JP2003226014A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2003226014A
JP2003226014A JP2002027579A JP2002027579A JP2003226014A JP 2003226014 A JP2003226014 A JP 2003226014A JP 2002027579 A JP2002027579 A JP 2002027579A JP 2002027579 A JP2002027579 A JP 2002027579A JP 2003226014 A JP2003226014 A JP 2003226014A
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ejection
group
electrodes
electrode
ink
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JP2002027579A
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English (en)
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Kazuhiro Kimura
和宏 木村
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Noritsu Koki Co Ltd
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Noritsu Koki Co Ltd
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 隣り合う吐出電極間のメニスカス形状が変形
することによって不具合が生じるのを抑制する。 【解決手段】 調整モードにおいて、Xグループの吐出
電極20に対して、正のパルス電圧を供給するととも
に、Yグループの吐出電極20に対して、Xグループの
吐出電極20に供給されるパルス電圧の位相を1/2周
期だけずらしたパルス電圧を供給する。すると、インク
に含まれる顔料粒子2aは、両グループの吐出電極間に
おいて、Yグループの吐出電極20に近づく方向への移
動と、Xグループの吐出電極20に近づく方向への移動
を交互に繰り返すようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体に対して
着色剤を吐出することによって画像を形成する画像形成
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】静電式インクジェットプリンタには、静
電場の偏向を利用することによって、所定の電荷を帯電
させた顔料粒子を含むインク液滴を、プリントヘッドか
ら用紙に向かって吐出することにより、用紙上に画像を
印刷するものがある。かかるプリンタに備えられたプリ
ントヘッドは、互いに隣接するように配置された複数の
吐出電極と、吐出電極と離隔して配置された補助電極と
を有しているのが一般的である。そして、吐出電極およ
び補助電極のそれぞれの電位を制御して、吐出電極およ
び補助電極近傍のインク液滴にクーロン力を作用させる
ことによって、インク液滴を用紙に向かって吐出して画
像を印刷することができる。
【0003】ここで、プリントヘッドとしては、用紙の
全幅にわたって互いに所定間隔だけ離隔して配置された
多数の吐出電極を含むライン状のものがある。従って、
かかるプリントヘッドの多数の吐出電極に対して、印刷
画像に基づくパルス電圧が選択的に供給されることによ
って、用紙の全幅にわたって画像を印刷することが可能
である。また、吐出電極に対して供給されるパルス電圧
のパルス電圧幅などが制御されることによって、用紙上
に印刷される画像の濃度が調整される。なお、画像が用
紙上に適正に印刷されるためには、隣り合う吐出電極間
のメニスカス形状が正常に維持されていることが好まし
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、多数の
吐出電極の一部から長時間にわたってインクが吐出され
ない場合には、その吐出電極にインクに含まれる顔料粒
子が付着してしまうことがある。そして、顔料粒子が、
特に吐出電極の先端部近傍に付着した場合には、隣り合
う吐出電極間のメニスカス形状が変形して、正常な形状
に維持されなくなる。そのため、吐出電極から吐出され
るインクの濃度が変化したり、吐出されるべきでない吐
出電極からインクが吐出されることがある。その結果、
用紙に印刷される画像が悪化したり、用紙上の余白部で
