JP2003229632A - 光素子モジュール - Google Patents

光素子モジュール

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JP2003229632A
JP2003229632A JP2002181680A JP2002181680A JP2003229632A JP 2003229632 A JP2003229632 A JP 2003229632A JP 2002181680 A JP2002181680 A JP 2002181680A JP 2002181680 A JP2002181680 A JP 2002181680A JP 2003229632 A JP2003229632 A JP 2003229632A
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electromagnetic wave
wave absorber
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JP2002181680A
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English (en)
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Tsuyoshi Tanaka
強 田中
Kiyoto Hatasawa
清人 畠澤
Yoshihiro Kobayashi
善宏 小林
Yosuke Fukuchi
洋介 福地
Hiroki Ito
宏樹 伊藤
Yasuhito Mogi
康仁 茂木
Masayuki Oba
雅之 大庭
Saeki Nakamura
才恵樹 中村
Toshiaki Muto
利彰 武藤
Yuhei Miyauchi
雄平 宮内
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高周波変調時に発生する空間を介した容量結合
や、パッケージ内部での空洞共振を防止し、空洞共振防
止用リードを不要とすることができる。 【解決手段】パッケージ内に備えた半導体レーザや外部
変調器チップ等の光素子と、該光素子に電気信号を入出
力するための外部配線用リードとを備えた光素子モジュ
ールであって、該光素子モジュールの内部にBr、C
l、S元素の化合物を実質的に含まない熱硬化性樹脂と
磁性体粒子からなる電磁波吸収体を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信用半導体レ
ーザモジュールや外部変調器モジュール等の光素子モジ
ュールに関わり、特にギガビット帯の高速変調下で使用
される広帯域光素子モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の光素子モジュールのパッケージ内
部構造例を図5により説明する。
【0003】図5は、光素子1が半導体レーザの場合の
光素子モジュール横断面図である。金属から成るパッケ
ージ2内に収納された光素子1から出射されるレーザ光
は第1レンズ4により平行光又は疑似平行光に変換さ
れ、第1レンズ4と光軸が合う位置に固定された第2レ
ンズ10により光ファイバ11に集光される。
【0004】第2レンズ10は、パッケージ2に固定さ
れた金属から成るレンズ保持部材9により固定され、光
ファイバ11はフェルール12及びフェルール保持部材
13によりパッケージ2に固定されている。
【0005】光素子1は、金属から成るステム3に第1
レンズ10と共に搭載されており、ステム3は図示しな
い熱電子冷却素子上に搭載固定されている。
【0006】パッケージ2の外部配線用リード5を形成
するパッケージ基板6は、Al23などのセラミック材
から成り、基板上には、メタライズパターンによりコプ
レーナ線路7が形成されている。
【0007】ステム3上には、セラミック材から成り上
面にメタライズが施された中継基板15が搭載されてお
り、光素子1と中継基板15はボンディングワイヤ16
により接続され、中継基板15とパッケージ基板6もボ
ンディングワイヤ17により接続されている。
【0008】パッケージ基板6上のコプレーナ線路7の
入力信号が伝搬される中心導体の途中には、光素子1と
のインピーダンス整合用抵抗8が載置されており、中継
用基板15上のメタライズパターンはマイクロストリッ
プ線路14が形成され、寄生リアクタンスを低減し、入
