JP2003224533A - 無線通信装置 - Google Patents

無線通信装置

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JP2003224533A
JP2003224533A JP2002020595A JP2002020595A JP2003224533A JP 2003224533 A JP2003224533 A JP 2003224533A JP 2002020595 A JP2002020595 A JP 2002020595A JP 2002020595 A JP2002020595 A JP 2002020595A JP 2003224533 A JP2003224533 A JP 2003224533A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複雑な暗号処理をせずに通信相手を確認できる
ようにして、通信速度を向上することを目的とする。 【解決手段】実際に受信した受信信号に基づいて実際の
伝送路特性RとデータDを生成する受信・復調部12
と、正しい通信相手と既知信号を通信して予め測定した
期待される伝送路特性Tを記憶し、記憶した期待伝送路
特性Tの中からGPS装置15で得られる受信位置デー
タと対応する伝送路特性Tを検索して出力する伝送路特
性データ記憶部13と、伝送路特性Rと期待伝送路特性
Tを比較して一致するときに受信データDが有効である
ことを示す判定出力E=1を出力する判定部14とを備
え、通信相手が正しいこと確認する受信信号確認部10
を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、正しい相手と通信
していることの確認機能を備える無線通信装置に関し、
特に、受信信号の伝送路特性を利用して通信相手の確認
を行う無線通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】無線通信において、受信情報が正しい通
信相手から送信された情報であることを確認することは
必要である。例えば、基地局−移動体間で通信を行い基
地局からの指示により移動体の走行を安全に制御するシ
ステムを考える。この場合、基地局−移動体間の通信に
対して、正常な通信と同様の通信手続きによる妨害通
信、即ち、正しい通信相手のふりをして通信を妨害する
所謂「なりすまし」があると、この「なりすまし」の妨
害電波を移動体側が受信したとき、どちらが正しいのか
判断できなくなったり、妨害電波が正しいと誤解するこ
とが有り得る。従って、このような「なりすまし」を排
除するために、受信した情報が確かに基地局から送信さ
れた情報であることを確認することが移動体を安全に走
行制御する上で重要となる。
【0003】従来、正しい通信相手の情報であることを
確認して「なりすまし」を排除する方法としては、デー
タの暗号化が一般的に用いられている。これは、送信側
は送信データを暗号化して送信し、受信側は正しく暗号
化された受信データのみを受付けるようにして「なりす
まし」を排除する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
暗号化による方法では、その暗号が不正者に解読されな
いことが重要になる。このため、複雑な暗号が用いられ
ることが多く、一般に送信するデータ量が増大するため
通信速度が低下するという問題点がある。本発明は上記
問題点に着目してなされたもので、複雑な暗号処理を行
わずに「なりすまし」の排除が可能な通信装置を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の無線
通信装置は、受信信号から生成される信号伝搬経路の実
伝送路特性関連情報が、予め定めた相手からの送信信号
を受信した場合の記憶されている期待伝送路特性関連情
報と一致するか否かを判定し、一致するときに前記受信
信号から得られる受信データの有効判定出力を発生する
受信信号確認部を備える構成とした。
【0006】かかる構成では、受信信号確認部は、信号
を受信すると当該受信信号から信号伝搬経路の実伝送路
特性関連情報(受信信号の振幅周波数特性と移動周波数
特性から定まる伝送路特性そのもの、或いは伝送路特性
によって影響を受ける受信信号に含まれる伝送路特性に
関連する情報)を生成する。この生成した信号伝搬経路
の実伝送路特性関連情報を、正しい送信信号を受信した
場合の記憶されている期待伝送路特性関連情報と比較
し、一致しているか否かを判定する。そして、一致する
ときに前記受信信号は正しい通信相手からのものである
と判断し、受信信号から得られる受信データが有効であ
ることを示す判定出力を発生する。不一致であれば前記
