JP2003229589A - 太陽電池の製造方法およびその方法により製造される太陽電池 - Google Patents

太陽電池の製造方法およびその方法により製造される太陽電池

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量二 南方
Yoshiyuki Hojo
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 パッシベーション効果や反射防止効果に優れ
る太陽電池の製造方法を提供する。また、従来の熱酸化
法に比べて、低温で安価に製造することができ、生産効
率が高い方法を提供する。さらに、膜材料の利用効率が
高く、装置および工程を簡略化することができる太陽電
池の製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明の太陽電池の製造方法は、pn接
合を有するシリコン基板11の受光面側にポーラスシリ
コン層13を形成する工程と、シリコン化合物を含む材
料を塗布、乾燥、焼成してシリコン酸化物膜14を形成
する工程と、を含むことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単結晶または多結
晶のシリコン基板からなる太陽電池の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】単結晶または多結晶のシリコン基板から
なる太陽電池は、一般につぎの方法で製造される。ま
ず、p型シリコン基板の表層にn型不純物を拡散して、
n層を形成し、pn接合を形成する。つぎに、受光面と
なるn層上にパッシベーション膜および反射防止膜を形
成した後、表面電極を形成する。さらに、受光面と反対
側の面に、高濃度のp型不純物の拡散領域であるp+
を形成し、最後にp+層の下に裏面電極を形成する。
【0003】シリコン太陽電池が受光すると、pn接合
面に光起電力が生じ、この起電力により表面電極および
裏面電極を介して負荷に電流が供給される。このシリコ
ン太陽電池の光電変換効率を高めるためには、受光面側
で少数キャリアの再結合を低下させるとともに、太陽光
の反射量を抑える必要がある。したがって、パッシベー
ション膜と反射防止膜は、光電変換効率を高める上で重
要な機能を発揮する。
【0004】Applied Physics Let
ters、Vol.62、No.11、pp.1280
〜1282(1993)には、pn接合を有するシリコ
ン基板の受光面側にパッシベーション膜としてシリコン
酸化物膜を形成し、その上に弗化マグネシウムと硫化亜
鉛のような比較的屈折率の高い材料からなる反射防止膜
を形成することにより、シリコン太陽電池の変換効率を
高める方法が紹介されている。この方法では、パッシベ
ーション膜の形成方法として熱酸化法を採用し、シリコ
ン基板を酸素雰囲気中または大気雰囲気中、熱酸化炉内
で、900℃以上に加熱し、シリコン基板の表面に酸化
膜を形成する。反射防止膜は、弗化マグネシウム、硫化
亜鉛、酸化チタンなどを材料として、プラズマCVD法
やスパッタ法により形成する。
【0005】しかし、シリコン太陽電池のパッシベーシ
ョン膜を熱酸化法により形成しようとすると基板を90
0℃〜1200℃という高温で処理する必要があり、こ
のような高温の状態に基板を曝すと、基板の表層へドー
ピングにより導入しておいた不純物が再拡散し、太陽電
池の光電変換効率が低下する。さらに、過熱によりシリ
コン基板と熱酸化膜との界面に大きな応力がかかり、太
陽電池のライフタイムが短くなる。一方、プラズマCV
D法やスパッタ法は高真空を必要とするため、設備が高
価となる。また、チャンバ内に反応生成物に起因してパ
ーティクルが発生するため、パーティクルがシリコン太
陽電池に付着して、太陽電池の機能低下をもたらし、不
良品が発生しやすい。さらに、チャンバ内に堆積したパ
ーティクルを除去するためにチャンバクリーニングが必
要となり、生産効率が低下する。
【0006】特開昭58−23486号公報には、パッ
シベーション膜を省略し、反射防止膜として、酸化タン
タル膜または酸化ニオブ膜を、スピン法、スプレー法ま
たはディップ法でシリコン基板表面に塗布し、焼成する
方法が紹介されている。しかし、酸化タンタル膜または
酸化ニオブ膜は高い反射防止効果を有しているが、パッ
シベーション効果が小さいため、別途パッシベーション
膜を設けないと、受光面側で少数キャリアの再結合が起
こり、太陽電池の効率が低下する。また、スピン法を用
いる場合は、膜材料の多くが無駄になり、利用効率が低
い。
【0007】特開昭58−220477号公報には、p
n接合を有するシリコン基板の受光面側にシリコン窒化
物膜をプラズマCVD法により形成し、シリコン太陽電
池の高効率化を図る方法が紹介されている。しかし、こ
のシリコン窒化物膜は、反射防止効果が大きく、かつパ
ッシベーション効果も大きいが、シリコン窒化物膜を形
成するために用いられるプラズマCVD法は高真空装置
やガス処理装置を必要とするため、設備が高価となる。
また、チャンバ内に反応生成物に起因してパーティクル