あるべき領域がインクによって汚れるという不具合が生
じてしまう。
【0005】そこで、本発明の主な目的は、隣り合う吐
出電極間のメニスカス形状が変形することによって不具
合が生じるのを抑制することができる画像形成装置を提
供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の画像形成装置は、互いに隣接するように
配置されており、記録媒体に対して着色剤を吐出するた
めの複数の吐出電極と、前記吐出電極と離隔して配置さ
れた補助電極と、前記吐出電極および前記補助電極のそ
れぞれの電位を制御するための制御部とを備えており、
前記制御部は、記録媒体に対して画像が形成されないと
きに、隣接する2つの前記吐出電極または隣接する2組
の吐出電極群のそれぞれに対して、両者間に電位差が生
じるとともに、両者の電位の大小関係が入れ換わるよう
な電圧信号を供給することを特徴とするものである。
【0007】請求項1によると、記録媒体に対して画像
が形成されないときに、隣接する2つの吐出電極(吐出
電極群)のそれぞれに対して、両者間に電位差が生じる
とともに、両者の電位の大小関係が入れ換わるような電
圧信号が供給されると、両者間において、着色剤に含ま
れる荷電粒子は、一方の吐出電極(吐出電極群)から他
方の吐出電極(吐出電極群)に向かって移動する状態と
他方の吐出電極(吐出電極群)から一方の吐出電極(吐
出電極群)に向かって移動する状態とを交互に繰り返す
ように移動する。従って、上述のような電圧信号が供給
される間において、当該荷電粒子が吐出電極に付着する
ことがないとともに、吐出電極に付着している荷電粒子
を除去することができる。従って、隣り合う吐出電極間
のメニスカス形状が変形することによって、画像が悪化
したり、記録媒体が汚れるなどの不具合が生じるのを抑
制することができる。その結果、安定した画像再現性を
得ることができるようになる。
【0008】また、請求項2の画像形成装置は、前記制
御部が、隣接する2つの前記吐出電極または隣接する2
組の吐出電極群のそれぞれに対して、同じ波形を有し且
つそれぞれの位相が1/2周期だけずれた電圧信号を供
給することを特徴とするものである。
【0009】請求項2によると、隣接する2つの吐出電
極(吐出電極群)間において、一方の吐出電極(吐出電
極群)から他方の吐出電極(吐出電極群)に向かって移
動する状態における当該荷電粒子に作用する力と、当該
荷電粒子が他方の吐出電極(吐出電極群)から一方の吐
出電極(吐出電極群)に向かって移動する状態における
当該荷電粒子に作用する力とが同じ大きさであって、且
つ、上記の2つの状態がそれぞれ維持される時間が同じ
になるため、当該荷電粒子が吐出電極に付着するのを効
率よく抑制することができるとともに、吐出電極に付着
している当該荷電粒子を効率よく除去することができ
る。
【0010】また、請求項3の画像形成装置は、前記制
御部が、隣接する2つの前記吐出電極または隣接する2
組の吐出電極群のそれぞれに対して電圧信号が供給され
る間は、前記補助電極を断線状態にすることを特徴とす
るものである。請求項3によると、主電界が吐出電極間
において生じるため、着色剤が吐出電極から記録媒体に
対して誤って吐出されるのを抑制することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明
の実施の形態の静電式インクジェットプリンタの概略構
成を示す図である。図2は、プリントヘッドの部分的な
斜視図である。図3は、プリントヘッドの概略構成を示
す図である。図4は、吐出電極に供給されるパルス電圧
の波形を示す図である。図5は、吐出電極の先端部近傍
の顔料粒子の動作を示す図である。
【0012】まず、本実施の形態の静電式インクジェッ
トプリンタ1の概略構成について、図1を参照して説明
する。図1に示す静電式インクジェットプリンタ1は、
インクタンク10と、ポンプ11と、インクリザーバ1
2と、プリントヘッド15とを備えている。ここで、ポ
ンプ11およびプリントヘッド15は、コントローラ4
0に接続されている。なお、プリントヘッド15とコン
トローラ40との間には、電源50、51が配置されて
いる。そして、インクタンク10、ポンプ11、インク
リザーバ12およびプリントヘッド15を含む第1循環
回路と、インクタンク10、ポンプ11およびインクリ
ザーバ12を含む第2循環回路とが形成されるように、
それぞれが配管によって接続されている。なお、インク
タンク10とポンプ11とを接続する配管およびポンプ
11とインクリザーバ12とを接続する配管は、いずれ
の循環回路においても共通である。
【0013】ここで、静電式インクジェットプリンタ1
において、用紙5上に所望のプリントが行われる場合に
