JP2003231953A - 高温強度の優れた高クロムフェライト系耐熱鋼 - Google Patents
高温強度の優れた高クロムフェライト系耐熱鋼Info
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- JP2003231953A JP2003231953A JP2002345388A JP2002345388A JP2003231953A JP 2003231953 A JP2003231953 A JP 2003231953A JP 2002345388 A JP2002345388 A JP 2002345388A JP 2002345388 A JP2002345388 A JP 2002345388A JP 2003231953 A JP2003231953 A JP 2003231953A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 主としてガスタービンのタービンディスク等
に適用でき、タービンディスクの使用温度を500℃程度
まで高めることが可能な高クロムフェライト系耐熱鋼を
提供する。 【解決手段】 質量%で、C:0.05〜0.20%、Si:0.15%
以下、Mn:0.15%を超え1.5%以下、Ni:0.3%を超え3.5
%以下、Cr:9.0〜13.0%、Mo:0.05%以上0.50%未満、
W:3.5%を超え8.0%以下、V:0.05〜0.30%、Nb:0.01〜0.
20%、Co:1.0〜10.0%、N:0.01〜0.07%、B:0.001〜0.0
30%以下を含み、(1)式 に示すF値が7.0%以下、不純
物のP:0.025%以下、S:0.010%以下、Al:0.02%以下、
残部実質的にFeの高温強度の優れた高クロムフェライト
系耐熱鋼。
に適用でき、タービンディスクの使用温度を500℃程度
まで高めることが可能な高クロムフェライト系耐熱鋼を
提供する。 【解決手段】 質量%で、C:0.05〜0.20%、Si:0.15%
以下、Mn:0.15%を超え1.5%以下、Ni:0.3%を超え3.5
%以下、Cr:9.0〜13.0%、Mo:0.05%以上0.50%未満、
W:3.5%を超え8.0%以下、V:0.05〜0.30%、Nb:0.01〜0.
20%、Co:1.0〜10.0%、N:0.01〜0.07%、B:0.001〜0.0
30%以下を含み、(1)式 に示すF値が7.0%以下、不純
物のP:0.025%以下、S:0.010%以下、Al:0.02%以下、
残部実質的にFeの高温強度の優れた高クロムフェライト
系耐熱鋼。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は火力発電用スチーム
タービン部品、ガスタービン部品等に利用可能な高温強
度の優れた高クロムフェライト系耐熱鋼に関するもので
あり、特に火力発電用ガスタービンに用いられるタービ
ンディスク、タービンロータ等に最適な高温強度の優れ
た高クロムフェライト系耐熱鋼に関するものである。
タービン部品、ガスタービン部品等に利用可能な高温強
度の優れた高クロムフェライト系耐熱鋼に関するもので
あり、特に火力発電用ガスタービンに用いられるタービ
ンディスク、タービンロータ等に最適な高温強度の優れ
た高クロムフェライト系耐熱鋼に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、火力発電は効率向上の点から高温
高圧化が目指されており、発電用ガスタービンにおいて
は、従来、ガス燃焼温度が1350℃が最高であったもの
が、最近では1500℃まで上昇してきている。また、発電
用ガスタービン部品においても高温強度の向上が要求さ
れてきており、従来、タービンディスクの温度は450℃
程度であったが、最近では500℃程度にまで上昇しつつ
あり、これに伴い、従来、CrMoV鋼や12Cr鋼が使用され
ているタービンディスク、タービンロータ等においても
より高温強度の高い材料が求められている。このため、
近年高温強度を改良したガスタービンディスク用の高ク
ロムフェライト系耐熱鋼がいくつか提案されており、そ
の例としては、特公平6-50041号(特許文献1参照)、特
公平7-103447号(特許文献2参照)、特開平11-124657号
(特許文献3参照)、特開2001-73092号(特許文献4参照)
等がある。また、主としてスチームタービン用に高温強
度を改善した高クロムフェライト系耐熱鋼として、本願
出願人の提案による特開平2-290950号(特許文献5参照)
が開示されている。一方、更に高温強度の高い材料とし
てオーステナイト系の析出強化型Fe基耐熱合金や析出強
化型Ni基耐熱合金が知られている。
高圧化が目指されており、発電用ガスタービンにおいて
は、従来、ガス燃焼温度が1350℃が最高であったもの
が、最近では1500℃まで上昇してきている。また、発電
用ガスタービン部品においても高温強度の向上が要求さ
れてきており、従来、タービンディスクの温度は450℃
