に対して、第
1のトルクリミッタ32による二値の回転トルクと、第
2のトルクリミッタ29による回転トルクとがかかるよ
うになる。ここで、第1のトルクリミッタ32による二
値の回転トルクをTr=Tr1、及びTr=0、第2の
トルクリミッタ29により常時かかる回転トルクをTr
=Tr2とすると、リバースローラ1には、次の式
(7)、(8)で表される二値の回転トルク(これをT
ra、ならびにTrbと置く)が繰り返しかかることに
なる。 Tra=Tr1+Tr2・・・(7) Trb=0+Tr2・・・(8) これらの式(7)、(8)による、二値(共に正の)の
回転トルクTra、Trbにより、例えば、TraをR
Sで除して求めたトルクリミッタ戻し力TAを、前記式
(4)に代入したニップ圧PBをPBaとする。また、
Trbを同様にRSで除して求めたトルクリミッタ戻し
力TAを、前記式(4)に代入したニップ圧PBをPB
bとする。このPBaとPBbとが、共に前記式
(5)、(6)を満たすことで、ニップ圧PBは、図4
に示す適性領域24内に常に保持される。つまり、ニッ
プ圧PBが、FRR給紙方式によるシート搬送条件を常
に満たしたものになる。これにより、密着力Qが働いて
いない場合、ならびに密着力Qが働く場合の、いずれの
シート搬送時においても、シート分離性を常に維持しな
がら、トルクリミッタ戻し力TA、及びニップ圧PBの
圧力変化により、重送を起こすことなくシート搬送でき
るようになる。なお、図14に示すシート搬送装置にお
いては、第2のトルクリミッタ29のリバースローラ1
に対する取り付け方向を、回転により回転トルクのON
/OFFを実施する第1のトルクリミッタ32と同じ方
向にしたが、第2のトルクリミッタ29を逆方向に取り
付ける構成であっても構わない。この場合、正値を取る
Tr2に対し、式(7)、(8)は、次の式(7)’、
(8)’になる。これは、第2のトルクリミッタ29が
回転トルクに対し負のバイアスになることを意味してい
る。 Tra=Tr1−Tr2・・・(7)’ Trb=0−Tr2・・・(8)’
【0033】図15及び図16に、本発明の他の実施形
態に係るシート搬送装置を示す。このシート搬送装置
は、ソレノイド26により回転トルクがON/OFFさ
れる第1のトルクリミッタ32’と、第2のトルクリミ
ッタ29との2つのトルクリミッタを有している。ま
た、支点9からの距離が遠いリバース従動ギヤ3、及び
支点9からの距離が近いリバース従動ギヤ3’を備えて
いる。また、図16に示すように、リバース従動ギヤ3
には、支点9からの距離が遠い、すなわちL1が大きい
ことで、前記式(2)より決まる高いニップ圧PBの発
生を司る、高ニップ圧用歯部分33と、高ニップ圧用欠
歯部分34とが設けられている。また、リバース従動ギ
ヤ3’には、支点9からの距離が近い、すなわちL1が
小さいことで、同様に式(2)より決まる低いニップ圧
PB発生を司る、低ニップ圧用歯部分33’と、低ニッ
プ圧用欠歯部分34’とが設けられている。さらに、高
ニップ圧用リバース駆動欠歯ギヤ36と、低ニップ圧用
リバース駆動欠歯ギヤ36’との一体成型タイプのリバ
ース駆動ギヤを有している。
【0034】ただし、この実施形態に係るシート搬送装
置では、図16に示すように、予め低ニップ圧用歯部分
33’の側面に被服部分を有し、リバース従動ギヤ3
‘と噛合う位置にフォトセンサ35を有している。そし
て、低ニップ圧用歯部分33’がリバース従動ギヤ3’
と噛合うときには、フォトセンサ35からON信号がソ
レノイド26に伝わり、第1のトルクリミッタ32’の
回転トルクがかからず、第2のトルクリミッタ29のみ
の回転トルクが働く。一方、低ニップ圧用歯部分33’
がリバース従動ギヤ3’が噛合わないときには、フォト
センサ35からOFF信号がソレノイド26に伝わり、
第1のトルクリミッタ32’による回転トルクがかか
る。つまり、このときには、第1、第2の両トルクリミ
ッタ32’、29による合計の回転トルクがかかる。
【0035】このような構成とすることにより、前記式
(7)、(8)に示した二種の回転トルクが、それぞれ
支点9から遠い距離(L1aとする)に位置する高ニッ
プ圧用リバース駆動ギヤ36と、近い距離(L1bとす
る)に位置する低ニップ圧用リバース駆動ギヤ36’と
に対応する。従って、前記式(3)における、前者の第