は、インクタンク10に貯留されたインク2は、ポンプ
11によりインクリザーバ12に供給される。インクリ
ザーバ12に流入したインク2の一部は、プリントヘッ
ド15に供給される。そして、プリントヘッド15に供
給されたインク2の一部は、用紙5に対して吐出され、
プリントヘッド15から吐出されなかったインク2は、
インクタンク10内に戻される(以上、上述の第1循環
回路に対応する)。また、インクリザーバ12に流入し
たインク2のうち、プリントヘッド15に供給されなか
ったインク2は、インクリザーバ12から流出し、イン
クタンク10内に戻される(以上、上述の第2循環回路
に対応する)。なお、プリントが行われない場合には、
インク2がプリントヘッド15から用紙5に対して吐出
されることはないが、プリントが行われる場合と同様
に、第1および第2循環回路においてインク2は循環し
ている。
【0014】インクタンク10は、画像を形成するため
に用いられるインク2を貯留するためのものである。こ
こで、本実施の形態では、インク2は、正に帯電する性
質を有する顔料粒子2aと、この顔料粒子2aが分散し
た液状媒体2bとを含んでいるものである。ポンプ11
は、第1および第2循環回路においてインク2を循環さ
せるためのものである。また、インクリザーバ12は、
ポンプ11に起因するインク2の脈動がプリントヘッド
15に伝わるのを防止するとともに、その内部に配置さ
れた固定フィルタ(図示しない)によってインク2内の
比較的大きい径を有する顔料粒子2aなどの固形成分を
除去するためのものである。
【0015】プリントヘッド15は、用紙5に対してイ
ンク2を吐出して画像を形成するためのものである。プ
リントヘッド15は、図2および図3に示すように、筐
体30と、筐体30内に配置された多数の吐出電極20
と、筐体30の外部においてそれに離隔するように配置
された一対の補助電極21とを有している。なお、補助
電極21は、吐出電極20とそれに対向配置される用紙
5との間に設けられている。
【0016】多数の吐出電極20は、それぞれ棒状の部
材であって、所定の間隔を隔てて互いに平行となるよう
に隣接して配列されている。また、吐出電極20のそれ
ぞれの先端部は、ほぼ一直線上に並ぶように(ライン状
に)配置されている。ここで、ライン状に配列された多
数の吐出電極20の配列方向の長さは、画像が印刷され
る用紙5の幅とほぼ同じになっている。従って、吐出電
極20によって、用紙5の全幅にわたって画像を印刷す
ることができる。
【0017】筐体30は、略直方体形状であって、その
内部に中空を有する部材であって、インク供給孔31
と、インク排出孔32と、インク吐出孔33とが形成さ
れている。インク供給孔31は、インクタンク10から
インクリザーバ12を通過したインク2がプリントヘッ
ド15に供給されるための開口である。また、インク排
出孔32は、インク供給孔31と対向するように設けら
れており、プリントヘッド15に供給されたインク2の
なかで、用紙5に対して吐出されないインク2をインク
タンク10に戻すための開口である。
【0018】ここで、筐体30内において、多数の吐出
電極20は、インク供給孔31とインク排出孔32との
間に配置されているため、インク供給孔31から筐体3
0内に流入したインク2の大部分は、多数の吐出電極2
0間に形成される隙間を通過した後で、インク排出孔3
2から筐体30の外部へ流出するようになっている。
【0019】また、インク吐出孔33は、画像が形成さ
れる用紙5に対向するように設けられており、筐体30
内に流入したインク2の一部を用紙5に対して吐出する
ための開口である。ここで、多数の吐出電極20のそれ
ぞれの先端部は、インク吐出孔33近傍に配置されてい
る。
【0020】補助電極21は、筐体30の外部におい
て、インク吐出孔33と近接するように配置されてい
る。また、一対の補助電極21は、所定間隔の空隙を隔
てて配置されている。なお、補助電極21間に形成され
る空隙は、筐体30のインク吐出孔33に対応してい
る。従って、吐出電極20から吐出されたインク2は、
インク吐出孔33を通過した後、引き続き、一対の補助
電極21間を通過して用紙5に到達する。
【0021】ここで、図3に示すように、多数の吐出電
極20は、コントローラ40に接続された電源50にそ
れぞれ別々に接続されている。また、補助電極21は、
コントローラ40に接続された電源51に接続されてい
る。従って、コントローラ40によって、多数の吐出電
極20のそれぞれの電位および補助電極21の電位を制
御することができる。
【0022】なお、本実施の形態の静電式インクジェッ
トプリンタ1では、用紙5に対して画像の印刷を行うこ
とができる画像印刷モードと、用紙5に対して画像の印