が発生するため、パーティクルがシリコン太陽電池に付
着して、太陽電池の機能低下をもたらし、不良品が発生
しやすい。さらに、チャンバ内に堆積したパーティクル
を除去するためにチャンバクリーニングが必要となり、
生産効率が低下するIEEE TRANSACTION
S ON ELECTRON DEVICES、Vo
l.46、No.10、pp.2035〜2040(1
999)には、ポーラスシリコン層を反射防止膜として
使用する方法が紹介されている。しかし、ポーラスシリ
コン層は反射防止効果に優れているが、パッシベーショ
ン効果が無いため、受光面側で少数キャリアの再結合が
起こり、太陽電池の効率が低下する。パッシベーション
膜として熱酸化法により形成するシリコン酸化物膜を併
用する方法も紹介されているが、熱酸化法によるとき
は、高温処理に伴う上述の問題がある。
【0008】また、これらのいずれの製造方法でも、シ
リコン基板の受光面全体に反射防止膜が形成されるた
め、受光面側に表面電極を形成する前に、レジスト塗
布、露光、現像、エッチング、レジスト除去、という一
連のフォトリソグラフィ工程が必要となり、そのための
装置も必要となって、工程が長く、複雑になる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】パッシベーション効果
や反射防止効果に優れる太陽電池の製造方法を提供す
る。また、従来の熱酸化法に比べて、低い温度で、安価
に製造することができ、生産効率が高い太陽電池の製造
方法を提供する。さらに、膜材料の利用効率が高く、装
置および工程を簡略化することのできる太陽電池の製造
方法を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の太陽電池の製造
方法は、pn接合を有するシリコン基板の受光面側にポ
ーラスシリコン層を形成する工程と、シリコン化合物を
含む材料を塗布、乾燥、焼成してシリコン酸化物膜を形
成する工程と、を含むことを特徴とする。
【0011】シリコン化合物を含む材料は、インクジェ
ット法により塗布することが好ましく、シリコン化合物
は、Si−OR(Rは、直鎖状または分枝を有する炭化
水素基を表す。)またはSi−OHで表される構造単位
を有するシラノール化合物を含むものが好ましい。さら
に、シリコン化合物を含む材料の焼成温度は、500℃
〜900℃が好ましく、600℃〜800℃がより好ま
しい。
【0012】本発明の太陽電池は、これらの方法により
製造されることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の太陽電池の製造方法は、
pn接合を有するシリコン基板の受光面側にポーラスシ
リコン層を形成する工程と、シリコン化合物を含む材料
を塗布、乾燥、焼成してシリコン酸化物膜を形成する工
程と、を含むことを特徴とする。
【0014】かかる方法により、pn接合を有するシリ
コン基板の受光面側にポーラスシリコン層が形成され、
その上にシリコン酸化物膜が形成されている太陽電池を
製造することができる。
【0015】本発明の太陽電池の製造工程を図1に示
す。p型のシリコン基板の受光面側の表層に、不純物と
してリンなどのV族原子を拡散させて厚さ0.3μm〜
1μmのn層12を形成し、p層11との間にpn接合
を形成する(図1(a))。この場合、n型のシリコン
基板を用い、不純物としてホウ素などのIII族原子を
拡散させてp層を形成することによりpn接合を形成し
てもよい。また、シリコン基板は単結晶シリコン基板ま
たは多結晶シリコン基板のいずれを用いてもよい。
【0016】pn接合の形成後、受光面側にポーラスシ
リコン層13を形成する(図1(b))。ポーラスシリ
コン層は、HFを含む電解液中でシリコン層を電気化学
的にエッチングするか、またはHFとHNO3などの混
合溶液中でシリコン層を化学的にエッチングすることに
より形成することができる。HFによる電気化学的エッ
チングでは、HF電解液に由来するFにより、シリコン
層表面でSi−H結合をしているHが置換され、分解す
ることにより、シリコン表面に空孔が生成し、ポーラス
シリコン層が形成される。一方、HFとHNO3の混合
溶液中での化学的エッチングでは、シリコン層表面のS
iが電気化学的エッチングと同様に分解して空孔が生成
し、強力な酸化剤であるHNO3がその空孔に入り、分
解を進めることでポーラスシリコン層が形成される。
【0017】ポーラスシリコン層13は、シリコン結晶
粉末とエタノールなどの有機溶媒との混合物を基板の受
光面側に塗布し、乾燥し、焼成した後、このシリコン層
を電気化学的または化学的にエッチングすることによ
り、n層12上に形成することができる(図1
(b))。また、pn接合後、基板の受光面側にあるn
層の表面を電気化学的または化学的にエッチングし、n
層の一部をポーラスシリコン層とすることもできる(図
示していない。)。
【0018】ポーラスシリコン層の実効的な屈折率は空
孔率で決まる。したがって、ポーラスシリコン層の空孔
率は、高い反射防止効果を実現するために、40%〜7
0%とするのが好ましい。ポーラスシリコン層の厚さ
も、高い反射防止効果を達成するために、50nm〜1