1因子をKa、後者の第1因子をKbとし、ニップ圧P
Bの高い値をPBa、低い値をPBbとすると、第1因
子Ka=(L1a/L4)・(RS/RZ)、第1因子
Kb=(L1b/L4)・(RS/RZ)となる。
【0036】これにより、このシート搬送装置において
かかるニップ圧PBは、次に示す、高ニップ圧PBaの
式(9)、低ニップ圧PBbの式(10)になる。 PBa=(Ka・TA+P0)/(1−K・k)・・・(9) [ただしTA=Tra/RS=(Tr1+Tr2)/RS・・・(7)] PBb=(Kb・TA+P0)/(1−K・k)・・・(10) [ただしTA=Tra/RS=Tr2/RS・・・(8)]
【0037】この図15及び図16に示すシート搬送装
置による作動線図を、図17に示す。この二組のギヤ列
からなるリバース駆動ギヤによるFRR作動線は、図1
7のFRR作動線12、及び作動線12’になり、ま
た、前記式(7)による回転トルクで決まる設定点1
3、及び式(8)による回転トルクで決まる設定点1
3’に従って、作動点14、及び14’が決まる。この
とき、上記2つの作動点13、13’は、重送境界線1
0からは高回転トルク時の重送境界線への余裕度37、
低回転トルク時の重送境界線への余裕度38を以って、
適性領域24内部に位置する。また、不送り境界線11
からは高回転トルク時の不送り境界線への余裕度3
7’、低回転トルク時の不送り境界線への余裕度38’
を以って、適性領域24内部に位置する。従って、この
シート搬送装置においては、図14に示したシート搬送
装置の動作に加え、2本の作動線の傾きの差から生じ
る、大きなニップ圧差によりシートが捌かれるようにな
り、シートSの搬送、及び分離がより確実に行われるよ
うになる。
【0038】ここで、この図15及び図16に示したシ
ート搬送装置において、第1のトルクリミッタ32’の
回転トルクがかかる時期及び時間と、支点9からの位置
が近いリバース駆動ギヤ36’、及びリバース従動ギヤ
3’による噛合い時期及び噛合い時間とが一致するよう
に構成することにより、重送抑制タイプのシート搬送装
置を得ることができるようになる。すなわち、このシー
ト搬送装置は、図15及び図16に示したシート搬送装
置の場合と異なり、式(9)、(10)が、次の式
(9)’、(10)’になる。 PBa=(Kb・TA+P0)/(1−K・k)・・・(9)’ [ただしTA=Tra/RS=Tr2/RS・・・(8)] PBb=(Ka・TA+P0)/(1−K・k)・・・(10)’ [ただしTA=Tra/RS=(Tr1+Tr2)/RS・・・(7)] ただし、第1因子Ka、Kb、第2因子kは、上記の場
合と同様である。
【0039】つまり、このシート搬送装置では、トルク
リミッタ戻し力TAが作用する際の第1因子Kにおける
Ka、Kbが、図15及び図16に示したシート搬送装
置の場合と逆になる。このシート搬送装置の作動線を図
18に示す。図18のFRR作動線12、12"におい
て、前記式(8)で示される設定点13、及び前記式
(7)で示される設定点13"により決まる作動点1
4、及び14"により、トルクリミッタ戻し力TAが大
きいほうが、式(9)’に対応する。また、(10)’
で決まるニップ圧PBは、トルクリミッタ戻し力TAが
小さいほうに対応する。これにより、図15及び図16
に示したシート搬送装置の動作に加え、以下の実験で示
すような、シートを捌ききれず、式(5)"、式(6)"
に示される密着力Qが働く場合の適性領域24’が持続
する場合であっても、シートの搬送、及び分離を達成す
ることができるようになる。
【0040】次の表1に示す構成の、L1a=95m
m、及びL1b=43mmにしたシート搬送装置におけ
る、シート間に密着力Qが働くときのシートの最大搬送
力と最大分離力を測定する実験を行った。
【表1】 ただし、上記シートの最大搬送力は、一枚のシートに力
センサを付けて固定し、シート搬送動作開始時の最大固
定力として得た。また、最大分離力は、二枚のシート間
に液滴を添加して、擬似密着力を課すことで、分離でき
る密着力の最大値を測定することで得た。
【0041】この実験による測定結果では、上記シート
の最大搬送力が、前記式(9)’で示される高ニップ圧
PBa、及び式(10)’で示される低ニップ圧PBb
との差のほぼ1/3だけ、低ニップ圧PBbにプラスし
