JP2003237551A - 自動車における2次衝突時の衝撃力緩和装置 - Google Patents

自動車における2次衝突時の衝撃力緩和装置

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JP2003237551A
JP2003237551A JP2002035881A JP2002035881A JP2003237551A JP 2003237551 A JP2003237551 A JP 2003237551A JP 2002035881 A JP2002035881 A JP 2002035881A JP 2002035881 A JP2002035881 A JP 2002035881A JP 2003237551 A JP2003237551 A JP 2003237551A
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JP
Japan
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brake pedal
brake
pivot pin
automobile
interlocking bar
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Application number
JP2002035881A
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English (en)
Inventor
Shunsuke Tajika
俊介 多鹿
Hidenori Katayama
英則 片山
Kenji Kuroda
賢次 黒田
Masaaki Watakabe
将晃 渡壁
Takafumi Enomoto
崇文 榎本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daihatsu Motor Co Ltd
Original Assignee
Daihatsu Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車の前突時に、ブレーキペダルに対しド
ライバーが2次衝突するとき、このブレーキペダルから
ドライバーに対し与えられる衝撃力をより確実に緩和さ
せるようにする。 【解決手段】 自動車が、車体1の前部の後方近傍の車
室6に配置されこの車体1の前部に対し回動自在Aに枢
支されるブレーキペダル10と、車体1の前部に支持さ
れるブレーキブースター12と、ブレーキペダル10に
ブレーキブースター12から突出する連動バー13の突
出端部を枢支させる枢支ピン14とを備える。ブレーキ
ペダル10に与えられたブレーキ操作力Bが枢支ピン1
4と連動バー13とを介してブレーキブースター12に
入力され、このブレーキブースター12でブレーキ操作
力Bが増大されて出力されるようにする。自動車の前突
時に、枢支ピン14をその軸方向に移動させてブレーキ
ペダル10と連動バー13との連結を解除させる連結解
除手段26を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、自動車が前進走行
中にその前方の何らかの物体に1次衝突(前突)するこ
とにより、この車体の前部に枢支されているブレーキペ
ダルにドライバーが2次衝突するとき、このブレーキペ
ダルからドライバーに与えられる衝撃力を緩和させるよ
うにした自動車における2次衝突時の衝撃力緩和装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記自動車における2次衝突時の衝撃力
緩和装置には、従来、特開平11−59350号公報で
示されるものがある。
【0003】上記公報のものによれば、自動車は、その
車体の前部の後方近傍の車室に配置されこの車体の前部
に対し回動自在に枢支されるブレーキペダルと、上記車
体の前部に支持されるブレーキブースターと、上記ブレ
ーキペダルに上記ブレーキブースターから突出する連動
