JP2003228638A - 入出場管理システム、入出場管理方法、入出場管理を実行するためのプログラムおよび、該プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

入出場管理システム、入出場管理方法、入出場管理を実行するためのプログラムおよび、該プログラムを記録した記録媒体

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JP2003228638A JP2002023076A JP2002023076A JP2003228638A JP 2003228638 A JP2003228638 A JP 2003228638A JP 2002023076 A JP2002023076 A JP 2002023076A JP 2002023076 A JP2002023076 A JP 2002023076A JP 2003228638 A JP2003228638 A JP 2003228638A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入出場管理システム、入出場管理方法、入出
場管理を実行するためのプログラムおよび、該プログラ
ムを記録した記録媒体を提供する。 【解決手段】 本発明の入出場管理システムは、複数の
管理地点における入出場管理を行うための入出場管理シ
ステムであり、ネットワークに接続され、権利情報を管
理するサーバと、権利情報に関連するランク付けを生成
させ、ランク付けに関連して副権利情報を生成する手段
と、生成された権利情報に関連する問合わせ情報を生成
する手段と、サーバにネットワークを介して接続され、
かつ管理地点に設置されると共に相互通信可能な複数の
ローカル・サーバと、ローカル・サーバに接続され、か
つ前記権利情報に関連する情報を読取る入出場管理手段
とを含み、サーバは、ローカル・サーバのランク付けに
関連した副権利情報をローカル・サーバに送信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗り物、劇場、遊
園地、コンサートホールにおいて開催される催し物など
の日時および日時に関連した位置情報を含むサービスに
対する利用者の権利情報の処理に関し、より詳細には、
サービスに対する予約の受付、予約のキャンセル、およ
び予約に関連するサービスの使用状況を処理するための
入出場管理システム、および入出場管理方法、入出場管
理方法を実行するためのプログラムおよび入出場管理方
法を実行するためのプログラムが記録されたコンピュー
タ可読な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年では、列車、バス、航空機などの乗
り物、劇場、映画館、遊園地、コンサートホールなど利
用者が受けることが可能なサービスは、ますます多様化
している。また、サービスを受けようとする人の年齢
層、性別、目的などが多様化したことなどにより、ます
ますサービスの利用者が増加し、サービスを受けようと
するものの入出場を管理するための負荷が高くなってき
ている。これまで、上述したサービスにおける入出場管
理は、駅、劇場、映画館、コンサートホールといったサ
ービスを受けるために設けられる管理地点、具体的には
例えば改札口を設け、入場者に対して改札口を通過させ
ることにより切符の確認を行うことが多く行われてい
た。
【0003】しかしながら、上述した改札口は、人の流
れに対するスロットを形成してしまい、当然のごとく入
場者の流れを妨げ、入場処理の効率を低下させることに
なる。また、このため改札口を多く設けることもできる
が、その都度人手でサービスに対する権利情報を確認し
ていたのでは処理効率にも限界があり、さらには人件費
もかかることとなり、入出場に関連してサービスに対す
る権利情報の認証における処理効率は、サービスの質的
および量的向上の妨げとなっていた。
【0004】従来では、サービスに対する権利は、自動
販売機等で直接チケットを購入して入手するか、あらか
じめチケットを電話、FAX、インターネット、予約窓
口などで予約・購入しておき、後で受取り窓口でチケッ
トを入手することにより利用者に対して与えられる。こ
れらの方法は、簡単で利用者にもなじみの深い方法では
あるものの、利用者にチケットを受取るという物理的な
行動を要求するため、自動販売機や受取り窓口のある場
所にわざわざ行かなければならなかったり、混雑時には
行列にならばなければならないという不便を与えてしま
う。また、チケットを受取った後で予約を変更したり、
取消したりしたい場合、やはりチケットの交換・払戻し
のために物理的な行動が要求されることとなる。
【0005】近年では、上述した不都合を解消するべ
く、サービスに対する情報を磁気的に記憶させ、この記
録情報を自動的に読みとって、自動的に利用権を確認す
る自動改札システムが多用されている。より最近では、
情報記録技術の高度化、キャッシュレス化、携帯情報端
末の普及という流れに対応して、利用者情報、課金情
報、予約情報といった権利情報を記録した磁気カード、
ICカードなどの携帯型記録手段が提案されている。
【0006】このような携帯型記録手段を使用した入出
場管理においては、利用者はICカードといった携帯型
記録手段のみを携行し、利用者情報と、利用者情報とサ
ービスの内容とを対応させた情報、いわゆる権利情報と
をサーバが比較して、乗り物、劇場、コンサートホール
などにおいて享受することが可能なサービスの入出場管
理を、自動改札を使用して管理するものである。
【0007】上述した自動改札システムは、処理量を増
大させ、かつサービス・コストを低下させることを可能
とするものである。上述したICカードといった携帯型
記録手段を使用して入出場管理および予約管理を行う手
法は、これまで種々提案されており、例えば特開200
1−195484号公報では、携帯情報端末、現場端
末、予約管理サーバを使って最終的な発券や入場の際に
もチケットレスを実現し、人手による予約確認作業が不
要な利用者IDの認証システムが提案されている。
【0008】図28には、上述したマスタ・サーバを使
用した利用者識別情報(以下、利用者IDという。)の
認証システムを示す。図28に示されるように、特開2
001−195484号公報では、マスタ・サーバ20
0が、それぞれ自動改札機202にアクセスしてくる利
用者について、自動改札機202が、例えば携帯型記録
手段に登録された情報を読取って、読取られた情報をマ
スタ・サーバ200へと送信し、マスタ・サーバ200
が登録された予約情報から利用権を判定し、当該自動改
札機202を特定して認証情報を送信して、ゲート、ア
ラームなどを動作させる。図28に示すように従来のシ
ステムでは、サービスに対する利用権は、マスタ・サー
バ200で一括して判定されるため、アクセス頻度が高
くなると予約管理サーバの負荷が増大してシステム処理
速度が低下したり、オーバーフローを生じさせたりする
ことで、自動改札機202の処理効率を低下させてしま
うという不都合があった。
【0009】図28に示した認証システムの不都合を回
避するべく、マスタ・サーバ200の他、それぞれ所定
の自動改札機を管理するサーバ(以下ローカル・サーバ
とする。)を配置して、各ローカル・サーバにマスタ・
サーバ200上の電子チケット情報を送信して電子チケ
ット情報のデッド・コピーを配置するシステムは、上述
した不都合を軽減することができるものと考えられる。
図29には、マスタ・サーバ200と、ローカル・サー
バ204と、ローカル・サーバ204に接続された自動
改札機202を含む自動改札システムを示す。
【0010】図29に示すように、自動改札機202に
より読取られた利用者情報は、一旦ローカル・サーバ2
04に保持される。また、ローカル・サーバ204に
は、マスタ・サーバ200から利用者情報とサービス内
容とを含んで構成された権利情報とが予め送信されて保
持されており、利用者情報と、権利情報とが比較され
て、自動改札機202のゲートまたはアラームが動作さ
れる構成とされている。図29に示した自動改札システ
ムにおいては、自動改札機202からの問合わせは、個
々のローカル・サーバ204が処理するのでマスタ・サ
ーバ200への問い合わせが集中することによる、マス
タ・サーバ200への負荷集中は回避できる。
【0011】しかしながら、サービスを受けるための権
利情報の認証の後、すでに当該サービスに対する利用権
が行使されたこと、すなわち予約したサービスを受けた
ことを他のローカル・サーバ204へと通知しなけれ
ば、例えば同一の権利が多重に行使されるなどの不正使
用を防止できない。図30は、図29に示した自動改札
システムにおけるローカル・サーバ204の行う処理を
示した図である。図30に示すように、利用者が予約し
た権利を行使して自動改札機を通過した場合や、利用者
がマスタ・サーバ200に対して予約を取消・変更する
ごとに、マスタ・サーバ200は、ローカル・サーバ2
04と頻繁に通信を行い、さらに多数のローカル・サー
バが配置されている状況では、各ローカル・サーバに対
しても権利情報の変更または更新を速やかに反映する必
要が生じることになる。
【0012】上述したローカル・サーバ204に課せら
れる負荷は、マスタ・サーバ200の他にローカル・サ
ーバ204を利用したにもかかわらず、却ってマスタ・
サーバ200とローカル・サーバ204間の相互情報管
理を必要とし、通信トラフィック量を増加させローカル
・サーバ204の負荷がシステム全体の効率を低下させ
てしまうという、別の不都合を生じさせてしまうことに
なる。
【0013】また、例えば特開平10−78940号公
報では、マルチプロセッサ・システムなどのマルチノー
ド情報処理システムにおいて、タスクまたは事象をユニ
ークに表す識別子やラベルとしてのチケットを高速に分
配するために、ハードウェア的なチケット・ジェネレー
タを持たせるマスタ・ノードを決め、各ノードは、この
チケット・ジェネレータのアドレスを持つことでマスタ
・ノードにチケット獲得を要求できるようにさせてい
る。特開平10−78940号公報においてのチケット
とは、識別子(ID)として使われる数値のようなもの
であり、チケットの取消し、変更・更新などに伴う通信
負荷の増大などについては、そもそも解決すべき問題と
していなく、依然として、利用者のサービス利用権を信
頼高く、自動認識して、高い効率で処理することができ
るシステムが要求されていた。
【0014】上述したように、信頼高く、自動認識し
て、高い効率で処理することができる自動改札機システ
ムを実現するには、(1)多数の管理地点があり、利用
者の通過頻度が高い場合にも対処できること、(2)権
利情報に関連する権利の行使、変更・取消などに効率的
に対応できること、(3)利用者の利用者情報と権利情
報とを比較して高速に入出場処理を完了できることとい
う要件を満たすことが必要とされるものの、従来提案さ
れた手法またはシステムでは、充分なものとはいえなか
った。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した不
都合を解決するべくなされたものであり、本発明は、自
動改札機といった入出場管理手段が多数使用され、多数
の管理地点において同一の利用者に関連する権利情報を
判断し、利用者の通過頻度が高い場合にもマスタ・サー
バ、ローカル・サーバへの負荷集中をなくすることを可
能とし、さらには権利の使用、予約の変更・取消を効率
的に処理でき、自動改札機の入出場処理を高速に完了す
ることを可能とする、携帯型記録手段に記録された利用
者情報と、マスタ・サーバに保持された権利情報とを使
用した入出場管理システムを提供することを目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した不都
合を解決するべくなされたものであり、本発明は、IC
カードといった携帯型記録手段に記録された利用者情報
と、マスタ・サーバに保持された権利情報とを使用する
入出場管理システムであって、権利情報により提供しよ
うとするサービスの特性に関連して複数の異なった副権
利情報を生成し、副権利情報をローカル・サーバに配置
することでローカル・サーバの負荷量を低減することが
できれば、上述したマスタ・サーバとローカル・サーバ