刷を行わないときに、吐出電極20の先端部近傍のメニ
スカス形状の調整を行うことができる調整モードとのい
ずれかのモードをとることが可能である。
【0023】次に、画像印刷モードおよび調整モードの
それぞれにおけるインクジェットプリンタ1の動作につ
いて説明する。なお、プリンタ1の電源がオン状態にな
っている場合には、画像印刷モードおよび調整モードの
いずれにおいても、ポンプ11が駆動されることによっ
て、インク2が第1および第2循環回路内を循環してい
る。
【0024】まず、静電式インクジェットプリンタ1の
画像印刷モードにおいては、コントローラ40から電源
50、51を介してプリントヘッド15の吐出電極20
および補助電極21に、印刷される画像信号に対応した
所定のピーク電圧値および所定のパルス電圧幅を有する
正のパルス電圧が供給される。すると、吐出電極20と
補助電極21との間に電位差が生じて、筐体30内の所
定量の液体媒体2bとそれに含まれる顔料粒子2aとに
より構成されるインク液滴にクーロン力が作用すること
によって、インク液滴が用紙5に向かって吐出される。
【0025】なお、プリントヘッド15に対向するよう
に配置された用紙5は、図3に示すように、接地された
(グランドになっている)搬送台6に載置されているた
め、用紙5も同様に接地されていることになる。なお、
用紙5および搬送台6は、必ずしも接地されている必要
はなく、負の電荷が帯電されていてもよい。
【0026】このように、用紙5の全幅にわたってライ
ン状に配置された多数の吐出電極20のなかで、画像デ
ータに対応するものにだけ選択的にパルス電圧が供給さ
れることによって、用紙5上に所望の画像が印刷され
る。つまり、画像が印刷されるべき用紙5の幅方向位置
に対応する吐出電極20にだけパルス電圧が供給され
る。なお、このとき、吐出電極20および補助電極21
に供給されるパルス電圧のピーク電圧値およびパルス電
圧幅を変更することによって、用紙5上に印刷される画
像の濃度を調整することができる。
【0027】次に、静電式インクジェットプリンタ1の
調整モードにおいては、プリントヘッド15の多数の吐
出電極20が2つのグループに分けられる。本実施の形
態では、多数の吐出電極20のなかで最も端に配列され
たものから数えて奇数番目に位置するグループ(以下、
「Xグループ」と称する)と、偶数番目に位置するグル
ープ(以下、「Yグループ」と称する)とに分けられ
る。つまり、多数の吐出電極20は、Xグループの吐出
電極20とYグループの吐出電極20とが交互に配列さ
れていることになる。
【0028】そして、Xグループの吐出電極20には、
図4(a)に示すようなピーク電圧値xおよびパルス電
圧幅t1を有する正のパルス電圧が供給される。そのた
め、Xグループの吐出電極20は、時間t1の間はピー
ク電圧値xに保持され、時間t2の間は電圧値が0に保
持される。そして、これらの状態が交互に繰り返される
ように、その電圧値が間欠的に変化する。なお、ピーク
電圧値xおよびパルス電圧幅t1は任意に変更すること
ができる。
【0029】また、このとき、Yグループの吐出電極2
0には、図4(b)に示すようなピーク電圧値xおよび
パルス電圧幅t1を有する正のパルス電圧、つまり、X
グループの吐出電極20に供給されるパルス電圧の位相
を1/2周期だけずらしたパルス電圧が供給される。そ
のため、Yグループの吐出電極20は、Xグループの吐
出電極20がピーク電圧値xに保持される状態であると
きは電圧値が0に保持され、Xグループの吐出電極20
が電圧値が0に保持される状態であるときはピーク電圧
値xに保持される。
【0030】従って、Xグループの吐出電極20とYグ
ループの吐出電極20とは、同時に正の電圧値xに保持
される(同じ極性を有する)ことはなく、Xグループの
吐出電極20の電位とYグループの吐出電極20の電位
との大小関係は交互に入れ換わるようになっている。
【0031】なお、上述のピーク電圧値xは、図4に示
すように、画像印刷モードにおいて吐出電極20に供給
されるパルス電圧のピーク電圧値yよりも小さくなって
いる。また、調整モードにおいては、補助電極21はい
ずれも断線状態に保持されるため、主電界が吐出電極2
0間において生じる。従って、調整モードにおいて、イ
ンク2が吐出電極20から用紙5に対して誤って吐出さ
れることがほとんどない。
【0032】ここで、調整モードにおける吐出電極20
の先端部近傍のインク2内の顔料粒子2aの動作につい
て、図5を参照して説明する。なお、図5では、多数の
吐出電極20の一部のみが描かれており、Yグループの
吐出電極20の両側に隣接して配置されたXグループの
吐出電極20のみが描かれている。
【0033】まず、図4の時間T1においては、図5の