力変調信号の劣化を抑制している。
【0009】図示しない変調回路から供給される変調信
号18は、外部配線用リード5、コプレーナ線路7、イ
ンピーダンス整合用抵抗8、ボンディングワイヤ17、
マイクロストリップ線路14、ボンディングワイヤ16
を介し、光素子1に達する。高周波変調時に発生する空
間を介した容量結合や、パッケージ2内部での空洞共振
を防止するため、金属から成る空洞共振防止用リード1
9をステムとレンズ保持部材間にはんだ付け手段にて接
続している(特開平7−225326号公報参照)。
【0010】この図では、パッケージ2に植設された他
の外部配線用リードや、これらの外部配線用リードに接
続されたパッケージ2内の他の回路部分は煩雑を避ける
ため、図示していない。
【0011】なお、パッケージ2やパッケージ基板6、
レンズ保持部材9などは全て金属又はセラミックが使用
され、図示しないパッケージ2の蓋体も金属が使用され
ている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前記図5に示す従来の
光素子モジュールでは、光素子1の寿命劣化などの悪影
響を及ぼす腐食性の脱離ガスが発生するような樹脂など
は、パッケージ2やパッケージ基板6、レンズ保持部材
9に使用できず、同じ理由でパッケージ2内部に一般に
電子回路のシールドとして使用される空洞共振防止用の
ゴムや樹脂から成る電磁波吸収体も収容できない。その
ため、金属から成る空洞共振防止用リード19をステム
3とレンズ保持部材9間にはんだ付け手段にて接続して
いるため、部品点数が多い上、作業工数も増加し高価に
なるという第1の課題があった。
【0013】また、パッケージ2及びレンズ保持部材9
から空洞共振防止用リード19を介し、ステム3に流入
する熱量が増加するため、熱電子冷却素子の冷却能力が
低下するという第2の課題があった。
【0014】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
解消することにあり、小信号周波数応答特性や温度特性
を損なうことなく、部品点数の削減と作業工数を削減し
た安価な光素子モジュールを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑みて本発明
は、パッケージ内に備えた半導体レーザや外部変調器チ
ップ等の光素子と、該光素子に電気信号を入出力するた
めの外部配線用リードとを備えた光素子モジュールであ
って、該光素子モジュールの内部にBr、Cl、S元素
の化合物を実質的に含まない熱硬化性樹脂と磁性体粒子
からなる電磁波吸収体を備えたことを特徴とする。
【0016】しかも、前記パッケージの外部配線用リー
ドを接続する基板がBr、Cl、S元素の化合物を実質
的に含まない熱硬化性樹脂と磁性体粒子からなる電磁波
吸収体を備えたことを特徴とする。また、前記基板上の
電気信号入出力部にコプレーナ線路を形成したことを特
徴とする。
【0017】更に、前記基板上のコプレーナ線路の入出
力信号伝搬路中に、インピーダンス整合用薄膜抵抗を形
成したことを特徴とする。
【0018】又は、前記パッケージの壁面及び蓋体がB
r、Cl、S元素の化合物を実質的に含まない熱硬化性
樹脂と磁性体粒子からなる電磁波吸収体により形成され
ていることを特徴とする。他に、前記光素子と外部配線
用リードを接続する基板との間に、電気的接続の中継基
板を備え、該中継基板がBr、Cl、S元素の化合物を
実質的に含まない熱硬化性樹脂と磁性体粒子からなる電
磁波吸収体により形成されていることを特徴とする。ま
た、前記中継基板上の電気信号入出力部にマイクロスト
リップ線路を形成したことを特徴とする。
【0019】更に、前記中継基板上のマイクロストリッ
プ線路の入出力信号伝搬路中に、インピーダンス整合用
薄膜抵抗を形成したことを特徴とする。
【0020】加えて、前記パッケージ内に前記光素子と
光ファイバを光結合するためのレンズをレンズ保持部材
によって固定し、このレンズ保持部材がBr、Cl、S
元素の化合物を実質的に含まない熱硬化性樹脂と磁性体
粒子からなる電磁波吸収体により形成されていることを
特徴とする。
【0021】即ち、本発明は、パッケージの外部配線用
リードを接続する基板や中継基板、パッケージ壁面や蓋
体及びレンズ保持部材等の光素子モジュールの内部にB
r、Cl、S元素の化合物を実質的に含まない熱硬化性
樹脂と磁性体粒子からなる電磁波吸収体を形成すること
で、高周波変調時に発生する空間を介した容量結合や、