00nmに調整するのが好ましい。
【0019】つぎに、受光面側にシリコン化合物を含む
材料14を塗布する(図1(c))。シリコン化合物を
含む材料は、スピン法、スプレー法、ディップ法など様
々の方法により塗布することができるが、インクジェッ
ト法により塗布することが好ましい。スピン法、スプレ
ー法、デイップ法などで塗布すると、塗布材料が基板全
面に塗布されるため、塗布材料の多くが無駄になり、利
用効率が低い。また、全面に塗布されるため、表面電極
を形成する前にフォトリソグラフィなどによるパターン
化工程が必要となる。しかし、インクジェット法で塗布
すると、塗布しようとする領域のみを塗布するため、塗
布材料の無駄を減らし、塗布材料の有効利用を図ること
ができる。また、塗布工程において既にパターン化され
るため、フォトリソグラフィなどによるパターン化が不
要となる。
【0020】インクジェット法による塗布は、塗布材料
を噴出するインクヘッドを用いて行ない、基板を保持
し、基板を進行させる基板チャックおよび基板の外形寸
法を測定してインクヘッドにその情報を伝達する基板形
状測定装置などを具備しているものが好ましい。塗料
は、塗布材料を有機溶剤に混合し、調製する。
【0021】シリコン化合物を含む材料は、塗布後、乾
燥し、焼成すると、シリコン酸化物膜となる。
【0022】シリコン化合物は、パッシベーション効果
の大きいシリコン酸化物膜を形成する点で、Si−OH
またはSi−ORで表される構造単位を有する化合物、
すなわちシラノール化合物を含むものが好ましい。ここ
に、Rは、直鎖状または分枝を有する炭化水素基であ
る。シラノール化合物としては、たとえば、Si(OC
254(テトラエトキシシラン)、Si(OCH(C
324(テトライソプロポキシシラン)、(CH3
2Si(OCH32(ジメトキシジメチルシラン)など
の有機物、またはテトラエトキシシランを加水分解する
ことによって得られるSi(OH)4などの無機物を使
用することができる。シリコン化合物は、エタノールな
どの有機溶剤に配合し、必要に応じて酢酸エチルを加
え、混合して、塗布材料とする。
【0023】塗布後の乾燥は、シリコン化合物を含む材
料中の液体成分、主に有機溶剤を除去するために行な
う。乾燥は、80℃〜200℃で行なうことが好まし
く、100℃、150℃、200℃のように多段階に設
定して行なってもよい。また、乾燥は空気中で行なうこ
とができる。
【0024】シリコン化合物を含む材料を焼成し、シリ
コン化合物をシリコン酸化物に変える。焼成は、500
℃〜900℃で行なうことが好ましく、600℃〜80
0℃がより好ましい。シリコン化合物を含む材料をp型
単結晶シリコン基板に塗布し、乾燥し、焼成したときの
焼成温度とライフタイム(少数キャリアの寿命)との関
係を図2に示す。図2の結果から明らかなとおり、焼成
温度を600℃以上にすると、ライフタイムは180μ
sec以上になり、熱酸化法により形成したシリコン酸
化物膜と同等のパッシベーション効果が得られるが、焼
成温度が500℃未満では、キャリア寿命が短く、パッ
シベーション効果が低くなり、太陽電池の性能が低下す
る。一方、900℃より高いと、膜が緻密化し、屈折率
が大きくなり、パッシベーション効果も向上するが、過
熱により、シリコン基板の不純物拡散領域における不純
物の再拡散が起こり、太陽電池の性能が低下する。ま
た、過熱によりシリコン酸化物膜と基板間に大きな応力
がかかり、太陽電池の寿命が低下する。したがって、焼
成温度は800℃以下が好ましい。焼成は、大気中また
は窒素雰囲気中で行なうことが好ましい。
【0025】シリコン酸化物膜の膜厚は、10nm〜1
50nmが好ましい。10nmより薄いとパッシベーシ
ョン効果が不十分となる。一方、150nmより厚い
と、後述する表面電極の形成が困難になる。
【0026】シリコン酸化物膜の形成後、レジスト塗
布、露光、現像、エッチング、レジスト除去の各工程か
らなるフォトリソグラフィなどにより、パターン化した
シリコン酸化物膜15を得、つぎに表面電極16を形成
する(図1(d))。表面電極の材料と形成の条件を選
択すれば、シリコン酸化物膜をパターンニングすること
無く、ファイヤスルー法により、直接表面電極を形成す
ることもできる。表面電極16の形成後、受光面と反対
側のp型シリコン基板の表面にp+層17を形成した
後、裏面電極18を形成すると、本願発明の太陽電池を
製造することができる(図1(e))。本実施の形態で
は、ポーラスシリコン層の上にシリコン酸化物膜を形成
した後に、表面電極および裏面電極を形成するが、ポー
ラスシリコン層の上にシリコン酸化物膜を形成する工程
を含んでいれば、たとえば裏面電極を形成した後にポー
ラスシリコン層を形成し、その上にシリコン酸化物膜を
形成してもよい。
【0027】本発明の製造方法によれば、従来の熱酸化
法に比べて焼成温度が低く、製造コストが安く、かつ簡
略化した工程により太陽電池を製造することができる。
また、本発明により製造する太陽電池は、パッシベーシ
ョン効果および反射防止効果が優れる。
【0028】(実施例1)厚さ0.3mmのp型シリコ