(a)に示すように、Xグループの吐出電極20のみが
正の極性を有している、つまり、Xグループの吐出電極
20は電圧値xに保持され、一方、Yグループの吐出電
極20は電圧値0に保持されている。従って、Xグルー
プの吐出電極20とYグループの吐出電極20との間の
インク2に含まれる正の極性を有する顔料粒子2aに
は、Xグループの吐出電極20からYグループの吐出電
極20に近づく方向のクーロン力が作用して、Yグルー
プの吐出電極20に近づく方向に電気泳動する。
【0034】そして、図4の時間T2に達すると、Xグ
ループおよびYグループの吐出電極20は、いずれも電
圧値0に保持される。従って、Yグループの吐出電極2
0に近づく方向に電気泳動していた顔料粒子2aにクー
ロン力が作用しなくなるため、顔料粒子2aは、停止す
る(惰性で移動する)。
【0035】その後、図4の時間T3に達すると、図5
の(b)に示すように、Yグループの吐出電極20のみ
が正の極性を有している、つまり、Yグループの吐出電
極20は電圧値xに保持され、一方、Xグループの吐出
電極20は電圧値0に保持されている。従って、Xグル
ープの吐出電極20とYグループの吐出電極20との間
のインク2に含まれる正の極性を有する顔料粒子2aに
は、Yグループの吐出電極20からXグループの吐出電
極20に近づく方向のクーロン力が作用して、Xグルー
プの吐出電極20に近づく方向に電気泳動する。
【0036】このように、Xグループの吐出電極20お
よびYグループの吐出電極20に対して上述したような
パルス電圧がそれぞれ供給されることによって、Xグル
ープの吐出電極20のみが正の極性を有する状態(図5
(a)に示す状態)と、Yグループの吐出電極20のみ
が正の極性を有する状態(図5(b)に示す状態)とが
交互に繰り返される。なお、実際には、上述のとおり、
これら2つの状態が切り換わる際には、Xグループおよ
びYグループの吐出電極20のいずれもが極性を有しな
い状態が存在する。
【0037】従って、Xグループの吐出電極20とYグ
ループの吐出電極20との間のインク2に含まれる正の
極性を有する顔料粒子2aには、Yグループの吐出電極
20に近づく方向のクーロン力とXグループの吐出電極
20に近づく方向のクーロン力とが交互に作用すること
になる。そのため、顔料粒子2aは、Yグループの吐出
電極20に近づく方向への電気泳動と、Xグループの吐
出電極20に近づく方向への電気泳動とが交互に繰り返
されることによって、相反する方向に行き来することに
なる。
【0038】なお、調整モードにおける吐出電極20の
先端部近傍のメニスカス形状の調整は、例えば所定数の
画像のプリントが終了する度に、或いは、画像印刷モー
ドにおけるプリントを開始する前に行われるなど、画像
印刷モードにおけるプリントが行われないときに適宜行
われることが好ましい。
【0039】以上のように、本実施の形態の静電式イン
クジェットプリンタ1によると、画像印刷モードにおけ
るプリントが行われないときに、調整モードにおいて、
Xグループの吐出電極20およびYグループの吐出電極
20のそれぞれに対して、両者間に電位差が生じるとと
もに、両者の電位の大小関係が入れ換わるような電圧信
号が供給されると、両者間において、インク2に含まれ
る顔料粒子2aは、Yグループの吐出電極20に近づく
方向への電気泳動と、Xグループの吐出電極20に近づ
く方向への電気泳動とを交互に繰り返すように移動す
る。従って、調整モード時において、顔料粒子2aが吐
出電極20に付着することがないとともに、吐出電極2
0に付着している顔料粒子2aを除去することができ
る。従って、Xグループの吐出電極20およびYグルー
プの吐出電極20間のメニスカス形状が変形することに
よって、印刷される画像が悪化したり、用紙5が汚れる
などの不具合が生じるのを抑制することができる。
【0040】また、Xグループの吐出電極20およびY
グループの吐出電極20には、同じ波形を有し且つそれ
ぞれの位相が1/2周期だけずれたパルス電圧が供給さ
れるため、Xグループの吐出電極20およびYグループ
の吐出電極20間において、Yグループの吐出電極20
に近づく方向への電気泳動する顔料粒子2aに作用する
クーロン力と、Xグループの吐出電極20に近づく方向
への電気泳動する顔料粒子2aに作用するクーロン力と
が同じ大きさであって、且つ、上記の相反する方向への
電気泳動する時間が同じになるため、効率よく吐出電極
20に付着している顔料粒子2aを除去することができ
る。
【0041】また、調整モードにおいては、補助電極2
1はいずれも断線状態に保持されることによって、主電
界が吐出電極20間において生じるため、インク2が吐
出電極20から用紙5に対して誤って吐出されるのを抑
制することができる。