パッケージ内部での空洞共振を防止し、空洞共振防止用
リードを不要としたことで第1の課題及び第2の課題を
解決できるようにしたものである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
よって説明する。
【0023】まず、本発明の光素子モジュールの第一の
実施例であるバタフライ形の光素子モジュールについて
説明する。
【0024】図1は、本発明のバタフライ形の光素子モ
ジュールの横断面図である。光素子1として例えば半導
体レーザ等の動作温度を制御するための熱電子冷却素子
(図示せず)がパッケージ2内の底面にはんだ等の接合
手段により固定されており、熱電子冷却素子上にはコバ
ール材や銅タングステン材などの金属から成るステム3
が搭載固定されている。光素子1は、光素子1の出射光
を平行光又は疑似平行光に変換する第1レンズ4と共に
ステム3上に搭載されている。
【0025】パッケージ2の外部配線用リード5を接続
するパッケージ基板6は、Br、Cl、S元素の化合物
を実質的に含まない熱硬化性樹脂と磁性体粒子から成る
電磁波吸収体により形成され、このパッケージ基板6上
には、メタライズパターンによりコプレーナ線路7が形
成されている。コプレーナ線路7の入力信号が伝搬され
る中心導体の途中には、光素子1とのインピーダンス整
合用抵抗8が薄膜により形成されている。
【0026】レンズ保持部材9に固定された第2レンズ
10は、第1レンズ4と光軸が合う位置にパッケージ2
に固定され、光ファイバ11は、第2レンズ10と光軸
が一致するよう調芯した後、光ファイバ11を保持する
フェルール12及びフェルール保持部材13と共にパッ
ケージ2に固定されている。第1レンズ4と第2レンズ
10の間に、又は第1レンズ4が集光レンズである場合
は第2レンズ10の代わりに光アイソレータを載置して
も良い。
【0027】図のように、パッケージ2内にレンズ保持
部材9が突出し、ステム3との距離が近接している場
合、レンズ保持部材9をBr、Cl、S元素の化合物を
実質的に含まない熱硬化性樹脂と磁性体粒子から成る電
磁波吸収体により形成することが好ましい。また、熱電
子冷却素子を搭載せず、パッケージ2本体壁面やパッケ
ージ2の図示しない蓋体もステム3と近接している小型
パッケージの場合、パッケージ2本体や蓋体もBr、C
l、S元素の化合物を実質的に含まない熱硬化性樹脂と
磁性体粒子から成る電磁波吸収体により形成されている
ことが好ましい。
【0028】また、ステム3上には、Br、Cl、S元
素の化合物を実質的に含まない熱硬化性樹脂と磁性体粒
子から成る電磁波吸収体により形成した中継基板15が
搭載されており、その上面にメタライズパターンにより
マイクロストリップ線路14が形成されている。光素子
1と中継基板15はボンディングワイヤ16により接続
され、中継基板15とパッケージ基板6もボンディング
ワイヤ17により接続されている。図では、パッケージ
基板6上にインピーダンス整合用抵抗8を薄膜により形
成しているが、代わりに中継基板15上に形成しても良
い。
【0029】ここで、実質的に含まないとは、以下の分
析法で検出できないことである。
【0030】Br、Cl、S元素を含む化合物の検出
は、ガスクロマトグラフ質量分析装置を用いてコールド
トラップ法で行う。パッケージ基板6の試料をステンレ
ス製ホルダに取り、加熱炉内に入れて昇温し、発生した
ガスをガスクロマトグラフ質量分析装置にて測定する。
一般に、電子回路のシールドとして使用されているゴム
や樹脂から成る電磁波吸収体は、脱離ガス成分中に光素
子1の寿命劣化の原因となる腐食性のBr、Cl、S元
素を含む化合物が検出される。Br、Cl、S元素を含
む化合物を実質的に含んでいなければ、ガスの発生もな
く、光素子1の寿命劣化も抑制し、信頼性が向上する。
【0031】また、本発明の熱硬化性樹脂としては、例
えばフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等
の樹脂を使用することができ、これらの中でも耐熱性、
寸法安定性、強度の点からフェノール樹脂が好適であ
る。磁性体粒子としては、例えば、フェライト粒子のN
i−Zn系フェライト、Ni−Zn−Cu系フェライ
ト、Mn−Zn系フェライト、Baフェライト等があ
り、Fe系合金粒子のカーボニル鉄、パーマロイ、フェ
ロシリコン、センダスト、アモルファス合金、電磁ステ
ンレス鋼等があり、これらのうちの1種類を混合して使
用することができる。