との間の情報処理量、およびローカル・サーバ間におけ
る情報処理量を削減することができる、という着想に基
づいてなされたものである。
【0017】すなわち本発明の入出場管理システムは、
利用者の要求から生成された権利情報を保持したマスタ
・サーバと、入出場を実際に処理する管理地点に配置さ
れたローカル・サーバと、ローカル・サーバが管理する
少なくとも1台の入出場処理手段個人とを含んで構成さ
れる。ローカル・サーバは、マスタ・サーバが管理する
権利情報から生成された副権利情報を、マスタ・サーバ
から入手して保持・管理する。入出場管理は、マスタ・
サーバが管理する権利情報に基づいて生成された情報を
ローカル・サーバが使用することにより実行される。ロ
ーカル・サーバは、権利情報の更新の際には、マスタ・
サーバは、ローカル・サーバに対して更新された権利情
報を取得させる。
【0018】また、ローカル・サーバは、サービスの特
質に応じてランク付けされており、ランク付けに応じて
他のローカル・サーバへと問合わせを行って、入出場管
理を実行する。本発明においては、サービスの特質に関
連させてローカル・サーバに配信する権利情報の内容を
異ならせ、入場許可を与えるための情報を保有している
ローカル・サーバの指令により、問合わせ元のローカル
・サーバが入場許可信号を発行する。したがって、多数
の入出場処理手段が一つのマスタ・サーバに直接接続さ
れている場合のように、マスタ・サーバへの負荷集中を
避けることができる。また、本発明は、単にローカル・
サーバをマスタ・サーバとの間に配置することによる上
述した不都合を生じさせることなく、入出場管理システ
ムの処理能力の低下を防止することを可能とするもので
ある。
【0019】すなわち、本発明によれば、複数の管理地
点における入出場管理を行うための入出場管理システム
であって、ネットワークに接続され、所定のサービスに
対する要求から生成される権利情報を管理するサーバ
と、前記権利情報に関連するランク付けを生成させ、前
記ランク付けに関連して副権利情報を生成する手段と、
前記生成された権利情報に関連する問合わせ情報を生成
する手段と、前記サーバにネットワークを介して接続さ
れ、かつ前記管理地点に設置されると共に相互通信可能
な複数のローカル・サーバと、前記ローカル・サーバに
接続され、かつ前記権利情報に関連する情報を読取る入
出場管理手段とを含み、前記ランク付けは、前記ローカ
ル・サーバと前記権利情報との関連において定められ、
前記サーバは、前記ローカル・サーバのランク付けに関
連した前記副権利情報と前記問合わせ情報とをローカル
・サーバに送信する入出場管理システムが提供される。
【0020】本発明においては、ランク付けが高いロー
カル・サーバは、ランク付けが低いローカル・サーバよ
りも情報量の多く含まれる副権利情報を管理する。本発
明においては、ランク付けが低いローカル・サーバは、
前記問合わせ情報を使用してランク付けの高いローカル
・サーバに問合わせを行うことにより入出場管理を実行
する。本発明においては、前記入出場管理を実行したロ
ーカル・サーバまたは前記問い合わせを受けたローカル
・サーバのいずれかは、前記サーバに対して使用情報の
更新情報を発行する。前記権利情報は、旅客列車または
催し物に対する予約情報を含む電子チケット情報であ
る。
【0021】本発明によれば、複数の管理地点における
入出場管理を行うための入出場管理システムに含まれる
サーバを制御するための方法であって、ネットワークに
接続される前記サーバに所定のサービスに対する要求か
ら生成される権利情報を管理させるステップと、前記権
利情報に関連したランク付けを生成するステップと、前
記ランク付けに関連して副権利情報を生成するステップ
と、前記ランク付けに関連して不足する情報の問合わせ
先情報を生成するステップと、前記ランクに関連して前
記副権利情報および前記問合わせ先情報を前記ネットワ
ークを介して送信するステップとを含むサーバ制御方法
が提供される。
【0022】本発明においては、さらに、前記サービス
に対する使用情報を受取るステップと、前記サービスの
使用に関連して前記権利情報を更新するステップとを含
む。本発明においては、前記ランク付けに関連して前記
副権利情報を生成するステップは、前記ランク付けの高
低に関連して前記副権利情報の内容を変化させるステッ
プを含む。本発明においては、前記権利情報は、旅客列
車または催し物に対する予約情報を含む電子チケット情
報である。本発明においては、前記要求は、旅客列車ま
たは催し物に対する予約である。本発明においては、複
数の管理地点における入出場管理を行うための入出場管
理方法を実行するローカル・サーバの制御方法であっ
て、該制御方法は、ランク付けの与えられたローカル・
サーバに対してランク付けに関連して生成される副権利
情報を管理させるステップと、入出場処理手段から読取
られた信号を前記ローカル・サーバが受取るステプと、
前記ローカル・サーバに保持された前記副権利情報を、
前記入出場処理手段から読取られた信号に関連して検索
するステップと、前記ローカル・サーバに保持された前
記副権利情報が問合わせ先情報を含んでいるか否かを判
断するステップと、前記副権利情報が問合わせ先情報を
含んでいない場合には、前記副権利情報と前記読取られ
た信号とを比較して入場許可信号を前記入場処理手段へ
と送るステップと、前記副権利情報が問合わせ先情報を
含む場合には、前記問合わせ先に問合わせを行うステッ
プと含む、ローカル・サーバの制御方法が提供される。
【0023】本発明においては、記ローカル・サーバ
は、前記権利情報に関連したランク付けに関連して内容
が異なる副権利情報が保持される。本発明においては、
前記問合わせ先は、前記問合わせ先に保持された副権利
情報を使用して入出場許可信号を生成し、問合わせ元の
ローカル・サーバに対して入場許可信号を送る。本発明
においては、前記問合わせ先は、入出力処理手段により
信号を読取ったローカル・サーバを除くローカル・サー
バである。本発明においては、前記権利情報は、旅客列
車または催し物に対する予約情報を含む電子チケット情
報である。
【0024】本発明によれば、複数の管理地点における
入出場管理を行うための入出場管理システムに含まれる
サーバを制御するためのプログラムが記録されたコンピ
ュータ可読な記録媒体であって、前記プログラムは、前
記サーバに対し、所定のサービスに対する要求から生成
される権利情報を管理させるステップと、前記権利情報
に関連してランク付けを生成するステップと、前記ラン
ク付けに関連して副権利情報を生成するステップと、前
記ランク付けに関連して不足する情報の問合わせ先情報
を生成するステップと、前記ランクに関連して前記副権
利情報および前記問合わせ先情報を送信するステップ
と、前記サービスに対する権利の使用に関連する更新情
報を受取るステップと、前記更新情報の受取りにより前
記権利情報を更新するステップとを前記サーバに対して
実行させるプログラムが記録されたコンピュータ可読な
記録媒体が提供される。
【0025】本発明においては、前記ランク付けに関連
して前記副権利情報を生成するステップは、前記ランク
付けの高低に関連して前記副権利情報の内容を変化させ
るステップを含む。本発明においては、前記権利情報
は、旅客列車または催し物に対する予約情報を含む電子
チケット情報である。
【0026】本発明によれば、複数の管理地点における
入出場管理を行うための入出場管理方法を実行するため
入出場処理手段が接続されたローカル・サーバを制御す
るためのプログラムであって、該プログラムは、ランク
付けの与えられたローカル・サーバに対してランク付け
に関連して内容が制限された権利情報を管理させるステ
ップと、入出場処理手段から読取られた信号を前記ロー
カル・サーバが受取るステプと、前記ローカル・サーバ
に保持された副権利情報を、前記入出場処理手段から読
取られた信号に関連して検索するステップと、前記ロー
カル・サーバに保持された副権利情報が問合わせ先情報
を含んでいるか否かを判断するステップと、前記権利情
報が問合わせ先情報を含んでいない場合には、前記副権
利情報と前記読取られた信号とを比較して入場許可信号
を前記入場処理手段へと送るステップと、前記副権利情
報が問合わせ先情報を含む場合には、前記問合わせ先に
問合わせを行うステップと、をローカルサーバに実行さ
せ、前記ローカル・サーバは、前記権利情報に関連した
ランク付けに関連した副権利情報を保持し、前記問合わ
せ先は、前記問合わせ先に保持された副権利情報を使用
して、入出場許可信号を生成して、前記入出力処理手段
により信号を読取ったローカル・サーバに対して入場許
可信号を送るものであって、前記問合わせ先は、入出力
処理手段により信号を読取ったローカル・サーバを除く
ローカル・サーバであるローカル・サーバを制御するた
めのプログラムが提供される。
【0027】本発明においては、複数の管理地点におけ
る入出場管理を行うための入出場管理方法を実行するた
め入出場処理手段が接続されたローカル・サーバを制御
するためのプログラムが記録されたコンピュータ可読な
記録媒体であって、ランク付けの与えられたローカル・
サーバに対してランク付けに関連して内容が制限された
権利情報を管理させるステップと、入出場処理手段から
読取られた信号を前記ローカル・サーバが受取るステプ
と、前記ローカル・サーバに保持された副権利情報を、
前記入出場処理手段から読取られた信号に関連して検索
するステップと、前記ローカル・サーバに保持された副
権利情報が問合わせ先情報を含んでいるか否かを判断す
るステップと、前記権利情報が問合わせ先情報を含んで
いない場合には、前記副権利情報と前記読取られた信号
とを比較して入場許可信号を前記入場処理手段へと送る
ステップと、前記副権利情報が問合わせ先情報を含む場
合には、前記問合わせ先に問合わせを行うステップと、
をローカルサーバに実行させ、前記ローカル・サーバ
は、前記権利情報に関連したランク付けに関連して副権
利情報を保持し、前記問合わせ先は、前記問合わせ先に
保持された副権利情報を使用して、入出場許可信号を生
成して、前記入出力処理手段により信号を読取ったロー
カル・サーバに対して入場許可信号を送るものであっ
て、前記問合わせ先は、入出力処理手段により信号を読
取ったローカル・サーバを除くローカル・サーバである
ローカル・サーバを制御するためのプログラムを含むコ
ンピュータ可読な記録媒体が提供される。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示した実施
の形態をもって詳細に説明するが、本発明は、後述する
実施の形態に制限されるものではない。 <入出場管理システム概要>図1は、本発明の入出場管
理システム10を示した図である。本発明の入出場管理
システム10は、ネットワーク12に接続されたマスタ
・サーバ14と、ネットワーク12に接続され、マスタ
・サーバ14にネットワーク12を介して接続されたロ
ーカル・サーバ16とから構成されている。ローカル・
サーバ16には、自動改札機といった入出場処理手段1
8が接続され、ローカルサーバ16と、入出場処理手段
18とは、複数の管理地点に配置されている。入出処理
理手段18は、ICカードといった携帯型記録手段に記
録された利用者情報などを読取って、読取られた情報
を、ローカル・サーバ16へと送信している。
【0029】マスタ・サーバ14には、データベース2
0が含まれており、利用者の要求に応じて生成された権
利情報22を保持し、管理を行っている。また、本発明
においては、マスタ・サーバ14は、生成された権利情
報22をさらに処理して本発明により内容を制限した権
利情報として生成させて、副権利情報をローカル・サー
バ16へと提供することが可能とされている。さらに、
マスタ・サーバ14は、図示しないセルラ電話、電話、
パーソナル・コンピュータといった手段を使用して、無
線ネットワーク、公衆電話回線、ISDN、光通信など
を介して利用者からのサービス利用の予約といった要求
を受取ることが可能とされている。
【0030】上述したネットワーク12としては、TC
P/IPといったこれまで知られたいかなる通信プロト
コルを使用するネットワークであっても使用することが
でき、具体的には、ADSLといった通信方式を使用す
るアナログ公衆電話回線、またはISDNといった回線
により接続されるディジタル通信回線、地上波または衛
