JP2003226677A - 光学活性2−(1−アミノアルキル)アニリン類およびその光学活性な酒石酸類との塩、並びにそれらの製造方法 - Google Patents

光学活性2−(1−アミノアルキル)アニリン類およびその光学活性な酒石酸類との塩、並びにそれらの製造方法

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JP2003226677A
JP2003226677A JP2002024980A JP2002024980A JP2003226677A JP 2003226677 A JP2003226677 A JP 2003226677A JP 2002024980 A JP2002024980 A JP 2002024980A JP 2002024980 A JP2002024980 A JP 2002024980A JP 2003226677 A JP2003226677 A JP 2003226677A
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Hirotaka Ie
裕隆 家
Koji Morishita
幸司 森下
Masami Muraoka
正実 村岡
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Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特開平7−41465号公報に開示された虚
血性心疾患等の治療薬として有用な化合物などを収率よ
く、高い光学純度で得ることができる合成中間体または
その製法を提供する。 【解決手段】 光学活性な一般式(1)で表される化合
物、光学活性な一般式(1)で表される化合物と光学活
性な一般式(2)で表される化合物との塩、および一般
式(1)で表される化合物の光学異性体の混合物と、一
般式(2)で表される光学活性な化合物を溶媒中で反応
させることを特徴とする、光学活性な一般式(1)で表
される化合物と光学活性な一般式(2)で表される化合
物との塩の製造方法。 【化1】 [式中、Rは低級アルキル基を、Rは水素原子、ハ
ロゲン原子等を、Rは水素原子、低級アルキル基等を
表す。*は不斉炭素原子を表す。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学活性2−(1
−アミノアルキル)アニリン類およびその光学活性な酒
石酸類との塩、並びにそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】2−(1−アミノアルキル)アニリン類
は医薬中間体、農薬中間体、エポキシ樹脂硬化剤の原料
として有用な化合物であることは知られている(例え
ば、特開平7−41465号公報、特公平6−5569
8号公報、特許第2795501号公報等)。しかしこ
れら医薬、農薬、エポキシ樹脂硬化剤は不斉中心を有す
るため、多段階の合成工程のどの時点で光学活性体を得
るか、またいかにすれば収率および光学純度の高い最終
目的化合物を得ることができるかについての報告は見当
たらない。例えば、特公平6−55698号公報等の2
−(1−アミノアルキル)アニリン類はオルト体、メタ
体、パラ体の混合物であるうえに、ラセミ体として取得
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、特開
平7−41465号公報に開示された虚血性心疾患等の
治療薬として有用な化合物などを収率よく、高い光学純
度で得る合成中間体および製造方法を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、下記一般式(1)
で表される化合物(以下、2−(1−アミノアルキル)
アニリン類と略称する場合もある)の光学異性体の混合
物を、安価で入手容易な下記一般式(2)で表される光
学活性な化合物(以下、酒石酸類と略称する場合もあ
る)で光学分割することにより、収率よく、高い光学純
度で一般式(1)で表される光学活性な化合物が得られ
ることを見出した。さらにこの知見により、この製造方
法により得られる一般式(1)で表される化合物の光学
活性体を経由するルートを用いることで最終目的化合物
である前記医薬、農薬、エポキシ樹脂硬化剤などを収率
よく、高い光学純度で得られることがわかり、本発明を
完成するに至った。即ち、本発明は以下のものに関す
る。 〔1〕 一般式(1):
【化8】 [式中、Rは低級アルキル基を表す。Rは水素原
子、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基
を表す。*は不斉炭素原子を表す。]で表される、光学
活性な化合物。 〔2〕 Rが炭素原子数2〜4の低級アルキル基であ
る、〔1〕記載の化合物。 〔3〕 Rがイソプロピル基である、〔2〕記載の化
合物。 〔4〕 一般式(1):
【化9】 [式中、Rは低級アルキル基を表す。Rは水素原
子、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基