【0032】混合比率としては、電磁波吸収特性、耐難
燃性、強度などの点で、90重量%から99重量%の磁
性体粒子と残部が熱硬化性樹脂、好ましくはフェノール
樹脂から成り、該フェノール樹脂中に未反応フェノール
が実質的に含まれないことが望ましい。磁性体粒子が9
0重量%未満であると電磁波吸収特性が低下するため、
パッケージ2内の空洞共振を十分に抑制できない。ま
た、樹脂量が多くなることから耐難燃性の低下、ガス発
生量の増加により、信頼性が低下する。逆に磁性体粒子
が99重量%を超えると電磁波吸収体の強度が著しく低
下するため、構造部材としての使用が困難となる。
【0033】図示しない変調回路から供給される変調信
号18は、外部配線用リード5、コプレーナ線路7、イ
ンピーダンス整合用抵抗8、ボンディングワイヤ17、
マイクロストリップ線路14、ボンディングワイヤ16
を介し、光素子1に達する。
【0034】このようにして光素子1が搭載されたステ
ム3周辺には、高周波変調時に発生する空間を介した容
量結合や、パッケージ2内部での空洞共振の要因となる
金属等から成る部品をBr、Cl、S元素の化合物を実
質的に含まない熱硬化性樹脂と磁性体粒子から成る電磁
波吸収体により形成する事で、空洞共振防止用リード1
9を不要とし、光素子1の寿命を損なうことなく部品点
数や作業工数を削減でき、低コスト化できる。また、パ
ッケージ2から空洞共振防止用リード19を介してステ
ム3へ流入する熱量も削減でき、熱冷却素子の冷却能力
を改善できる。
【0035】次に本発明の光素子モジュールの第二の実
施例であるレセプタクル形の光素子モジュールについて
説明する。
【0036】図2は、本発明のレセプタクル形の光素子
モジュールの横断面図であり、SC形光コネクタを使用
するタイプのものを一例としている。
【0037】光素子2と該光素子1からの光を集光する
ためのレンズ4がパッケージ2とヘッダ21により固定
されており、該ヘッダ21には外部配線リード5を有し
ている。ファイバスタブ22は中心に光ファイバ素線2
3を接着剤で固定して取り付けており、該ファイバスタ
ブ22のレンズ4と対向される一端側は斜めに研磨され
た状態に形成され、他端側は凸形球面状に形成されてい
る。そして、光素子1からの光はレンズ4で集光されて
光ファイバ素線23の一端に入射され、これが光ファイ
バ素線23内を伝搬されて、光ファイバ素線23の他端
側まで伝えられる。
【0038】上記ファイバスタブ22は精密加工された
スリーブ24の中心に圧入固定されているとともに、こ
のスリーブ24内には光ファイバ素線が通されているS
C形光コネクタのコネクタ凸部が挿入可能な構造になっ
ている。レセプタクル25の中心にはスリーブ24が圧
入固定されている。SC形のアダプタハウジング26は
レセプタクル25の一端側に固定して取り付けられてお
り、内部には矢印A方向よりコネクタ凸部を先にして差
し込まれて来るSC形光コネクタを受け入れるための凹
所27が形成されている。また、該凹所27内には、S
C形光コネクタが所定の位置まで挿入されると、被係止
部に係合されて抜け止めするための爪28を先端に各々
有した一対のフック片が、SC形光コネクタの被係止部
と対応して一体に設けられている。
【0039】本発明の光素子モジュールにおいては、高
周波変調時に発生する空間を介した容量結合や、パッケ
ージ2内部での空洞共振の要因となる金属等から成る部
品をBr、Cl、S元素の化合物を実質的に含まない熱
硬化性樹脂と磁性体粒子から成る電磁波吸収体により形
成することが特徴であり、具体的にはヘッダ21、パッ
ケージ2、レセプタクル25アダプタハウジング26、
爪11等の一部もしくは全体にBr、Cl、S元素の化
合物を実質的に含まない熱硬化性樹脂と磁性体粒子から
成る電磁波吸収体を備えている。
【0040】ここで、スリーブ24は精密スリーブでな
くとも割スリーブでもよく、ファイバスタブ22がない
構造でもかまわない。
【0041】更に、SC形コネクタで説明してきたが、
特にSC形に限ることなく、FC形、MU形、LC形等
の様々なコネクタに適用することが出来る。
【0042】以上より、本発明の光素子モジュールはバ
タフライ形、レセプタクル形に限定することなく、様々
な形状の光素子モジュールに適用することができる。
【0043】また、上記説明において、各部材をBr、
Cl、S元素の化合物を実質的に含まない熱硬化性樹脂
と磁性体粒子から成る電磁波吸収体からなるとしたが、
これに限ることなくパッケージ内の各部材の少なくも一