程度であったが、最近では500℃程度にまで上昇しつつ
あり、これに伴い、従来、CrMoV鋼や12Cr鋼が使用され
ているタービンディスク、タービンロータ等においても
より高温強度の高い材料が求められている。このため、
近年高温強度を改良したガスタービンディスク用の高ク
ロムフェライト系耐熱鋼がいくつか提案されており、そ
の例としては、特公平6-50041号(特許文献1参照)、特
公平7-103447号(特許文献2参照)、特開平11-124657号
(特許文献3参照)、特開2001-73092号(特許文献4参照)
等がある。また、主としてスチームタービン用に高温強
度を改善した高クロムフェライト系耐熱鋼として、本願
出願人の提案による特開平2-290950号(特許文献5参照)
が開示されている。一方、更に高温強度の高い材料とし
てオーステナイト系の析出強化型Fe基耐熱合金や析出強
化型Ni基耐熱合金が知られている。
【0003】
【特許文献1】特公平6-50041号公報
【特許文献2】特公平7-103447号公報
【特許文献3】特開平11-124657号公報
【特許文献4】特開2001-73092号公報
【特許文献5】特開平2-290950号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の公知合金のう
ち、オーステナイト系の析出強化型Fe基耐熱合金や析出
強化型Ni基耐熱合金は、フェライト系耐熱鋼に比べて高
いクリープ破断強度を有するが、高合金であるため材料
が高価であること、及びオーステナイト組織であること
から熱膨張係数がフェライト系耐熱鋼に比べて大きく、
熱疲労を起こし易いという問題がある。従って、この熱
疲労や材料コストを考慮すると、フェライト系耐熱鋼の
方が有利であることから、高クロムフェライト系耐熱鋼
の使用が最良である。
ち、オーステナイト系の析出強化型Fe基耐熱合金や析出
強化型Ni基耐熱合金は、フェライト系耐熱鋼に比べて高
いクリープ破断強度を有するが、高合金であるため材料
が高価であること、及びオーステナイト組織であること
から熱膨張係数がフェライト系耐熱鋼に比べて大きく、
熱疲労を起こし易いという問題がある。従って、この熱
疲労や材料コストを考慮すると、フェライト系耐熱鋼の
方が有利であることから、高クロムフェライト系耐熱鋼
の使用が最良である。
【0005】しかしながら、上述した従来の高クロムフ
ェライト系耐熱鋼のうち、例えば、特開平2-290950号に
開示されるスチームタービン用の高クロムフェライト系
耐熱鋼では、600℃以上の温度でクリープ破断強度が強
いように合金組成が設計されており、ガスタービンディ
スクのような500℃前後の温度での高温強度は必ずしも
十分でない面がある。これは、ガスタービン用とスチー
ムタービン用の合金では、求められるクリープ破断強度
が異なり、例えばガスタービン用途の合金では温度はせ
いぜい450〜500℃と低目であるが、高いクリープ強度が
必要なのに対して、スチームタービン用途の合金では温
度は高いものでは600〜650℃であるが、100MPaのクリー
プ破断強度があれば十分である。しかも、これらの合金
はその用途に応じた適正なクリープ破断強度が得られる
ような化学組成に加えて、適正な熱処理を施して、それ
ぞれのタービン用途に必要なクリープ破断強度を付与す
るため、前述の特開平2-290950号に開示されるスチーム
タービン用の高クロムフェライト系耐熱鋼をそのままガ
スタービン用途に適用するのは困難となる場合がある。
ェライト系耐熱鋼のうち、例えば、特開平2-290950号に
開示されるスチームタービン用の高クロムフェライト系
耐熱鋼では、600℃以上の温度でクリープ破断強度が強
いように合金組成が設計されており、ガスタービンディ
スクのような500℃前後の温度での高温強度は必ずしも
十分でない面がある。これは、ガスタービン用とスチー
ムタービン用の合金では、求められるクリープ破断強度
が異なり、例えばガスタービン用途の合金では温度はせ
いぜい450〜500℃と低目であるが、高いクリープ強度が
必要なのに対して、スチームタービン用途の合金では温
度は高いものでは600〜650℃であるが、100MPaのクリー
プ破断強度があれば十分である。しかも、これらの合金
はその用途に応じた適正なクリープ破断強度が得られる
ような化学組成に加えて、適正な熱処理を施して、それ
ぞれのタービン用途に必要なクリープ破断強度を付与す
るため、前述の特開平2-290950号に開示されるスチーム
タービン用の高クロムフェライト系耐熱鋼をそのままガ
スタービン用途に適用するのは困難となる場合がある。
【0006】そして、特公平6-50041号、特公平7-10344
7号、特開平11-124657号、特開2001-73092号等に開示さ
れるガスタービンディスク用途の高クロムフェライト系
耐熱鋼では、使用温度が450℃から500℃程度に上昇する
と、クリープ破断強度が十分でない場合もあるため、よ