星通信を使用する無線ネットワーク、光通信などを挙げ
ることができる。これらの通信ネットワークは、必要と
される有料または無料のサービスを提供するために必要
とされる、上述したネットワーク資源のうち、いかなる
ものでも複数取り混ぜて使用することができる。
【0031】また、上述したマスタ・サーバ14および
ローカル・サーバ16としては、これまで知られている
いかなるワークステーションまたはパーソナル・コンピ
ュータであっても記憶容量および処理速度が適切である
限り使用することができ、具体的には、RS−6000
(登録商標)といったPOWER PC(登録商標)と
いった中央処理装置(CPU)を搭載し、AIXウイン
ドウズといったオペレーティング・システム(OS)を
使用するワークステーション、WINDOWS(登録商
標)、WINDOWS(登録商標)NT、OS/2、マ
ックOSといったオペレーティング・システムを稼働さ
せることができ、PENTIUM(登録商標)、POW
ER PC(登録商標)といった中央処理装置(CP
U)を搭載したパーソナル・コンピュータを使用するこ
とができる。
【0032】図1に示した入出場管理システムにおいて
は、マスタ・サーバ14が利用者からの予約の申込みが
あった場合、予約に関連するサービスの種類、日付、座
席指定、乗車区間、予約の変更・キャンセルなどを含む
要求を処理して、権利情報22としてデータベース20
またはマスタ・サーバ14の適切な記憶領域へと登録す
る構成とされている。本発明においては、マスタ・サー
バ14に登録された権利情報22を、ローカル・サーバ
16に保持させるため、ローカル・サーバ16をランク
付けし、このランク付けに対応する構成として副権利情
報を生成する。同時にマスタ・サーバ14は、ローカル
・サーバが、入場許可を発行するために必要な情報を保
有するローカル・サーバへの問合わせ情報を生成し、副
権利情報とともにローカル・サーバへと送信する。ま
た、本発明においては、例えば夜間など利用がまったく
想定されない時間帯に、業務開始から必要となる副権利
情報だけを所定のローカル・サーバ16へと送信してお
くことができる。
【0033】また、予約の変更、キャンセルといった権
利情報の変更が発生した場合には、マスタ・サーバ14
は、権利情報の変更、キャンセルを受付けて、権利情報
を修正し、修正した権利情報22から新たな副権利情報
を生成させ、当該権利情報を処理することが要求される
ローカル・サーバ16へと送信する。本発明の入出場処
理システムでは、マスタ・サーバ14は、権利情報の変
更、キャンセルにおいては、ローカル・サーバ16への
通信を、入出場処理とは分離して必要とされる場合に実
行されるので、マスタ・サーバ14への負荷を著しく低
減することができ、入出場処理に生じさせる悪影響を最
低限とすることができる。
【0034】図2は、本発明の入出場管理システム10
におけるマスタ・サーバ14と、ローカル・サーバ16
の機能を概略的に説明した図である。図2に示すよう
に、本発明の入出場管理システム10は、利用者から受
け付けた予約など、蓄積された権利情報22を、夜間な
どのマスタ・サーバ14およびローカル・サーバ16の
負荷が小さいときに、権利情報22に関連するランク付
けを用いて、それぞれのローカル・サーバ16−1、1
6−2へと送信する。また、マスタ・サーバ14は、利
用者からの予約の変更/キャンセルといった要求を受付
け、処理して、変更またはキャンセルされた該当する権
利情報22のみを使用して、変更された副権利情報を生
成し、例えば利用者IDや、電子チケットIDを使用し
て、当該権利情報に関連する情報を処理する可能性のあ
る単一または複数のローカル・サーバ16へと送信して
いる。
【0035】また、図2においてさらに本発明の入出場
管理システム10のローカル・サーバ16−1、16−
2の機能について説明すると、例えばローカル・サーバ
16−2は、利用者が保持するICカードといった携帯
型記録手段から入出場処理手段18−2が読取った情報
を受取り、保持された副権利情報と比較して利用者の認
証を行い、問合わせ先情報が見出された場合には、問合
わせ先ローカル・サーバに利用者IDなどの情報を送
る。ローカル・サーバ16−1は、問合わせを受付け、
利用者ID、有効期限情報、乗車区間情報などを使用し
て入場許可の判断を行って、入場許可信号を発行する。
入場許可信号は、問合わせ元のローカル・サーバ16−
2へと送られ、入出場処理手段18を動作させて、ゲー
トを開く、またはアラームを発生させるなどの適切な方
法により、利用者に対して、アクセス権を示す構成とさ
れている。
【0036】ローカル・サーバ16−1は、その入場記
録を入場フラグとして利用者が下車する目的駅に配置さ
れたローカル・サーバ16−2へと送信して、当該サー
ビスに関連する権利の使用が開始されたことを通知す
る。同時にローカル・サーバ16−1は、マスタ・サー
バ14に対しても入場フラグ設定といった更新情報を発
行し、マスタ・サーバの権利情報22に対しても更新を
行わせる。
【0037】本発明において利用者が保持するICカー
ドといった携帯型記録手段には、いかなる利用者情報で
も、例えば利用者識別情報、利用履歴、氏名、住所、課
金先などを記録させておくことができるが、盗難、紛失
といった不測の事態に備えて、利用者識別情報(以下、
利用者IDという。)のみを登録しておくことができ
る。上述した入出場処理手段18は、携帯型記録手段か
ら読取った利用者IDを参照してローカル・サーバに保
持・管理された権利情報22を検索して、特定のサービ
スに関連する利用者の認証を行うことができる構成とさ
れている。
【0038】図3は、本発明において使用することがで
きる権利情報22の概略的な構成を示した図である。図
3に示されるように、権利情報22は、利用者情報24
と、利用者が受けることを希望するサービスの日時、期
間といった有効期限情報、座席、乗車駅、目的駅、乗車
区間といった位置関連情報を含む権利内容情報26と、
予約に関連したサービスに対する入場/出場/使用済と
いった使用状況を管理するための使用情報28とを含ん
で構成することができる。
【0039】図3に示した電子チケット情報において、
利用者情報24には、予め登録されている利用者のプラ
イバシーに関連する情報、例えば氏名、利用者ID、課
金先といった情報を登録することができる。また、権利
内容情報26は、サービスの日時、期間といった有効期
限情報、座席、乗車駅、目的駅、乗車区間といった位置
関連情報の他、同一の利用者が複数の権利情報を重複し
て保有している場合にも対応できるように、権利情報識
別情報(以下、権利情報IDという。)を含んで構成す
ることができる。
【0040】本発明において、より詳細に権利内容情報
26を説明すると、例えば本発明の入出場管理システム
が、旅客列車の予約/入場処理を行う入出場管理システ
ムである場合には、権利情報22は、例えば下記表1の
構成として有効期限情報と、位置関連情報などを含んで
構成することができる。
【0041】
【表1】
【0042】さらに、本発明においては、図3および表
1に示すように、権利内容情報26には課金情報を含ま
せることができ、課金状況をチェックし、かつ課金でき
ない利用者を識別することができるようにされていても
よい。また、図3に示した使用情報は、より具体的に
は、表1に示されるように、未使用/入場/済を示すフ
ラグを含んで構成することができ、入出場および使用済
を管理することができるように構成されている。
【0043】上述した有効期限情報は、権利情報の有効
性を確認するために使用されると共に、本発明の特定の
実施の形態においては、有効期限の過ぎた期限の過ぎた
権利情報22を削除するために用いる。なお、有効期限
による自動的な権利情報の削除を必要としない本発明の
他の実施の形態においては、有効期限情報を使用しなく
ともよい。
【0044】また、本発明のマスタ・サーバ14は、サ
ービスの種類に関連してローカル・サーバをランク付け
し、このランク付けに関連して副権利情報を生成し、所
定のローカル・サーバに配信することができる構成とさ
れている。例えば列車の切符予約を考えれば、乗車駅、
目的駅については、利用者ID/有効期限情報/乗車駅
ID/目的駅ID/使用情報といった情報を選択して生
成することができる。同様に、中途下車できる駅につい
ては、さらに制限された情報を使用して副権利同様に、
中途下車できる駅については、さらに制限された副権利
情報を生成することができ、利用者ID/有効期限情報
/問い合わせ先IDなどを含んで構成することができ
る。さらに、権利情報22には、まったく乗降が許され
ない場合には、マスタ・サーバ14は、何の権利情報も
生成せず、また該当するローカル・サーバにも配信しな
い。
【0045】本発明は、上述した入出場管理システムを
使用して、利用者の保持するICカードといった携帯型
記録手段の情報に基づいて自動改札機といった入出場処
理手段を制御するものである。以下、さらに本発明の具
体的な実施の形態について、列車の予約を行い、さらに
駅の自動改札において入出場管理をおこなうための入出
場管理システムにつき詳細に説明する。
【0046】図4は、本発明の入出場管理システムの構
成を示した概略図である。図4に示した入出場管理シス
テム10は、利用者がマスタ・サーバ14に対して予約
を行って、権利情報22が生成され、マスタ・サーバ1
4が権利情報22を完全な形で保持している。マスタ・
サーバ14は、ローカル・サーバ16−1、16−2、
16−3に対して権利情報22から生成された異なる副
権利情報を配信している。図4に示すローカル・サーバ
は、ローカル・サーバに付されたa、b、cの符号がロ
ーカル・サーバに対するランク付けを示したものであ
り、このランク付けについてはより詳細に後述する。図
4に示すように、利用者がサービスに対する予約を行う
場合には、マスタ・サーバ14において利用者IDに対
応する権利情報が生成され、権利情報IDが付されて、
データベース20に格納される。
【0047】図4に示されるように、本発明において利
用者からの要求により権利情報22が生成されて、デー
タベースに登録されると、マスタ・サーバ14は、登録
された権利情報22から所定の情報を選択して構成した
副権利情報をローカル・サーバことに生成し、該当する
ローカル・サーバ16に配信する。上述したように、本
発明においては、この副権利情報の配信は、データベー
ス20のデッド・コピーをそのままローカル・サーバ1
6に配信するのではなく、マスタ・サーバに保持された
サービスの特性に関連した情報を使用してランク付けす
ることにより、そのランクに応じて生成される副権利情
報としてローカル・サーバへと配信される構成とされ
る。
【0048】上述したランク付けが、図4におけるロー
カル・サーバ16のランク(a〜c)として示されてい
る。例えば本発明の特定の実施の形態においては、ラン
クaは、利用者が確実に乗車または降車する、例えば出
発駅と目的駅とに対応する。また、ランクbは、乗車駅
または降車駅の間における途中下車可能な駅を示し、ラ
ンクcは、電子チケットによっては乗車・下車が許可さ
れない駅を示している。なお、ランク付けについては、
詳細に後述する。
【0049】図4を参照してさらに本発明の入出場管理
システムについて説明すると、ローカル・サーバ16−
1には、それぞれ少なくとも1台の入出場処理手段18
−1が接続されている。この入出場処理手段18−1
は、本発明の特定の実施の形態においては、駅の改札な
どに設置された自動改札機とすることができる。入出場
処理手段18−1は、利用者が保持する携帯型記録手段
に磁気的または電子的に記憶された利用者IDを、磁気
的、電子的な適切なインタフェイスを使用して読取り、
例えばローカル・サーバ16−1へと送信する。
【0050】利用者情報を受取ったローカル・サーバ1
6−1は、マスタ・サーバ14から予め配信された副権
利情報を、利用者IDを使用して検索する。例えば、利
用者IDに対応する副権利情報がローカル・サーバ16
−1に見出された場合には、有効期限情報、位置関連情
報を判定して、すべてが認証された場合には、ローカル
・サーバ16−1は、入場処理手段18−1に対して入
場許可信号を送る。入場許可信号を受取った入出場管理
手段18−1は、例えばゲートを開いて利用者の入場を
