JP2003226349A - 蓋材及びその製造方法 - Google Patents

蓋材及びその製造方法

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JP2003226349A
JP2003226349A JP2002026346A JP2002026346A JP2003226349A JP 2003226349 A JP2003226349 A JP 2003226349A JP 2002026346 A JP2002026346 A JP 2002026346A JP 2002026346 A JP2002026346 A JP 2002026346A JP 2003226349 A JP2003226349 A JP 2003226349A
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Masafumi Hiura
雅文 日浦
Eitaro Fukutaka
永太郎 福高
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Denka Co Ltd
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Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミニウム箔を用いない蓋材で、絞り成形
包装適性に優れ、使用後プラスチックとして回収できる
かもしくは容易に焼却処理できる蓋材を提供する。 【解決手段】 少なくとも基材層とヒートシール層から
なる積層フィルムで、基材層としてスチレン系単量体
(A)と共役ジエン系単量体(B)の連鎖を有し、組成
比B/(A+B)が0.10〜0.26である共重合体
のフィルムを用い、基材層/積層フィルムの厚さの比率
を0.50〜0.90とした絞り成形用の蓋材であり、
その蓋材よりなる食品容器包装体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば各種乳酸菌
飲料、ヨーグルト、ミルク、ゼリーやその他乳製品など
の食品容器の蓋材に関する。尚、本発明において樹脂組
成物の配合組成を表す単位は、特に断らない限り質量基
準の値である。
【0002】
【従来の技術】従来、乳酸菌飲料、ヨーグルト、ミル
ク、ゼリーやその他乳製品などの食品が入れられてい
る、ポリスチレンまたはポリエチレン製容器の蓋は、一
般的に印刷の施されたアルミニウム箔にポリエチレンフ
ィルム及びヒートシール層等を積層した多層の積層体が
用いられている。例えば図5に示すように、20〜50
μm厚のアルミニウム箔(51)の表面に必要に応じて
密着性を向上させるために、ポリウレタンなどのアンカ
ーコート(52)を形成して印刷を行い、印刷面(5
3)を保護し、アルミニウム箔の防食のためにエポキシ
樹脂、セルロース、メラニン樹脂などのオーバーコート
(54)を施す。一方、アルミニウム箔(51)の裏面
側には、上記と同様のアンカーコート(55)を介して
厚さ10〜30μm程度の低密度ポリエチレンフィルム
(56)を接合し、ポリエチレンフィルム16にホット
メルト接着剤を塗布しヒートシール層(57)を形成す
る。
【0003】このような蓋材において、アルミニウム箔
は、空気に対するバリヤー性に優れており、内容物を保
護することや、デッドホールド性(蓋を開封したときに
折り曲げられた状態が維持される性質)に富むことか
ら、消費者が開封して飲食しやすくする等の目的で用い
られる。又ヒートシール層は、蓋と容器本体を手で開封
可能な程度にヒートシールするために設けられる。一方
で、消費者が飲食する際に、これらの蓋を引き剥がして
容器に口をつけることがあり、その口をつける部分の衛
生性を配慮して、図2のように蓋材が容器頭部の側面を
覆うように絞り成形されているのが一般的である。この
ときに前記のデッドホールド性同様、アルミニウム箔が
常温で絞り成形が容易であり、その形状を保持する性質