り高いクリープ破断強度が望まれている。本発明の目的
は、主としてガスタービンのタービンディスク等に適用
でき、タービンディスクの使用温度を500℃程度まで高
めることが可能な高クロムフェライト系耐熱鋼を提供す
ることである。
7号、特開平11-124657号、特開2001-73092号等に開示さ
れるガスタービンディスク用途の高クロムフェライト系
耐熱鋼では、使用温度が450℃から500℃程度に上昇する
と、クリープ破断強度が十分でない場合もあるため、よ
り高いクリープ破断強度が望まれている。本発明の目的
は、主としてガスタービンのタービンディスク等に適用
でき、タービンディスクの使用温度を500℃程度まで高
めることが可能な高クロムフェライト系耐熱鋼を提供す
ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、特開平2-
290950号に開示される耐熱鋼を基にして、ガスタービン
用途に適用可能とするために、600℃以上の長時間クリ
ープ破断強度は多少犠牲にしても、500℃付近の長時間
クリープ破断強度を高めることを目的として種々の合金
元素の適正含有量を鋭意検討し、500℃付近の長時間ク
リープ破断強度の向上には、WとCoが有効であることを
知見した。そして、W、Coの添加量を増加させるべく種
々の検討を行った。その結果、3.5%を超えるWの添加は
500℃付近でのクリープ破断強度を大きく改善するこ
と、同時にCoを増加させた方が更に500℃付近でのクリ
ープ破断強度を改善できることを新規に見出した。その
一方で、Wの増加はδフェライトの生成を起こし易くし
て長時間クリープ破断強度を低下させる可能性もあるの
で、Wの増加に伴ってその他の合金元素のバランスを調
整する必要がある。本発明者等は、高Wのフェライト系
耐熱鋼においても、F値で示される高クロムフェライト
系耐熱鋼のクロム当量をある値以下に制限することによ
ってδフェライト相の生成を抑制でき、δフェライト相
によるクリープ破断強度の劣化できることを見出し、W
の増加を可能にし、本発明に到達した。
290950号に開示される耐熱鋼を基にして、ガスタービン
用途に適用可能とするために、600℃以上の長時間クリ
ープ破断強度は多少犠牲にしても、500℃付近の長時間
クリープ破断強度を高めることを目的として種々の合金
元素の適正含有量を鋭意検討し、500℃付近の長時間ク
リープ破断強度の向上には、WとCoが有効であることを
知見した。そして、W、Coの添加量を増加させるべく種
々の検討を行った。その結果、3.5%を超えるWの添加は
500℃付近でのクリープ破断強度を大きく改善するこ
と、同時にCoを増加させた方が更に500℃付近でのクリ
ープ破断強度を改善できることを新規に見出した。その
一方で、Wの増加はδフェライトの生成を起こし易くし
て長時間クリープ破断強度を低下させる可能性もあるの
で、Wの増加に伴ってその他の合金元素のバランスを調
整する必要がある。本発明者等は、高Wのフェライト系
耐熱鋼においても、F値で示される高クロムフェライト
系耐熱鋼のクロム当量をある値以下に制限することによ
ってδフェライト相の生成を抑制でき、δフェライト相
によるクリープ破断強度の劣化できることを見出し、W
の増加を可能にし、本発明に到達した。
【0008】即ち本発明は、質量%で、C:0.05〜0.20
%、Si:0.15%以下、Mn:0.15%を超え1.5%以下、Ni:0.
3%を超え3.5%以下、Cr:9.0〜13.0%、Mo:0.05%以上
0.50%未満、W:3.5%を超え8.0%以下、V:0.05〜0.30
%、Nb:0.01〜0.20%、Co:1.0〜10.0%、N:0.01〜0.07
%、B:0.001〜0.030%以下を含み、かつ(1)式に示され
るF値が7.0%以下であり、不純物であるP:0.025%以
下、S:0.010%以下、Al:0.02%以下、残部が実質的にFe
からなる高温強度の優れた高クロムフェライト系耐熱鋼
である。 F値=Cr+6Si+4Mo+1.5W+11V+5Nb+12Al-40C-30N-4Ni-2Mn-2Co … (1)
%、Si:0.15%以下、Mn:0.15%を超え1.5%以下、Ni:0.
3%を超え3.5%以下、Cr:9.0〜13.0%、Mo:0.05%以上
0.50%未満、W:3.5%を超え8.0%以下、V:0.05〜0.30
%、Nb:0.01〜0.20%、Co:1.0〜10.0%、N:0.01〜0.07
%、B:0.001〜0.030%以下を含み、かつ(1)式に示され
るF値が7.0%以下であり、不純物であるP:0.025%以
下、S:0.010%以下、Al:0.02%以下、残部が実質的にFe
からなる高温強度の優れた高クロムフェライト系耐熱鋼
である。 F値=Cr+6Si+4Mo+1.5W+11V+5Nb+12Al-40C-30N-4Ni-2Mn-2Co … (1)
【0009】また本発明は、質量%で、C:0.05〜0.20
%、Si:0.15%以下、Mn:0.15%を超え1.5%以下、Ni:0.