可能とさせる。
【0051】図5は、利用者が予約の変更またはキャン
セルを行う場合の本発明の入出場管理システムにおける
処理を示した実施の形態である。キャンセル操作は、キ
ャンセルだけではなく、予約の変更が変更前の予約につ
いてキャンセルを行い、新たな予約を行うというように
とらえられるので、キャンセル動作を適宜使用して実行
することができる。ここで、利用者が権利情報22をキ
ャンセルする場合には、利用者IDまたは権利情報ID
を参照してマスタ・サーバ14のフラグ情報を調べて使
用済でないこと、また予約情報に有効期限情報が含まれ
ている場合には有効期限内であることを確認した後、マ
スタ・サーバ14における権利情報22を使用できない
状態とする。
【0052】なお、キャンセルまたは変更前の情報は、
マスタ・サーバ14から削除してしまうこともできる
し、後に乗車履歴などを確認する目的のため、マスタ・
サーバ14には、変更前の権利情報を別の記憶領域に移
動させることにより保持させておくこともできる。ま
た、削除フラグを付して、通常では参照できないように
することもできる。
【0053】図5に示されるように、マスタ・サーバ1
4が、利用者からのキャンセルまたは予約の変更の要求
を受けた場合には、マスタ・サーバ14は、マスタ・サ
ーバ14の権利情報22を使用できない状態とした後、
利用者IDまたは権利情報IDを使用して、ローカル・
サーバ16−1に対して該当する副権利情報を削除する
ように指令する。この場合、途中下車または途中乗車す
る可能性のあるローカル・サーバに対しては、マスタ・
サーバ14が予約のキャンセルまたは変更されたことを
通知して、利用者IDまたは権利情報IDに対応する情
報を削除することができる。また、本発明においては、
入場許可を最終的に発行するのは、中途駅ではないの
で、中途駅については、有効期限情報により自動的に削
除するまで放置しておくこともできる。
【0054】図6は、利用者が入出場処理手段を通過し
て入場しようとする場合のローカル・サーバの処理を詳
細に示した図である。図6に示された実施の形態におい
ては、利用者はローカル・サーバ16−1から入場する
場合が示されている。図6に示されているように、利用
者がローカル・サーバ16−1に接続された入出場処理
手段18−1を通過しようとする場合には、入出場処理
手段18−1は、携帯型記録手段32に記録された利用
者IDを携帯型記録手段32から読み取り、読取られた
利用者IDに対する権利情報を、入出場処理手段18−
1が接続されたローカル・サーバ16−1に問合わせ
る。
【0055】ローカル・サーバ16−1は、受取った利
用者IDを参照して当該利用者IDに該当する利用者I
Dを検索して、対応する副権利情報が存在することを確
認する。ついで、副権利情報に含まれる位置関連情報お
よび有効期限情報を参照して、乗車が可能な駅であるこ
と、および有効期限内であることを確認する。さらに、
使用情報を参照して使用済フラグが設定されているか否
かを確認する。使用済フラグが設定されていない場合に
は、入出場処理手段18−1に対して入場許可信号を発
行し、入出場処理手段18−1ゲートをあけて利用者の
通過を許可する。同時に、ローカル・サーバ16−1
は、該当する副権利情報に含まれる使用情報に、入場済
フラグを設定する。さらに、ローカル・サーバ16−1
は、利用者IDまたは権利情報IDを特定して使用情報
をマスタ・サーバ14および他のローカル・サーバ16
−2へと送信して、入場済フラグを設定させて使用情報
を更新させる。
【0056】図7は、利用者が、権利情報22に登録さ
れた以外の駅から乗車した場合の実施の形態を説明した
図である。図7に示した実施の形態は、より具体的に説
明すると、例えば利用者が東京−新大阪間での乗車券
を、日付および利用する列車を特定して予約し、その情
報が権利情報22としてマスタ・サーバ14により生成
されたものとする。この権利情報22は、所定の情報か
ら生成される副権利情報としてローカル・サーバ16−
1、ローカル・サーバ16−2、ローカル・サーバ16
−3へと、ローカル・サーバのランクに応じて配信され
ている。
【0057】ローカル・サーバ16−3は、まず、読取
られた利用者IDに対応する副権利情報がローカル・サ
ーバ16−3に存在することを確認する。ついで、副権
利情報が有効期限情報を含んで構成されている場合に
は、有効期限情報を参照し、有効期限内でなければ入出
場を許可しない。さらに、ローカル・サーバ16−3
は、入出場情報を調べ、すでに使用済フラグが設定され
ていれば入出場を許可しない。また、ポインタ情報を参
照してローカル・サーバ16−1に確認を行い、該当す
る利用者IDの権利の有効性について問合わせを行い、
キャンセルや変更のないこと、すなわち当該電子チケッ
ト情報の電子チケットIDが削除されていないことを確
認する。
【0058】以上の条件を満たせば問合わせ先のローカ
ル・サーバ16−1は、入場フラグを更新し、さらにマ
スタ・サーバ14および目的地に該当するローカル・サ
ーバ16−2へと入場情報を送信して入場フラグを更新
させ、同時にローカル・サーバ16−3に対して入場許
可信号を発行して利用者に対して自動改札機を通過させ
る。
【0059】図8は、本発明のローカル・サーバの処理
の別の実施の形態を示した図である。図8に示した実施
の形態においては、ローカル・サーバ16−3が、利用
者IDを受取った後、ローカル・サーバ16−1に対し
てポインタ情報を参照して入場しようとしていることを
通知する。通知を受けたローカル・サーバ16−1は、
利用者IDを使用して権利の正当性を認証した後、マス
タ・サーバ14およびローカル・サーバ16−2へと、
当該電子チケットに関連する権利が使用されたことを、
利用者IDまたは権利情報IDを参照して通知して、入
場フラグを更新させる。同時に、ローカル・サーバ16
−2へと入場許可信号を発行して、ローカル・サーバ1
6−2における入出場処理手段18−3に対して利用者
の入場を許可する。図7および図8に示した実施の形態
に示されるように、ローカル・サーバ16−1〜16−
3の機能は、それぞれのローカル・サーバの負荷が分散
されるように、適宜設定することができる。
【0060】図9は、本発明のローカル・サーバ16の
処理を説明したさらに別の実施の形態を示した図であ
る。図9に示した実施の形態においては、例えばローカ
ル・サーバ16−4には、利用者IDに対応する副権利
情報は、まったく配信されていない。このため、利用者
が自動改札機といった入出場処理手段18−4を通過し
ようとして、利用者が携行する携帯型記録手段32から
利用者IDを読取らせた場合には、読取られたデータが
ローカル・サーバ16−4に送られたとしても、ローカ
ル・サーバ16−4は、該当する副権利情報を見いだす
ことができない。このため、入出場管理手段18は、ロ
ーカル・サーバ16−4からの入場許可信号が通知され
ず、入出場管理手段18は、ゲートを開かないか、また
はアラームを発生させることになる。また、この場合に
はポインタ情報も見出されないので、他のローカル・サ
ーバにも問合わせされず、したがって、利用者の入場が
許可されないこととなる。図9に示した場合は、例えば
利用者が新横浜から新大阪までの予約をして、山手線の
例えば東京駅から乗車するような場合に該当する。
【0061】<マスタ・サーバ、ローカル・サーバ、お
よび入出力処理手段の構成>図10は、本発明において
使用することができる、マスタ・サーバ14の構成を示
したブロック図である。図10に示すように、マスタ・
サーバ14は、外部通信回線Extから利用者の予約を
受信するための予約受信手段40と、この予約受信手段
40の情報を受けて権利情報を生成させるための、権利
情報生成手段42と、生成された権利情報を格納するた
めの権利情報格納手段44と、格納された電子チケット
情報における使用情報に含まれる入出場フラグを変更す
る使用情報更新手段46と、それぞれのローカル・サー
バ16との間の通信を処理するための情報送受信手段4
8とを含んで構成されている。本発明においては、権利
情報格納手段44としてデータベース20を含む構成を
採用することもできる。本発明においては、上述した各
手段は、それぞれ例えば非オブジェクト指向またはオブ
ジェクト指向プログラミング技術により記述されるソフ
トウエアを含んで構成することができる。
【0062】図10に示したマスタ・サーバ14は、利
用者からの予約を受付け、利用者の要求に応じて図3に
示した情報を含む権利情報22を生成させ、権利情報格
納手段44などに権利情報を保持させている。権利情報
蓄積手段44に蓄積された権利情報は、上述したように
有効期限情報に基づいて自動的に削除または格納場所を
変更させることが可能とされている。さらに、マスタ・
サーバ14は、さらにローカル・サーバが新たに処理を
行うべき、権利情報を、権利情報の特質に応じた配信テ
ーブルを使用してローカル・サーバ16へと配信するこ
とができる構成とされている。上述した配信テーブル
は、例えば図10に示した情報送信手段48が参照する
ことができる構成としてマスタ・サーバ14に保持させ
ておくことができる。
【0063】図11は、マスタ・サーバ14に接続され
て、副権利情報を受取ると共に、入出場を実際に管理す
るローカル・サーバ16の実施の形態を示したブロック
図である。ローカル・サーバ16は、概ねすべて同様の
構成とされており、マスタ・サーバ14から更新された
副権利情報を受取るための情報送受信手段50と、副権
利情報を格納しておくための情報格納手段52とを含ん
で構成されている。
【0064】また、情報送受信手段50は、他のローカ
ル・サーバに対して問合わせることにより得られた入出
場可否信号を、入出場処理手段18に対して出力してい
て、他のローカル・サーバにより発行された入出場許可
信号を使用して、図11に示すように入出場管理手段1
8を制御することが可能とされている。
【0065】また、情報送受信手段50は、マスタ・サ
ーバ14からの更新された副権利情報を受信して格納す
ると共に、情報送受信手段50は、他のローカル・サー
バ16に対して、当該ローカル・サーバに保有されてい
ない副権利情報が入出場管理手段18から入力された場
合に、他のローカル・サーバに問合わせを行ない、他の
ローカル・サーバの保持する副権利情報に基づいて生成
される入出場可否信号を受信することを可能としてい
る。
【0066】また、図11に示したローカル・サーバ1
6には、入出場処理手段18が接続されているのが示さ
れている。本発明においては、入出場処理手段18とし
てはICカードといった携帯型記録手段に記録された情
報を読み取ることが可能な自動改札機を使用することが
できる。図11に示すように、入出場処理手段18は、
概ね図示しない利用者ID読取り手段と、読取り信号送
信部と、入場可否信号送受信部とを含んで構成されてお
り、これらはこれまで知られたいかなる手段デモの値い
ることができる。
【0067】図12は、本発明において権利情報の情報
の更新(変更を含む)およびキャンセルを行う場合のマ
スタ・サーバ14と、ランクがつけられた各ローカル・
サーバ16との間の動作を示した図である。以下に、本
発明において使用するローカル・サーバについて与えら
れるランク付けを詳細に説明する。本発明においては、
例えば鉄道における駅には、乗降駅、中間駅、および乗
降駅または中間駅のいずれでもない駅が存在する。ま
た、例えば本発明をコンサート・ホール、劇場、遊園地
といった施設であれば、aに該当するのは正面出入口な
どの自動改札機に接続されたローカル・サーバであり、
bに該当するのは利用者が少ない裏出口などの自動改札
機に接続されたローカル・サーバとすることができる。
また、本発明において別のサービスを提供する場合に
は、2以上のいくつにでもローカル・サーバを分類する
ことができる。
【0068】本発明において説明する特定の実施の形態
として鉄道における列車の予約について上述したランク
を説明すると、以下のように分類することができる。 ランクa>利用者が入出場可能である自動改札機に接続
された第一の種類のローカル・サーバ(例えば乗車区間
の乗車駅と目的駅) ランクb>利用者が入出場可能である自動改札機に接続
された第二の種類のローカル・サーバ(乗車駅と目的駅
の間の中途駅) ランクc>利用者が入出場可能な自動改札機に接続され