があることが、該蓋材でアルミニウム箔が用いられる主
要な理由の一つである。一般的な熱可塑性樹脂フィルム
の積層体では、このような特性を得ることは困難であ
り、実用性が乏しかった。
【0004】一方、食品製造メーカーでは、前記の蓋材
を打ち抜き絞り成形した蓋(以下「成形蓋」という)と
し、これを食品を充填した容器に高速で且つ正確にキャ
ッピングしヒートシールする方法や、予め打ち抜いた蓋
材を、食品を充填した容器上に吸引搬送しヒートシール
した後、容器口元を覆うように絞り加工するといった方
法で用いられる。これらの工程の後に、絞り加工した形
状が一定に保たれることが重要であり、特に前者の方法
の成形蓋は、絞り成形した後のキャッピング工程への搬
送時にその形状が一定に保持されることが重要な要素と
なっている。
【0005】また、この成形蓋は消費者が開封して飲食
をした後には、従来は廃棄物として廃棄され焼却されて
いた。しかし近年使用済みの包装材料を回収して再利用
するために、各地方自治体において廃棄物の分別回収が
進展してきており、前記アルミニウム箔と樹脂フィルム
の積層体からなる成形蓋は、両者を完全に分離できない
ことから、前記のような優れた特性を有しているが、そ
の分別回収ができず焼却するしかなく、焼却した場合も
アルミニウム箔は完全に灰化しないため、多量の未焼却
物が残るという問題を生じている。更に、アルミ箔は裂
けやすいため、その包装工程のトラブルで誤って食品に
混入した場合に、アルミ箔は金属探知器で検出できない
ことからこれを除くことができず、より裂けにくい代替
材料の開発が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題を
解決する為に、アルミニウム箔を用いない蓋材であっ
て、常温で絞り成形ができる樹脂組成物フィルムの積層
体からなり、プラスチックとして回収できるかもしくは
容易に焼却処理できる蓋材を提供するものである。
【0007】更に本発明は、アルミニウム箔を含まなく
ても、絞り成形した形状が経時的に殆ど変化しない樹脂
組成物フィルムの積層体からなる成形蓋を提供すること
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決することを目的として鋭意検討した結果、基材層
としてアルミニウム箔の代わりに特定比率のスチレン系
単量体単位および共役ジエン系単量体の連鎖からなる重
合体を用いて検討を重ね、その結果として常温で絞り成
形できる蓋材が得られることを見出し本発明に至った。
即ち、少なくとも基材層、ヒートシール層からなる積層
フィルムであって、基材層がスチレン系単量体(A)及
び共役ジエン系単量体(B)の連鎖を有し、組成比B/
(A+B)が0.10〜0.26である共重合体を主成
分とした組成物からなり、基材層/積層フィルムの厚さ
比率が0.50〜0.90であることを特徴とする絞り
成形用蓋材である。一方で本発明は、これらの蓋材の製
造方法及び蓋材よりなる成形蓋を有する食品容器包装体
を含む。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
【0010】一般に絞り成形用蓋材は、例えば前記のよ
うな構成の積層体フィルムもしくはシートをロール状に
巻いた形状で食品を製造するメーカーに供給され、そこ
で円形に打ち抜いた後成形機を用いて図3に示すよう
に、容器頭部の形状の平坦部(31)と、ひだを有する
スカート部(32)をそなえた成形蓋(3)に常温にて
絞り成形される。その後内容物を充填したポリエチレン
やポリスチレン等の熱可塑性樹脂組成物からなる容器に
かぶせられヒートシールされる。従来から使用されてい
る前記のアルミニウム箔を用いた蓋材は、絞り成形の際
に容易に図3に示した形状に加工される。これを熱可塑
性樹脂積層体に置き換えるには、少なくともその樹脂積
層体が、常温で絞り成形した後もスカート部の形状が図
3の状態に保たれることが必要である。
【0011】絞り成形の形状の保持性が不十分な場合に
