JP2003228401A - Pidコントローラの制御方法 - Google Patents
Pidコントローラの制御方法Info
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Abstract
これらと等価なコントローラにおいて、その積分定数T
Iを、偏差の絶対値|e|の関数として、偏差が大きい
時は大きく、逆に偏差が小さい時は小さく、しかも滑ら
かに且つ連続的に変化させ、高速で精密な応答が可能な
PIDコントローラを実現する。 【解決手段】 積分定数TIを、以下のように偏差の絶
対値|e|の関数として調整する制御方法。 TI=TI0(KI|e|+1) ただし、TI0は、初期設定積分定数であって、制御対
象の最大時定数TL M より小さい値とする(すなわ
ち、TI0<TLM)。KIは、比例ゲイン。
Description
鋼プラント等における温度、流量又は圧力等の物理量の
制御あるいは産業用ロボット、工作機械又は情報処理関
連機器等における位置決め又は速度制御等に用いられる
PIDコントローラの改良に関するものであって、その
積分定数を指令値と制御量の偏差の大きさにより変化さ
せる機能を備えてなるPIDコントローラに関するもの
である。 【0002】 【従来の技術】一般に、PIDコントローラの積分動作
による制御は、比例動作では解消することのできない定
常状態での偏差を改善するのに有効であるが、一方で、
例えばステップ状指令信号等の急激な指令信号の変化に
対し、積分定数の値いかんによって、オーバシュート、
アンダーシュートあるいはワインドアップ等の好ましく
ない現象を引き起こし、制御特性を悪化させる要因とも
なっていた。 【0003】また、積分動作により操作量が飽和に達し
た場合にも、同じように制御特性に問題を生じていた。 【0004】そこで、従来はこれに対処するため、応答
性を犠牲にしてもコントローラの積分定数を大きく設定
したり、操作量が飽和した場合には、積分動作を一時的
に中止し、飽和の状態が解消した段階で、積分動作を再
び開始するなどの手法が採用されていた。 【0005】また、特開平9−282005号公報記載
の発明においては、図3に示すように、積分動作に係る
定数を一定のものとはせず、偏差の値によっては定数を
変更したり、偏差の値にある閾値を設け、実際の偏差が
その閾値を超えると、積分動作に係る定数を段階的に変
化させるなどの手法も採用されていた。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の手法では、短時間に偏差を減少させることができなか
ったり、積分動作に係る定数を変更するにせよ、その定
数をどのように変更すれば良いのか、具体的に示されて
いないなどの問題があった。 【0007】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたものであり、その目的とするところは、PIコント
ローラ、PIDコントローラ又はこれらと等価なコント
ローラにおいて、その積分定数TIを、偏差の絶対値|
e|の関数として、偏差が大きい時は大きく、逆に偏差
が小さい時は小さく、しかも滑らかに且つ連続的に変化
させることができ、従来のように積分定数を大きく設定
する必要がなく、高速で精密な応答が可能なコントロー
ラを実現することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、PIコントローラ、PIDコントローラ
又はこれらと等価なコントローラにおいて、その積分定
数に対応する値TIを、以下のように偏差の絶対値|e
|の関数として調整することを特徴とする制御方法であ
る。 【0009】TI=TI0(KI|e|+1) ただし、TI0は、初期設定積分定数であって、制御対
象の最大時定数T LMより小さい値とする(すなわち、
TI0<TLM)。KIは、比例ゲイン。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、第1図ないし第2図に例示
するところに従い、本発明に係る好適な実施の態様を説
明する。 【0011】図1は、従来のPIDコントローラの制御
系に、積分定数を偏差の関数として単調に変化させる演
算機能を追加した制御系のブロック図である。 【0012】偏差は、指令値rと制御量xの差として与
えられるが、この実施例では、この偏差が絶対値演算を
行うブロック1に入力され、偏差の絶対値|e|が出力
される。 【0013】そして、この出力信号は、KI倍の乗算演
算を行うブロック2に入力され、さらに、1を加算する
処理が行われた後、ブロック3において1/(KI|e
|+1)の演算が行われる。 【0014】この出力信号は、乗算演算を行うブロック
4に入力され、偏差eとの積が求められた後、初期設定
の積分定数であるTI0とともに積分器としてのブロッ
ク5に入力され、(1/(TI0(KI|e|+
1)))∫edtの演算が行われる。 【0015】そして、最終的には、操作量uが、ブロッ
ク5、ブロック6及びブロック7の各出力を加算した
後、KP倍することにより求められる。 【0016】すなわち、この実施例では、従来のPID
コントローラを基本構成とし、その従来のPIDコント
ローラの内の積分動作だけを、単調に変化する偏差の関
数で積分演算する値に置き換え、操作量uを KP(e+(1/(TI0(KI|e|+1)))∫e
dt+KDde/dt)として演算するものである。 【0017】なお、上述の実施例における演算は、すべ
てマイクロプロセッサで実行することができる。 【0018】次に、上述の実施例において、積分定数を
偏差の関数として単調に変化させるようにした理由を、
以下に説明する。 【0019】従来のPIDコントローラでは、前述のよ
うに、PID演算のゲインKP、K I、KDを一定とす
るか、あるいは積分動作に係る定数を段階的に切り替え
る手法が用いられてきた。 【0020】しかし、ゲインが一定の手法では、積分動
作により却ってオーバーシュート等の問題を引き起こす
ことから、コントローラの積分定数を大きく設定するの
が一般的であって、高速応答と小偏差の要求される制御
仕様を満足させることはできなかった。 【0021】また、積分動作に係る定数を切り替える手
法では、切り替え時点を予め決定しておかなければなら