た値に、シートとフィードローラ1との間の摩擦係数μ
rを乗じた値と一致した。すなわち、最大搬送力をμr
で除した値をPBcとすると、次の式(11)が成立す
る。 PBc=PBb+1/3(PBa−PBb)・・・(11)
【0042】また、上記シートの最大分離力は、式
(7)で示されるトルクリミッタ戻し力をTAcとする
と、ほぼ(μP/2)・(TAc/μP−3m−PBb
に一致した。すなわち、次の等式(12)が成立する。 Q=(μP/2)・(TAc/μP−3m−PBb)・・・(12) この式(12)より、シートの最大分離力が得られる際
のニップ圧をPBdとすると、次の式(13)が成り立
った。 PBd=PBb=TAc/μP−3m−2Q/μP・・・(13)
【0043】上記式(11)、(13)より、このシー
ト搬送装置では、搬送と分離においてニップ圧PBの値
が異なり、PBc―PBdの差が正であることから、こ
のニップ圧PBの差分だけ、密着力Qが働く際の重送境
界線の余裕度が増加することが判った。これより、この
シート搬送装置においては、他のシート搬送装置と比較
して、上記差分だけ密着力Qが働く際の重送余裕度が増
加し、シート搬送ならびにシート分離をより確実に行え
るようになる。
【0044】なお、上記実験、特に、シートの最大分離
力を求める実験では、密着力Qが最も大きい値に対して
式(12)を測定した。それ以外の場合、予め密着力Q
が与えられていても、前述したトルクリミッタ戻し力の
力変化、及びそれに伴うニップ圧変化によって、シート
が捌かれるので、概ね密着力Qが働かないシートの搬送
ならびに分離が行われた。
【0045】ここで、支点9からの位置が短いリバース
駆動ギヤ36’、及びリバース従動ギヤ3’により噛合
う時間をPBLTとするとき、ニップ幅(フィードロー
ラ5とリバースローラ1との接触部分の幅)をNIP、
リバースローラの回転速度をVRとすると、次の式(1
4)が成り立つようにしてもよい。 PBLT=NIP/VR・・・(14)
【0046】すなわち、上記実験において、PBLTを
4タイプ変化させた実験を行った。この結果、PBcと
PBdとの差分は、上記式(14)の場合に最も大きか
った。すなわち、上記式(14)は、シート間に密着力
Qが働いた場合のシート搬送において最も有利な条件と
なり、密着力Qが働く際の重送余裕度が最も増加する。
この実験結果を表2に示す。
【表2】 表1から明らかなように、PBcは、PBLTの増加に
従って低下し、PBdは、上記式(14)の条件ではほ
ぼ飽和した。これより、PBcとPBdとの差分が、上
記式(14)で最も大きくなる。従って、上記式(1
4)の条件では、密着力Qが働く際の重送余裕度が最も
増加し、シート搬送ならびにシート分離がより確実に行
われるようになる。
【0047】なお、特に図説しないが、上述の各シート
搬送装置では、いずれのシート搬送装置においても、各
トルクリミッタは別部品との挟み締めと、別部材による
回転固定とにより装着されている。例えば、図14に示
すシート搬送装置では、トメワ18を外すことで、第2
のトルクリミッタ29、リバースローラ1、第1のトル
クリミッタ32の順に、各部材をリバース軸8の軸方向
に対して取り外すことができる。これより、リバースロ
ーラ1や、第1、第2のトルクリミッタ32、29の交
換が必要な場合に、それらを速やかに交換することがで
きる。
【0048】図19に、上述の実施形態に係るシート搬
送装置39を搭載した画像形成装置の一例としての複写
機を示す。この複写機は、原稿読み取り部(イメージス
キャナ)101、書き込み部107、画像形成部11
2、給紙部119等から構成されている。原稿読み取り
部101は、光源102、ミラー103、結像レンズ1
04、イメージセンサとしてのCCD105等を備えて
いる。また、原稿読み取り部101のコンタクトガラス
上には自動原稿給紙装置(ARDF)106が設置され
ている。この原稿読み取り部101は、コンタクトガラ
ス上の原稿の画像を光源102、ミラー103、結像レ
ンズ104を介してCCD105に結像して、画素単位
で読み取り、デジタル化した画像信号に変換する。この
画像信号は書き込み部107に送られるか、図示しない
画素メモリに記憶される。書き込み部107は、光源と
してのレーザーダイオード108、走査用の回転多面鏡
109、ポリゴンモータ110,fθレンズ等の走査光