は、スカート部が経時的に開き(スプリングバック現
象)、容器口元を覆えなくなる。また生産工程中でも復
元する傾向があるため、成形蓋の搬送及びキャッピング
を正確に行うことが困難となるがある。また、成形蓋が
脆いと、絞り成形または開封時に破断することが有り、
その場合は蓋としての機能を果たせなくなる。絞り成形
後のスプリングバック現象がその後の搬送、キャッピン
グに支障を来たさない目安は、図4に示したスカート部
の広がり、即ちスカート直径(42)と成形蓋天面直径
(41)の差の成形蓋天面直径(41)に対する比率
が、10%以内に抑えられることである。
【0012】本発明の蓋材は、基本的には図1に示すよ
うに、基材層(11)及びヒートシール層(13)から
なり、それらの中間に、必要に応じて接着層(12)を
設ける。
【0013】本発明において基材層(11)に用いる共
重合体を構成するスチレン系単量体(A)とは、スチレ
ンまたは、α−メチルスチレン等であり、共役ジエン系
単量体(B)とは、ブタジエン又はイソプレン等であ
る。これらの単量体から共重合体を製造するには、陰イ
オン系重合開始剤により、単量体を段階的に重合する方
法、両単量体の混合物を不活性溶媒中で共重合する方
法、又は、これらを適当に併用する方法によって製造さ
れる。該共重合体中に占める共役ジエン単量体の組成比
B/(A+B)は、0.10〜0.26である。0.1
0未満ではフィルムが脆くなり、絞り加工時に割れが生
じてしまう。又0.26を超えると得られたフィルムが
ゴム弾性体的な機械特性を有してきて、絞り成形の形状
の保持性が不十分になりスカート部(32)が経時的に
開いてしまうスプリングバック現象を生じてしまう。
【0014】又、該共重合体は、スチレン系単量体
(A)及び共役ジエン単量体(B)の連鎖を有し、重量
平均分子量は一般的には6万〜25万の範囲のものであ
る。(A)及び(B)の連鎖の形態は特に限定されるも
のではなく、(A)連鎖/(B)連鎖/(A)連鎖から
なる共重合体のみならず、例えば前記の連鎖を複数回繰
り返したいわゆる「マルチブロック共重合体」であって
も良く、一方で、(A)及び(B)からなる連鎖を3〜
5個、多官能性化合物により結合させたいわゆる「星型
ブロック共重合体」であっても良い。又、その分子構造
としては、それぞれの連鎖が完全連鎖もしくは、特開昭
48−48456に見られる如く、(A)連鎖と(B)
連鎖の間に、(A)連鎖と(B)連鎖の比率が連続的に
変化した遷移部を有するいわゆるテーパードブロック構
造を持つもののいずれでもよい。なお、本発明の組成物
は、その特性を損なわない範囲で、ポリスチレン等の樹
脂を添加してもよい。
【0015】基材層(11)の蓋材(1)である積層フ
ィルム全層に対する厚さの比率は、0.50〜0.90
であることが重要であり、好ましくは0.60〜0.8
5である。この比率が0.50未満では、蓋材(1)を
絞り成形した直後から経時的にスカート部(32)の折
れ曲がりが緩和され、スカートの広がりが10%を越え
るものが発生し、この成形蓋の搬送時に支障をきたす。
又0.90を越えると、接着層(12)やヒートシール
層(13)が薄くなり過ぎて、各層間の必要な接着強度
あるいは容器とのヒートシール性が得られなくなる。ま
た、蓋材(1)の全体の厚さは、絞り成形性や経済性の
観点から100〜300μmが一般的である。
【0016】本発明の基材層(11)を構成する組成物
には、絞り成形性に問題がなく、基材層表面への移行で
問題の生じることのない範囲で、必要に応じて安定剤、
滑剤、顔料等の添加剤を添加することができる。
【0017】又、本発明の蓋材は、基材層(11)を補
強するためやもしくは印刷を施すために、基材層(1
1)のヒートシール層(13)と反対側に各種フィルム
層を設けることができる。例えば、無延伸ポリプロピレ
ンフィルム、2軸延伸ポリプロピレンフィルム、2軸延
伸ポリエステルフィルム等が挙げられる。2軸延伸を施
したフィルムは弾性率が高く、曲げ、引張り等に対して