を表す。*は不斉炭素原子を表す。]で表される光学活
性な化合物と、一般式(2):
【化10】 [式中、Rは水素原子、低級アルキル基、アシル基、
または低級アルコキシカルボニル基を表す。*は不斉炭
素原子を表す。]で表される光学活性な化合物との塩。 〔5〕 一般式(1):
【化11】 [式中、Rは低級アルキル基を表す。Rは水素原
子、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基
を表す。*は不斉炭素原子を表す。]で表される化合物
の光学異性体の混合物と、一般式(2):
【化12】 [式中、Rは水素原子、低級アルキル基、アシル基、
または低級アルコキシカルボニル基を表す。*は不斉炭
素原子を表す。]で表される光学活性な化合物を溶媒中
で反応させることを特徴とする、一般式(1)で表され
る光学活性な化合物と一般式(2)で表される光学活性
な化合物との塩の製造方法。 〔6〕 Rが炭素原子数2〜4の低級アルキル基であ
る、〔5〕記載の製造方法。 〔7〕 Rがイソプロピル基である、〔6〕記載の製
造方法。 〔8〕 一般式(2)で表される光学活性な化合物の使
用量が、一般式(1)で表される化合物の光学異性体の
混合物に対して0.1〜1.1倍モルである、〔5〕、
〔6〕、または〔7〕記載の製造方法。
〔9〕 溶媒が、アルコール系溶媒、芳香族炭化水素系
溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、エステ
ル系溶媒、ニトリル系溶媒、水またはこれらの混合溶媒
である、〔5〕、〔6〕、〔7〕、または〔8〕記載の
製造方法。 〔10〕 一般式(1):
【化13】 [式中、Rは低級アルキル基を表す。Rは水素原
子、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基
を表す。*は不斉炭素原子を表す。]で表される化合物
の光学異性体の混合物と、一般式(2):
【化14】 [式中、Rは水素原子、低級アルキル基、アシル基、
または低級アルコキシカルボニル基を表す。*は不斉炭
素原子を表す。]で表される光学活性な化合物を溶媒中
で反応させて、光学活性2−(1−アミノアルキル)ア
ニリン類と光学活性な化合物のジアステレオマー塩を
得、該ジアステレオマー塩をアルカリ処理することを特
徴とする、光学活性な上記一般式(1)で表される化合
物の製造方法。 〔11〕 Rが炭素原子数2〜4の低級アルキル基で
ある、〔10〕記載の製造方法。 〔12〕 Rがイソプロピル基である、〔11〕記載
の製造方法。 〔13〕 一般式(2)で表される光学活性な化合物の
使用量が、一般式(1)で表される化合物の光学異性体
の混合物に対して0.1〜1.1倍モルである、〔1
0〕、〔11〕、または〔12〕記載の製造方法。 〔14〕 溶媒が、アルコール系溶媒、芳香族炭化水素
系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、エス
テル系溶媒、ニトリル系溶媒、水またはこれらの混合溶
媒である、〔10〕、〔11〕、〔12〕、または〔1
3〕記載の製造方法。
【0005】本発明における各種の基を詳細に説明する
と次の通りである。なお、以下の説明は、当該基が他の
置換基の一部である場合にも該当する。
【0006】低級アルキル基としては、炭素原子数1〜
6の直鎖状もしくは分枝鎖状の低級アルキル基が挙げら
れ、具体的には例えば、メチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル
基、sec-ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n
−ヘキシル基等が挙げられる。特にエチル基、n−プロ
ピル基、イソプロピル基が好ましい。
【0007】ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
【0008】低級アルコキシ基としては、炭素原子数1
〜6の直鎖状もしくは分枝鎖状の低級アルコキシ基が挙
げられ、具体的には例えば、メトキシ基、エトキシ基、
n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ
基、イソブトキシ基、t−ブトキシ基等が挙げられる。
【0009】アシル基としては、アルカノイル基および
アロイル基が挙げられる。アルカノイル基としては、カ
ルボニル基の2つの結合手の片方に前記低級アルキル基
が結合した基が挙げられ、具体的にはアセチル基が挙げ
られる。アロイル基としては、カルボニル基の2つの結
合手の片方にアリール基が結合した基が挙げられ、アリ
ール基上に1または複数の置換基を有していてもよい。
置換基としては、低級アルキル基、低級アルコキシ基、
およびハロゲン原子が挙げられる。アロイル基として具
体的にはベンゾイル基、トルオイル基が挙げられる。
【0010】アリール基としては、例えば炭素原子数1
0個以下のアリール基が挙げられ、具体的には例えばフ
ェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等が挙げられる。
【0011】低級アルコキシカルボニル基としては、例
えば式:−C(=O)OR10で表される基(式中、R
10は低級アルキル基を表す)が挙げられる。
【0012】一般式(2)で表される光学活性な酒石酸
類の具体例としては、例えば、酒石酸、ジイソプロピル
酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、ジパ
ラトルオイル酒石酸、ジパラアニソイル酒石酸、および
ジピバロイル酒石酸等が挙げられるが、好適な酒石酸と
しては、ジベンゾイル酒石酸が挙げられる。
【0013】2−(1−アミノアルキル)アニリン類に
は、R体、S体の二種類の光学異性体が存在するが、本
発明の製造方法に用いられる2−(1−アミノアルキ
ル)アニリン類は、それらのうちのいずれか一方が過剰
な両者の混合物であってもよいし、ラセミ体であっても
よい。
【0014】光学活性な酒石酸類には、R体、S体の二
種類の光学異性体が存在するが、そのどちらも用いるこ
とができ、目的とする光学活性2−(1−アミノアルキ
ル)アニリン類に応じて選択して用いられる。
【0015】本発明の光学分割方法に関し説明する。
【0016】一般式(1)で表される化合物の光学異性
体の混合物と一般式(2)で表される光学活性な化合物
の反応は溶媒中で行われる。溶媒としては、例えば、メ
タノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコー
ル系溶媒、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳
香族炭化水素系溶媒、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭
化水素溶媒、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエー
テル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、酢酸エ
チル等のエステル系溶媒、アセトニトリル等のニトリル
系溶媒、および水等が挙げられ、これらの溶媒は単独で
用いてもよいし、混合溶媒として用いてもよい。
【0017】かかる溶媒の使用量は、一般式(1)で表
される2−(1−アミノアルキル)アニリン類に対し
て、通常、5.0〜100重量倍、好ましくは10.0
〜50.0重量倍である。溶媒は、予め一般式(1)で
表される2−(1−アミノアルキル)アニリン類もしく
は一般式(2)で表される酒石酸類に加えておいてもよ
い。
【0018】光学活性な酒石酸類の使用量は2−(1−
アミノアルキル)アニリン類に対して、通常0.1〜
1.1モル倍、好ましくは0.5〜1.0倍である。
【0019】一般式(1)で表される2−(1−アミノ
アルキル)アニリン類と一般式(2)で表される光学活
性な酒石酸類の反応は、通常、一般式(1)で表される
2−(1−アミノアルキル)アニリン類を溶媒に溶解さ
せた溶液に、一般式(2)で表される光学活性な酒石酸
類をそのまま、あるいは、溶媒に溶解させ溶液として添
加することにより行われる。かかる添加は一度に行って
もよいし、連続的に行ってもよい。反応温度は、通常0
℃以上、反応混合物の還流温度以下の範囲で行われる。
【0020】反応終了後、光学活性2−(1−アミノア
ルキル)アニリン類は、光学活性な酒石酸類とジアステ
レオマー塩を形成しており、通常、一方のジアステレオ
マー塩の一部が反応溶液中に析出している。析出したジ
アステレオマー塩は、そのまま取り出してもよいし、該
反応溶液を冷却、あるいは、濃縮することにより、さら
に多くのジアステレオマー塩を析出させてからとりだし
てもよい。反応条件によっては、該ジアステレオマー塩
が反応溶液に完全に溶解していることもあり、この場合
には、該反応溶液を冷却、あるいは、濃縮することによ
り、該ジアステレオマー塩を析出させて取り出すことが
できる。析出させたジアステレオマー塩は、通常の濾過
操作によって、容易に取り出すことができる。
【0021】このようにして得られる光学活性2−(1
−アミノアルキル)アニリン類と光学活性な酒石酸類と
ジアステレオマー塩は、そのまま、あるいは、洗浄、再
結晶等により、さらに精製した後、アルカリ処理するこ
とにより、容易に光学活性2−(1−アミノアルキル)
アニリン類に導くことができる。
【0022】アルカリ処理は、通常ジアステレオマー塩
とアルカリを混合することにより行われ、混合温度は、
通常0℃〜100℃の範囲である。用いられるアルカリ
としては、通常、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等
のアルカリ金属水酸化物、炭酸水素ナトリウム等のアル
カリ金属重炭酸塩、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭
酸塩等の水溶液が挙げられ、その濃度は、通常1〜50
重量%、好ましくは、5〜20重量%の範囲である。ま