バーの突出端部を枢支させる枢支ピンとを備えている。
【0004】そして、上記ブレーキペダルの後方に位置
するドライバーの踏動操作により、このブレーキペダル
にブレーキ操作力が与えられると、このブレーキ操作力
が上記枢支ピンと連動バーとを介して上記ブレーキブー
スターに入力され、このブレーキブースターで上記ブレ
ーキ操作力が増大されて出力されるようになっている。
また、このように出力された操作力は車輪を制動可能と
するブレーキ本体に入力され、このブレーキ本体が制動
され、つまり、自動車が制動される。
【0005】一方、自動車の前突時に、上記車体の前部
が変形して、上記ブレーキブースターと連動バーとを伴
って後方移動したときには、この連動バーは枢支ピンを
介しブレーキペダルに対し後方に向う衝撃力を与える
が、この衝撃力が所定値以上になったときには、上記連
動バーが上記ブレーキペダルから離脱することとされて
いる。
【0006】そして、上記したように連動バーがブレー
キペダルから離脱すれば、このブレーキペダルは上記車
体の前部、ブレーキブースター、および連動バーに対し
自由状態になることから、このブレーキペダルにドライ
バーが2次衝突したとしても、このブレーキペダルから
ドライバーに与えられる反力は小さくて済み、つまり、
上記ドライバーに与えられる衝撃力が緩和される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動車の前
突時には、上記したように、後方移動する車体の前部、
ブレーキブースター、および連動バーが枢支ピンを介し
ブレーキペダルに対し衝撃力を与えるが、この衝撃力が
上記した所定値以上になるまでの前突時の初期では、上
記連動バーは上記ブレーキペダルと連結されたままに保
たれる。
【0008】このため、上記衝撃力が所定値以上になる
までの前突時の初期では、上記のように後方移動する連
動バーが枢支ピンを介し上記ブレーキペダルを後方に押
動し、このブレーキペダルは一旦後方回動させられるこ
ととなる。
【0009】そして、上記したように、ブレーキペダル
が後方回動させられると、このブレーキペダルに対しド
ライバーが2次衝突し易くなって、このブレーキペダル
からドライバーに与えられる衝撃力が無用に大きくなる
おそれを生じる。
【0010】本発明は、上記のような事情に注目してな
されたもので、自動車の前突時に、ブレーキペダルに対
しドライバーが2次衝突するとき、このブレーキペダル
からドライバーに対し与えられる衝撃力をより確実に緩
和させるようにし、かつ、この衝撃力の緩和が簡単な構
成で達成されるようにすることを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の自動車における2次衝突時の衝撃力緩和装置
は、次の如くである。なお、この項において各用語に付
記した符号は、本発明の技術的範囲を後述の「発明の実
施の形態」の項の内容に限定解釈するものではない。
【0012】請求項1の発明は、全図に例示するよう
に、車体1の前部の後方近傍の車室6に配置されこの車
体1の前部に対し回動自在Aに枢支されるブレーキペダ
ル10と、上記車体1の前部に支持されるブレーキブー
スター12と、上記ブレーキペダル10に上記ブレーキ
ブースター12から突出する連動バー13の突出端部を
枢支させる枢支ピン14とを備え、上記ブレーキペダル
10に与えられたブレーキ操作力Bが上記枢支ピン14
と連動バー13とを介して上記ブレーキブースター12
に入力され、このブレーキブースター12で上記ブレー
キ操作力Bが増大されて出力されるようにした自動車に
おいて、
【0013】自動車の前突時に、上記枢支ピン14をそ
の軸方向に移動Cさせて上記ブレーキペダル10と連動
バー13との連結を解除させる連結解除手段26を設け
たものである。
【0014】請求項2の発明は、図1,2に例示するよ
うに、請求項1の発明に加えて、上記連結解除手段26
が、自動車の前突時の衝撃力に基づいて作動するソレノ
イドバルブ29を備え、このソレノイドバルブ29の作
動により、上記枢支ピン14を軸方向に移動Cさせるよ