ン基板の受光面側にリンを拡散させて厚さ0.5μmの
n層を形成した。このn層の表面を、HFとHNO3
水との混合物(4:1:5)の溶液中で50秒間かけて
化学エッチングを行なった。その結果、厚さ75nm、
空孔率55%のポーラスシリコン層が形成された。つぎ
に、0.4gのSi(OC254(テトラエトキシシ
ラン)を99.6gのエタノールを主成分とする有機溶
剤に混合し、塗料とした。この塗料をスピン法により基
板の受光面側に塗布した後、80℃、200℃で1分間
ずつ乾燥を行なった。つぎに、700℃で10分間焼成
を行ない、シリコン酸化物膜を形成した。このシリコン
酸化物膜には、SiO2が含まれており、厚さは100
nmであった。シリコン酸化物膜の形成後、フォトリソ
グラフィによりポーラスシリコン膜およびシリコン酸化
物膜をパターン化し、表面電極を形成した。最後に、受
光面と反対側の表面に裏面電極を形成し、太陽電池を製
造した。
【0029】従来の熱酸化法により、900℃〜120
0℃という高温で焼成する場合に比べて、本実施例にお
ける焼成温度は700℃と低温であり、製造コストも安
価で工程も簡略であった。この太陽電池は、パッシベー
ション効果および反射防止効果がともに十分に優れ、光
電変換効率の高い太陽電池であった。
【0030】(実施例2)シリコン化合物を含む材料を
インクジェット法により塗布した以外は、実施例1と同
様にして太陽電池を製造した。塗布は、表面電極を形成
する部分には塗布しないようにパターン化しながら行な
った。製造した太陽電池におけるポーラスシリコン膜の
厚さは70nmであり、シリコン酸化物膜の厚さは90
nmであった。
【0031】製造した太陽電池自体は、実施例1と同様
の構成を有するものであったが、本実施例では、実施例
1と異なり、インクジェット法により塗布したため、塗
料の無駄がなく、またフォトリソグラフィによるパター
ン化が不要であり、工程が簡略化できた。
【0032】今回開示された実施の形態および実施例は
すべての点で例示であって制限的なものではないと考え
られるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではな
くて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と
均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれるこ
とが意図される。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、パッシベーション効果
や反射防止効果に優れる太陽電池を製造することができ
る。本発明の方法によれば、従来の熱酸化法に比べて、
低温で安価に太陽電池を製造することができ、生産効率
が高い。また、膜材料の利用効率が高く、装置および工
程を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の太陽電池の製造方法を表す工程図で
ある。
【図2】 シリコン化合物を含む材料の焼成温度とキャ
リアのライフタイムとの関係を表すグラフである。
【符号の説明】
11 p層、12 n層、13 ポーラスシリコン層、
14 シリコン化合物を含む材料、15 シリコン酸化
物膜、16 表面電極、17 p+層、18裏面電極。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 pn接合を有するシリコン基板の受光面
    側にポーラスシリコン層を形成する工程と、シリコン化
    合物を含む材料を塗布、乾燥、焼成してシリコン酸化物
    膜を形成する工程と、を含むことを特徴とする太陽電池
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記シリコン化合物を含む材料は、イン
    クジェット法により塗布することを特徴とする請求項1
    記載の太陽電池の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記シリコン化合物は、Si−OR(R
    は、直鎖状または分枝を有する炭化水素基を表す。)ま
    たはSi−OHで表される構造単位を有するシラノール
    化合物を含むことを特徴とする請求項1または2記載の
    太陽電池の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記シリコン化合物を含む材料は、50
    0℃〜900℃で焼成することを特徴とする請求項1記
    載の太陽電池の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記シリコン化合物を含む材料は、60
    0℃〜800℃で焼成することを特徴とする請求項4記
    載の太陽電池の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の方法に
    より製造されることを特徴とする太陽電池。
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