たアルカリの使用量は、ジアステレオマー塩に対して、
通常、1〜5倍モル程度である。
【0023】ジアステレオマー塩をアルカリ処理する
と、通常、光学活性2−(1−アミノアルキル)アニリ
ン類は、該アルカリ水溶液から油層として分液してお
り、これをそのまま分離してとりだしてもよいし、ま
た、該アルカリ水溶液に水に不溶の有機溶媒を加えて抽
出処理して、得られた有機層から有機溶媒を留去して、
光学活性2−(1−アミノアルキル)アニリン類をとり
だしてもよい。水に不溶の有機溶媒としては、例えば、
ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル等のエー
テル系溶媒、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の
芳香族炭化水素系溶媒、酢酸エチル等のエステル系溶
媒、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン系炭化
水素系溶媒等が挙げられ、その使用量は、用いたジアス
テレオマー塩に対して、通常1〜50重量倍量の範囲で
ある。かかる水に不溶の有機溶媒は、ジアステレオマー
塩をアルカリ処理する際に予め加えておいてもよい。
【0024】一般式(1)で表される化合物の光学異性
体の混合物は、公知であるかまたは公知化合物から文献
記載の方法を参考にして合成することができる。(例え
ば、シンセテイック、コミュニケーション、Synth. Com
mun. 1998, 28, 4067)。
【0025】
【実施例】以下、参考例、実施例により本発明を更に詳
細に説明するが本発明を何ら限定するものではない。な
お、得られた光学活性2−(1−アミノアルキル)アニ
リン類の光学純度は、光学活性カラム((S)-インドリ
ン-2-カルボン酸および(R)-1-(α-ナフチル)エチルアミ
ンを結合したアミノシリカゲル(粒径 5μm、細孔径
120オングストローム)、4.6mmx25cm 、商品名SUMIC
HIRAL OA-4900 株式会社住化分析センター)を用いる
高速液体クロマトグラフ分析法によって求めた(測定条
件 移動層:ヘキサン/テトラフヒドロフラン/メタノー
ル/トリフルオロ酢酸 = 540/140/20/2、カラム温度:室
温、流速:1.0ml/min、検出波長:254nm)。
【0026】参考例 2−(1−アミノ−2−メチルプロピル)アニリンの合
成 2−アミノベンゾニトリル (11.8g, 100 mmol)、塩化銅
(574mg, 4 mmol)、t−ブチルジメチルシリルクロライ
ド (15.1g, 100 mmol) のテトラヒドロフラン溶液(300
ml)に氷冷下でイソプロピルマグネシウムブロミド(2
00ml, 2.0M テトラヒドロフラン溶液, 400 mmol)を滴
下した。室温まで昇温させ2時間攪拌した。再び、氷冷
した後、ボランテトラヒドロフラン錯体 (200ml, 1.0M
テトラヒドロフラン溶液, 200 mmol) を滴下した。室温
まで昇温させ2時間攪拌した。反応終了後、水と酢酸エ
チルを加え、有機層から4N HCl水溶液を用いて抽出し
た。得られた水層を合わせ、アンモニア水を加えた後、
酢酸エチルを用いて抽出した。得られた有機層を硫酸ナ
トリウムにて乾燥した後、溶媒を減圧下で留去し表題化
合物を6.02g得た(73%)。
【0027】実施例1 参考例1で得たラセミ体の2−(1−アミノ−2−メチ
ルプロピル)アニリン(1.24 g, 7.55 mmol)とジベン
ゾイル L−酒石酸 (dibenzoyl-L-tartaric acid, L-D
BTA) (2.76 g, 7.95 mmol)にメタノール(22.5 g)および
トルエン(45.0g)を加えて80℃で1時間加熱攪拌し
た。50℃まで冷却し種晶を加えた。さらに、室温まで
冷却し、24時間攪拌した。濾過を行い、ジアステレオ
マー塩1.60gを得た(光学純度78.4%e.e.)。 実施例2 実施例1で得たジアステレオマー塩(0.86 g)にメタノ
ール(3.22 g)およびトルエン(9.68 g)を加えて80℃
で1時間加熱攪拌した。室温まで冷却し、24時間攪拌
した。濾過を行い、ジアステレオマー塩0.71 gを得た
(光学純度90.0%e.e.)。 実施例3 実施例2で得たジアステレオマー塩(0.70 g)にメタノ
ール(5.25 g)およびトルエン(5.25 g)を加えて80℃
で1時間加熱攪拌した。室温まで冷却し、24時間攪拌
した。濾過を行い、ジアステレオマー塩0.55 gを得た
(光学純度97.8%e.e.)。 実施例4 実施例3で得たジアステレオマー塩(0.55 g)に酢酸エ
チル(5.5 g)と5重量%水酸化ナトリウム水溶液(5.5
g)を加えて室温で1時間攪拌した。酢酸エチルで抽出
した後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧下溶媒を留
去し、黄色液体の(S)−2−(1−アミノ−2−メチ
ルプロピル)アニリン0.17 gを得た(光学純度97.8%e.