3%を超え3.5%以下、Cr:9.0〜13.0%、Mo:0.05%以上
0.50%未満、W:3.5%を超え7.0%以下、V:0.05〜0.30
%、Nb:0.01〜0.20%、Co:2.0〜7.0%、N:0.01〜0.07
%、B:0.001〜0.030%以下を含み、かつ上記の(1)式に
示されるF値が6.0%以下であり、不純物であるP:0.025
%以下、S:0.010%以下、Al:0.02%以下、残部が実質的
にFeからなる高温強度の優れた高クロムフェライト系耐
熱鋼である。
%、Si:0.15%以下、Mn:0.15%を超え1.5%以下、Ni:0.
3%を超え3.5%以下、Cr:9.0〜13.0%、Mo:0.05%以上
0.50%未満、W:3.5%を超え7.0%以下、V:0.05〜0.30
%、Nb:0.01〜0.20%、Co:2.0〜7.0%、N:0.01〜0.07
%、B:0.001〜0.030%以下を含み、かつ上記の(1)式に
示されるF値が6.0%以下であり、不純物であるP:0.025
%以下、S:0.010%以下、Al:0.02%以下、残部が実質的
にFeからなる高温強度の優れた高クロムフェライト系耐
熱鋼である。
【0010】更に本発明は、質量%で、C:0.05〜0.20
%、Si:0.15%以下、Mn:0.15%を超え1.5%以下、Ni:0.
3%を超え1.5%以下、Cr:9.0〜13.0%、Mo:0.05%以上
0.50%未満、W:3.5%を超え6.0%以下、V:0.05〜0.30
%、Nb:0.01〜0.20%、Co:4.5〜7.0%、N:0.01〜0.07
%、B:0.001〜0.030%以下を含み、かつ上記(1)式に示
されるF値が5.0%以下であり、不純物であるP:0.025%
以下、S:0.010%以下、Al:0.02%以下、残部が実質的に
Feからなる高温強度の優れた高クロムフェライト系耐熱
鋼である。
%、Si:0.15%以下、Mn:0.15%を超え1.5%以下、Ni:0.
3%を超え1.5%以下、Cr:9.0〜13.0%、Mo:0.05%以上
0.50%未満、W:3.5%を超え6.0%以下、V:0.05〜0.30
%、Nb:0.01〜0.20%、Co:4.5〜7.0%、N:0.01〜0.07
%、B:0.001〜0.030%以下を含み、かつ上記(1)式に示
されるF値が5.0%以下であり、不純物であるP:0.025%
以下、S:0.010%以下、Al:0.02%以下、残部が実質的に
Feからなる高温強度の優れた高クロムフェライト系耐熱
鋼である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明における各元素の限
定理由について述べる。Cは、焼入れ性を確保し、また
焼戻し過程でM23C6型炭化物を析出させて高温強度を高
めるために不可欠の元素であり、最低0.05%を必要とす
るが、0.20%を越えるとM23C6型炭化物を過度に析出さ
せ、マトリックス(基地)の強度を低めて却って長時間側
の高温強度を損うので、0.05〜0.20%に限定する。望ま
しくは、0.05〜0.13%である。Siは、Laves相の生成を
促し、また粒界偏析等により延性を低下させるので、有
害元素として0.15%以下に限定する。Mnは、δフェライ
トの生成を抑制し、M23C6型炭化物の析出を促進する元
素として0.15%より多く添加する必要があるが、1.5%
を越えると耐酸化性を劣化させるので、0.15%を超え1.
5%以下に限定する。望ましくは0.3〜0.7%である。
定理由について述べる。Cは、焼入れ性を確保し、また
焼戻し過程でM23C6型炭化物を析出させて高温強度を高
めるために不可欠の元素であり、最低0.05%を必要とす
るが、0.20%を越えるとM23C6型炭化物を過度に析出さ
せ、マトリックス(基地)の強度を低めて却って長時間側
の高温強度を損うので、0.05〜0.20%に限定する。望ま
しくは、0.05〜0.13%である。Siは、Laves相の生成を
促し、また粒界偏析等により延性を低下させるので、有
害元素として0.15%以下に限定する。Mnは、δフェライ
トの生成を抑制し、M23C6型炭化物の析出を促進する元
素として0.15%より多く添加する必要があるが、1.5%
を越えると耐酸化性を劣化させるので、0.15%を超え1.