うにしたものである。
【0015】請求項3の発明は、図3,4に例示するよ
うに、請求項1の発明に加えて、上記連結解除手段26
が、自動車の前突時の衝撃力に基づいて爆発する火薬3
5を備え、この火薬35の爆発で発生するガス36の圧
力により、上記枢支ピン14を軸方向に移動Cさせるよ
うにしたものである。
【0016】請求項4の発明は、図5,6に例示するよ
うに、請求項1の発明に加えて、上記連結解除手段26
が、自動車の前突時にその衝撃力で変形して後方移動D
する車体1の一部分に連動して、上記枢支ピン14を軸
方向に移動Cさせる連動手段41を備えたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。
【0018】(第1の実施の形態)
【0019】図1,2は、第1の実施の形態を示してい
る。
【0020】図1,2において、符号1は自動車の車体
で、矢印Frはこの車体の前方を示している。
【0021】上記車体1は板金製で、この車体1の前部
は、この車体1の前部の左右各側部を構成して上下方向
に延びる左右一対の不図示のフロントピラーと、これら
左右フロントピラーの間で車体1の幅方向に延びてその
各端部が上記左右フロントピラーに結合されるダッシュ
パネル2と、このダッシュパネル2の下縁部から後方に
向って延出するフロアパネル3と、上記ダッシュパネル
2の後方近傍かつ上記左右フロントピラーの間で車体1
の幅方向に延びてその左右各端部が上記左右フロントピ
ラーの上下方向の中途部に結合されるピラーツーピラー
メンバ4と、上記ダッシュパネル2とピラーツーピラー
メンバ4の車体1の幅方向における各中途部に架設され
て車体1の前部に強固に支持されるブラケット5とを備
え、上記ダッシュパネル2の後方、かつ、フロアパネル
3の上方における上記車体1の内部空間が車室6とされ
ている。
【0022】上記車体1の前部にブレーキ操作装置7が
設けられている。以下、このブレーキ操作装置7につき
説明する。
【0023】上記車体1の前部であるダッシュパネル2
の下部後方近傍の車室6に配置され上下方向に延びてそ
の下端部側が前後に回動自在Aとなるようその上端部側
が上記ブラケット5に枢支軸9により枢支されるブレー
キペダル10が設けられ、このブレーキペダル10の後
方に位置するドライバーからの踏動操作により、このブ
レーキペダル10の下端部に対しブレーキ操作力Bが与
えられるようになっている。
【0024】上記の場合、図示しないが、ブレーキペダ
ル10をその下端部側が後方回動するよう付勢するばね
が設けられると共に、所定の後方回動位置(図1中実
線)で、それ以上の後方回動を阻止するストッパが車体
1の前部に取り付けられている。
【0025】上記ブレーキペダル10の前方における上
記車体1の前部であるダッシュパネル2の前面側に油圧
式のブレーキブースター12が支持されている。このブ
レーキブースター12から後方の車室6内に向って連動
バー13が突設され、この連動バー13の突出端部が上
記ブレーキペダル10の長手方向の中途部に枢支ピン1
4により枢支され、この枢支ピン14の軸心15は車体
1の幅方向に延びている。
【0026】より具体的には、上記連動バー13は上記
ブレーキブースター12から後方に向って突出する連動
バー本体17と、この連動バー本体17の後端部から後
方に向けて突設される左右一対の連結片18,18と、
これら両連結片18,18の間に形成され、上記ブレー
キペダル10の長手方向の中途部を嵌入させる空間19
と、上記軸心15上で上記ブレーキペダル10の長手方
向の中途部と各連結片18とに形成されて上記枢支ピン
14が嵌脱自在に嵌入される連結孔20とを備えてい
る。
【0027】上記ブレーキブースター12は、上記ブレ
ーキペダル10に与えられるブレーキ操作力Bの大きさ
を増大して油圧回路23を介し車輪を制動可能とするブ
レーキ本体24に向けて出力する。このように出力され
た操作力が上記ブレーキ本体24に入力されると、上記
車輪が制動され、つまり、自動車が制動される。
【0028】自動車の前突時に、上記枢支ピン14をそ