ないうえ、積分動作に係る定数の切り替えに起因する操
作量の急変により、制御対象に振動や急激なショックを
発生させる怖れがあった。 【0022】これに対し、上記実施例では、上述のよう
に積分定数をTI0(KI|e|+1)とすることによ
り、同積分定数を偏差が大きい時は大きく、逆に偏差が
小さい時は小さく、しかも滑らかに且つ連続的に変化さ
せることができる。 【0023】したがって、従来のように積分定数を大き
く設定する必要はなく、従来の数分の1程度に設定する
ことが可能となり、高速で精密な応答が可能なPIDコ
ントローラを実現することができる。 【0024】図2は、積分定数TIを一定値50×10
−6とした従来のPIDコントローラと、KPを10
0、TI0を10×10−6、KIを50、KDを0と
した上記実施例のものとの応答と操作量を比較した結果
である。 【0025】上記実施例の場合、図から明らかなよう
に、従来のPIDコントローラのようなオーバーシュー
トやアンダーシュート等の問題はなく、整定時間が大幅
に改善されているのを確認することができる。 【0026】 【発明の効果】以上のように、本発明によれば、PIコ
ントローラ、PIDコントローラ又はこれらと等価なコ
ントローラにおいて、その積分定数TIを、偏差の絶対
値|e|の関数として、偏差が大きい時は大きく、逆に
偏差が小さい時は小さく、しかも滑らかに且つ連続的に
変化させることができ、従来のように積分定数を大きく
設定する必要がなく、高速で精密な応答が可能なコント
ローラを実現することができる。
の構成を示すブロック図 【図2】 本発明の方法と従来の方法を比較したステッ
プ応答 【図3】 従来の積分ゲインを変化させる位置制御ルー
チンのフローチャート
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 PIコントローラ、PIDコントローラ
又はこれらと等価なコントローラにおいて、その積分定
数TIを、以下のように偏差の絶対値|e|の関数とし
て調整する制御方法。 TI=TI0(KI|e|+1) ただし、TI0は、初期設定積分定数であって、制御対
象の最大時定数TLMより小さい値とする(すなわち、
TI0<TLM)。KIは、比例ゲイン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002028771A JP4019350B2 (ja) | 2002-02-05 | 2002-02-05 | 積分手段を備えたコントローラとその積分処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002028771A JP4019350B2 (ja) | 2002-02-05 | 2002-02-05 | 積分手段を備えたコントローラとその積分処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003228401A true JP2003228401A (ja) | 2003-08-15 |
JP4019350B2 JP4019350B2 (ja) | 2007-12-12 |
Family
ID=27749849
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002028771A Expired - Fee Related JP4019350B2 (ja) | 2002-02-05 | 2002-02-05 | 積分手段を備えたコントローラとその積分処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4019350B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7348575B2 (en) | 2003-05-06 | 2008-03-25 | Nikon Corporation | Projection optical system, exposure apparatus, and exposure method |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61239310A (ja) * | 1985-04-16 | 1986-10-24 | Hitachi Metals Ltd | 温度調節装置 |
JPH0816204A (ja) * | 1994-07-04 | 1996-01-19 | Fuji Electric Co Ltd | Pid調節計の積分動作のカット方法 |
JPH09282005A (ja) * | 1996-04-18 | 1997-10-31 | Unisia Jecs Corp | 位置制御装置 |
-
2002
- 2002-02-05 JP JP2002028771A patent/JP4019350B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61239310A (ja) * | 1985-04-16 | 1986-10-24 | Hitachi Metals Ltd | 温度調節装置 |
JPH0816204A (ja) * | 1994-07-04 | 1996-01-19 | Fuji Electric Co Ltd | Pid調節計の積分動作のカット方法 |
JPH09282005A (ja) * | 1996-04-18 | 1997-10-31 | Unisia Jecs Corp | 位置制御装置 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7348575B2 (en) | 2003-05-06 | 2008-03-25 | Nikon Corporation | Projection optical system, exposure apparatus, and exposure method |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP4019350B2 (ja) | 2007-12-12 |
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