5%以下に限定する。望ましくは0.3〜0.7%である。
【0012】Niは、δフェライトの生成を抑制し靭性を
付与する元素である。W等の靭性を低下させる恐れのあ
る元素を多く含む本発明の場合では、靭性低下を補うた
めに多めの添加が必要である。そのためNiは、最低0.3
%より多く添加する必要がある。一方、Niは3.5%を越
えるとA1変態点を下げる効果のためにクリープ破断強度
を低下させるので、Niは0.3%を超え3.5%以下に限定す
る。特に常温でのシャルピー衝撃値に代表される靭性が
必要とされる場合には、Niは高めにすることが望まし
く、その場合の望ましいNi量は1.0%を超え、3.5%以下で
ある。一方、常温での靭性よりも高温でのクリープ破断
強度が必要とされる場合には、Niは低めが望ましく、そ
の場合の望ましいNi量は0.3%を超え1.5%以下である。
付与する元素である。W等の靭性を低下させる恐れのあ
る元素を多く含む本発明の場合では、靭性低下を補うた
めに多めの添加が必要である。そのためNiは、最低0.3
%より多く添加する必要がある。一方、Niは3.5%を越
えるとA1変態点を下げる効果のためにクリープ破断強度
を低下させるので、Niは0.3%を超え3.5%以下に限定す
る。特に常温でのシャルピー衝撃値に代表される靭性が
必要とされる場合には、Niは高めにすることが望まし
く、その場合の望ましいNi量は1.0%を超え、3.5%以下で
ある。一方、常温での靭性よりも高温でのクリープ破断
強度が必要とされる場合には、Niは低めが望ましく、そ
の場合の望ましいNi量は0.3%を超え1.5%以下である。
【0013】Crは、耐酸化性を付与し、M23C6型炭化物
を析出させて高温強度を高めるために不可欠の元素であ
り、最低9%必要であるが、13%を越えるとδフェライト
を生成し、高温強度及び靭性を低下させるので9.0〜13.
0%に限定する。望ましくは9.0〜12.0%である。Moは、M
23C6型炭化物の微細析出を促進し凝集を妨げる作用があ
り、このため高温強度を長時間保持するのに有効で、最
低0.05%必要であるが、0.50%以上になるとδフェライ
トを生成し易くするので0.05%以上0.50%未満に限定す
る。望ましくは0.1〜0.3%である。
を析出させて高温強度を高めるために不可欠の元素であ
り、最低9%必要であるが、13%を越えるとδフェライト
を生成し、高温強度及び靭性を低下させるので9.0〜13.
0%に限定する。望ましくは9.0〜12.0%である。Moは、M
23C6型炭化物の微細析出を促進し凝集を妨げる作用があ
り、このため高温強度を長時間保持するのに有効で、最
低0.05%必要であるが、0.50%以上になるとδフェライ
トを生成し易くするので0.05%以上0.50%未満に限定す
る。望ましくは0.1〜0.3%である。
【0014】WはMo以上にM23C6型炭化物の凝集粗大化を
抑制する作用が強く、またマトリックスを固溶強化する
とともに、一部はCoと金属間化合物を形成して微細に析
出することによって、高温強度の向上に有効である。そ
のため最低3.5%より多く添加する必要があるが、8.0%
を越えるとδフェライトやLaves相を生成し易くなり、
逆に高温強度を低下させるので3.5%を超え8.0%以下に
限定する。望ましくは3.5%を超え7.0%以下、更に望ま
しくは3.5%を越え6.0%以下である。
抑制する作用が強く、またマトリックスを固溶強化する
とともに、一部はCoと金属間化合物を形成して微細に析
出することによって、高温強度の向上に有効である。そ
のため最低3.5%より多く添加する必要があるが、8.0%
を越えるとδフェライトやLaves相を生成し易くなり、
逆に高温強度を低下させるので3.5%を超え8.0%以下に
限定する。望ましくは3.5%を超え7.0%以下、更に望ま
しくは3.5%を越え6.0%以下である。
【0015】Vは、炭窒化物を析出して高温強度を高め
る作用があり、最低0.05%を必要とするが、0.3%を越
えると炭素を過度に固定し、M23C6型炭化物の析出量を
減じて逆に高温強度を低下させるので0.05〜0.3%に限
定する。望ましくは0.15〜0.25%である。Nbは、NbC炭
化物を生成して結晶粒の微細化に有効であり、また一部
は焼入れの際固溶して焼戻し過程でNbCを析出すること
により高温強度を高める作用があり、最低0.01%必要で
あるが、0.20%を越えるとVと同様、炭素を過度に固定
し、M23C6型炭化物の析出量を減少し高温強度の低下を
招くので0.01〜0.20%に限定する。望ましくは0.05〜0.1
3%である。
る作用があり、最低0.05%を必要とするが、0.3%を越
えると炭素を過度に固定し、M23C6型炭化物の析出量を
減じて逆に高温強度を低下させるので0.05〜0.3%に限
定する。望ましくは0.15〜0.25%である。Nbは、NbC炭
化物を生成して結晶粒の微細化に有効であり、また一部
は焼入れの際固溶して焼戻し過程でNbCを析出すること
により高温強度を高める作用があり、最低0.01%必要で
あるが、0.20%を越えるとVと同様、炭素を過度に固定
し、M23C6型炭化物の析出量を減少し高温強度の低下を
招くので0.01〜0.20%に限定する。望ましくは0.05〜0.1
3%である。
【0016】Coは、前述の様にクリープ強度を増加させ
る効果がある。この理由はおそらくCoがM23C6型炭化物
の微細析出と粗大化防止の作用を有するためと、Wとと
もに金属間化合物を形成して微細に析出するためと考え
られ、特に500℃付近でその効果が顕著である。更にCo
はδフェライトの生成を抑制する効果も有する。Coは1.