受信信号は正しくないと判断し、受信信号から得られる
受信データが無効であることを示す判定出力を発生す
る。
【0007】前記受信信号確認部は、具体的には請求項
2のように、受信信号から前記実伝送路特性関連情報を
生成すると共に受信信号から得られる前記受信データを
出力する受信・復調部と、前記期待伝送路特性関連情報
を記憶する記憶部と、前記受信・復調部から生成された
実伝送路特性関連情報と前記記憶部に記憶された期待伝
送路特性関連情報とが一致する時に前記有効判定出力を
発生する判定部とを備える構成とするとよい。
【0008】この場合、請求項3のように、前記受信信
号確認部に受信位置を検出する位置検出部を設ける一
方、前記記憶部に任意の位置において予め測定した前記
期待伝送路特性関連情報を記憶する構成とし、信号受信
時に前記位置検出部の検出した位置情報に基づいて前記
記憶部から前記位置情報に対応する期待伝送路特性関連
情報を前記判定部に出力する構成とするとよい。
【0009】また、請求項4のように、正しい通信相手
の通信局から伝送路特定関連情報生成用の既知データを
周期的に送信し、前記既知データを受信して前記受信・
復調部で生成された伝送路特性関連情報を前記期待伝送
路特性関連情報として前記記憶部に記憶すると共に記憶
した期待伝送路特性関連情報を適宜更新する構成として
もよい。
【0010】この場合、期待伝送路特性関連情報の更新
時期は、請求項5のように、実伝送路特性関連情報と期
待伝送路特性関連情報の不一致により前記判定部から無
効判定出力が発生する毎に行う構成とするとよい。ま
た、請求項6のように、予め定めた所定の時間間隔で行
う構成としてもよく、請求項7のように、前記正しい通
信相手の通信局と通信を開始する毎に行うようにしても
よい。
【0011】請求項4の構成において、請求項8のよう
に、前記既知データを暗号化して送信する一方、前記受
信信号確認部に暗号解読部を設け、受信信号に基づいて
前記受信・復調部から出力された受信データを前記暗号
解読部で解読し、解読結果が前記既知データである時に
前記受信・復調部で生成された伝送路特性関連情報を前
記期待伝送路特性関連情報として前記記憶部に記憶する
構成とするとよい。
【0012】かかる構成では、既知データが正しい通信
相手から送信されたものであることを確認してから期待
伝送路特性関連情報を記憶するので、期待伝送路特性関
連情報の信頼性が向上し、延いては通信装置の信頼性が
向上するようになる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。まず、本発明の通信装置による通信
相手の確認動作原理について図1を参照して説明する。
図1は、例えば固定の基地局からの電波を市街地を走行
する移動体に搭載した通信装置で受信する場合の例であ
る。
【0014】移動体1に搭載した通信装置2(以下、移
動局2とする)は、一般に無指向性のアンテナを利用す
るために、様々な方向からの電波を区別なく受信する。
このため、図1に示すように、固定の基地局の通信装置
3(以下、固定局3とする)から送信された電波を移動
局2が受信する場合、固定局3からの直接波R1以外
に、市街地の建築物や地面等で反射された反射波R2,
R3も受信する。従って、移動局2で受信される電波
は、複数の経路を経て到達する各電波R1〜R3の合成
波となる。受信電波が合成波の場合、受信場所により受
信電波の経路が変化するため、各電波の位相関係が変化
し振幅が変化する。これらは電波の周波数により異なる
ので周波数特性を有している。従って、受信場所により
合成波の振幅周波数特性や位相周波数特性は異なる。こ
れは干渉性フェージングと呼ばれ、受信電波の伝搬経路
の伝送路特性が大きく影響する。言い換えれば、受信電
波の伝搬経路の伝送路特性は受信信号の振幅や位相で規
定できる。
【0015】例えば、固定局3と異なる場所に存在する
妨害装置(図示せず)から送信された図中破線で示す電
波R4,R5が、正しい通信相手である固定局3からの
電波R1〜R3と合成されて移動局2で受信された場
合、その受信信号の振幅周波数特性や位相周波数特性
は、固定局3からの電波R1〜R3だけの場合とは異な
り、受信信号の伝搬経路の伝送路特性が異なる。
【0016】従って、受信信号から得られる伝搬経路の
伝送路特性を調べれば、受信信号が正しい通信相手から
のものか妨害装置による「なりすまし」によるものかの
確認が可能である。図2は、上述の原理を利用して通信
相手が正しいか否かを確認可能な本発明に係る通信装置
の第1実施形態を示し、図1のように移動体1に搭載す
る通信装置2の場合の要部構成例である。
【0017】本実施形態の通信装置2は、受信信号から