【0042】次に、本発明の実施の形態の変形例につい
て、図面を参照しつつ説明する。図6は、本発明の実施
の形態の変形例に係る静電式インクジェットプリンタに
含まれるプリントヘッドの概略構成を示す図である。図
6のプリントヘッド115が、図3のプリントヘッド1
5と異なる点は、図3のプリントヘッド15では、吐出
電極20とそれに対向配置される用紙5との間に配置さ
れる補助電極21が設けられているのに対し、図6のプ
リントヘッド115では、吐出電極20に対向配置され
る用紙5に対して吐出電極20と反対側に配置された補
助電極121が設けられている点である。なお、その他
の構成は、図1のインクジェット式プリンタ1と同一で
あるので、同一符号を付して説明を省略する。
【0043】ここで、補助電極121は、コントローラ
40に接続された電源151に接続されている。従っ
て、コントローラ40は、多数の吐出電極20のそれぞ
れの電位とともに、補助電極121の電位を制御するこ
とができる。なお、本変形例においては、補助電極12
1が、プリントヘッド115に対向するように配置され
た用紙5を載置するための搬送台の機能も有している。
従って、用紙5は、補助電極121と同一の電位に維持
されることになる。
【0044】以上、本発明の好適な実施の形態について
説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるもの
ではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて、様
々な設計変更を行うことが可能なものである。例えば、
上述の実施の形態では、Xグループの吐出電極20およ
びYグループの吐出電極20の2つの吐出電極群に、同
じ波形を有し且つそれぞれの位相が1/2周期だけずれ
た正のパルス電圧がそれぞれ供給される場合について説
明しているが、これに限らず、特定の2つの吐出電極に
パルス電圧がそれぞれ供給されてもよい。
【0045】また、2つの吐出電極群にそれぞれ供給さ
れる電圧信号は、必ずしも同じ波形を有し且つそれぞれ
の位相が1/2周期だけずれた正のパルス電圧である必
要はなく、2つの吐出電極群間に電位差が生じるととも
に、両者の電位の大小関係が入れ換わるような電圧信号
であれば、どのような電圧信号であってもよい。
【0046】従って、2つの吐出電極群にそれぞれ供給
される電圧信号は、例えば、同じ波形を有し且つそれぞ
れの位相がずれた正のパルス電圧(位相のずれが1/2
周期の場合を除く)であってもよいし、同じ波形を有し
且つそれぞれの位相がずれた負のパルス電圧であっても
よい。また、2つの吐出電極群の極性が交互に入れ換わ
るような電圧信号であってもよい。さらに、2つの吐出
電極群のそれぞれの電位が、正の電圧値D1と正の電圧
値D2(D1<D2)とが交互に入れ換わるような電圧
信号であってもよいし、負の電圧値D3と負の電圧値D
4(D3<D4)とが交互に入れ換わるような電圧信号
であってもよい。また、2つの吐出電極群にそれぞれ供
給される電圧信号は、必ずしもパルス信号である必要は
なく、任意の形状の波形を有するものであってもよい。
【0047】また、上述の実施の形態では、多数の吐出
電極20のなかで最も端に配列されたものから数えて奇
数番目に位置するXグループおよび偶数番目に位置する
Yグループの2つの吐出電極群に分けられる場合につい
て説明しているが、これに限らず、吐出電極群の構成は
任意に変更することができる。従って、例えば、互いに
隣接して配置される複数の吐出電極から構成されるX’
グループと、X’グループに隣接する複数の吐出電極か
ら構成されるY’グループとに分けられてもよい。な
お、X’グループおよびY’グループの吐出電極の数
は、同じであっても異なっていてもよい。但し、互いに
隣接して配置される複数の吐出電極から構成されるX’
グループおよびY’グループにおいては、同一グループ
内の吐出電極間には、電位差が生じない場合がある。
【0048】また、上述の実施の形態では、正に帯電す
る性質を有する顔料粒子2aが含まれるインク2が用い
られている場合について説明しているが、これに限ら
ず、負に帯電する性質を有する顔料粒子が含まれるイン
クであってもよい。
【0049】また、上述の実施の形態では、着色剤とし
て、顔料粒子2aを含むインク2が用いられる場合につ
いて説明しているが、これに限らず、例えば液体トナー
など、静電式インクジェットプリンタにより用紙上に画
像を形成することができるものであれば、どのような着
色剤であってもよい。また、記録媒体としては、用紙以
外に薄手のプラスティックなども用いることができる。
【0050】また、上述の実施の形態では、静電式イン
クジェットプリンタについて説明しているが、静電式イ