0%より少ないと所望の効果が得られず、一方10.0%より
多く添加するとオーステナイトが安定となり焼入れ時に
完全なマルテンサイト組織が得られにくくなり高温強度
が低下することから、Coは1.0〜10.0%に限定した。望
ましくは2.0〜7.0%、更に望ましくは4.5〜7.0%であ
る。
る効果がある。この理由はおそらくCoがM23C6型炭化物
の微細析出と粗大化防止の作用を有するためと、Wとと
もに金属間化合物を形成して微細に析出するためと考え
られ、特に500℃付近でその効果が顕著である。更にCo
はδフェライトの生成を抑制する効果も有する。Coは1.
0%より少ないと所望の効果が得られず、一方10.0%より
多く添加するとオーステナイトが安定となり焼入れ時に
完全なマルテンサイト組織が得られにくくなり高温強度
が低下することから、Coは1.0〜10.0%に限定した。望
ましくは2.0〜7.0%、更に望ましくは4.5〜7.0%であ
る。
【0017】Nは、Vの窒化物を析出し、また固溶した状
態でMoやWと共同でIS効果(侵入型固溶元素と置換型固
溶元素の相互作用)により高温強度を高める作用があ
り、最低0.01%は必要であるが0.07%を越えると延性を低
下させるので0.01〜0.07%に限定する。望ましくは0.02
〜0.05%である。Bは、粒界強化作用及びM23C6中に固溶
しM23C6型炭化物の凝集粗大化を妨げる作用により高温
でのクリープ破断強度を高める効果を有する。Bは0.001
%より少ないと十分な効果が得られず、一方、0.030%
を超えて添加すると溶接性や鍛造性を害し製造が困難と
なることから、Bは0.001〜0.030%に限定した。
態でMoやWと共同でIS効果(侵入型固溶元素と置換型固
溶元素の相互作用)により高温強度を高める作用があ
り、最低0.01%は必要であるが0.07%を越えると延性を低
下させるので0.01〜0.07%に限定する。望ましくは0.02
〜0.05%である。Bは、粒界強化作用及びM23C6中に固溶
しM23C6型炭化物の凝集粗大化を妨げる作用により高温
でのクリープ破断強度を高める効果を有する。Bは0.001
%より少ないと十分な効果が得られず、一方、0.030%
を超えて添加すると溶接性や鍛造性を害し製造が困難と
なることから、Bは0.001〜0.030%に限定した。
【0018】本発明鋼は、W量を高めることによって500
℃付近の高温クリープ破断強度を向上させたことに特徴
があるが、フェライト生成元素であるWを単に高めるこ
とは、δフェライト相の生成を促進し、予想とは逆に高
温クリープ破断強度を低下させる可能性がある。高温ク
リープ破断強度に有害なδフェライト相の生成を防ぎ、
焼戻しマルテンサイト組織からなる組織にするには、下
記の(1)式に示すF値、即ちクロム当量を制御する必要が
ある。 F値=Cr+6Si+4Mo+1.5W+11V+5Nb+12Al-40C-30N-4Ni-2Mn-2Co…(1) ここで、F値は、各合金元素の質量%に元素毎に異なる
係数をかけたものを足し合わせた値であり、フェライト
生成元素の符号はプラス(+)、オーステナイト生成元素
の符号はマイナス(−)で表される。F値が7.0%より大き
いとδフェライト相が生成し易くなることから、F値は
7.0%以下に限定する。望ましくは、6.0%以下がよく、
更に望ましくは5.0%以下がよい。
℃付近の高温クリープ破断強度を向上させたことに特徴
があるが、フェライト生成元素であるWを単に高めるこ
とは、δフェライト相の生成を促進し、予想とは逆に高
温クリープ破断強度を低下させる可能性がある。高温ク
リープ破断強度に有害なδフェライト相の生成を防ぎ、
焼戻しマルテンサイト組織からなる組織にするには、下
記の(1)式に示すF値、即ちクロム当量を制御する必要が
ある。 F値=Cr+6Si+4Mo+1.5W+11V+5Nb+12Al-40C-30N-4Ni-2Mn-2Co…(1) ここで、F値は、各合金元素の質量%に元素毎に異なる
係数をかけたものを足し合わせた値であり、フェライト
生成元素の符号はプラス(+)、オーステナイト生成元素
の符号はマイナス(−)で表される。F値が7.0%より大き
いとδフェライト相が生成し易くなることから、F値は
7.0%以下に限定する。望ましくは、6.0%以下がよく、
更に望ましくは5.0%以下がよい。
【0019】次に不純物元素の限定理由について述べ
る。Pは、旧オーステナイト粒界に偏折することで焼戻
し脆性を起こし易くして延性を低下させる元素であるこ
とから、0.025%以下に制限する。望ましくは0.015%以下
がよい。Sは、Mn等とともに硫化物系介在物を形成し、
熱間加工性、延性を低下させる元素であることから、0.