学系111等を備えている。この書き込み部107は、
原稿読み取り部101によって読み取られた画像信号に
応じてレーザー光を走査し、ミラーを介して感光体上に
画像を書き込む。画像形成部112は、像担持体として
の感光体ドラム113、帯電装置114、現像装置11
5、転写搬送ベルトを用いた転写装置116、クリーニ
ング装置117、定着装置118等を備えている。感光
体ドラムは帯電装置114により一様に帯電した後、上
記書き込み部1お7よりレーザー光を照射され静電潜像
を形成する。この静電潜像は現像装置115により現像
され、顕像としてのトナー像を形成する。一方、転写材
としてのシートは、給紙部119より給紙され、シート
搬送装置39により、感光体ドラム113と転写装置1
16とが対向する転写位置に搬送される。そして転写装
置116により、感光体ドラム113上に形成されたト
ナー像を静電的にシートへ転写する。次いで、シートは
定着装置118に送られ、シート上のトナーを定着させ
ることで画像が得られる。一方、感光体ドラム101上
の残留トナーは、クリーニング装置117にて除去され
る。また、この複写機においては、画像形成部112と
給紙部119との間に両面ユニット120を設置してい
る。この両面ユニット120により、片側に印字された
用紙を反転し再給紙することで、用紙の両面に画像を形
成することを可能としている。
【0049】上述のように、本発明を適用したシート搬
送方法、及びシート搬送装置においては、アート紙、コ
ート紙、OHPシートのような、静電気等により重なり
合ったシート間に密着力Qが働きやすいシートを搬送す
る場合でも、シートの重送を防止することができるよう
になる。特に、図12に示したような回転トルク伝達系
の振動を除去するための振動抑制手段を備えたシート搬
送装置においては、トルクリミッタの駆動のON/OF
Fにより、軸15が急激かつ高い衝突力を以って軸受け
16’の溝部25に係合し、受け部28に衝突しても、
緩衝バネ27により、衝突による衝撃力ならびに騒音が
回避される。また、衝撃の反復によるトルクリミッタ2
の軸受け16’及び軸15の耐久劣化も回避されるよう
になる。また、図13に示したように、高剛性のカム部
材22’を用いるシート搬送装置においては、摺動ピン
23がカム部材22’のエッジ40に摺接して回転する
際の、エッジ40の接触摩擦による磨耗が極めて少なく
なる。また、このようなカム部材22’を用いること
で、トルクリミッタ2を駆動のON/OFF時における
負荷抵抗も低減されるようになり、トルクリミッタ2の
駆動を速やかに切り替えることが可能になる。また、図
14に示した実施形態に係るシート搬送装置において
は、リバースローラ1に対して、第1のトルクリミッタ
32による二値の回転トルクと、第2のトルクリミッタ
29による回転トルクとがかかるようになる。これによ
り、前述したように、ニップ圧PBが、FRR給紙方式
によるシート搬送条件を常に満たしたものになる。そし
て、密着力Qが働いていない場合、ならびに密着力Qが
働く場合の、いずれのシート搬送時においても、シート
分離性を常に維持しながら、トルクリミッタ戻し力T
A、及びニップ圧PBの圧力変化により、重送を起こす
ことなくシート搬送できるようになる。また、図15及
び図16に示した実施形態に係るシート搬送装置におい
ては、ニップ圧PBが、前記の、高ニップ圧PBaの式
(9)、低ニップ圧PBbの式(10)になる。また、
このシート搬送装置による二組のギヤ列からなるリバー
ス駆動ギヤによるFRR作動線は、図17のFRR作動
線12、及び作動線12’になり、また、前記式(7)
による回転トルクで決まる設定点13、及び式(8)に
よる回転トルクで決まる設定点13’に従って、作動点
14、及び14’が決まる。このとき、上記2つの作動
点13、13’は、重送境界線10からは高回転トルク
時の重送境界線への余裕度37、低回転トルク時の重送
境界線への余裕度38を以って、適性領域24内部に位
置する。また、不送り境界線11からは高回転トルク時
の不送り境界線への余裕度37’、低回転トルク時の不
送り境界線への余裕度38’を以って、適性領域24内
部に位置する。従って、このシート搬送装置において
は、図14に示したシート搬送装置の動作に加え、2本
の作動線の傾きの差から生じる、大きなニップ圧差によ