の軸方向(車体1の幅方向)に移動Cさせて上記ブレー
キペダル10と連動バー13との連結を解除させる連結
解除手段26が設けられている。
【0029】上記連結解除手段26は、上記両連結片1
8,18のうちの一方の連結片18の外面側に締結具2
8により着脱自在に締結されその作動(ON)で上記枢
支ピン14を上記のように移動Cさせるソレノイドバル
ブ29と、前突時に車体1の前部への衝撃力の大きさを
検出して、この検出値が所定値を越えたとき、上記ソレ
ノイドバルブ29を作動させる衝突感知センサー30と
を備え、この衝突感知センサー30は車体1の前部に支
持されている。
【0030】上記構成において、自動車の前突時、上記
連結解除手段26により、ブレーキペダル10と連動バ
ー13との互いの連結の解除を直ちにさせるようにすれ
ば、このブレーキペダル10は上記車体1の前部、ブレ
ーキブースター12、および連動バー13に対し直ちに
自由状態とされる(図2中一点鎖線)。
【0031】よって、仮に、前突時に車体1の前部が変
形して、この前部とブレーキブースター12とが上記ブ
レーキペダル10に対し相対的に後方移動Dし、これに
伴い図2中二点鎖線で示すように、上記連動バー13が
後方移動Dしたとしても、この連動バー13が枢支ピン
14を介し上記ブレーキペダル10を後方に押動する、
ということは防止される。つまり、前突時の初期に、ブ
レーキペダル10が一旦後方回動Eさせられるというこ
とは防止されて、ブレーキペダル10に対しドライバー
が容易に2次衝突するということは防止される。
【0032】また、前記のように、前突時には、ブレー
キペダル10は上記連動バー13等に対し直ちに自由状
態とされるため、この前突時に、ブレーキペダル10に
対しドライバーが直ちに2次衝突したとしても、このブ
レーキペダル10からドライバーに与えられる反力は小
さくて済む。
【0033】上記の結果、自動車の前突時には、それが
初期であるか否かにかかわらず、ブレーキペダル10に
対しドライバーが2次衝突するとき、このブレーキペダ
ル10からドライバーに対し与えられる衝撃力はより確
実に緩和される。
【0034】また、上記連結解除手段26は、枢支ピン
14を単にその軸方向に移動Cさせて上記ブレーキペダ
ル10と連動バー13との連結を解除させるというもの
であって、上記連結解除手段26の構成と動作はいずれ
も簡単である。よって、この連結解除手段26におい
て、高い寸法精度や微妙な調整は不要であることから、
その分、上記衝撃力の緩和は更に確実に達成される。
【0035】また、前記したように、連結解除手段26
は、自動車の前突時の衝撃力に基づいて作動するソレノ
イドバルブ29を備え、このソレノイドバルブ29の作
動により、上記枢支ピン14を軸方向に移動Cさせるよ
うにしてある。
【0036】このため、上記ソレノイドバルブ29の作
動により、上記ブレーキペダル10と連動バー13との
連結の解除は、迅速かつ確実に達成されることから、前
突時の2次衝突における衝撃力の緩和は更に確実に達成
される。
【0037】また、前記衝突感知センサー30は、前突
時の衝撃力を検知して火薬を爆発させエアバッグを膨張
させるようにした安全装置用のセンサー、および/もし
くはABSを作動させるためのセンサーが利用されてい
る。このため、前突時の2次衝突における衝撃力の緩和
は、部品点数の増加が抑制されることにより、簡単な構
成で達成される。
【0038】なお、以上は図示の例によるが、上記連動
バー13の連結片18は、上記ソレノイドバルブ29を
支持させる側の単一の連結片18だけで構成してもよ
い。
【0039】以下の各図は、第2,第3の実施の形態を
示している。これら各実施の形態は、前記第1の実施の
形態と構成、作用効果において多くの点で共通してい
る。そこで、これら共通するものについては、図面に共
通の符号を付してその重複した説明を省略し、異なる点
につき主に説明する。また、これら各実施の形態におけ
る各部分の構成を、本発明の課題、作用効果に照らして
種々組み合せてもよい。
【0040】(第2の実施の形態)