010%以下に制限する。望ましくは0.005%以下がよい。Al
は、高温でのクリープ破断強度を低下させる元素である
ことから、0.02%以下に制限する。望ましくは0.01%以下
がよい。以上、説明するのが本発明で規定する元素の限
定理由であるが、本発明では上記の元素以外は、残部が
実質的にFeと規定したが、この中には当然のことながら
不可避的に含有される不純物元素が含有されることはい
うまでもない。
る。Pは、旧オーステナイト粒界に偏折することで焼戻
し脆性を起こし易くして延性を低下させる元素であるこ
とから、0.025%以下に制限する。望ましくは0.015%以下
がよい。Sは、Mn等とともに硫化物系介在物を形成し、
熱間加工性、延性を低下させる元素であることから、0.
010%以下に制限する。望ましくは0.005%以下がよい。Al
は、高温でのクリープ破断強度を低下させる元素である
ことから、0.02%以下に制限する。望ましくは0.01%以下
がよい。以上、説明するのが本発明で規定する元素の限
定理由であるが、本発明では上記の元素以外は、残部が
実質的にFeと規定したが、この中には当然のことながら
不可避的に含有される不純物元素が含有されることはい
うまでもない。
【0020】
【実施例】本発明鋼及び比較鋼を真空誘導溶解し、10kg
のインゴットに鋳造し、30mm角の棒に鍛造後、1100℃×
3Hr加熱保持後油焼入れし、570〜620℃×5Hr加熱保持後
空冷の焼戻しを行った。表1に本発明鋼No.1〜10、及び
比較鋼No.21〜25の化学組成を示す。
のインゴットに鋳造し、30mm角の棒に鍛造後、1100℃×
3Hr加熱保持後油焼入れし、570〜620℃×5Hr加熱保持後
空冷の焼戻しを行った。表1に本発明鋼No.1〜10、及び
比較鋼No.21〜25の化学組成を示す。
【0021】
【表1】
【0022】次に、本発明鋼及び比較鋼について常温引
張試験、シャルピー衝撃試験、及び高温クリープ破断試
験を行った。常温引張試験は平行部直径6.35mm、標点間
距離25.4mmの丸棒試験片を用いて行った。シャルピー衝
撃試験は2mmVノッチ試験片を用いて、20℃で行なっ
た。クリープ破断試験は、平行部直径6.35mm、標点間距
離25.4mmの丸棒試験片を用いて行い550〜600℃で試験し
た。本発明鋼及び比較鋼の常温引張特性及びクリープ破
断時間を表2に示す。
張試験、シャルピー衝撃試験、及び高温クリープ破断試
験を行った。常温引張試験は平行部直径6.35mm、標点間
距離25.4mmの丸棒試験片を用いて行った。シャルピー衝
撃試験は2mmVノッチ試験片を用いて、20℃で行なっ
た。クリープ破断試験は、平行部直径6.35mm、標点間距
離25.4mmの丸棒試験片を用いて行い550〜600℃で試験し
た。本発明鋼及び比較鋼の常温引張特性及びクリープ破
断時間を表2に示す。
【0023】
【表2】
【0024】本発明鋼は、550℃-600MPa、600℃-400MPa
の条件で長いクリープ破断時間を示し、良好なクリープ
破断特性を有している。一方、クリープ破断強度の向上
に効果が大きいW量が低い比較鋼No.21〜23はクリープ破
断時間が本発明鋼より短く、W量は本発明鋼と同レベル
であってもF値が本発明鋼より大きい比較鋼No.24、25も
またクリープ破断時間が本発明鋼より短く、何れもクリ
ープ破断特性が良くない。また、本発明鋼No.1〜3、比
較鋼No.21〜23について種々の応力下でクリープ破断試
験を行い、得られたデータから500℃-105時間クリープ
破断強度を推定し、その結果を表2に併せて示すが、本
発明鋼は比較鋼よりも明らかにクリープ破断強度が高い
ことがわかる。また、本発明鋼は何れも0.2%耐力、引張
強さが高い値を示し、伸び、絞りも良好である。また、
Ni量が多めの本発明鋼No.9,10は、比較的高い衝撃値を
有しており、本発明の成分範囲内でNiを高めにすること
で衝撃特性を高くすることができる。
の条件で長いクリープ破断時間を示し、良好なクリープ
破断特性を有している。一方、クリープ破断強度の向上
に効果が大きいW量が低い比較鋼No.21〜23はクリープ破
断時間が本発明鋼より短く、W量は本発明鋼と同レベル
であってもF値が本発明鋼より大きい比較鋼No.24、25も
またクリープ破断時間が本発明鋼より短く、何れもクリ
ープ破断特性が良くない。また、本発明鋼No.1〜3、比
較鋼No.21〜23について種々の応力下でクリープ破断試
験を行い、得られたデータから500℃-105時間クリープ
破断強度を推定し、その結果を表2に併せて示すが、本
発明鋼は比較鋼よりも明らかにクリープ破断強度が高い
ことがわかる。また、本発明鋼は何れも0.2%耐力、引張
強さが高い値を示し、伸び、絞りも良好である。また、
Ni量が多めの本発明鋼No.9,10は、比較的高い衝撃値を
有しており、本発明の成分範囲内でNiを高めにすること
で衝撃特性を高くすることができる。
【0025】
【発明の効果】本発明による耐熱鋼を発電用ガスタービ
ンのタービンディスク等のガスタービン部品に適用すれ
ば、発電用ガスタービンの燃焼温度を高めることが可能
となり、火力発電の効率向上に顕著な効果が期待でき
る。
ンのタービンディスク等のガスタービン部品に適用すれ
ば、発電用ガスタービンの燃焼温度を高めることが可能
となり、火力発電の効率向上に顕著な効果が期待でき
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 質量%で、C:0.05〜0.20%、Si:0.15%
以下、Mn:0.15%を超え1.5%以下、Ni:0.3%を超え3.5
%以下、Cr:9.0〜13.0%、Mo:0.05%以上0.50%未満、
W:3.5%を超え8.0%以下、V:0.05〜0.30%、Nb:0.01〜0.