抵抗力があるため開封時の蓋破れに対する抵抗を増大す
る。しかしながら、絞り成形時の形状保持には逆効果と
なり、絞り成形後のスプリングバック現象を引き起こし
易くなるためできるだけ薄いフィルムを用いることが好
ましい。
【0018】本発明のヒートシール層(13)は、容器
素材との易剥離性有するものであれば特に限定されない
が、エチレン酢酸ビニル共重合体及びワックスを主成分
とするホットメルト接着剤、アクリル系接着剤、非相溶
樹脂ブレンド系接着剤等が好適に使用される。非相溶系
の樹脂ブレンドの例としては、高密度ポリエチレン、低
密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン
−1、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合
体、スチレン−ブタジエン共重合体およびその水添物、
熱可塑性ポリウレタン等のブレンド物があげられる。な
お、ヒートシール強度は、手で容易に開封可能な強度で
あることが好ましく、容器口部に対する剥離強度の最大
値が剥離強度300m/分の際に10Nを目安となるよ
う、シール層の厚さ、配合を調整する。
【0019】本発明は必要に応じ前記のように接着層
(12)を設ける事が好ましい。接着層(12)は、基
材層(11)とヒートシール層(13)を接合すること
を目的としており、特に限定されるものではないが、ポ
リウレタン樹脂等のアンカーコート単独とするケース、
アンカーコート層にさらにポリオレフィンのフィルムを
積層するケース、アンカーコートなしに基材層(11)
と直接接着可能な変性ポリオレフィンフィルム層を設け
るケースがある。ポリオレフィンフィルムはヒートシー
ル層(13)の容器に対する密着性を上げ、蓋材(1)
にクッション性を与えると共に、気密性を確保する機能
を有するものである。
【0020】本発明の蓋材(1)は、通常の多層フィル
ムの製造方法にて製造可能である。例えば、基材層(1
1)をT−ダイ法により単層押出製膜した後に、フィル
ムの片面にアンカーコートを施し、別途押出製膜したヒ
ートシール層(13)とをポリエチレン押出しラミネー
トする方法、あるいは基材層(11)に接着層(12)
とヒートシール層(13)をフィードブロック法または
マルチマニホールド法T−ダイにて共押出しラミネート
する方法、更には、マルチマニホールド法T−ダイを用
い基材層(11)、接着層(12)及びヒートシール層
(13)を同時共押出する方法などがある。
【0021】本発明の蓋材は必要に応じて帯電防止処理
することができる。帯電防止剤として界面活性剤系帯電
防止剤、高分子型帯電防止剤等をグラビアロール、ロー
ルコーターやスプレー等で塗布する事ができる。また、
これら帯電防止剤を均一に塗布するために、帯電防止剤
処理を行う前に、表面にコロナ処理やオゾン処理するこ
とが望ましい。
【0022】本発明の蓋材は、ポリスチレン系容器や高
密度ポリエチレン樹脂をブロー成形して得られた図2に
示した形状の容器や、ポリスチレン系樹脂やポリプロピ
レン系樹脂シートを真空成形等の熱成形することで作製
された容器の蓋として用いることができる。
【0023】本発明の絞り成形用蓋材は、例えば食品容
器包装の場合、積層体フィルムもしくはシートをロール
状に巻いた形状で食品を製造するメーカーに供給され、
そこで円形に打ち抜いた後成形機を用いて図3に示すよ
うに、容器頭部の形状の平坦部(31)と、ひだを有す
るスカート部(32)をそなえた成形蓋(3)に常温に
て絞り成形される。その後内容物を充填した前記のポリ
エチレンやポリスチレン等の熱可塑性樹脂組成物からな
る容器にかぶせられヒートシールされ容器と結合して食
品包装体となる。
【0024】
【実施例】以下本発明の実施例を比較例と対比して説明
する。 (実施例1) 重合缶に550kgのシクロヘキサンと
100gのテトラヒドロフラン及び40kgのスチレン
を仕込み、攪拌を行いながら温度30℃にて2000ミ
リリットルのn−ブチルリチウム(10%シクロヘキサ