ていないローカル・サーバ(乗車駅、目的駅、中途駅の
いずれにも該当しない駅)
【0069】どのローカルサーバを上述したa、b、c
へとランク付けするかは、権利情報の特性に関連して権
利情報ごとに決定することができる。また、例えば鉄道
であれば、aを、統計的に利用者が非常に多い駅の自動
改札機に接続されたローカル・サーバとし、bを、利用
者が少ない駅の自動改札機に接続されたローカル・サー
バとしてランク付けすることができる。
【0070】権利情報は、それぞれのローカル・サーバ
のランクに応じて、例えば以下の情報を選択してマスタ
・サーバから配信することができる。 ランクa>該当するローカル・サーバには、権利情報I
D・権利内容情報・利用者ID・有効期限情報・使用情
報をすべて転送する。 ランクb>該当するローカル・サーバには、利用者ID
・有効期限情報・入出場フラグ情報を問合わせるべきロ
ーカル・サーバを示すポインタ情報を転送する。 ランクc>に該当するローカル・サーバには予約情報を
転送しない
【0071】以下、さらに図12を使用して本発明をよ
り詳細に説明する。図12(a)は、利用者からの予約
を受付けるか、または予約の変更を受けた場合のプロセ
スを示した図である。マスタ・サーバ14は、新たな予
約の要求を受取ると、対応する権利情報22を生成して
マスタ・サーバ14に含まれる権利情報格納手段44に
登録した後、権利情報IDおよびこの権利情報IDによ
り特定される上述した基準にしたがった特定の副権利情
報を生成し、ローカル・サーバ16−1、ローカル・サ
ーバ16−2、ローカル・サーバ16−3へと配信する
ことで、ローカル・サーバ16に対して入出場管理を可
能とさせている。
【0072】図12(b)は、本発明における予約のキ
ャンセルにおけるマスタ・サーバ14の行うプロセスを
示した図である。利用者からキャンセルの要求を受付け
ると、権利情報IDなどを使用して権利情報格納手段4
4に保持された権利情報を特定して、削除、または後の
参照のために別の格納領域へと移すなどにより、権利情
報をマスタ・サーバ14およびローカル・サーバ16が
参照できないようにする。また、本発明においては、削
除フラグを電子チケット情報に設けておき、削除フラグ
を参照してローカル・サーバ16による参照を防止する
構成とすることができる。また、利用者による権利情報
のキャンセルの場合には、図12(b)に示すように、
マスタ・サーバ14は、例えば権利情報IDのみを、当
該情報を保有するローカル・サーバ16−1、ローカル
・サーバ16−2へと送信し、情報格納手段52から対
応する権利情報を削除することができる。
【0073】図13は、図12(a)に示した予約受付
時・キャンセル時のマスタ・サーバ14のプロセスを示
したフローチャートである。図13に示したマスタ・サ
ーバ14のプロセスは、ステップS10から開始し、ス
テップS12において利用者IDと対応させて図3に示
した情報を含む情報を受取る。ステップS14では、受
け取った情報から副権利情報を生成させ、ランクaロー
カル・サーバに送信する。ステップS16についても同
様に手順を実行させランクbローカル・サーバに副権利
情報を送信し、ステップS18においてプログラムを終
了する。
【0074】ステップS14、S16に示したランク付
けのためには、ランク付けテーブルを使用することがで
きる。ランク付けテーブルは、特定の用途に応じてこれ
まで知られたいかなる方法によっても構成することがで
きる。ランク付けの詳細については、後述する実施例に
おいてより詳細に説明する。本発明の図13に示したマ
スタ・サーバ14の予約・予約変更時のプロセスは、以
上説明したステップの後、ステップS18において終了
する。
【0075】図14は、本発明における予約キャンセル
時のマスタ・サーバ14のプロセスを示した図である。
本発明における予約キャンセル時には、まずマスタ・サ
ーバ14は、ステップS20から処理を開始し、ステッ
プS22において、利用者IDから予約に関連する権利
情報を特定する。この際、複数の予約を同時に有してい
る場合には、権利IDの入力を促すこともできる。さら
に、ステップS24において、副権利情報があるか否か
を判断し、副権利情報が見出された場合には(ye
s)、ステップS26で予約が未使用であることを確認
し、未使用である場合(yes)には、ステップS28
へと進んで、予約が未だ有効期限内であることを確認す
る。
【0076】すでに使用済みである場合(no)には、
キャンセルすることはできないのでステップS30にお
いて、キャンセル不可をユーザに返す。ステップS28
の判断において未だ有効期限内である場合(yes)に
は、ステップS32においてマスタ・サーバ14におい
て電子チケット格納手段44の該当する電子チケット情
報を削除、格納領域の変更、削除フラグ設定といった方
法を使用して該当する電子チケット情報を、ローカル・
サーバ16が参照できないようにさせる。また、これと
同時にローカル・サーバ16−1または16−2および
これら両方に対して該当する電子チケットIDにより特
定される電子チケット情報を削除するように指令して、
ステップS34において終了する。一方、予約に関連す
る電子チケット情報の有効期限がすでに過ぎている場合
(no)には、ステップS30においてキャンセルでき
ないことを利用者に通知し、ステップS34においてキ
ャンセル・プロセスを終了する。
【0077】図15は、利用者が、ローカル・サーバa
1から乗車する場合のローカル・サーバのプロセスを示
した図である。図15に示した実施の形態においては、
利用者は、ローカル・サーバ16−1(ランクa1)に
入場しようとして、入出場処理手段18−1に対して携
帯型記録手段の情報を読取らせている。読取られた利用
者IDは、ラインInを介してローカル・サーバ16−
1に含まれる入出場可否判定手段54に送られる。ま
た、入出場可否判定手段54は、ローカル・サーバ16
−1に含まれた電子チケット情報格納手段52から、す
でにマスタ・サーバ14から配信されて蓄積された権利
情報を検索し、利用者IDに対応する権利情報が、ロー
カル・サーバ16−1に配信されているか否かを判断す
る。
【0078】ローカル・サーバ16−1は、権利情報に
関連する乗車駅なので、有効期間情報が一致している限
り、入場許可信号がローカル・サーバ16−1から入出
場処理手段18−1へとラインOutを介して送られ、
自動改札機といった入出場処理手段18−1に対してゲ
ートを開くといった動作を行わせることにより、利用者
に対して入場を許可する。一方、入場許可信号を発生し
たローカル・サーバ16−1は、対応する利用者IDに
より特定される権利に基づき適正に入場が行われたこと
を指示するため、直ちにマスタ・サーバ14および副権
利情報に含まれているポインタ情報を使用して指定され
る目的駅に設置されたローカル・サーバ16−2に対し
て更新通知を発行する。また、本発明においては実際に
入場が行われた日付をタイムスタンプとしてマスタ・サ
ーバ14および目的駅に設置されたローカル・サーバ1
6−2に送信することができる。
【0079】図16は、本発明において利用者が、中途
駅から乗車する場合の実施の形態を示した図である。利
用者は、ローカル・サーバ16−3(ランクb)に入場
しようとして、入出場処理手段18−3に対して携帯型
記録手段の情報を読取らせている。読取られた利用者I
Dは、ラインInを介して入出場処理手段16−3へと
送られ、マスタ・サーバ14から配信されて蓄積された
利用者IDを検索し、マスタ・サーバ14からローカル
・サーバ16−3へと副権利情報が配信されているか否
かを判断する。
【0080】ローカル・サーバ16−3が、検索の結
果、利用者IDといった情報を見出した場合には、ロー
カル・サーバ16−3は、利用者IDに関連して記憶さ
れたポインタ情報に基づいて、乗車駅に配置されたロー
カル・サーバ16−1へと例えば利用者IDを送信して
問合わせを行なう。ローカル・サーバ16−1は、予約
に関連する乗車駅なので、より多くの情報がマスタ・サ
ーバ14から送られている。ローカル・サーバ16−1
は、問合わせに応じて入場許可についての判断を行い、
入場許可信号を発行する。この入場許可信号を受けたロ
ーカル・サーバ16−3は、受信した入場許可信号を、
入出場処理手段18−1へとラインOutを介して送
り、入出場処理手段18−2に対してゲートを開くとい
った動作を行わせることにより、利用者に対してサービ
スに対する入場を許可する。
【0081】入場許可信号を受取ったローカル・サーバ
16−3は、その後、対応する権利情報が適正に入場が
行われたことを指示するため、直ちにマスタ・サーバ1
4および副権利情報に含まれているポインタ情報を使用
して指定される目的駅に設置されたローカル・サーバ1
6−2に対して入場が適正に行われたことを示す入場フ
ラグを更新させる信号を発行する。
【0082】図17は、本発明のローカル・サーバが実
行する、入場時のサーバ・プロセスを示した図である。
本発明のローカル・サーバのプロセスは、ステップS4
0から開始し、ステップS42において、利用者IDが
読取られる。ステップS44においては、利用者IDを
参照し、ローカル・サーバに保持された副権利情報を検
索する。ステップS46において、権利情報IDが見出
された場合(yes)には、さらに、ステップS48に
おいて自駅がランクaとして登録されているか否かを判
断する。この判断は、副権利情報のうち、図3に示した
情報すべてが送られているか、または一部しか送られて
いないかを判断すること、または乗車区間情報におい
て、自駅が記述されているか否かなどの情報に基づき行
うことができる。
【0083】ステップS48において自駅がランクaの
駅であると判断された場合(yes)と判断された場合
には、ステップS50において副権利情報に関連するサ
ービスがすでに使用されたか否かを判断する。サービス
がまだ利用されていない場合(yes)には、さらにス
テップS52において有効期限を判断し、期限内であれ
ば(yes)、ステップS54において副権利情報にお
ける使用情報のうち、入場済フラグをセットし、ステッ
プS56において目的駅に配置されたランクaのローカ
ル・サーバに対しても入場済フラグを送信して、副権利
情報を変更させ、当該ローカル・サーバが入出場処理手
段に対して入場許可信号を送り、ゲートなどを開かせ、
ステップS62においてローカル・サーバプロセスを終
了する。
【0084】一方、ステップS46において利用者ID
が見出されなかった場合(no)には、当該ローカル・
サーバは、ステップS62においてランクcの駅である
ものと判断し、入出場処理手段に対して入場許可信号を
送らず、ゲートを開かせないか、またはアラームを発生
させ、ステップS60においてローカル・サーバプロセ
スを終了する。
【0085】ステップS48において、当該ローカル・
サーバが限定された副権利情報しか保有しない場合(n
o)には、当該ローカル・サーバは、ランクbであるの
で、ステップS64においてポインタ情報を使用してラ
ンクaのローカル・サーバに問合わせ、利用者IDにも
とすいて検索し、ステップS66において入場許可信号
が通知されるか否かを判断する。入場許可信号が送付さ
れた場合(yes)には、ステップS68においてラン
クaの駅に通知して電子チケット情報に含まれる入場フ
ラグを設定し、ステップS58に進んで、入出場処理手
段に対して入場許可を発行する。
【0086】さらに、図17に示した実施の形態におい
ては、ステップ50、ステップ52において、電子チケ
ットがすでに使用されている場合および有効期限にはな
い場合(no)には、ステップS62に進み、入出場を
許可せずに、ステップS60においてプロセスを終了す
る。
【0087】図18は、図17において説明したステッ
プS64においてポインタにより指定されるローカル・
サーバの詳細なプロセスを示した図である。ポインタに
より指定されたローカル・サーバのプロセスは、ステッ
プS80から開始し、ステップS82において、入場処
理を行ったランクbのローカル・サーバからの問合わせ
を受取る。問合わせを受取ったローカル・サーバは、ス
テップS84においてマスタ・サーバから利用者IDに
より特定される電子チケット情報が配信されているか否
かを、利用者IDを参照して判断する。当該利用者ID
