JP2003234252A - 電解コンデンサ - Google Patents
電解コンデンサInfo
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Abstract
タを介して巻回したコンデンサ素子と、セパレータで保
持した電解質と、陽極側電極箔及び陰極側電極箔にそれ
ぞれ接続した電極引き出し用の陽極側のリード線及び陰
極側のリード線とからなり、コンデンサ素子端面におけ
る両極リード線を、リード線直径寸法の1.5倍ないし
3.5倍の離間寸法に近傍する位置から導出させた。電
解質は、導電性ポリマーやTCNQ錯体のほか、水を主
成分とする電解液に水溶性の金属錯体にリン酸イオンが
結合した結合体を含有させた電解液を用い、低ESRと
ともに低ESLを実現できる。
Description
係り、特に極低等価直列抵抗と、極低等価直列インピー
ダンスとを達成することができる電解コンデンサに関す
るものである。
さらにこれらの電子情報機器の心臓部であるマイクロプ
ロセッサ(MPU)の駆動周波数の高速化がすすんでい
る。これに伴って、消費電力の増大化が進み、発熱によ
る信頼性の問題が顕在化し、対策として、駆動電圧の低
減化が図られてきた。ここで、マイクロプロセッサに高
精度な電力を供給する回路として、電圧制御モジュール
(VRM)と呼ばれるDC−DCコンバーターが広く使
用されており、その出力側コンデンサには電圧降下を防
ぐため等価直列抵抗(ESR)の低いコンデンサが多数
用いられている。この低ESR特性を有するコンデンサ
として、固体電解質を電解質として用いた固体電解コン
デンサが実用化され、これらの用途に合ったコンデンサ
として広く用いられている。
周波数の高速化は著しく、それに伴って消費電力が増大
し、それに対応するために電圧降下を防ぐためのコンデ
ンサからの瞬時供給電力の増大化が求められている。コ
ンデンサの瞬時大電流供給能力は、静電容量とESRの
他に、等価直列インダクタンス(ESL)によって決定
され、例えば5000μF以上の大静電容量と、1nH
以下の極低ESL、1mΩ以下の極低ESRが必要とな
る。すなわち、大きな電力を短時間で供給することがで
きなければならず、このために前記の固体電解コンデン
サには大容量化、小型化、低電圧化と共に、これまでよ
りもさらに優れた高周波特性が要求される。
とおり、エッチングを施し表面積を拡大したアルミニウ
ム、タンタルやニオブなどの弁作用金属箔に陽極酸化皮
膜を形成した陽極側電極箔1と、エッチングを施したア
ルミニウム、タンタルやニオブなどの弁作用金属箔から
なる陰極側電極箔2を用い、この両極電極箔1、2の間
にクラフト紙、マニラ紙、ガラスペーパーや、ビニロ
ン、ポリエステル繊維などの合成繊維からなる不織布、
などからなるセパレータ3を介在させて巻回してコンデ
ンサ素子10を形成している。このコンデンサ素子10
には、エチレングリコールやγ−ブチロラクトンなどか
らなる溶媒に各種溶質を溶解させた電解液を含浸させて
有底筒状の外装ケースに収納し、この外装ケースの開口
部に封口ゴムなどを装着して密閉している。コンデンサ
素子10の両極電極箔1、2には、電極引き出し用のリ
ード線6、7がそれぞれ接続され、コンデンサ素子10
の端面から導出され、前記封口ゴムに形成された貫通孔
を挿通して外部に引き出されている。また、液状の電解
質に替えて、電解質として導電性ポリマーを用いた固体
電解コンデンサは、コンデンサ素子10に化学重合など
の手段で生成させた固体電解質を保持させている。
のの、近年、低ESRを実現する電解液も提案されてい
る。また、固体電解質を用いた固体電解コンデンサであ
れば、電解液を用いた電解コンデンサと同様に単位容積
当たり大きな静電容量を得ることができるとともに、電
解質として、10数Ω・cm以下の低い比抵抗を有する
電解質、なかでも、チオフェン誘導体の導電性ポリマー