ン溶液)を添加後、昇温を行い温度45℃で1時間重合
させた。続いてブタジエン4kgを添加して重合した後、
スチレン75kgとブタジエン16kgを添加し、70
℃で1時間重合させた。続いてさらに、温度45℃でブ
タジエン4kgを添加して重合した後、スチレン75k
gとブタジエン16kgを添加し、70℃で1時間重合
させた。その後、重合液に水を添加し、重合を停止さ
せ、溶媒除去、乾燥させて共重合体樹脂(スチレン含有
量83%、ブタジエン含有量17%)を得た。この共重
合体樹脂を用い、φ40mm押出機(L/D=26)に
て150μm厚みのフィルムを製膜した。また、製膜後
にラミネート表面にコロナ処理を施したものを基材層用
フィルムとした。
【0025】一方、ヒートシール層の組成物として
(a)スチレン−ブタジエンブロック共重合体樹脂(電
気化学工業社製、商品名:デンカクリアレン、スチレン
含有量80%、ブタジエン含有量20%)、(b)エチ
レン−ブテン−1ランダム共重合体(三井化学製、商品
名:タフマーA)、(c)スチレン−ブタジエンブロッ
ク共重合体(JSR社製、商品名:STRレジン、スチ
レン40%、ブタジエン60%)、(d)耐衝撃性ポリ
スチレン樹脂(東洋スチレン社製、商品名:トーヨース
チロールHI−E6)をそれぞれ40,25,25,1
0%となるようにブレンドした後、単軸押出機(シリン
ダー径40mm)にて温度200℃で溶融混練し、コン
パウンドペレットとし、単軸押出機(シリンダー径40
mm)にて、押出温度200℃、ブローアップ比2.0
倍、引取速度20m/分で30μ厚みのフィルムを製膜
した。製膜後にラミネート表面にコロナ処理を施し、シ
ール層用フィルムとした。
【0026】次に押出しラミネータを用い、片側から前
記の基材層用フィルムを繰り出し、コロナ処理面にアン
カーコーターによりイソシアネート系二液型アンカーコ
ート剤(武田薬品工業社製、商品名タケラックA97
1、タケネートA3)をコーティングし、乾燥させ、他
方から前記のシール層用フィルムを繰り出し、T−ダイ
を備えた単軸押出ラミネータ(シリンダー径65mm)
により、温度320℃で押出した低密度ポリエチレン樹
脂(日本ポリケム社製、商品名:ノバテックLD)を厚み
20μmになるように押出しラミネートを行い、総厚2
00μmの蓋材原反を得た。
【0027】(実施例2) 重合缶に520kgのシク
ロヘキサンと100gのテトラヒドロフラン及び74k
gのスチレンを仕込み撹拌を行いながら温度30℃にて
1200ミリリットルのn−ブチルリチウム(10%シ
クロヘキサン溶液)を添加後、昇温を行い、温度45℃
で1時間重合させた。続いてスチレン126kgとブタ
ジエン50kgを添加し、70℃で1時間重合させた。
その後、重合液に水を添加し、重合を停止させ、溶媒除
去、乾燥させて共重合体樹脂(スチレン含有量80%、
ブタジエン含有量20%)を得た。この共重合体樹脂を
用いて基材層用のフィルムを得た以外は、実施例1と同
様にして総厚200μmの蓋材原反を得た。
【0028】(実施例3) 基材層としてスチレン−ブ
タジエン共重合体樹脂(電気化学工業社製、商品名:デ
ンカクリアレン730L、スチレン含有量75%、ブタ
ジエン含有量25%)を用いた以外は、実施例1と同様
にして総厚200μmの蓋材原反を得た。
【0029】(比較例1) 基材層として150μmの
HIPSシートを使用した以外は実施例1と同様にして
総厚200μmの蓋材原反を得た。
【0030】(比較例2) 基材層の厚さを40μm、
接着層の厚さを30μmとした以外は、実施例1と同様
に作製を行い、総厚100μmの蓋材原反を得た。
【0031】(比較例3) 比較の為、厚さ13μmの
アルミ箔よりなる総厚73μmの市販の蓋材を用いた。
【0032】(評価方法)前記の実施例及び比較例の蓋
材原反を、小型飲料容器の充填用に一般に使用されてい
る撃ち抜き、絞り成形、搬送、容器への蓋の装着(キャ
ッピング)、ヒートシールを実施する為の装置(四国化