20%、Co:1.0〜10.0%、N:0.01〜0.07%、B:0.001〜0.0
30%以下を含み、かつ(1)式に示されるF値が7.0%以下
であり、不純物であるP:0.025%以下、S:0.010%以下、
Al:0.02%以下、残部が実質的にFeからなることを特徴
とする高温強度の優れた高クロムフェライト系耐熱鋼。 F値=Cr+6Si+4Mo+1.5W+11V+5Nb+12Al-40C-30N-4Ni-2Mn-2Co … (1) - 【請求項2】 質量%で、C:0.05〜0.20%、Si:0.15%
以下、Mn:0.15%を超え1.5%以下、Ni:0.3%を超え3.5
%以下、Cr:9.0〜13.0%、Mo:0.05%以上0.50%未満、
W:3.5%を超え7.0%以下、V:0.05〜0.30%、Nb:0.01〜
0.20%、Co:2.0〜7.0%、N:0.01〜0.07%、B:0.001〜0.
030%以下を含み、かつ(1)式に示されるF値が6.0%以下
であり、不純物であるP:0.025%以下、S:0.010%以下、
Al:0.02%以下、残部が実質的にFeからなることを特徴
とする高温強度の優れた高クロムフェライト系耐熱鋼。 F値=Cr+6Si+4Mo+1.5W+11V+5Nb+12Al-40C-30N-4Ni-2Mn-2Co … (1) - 【請求項3】 質量%で、C:0.05〜0.20%、Si:0.15%
以下、Mn:0.15%を超え1.5%以下、Ni:0.3%を超え1.5
%以下、Cr:9.0〜13.0%、Mo:0.05%以上0.50%未満、
W:3.5%を超え6.0%以下、V:0.05〜0.30%、Nb:0.01〜
0.20%、Co:4.5〜7.0%、N:0.01〜0.07%、B:0.001〜0.
030%以下を含み、かつ(1)式に示されるF値が5.0%以下
であり、不純物であるP:0.025%以下、S:0.010%以下、
Al:0.02%以下、残部が実質的にFeからなることを特徴
とする高温強度の優れた高クロムフェライト系耐熱鋼。 F値=Cr+6Si+4Mo+1.5W+11V+5Nb+12Al-40C-30N-4Ni-2Mn-2Co … (1)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002345388A JP2003231953A (ja) | 2001-12-03 | 2002-11-28 | 高温強度の優れた高クロムフェライト系耐熱鋼 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001368809 | 2001-12-03 | ||
JP2001-368809 | 2001-12-03 | ||
JP2002345388A JP2003231953A (ja) | 2001-12-03 | 2002-11-28 | 高温強度の優れた高クロムフェライト系耐熱鋼 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003231953A true JP2003231953A (ja) | 2003-08-19 |
Family
ID=27790420
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002345388A Pending JP2003231953A (ja) | 2001-12-03 | 2002-11-28 | 高温強度の優れた高クロムフェライト系耐熱鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003231953A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112195411A (zh) * | 2020-10-12 | 2021-01-08 | 山东泰山钢铁集团有限公司 | 一种400系高氮不锈钢及其生产方法 |
EP4112762A1 (en) * | 2021-06-28 | 2023-01-04 | Technische Universität Graz | Ferritic steel for service temperatures from 650 to 700 °c |
-
2002
- 2002-11-28 JP JP2002345388A patent/JP2003231953A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112195411A (zh) * | 2020-10-12 | 2021-01-08 | 山东泰山钢铁集团有限公司 | 一种400系高氮不锈钢及其生产方法 |
EP4112762A1 (en) * | 2021-06-28 | 2023-01-04 | Technische Universität Graz | Ferritic steel for service temperatures from 650 to 700 °c |
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