りシートが捌かれるようになり、シートSの搬送、及び
分離がより確実に行われるようになる。また、上記第1
のトルクリミッタ32’の回転トルクがかかる時期及び
時間と、支点9からの位置が近いリバース駆動ギヤ3
6’、及びリバース従動ギヤ3’による噛合い時期及び
噛合い時間とが一致するように構成したシート搬送載置
においては、重送抑制タイプのシート搬送装置を得るこ
とができるようになる。つまり、このシート搬送装置で
は、トルクリミッタ戻し力TAが作用する際の第1因子
KにおけるKa、Kbが、図15及び図16に示したシ
ート搬送装置の場合と逆になる。ここで、図18のFR
R作動線12、12"において、前記式(8)で示され
る設定点13、及び前記式(7)で示される設定点1
3"により決まる作動点14、及び14"により、トルク
リミッタ戻し力TAが大きいほうが、式(9)’に対応
する。また、(10)’で決まるニップ圧PBは、トル
クリミッタ戻し力TAが小さいほうに対応する。これに
より、図15及び図16に示したシート搬送装置の動作
に加え、前記式(5)"、式(6)"に示したように密着
力Qが働く場合の適性領域24’が持続する場合であっ
ても、シートの搬送、及び分離を達成することができる
ようになる。さらに、ここで、支点9からの位置が短い
リバース駆動ギヤ36’、及びリバース従動ギヤ3’に
より噛合う時間をPBLTとするとき、ニップ幅(フィ
ードローラ5とリバースローラ1との接触部分の幅)を
NIP、リバースローラの回転速度をVRとすると、次
の式、PBLT=NIP/VR・・・(14)が成り立
つようにしてもよい。すなわち、上述のように、PBc
とPBdとの差分は、上記式(14)の場合に最も大き
くなり、シート間に密着力Qが働いた場合のシート搬送
において最も有利な条件となる。また、密着力Qが働く
際の重送余裕度が最も増加する。従って、上記式(1
4)の条件では、密着力Qが働く際の重送余裕度が最も
増加し、シート搬送ならびにシート分離がより確実に行
われるようになる。上述のような本実施形態にかかるシ
ート搬送装置39を搭載した画像形成装置においては、
図19において、給紙部119から給紙されたシート
が、1枚づつ確実に分離され、重送を起こすことなく画
像形成部112に向けて搬送されるようになる。これに
より、シートの重送によって画像形成動作が中断された
り、シート搬送路にシートが詰まったりすることがなく
なり、装置の操作性が向上される。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、トルクリミッタに対す
るトルクリミッタ駆動手段による駆動がON/OFFさ
れることにより、挾持搬送部のシート送り部材のシート
送り面及びシート戻し部材のシート戻し面とシートと間
に働く摩擦力が瞬間的に変化する。この摩擦力の変化に
より、挾持搬送部に進入したシートに対して加わる、シ
ート送り面のシート送り力、及びシート戻し面のシート
戻し力の大きさが急激に変化する。これにより、上記挾
持搬送部に互いに密着した複数枚のシートが進入した場
合に、これらのシートに加わるシート送り力及びシート
戻し力の急激な変化により、密着したシート同士が扱か
れて容易に分離できる状態に捌かれるようになる。これ
により、複数枚の密着したシートを、速やかに一枚ずつ
に解離・分離して、シートの重送を確実に防止できるよ
うになるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のシート搬送装置の概略断面図。
【図2】上記シート搬送装置における各構成要素の力の
釣合いについて説明するための概略断面図。
【図3】上記シート搬送装置の各構成要素の軸方向にお
ける力の釣合いについて説明するための概略断面図。
【図4】上記シート搬送装置における作動線図。
【図5】搬送されるシート間に密着力が働く場合の上記
シート搬送装置における作動線図。
【図6】上記シート搬送装置におけるリバースローラと
トルクリミッタとの取り付け構造を示す概略断面図。
【図7】上記シート搬送装置におけるリバースローラと
トルクリミッタとの取り付け構造を示す概略斜視図。
【図8】本発明の実施形態におけるシート搬送装置の、
トルクリミッタの回転トルクがONした状態を示す該略
構成図。
【図9】本発明の実施形態におけるシート搬送装置の、