であれば、比抵抗が10Ω・cm以下であり、高周波特
性の優れたコンデンサを得ることができる。
解液や固体電解質を用いても、リード線6、7や両極の
電極箔1、2自体の抵抗は従来の電解コンデンサとほぼ
同じであるため、電解質の抵抗がたとえゼロになっても
コンデンサとしての抵抗を下げるには限界があり、MP
Uの駆動周波数のさらなる高速化が進む中で、さらなる
小型、大容量を有し、かつさらなる低ESR、低ESL
を実現するコンデンサが求められている。そして、この
ような固体電解コンデンサでは、電解質の比抵抗が低い
にもかかわらず、コンデンサのESR低減の効果は十分
なものではない。例えばリード線6、7を短く形成する
ことで、抵抗をある程度下げることはできるものの、リ
ード線6、7を外装ケースを封止している封口ゴムに挿
通させている構造上、一定の長さが要求されるために限
界がある。
抵抗を低減することも考えられる。すなわち、エッチン
グ効果の大きい電極箔を利用し、電極箔の幅を広くして
巻数を少なくすれば、イダクタンスの値を小さくするこ
とができる。但し、極端に幅を広くすると、逆効果とな
るので、適正値に設定する必要がある。また、エッチン
グ効果の大きい電極箔を使用することとなるため、電極
箔の機械的強度(曲げ、引っ張り等)が低下し、巻回時
の箔切れおよびリード線との接続部分に亀裂を生じる等
の難点がある。
数のリード線を接続する方法が考えられるが、大型の電
解コンデンサであれば外装ケースの容積に余裕があり、
電極箔に接続した複数の内部リード線を束ねることもで
きるが、前記のような、封口部材として封口ゴムを用い
た小型の電解コンデンサでは、封口ゴムに設けた貫通孔
の位置に適合するよう、複数のリード線をコンデンサ素
子から引き出さなくてはならない。小型の電解コンデン
サを製造する場合、予め電極箔にリード線を接続し、こ
れをセパレータとともに巻回することが多い。そのた
め、1枚の電極箔に複数のリード線を接続すると、リー
ド線の引き出し位置を考慮した位置で電極箔にリード線
を接続しなければならず、計算上算出は不可能ではない
ものの、電極箔やセパレータの厚み仕様の変更や、コン
デンサ素子の形状などさまざまな要因によって接続位置
を変更可能な生産システムを構築する必要があり、生産
性が著しく損なわれるとともに、高度な加工精度が求め
られる。
を用いつつ、更なる低ESR、低ESLを実現する電解
コンデンサの提供を目的とする。
ンサにおいて、陽極側電極箔と陰極側電極箔とをセパレ
ータを介して巻回したコンデンサ素子と、セパレータで
保持した電解質と、陽極側電極箔及び陰極側電極箔にそ
れぞれ接続した電極引き出し用の陽極側のリード線及び
陰極側のリード線とからなり、コンデンサ素子端面にお
ける両極リード線を、リード線直径寸法の1.5倍ない
し3.5倍の離間寸法に近傍する位置から導出したこと
を特徴としている。
CNQ錯体のほか、水を主成分とする電解液に水溶性の
金属錯体にリン酸イオンが結合した結合体を含有させた
電解液を用いると好適である。さらに、導電性ポリマー
としてはポリエチレンジオキシチオフェンが好適であ
る。
のほか、水を主成分とする電解液に水溶性の金属錯体に
リン酸イオンが結合した結合体を含有させた電解液から
なる電解質を用いることによりコンデンサのESRを低
減することができるが、電解質によってESRを低減さ
せても、電解コンデンサとしての基本構造が従来と同じ
であれば、ESLを低減させることには限界がある。そ
こで、コンデンサ素子端面における両極リード線を、リ
ード線直径寸法の1.5倍ないし3.5倍の離間寸法に
近傍する位置から導出することで、両極のリード線にお
けるESLが相殺され、低ESLを実現できる。なお、
リード線直径寸法の1.5倍の離間寸法より近い位置か
ら両極リード線を導出すると、ESRが高くなる傾向が
あるとともに、両極のリード線が近すぎ、短絡を防ぐの
に充分な距離を維持することができない。また、3.5