部に本発明のBr、Cl、S元素の化合物を実質的に含
まない熱硬化性樹脂と磁性体粒子から成る電磁波吸収体
を貼り付けることでも同一の効果を奏することができ
る。
【0044】以上より、本発明は、パッケージの外部配
線用リードを接続する基板や中継基板、パッケージ壁面
や蓋体及びレンズ保持部材、またはレセプタクル内壁等
の光素子モジュールの内部にBr、Cl、S元素の化合
物を実質的に含まない熱硬化性樹脂と磁性体粒子からな
る電磁波吸収体を備えることで、高周波変調時に発生す
る空間を介した容量結合や、パッケージ内部での空洞共
振を防止し、空洞共振防止用リードを不要とすることが
できる。
【0045】
【実施例】以下、本発明実施例として図1に示す光素子
モジュールを作製した。
【0046】図1において、光素子1は半導体レーザで
あり、光素子1の動作温度を制御するための熱電子冷却
素子(図示せず)をパッケージ2内の底面にはんだによ
り固定し、熱電子冷却素子上には銅タングステン材から
成るステム3をはんだにより搭載固定している。光素子
1は第1レンズ4と共にステム3上にはんだにより搭載
固定している。
【0047】パッケージ2の外部配線用リード5を接続
するパッケージ基板6は、磁性体粒子としてパーマロ
イ、カーボニル鉄、熱硬化性樹脂としてフェノール樹
脂、エポキシ樹脂をそれぞれ所定の比率に混合後、粉末
加圧成型法にて成形し、金型から離形後、常圧200℃
×5時間の加熱硬化処理を行い作製した。これにより、
腐食性のBr、Cl、S元素の化合物を実質的に含まな
い電磁波吸収体が形成される。パッケージ基板6上に
は、メタライズパターンによりインピーダンス25Ωと
したコプレーナ線路7を形成し、コプレーナ線路7の入
力信号が伝搬される中心導体の途中には、光素子1との
インピーダンス整合用抵抗8を薄膜により形成してい
る。ここで、上記パッケージ基板6の比誘電率は、従来
のAl23などのセラミックとほぼ同等であるため、コ
プレーナ線路7幅も同等に形成できる。
【0048】パッケージ2本体は、熱電子冷却素子を搭
載固定する底面に、高熱伝導材の銅タングステン材を用
いて放熱効果を高め、壁面をコバール材により成形し
た。熱電子冷却素子を搭載せず、光素子1の発熱量も小
さい場合は、底面及び壁面を同じく電磁波吸収体にて一
体成形することも可能である。
【0049】レンズ保持部材9は、上記パッケージ基板
6及びパッケージ2本体壁面と同様に電磁波吸収体より
形成し、パッケージ2の壁面に銀ろう材により固定し、
第2レンズ10をレンズ保持部材9にはんだによりし
た。光ファイバ11は、第2レンズ10と光軸が一致す
るよう調芯した後、光ファイバ11を保持するフェルー
ル12及びフェルール保持部材13と共にパッケージ2
にYAGレーザにて溶接固定した。
【0050】ステム3上には、メタライズパターンによ
りインピーダンス25Ωのマイクロストリップ線路14
を形成した中継基板15を搭載している。中継基板15
は、上記パッケージ基板6と同一材料にて成形し、電磁
波吸収体としている。光素子1と中継基板15上のマイ
クロストリップ線路14はボンディングワイヤ16によ
り接続され、中継基板15とパッケージ基板6上のコプ
レーナ線路7もボンディングワイヤ17により接続され
ている。
【0051】図示しない蓋体はパッケージ2と同じコバ
ール材にて形成し、パッケージ2に溶接固定した。
【0052】図示しない変調回路から供給される変調信
号18は、外部配線用リード5、コプレーナ線路7、イ
ンピーダンス整合用抵抗8、ボンディングワイヤ17、
マイクロストリップ線路14、ボンディングワイヤ16
を介し、光素子1に達する。
【0053】図3に従来の光素子モジュールにおける空
洞共振防止用リード19がない場合の小信号周波数応答
特性を示す。パッケージ2内の空間を介した容量結合や
空洞共振により、2GHz付近に3dB以上の共振状デ
ィップ20を生じ、帯域制限されてしまう。この共振状
ディップ20を消去するため、空洞共振防止用リード1
9がステム3とレンズ保持部材9間に接続されていた。
【0054】図4に本実施例による光素子モジュールに
おける小信号周波数応答特性を示す。パッケージ基板
6、中継基板15、パッケージ2壁面、レンズ保持部材
9などを電磁波吸収体により成形したことで、空洞共振
防止用リード19を不要とし、共振状ディップ20によ
る帯域制限がなく、4.5GHzの3dB帯域幅を達成
している。
【0055】また、熱電子冷却素子を冷却動作、すなわ
ち光素子1が搭載されたステム3(低温側)を冷却する