トルクリミッタの回転トルクがOFFした状態を示す該
略構成図。
【図10】本発明の実施形態におけるシート搬送装置の
軸受けの構成を示す要部概略図。
【図11】本発明の実施形態におけるシート搬送装置
の、上記軸受けと軸との動作手段を示す概略構成図。
【図12】本発明の実施形態におけるシート搬送装置の
軸受けの振動を抑制するための振動抑制手段の構成を示
す要部概略図。
【図13】本発明の実施形態におけるシート搬送装置の
カム部材の構成を示す要部概略図。
【図14】本発明の他の実施形態の、2つのトルクリミ
ッタを備えたシート搬送装置の該略構成図。
【図15】本発明の他の実施形態の、リバース駆動ギヤ
とリバース従動ギヤとからなる二組のギヤ列を備えたシ
ート搬送装置の該略構成図。
【図16】上記リバース駆動ギヤからソレノイドへの信
号伝達経路を示す概略図。
【図17】上記二組のギヤ列を備えたシート搬送装置に
おける作動線図。
【図18】上記二組のギヤ列を備えた他のシート搬送装
置における作動線図。
【図19】本発明の実施形態におけるシート搬送装置を
搭載した画像形成装置を示す概略構成図。
【符号の説明】
1 リバースローラ 2 トルクリミッタ 3、3’ リバース従動ギヤ 4 リバース駆動ギヤ 5 フィードローラ 6 フィード軸 7、16、16’、16" 軸受け 8 リバース軸 9 支点 10 重送境界線 11 不送り境界線 10’ 密着力が働く場合の重送境界線 11’ 密着力が働く場合の不送り境界線 12、12’、12" FRR作動線 13、13’、13" 設定点 14、14’、14" 作動点 15 トルクリミッタの軸 16 トルクリミッタの軸受け 17a リバースローラ側の凸部 17b トルクリミッタ側の凹部 17、20、30 凹凸部 18 トメワ 19 係合軸 20 カム部材の凸部 21 バネ 22、22’ カム部材 23 摺動ピン 24 適性領域 24’ 密着力が働く場合の適性領域 25 溝部 26 ソレノイド 27 緩衝バネ 28 受け部 29 第2のトルクリミッタ 30 リバースローラの凸部 32、32’ 第2のトルクリミッタ 33 高ニップ圧用歯部分 33’ 低ニップ圧用歯部分 34 高ニップ圧用欠歯部分 34’ 低ニップ圧用欠歯部分 35 フォトセンサ 36 高ニップ圧用リバース駆動欠歯ギヤ 36’ 低ニップ圧用リバース駆動欠歯ギヤ 37 高回転トルク時の重送境界線への余裕度 37’ 高回転トルク時の不送り境界線への余裕度 38 低回転トルク時の重送境界線への余裕域 38’ 低回転トルク時の不送り境界線への余裕域 39 シート搬送装置 40 カム部材のエッジ S シート P1 ギヤ押し上げ力 P2 自重 P3 軸受け力 PB ニップ圧 TA トルクリミッタ戻し力 Tr トルクリミッタトルク μB リバース軸−軸受け間摩擦係数 RB リバース軸半径 RZ リバース従動ギヤ半径 RS リバースローラ半径 L1 リバース従動ギヤ−支点間距離 L2 重心−支点間距離 L3 軸受け−支点間距離 L4 リバースローラ−支点間距離

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シート搬送方向と同方向に移動するように
    駆動されて、接触したシートをシート搬送方向下流側に
    送るシート送り力が付与されるシート送り面を備えたシ
    ート送り部材と、トルクリミッタを介してシート搬送方
    向と反対の方向に移動するように駆動されて、接触した
    シートをシート搬送方向上流側に戻すトルクリミッタ戻
    し力が付与されるシート戻し面を備えたシート戻し部材
    と、上記シート送り部材のシート送り面と上記シート戻
    し部材のシート戻し面とを接触させて、該シート送り面
    と該シート戻し面とで、シートを挾持搬送するための挾
    持搬送部を形成する挾持搬送部形成手段と、上記シート
    戻し部材のシート戻し面に対して上記トルクリミッタ戻
    し力を付与するように、上記トルクリミッタを駆動する
    トルクリミッタ駆動手段とにより、上記挾持搬送部に進
    入したシートが1枚の場合には、上記シート送り部材の
    シート送り面に付与されるシート送り力が、上記シート
    戻し部材のシート戻し面に付与されるトルクリミッタ戻
    し力に打ち勝って、該シートをシート搬送方向下流側に