に該当する電子チケット情報が問合わせ先ローカル・サ
ーバで見出された場合(yes)には、さらにステップ
S86において、電子チケット情報に関連するサービス
がすでに利用されたか否かを判断する。
【0088】ステップS86において、電子チケット情
報に関連するサービスが使用されていない場合(ye
s)には、さらにステップS88において電子チケット
情報の有効期限を判断し、有効期限内であれば(ye
s)、入場処理を行ったランクbのローカル・サーバへ
と入場許可信号を発行し、ステップS92において、問
合わせ先のローカル・サーバのプロセスを終了させる。
また、ステップS84、ステップS86、ステップS8
8の判断がそれぞれ否定される場合には、いずれもステ
ップS94へとプログラムは分岐して、入場不許可信号
を積極的に与えるか、または入場許可信号を与えないこ
とにより、ランクbのローカル・サーバにおける利用者
の入場を許可しない。
【0089】図19は、出場処理を行うローカル・サー
バのプロセスを詳細に説明したフローチャートである。
出場処理を実行する本発明のローカル・サーバのプロセ
スは、ステップS100から開始し、ステップS102
において、出場を希望して入出場処理手段を通過しよう
とする利用者IDが読取られる。ステップS104にお
いては、読み出された利用者IDを参照し、ローカル・
サーバに保持された電子チケット情報を検索する。ステ
ップS106において、利用者IDが見出された場合
(yes)には、さらに、ステップS108において自
駅がランクaとして登録されているか否かを判断する。
【0090】ステップS108において自駅がランクa
の駅であると判断された場合(yes)と判断された場
合には、ステップS110において副権利情報に関連す
るサービスがすでに入場されか否かを判断する。サービ
スを受けるために入場したことを示す入場済フラグを判
断して、入場済フラグが見出された場合(yes)に
は、さらにステップS112において有効期限を判断
し、期限内であれば(yes)、ステップS114にお
いて副情報における使用情報に対して、出場済フラグ、
使用済フラグをセットし、ステップS116において目
的駅に配置されたランクaのローカル・サーバに対して
も出場済フラグ、使用済フラグを送信して電子チケット
情報を変更させ、ステップS118において当該ローカ
ル・サーバが入出場処理手段に対して入場許可信号を送
り、ゲートなどを開かせ、ステップS120においてロ
ーカル・サーバプロセスを終了する。
【0091】一方、ステップS106において電子チケ
ットIDが見出されなかった場合(no)には、当該ロ
ーカル・サーバは、ステップS122においてランクc
の駅であるものと判断し、入出場処理手段に対して入場
許可信号を送らず、ゲートを開かせないか、またはアラ
ームを発生させ、ステップS120においてローカル・
サーバプロセスを終了する。
【0092】ステップS108において、当該ローカル
・サーバが限定された電子チケット情報しか保有しない
場合(no)には、当該ローカル・サーバは、ランクb
であるので、ステップS124においてポインタ情報を
使用してランクaのローカル・サーバに問合わせ、電子
チケットIDを参照して、ステップS126において入
場許可信号が通知されるか否かを判断する。入場許可信
号が送付された場合(yes)には、ステップS128
においてランクaの駅に通知して電子チケット情報に含
まれる入場フラグを設定し、ステップS118に進ん
で、入出場処理手段に対して入場許可を発行する。
【0093】さらに、図19に示した実施の形態におい
ては、ステップ110、ステップ112において、電子
チケットがすでに使用されている場合および有効期限に
はない場合(no)には、ステップS122に進み、入
出場を許可せずに、ステップS120においてプロセス
を終了する。
【0094】図20は、出場時におけるランクaとして
指定されたローカル・サーバにおけるプロセスを詳細に
説明した図である。ポインタにより指定されたローカル
・サーバのプロセスは、ステップS130から開始し、
ステップS132において、入場処理を行ったランクb
のローカル・サーバからの問合わせを受取る。問合わせ
を受取ったローカル・サーバは、ステップS134にお
いてマスタ・サーバから利用者IDにより特定される副
権利情報が配信されているか否かを、利用者IDを参照
して判断する。当該利用者IDに該当する電子チケット
情報が問合わせ先ローカル・サーバで見出された場合
(yes)には、さらにステップS136において、副
権利情報に関連するサービスがすでに利用されたか否か
を判断する。
【0095】ステップS136において、副権利情報に
関連するサービスが使用されていない場合(yes)に
は、さらにステップS138において電子チケット情報
の有効期限を判断し、有効期限内であれば(yes)、
入場処理を行ったランクbのローカル・サーバへと入場
許可信号を送信し、ステップS142において、問合わ
せ先のローカル・サーバのプロセスを終了させる。ま
た、ステップS134、ステップS136、ステップS
138の判断がそれぞれ否定される場合(no)には、
いずれもステップS144へとプログラムは分岐して、
入場不許可信号を積極的に与えるか、または入場許可信
号を与えないことにより、ランクbのローカル・サーバ
における利用者の入場を許可しない。
【0096】本発明においては、上述したランク付けに
関連した入出場処理を行うことにより、マスタ・サーバ
および各ローカル・サーバの負荷を効率的に分散させる
ことを可能とし、入出場処理の効率化を達成し、ひいて
は入出場処理の高速化を達成することができ、電子チケ
ット情報の信頼性を向上させることができる。
【0097】図21は、本発明における使用情報の更新
に関する他の実施の形態を示した図である。図21にお
いては、ランクaローカル・サーバ16−1が使用情報
の更新をまず、マスタ・サーバ14へと行い、使用情報
の更新を終了したマスタ・サーバ14が他のランクaロ
ーカル・サーバ16−2へと使用情報の更新を行ってい
る。
【0098】図22は、ランクbローカル・サーバ16
−3から使用情報の更新を示した図である。図22に示
した本発明のさらに別の実施の形態においては、ランク
bローカル・サーバ16−3は、ランクaローカル・サ
ーバ16−1へと問合わせを行うと共に、使用情報をマ
スタ・サーバ14に発行し、マスタ・サーバ14の使用
情報が更新された後、マスタ・サーバ14が、ランクa
ローカル・サーバ16−1および16−2へと使用情報
の更新を実行する。
【0099】図23は、本発明の使用情報の更新のさら
に別の実施の形態を示した図である。図23(a)にお
いては、ランクbローカル・サーバ16−1からローカ
ル・サーバ16−1へと問合わせが行われ、ランクaロ
ーカル・サーバ16−1からマスタ・サーバ14および
他のランクaローカル・サーバ16−2へと使用情報の
更新が行われている。また、図23(b)に示した実施
の形態においては、ランクbローカル・サーバ16−1
からランクaローカル・サーバ16−1へと問合わせが
行われ、その後ランクaローカル・サーバ16−1から
マスタ・サーバ14へと使用情報の更新がまず行われ、
マスタ・サーバ14が他のランクaローカル・サーバ1
6−2の使用情報の更新を行っている。
【0100】本発明においては、入場許可信号が発行さ
れた後には、図21から図23に示すようにいかなる経
路を使用してもマスタ・サーバ14および他のランクa
ローカル・サーバ16−2の更新を行うことが可能であ
る。なお、図21〜図23に示した実施の形態では、ラ
ンクaローカル・サーバ16−1と、16−2とは、例
えば列車の上り、下りの場合などにおいては、互いに立
場を変えることができる。また、本発明は副権利情報と
共に送られるポインタは、マスタ・サーバ14を参照す
ることもできる。
【0101】本発明を実施例を使用して、より具体的に
説明する。しかしながら、本発明は後述する実施例にも
限定して解釈されるものではない。
【0102】
【実施例】(実施例1:鉄道のチケット管理システム)
実施例1として、鉄道のチケットにおける入出場管理シ
ステムを使用した。実施例1における入出場管理システ
ムは、図24に示すようにS1〜S9の9駅からなる路
線に対して、特急と急行のチケットの予約を受け付け、
入出場を管理する。特急は、S1、S6、S9の駅に停
車し、また急行は S1、S3、S6、S8、S9の駅
に停車する。実施例1では、特急の利用者は特急の停車
駅で、急行の利用者は急行の停車駅で、途中入出場が可
能であるものとした。1つのマスタ・サーバを設け、各
駅に1つのローカル・サーバを設置して、権利情報とし
て、旅客列車の予約に関する電子チケット情報を使用す
る入出場管理を行った。
【0103】<予約受付>チケット予約の受付において
は、車種(値は、特急または急行)、日付、列車番号、
座席番号、乗車駅、目的駅(降車駅)の情報を入力し、
これらの情報に、有効期限情報(車種・日付・列車番号
・乗車駅・降車駅から求める)と、使用情報(入出場フ
ラグ:値は、未使用)情報と、権利情報IDを付加し
て、利用者IDに対応する電子チケット情報を生成・記
録した。
【0104】次いで、マスタ・サーバに含まれる権利情
報に基づいて、ローカル・サーバのランクに関連して転
送する内容制限を設けた情報を生成した。生成した電子
チケット情報は、以下の通りである。 ランクaに該当するローカル・サーバに転送する電子チ
ケット情報:<利用者ID/有効期限/入出場フラグ> ランクbに該当するローカル・サーバに転送する情報:
<利用者ID/有効期限/ポインタ情報> ランクcに該当するローカル・サーバには、権利情報を
転送しない。
【0105】また、実施例1においては、権利情報が関
連する予約に含まれている乗車駅と目的駅では入出場す
る可能性が高いので、乗車駅と目的駅のローカル・サー
バをランクaとして設定し、中途駅は、入出状が可能で
はあるものの、入出場の可能性が低く、ローカル・サー
バについてのランク付けをランクbとして設定した。こ
れらの区別は、電子チケット情報に含まれている情報の
うちで、車種、乗車駅、降車駅の3つの情報から、それ
ぞれの駅の集合 A、B、Cを下記式に示される論理に
従って算出することにより自動的に割当てた。
【0106】
【数1】 たとえば、車種が急行であり、乗車駅がS3であり、
目的駅がS9の場合、ランクa、ランクb、ランクcの
駅は、以下のようにして与えられる。
【0107】
【数2】 マスタ・サーバは、上記の規則にしたがってランクaに
該当するローカル・サーバと、ランクbに該当するロー
カル・サーバとを求めて、それぞれにチケット情報を転
送すると共に、それ以外のランクcに該当する駅には、
何も通知しないことにより、それぞれのローカル・サー
バのステータスを割当てる。
【0108】図25には、上述したようにして算出され
た各駅のランクと、乗車駅、目的駅を示す。図25に示
すように、それぞれ駅、および列車の種類といった権利
情報に関連して同一の駅についてもランク付けが異なっ
ていることが示される。
【0109】下記表には、図24および図25に示した
各駅のランク付けにおいて、例えばS3駅が各駅に対し
てどのようなランク付けに該当するかを示す。表2が、
特急列車に対応するものであり、表3が急行列車に対応
するものであり、表4が各駅列車に対応する、S3駅の
ランクである。
【0110】
【表2】
【0111】
【表3】
【0112】
【表4】
【0113】また、電子チケット情報と共にそれぞれの
ローカル・サーバに対して送付されるポインタ情報を、
表5〜表7に示す。なお、表5〜表7に示した実施の形
態においては、ポインタ情報は、駅に付された数字をも
って示されているが、実際の適用にあたっては、各駅に
配置された一意的に割当てられた例えばローカル・サー
バ識別子を使用することができる。
【0114】
【表5】
【0115】
【表6】
【0116】
【表7】
【0117】また、表8〜表10には、利用者が急行を
予約してS3駅で乗車する場合および他駅からS3駅で
降車する場合に、更新通知の発行先のサーバを示した表
である。表中mは、マスタ・サーバであり、各数字は、
ポインタ情報により指定される図24に示した駅の番号
を示す。
【0118】
【表8】
【0119】
【表9】
【0120】