動作をさせた場合、熱電子冷却素子が吸熱した熱量と熱
電子冷却素子の発生するジュール熱が、パッケージ2
(高温側)を介し外部ヒートシンクへ放熱される。光素
子モジュールの冷却能力は、上記高温側の温度と低温側
温度の差で表され、図5従来例の場合は、高温側である
パッケージ2からレンズ保持部材9及び空洞共振防止用
リード19を介し、低温側のステム3に流入する熱量に
より低温側温度が上昇するため、冷却能力が劣化してし
まう。空洞共振防止用リード19を介し、ステム3へ流
入する熱量Qは、高温側温度Th、低温側温度Tc、熱
抵抗rを用いてQ=(Th−Tc)/rより求められ、
図1の本実施例のように空洞共振防止用リード19がな
い光素子モジュールの場合は、上記熱量Qが流入しない
ため、冷却能力が改善する事になる。
【0056】上記の通り、パッケージ基板6、中継基板
15、レンズ保持部材9をBr、Cl、S元素の化合物
を実質的に含まない熱硬化性樹脂と磁性体粒子から成る
電磁波吸収体により形成する事で、空洞共振防止用リー
ド19を不要とし、光素子1の寿命を損なうことなく部
品点数や作業工数を削減できる。また、パッケージ2か
ら空洞共振防止用リード19を介してステム3へ流入す
る熱量も削減できる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、パ
ッケージ内に備えた半導体レーザや外部変調器チップ等
の光素子と、該光素子に電気信号を入出力するための外
部配線用リードとを備えた光素子モジュールであって、
該光素子モジュールの内部にBr、Cl、S元素の化合
物を実質的に含まない熱硬化性樹脂と磁性体粒子からな
る電磁波吸収体を備えることにより、高周波変調時に発
生する空間を介した容量結合や、パッケージ内部での空
洞共振を防止し、空洞共振防止用リードを不要とするこ
とができる。
【0058】また、パッケージ内に備えた半導体レーザ
や外部変調器チップ等の光素子と、この光素子に光信号
を入出力するための光ファイバと、前記光素子に電気信
号を入出力するための外部配線用リードとを備えた光素
子モジュールにおいて、前記パッケージの外部配線用リ
ードを接続する基板、及び前記光素子とパッケージ基板
間の電気的接続を中継する中継基板をBr、Cl、S元
素の化合物を実質的に含まない熱硬化性樹脂と磁性体粒
子から成る電磁波吸収体により形成することで、光素子
の寿命を損なうことなく部品点数や作業工数を削減で
き、安価な光素子モジュールを提供する事が可能となっ
た。
【0059】また、熱電子冷却素子が内蔵される光素子
モジュールにおいては、前記パッケージから空洞共振防
止用リードを介して前記ステムへ流入する熱量も削減で
き、冷却能力を改善できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光素子モジュールを示す横断面図であ
る。
【図2】本発明の光素子モジュールを示す横断面図であ
る。
【図3】従来の光素子モジュールの空洞共振防止用リー
ドがない場合の小信号応答特性図である。
【図4】本発明の光素子モジュールの小信号周波数応答
特性図である。
【図5】従来の光素子モジュールを示す横断面図であ
る。
【符号の説明】
1:光素子 2:パッケージ 3:ステム 4:レンズ 5:外部配線用リード 6:パッケージ基板 7:コプレーナ線路 8:インピーダンス整合用抵抗 9:レンズ保持部材 10:レンズ 11:光ファイバ 12:フェルール 13:フェルール保持部材 14:マイクロストリップ線路 15:中継基板 16:ボンディングワイヤ 17:ボンディングワイヤ 18:変調信号 19:空洞共振防止用リード 20:共振状ディップ 21:ヘッダ 22:ファイバスタブ 23:光ファイバ素線 24:スリーブ 25:レセプタクル 26:アダプタハウジング 27:凹所 28:爪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福地 洋介 神奈川県横浜市都筑区加賀原2丁目1番1 号 京セラ株式会社横浜事業所内 (72)発明者 伊藤 宏樹 神奈川県横浜市都筑区加賀原2丁目1番1 号 京セラ株式会社横浜事業所内 (72)発明者 茂木 康仁 東京都中央区八重洲2丁目3番14号 京セ ラ株式会社東京八重洲事業所内 (72)発明者 大庭 雅之 東京都中央区八重洲2丁目3番14号 京セ ラ株式会社東京八重洲事業所内 (72)発明者 中村 才恵樹 鹿児島県国分市山下町1番1号 京セラ株 式会社鹿児島国分工場内 (72)発明者 武藤 利彰 鹿児島県川内市高城町1810番地 京セラ株 式会社鹿児島川内工場内 (72)発明者 宮内 雄平 埼玉県さいたま市桜木町2−287 松栄第 五ビル2F 京セラ株式会社大宮営業所内 Fターム(参考) 2H037 AA01 BA03 BA12 CA14 DA15 DA33 DA38 5F073 AB27 AB28 EA27 EA28 FA15 FA25 FA30