【0041】図3,4は、第2の実施の形態を示してい
る。
【0042】これによれば、上記連結解除手段26は、
上記ブレーキブースター12の一側面に締結具33によ
り着脱自在に締結されて支持され上記枢支ピン14を貫
通させる連結孔20を有するブラケット34と、このブ
ラケット34に火薬35を介し支持される枢支ピン14
とを備えている。
【0043】上記連結解除手段26の火薬35は、自動
車の前突時の衝撃力に基づいて爆発させられるものであ
り、より具体的には、上記衝突感知センサー30の検出
値が所定値を越えたとき、上記火薬35が爆発させられ
るようになっており、この火薬35の爆発で発生するガ
ス36の圧力により、上記枢支ピン14が上記したよう
に移動Cさせられる。
【0044】このため、自動車の前突時には、上記連結
解除手段26の火薬35の爆発により、ブレーキペダル
10と連動バー13との互いの連結は瞬時に解除させら
れて、このブレーキペダル10は上記連動バー13等に
対し瞬時に自由状態とされる(図3,4中一点鎖線)。
【0045】よって、仮に、前突時に車体1の前部が変
形して、この前部とブレーキブースター12とが上記ブ
レーキペダル10に対し相対的に後方移動Dし、これに
伴い図3中二点鎖線で示すように、上記連動バー13が
後方移動Dしたとしても、この連動バー13が枢支ピン
14を介し上記ブレーキペダル10を後方に押動する、
ということは防止される。つまり、前突時の初期に、ブ
レーキペダル10が一旦後方回動Eさせられるというこ
とは防止されて、ブレーキペダル10に対しドライバー
が容易に2次衝突するということは防止される。
【0046】また、前記のように、前突時には、ブレー
キペダル10は上記連動バー13等に対し直ちに自由状
態とされるため、前突時に、ブレーキペダル10に対し
ドライバーが直ちに2次衝突したとしても、このブレー
キペダル10からドライバーに与えられる反力は小さく
て済む。
【0047】上記の結果、自動車の前突時には、それが
初期であるか否かにかかわらず、ブレーキペダル10に
対しドライバーが2次衝突するとき、このブレーキペダ
ル10からドライバーに対し与えられる衝撃力はより確
実に緩和される。
【0048】また、上記連結解除手段26は、枢支ピン
14を単にその軸方向に移動Cさせて上記ブレーキペダ
ル10と連動バー13との連結を解除させるというもの
であって上記連結解除手段26の構成と動作はいずれも
簡単である。よって、この連結解除手段26において、
高い寸法精度や微妙な調整は不要であることから、その
分、上記衝撃力の緩和は更に確実に達成される。
【0049】上記連結片18は単一とされ、この連結片
18は車体1の幅方向で上記ブレーキペダル10の長手
方向の中途部と、ブラケット34との間の空間38に嵌
入されている。上記車体1の幅方向で、上記連結片18
と空間38の各幅寸法はほぼ同じとされている。また、
上記枢支ピン14の軸方向の中途部には円錐台39が成
形され、この円錐台39の外周面の中途部が楔状に上記
連結片18の連結孔20に嵌入されている。
【0050】このため、上記ブレーキペダル10に対し
上記連動バー13を枢支ピン14により枢支させた部分
にがたつきの生じることが防止される。また、上記連結
片18は単一であるが、この連結片18が外力で変形し
ようとすることは、この連結片18を挟む上記ブレーキ
ペダル10とブラケット34とにより防止される。
【0051】また、上記枢支ピン14の上記移動C方向
の前端部をその外方から覆うカバー体40が設けられ、
このカバー体40は上記ブラケット34に支持されてい
る。上記カバー体40は火薬35を外力から保護すると
共に、この火薬35が爆発したとき、上記枢支ピン14
の過度の移動Cを防止する。
【0052】(第3の実施の形態)
【0053】図5,6は、第3の実施の形態を示してい
る。
【0054】これによれば、上記連結解除手段26は、
自動車の前突時にその衝撃力で変形して後方移動Dする
車体1の一部分に連動して、上記枢支ピン14を軸方向
に移動Cさせる連動手段41を備えている。