【表10】
【0121】<入出場>入出場処理は、利用者が携帯型
記録手段から利用者IDを読取って自動改札機から入出
場するものとした。自動改札機は、読取った利用者ID
を、各駅に設置されたローカル・サーバに送信して入出
場が許可か不許可かを問い合わせ、結果に応じてゲート
を開閉することにより入出場を管理するものとした。各
ローカル・サーバに対して、本発明にしたがい、図13
〜図20に示した手順にしたがって入出場の許可と不許
可を判断させた。
【0122】マスタ・サーバは、ランクaに該当するロ
ーカル・サーバから更新メッセージを受信すると、まず
マスタ・サーバ自身の入出場フラグを入場済へと更新
し、次に送信元のローカル・サーバが入場駅のものであ
る場合には、目的駅のローカルサーバに更新メッセージ
を送り、更新メッセージを受け取ったローカル・サーバ
は、入出場フラグを入場済みに変更するものとした。ま
た、送信元のローカル・サーバが目的駅のものである場
合には、入場駅のローカル・サーバに更新メッセージを
送り、更新メッセージを受取った乗車駅のローカル・サ
ーバは、入出場フラグを出場済みに設定する。
【0123】図26に本発明の入出場管理システムの処
理を実行させるための実験システムを示す。実験システ
ムは、図26のように、マスタ・サーバ、6台のローカ
ル・サーバ、ローカル・サーバに対して入出場イベント
を発生させる改札機エミュレータから構成した。マスタ
・サーバのデータベースは、UDB(商標)を使用し、
ローカル・サーバのデータベースはCaribbean
(商標)を使用した。マスタ・サーバとローカル・サー
バの通信にはMQを使用し、またローカル・サーバと改
札機エミュレータの通信にはソケットを使用した。
【0124】実施例1においては、6台のローカル・サ
ーバを急行の停車駅6駅に設置し、そのうちの4駅に特
急が停車するものと仮定した。全列車のうちで58%を
特急とした。ある利用者が途中駅で上下車する確率を1
%とした。このような環境で、予約の頻度を変化させ、
各予約頻度に対してサーバが飽和せずに処理を行なえる
かどうかを検討した。予約頻度は、マスタ・サーバに到
着する単位時間あたりの予約情報量と一致し、また改札
機エミュレータが発生する改札機への単位時間あたりの
入出場イベントの総量に一致する。
【0125】全ローカル・サーバに権利情報のコピーを
配布する方式では、毎秒3件程度の予約処理でマスタ・
サーバの負荷が飽和した。一方、本発明の方式では、予
約処理が毎秒10件程度を越えてもマスタ・サーバの負
荷は飽和せず、充分な高速処理性および処理能力がある
ことが示された。
【0126】ローカル・サーバ数が増えると、全駅にコ
ピーを配布する方式では、さらに負荷が増加するので、
1秒あたりの予約処理件数は低下するものと考えられ
る。本発明の方式では負荷が分散されるので、ローカル
・サーバ数が増えても予約件数そのものが増えないかぎ
りマスタ・サーバの負荷には影響を与えないことがわか
る。
【0127】(実施例2)コンサートホールの入出場口
における実施例:図27は、本発明をコンサートホール
の入出場管理に適用する場合の実施例2の出入口の構成
を示す。実施例2は、図27に示すように複数の出入口
を持つコンサートホールにおいて、電子チケットを用い
て入出場管理を行うものとしている。
【0128】実施例2におけるコンサートホールは、一
般向けチケットに加えて地元住民に利益を還元する目的
で市民向けのチケットを設けているものとした。また、
このコンサートホールには1階席と2階席があるもの、
つまり、電子チケットの種類として、「市民チケット・
1階席」「市民チケット・2階席」「一般チケット・1
階席」「一般チケット・2階席」の4通りが用意されて
いるものとした。
【0129】一方、入出場をスムーズにするために、実
施例2においては、出入口ごとに入出場できるチケット
を限定しているものとする。出入口「あ」〜「せ」の1
4個に対して、次のような規則、(1)正面の市民専用
出入口「あ」は市民チケットでしか入出場できない、
(2)正面の出入口「い」はどのチケットでも入出場で
きる、(3)向かって左側の側面「う」〜「お」・裏面
出入口「か」〜「く」は、1階席のチケットのみで入出
場できる、(4)向かって右側の側面「け」〜「さ」・
裏面出入口「し」〜「せ」は、2階席のチケットのみで
入出場できる、として設定した。各出入口に一つのロー
カル・サーバを配置し、この出入口にある複数の自動改
札機を接続するものとした。すなわち、コンサートホー
ル全体では一つのマスタ・サーバに対し、19個のロー
カル・サーバを管理させた。
【0130】<電子チケットの予約>利用者が電子チケ
ットを予約する場合、マスタ・サーバに利用者IDに対
応する電子チケット情報を、電子チケットID、有効期
限情報(電子チケットが使用できる日付)、入出場フラ
グ情報を含ませて生成した。ローカル・サーバには、実
施例2においては電子チケットの種類ごとにa、b、c
に該当するローカル・サーバのランクを、下記表に従っ
て設定した。
【0131】
【表11】 なお図27には、各ローカル・サーバがそれぞれの電子
チケットごとに割り当てられるランクa、ランクb、ラ
ンクcのどのサーバに該当するかが示されている。上述
したランク付けにしたがって、以下のように電子チケッ
ト情報をローカル・サーバへと転送する。 (1)ランクaに該当するローカル・サーバには、電子
チケット情報・有効期限情報・入出場フラグ情報を転送
する。 (2)ランクbに該当するローカル・サーバには、電子
チケット情報・有効期限情報と、入出場フラグ情報を問
い合わせるべきサーバを示すポインタを転送する。ポイ
ンタ先サーバは、1階席のチケットの場合、ローカル・
サーバ「う」、2階席のチケットの場合には、ローカル
・サーバ「せ」とする。 (3)ランクcに該当するローカル・サーバには予約情
報を転送しない。
【0132】多くの場合には、正面にある出入口の自動
改札機は利用者が多いのでランクaに該当するローカル
・サーバに接続した。一方、側面・裏側にある出入口の
自動改札機は、正面出入口よりも処理量が低いと考えら
れるので、ランクbに該当するローカル・サーバを接続
するものとした。ただし、最も正面に近い両側面の出入
口は比較的利用者が多いのでランクaに該当するローカ
ル・サーバに接続した。また、これらのローカル・サー
バをポインタにより入出場情報の問合わせを行う問合わ
せ先サーバとした。
【0133】<入出場>実施例2においては、利用者は
自動改札機で入出場する。実施例1と同様に、自動改札
機は、利用者IDをICカードといった携帯型記録手段
から読取り、接続されているローカル・サーバに入出場
の可否を問い合わせ、結果に応じてゲートを開閉する。
ローカル・サーバは、入出場の許可と不許可を判断し、
必要に応じて電子チケット情報の更新のための通信を実
行する。このための具体的な処理方法およびハードウエ
ア構成は、実施例1に記載した通りに実行させた。実施
例2においても、良好な処理性および処理速度が得られ
ることが確認された。
【0134】すなわち、本発明は、権利情報に関連する
電子チケットを使用することで直接チケットを受け取る
手間がなくすることを可能として、処理効率を向上させ
ることができ、またサーバ上に電子チケットを配置して
予約の変更に迅速に対応でき、さらに権利情報を使用し
た不正なサービス利用を効果的に防止することができ
る。
【0135】本発明の入出場管理システムは、マスタ・
サーバおよびローカル・サーバに対して上述した各手段
を構成させるためのプログラムを実装させることによ
り、機能させることができ、上述したプログラムは、例
えばC言語、C++言語、Java(登録商標)といっ
た非オブジェクト指向またはオブジェクト指向のプログ
ラミング言語により記述することができ、上述したプロ
グラムは、フレキシブル・ディスク、ハードディスク、
磁気テープ、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R
W、DVDといったコンピュータ読取り可能な記憶媒体
に記憶させることができ、必要に応じて伝送により入手
できる伝送媒体を介して頒布することもできる。
【0136】すなわち、本発明によれば、ローカル・サ
ーバを複数のランクに分類して、それぞれに異なる電子
チケット情報を送信し、処理手順を実行させることによ
り、ローカル・サーバを用いる際に従来生じていたデー
タ更新通知の通信負荷を大きく軽減することが可能にな
る。
【0137】特に本発明によれば、利用される可能性が
低いローカル・サーバには電子チケット情報ではなく、
ポインタを配布することによりデータ更新の必要を排除
することを可能とし、更新通知を行う場合の通信負荷が
減少する。また、ポインタで指定されるローカル・サー
バへの問合わせを行わせ、この問合わせに対する応答を
直接使用して入出場処理手段を制御するので、平均応答
時間の悪化を抑えることが可能となる。すなわち、本発
明によれば、自動改札機が多数存在する場合や、利用者
の通過頻度が高い場合でもサーバ上に電子チケットを保
持させて入出場管理を行うための効率よいシステム、そ
のための方法、該方法を実行させるためのプログラムお
よび該プログラムが実現可能になる。
【0138】これまで、本発明を図面に示した特定の実
施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述し
た実施の形態に限定されるものではなく、例えばランク
aローカル・サーバ、ランクbローカル・サーバ、ラン
クcローカル・サーバについての選択は、サービスの特
性に応じて、例えば各サーバの負荷をモニタしておき、
負荷に応じて動的に選定することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の入出場管理システムの概略図。
【図2】 本発明の入出場管理システムにおけるマスタ
・サーバと、ローカル・サーバの機能を概略的に説明し
た図。
【図3】 本発明において使用することができる権利情
報22の概略的な構成を示した図。
【図4】 本発明の入出場管理システムの構成を示した
概略図。
【図5】 利用者が予約の変更またはキャンセルを行う
場合の本発明の入出場管理システムにおける処理を示し
た実施の形態を示した図。
【図6】 利用者が入出場処理手段を通過して入場しよ
うとする場合のローカル・サーバの処理を詳細に示した
図。
【図7】 利用者が、権利情報22に登録された以外の
駅から乗車した場合の実施の形態を説明した図。
【図8】 本発明のローカル・サーバの処理の別の実施
の形態を示した図。
【図9】 本発明のローカル・サーバ16の処理を説明
したさらに別の実施の形態を示した図。
【図10】 本発明において使用することができる、マ
スタ・サーバの構成を示したブロック図
【図11】 マスタ・サーバに接続されて、副権利情報
を受取ると共に、入出場を実際に管理するローカル・サ
ーバの実施の形態を示したブロック図。
【図12】 本発明において権利情報の情報の更新(変
更を含む)およびキャンセルを行う場合のマスタ・サー
バと、ランクがつけられた各ローカル・サーバ16との
間の動作を示した図。
【図13】 図12に示した予約受付時・キャンセル時
のマスタ・サーバ14のプロセスを示したフローチャー
ト。
【図14】 本発明における予約キャンセル時のマスタ
・サーバのプロセスを示した図。
【図15】 利用者が、ローカル・サーバ16−1から
乗車する場合のローカル・サーバのプロセスを示した
図。
【図16】 本発明において利用者が、中途駅から乗車
する場合の実施の形態を示した図。
【図17】 本発明のローカル・サーバが実行する、入
場時のサーバ・プロセスを示した図。
【図18】 図17において説明したステップS64に
おいてポインタにより指定されるローカル・サーバの詳
細なプロセスを示した図。
【図19】 出場処理を行うローカル・サーバのプロセ
スを詳細に説明したフローチャート。
【図20】 出場時におけるランクaとして指定された
ローカル・サーバにおけるプロセスを詳細に説明した
図。
【図21】 本発明における使用情報の更新に関する他
の実施の形態を示した図。
【図22】 ランクbローカル・サーバ16−3から使
用情報の更新を示した図。
【図23】 本発明の使用情報の更新のさらに別の実施
の形態を示した図。
【図24】 実施例1における入出場管理システムに使