倍の離間寸法より離れた位置から導出した場合、ESR
を低くすることはできるもののESLが高くなる傾向が
あり、所望の特性を得ることができなくなる。
好ましくは0.3〜5Vの化成皮膜を形成すると、ES
Rが低減し、高温寿命特性が向上するので好適である。
また、陰極側電極箔の表面に窒化チタンやチタンなどの
酸化性の低い金属化合物や金属からなる層を形成すると
静電容量が増大するので好ましい。ここで、陰極箔に化
成皮膜を形成し、この化成皮膜の上に前記の酸化性の低
い金属や金属化合物からなる層を形成するとさらに好ま
しい。
に箔のエッチングしない部分、すなわち残芯部の厚みを
40〜100μm、さらに好ましくは50〜80μmと
することによって低抵抗の電極箔を得ることができ、そ
のような電極箔を用いると更に好適である。
ラフト紙、ガラスセパレータなどや、ビニロン、ポリエ
ステルなどの合成繊維からなる不織布、さらには多孔質
セパレータなどを用いることができる。
明する。図1に示すように、両極の電極箔1、2は、ア
ルミニウム等の弁作用金属からなり、エッチング処理が
施されて拡面される。このエッチング箔の表面に誘電体
皮膜を形成するためにリン酸水溶液等からなる化成液中
で化成を施したものを陽極側の電極箔1として用い、化
成処理しないものを陰極側の電極箔2として用いる。
電極箔2に、それぞれ陽極用の電極引き出しリード線4
と陰極用の電極引き出し用のリード線5を接続する。こ
のとき、図2に示すとおり、両極のリード線4、5の間
隔Bを、リード線6、7の直径寸法Aの1.5倍ないし
3.5倍の離間寸法に近傍する位置に配置し、セパレー
タ3を介して巻回することで、両極のリード線4、5を
所望の間隔でコンデンサ素子10の端面から引き出すこ
とができる。その後、化成液中にて電圧を印加し、これ
までの工程で損傷した誘電体酸化皮膜を修復する。
成するが、電解質として液状の電解液を用いる場合に
は、コンデンサ素子に電解液を含浸し、また導電性ポリ
マーを用いる場合には、コンデンサ素子に、例えばモノ
マーである3,4−エチレンジオキシチオフェン(ED
T)と酸化剤を、予め混合した混合液に浸積し、あるい
はモノマーと酸化剤をコンデンサ素子に同時に添加し、
コンデンサ素子内でEDTの重合反応を発生させ、重合
体であるポリ−(3,4−エチレンジオキシチオフェ
ン)(PEDT)からなる固体電解質層を形成する。そ
して、電解質を含んだコンデンサ素子を、外装ケースに
収納し、開口部に封口ゴムなどの封口部材を装着して、
外装ケースの開口端部に加締め加工等を施して電解コン
デンサを得る。
しては、EDTモノマーを用いることができるが、ED
Tと揮発性溶媒とを1:0〜1:3の体積比で混合した
モノマー溶液を用いることもできる。前記揮発性溶媒と
しては、ペンタン等の炭化水素類、テトラヒドロフラン
等のエーテル類、ギ酸エチル等のエステル類、アセトン
等のケトン類、メタノール等のアルコール類、アセトニ
トリル等の窒素化合物等を用いることができるが、なか
でも、メタノール、エタノール、アセトン等が好まし
い。また、酸化剤としては、ブタノールに溶解したパラ
トルエンスルホン酸第二鉄、過ヨウ素酸もしくはヨウ素
酸の水溶液を用いることができ、酸化剤の溶媒に対する
濃度は40〜55wt%が好ましい。この範囲未満では
ESRが上昇し、この範囲を越えると静電容量が低下す
る。
混合比は、重量比で1:0.9〜1:2.2の範囲が好
適であり、1:1.3〜1:2.0の範囲がより好適で
ある。この範囲外ではESRが上昇する。その理由は、
以下の通りであると考えられる。すなわち、モノマーに
対する酸化剤の量が多過ぎると、相対的に含浸されるモ
ノマーの量が低下するので、形成されるPEDTの量が
低下してESRが上昇する。一方、酸化剤の量が少なす
ぎると、モノマーを重合するのに必要な酸化剤が不足し
て、形成されるPEDTの量が低下してESRが上昇す
る。
