JP2003223038A - 帯電部材 - Google Patents

帯電部材

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JP2003223038A
JP2003223038A JP2002021603A JP2002021603A JP2003223038A JP 2003223038 A JP2003223038 A JP 2003223038A JP 2002021603 A JP2002021603 A JP 2002021603A JP 2002021603 A JP2002021603 A JP 2002021603A JP 2003223038 A JP2003223038 A JP 2003223038A
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elastic layer
carbon atoms
weight
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Application number
JP2002021603A
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English (en)
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Hideaki Akesato
秀昭 明里
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】電極層上の層に含まれる可塑性成分や導電性成
分の移行を抑制することができ、環境依存性の少ない帯
電部材を提供することを目的とする。 【解決手段】 接触帯電式帯電部材において、該帯電部
材が、電極層と、ゴム状材料、可塑性成分、導電性成分
及び層状有機珪酸塩を有する弾性層とを備えてなる帯電
部材であって、好ましくは、可塑性成分が、分子中にエ
ーテル結合を有するエステルであり、導電性成分が、特
定の一般式(1)で示される第4級アンモニウム塩であ
り、ゴム状材料100重量部に対して、上記エステル1
0〜50重量部、上記第4級アンモニウム塩1〜20重
量部及び層状有機珪酸塩5〜30重量部を含有してなる
弾性層を備えたものである帯電部材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電圧を印加した帯
電部材を被帯電体面に接触させて帯電を行なうための帯
電部材に関する。本発明の帯電部材は、広く電子写真装
置等に使用され得るもので、例えば、複写機、レーザー
ビームプリンター、LED プリンター、又は、電子写真製
版システムなどの電子写真応用装置などに用いられる。
【0002】
【従来の技術】電子写真装置及び静電記録装置などの画
像形成装置において、感光体及び誘電体などの被帯電体
としての像担持体面を帯電処理する手段としては、従来
よりコロナ放電装置が広く利用されていた。コロナ放電
装置は像担持体等の被帯電体面を所定の電位に均一に処
理する手段として有効であるが、一方、高圧電源を必要
とし、コロナ放電時にオゾンを発生するなどの問題点を
有している(例えば、特開平7−209957号公報の
記載参照)。
【0003】これに対し、接触帯電方式は、電源の低圧
化を図ることができ、かつオゾンの発生量が少ないなど
の長所を有している。接触帯電方式における帯電部材の
構成として、電極層上に少なくとも2層の抵抗層、即
ち、表層及び基層を設けることが行われている。表層に
適度な表面抵抗を保持させ、基層に被帯電体面とのニッ
プ巾を適正にするための適度な弾性を保持させることに
より、被帯電体の帯電均一性を図ると共に感光体等の被
帯電面のピンホールや傷等によるリーク防止を防ぐこと
が可能となる。
【0004】一般に基層の硬度は、帯電部材と感光体と
の十分な接触がなされるよう、一定以下、例えばJIS
A硬度が70°以下、であることが好ましいとされて
いる。このような低硬度を達成するために、通常は基層
用ゴム材料にオイルや可塑剤などの可塑性成分(軟化剤
とも総称される)を添加して硬度を下げることが行なわ
れる。これらのオイル及び可塑剤などの可塑性成分は、
一般に、移行性があるためこれらが帯電部材の表面に滲
み出す場合があり、感光体を汚染したり、トナーの固着
を引き起こすという問題を生じていた。
【0005】この様な可塑性成分の移行防止策として、
可塑性成分と著しく溶解度パラメーター値が異なり親和
性の小さな重合体を表面用重合体として用いる方法が知
られていた。例えば、基層用ゴム材料として、通常、コ
ストが低く耐オゾン性の良好なエチレンプロピレン共重
合体が使用されるが、その場合、可塑性成分としてはエ
チレンプロピレン共重合体と同レベルの溶解度パラメー
ターを有する非極性のものを添加しなければならず、従
って、表層用として使用可能な重合体はポリウレタン、
ナイロンなどの極性の強い材料に限定されていた。とこ
ろが、極性の強い材料は一般に吸湿性があるため、これ
を表層用として用いた場合、大気中の水分を吸収して抵
抗値などの電気特性が変化し、結果として出力画像の画
質が環境に大きく左右されることになるという問題を招
来していた。