用した駅構成を示した図。
【図25】 算出された各駅のランクと、乗車駅、目的
駅を示した図。
【図26】 本発明の入出場管理システムの処理を実行
させるための実験システムを示した図。
【図27】 本発明をコンサートホールの入出場管理に
適用する場合の実施例の出入口の構成を示した図。
【図28】 従来のマスタ・サーバを使用した利用者識
別情報の認証システムを示した図。
【図29】 マスタ・サーバと、ローカル・サーバと、
ローカル・サーバに接続された自動改札機を含む自動改
札システムを示した図。
【図30】 図29に示した自動改札システムにおける
ローカル・サーバの行う処理を示した図。
【符号の説明】
10…入出場処理システム 12…ネットワーク 14…マスタ・サーバ 16…ローカル・サーバ 18…入出場処理手段 20…データベース 22…権利情報 24…利用者情報 26…権利内容情報 28…使用情報 40…予約受信手段 42…権利情報生成手段 44…権利情報格納手段(データベース) 46…使用情報更新手段 48…情報送受信手段 50…情報送受信手段 52…情報格納手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 大賀 神奈川県大和市下鶴間1623番地14 日本ア イ・ビー・エム株式会社 東京基礎研究所 内 (72)発明者 中村 宏明 神奈川県大和市下鶴間1623番地14 日本ア イ・ビー・エム株式会社 東京基礎研究所 内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の管理地点における入出場管理を行
    うための入出場管理システムであって、 ネットワークに接続され、所定のサービスに対する要求
    から生成される権利情報を管理するサーバと、 前記権利情報に関連するランク付けを生成させ、前記ラ
    ンク付けに関連して副権利情報を生成する手段と、 前記生成された権利情報に関連する問合わせ情報を生成
    する手段と、 前記サーバにネットワークを介して接続され、かつ前記
    管理地点に設置されると共に相互通信可能な複数のロー
    カル・サーバと、 前記ローカル・サーバに接続され、かつ前記権利情報に
    関連する情報を読取る入出場管理手段とを含み、 前記ランク付けは、前記ローカル・サーバと前記権利情
    報との関連において定められ、前記サーバは、前記ロー
    カル・サーバのランク付けに関連した前記副権利情報と
    前記問合わせ情報とをローカル・サーバに送信する入出
    場管理システム。
  2. 【請求項2】 ランク付けが高いローカル・サーバは、
    ランク付けが低いローカル・サーバよりも情報量の多く
    含まれる副権利情報を管理する請求項1に記載の入出場
    管理システム。
  3. 【請求項3】 ランク付けが低いローカル・サーバは、
    前記問合わせ情報を使用してランク付けの高いローカル
    ・サーバに問合わせを行うことにより入出場管理を実行
    する請求項1または2に記載の入出場管理システム。
  4. 【請求項4】 前記入出場管理を実行したローカル・サ
    ーバまたは前記問い合わせを受けたローカル・サーバの
    いずれかは、前記サーバに対して使用情報の更新情報を
    発行する請求項1〜3のいずれか1項に記載の入出場管
    理システム。
  5. 【請求項5】 前記権利情報は、旅客列車または催し物
    に対する予約情報を含む電子チケット情報である請求項
    1〜4のいずれか1項に記載の入出場管理システム。
  6. 【請求項6】 複数の管理地点における入出場管理を行
    うための入出場管理システムに含まれるサーバを制御す
    るための方法であって、 ネットワークに接続される前記サーバに所定のサービス
    に対する要求から生成される権利情報を管理させるステ
    ップと、 前記権利情報に関連したランク付けを生成するステップ
    と、 前記ランク付けに関連して副権利情報を生成するステッ
    プと、 前記ランク付けに関連して不足する情報の問合わせ先情
    報を生成するステップと、 前記ランクに関連して前記副権利情報および前記問合わ
    せ先情報を前記ネットワークを介して送信するステップ
    とを含むサーバ制御方法。
  7. 【請求項7】 さらに、前記サービスに対する使用情報
    を受取るステップと、 前記サービスの使用に関連して前記権利情報を更新する
    ステップとを含む請求項6に記載のサーバ制御方法。
  8. 【請求項8】 前記ランク付けに関連して前記副権利情
    報を生成するステップは、前記ランク付けの高低に関連
    して前記副権利情報の内容を変化させるステップを含む
    請求項6または7に記載のサーバ制御方法。
  9. 【請求項9】 前記権利情報は、旅客列車または催し物
    に対する予約情報を含む電子チケット情報である請求項
    6〜8のいずれか1項に記載のサーバ制御方法。
  10. 【請求項10】 前記要求は、旅客列車または催し物に
    対する予約である請求項6〜9のいずれか1項に記載の
    サーバ制御方法。
  11. 【請求項11】 複数の管理地点における入出場管理を
    行うための入出場管理方法を実行するローカル・サーバ
    の制御方法であって、該制御方法は、 ランク付けの与えられたローカル・サーバに対してラン
    ク付けに関連して生成される副権利情報を管理させるス
    テップと、 入出場処理手段から読取られた信号を前記ローカル・サ
    ーバが受取るステプと、 前記ローカル・サーバに保持された前記副権利情報を、
    前記入出場処理手段から読取られた信号に関連して検索
    するステップと、 前記ローカル・サーバに保持された前記副権利情報が問
    合わせ先情報を含んでいるか否かを判断するステップ
    と、 前記副権利情報が問合わせ先情報を含んでいない場合に
    は、前記副権利情報と前記読取られた信号とを比較して
    入場許可信号を前記入場処理手段へと送るステップと、 前記副権利情報が問合わせ先情報を含む場合には、前記
    問合わせ先に問合わせを行うステップと含む、 ローカル・サーバの制御方法。
  12. 【請求項12】 前記ローカル・サーバは、前記権利情
    報に関連したランク付けに関連して内容が異なる副権利
    情報が保持される請求項11に記載のローカル・サーバ
    の制御方法。
  13. 【請求項13】 前記問合わせ先は、前記問合わせ先に
    保持された副権利情報を使用して入出場許可信号を生成
    し、問合わせ元のローカル・サーバに対して入場許可信
    号を送る請求項11または12に記載のローカル・サー
    バの制御方法。
  14. 【請求項14】 前記問合わせ先は、入出力処理手段に
    より信号を読取ったローカル・サーバを除くローカル・
    サーバである請求項11〜13のいずれか1項に記載の
    ローカル・サーバの制御方法。
  15. 【請求項15】 前記権利情報は、旅客列車または催し
    物に対する予約情報を含む電子チケット情報である請求
    項11〜14のいずれか1項に記載のローカル・サーバ
    の制御方法。
  16. 【請求項16】 複数の管理地点における入出場管理を
    行うための入出場管理システムに含まれるサーバを制御
    するためのプログラムが記録されたコンピュータ可読な
    記録媒体であって、前記プログラムは、前記サーバに対
    し、 所定のサービスに対する要求から生成される権利情報を
    管理させるステップと、 前記権利情報に関連してランク付けを生成するステップ
    と、 前記ランク付けに関連して副権利情報を生成するステッ
    プと、 前記ランク付けに関連して不足する情報の問合わせ先情
    報を生成するステップと、 前記ランクに関連して前記副権利情報および前記問合わ
    せ先情報を送信するステップと、 前記サービスに対する権利の使用に関連する更新情報を
    受取るステップと、 前記更新情報の受取りにより前記権利情報を更新するス
    テップとを前記サーバに対して実行させるプログラムが
    記録されたコンピュータ可読な記録媒体。
  17. 【請求項17】 前記ランク付けに関連して前記副権利
    情報を生成するステップは、前記ランク付けの高低に関
    連して前記副権利情報の内容を変化させるステップを含
    む請求項16に記載の記録媒体。
  18. 【請求項18】 前記権利情報は、旅客列車または催し
    物に対する予約情報を含む電子チケット情報である請求
    項16または17に記載の記録媒体。
  19. 【請求項19】 複数の管理地点における入出場管理を
    行うための入出場管理方法を実行するため入出場処理手
    段が接続されたローカル・サーバを制御するためのプロ
    グラムであって、該プログラムは、 ランク付けの与えられたローカル・サーバに対してラン
    ク付けに関連して内容が制限された権利情報を管理させ
    るステップと、 入出場処理手段から読取られた信号を前記ローカル・サ
    ーバが受取るステプと、 前記ローカル・サーバに保持された副権利情報を、前記
    入出場処理手段から読取られた信号に関連して検索する
    ステップと、 前記ローカル・サーバに保持された副権利情報が問合わ
    せ先情報を含んでいるか否かを判断するステップと、 前記権利情報が問合わせ先情報を含んでいない場合に
    は、前記副権利情報と前記読取られた信号とを比較して
    入場許可信号を前記入場処理手段へと送るステップと、 前記副権利情報が問合わせ先情報を含む場合には、前記
    問合わせ先に問合わせを行うステップと、をローカルサ
    ーバに実行させ、 前記ローカル・サーバは、前記権利情報に関連したラン
    ク付けに関連した副権利情報を保持し、前記問合わせ先
    は、前記問合わせ先に保持された副権利情報を使用し
    て、入出場許可信号を生成して、前記入出力処理手段に
    より信号を読取ったローカル・サーバに対して入場許可
    信号を送るものであって、前記問合わせ先は、入出力処
    理手段により信号を読取ったローカル・サーバを除くロ
    ーカル・サーバであるローカル・サーバを制御するため
    のプログラム。
  20. 【請求項20】 複数の管理地点における入出場管理を
    行うための入出場管理方法を実行するため入出場処理手
    段が接続されたローカル・サーバを制御するためのプロ
    グラムが記録されたコンピュータ可読な記録媒体であっ
    て、 ランク付けの与えられたローカル・サーバに対してラン
    ク付けに関連して内容が制限された権利情報を管理させ
    るステップと、 入出場処理手段から読取られた信号を前記ローカル・サ
    ーバが受取るステプと、 前記ローカル・サーバに保持された副権利情報を、前記
    入出場処理手段から読取られた信号に関連して検索する
    ステップと、 前記ローカル・サーバに保持された副権利情報が問合わ
    せ先情報を含んでいるか否かを判断するステップと、 前記権利情報が問合わせ先情報を含んでいない場合に
    は、前記副権利情報と前記読取られた信号とを比較して
    入場許可信号を前記入場処理手段へと送るステップと、 前記副権利情報が問合わせ先情報を含む場合には、前記
    問合わせ先に問合わせを行うステップと、をローカルサ
    ーバに実行させ、 前記ローカル・サーバは、前記権利情報に関連したラン
    ク付けに関連して副権利情報を保持し、前記問合わせ先
    は、前記問合わせ先に保持された副権利情報を使用し
    て、入出場許可信号を生成して、前記入出力処理手段に
    より信号を読取ったローカル・サーバに対して入場許可
    信号を送るものであって、前記問合わせ先は、入出力処
    理手段により信号を読取ったローカル・サーバを除くロ
    ーカル・サーバであるローカル・サーバを制御するため
    のプログラムを含むコンピュータ可読な記録媒体。
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