マーを用いることができる。重合性モノマーとしては、
アニリン、ピロール、フラン、アセチレンまたはそれら
の誘導体であって、所定の酸化剤により酸化重合され、
導電性ポリマーを形成するものであれば適用することが
できる。また、固体電解質としては、有機半導体である
TCNQ錯体を用いることもできる。TCNQ錯体を用
いる場合には、コンデンサ素子に溶融液化させたTCN
Q錯体を含浸し、TCNQ錯体を冷却固化させて得るこ
とができる。
電解液としては、主成分が水、すなわち溶媒中の35〜
100wt%が水である電解液を用いると低ESRを実
現できる。
水による電極箔の劣化を抑制する必要があり、電解液中
に、水溶性の金属錯体にリン酸イオンが結合した結合体
を含有させるとよい。この水溶性結合体は、キレート化
剤と水溶液中で金属イオンを生成する化合物とリン酸イ
オンを生成する化合物とを溶媒に溶解することによって
得ることができ、この水溶性結合体が、電解液中にリン
酸イオンを徐々に放出し、電解液中のリン酸イオンを長
期間にわたって適正量に保持し、電極箔の劣化を抑制す
ることができる。
酒石酸、グルコン酸、リンゴ酸、乳酸、グリコール酸、
α−ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシマロン酸、α−メチル
リンゴ酸、ジヒドロキシ酒石酸等のα−ヒドロキシカル
ボン酸類、γ−レゾルシル酸、β−レゾルシル酸、トリ
ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシフタル酸、ジヒドロキ
シフタル酸、フェノールトリカルボン酸、アウリントリ
カルボン酸、エリオクロムシアニンR等の芳香族ヒドロ
キシカルボン酸類、スルホサリチル酸等のスルホカルボ
ン酸類、ジシアンジアミド等のグアニジン類、ガラクト
ース、グルコース等の糖類、リグノスルホン酸塩等のリ
グニン類、そして、エチレンジアミン四酢酸(EDT
A)、ニトリロ三酢酸(NTA)、グリコールエーテル
ジアミン四酢酸(GEDTA)、ジエチレントリアミン
五酢酸(DTPA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミ
ン三酢酸(HEDTA)、トリエチレンテトラミン六酢
酸(TTHA)等のアミノポリカルボン酸類またはこれ
らの塩である。そして、これらの塩としては、アンモニ
ウム塩、アルミニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等
を用いることができる。
は金属化合物を挙げることができる。金属としては、ア
ルミニウム、鉄、銅、ニッケル、マンガン、亜鉛、カル
シウム、マグネシウム、バリウム、鉛、チタン、ニオ
ブ、タンタル等、キレート化剤と錯体を形成する金属を
用いることができる。また、金属化合物としては、酸化
物、水酸化物、塩化物、また硫酸塩、炭酸塩等の金属塩
など、溶媒中で金属イオンを生成する化合物を用いるこ
とができる。なかでも、アルミニウムが好ましい。
亜リン酸、次亜リン酸、及びこれらの塩、これらの塩と
しては、アンモニウム塩、アルミニウム塩、ナトリウム
塩、カルシウム塩、カリウム塩である。正リン酸及びこ
の塩は、水溶液中で分解してリン酸イオンを生じる。ま
た、亜リン酸、次亜リン酸、及びこれらの塩は、水溶液
中で分解して、亜リン酸イオン、次亜リン酸イオンを生
じ、その後に酸化してリン酸イオンとなる。また、リン
酸エチル、リン酸ジエチル、リン酸ブチル、リン酸ジブ
チル等のリン酸化合物、1−ヒドロキシエチリデン−
1,1−ジホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン
酸、フェニルホスホン酸等のホスホン酸化合物等が挙げ
られる。また、メチルホスフィン酸、ホスフィン酸ブチ
ル等のホスフィン酸化合物が挙げられる。さらに、縮合
リン酸又はこれらの塩をあげることができる。ピロリン