【0055】上記連動手段41は、上記枢支ピン14に
外嵌され、この枢支ピン14をその軸方向に移動Cさせ
るよう付勢するコイルスプリングであるばね42と、車
体1の前部であるブラケット5に突設されその突出端部
が上記連動バー13の側方でこの連動バー13に沿って
延び、上記枢支ピン14の上記移動C方向の前端面を前
後に摺動自在に当接させて、この枢支ピン14が移動C
しようとすることを阻止するガイド板43とを備え、上
記ブレーキペダル10が前記所定の後方回動位置(図
5,6中実線)よりも、より後方移動Dしたとき、直ち
に、上記ガイド板43に対する枢支ピン14の当接が解
除されるようになっている。
【0056】そして、前突時に、上記車体1の前部のダ
ッシュパネル2が変形して後方移動Dし、これに伴い、
上記ブレーキブースター12と連動バー13とが上記連
動手段41のガイド板43に対し相対的に後方移動D
し、このガイド板43に対する上記枢支ピン14の当接
が解除されたとすると(図6中一点鎖線)、上記枢支ピ
ン14がばね42により移動Cさせられて、上記ブレー
キペダル10と連動バー13との互いの連結が解除さ
れ、上記ブレーキペダル10は上記連動バー13等に対
し直ちに自由状態とされる(図6中二点鎖線)。
【0057】よって、仮に、前突時に車体1の前部が変
形して、この前部とブレーキブースター12とが上記ブ
レーキペダル10に対し相対的に後方移動Dし、これに
伴い図6中三点鎖線で示すように、上記連動バー13が
後方移動Dしたとしても、この連動バー13が枢支ピン
14を介し上記ブレーキペダル10を後方に押動する、
ということは防止される。つまり、前突時の初期に、ブ
レーキペダル10が一旦大きく後方回動Eさせられると
いうことは防止されて、ブレーキペダル10に対しドラ
イバーが容易に2次衝突するということは防止される。
【0058】また、前記のように、前突時には、ブレー
キペダル10は上記連動バー13等に対し直ちに自由状
態とされるため、前突時に、ブレーキペダル10に対し
ドライバーが直ちに2次衝突したとしても、このブレー
キペダル10からドライバーに与えられる反力は小さく
て済む。
【0059】上記の結果、自動車の前突時には、ブレー
キペダル10に対しドライバーが2次衝突するとき、こ
のブレーキペダル10からドライバーに対し与えられる
衝撃力はより確実に緩和される。
【0060】また、上記連結解除手段26は、枢支ピン
14を単にその軸方向に移動Cさせて上記ブレーキペダ
ル10と連動バー13との連結を解除させるというもの
であると共に、連動手段41は機械的なものであり、こ
のため、上記連結解除手段26の構成と動作はいずれも
簡単である。よって、この連結解除手段26において、
高い寸法精度や微妙な調整は不要であることから、その
分、上記衝撃力の緩和は更に確実に達成される。
【0061】また、上記枢支ピン14の上記移動C方向
の前端面には円柱形状の被ガイド体45が一体的に突設
され、一方、上記ガイド板43の後端部には、上記連動
バー13の長手方向に沿って延び上記被ガイド体45を
摺動自在に嵌入される切り欠き46が形成されている。
【0062】なお、以上は図示の例によるが、上記被ガ
イド体45や切り欠き46はなくてもよい。
【0063】
【発明の効果】本発明による効果は、次の如くである。
【0064】請求項1の発明は、車体の前部の後方近傍
の車室に配置されこの車体の前部に対し回動自在に枢支
されるブレーキペダルと、上記車体の前部に支持される
ブレーキブースターと、上記ブレーキペダルに上記ブレ
ーキブースターから突出する連動バーの突出端部を枢支
させる枢支ピンとを備え、上記ブレーキペダルに与えら
れたブレーキ操作力が上記枢支ピンと連動バーとを介し
て上記ブレーキブースターに入力され、このブレーキブ
ースターで上記ブレーキ操作力が増大されて出力される
ようにした自動車において、
【0065】自動車の前突時に、上記枢支ピンをその軸
方向に移動させて上記ブレーキペダルと連動バーとの連
結を解除させる連結解除手段を設けてある。
【0066】このため、自動車の前突時、上記連結解除