e.)。1 HNMR (CDCl3): δ ppm: 0.75 (3H, d, J = 6.8 Hz),
1.03 (3H, d, J = 6.6 Hz), 2.16-2.28 (1H, m), 3.59
(1H, d, J = 8.6 Hz), 4.70 (1H, br), 6.61-7.06(4H,
m). 比旋光度:[α]D = -21.7 (c = 1.0, MeOH, 20℃)
【0028】
【発明の効果】本発明の光学活性2−(1−アミノアル
キル)アニリン類およびその光学活性な酒石酸類との
塩、並びにそれらの製造方法を利用することにより、特
開平7−41465号公報に開示された虚血性心疾患等
の治療薬として有用な化合物などを収率よく、高い光学
純度で得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07M 7:00 C07M 7:00 (72)発明者 村岡 正実 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友製薬株式会社内 Fターム(参考) 4H006 AA01 AA02 AB84 AC83 AD33 BB11 BB14 BB15 BB17 BB21 BC31 BE10 BN10 BS10

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1): 【化1】 [式中、Rは低級アルキル基を表す。Rは水素原
    子、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基
    を表す。*は不斉炭素原子を表す。]で表される、光学
    活性な化合物。
  2. 【請求項2】 Rが炭素原子数2〜4の低級アルキル
    基である、請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 Rがイソプロピル基である、請求項2
    記載の化合物。
  4. 【請求項4】 一般式(1): 【化2】 [式中、Rは低級アルキル基を表す。Rは水素原
    子、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基
    を表す。*は不斉炭素原子を表す。]で表される光学活
    性な化合物と、一般式(2): 【化3】 [式中、Rは水素原子、低級アルキル基、アシル基、
    または低級アルコキシカルボニル基を表す。*は不斉炭
    素原子を表す。]で表される光学活性な化合物との塩。
  5. 【請求項5】 一般式(1): 【化4】 [式中、Rは低級アルキル基を表す。Rは水素原
    子、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基
    を表す。*は不斉炭素原子を表す。]で表される化合物
    の光学異性体の混合物と、一般式(2): 【化5】 [式中、Rは水素原子、低級アルキル基、アシル基、
    または低級アルコキシカルボニル基を表す。*は不斉炭
    素原子を表す。]で表される光学活性な化合物を溶媒中
    で反応させることを特徴とする、一般式(1)で表され
    る光学活性な化合物と一般式(2)で表される光学活性
    な化合物との塩の製造方法。
  6. 【請求項6】 Rが炭素原子数2〜4の低級アルキル
    基である、請求項5記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 Rがイソプロピル基である、請求項6
    記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 一般式(2)で表される光学活性な化合
    物の使用量が、一般式(1)で表される化合物の光学異
    性体の混合物に対して0.1〜1.1倍モルである、請
    求項5、6、または7記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 溶媒が、アルコール系溶媒、芳香族炭化
    水素系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、
    エステル系溶媒、ニトリル系溶媒、水またはこれらの混
    合溶媒である、請求項5、6、7、または8記載の製造
    方法。
  10. 【請求項10】 一般式(1): 【化6】 [式中、Rは低級アルキル基を表す。Rは水素原
    子、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基
    を表す。*は不斉炭素原子を表す。]で表される化合物
    の光学異性体の混合物と、一般式(2): 【化7】 [式中、Rは水素原子、低級アルキル基、アシル基、
    または低級アルコキシカルボニル基を表す。*は不斉炭
    素原子を表す。]で表される光学活性な化合物を溶媒中
    で反応させて、光学活性2−(1−アミノアルキル)ア
    ニリン類と光学活性な化合物のジアステレオマー塩を
    得、該ジアステレオマー塩をアルカリ処理することを特
    徴とする、光学活性な一般式(1)で表される化合物の
    製造方法。
  11. 【請求項11】 Rが炭素原子数2〜4の低級アルキ
    ル基である、請求項10記載の製造方法。
  12. 【請求項12】 Rがイソプロピル基である、請求項
    11記載の製造方法。
  13. 【請求項13】 一般式(2)で表される光学活性な化
    合物の使用量が、一般式(1)で表される化合物の光学
    異性体の混合物に対して0.1〜1.1倍モルである、
    請求項10、11、または12記載の製造方法。
  14. 【請求項14】 溶媒が、アルコール系溶媒、芳香族炭
    化水素系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、エーテル系溶
    媒、エステル系溶媒、ニトリル系溶媒、水またはこれら
    の混合溶媒である、請求項10、11、12、または1
    3記載の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012532922A (ja) * 2009-07-14 2012-12-20 シプラ・リミテッド レボシメンダンの製造方法及びその方法で用いる中間体
JP2019501923A (ja) * 2016-01-04 2019-01-24 アモーレパシフィック コーポレーションAmorepacific Corporation 極性非プロトン性溶媒を用いたn−[4−(1−アミノエチル)−フェニル]−スルホンアミド誘導体のキラル分割方法

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