酸、トリポリリン酸、テトラポリリン酸等の直鎖状の縮
合リン酸、メタリン酸、ヘキサメタリン酸等の環状の縮
合リン酸、又はこのような鎖状、環状の縮合リン酸が結
合したものである。そして、これらの縮合リン酸の塩と
して、アンモニウム塩、アルミニウム塩、ナトリウム
塩、カルシウム塩、カリウム塩等を用いることができ
る。
抗を有する電解液や導電性ポリマーを用いることによ
り、ESRを従来の80〜60%に低減することがで
き、これまでにない低ESR、低ESLの電解コンデン
サを得ることができる。
交流エッチングにより粗面化し、さらに誘電体酸化皮膜
を形成するための化成を施して陽極側の電極箔を作成す
る。また、同じくアルミニウムからなる電極箔を交流エ
ッチングにより粗面化して陰極側の電極箔を作成する。
この両極電極箔には、それぞれ陽極側の電極引き出しリ
ード線と、陰極側の電極引き出し用のリード線を接続
し、マニラ紙を主体とするセパレータを介して巻回して
コンデンサ素子を形成する。この実施例において両極の
リード線は、ともに直径寸法0.8mmのものを用い、
コンデンサ素子の端面における互いの離間距離寸法を
2.7mmとした。
ここで用いる電解液は、まず水10部にジエチレントリ
アミン五酢酸1部、水酸化アルミニウム0.2部、リン
酸二水素アンモニウム1.5部を添加し、キレート化反
応及びリン酸イオン結合反応を完結させ、水溶性結合体
を作成し、次いでこの水溶性結合体の水溶液を、水50
部、エチレングリコール20部、アジピン酸アンモニウ
ム11部、蟻酸アンモニウム7.5部からなる電解液に
添加して作成した。
筒状のアルミニウムからなる外装ケースに収納し、外装
ケースの開口部にブチルゴムからなるの封口体を装着し
て、外装ケースの開口部を密封し、直径寸法10mm、
縦寸法25mm、定格電圧6.3V、定格静電容量33
00μmの電解コンデンサとした。
極の電極箔に、それぞれ陽極側の電極引き出しリード線
と、陰極側の電極引き出し用のリード線を接続し、マニ
ラ紙を主体とするセパレータを介して巻回してコンデン
サ素子を形成する。この実施例において両極のリード線
は、ともに直径寸法0.8mmのものを用い、コンデン
サ素子の端面における互いの離間距離寸法を2.0mm
とした。
Q錯体を形成する。まず、TCNQ錯体を、アルミニウ
ムからなる円筒形の金属ケース等に入れて約280℃に
加熱し、TCNQ錯体を溶融液化させる。次いで、約3
00℃に予備加熱させた前記コンデンサ素子を収納し
て、溶解したTCNQ錯体をコンデンサ素子に含浸し、
金属ケースを冷却水に浸してTCNQ錯体を冷却固化さ
せ、これを外装ケースに収納し、直径寸法10mm、縦
寸法10.5mm、定格電圧4V、定格静電容量560
μmの電解コンデンサとした。
極の電極箔に、それぞれ陽極側の電極引き出しリード線
と、陰極側の電極引き出し用のリード線を接続し、ビニ
ロンやナイロンなどの合成繊維を主体とする不織布から
なるセパレータを介して巻回してコンデンサ素子を形成
する。この実施例において両極のリード線は、ともに直
径寸法0.8mmのものを用い、コンデンサ素子の端面
における互いの離間距離寸法を2.0mmとした。
Tを形成する。まず、EDTと45%のパラトルエンス
ルホン酸第二鉄のブタノール溶液を、その重量比が1:
0.8となるように混合し、コンデンサ素子をこの混合
液に10秒間浸漬した。そして、120℃で1時間加熱
して、コンデンサ素子内でPEDTの重合反応を発生さ
せ、固体電解質層を形成した。そして、このコンデンサ
素子を有底筒状の外装ケースに挿入し、開口部に封口ゴ
ムを装着し、直径寸法10mm、縦寸法7.2mm、定
格電圧6.3V、定格静電容量470μmの電解コンデ
ンサを作成した。
サ素子の端面におけるリード線間の距離寸法を、それぞ
れ5.0mmとした比較例を作成し、実施例、比較例と
もそれぞれ試料を10個ずつの用意し、ESR(100
kHz)、ESL(10MHz)の平均値を測定した。