手段により、ブレーキペダルと連動バーとの互いの連結
の解除を直ちにさせるようにすれば、このブレーキペダ
ルは上記車体の前部、ブレーキブースター、および連動
バーに対し直ちに自由状態とされる。よって、次の「効
果」が生じる。
【0067】即ち、仮に、前突時に車体の前部が変形し
て、この前部とブレーキブースターとが上記ブレーキペ
ダルに対し相対的に後方移動し、これに伴い、上記連動
バーが後方移動したとしても、この連動バーが枢支ピン
を介し上記ブレーキペダルを後方に押動する、というこ
とは防止される。つまり、前突時の初期に、ブレーキペ
ダルが一旦後方回動させられるということは防止され
て、ブレーキペダルに対しドライバーが容易に2次衝突
するということは防止される。
【0068】また、前記のように、前突時には、ブレー
キペダルは上記連動バー等に対し直ちに自由状態とされ
るため、前突時に、ブレーキペダルに対しドライバーが
直ちに2次衝突したとしても、このブレーキペダルから
ドライバーに与えられる反力は小さくて済む。
【0069】上記の結果、自動車の前突時には、それが
初期であるか否かにかかわらず、ブレーキペダルに対し
ドライバーが2次衝突するとき、このブレーキペダルか
らドライバーに対し与えられる衝撃力はより確実に緩和
される。
【0070】また、上記連結解除手段は、枢支ピンを単
にその軸方向に移動させて上記ブレーキペダルと連動バ
ーとの連結を解除させるというものであって、上記連結
解除手段の構成と動作はいずれも簡単である。よって、
この連結解除手段において、高い寸法精度や微妙な調整
は不要であることから、その分、上記衝撃力の緩和は更
に確実に達成される、という「効果」が生じる。
【0071】請求項2の発明は、上記連結解除手段が、
自動車の前突時の衝撃力に基づいて作動するソレノイド
バルブを備え、このソレノイドバルブの作動により、上
記枢支ピンを軸方向に移動させるようにしてある。
【0072】このため、自動車の前突時には、上記ソレ
ノイドバルブの作動により、上記ブレーキペダルと連動
バーとの連結の解除は、迅速かつ確実に達成されること
から、前突時の2次衝突における衝撃力の緩和は更に確
実に達成されて、このブレーキペダルは上記連動バー等
に対し迅速に自由状態とされる。
【0073】よって、前記と同様の「効果」が生じる。
【0074】請求項3の発明は、上記連結解除手段が、
自動車の前突時の衝撃力に基づいて爆発する火薬を備
え、この火薬の爆発で発生するガスの圧力により、上記
枢支ピンを軸方向に移動させるようにしてある。
【0075】このため、自動車の前突時には、上記連結
解除手段の火薬の爆発により、ブレーキペダルと連動バ
ーとの互いの連結は瞬時に解除させられて、このブレー
キペダルは上記連動バー等に対し瞬時に自由状態とされ
る。
【0076】よって、前記と同様の「効果」が生じる。
【0077】請求項4の発明は、上記連結解除手段が、
自動車の前突時にその衝撃力で変形して後方移動する車
体の一部分に連動して、上記枢支ピンを軸方向に移動さ
せる連動手段を備えている。
【0078】このため、自動車の前突時に、車体の前部
が変形して後方移動すれば、上記枢支ピンが移動させら
れ、上記ブレーキペダルは上記連動バー等に対し直ちに
自由状態とされる。
【0079】よって、仮に、前突時に車体の前部が変形
して、この前部とブレーキブースターとが上記ブレーキ
ペダルに対し相対的に後方移動し、これに伴い、上記連
動バーが後方移動したとしても、この連動バーが枢支ピ
ンを介し上記ブレーキペダルを後方に押動する、という
ことは防止される。つまり、前突時の初期に、ブレーキ
ペダルが一旦大きく後方回動させられるということは防
止されて、ブレーキペダルに対しドライバーが容易に2
次衝突するということは防止される。
【0080】また、前記のように、前突時には、ブレー
キペダルは上記連動バー等に対し直ちに自由状態とされ
るため、前突時に、ブレーキペダルに対しドライバーが
直ちに2次衝突したとしても、このブレーキペダルから
ドライバーに与えられる反力は小さくて済む。
【0081】上記の結果、自動車の前突時には、ブレー