生成される信号伝搬経路の実伝送路特性関連情報と正し
い送信信号を受信した場合に期待される期待伝送路特性
関連情報とを比較して、両者が一致するか否かの判定出
力Eを発生する構成の受信信号確認部10を備える。本
実施形態の受信信号確認部10は、例えば無指向性のア
ンテナ11から入力される受信信号から実伝送路特性関
連情報として伝送路特性Rを算出すると共に当該受信信
号からデータDを抽出して出力する受信・復調部12
と、任意の場所で予め計測した期待伝送路特性関連情報
としての各伝送路特性データTを測定場所の位置データ
と共に記憶する記憶部である伝送路特性データ記憶部1
3と、受信・復調部12から出力される実伝送路特性R
と伝送路特性データ記憶部13に記憶された受信位置に
対応した予め計測された期待伝送路特性データTとが一
致する時にデータDが有効であることを示す判定出力E
=1を出力し、不一致の時にデータDを無効とする判定
出力E=0を出力する判定部14と、電波を受信した時
の移動体1の位置を計測してその受信位置情報Sを伝送
路特性データ記憶部13に出力する位置検出部としての
例えばGPS装置15とを備える。
【0018】前記伝送路特性データ記憶部13に記憶さ
れる期待伝送路特性データTは、固定局3と移動局2と
の間で、予め固定局3から既知の信号を送信し移動局2
が各位置で受信した受信信号に基づいて得られた計測デ
ータであり、各計測位置と対応付けられて各計測位置毎
の伝送路特性データTが伝送路特性データ記憶部13に
記憶されている。ここで、伝送路特性データTは、伝送
路の振幅周波数特性をAc、位相周波数特性をPcとお
くと、これらAc、Pcで定まり、受信位置xにおける
伝送路特性データT(x)は、Ac、Pcをパラメータ
としてT(x)=T(Ac(x),Pc(x))として
一般的には得られる。ここで、Ac(x)、Pc(x)
は、受信位置xにおける振幅周波数特性、位相周波数特
性である。
【0019】次に本実施形態の受信信号確認部10の動
作を説明する。位置xにおいて移動局2が電波を受信
し、アンテナ11から受信信号が受信・復調部12に入
力すると、受信・復調部12は、その受信信号の振幅周
波数特性Ar(x)及び位相周波数特性Pr(x)から
伝送路特性R(x)(=R(Ar(x),Pr
(x)))を算出して受信位置xにおける実際の伝送路
特性R(x)として判定部14に出力する。伝送路特性
データ記憶部13には、GPS装置15から移動局2の
位置情報Sが入力しており、GPS装置14から電波を
受信した時の位置xの位置情報Sが入力すると、記憶し
ている伝送路特性データTの中から位置xに対応する期
待伝送路特性T(x)を検索して期待伝送路特性情報と
して判定部14に出力する。判定部14は、入力した実
伝送路特性R(x)と期待伝送路特性T(x)を比較す
る。そして、両者が一致すれば受信信号は正しい通信相
手の固定局3からのものであると判断して受信データD
は有効として判定出力E=1を出力する。一方、両者が
不一致であれば受信信号は妨害装置からのものであると
判断して受信データDを無効とする判定出力E=0を出
力する。
【0020】例えば、有効判定出力E=1が入力した時
に受信データDを記憶し、無効判定出力E=0が入力し
た時に受信データDは偽データとして記憶しないような
構成とすれば、正しい通信相手のデータのみを記憶でき
るようになる。かかる構成によれば、送信信号を暗号化
しなくとも通信相手の確認が可能となり、妨害装置によ
る「なりすまし」を排除できると共に、通信速度の低下
を防止できる。
【0021】尚、伝送路特性データ記憶部13に記憶さ
れている期待伝送路特性データは、有り得る位置x全て
についてとは必ずしも限らない。例えば、データが存在
しない位置での期待伝送路特性を、正しい相手からの受
信信号による実伝送路特性が正しいと判定できる程度
に、各位置についての期待伝送路特性データを有すれば
よい。或いは、受信側は、期待伝送路特性データの存在
する位置にあるときに実伝送路特性Rと比較、判定をす
るようにしてもよい。その場合には、次回の判定まで
は、直前までの判定結果により受信データの有効/無効
は判定される。
【0022】次に本発明の通信装置の第2実施形態につ
いて説明する。図3は、第2実施形態の通信装置におけ
る受信信号確認部20の構成図である。図2において、
本実施形態の受信信号確認部20は、無指向性のアンテ
ナ21、受信・復調部22、伝送路特性データ記憶部2
3、判定部24の他に、暗号解読部としての暗号復号部
25を備える。
【0023】前記受信・復調部22は、無指向性のアン
テナ21から入力される受信信号から実際の伝送路特性
Rを算出して判定部24に出力すると共に受信信号から
データDを抽出して暗号解読部としての暗号復号部25