【0006】
【発明が解決しょうとする課題】本発明者は、接触帯電
方式における帯電部材の問題点について鋭意検討し、帯
電部材の帯電性を適宜なものとすべく、第4級アンモニ
ウム塩をゴム材料や合成樹脂に添加すると相溶性が悪い
ためか一定量を越えると移行現象が生ずることと共に、
従来の基層構成材料中に層状有機珪酸塩を含有分散させ
ると、導電性成分や可塑剤成分のブリードを抑制できる
ことを見い出し、かかる知見を基に本発明を完成させる
に至った。本発明は、上記従来の帯電部材の問題点に鑑
みてなされたものであり、電極層上の層に含まれる可塑
性成分や導電性成分の移行を抑制することができ、環境
依存性の少ない帯電部材を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、被帯電体面に当接させ、か
つ電圧を印加して被帯電体面の帯電を行なう帯電部材に
おいて、該帯電部材が、電極層と、ゴム状材料、可塑性
成分、導電性成分及び層状有機珪酸塩を有する弾性層と
を備えてなる帯電部材を提供する。
【0008】また、請求項2記載の発明は、可塑性成分
が、分子中にエーテル結合を有するエステルである請求
項1記載の帯電部材を提供する。
【0009】また、請求項3記載の発明は、導電性成分
が、一般式(1)で示される第4級アンモニウム塩であ
ることを特徴とする請求項1又は2記載の帯電部材を提
供する。
【化3】 (式中、R1,R2 及びR3 の内1個は炭素数が5〜24
のアルキル基、他は炭素数1〜5のアルキル基、R4
炭素数2〜4のアルキレン基、nは1〜15の整数、X
は塩酸、塩素酸又は、過塩素酸のアニオンを表す)
【0010】また、請求項4記載の発明は、弾性層が、
ゴム状材料100重量部に対して、分子中にエーテル結
合を有するエステル10〜50重量部、一般式(1)で
示される第4級アンモニウム塩1〜20重量部及び層状
有機珪酸塩5〜30重量部を含有してなる請求項1記載
の帯電部材を提供する。
【化4】 (式中、R4,5 及びR6 の内1個は炭素数が5〜24
のアルキル基、他は炭素数1〜5のアルキル基、R4
炭素数2〜4のアルキレン基、nは1〜15の整数、X
は塩酸、塩素酸又は、過塩素酸のアニオンを表す)
【0011】また、請求項5記載の発明は、弾性層の外
側に熱可塑性エラストマーからなる外層を備えてなる請
求項1〜4何れか1項記載の帯電部材を提供する。ま
た、請求項6記載の発明は、弾性層の外側にシームレス
チューブの形態からなる外層を備えてなる請求項1〜5
何れか1項記載の帯電部材を提供する。以下、本発明を
更に詳細に説明する。
【0012】本発明の帯電部材は、電極層と、その上
(外側)に設けられた弾性層とからなるものである。弾
性層に用いられるゴム状材料としては、天然ゴム、合成
ゴムの他、常温ではゴム弾性を示すが高温では可塑化さ
れて成形可能ないわゆる熱可塑性エラストマー等が広く
使用可能である。特に、耐オゾン性が良好で低コストと
いう理由により、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム
及び両者のブレンド物から選ばれた1種を主成分とする
ことが望ましい。
【0013】エチレンプロピレンゴムとしては、エチレ
ン、プロピレンの2元共重合体であってもよく、その他
に更にエチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン
及び1,4−ヘキサジエン等のジエン成分が導入された
3元共重合体であってもよい。ブチルゴムとしては、一
般的な、イソブチレンに少量のイソプレンを共重合した
ものであってもよく、クロロブチル及びブロモブチル等
のハロゲン化ブチルゴムであってもよい。上記各種ゴム
状材料の加硫方法は特に限定されるものではなく、公知
の方法、例えばイオウ加硫法、パーオキサイド加硫法な
どが採用される。
【0014】上記弾性層に用いられる可塑性成分は、好
ましくは、分子中にエーテル結合を有するエステルが用
いられ、更に好ましくは、下記一般式(2)又は(3)
で示される、いわゆるエステル化合物の内では導電性を
有するものが挙げられる。
【化5】 (式中、R5,R7 は炭素数が3〜15のアルキル基又は
アルケニル基、R6 は水素又はメチル基、nは3〜20
の整数を示す。)
【化6】 (式中、Yはアルキレン基、又は芳香族もしくは脂環式
の2塩基酸残基、Rは同一であっても異なってもよい炭
素数3〜15のアルキル基、Aは炭素数2〜4のアルキ
レン基、mは同一の又は異なっていてもよい1〜7の整
数を示し、A+Rの合計炭素数は5〜17である。)
【0015】上記一般式(2)で示されるエステルは、
例えば、多価グリコール類と脂肪族モノカルボン酸との
反応によって得ることができる。多価グリコール類とし
ては、例えばジエチレングリコールやトリエチレングリ
コールが挙げられ、脂肪族カルボン酸としてはヘプタン
酸、オクタン酸、ノナン酸等の炭素数6〜10程度の単
純モノカルボン酸等が挙げられる。
【0016】一般式(3)で示されるエステルは、例え
ば、多価カルボン酸とグリコール類のモノアルキルエー
テルとの反応によって得ることができる。多価カルボン
酸としては、例えばアジピン酸等の脂肪族多価カルボン
酸等が挙げられる。上記グリコール類のモノアルキルエ