以下にその結果を示す。
は、実施例1ないし3の電解コンデンサも比較例による
電解コンデンサも、電解質による差違はあるものの、ほ
ぼ同レベルの10mΩ以下という極めて低い値を示して
いるが、ESLにおいては、いずれの実施例も比較例の
ESLに対して約30〜40%低減されていることが理
解される。
において、陽極側電極箔と陰極側電極箔とをセパレータ
を介して巻回したコンデンサ素子と、セパレータで保持
した電解質と、陽極側電極箔及び陰極側電極箔にそれぞ
れ接続した電極引き出し用の陽極側のリード線及び陰極
側のリード線とからなり、コンデンサ素子端面における
両極リード線を、リード線直径寸法の1.5倍ないし
3.5倍の離間寸法に近傍する位置から導出したので、
低ESRの電解コンデンサにおいても、低ESLを実現
することができ、例えば、マイクロプロセッサの駆動周
波数の著しい高速化に伴う消費電力の増大化に対応する
ため、コンデンサからの瞬時供給電力の増大化を図るこ
とができる。
CNQ錯体のほか、水を主成分とする電解液に水溶性の
金属錯体にリン酸イオンが結合した結合体を含有させた
電解液を用いているので、低ESRを実現することがで
きる。
ード線引き出し部を示す斜視図である。
ある。
視図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 陽極側電極箔と陰極側電極箔とをセパレ
ータを介して巻回したコンデンサ素子と、セパレータで
保持した電解質と、陽極側電極箔及び陰極側電極箔にそ
れぞれ接続した電極引き出し用の陽極側のリード線及び
陰極側のリード線とからなり、コンデンサ素子端面にお
ける両極リード線を、リード線直径寸法の1.5倍ない
し3.5倍の離間寸法に近傍する位置から導出した電解
コンデンサ。 - 【請求項2】 前記電解質が、導電性ポリマーからなる
請求項1記載の電解コンデンサ。 - 【請求項3】 前記電解質が、TCNQ錯体からなる請
求項1記載の電解コンデンサ。 - 【請求項4】 前記電解質が、水を主成分とする電解液
に、水溶性の金属錯体にリン酸イオンが結合した結合体
を含有させた電解液からなる請求項1記載の電解コンデ
ンサ。 - 【請求項5】 前記導電性ポリマーがポリエチレンジオ
キシチオフェンである請求項2記載の電解コンデンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002031523A JP2003234252A (ja) | 2002-02-07 | 2002-02-07 | 電解コンデンサ |
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Publication Number | Publication Date |
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JP (1) | JP2003234252A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008076086A (ja) * | 2006-09-19 | 2008-04-03 | Fujitsu Ltd | 高分子膜および環境成分評価センサ |
JP2010003989A (ja) * | 2008-06-23 | 2010-01-07 | Rubycon Corp | 電解コンデンサ |
JP2010161228A (ja) * | 2009-01-08 | 2010-07-22 | Sanyo Electric Co Ltd | 固体電解コンデンサとその製造方法 |
-
2002
- 2002-02-07 JP JP2002031523A patent/JP2003234252A/ja active Pending
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