工機社製CH15、超音波加熱方式に変更)を用いて評
価を行った。 1) 絞り成形性; 常温での絞り成形性で直径24m
m、スカート長さ5.5mmの蓋を成形した際に、その
直後及び1分後のスカート部先端の直径を測定し、天面
直径から広がった大きさを表示した。又、スカート広が
りは、成形直後のスカート部先端の直径の測定値の天面
直径に対する比率(%)で表示した。 2) 搬送・キャッピング性; 絞り成形された蓋がシ
ューター内で詰まることなくスムーズに搬送され、容器
に適切に装着されるかを評価した。評価基準を表2に示
した。
【0033】前記の評価の結果を表1に示した。実施例
に従って作製された蓋材及びアルミ箔を用いた比較例3
の蓋材は、絞り成形性が良好で、搬送・キャッピング性
も適切であった。一方で、比較例1及び比較例2の蓋材
は、絞り成形性や搬送・キャッピング性が不十分であ
り、使用できないものであった。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【発明の効果】本発明により得られた蓋材は、アルミニ
ウム箔を用いない蓋材で絞り成形ができる熱可塑性樹脂
組成物フィルムの積層体で、絞り成形した形状が経時的
に殆ど変化しない成形蓋が得られる。この成形蓋は包装
適性に優れており、且つ容器使用後、容器から剥がした
成形蓋は、プラスチックとして回収できるかもしくは灰
化しない焼却残渣を残さず容易に焼却処理できる環境対
応の包装材料である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の蓋材の層構成の一例を示した断面図
である。
【図2】 成形蓋が容器頭部を覆っている状態を示した
模式図である。
【図3】 絞り成形した蓋の形状を示す斜視図である。
【図4】 絞り成形した蓋のスカート部の広がり量の定
義を示した模式図である。
【図5】 一般的に用いられている、アルミニウム箔を
用いた絞り成形用蓋材の層構成を示した断面図である。
【符号の説明】
1 蓋材 11 基材層 12 接着層 13 ヒートシール層 2 容器 3 成形蓋 31 成形蓋天面 32 成形蓋スカート部 41 成形蓋天面直径 42 スカート直径 51 アルミニウム箔 52 アンカーコート 53 印刷層 54 オーバーコート 55 アンカーコート 56 ポリエチレンフィルム 57 ホットメルト接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 9:00 B29L 9:00 31:56 31:56 Fターム(参考) 3E084 AA04 AA12 AA24 AB01 BA08 BA09 CA01 CC08 FD13 GB08 HB01 HC03 HD01 KA14 LA01 LD01 4F100 AK01B AK05B AK73A AL02A AT00B BA25 DA01 GB16 GB18 GB23 JL00 JL01 JL12A YY00 YY00A 4F208 AA13F AA13K AC03 AG03 AH57 MA05 MA07 MB01 MG04 MG11 MG22

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも基材層とヒートシール層から
    なる積層フィルムであって、基材層がスチレン系単量体
    (A)及び共役ジエン系単量体(B)の連鎖を有し、組
    成比B/(A+B)が0.10〜0.26である共重合
    体を主成分とした組成物からなり、基材層/積層フィル
    ムの厚さの比率が0.50〜0.90である絞り成形用
    蓋材。
  2. 【請求項2】 請求項1の積層フィルムを絞り成形する
    ことを特徴とする成形蓋の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1の蓋材よりなる成形蓋を有する
    食品容器包装体。
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