    送り、上記挾持搬送部に進入したシートが複数枚の場合
    には、上記シート送り部材のシート送り面に付与される
    シート送り力が、上記複数枚のシート間に働く抵抗力に
    打ち勝って、該シート送り面に接触しているシートをシ
    ート搬送方向下流側に送るとともに、上記シート戻し部
    材のシート戻し面に付与されるトルクリミッタ戻し力
    が、上記複数枚のシート間に働く抵抗力に打ち勝って、
    該シート戻し面に接触しているシートをシート搬送方向
    上流側に戻すように、上記トルクリミッタ戻し力を設定
    したシート搬送方法において、上記シート送り部材と上
    記シート戻し部材とにより上記シート挾持部に進入した
    シートを搬送する際に、上記トルクリミッタに対する上
    記トルクリミッタ駆動手段による駆動をON/OFFす
    ることを特徴とするシート搬送方法。
  2. 【請求項2】シート搬送方向と同方向に移動するように
    駆動されて、接触したシートをシート搬送方向下流側に
    送るシート送り力が付与されるシート送り面を備えたシ
    ート送り部材と、トルクリミッタを介してシート搬送方
    向と反対の方向に移動するように駆動されて、接触した
    シートをシート搬送方向上流側に戻すトルクリミッタ戻
    し力が付与されるシート戻し面を備えたシート戻し部材
    と、上記シート送り部材のシート送り面と上記シート戻
    し部材のシート戻し面とを接触させて、該シート送り面
    と該シート戻し面とで、シートを挾持搬送するための挾
    持搬送部を形成する挾持搬送部形成手段と、上記シート
    戻し部材のシート戻し面に対して上記トルクリミッタ戻
    し力を付与するように、上記トルクリミッタを駆動する
    トルクリミッタ駆動手段とを有し、上記挾持搬送部に進
    入したシートが1枚の場合には、上記シート送り部材の
    シート送り面の移動により上記シートに付与されるシー
    ト送り力が、上記シート戻し部材のシート戻し面の移動
    により同シートに付与されるトルクリミッタ戻し力に打
    ち勝って、該シートをシート搬送方向下流側に送り、上
    記挾持搬送部に進入したシートが複数枚の場合には、上
    記シート送り部材のシート送り面に接触しているシート
    に付与されるシート送り力が、複数枚のシート間に働く
    抵抗力に打ち勝って、該シート送り面に接触しているシ
    ートをシート搬送方向下流側に送るとともに、上記シー
    ト戻し部材のシート戻し面に接触しているシートに付与
    されるトルクリミッタ戻し力が、複数枚のシート間に働
    く抵抗力に打ち勝って、該シート戻し面に接触している
    シートをシート搬送方向上流側に戻すように、上記トル
    クリミッタ戻し力を設定したシート搬送装置において、
    上記シート送り部材と上記シート戻し部材とにより上記
    シート挾持部に進入したシートを搬送する際に、上記ト
    ルクリミッタに対する上記トルクリミッタ駆動手段によ
    る駆動をON/OFFするトルクリミッタON/OFF
    手段を有していることを特徴とするシート搬送装置。
  3. 【請求項3】請求項2のシート搬送装置において、上記
    トルクリミッタ駆動手段は、係脱自在に対向配置された
    一対の係脱部材が係合することによって、上記トルクリ
    ミッタに対して駆動源の駆動力を伝達するように構成さ
    れ、上記トルクリミッタON/OFF手段は、上記一対
    の係脱部材を係脱させることによって、上記トルクリミ
    ッタに対する上記トルクリミッタ駆動手段による駆動を
    ON/OFFするように構成され、且つ上記係脱部材が
    係脱する際に発生する上記トルクリミッタ駆動手段の振
    動を抑制するための振動抑制手段を有していることを特
    徴とするシート搬送装置。
  4. 【請求項4】請求項3のシート搬送装置において、上記
    トルクリミッタON/OFF手段は、上記一対の係脱部
    材のうちのいずれか一方の係脱部材と実質的に一体化さ
    れて回転する摺動部材と、該摺動部材の摺接回転により
    該係脱部材を他方の係脱部材に対して係脱させる方向に