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パッケージ内に備えた半導体レーザや外部
    変調器チップ等の光素子と、該光素子に電気信号を入出
    力するための外部配線用リードとを備えた光素子モジュ
    ールであって、該光素子モジュールの内部にBr、C
    l、S元素の化合物を実質的に含まない熱硬化性樹脂と
    磁性体粒子からなる電磁波吸収体を備えたことを特徴と
    する光素子モジュール。
  2. 【請求項2】前記パッケージの外部配線用リードを接続
    する基板がBr、Cl、S元素の化合物を実質的に含ま
    ない熱硬化性樹脂と磁性体粒子からなる電磁波吸収体を
    備えたことを特徴とする請求項1記載の光素子モジュー
    ル。
  3. 【請求項3】前記基板上の電気信号入出力部にコプレー
    ナ線路を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載
    の光素子モジュール。
  4. 【請求項4】前記基板上のコプレーナ線路の入出力信号
    伝搬路中に、インピーダンス整合用薄膜抵抗を形成した
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光素
    子モジュール。
  5. 【請求項5】前記パッケージの壁面がBr、Cl、S元
    素の化合物を実質的に含まない熱硬化性樹脂と磁性体粒
    子からなる電磁波吸収体により形成されていることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光素子モジュ
    ール。
  6. 【請求項6】前記パッケージを封止する蓋体がBr、C
    l、S元素の化合物を実質的に含まない熱硬化性樹脂と
    磁性体粒子からなる電磁波吸収体により形成されている
    ことを特徴とする請求項5記載の光素子モジュール。
  7. 【請求項7】前記光素子と外部配線用リードを接続する
    基板との間に電気的接続の中継基板を備え、該中継基板
    がBr、Cl、S元素の化合物を実質的に含まない熱硬
    化性樹脂と磁性体粒子からなる電磁波吸収体により形成
    されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに
    記載の光素子モジュール。
  8. 【請求項8】前記中継基板上の電気信号入出力部にマイ
    クロストリップ線路を形成したことを特徴とする請求項
    7記載の光素子モジュール。
  9. 【請求項9】前記中継基板上のマイクロストリップ線路
    の入出力信号伝搬路中に、インピーダンス整合用薄膜抵
    抗を形成したことを特徴とする請求項7又は8記載の光
    素子モジュール。
  10. 【請求項10】前記パッケージ内に前記光素子と光ファ
    イバを光結合するためのレンズをレンズ保持部材によっ
    て固定し、このレンズ保持部材がBr、Cl、S元素の
    化合物を実質的に含まない熱硬化性樹脂と磁性体粒子か
    らなる電磁波吸収体により形成されていることを特徴と
    する請求項1〜9のいずれかに記載の光素子モジュー
    ル。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005109412A (ja) * 2003-10-02 2005-04-21 Fuji Photo Film Co Ltd レーザモジュール
JP2008151956A (ja) * 2006-12-15 2008-07-03 Sumiden High Precision Co Ltd 光アダプタ
JP2008151957A (ja) * 2006-12-15 2008-07-03 Sumiden High Precision Co Ltd 光通信モジュール及び光サブアセンブリ
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