キペダルに対しドライバーが2次衝突するとき、このブ
レーキペダルからドライバーに対し与えられる衝撃力は
より確実に緩和される。
【0082】また、上記連結解除手段は、枢支ピンを単
にその軸方向に移動させて上記ブレーキペダルと連動バ
ーとの連結を解除させるというものであると共に、連動
手段は機械的なものであり、このため、上記連結解除手
段の構成と動作はいずれも簡単である。よって、この連
結解除手段において、高い寸法精度や微妙な調整は不要
であることから、その分、上記衝撃力の緩和は更に確実
に達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態で、車体前部の側面図であ
る。
【図2】第1の実施の形態で、図1の2‐2線矢視断面
図である。
【図3】第2の実施の形態で、図2に相当する図であ
る。
【図4】第2の実施の形態で、図3の4‐4線矢視断面
図である。
【図5】第3の実施の形態で、図1の部分拡大に相当す
る図である。
【図6】第3の実施の形態で、図2に相当する図であ
る。
【符号の説明】
1 車体 2 ダッシュパネル 3 フロアパネル 4 ピラーツーピラーメンバ 5 ブラケット 6 車室 7 ブレーキ操作装置 10 ブレーキペダル 12 ブレーキブースター 13 連動バー 14 枢支ピン 15 軸心 17 連動バー本体 18 連結片 19 空間 20 連結孔 26 連結解除手段 29 ソレノイドバルブ 30 衝突感知センサー 33 締結具 34 ブラケット 35 火薬 36 ガス 38 空間 41 連動手段 42 ばね 43 ガイド板 A 回動自在 B ブレーキ操作力 C 移動 D 後方移動 E 後方回動
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒田 賢次 大阪府池田市桃園2丁目1番1号 ダイハ ツ工業株式会社内 (72)発明者 渡壁 将晃 大阪府池田市桃園2丁目1番1号 ダイハ ツ工業株式会社内 (72)発明者 榎本 崇文 大阪府池田市桃園2丁目1番1号 ダイハ ツ工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体の前部の後方近傍の車室に配置され
    この車体の前部に対し回動自在に枢支されるブレーキペ
    ダルと、上記車体の前部に支持されるブレーキブースタ
    ーと、上記ブレーキペダルに上記ブレーキブースターか
    ら突出する連動バーの突出端部を枢支させる枢支ピンと
    を備え、上記ブレーキペダルに与えられたブレーキ操作
    力が上記枢支ピンと連動バーとを介して上記ブレーキブ
    ースターに入力され、このブレーキブースターで上記ブ
    レーキ操作力が増大されて出力されるようにした自動車
    において、 自動車の前突時に、上記枢支ピンをその軸方向に移動さ
    せて上記ブレーキペダルと連動バーとの連結を解除させ
    る連結解除手段を設けた自動車における2次衝突時の衝
    撃力緩和装置。
  2. 【請求項2】 上記連結解除手段が、自動車の前突時の
    衝撃力に基づいて作動するソレノイドバルブを備え、こ
    のソレノイドバルブの作動により、上記枢支ピンを軸方
    向に移動させるようにした請求項1に記載の自動車にお
    ける2次衝突時の衝撃力緩和装置。
  3. 【請求項3】 上記連結解除手段が、自動車の前突時の
    衝撃力に基づいて爆発する火薬を備え、この火薬の爆発
    で発生するガスの圧力により、上記枢支ピンを軸方向に
    移動させるようにした請求項1に記載の自動車における
    2次衝突時の衝撃力緩和装置。
  4. 【請求項4】 上記連結解除手段が、自動車の前突時に
    その衝撃力で変形して後方移動する車体の一部分に連動
    して、上記枢支ピンを軸方向に移動させる連動手段を備
    えた請求項1に記載の自動車における2次衝突時の衝撃
    力緩和装置。
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