に出力する。また、前記伝送路特性Rと異なることがな
い程度の短期間で伝送路特性R′を算出して伝送路特性
データ記憶部23に出力する。
【0024】暗号復号部25は、受信・復調部22から
入力する暗号化されたデータDを解読し、データDが正
しいデータであるか否かの判定結果を伝送路特性データ
記憶部23に出力する。前記伝送路特性データ記憶部2
3は、暗号復号部25からの判定結果が正しいデータで
あることを示すときのみ、受信・復調部22から入力す
る伝送路特性を期待伝送路特性データTとして記憶す
る。
【0025】判定部24は、第1実施形態と同様に両伝
送路特性R,Tを比較してその判定出力Eを出力する。
第2実施形態の動作について説明する。本実施形態の場
合、正しい通信相手の固定局3から周期的に既知データ
を暗号化して送信する。
【0026】移動局2が電波を受信し、アンテナ21か
ら受信信号が受信・復調部22に入力すると、受信・復
調部22は、その受信信号に基づいて実際の伝送路特性
Rを算出して判定部24に出力する。また、受信信号か
ら抽出したデータDを暗号復号部25に出力する。ま
た、前記伝送路特性Rと異なることがない程度の短期間
の間で受信された信号について伝送路特性R′を算出し
て伝送路特性データ記憶部23に出力する。
【0027】暗号復号部25は、受信データDの暗号を
解読し、受信データDが固定局3から送信された既知の
データか否かを判定し、既知データであれば伝送路特性
データ記憶部23に通知する。伝送路特性データ記憶部
23は、暗号復号部25から入力する判定結果が既知デ
ータであることを示していれば、受信・復調部22から
入力する伝送路特性R′を期待伝送路特性データTとし
て記憶する。伝送路特性データ記憶部23は、記憶した
伝送路特性データTを判定部24に出力する。
【0028】判定部24は、受信・復調部22からの実
伝送路特性Rと伝送路特性データ記憶部23からの期待
伝送路特性Tを比較し、両者が一致しているか否かを判
定し、一致している時に受信データDが有効であること
を示す判定出力E=1を出力する。この場合、伝送路特
性データ記憶部23に記憶される期待伝送路特性データ
Tを適宜更新する必要がある。この更新タイミングとし
ては、判定部24の判定が不一致になった時に更新し、
新たに実際の受信信号に基づいて伝送路特性R′を算出
して期待伝送路特性データTとして記憶すればよい。ま
た、予め定めた所定時間間隔で更新するようにしてもよ
い。また、通信相手が固定局同士である場合には、通信
を開始する度に既知データの送信により伝送路特性R′
を算出して期待伝送路特性データTとして記憶し更新す
るようにしてもよい。
【0029】本実施形態では、期待伝送路特性データT
を生成するために既知信号を暗号化するが、暗号化する
信号は通信データの一部だけであり、しかも、使用する
暗号は比較的簡単なものでよく、通信するデータ量が極
端に増大することはないので、通信動作全体からみれば
通信速度にはあまり影響がなく、通信速度を低下させる
ことはない。尚、既知信号を必ずしも暗号化する必要は
ないが、暗号化することが望ましい。
【0030】かかる構成では、実際の受信信号から期待
伝送路特性Tを定めているので、正しい通信相手か否か
の確認の信頼性が向上する。上記各実施形態では、比較
する伝送路特性関連情報として振幅周波数特性と位相周
波数特性から定めた伝送路特性を用いたが、移動局で受
信される信号から導出される伝送路特性には、そのパラ
メータとして振幅周波数特性と位相周波数特性のいずれ
かしか含まれていない場合があり、また、全周波数につ
いての特性ではなく受信周波数のみについての特性であ
る。従って、伝送路特性関連情報として受信強度を比較
して通信相手を確認するようにしてもよい。また、伝送
路特性関連情報として伝送路特性により特徴付けられる
信号を比較することにより、通信相手を確認するように
してもよい。
【0031】以下に、スペクトル拡散通信への適用例に
ついて説明する。スペクトル拡散通信には、直接拡散方
式と周波数ホッピング方式がある。図4は、直接拡散方
式によるスペクトル拡散通信を用いた場合の図2や図3
の受信・復調部12、22の構成例である。図4におい
て、受信部31は、アンテナ11(又は21)で受信さ
れた信号に増幅等の必要な信号処理を行う。整合フィル
タ32は、送信側で用いた擬似雑音符号と同一の擬似雑
音符号を用いこの擬似雑音符号と受信部31から入力す
る信号との相関処理を行い自己相関出力Uを出力する。
データ生成部33は、整合フィルタ32から入力する自
己相関出力Uに対してS/N比向上のための処理や振幅
検波処理等を施しデータDを出力する。
【0032】前記自己相関出力Uは、正しい通信相手で