    該摺動部材を変位させるカム部材とで構成され、且つ該
    カム部材の、上記摺動部材が摺接する部分が低磨耗部材
    で構成されていることを特徴とするシート搬送装置。
  5. 【請求項5】請求項2、3又は4のシート搬送装置にお
    いて、上記トルクリミッタON/OFF手段により上記
    トルクリミッタ駆動手段による駆動がON/OFFされ
    る上記トルクリミッタとは別の、上記シート戻し部材の
    シート戻し面に対して上記トルクリミッタ戻し力を常時
    付与するように、該トルクリミッタ駆動手段により駆動
    される第2のトルクリミッタを有していることを特徴と
    するシート搬送装置。
  6. 【請求項6】請求項2、3、4又は5のシート搬送装置
    において、上記シート戻し部材と実質的に一体化され、
    支点を中心として該シート戻し部材を上記シート送り部
    材に対して接離させる方向に揺動自在に軸支された従動
    ギヤと、該従動ギヤに噛み合って該シート戻し部材を駆
    動するための駆動ギヤとからなり、且つ上記支点からの
    該駆動ギヤと該従動ギヤとの噛み合い位置が互いに異な
    る二組のギヤ列を備え、該二組のギヤ列は、その回転駆
    動時に、一方のギヤ列の駆動ギヤと従動ギヤとが噛み合
    った状態で、他方のギヤ列の駆動ギヤと従動ギヤとの噛
    合いが外れるように、各ギヤ列の駆動ギヤもしくは従動
    ギヤのいずれか一方に、一箇所もしくは複数箇所の欠歯
    部分を有し、且つ、上記トルクリミッタ戻し力ON/O
    FF手段により上記トルクリミッタ駆動手段による上記
    トルクリミッタの駆動がOFFされる時期及び時間が、
    上記支点からの噛み合い位置が短い方のギヤ列の駆動ギ
    ヤと従動ギヤとの噛合い時期及び時間に一致するように
    構成されていることを特徴とするシート搬送装置。
  7. 【請求項7】請求項2、3、4又は5のシート搬送装置
    において、上記シート戻し部材と実質的に一体化され、
    支点を中心として該シート戻し部材を上記シート送り部
    材に対して接離させる方向に揺動自在に軸支された従動
    ギヤと、該従動ギヤに噛み合って該シート戻し部材を駆
    動するための駆動ギヤとからなり、且つ上記支点からの
    噛み合い位置が互いに異なる二組のギヤ列を備え、該二
    組のギヤ列は、その回転駆動時に、一方のギヤ列の駆動
    ギヤと従動ギヤとが噛み合った状態で、他方のギヤ列の
    駆動ギヤと従動ギヤとの噛合いが外れるように、各ギヤ
    列の駆動ギヤもしくは従動ギヤのいずれか一方に、一箇
    所もしくは複数箇所の欠歯部分を有し、且つ、上記トル
    クリミッタ戻し力ON/OFF手段により上記トルクリ
    ミッタ駆動手段による上記トルクリミッタの駆動がON
    される時期及び時間が、上記支点からの噛み合い位置が
    短い方のギヤ列の駆動ギヤと従動ギヤとの噛合い時期及
    び時間に一致するように構成されていることを特徴とす
    るシート搬送装置。
  8. 【請求項8】請求項7のシート搬送装置において、上記
    支点からの噛み合い位置が短い方のギヤ列の駆動ギヤと
    従動ギヤとの噛合い時間をPBLTとし、上記シート送
    り部材のシート送り面と上記シート戻し部材のシート戻
    し面とが接触するシートの挾持搬送部のニップ幅をNI
    P、該シート戻し部材のシート戻し面の移動速度をVR
    とすると、次の式、 PBLT=NIP/VR が成り立つことを特徴とするシート搬送装置。
  9. 【請求項9】複数枚のシートを積層載置するシート載置
    体と、該シート載置体に積層載置したシートを給紙する
    給紙手段と、該給紙手段により給紙したシートを1枚づ
    つ分離しながら搬送するシート搬送手段と、該シート搬
    送手段により搬送したシート上に画像を形成する画像形
    成手段とを有する画像形成装置において、上記シート搬
    送手段として、請求項2、3、4、5、6、7又は8の
    シート搬送装置を使用することを特徴とする画像形成装
    置。
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