ンクジェットプリンタに限らず、着色剤を使用して画像
の形成が行われる装置であればどのような画像形成装置
であっても適用することが可能である。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1による
と、記録媒体に対して画像が形成されないときに、隣接
する2つの吐出電極(吐出電極群)のそれぞれに対し
て、両者間に電位差が生じるとともに、両者の電位の大
小関係が入れ換わるような電圧信号が供給されると、両
者間において、着色剤に含まれる荷電粒子は、一方の吐
出電極(吐出電極群)から他方の吐出電極(吐出電極
群)に向かって移動する状態と他方の吐出電極(吐出電
極群)から一方の吐出電極(吐出電極群)に向かって移
動する状態とを交互に繰り返すように移動する。従っ
て、上述のような電圧信号が供給される間において、当
該荷電粒子が吐出電極に付着することがないとともに、
吐出電極に付着している荷電粒子を除去することができ
る。従って、隣り合う吐出電極間のメニスカス形状が変
形することによって、画像が悪化したり、記録媒体が汚
れるなどの不具合が生じるのを抑制することができる。
その結果、安定した画像再現性を得ることができるよう
になる。
【0052】請求項2によると、隣接する2つの吐出電
極(吐出電極群)間において、一方の吐出電極(吐出電
極群)から他方の吐出電極(吐出電極群)に向かって移
動する状態における当該荷電粒子に作用する力と、当該
荷電粒子が他方の吐出電極(吐出電極群)から一方の吐
出電極(吐出電極群)に向かって移動する状態における
当該荷電粒子に作用する力とが同じ大きさであって、且
つ、上記の2つの状態がそれぞれ維持される時間が同じ
になるため、当該荷電粒子が吐出電極に付着するのを効
率よく抑制することができるとともに、吐出電極に付着
している当該荷電粒子を効率よく除去することができ
る。
【0053】請求項3によると、主電界が吐出電極間に
おいて生じるため、着色剤が吐出電極から記録媒体に対
して誤って吐出されるのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の静電式インクジェットプ
リンタの概略構成を示す図である。
【図2】プリントヘッドの部分的な斜視図である。
【図3】プリントヘッドの概略構成を示す図である。
【図4】吐出電極に供給されるパルス電圧の波形を示す
図である。
【図5】吐出電極の先端部近傍の顔料粒子の動作を示す
図である。
【図6】本発明の実施の形態の変形例に係る静電式イン
クジェットプリンタに含まれるプリントヘッドの概略構
成を示す図である。
【符号の説明】
1 静電式インクジェットプリンタ(画像形成装置) 2 インク(着色剤) 2a 顔料粒子 5 用紙(記録媒体) 15、115 プリントヘッド 20 吐出電極 21、121 補助電極 40 コントローラ(制御部)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに隣接するように配置されており、
    記録媒体に対して着色剤を吐出するための複数の吐出電
    極と、 前記吐出電極と離隔して配置された補助電極と、 前記吐出電極および前記補助電極のそれぞれの電位を制
    御するための制御部とを備えており、 前記制御部は、記録媒体に対して画像が形成されないと
    きに、隣接する2つの前記吐出電極または隣接する2組
    の吐出電極群のそれぞれに対して、両者間に電位差が生
    じるとともに、両者の電位の大小関係が入れ換わるよう
    な電圧信号を供給することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記制御部は、隣接する2つの前記吐出
    電極または隣接する2組の吐出電極群のそれぞれに対し
    て、同じ波形を有し且つそれぞれの位相が1/2周期だ
    けずれた電圧信号を供給することを特徴とする請求項1
    に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記制御部は、隣接する2つの前記吐出
    電極または隣接する2組の吐出電極群のそれぞれに対し
    て電圧信号が供給される間は、前記補助電極を断線状態
    にすることを特徴とする請求項1または2に記載の画像
    形成装置。
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JP4581990B2 (ja) * 2005-12-21 2010-11-17 パナソニック電工株式会社 静電霧化装置

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