ある固定局3からの直接波R1(図1に示す)のみが受
信される場合には、図5(A)に示すように周期的なパ
ルス信号Usとなる。一方、直接波R1以外に反射波R
2,R3も受信されるようなマルチパスによる干渉性フ
ェージングの存在下では、通常、図5(B)に示すよう
に遅延分散して複数のピークが存在する波形の信号Um
となる。そして、遅延分散は、受信電波の伝搬経路によ
り異なってくるので、受信位置に応じて信号Umの波形
形状は異なる。このように、スペクトル拡散通信におけ
る自己相関出力Uの信号形状は、移動局2の受信位置で
の伝搬路特性に依存する。
【0033】従って、整合フィルタ32の自己相関出力
Uは、前述した伝送路特性により特徴付けられる信号と
考えることができ、伝送路特性関連情報として図2及び
図3における実際の伝送路特性RやR′の代わりに用い
ることができる。図2の構成では、既知信号を用いて種
々の位置での自己相関出力Uを予め計測して伝送路特性
データ記憶部13にその計測データを記憶させておけば
よい。伝送路特性データ記憶部13にGPS装置15か
ら受信位置情報Sが入力した時に、伝送路特性データ記
憶部13は、位置データに対応して記憶されている自己
相関出力Uを検索して期待伝送路特性データTとして判
定部14に出力する。判定部14は、この期待伝送路特
性データT(期待自己相関出力)を受信・復調部12の
整合フィルタ32から出力された実伝送路特性R(実際
の自己相関出力U)と比較し、両者の一致/不一致を判
定して受信データDの有効/無効の判定出力Eを出力す
る。
【0034】図3の構成では、受信・復調部22で、自
己相関出力が異なることがない程度の短時間の間に出力
された各自己相関出力を判定部24と伝送路特性データ
記憶部23に出力し、暗号復号部25で受信データDが
正常と判定された時に、伝送路特性データ記憶部23が
受信・復調部22から入力する自己相関出力を期待自己
相関出力として記憶し、記憶した自己相関出力を期待伝
送路特性情報として判定部24に出力し、判定部24
で、受信・復調部22の整合フィルタ32から出力され
た実伝送路特性情報としての実際の自己相関出力と比較
し、両者の一致/不一致を判定して通信相手が正しいか
否かを判定するようにする。
【0035】尚、上記構成例では、自己相関処理に整合
フィルタを用いたが、これに限るものではなく、例えば
最ゆう推定法における各積分器の出力レベルの分布も伝
送路特性を反映しており適用できる。また、スライディ
ング相関器等は、自己相関値が高くなる位相で同期して
自己相関出力を生成する。その場合でも、例えば自己相
関出力の出力パルスレベルがその値での予め知られた正
しいレベルと一致しているか否かにより通信相手が正し
いか否かの判定ができ、同様に適用できる。
【0036】次に、周波数ホッピング方式への適用につ
いて図6を参照して説明する。図6は、高速ホッピング
方式における各周波数信号の位相と振幅を例示した図で
ある。尚、図中、矢印の長さが振幅を示し、矢印の向き
が位相を示している。また、簡単のため位相は上側を
(+)、下側を(−)としている。図(A)は送信信号
を示し、異なる周波数f1、f2、f4、f6の各信号
の組み合わせを用いてデータを符号化している。各デー
タD1〜D3の論理値はここでは位相により表されてお
り、各データの論理値を、D1=D2=1、D3=0
(−1で表す)とすると、データD1、D2とデータD
3の信号は位相が互いに異なる。
【0037】図(B)は図(A)の送信信号を受信した
場合の受信信号の例を示している。送信時点では、各デ
ータ毎に各信号の振幅と位相は揃えられているが、受信
信号では、伝送路の周波数特性によって各周波数f1、
f2、f4、f6で振幅と位相が影響を受ける。この受
信信号の振幅と位相の状態から、各周波数f1、f2、
f4、f6における伝送路の振幅特性と位相特性が導出
でき、図2や図3の判定部14、24において比較する
伝送路特性が生成され、前述と同様にして正しい通信相
手か否かを確認できる。
【0038】上述の各実施形態では、固定局と移動局間
で無線通信する場合について述べたが、固定局同士或い
は移動局同士の無線通信にも適用できることは言うまで
もない。尚、移動局が送信側、固定局が受信側の場合、
第1実施形態の適用のためには移動局位置データを固定
局に送ればよい。また、移動局同士の場合は、伝送路特
性のパラメータである位置情報は両局の位置であり、局
同士でお互いに位置データを送り合えば良い。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、伝
送路特性を利用して通信相手が正しいか否かを確認でき
るので、複雑な暗号処理を行わずに「なりすまし」の排
除が可能となる。これにより、暗号化によるデータ量の
増大を抑制でき、通信速度の低下を防げるようになる。
【0040】請求項4の発明のように、実際の通信時に
おける受信信号から期待伝送路特性を定めるようにすれ
ば、通信相手の確認信頼性がより一層向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の通信相手確認原理の説明図
【図2】本発明に係る無線通信装置の第1実施形態の要
部ブロック図
【図3】本発明に係る無線通信装置の第2実施形態の要
部ブロック図
【図4】スペクトル拡散通信に適用した場合の受信・復
調部の構成例図
【図5】(A)は直接拡散方式の遅延分散のない自己相
関出力の図、(B)は遅延分散のある自己相関出力の図
【図6】(A)は周波数ホッピング方式の送信信号例を
示す図、(B)は(A)の送信信号の受信信号例を示す
【符号の説明】
2,3 通信装置 10、20 受信信号確認部 11、21 アンテナ 12、22 受信・復調部 13、23 伝送路データ記憶部 14、24 判定部 25 暗号解読部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K033 AA08 CB01 CC04 DA17 5K042 AA06 BA10 CA02 CA12 DA19 EA15 FA11 GA01 GA11 JA01 JA03 5K067 AA35 BB02 CC10 EE02 FF16

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】受信信号から生成される信号伝搬経路の実
    伝送路特性関連情報が、予め定めた相手からの送信信号
    を受信した場合の期待伝送路特性関連情報と一致するか
    否かを判定し、一致するときに前記受信信号から得られ
    る受信データの有効判定出力を発生する受信信号確認部
    を備える構成としたことを特徴とする無線通信装置。
  2. 【請求項2】前記受信信号確認部は、受信信号から前記
    実伝送路特性関連情報を生成すると共に受信信号から得
    られる前記受信データを出力する受信・復調部と、前記
    期待伝送路特性関連情報を記憶する記憶部と、前記受信
    ・復調部から生成された実伝送路特性関連情報と前記記
    憶部に記憶された期待伝送路特性関連情報とが一致する
    時に前記有効判定出力を発生する判定部とを備える構成
    である請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 【請求項3】前記受信信号確認部に受信位置を検出する
    位置検出部を設ける一方、前記記憶部に任意の位置にお
    いて予め測定した前記期待伝送路特性関連情報を記憶す
    る構成とし、信号受信時に前記位置検出部の検出した位
    置情報に基づいて前記記憶部から前記位置情報に対応す
    る期待伝送路特性関連情報を前記判定部に出力する構成
    とした請求項2に記載の無線通信装置。
  4. 【請求項4】正しい通信相手の通信局から伝送路特定関
    連情報生成用の既知データを周期的に送信し、前記既知
    データを受信して前記受信・復調部で生成された伝送路
    特性関連情報を前記期待伝送路特性関連情報として前記
    記憶部に記憶すると共に記憶した期待伝送路特性関連情
    報を適宜更新する構成とした請求項2に記載の無線通信
    装置。
  5. 【請求項5】期待伝送路特性関連情報の更新は、実伝送
    路特性関連情報と期待伝送路特性関連情報の不一致によ
    り前記判定部から無効判定出力が発生する毎に行う構成
    とした請求項4に記載の無線通信装置。
  6. 【請求項6】期待伝送路特性関連情報の更新は、予め定
    めた所定の時間間隔で行う構成とした請求項4に記載の
    無線通信装置。
  7. 【請求項7】期待伝送路特性関連情報の更新は、前記正
    しい通信相手の通信局と通信を開始する毎に行う請求項
    4に記載の無線通信装置。
  8. 【請求項8】前記既知データを暗号化して送信する一
    方、前記受信信号確認部に暗号解読部を設け、受信信号
    に基づいて前記受信・復調部から出力された受信データ
    を前記暗号解読部で解読し、解読結果が前記既知データ
    である時に前記受信・復調部で生成された伝送路特性関
    連情報を前記期待伝送路特性関連情報として前記記憶部
    に記憶する構成とした請求項4〜7のいずれか1つに記
    載の無線通信装置。
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