ーテルとしては、例えば、エチレン又はプロピレングリ
コール等のモノアルキルエーテル等が挙げられ、具体例
としては、例えば、プロピレングリコールモノブチルエ
ーテル、エチレングリコールモノー2ーエチルヘキシル
エーテル、エチレングリコールーn−ヘキシルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノー2ーエチルヘキシルエ
ーテル、ジエチルグリコールーnーヘキシルエーテル、
トリエチレングリコールモノメチルエーテル等が挙げら
れる。但し、上記弾性層に用いられる可塑性成分は上記
エステルに限られるものではない。
【0017】上記弾性層に用いられる導電性成分として
は、好ましくは、上記一般式(1)で示される第4級ア
ンモニウム塩が挙げられる。尚、式中、R1,R2 及びR
3 の内1個は炭素数が5〜24のアルキル基、他は炭素
数1〜5のアルキル基、R4 は炭素数2〜4のアルキレ
ン基、nは1〜15の整数、Xは塩酸、塩素酸又は、過
塩素酸のアニオンを表す。上記R1,R2 及びR3 のう
ち、いずれか1つのアルキル基の炭素数が5未満である
と帯電防止性が著しく低下し、24を超えると得られる
弾性層の表面にブリードアウトし易くなる。好ましく
は、炭素数8〜18のアルキル基である。
【0018】上記R1,R2 及びR3 のうち、上記以外の
他の2つのアルキル基の炭素数が5を超えると、得られ
る弾性層の表面にブリードアウトし易くなる。好ましく
は、炭素数1〜2のアルキル基である。上記R4 で表さ
れるアルキレン基の炭素数が2未満であると、充分な帯
電防止性が得られず、4を超えると、得られる弾性層の
表面にブリードアウトし易くなる。好ましくは、炭素数
2〜3のアルキレン基である。上記nが15を超える
と、得られる弾性層の表面にブリードアウトし易くな
る。
【0019】弾性層において用いられる層状有機珪酸
塩、即ち有機変性した層状珪酸塩は、層間に交換性陽イ
オンを有する珪酸塩鉱物であれば特に限定されず、例え
ば、モンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、バ
イデライト、スティブンサイト、ノントロナイト等のス
メクタイト系粘土鉱物、ハーミキュライト、ハロイサイ
ト、膨潤性マイカ等が挙げられる。なかでも、機械強度
の点から形状異方性が大きいモンモリロナイト、膨潤性
マイカが好ましい。
【0020】層状有機珪酸塩の層状結晶の層間に存在す
る交換性陽イオンとは、層状結晶表面上のナトリウムや
カルシウム等のイオンであり、これらの陽イオンは、カ
チオン性物質とイオン交換性を有するため、カチオン性
を有する種々の物質を上記層状珪酸塩の層状結晶の層間
に挿入することができる。
【0021】層状珪酸塩の層状結晶の層間に存在する交
換性陽イオンを予めカチオン性界面活性剤(例えば4級
アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩、4級スルホニウ
ム塩など)で陽イオン交換し疎水化しておくことによっ
て、ゴム状材料との親和性を高め、層状結晶の層間を十
分に非極性化することができる。また、層状有機珪酸塩
がゴム状材料中に微分散することによって上記第4級ア
ンモニウム塩の移行性を電気的にも抑える効果が発現さ
れる。
【0022】上記弾性層は、ゴム状材料、可塑性成分、
導電性成分及び層状有機珪酸塩を必須材料とし、更に必
要に応じて、充填剤、着色剤、加硫剤、加硫促進剤、成
形助剤等が配合されたゴム状材料組成物により形成され
る。
【0023】尚、本発明に係る、上記弾性層を備えた帯
電部材の形状は、ローラー形状に限られず、ブレード
状、ブロック状等の形状を包含するものである。
【0024】ブリード防止機能を発現する層状有機珪酸
塩について具体的に説明する。ゴム状材料組成物中にお
ける層状有機珪酸塩は、好ましくは図1に示したよう
に、層状結晶の少なくとも一部の単層同士が、単層表面
の中心をずらしたように重なりあって配向し、見かけ
上、厚さ1が5〜50nm、長さ2が500nm以上の
平板状(以下、便宜上、図1の様な配向分散状態をトラ
ンプ状という)となって分散している。このことは、例
えば、本発明の帯電部材における弾性層より、試験片を
ダイアモンドカッターで切り出し、透過型電子顕微鏡
(日本電子製 JEM-1200EX)を用いて写真撮影し、弾性
層中の層状珪酸塩の分散状態を観察することによって、
トランプ状の分散状況を確認した。
【0025】ゴム状材料組成物中に層状有機珪酸塩をト
ランプ状に分散させた場合は、図2に示したように層状
結晶の単層(厚さ3、長さ4)が剥離した状態で分散し
ている場合に比べて、分散した層状有機珪酸塩の微分散
状態から得られる特徴として、第四級アンモニウム塩の
ブリード防止効果が高いのである。
【0026】より少量の添加でブリード防止効果を発現
させるためには、上記層状有機珪酸塩は、厚さ5〜30
nm、長さ500nm〜5μmのトランプ状として分散
していることが好ましく、厚さ5〜15nm、長さ50
0nm〜2μmのトランプ状分散をしていることがより
好ましい。
【0027】(作用)本発明の帯電部材を構成する弾性
層は、ゴム状材料、可塑性成分、導電性成分及び層状有
機珪酸塩を必須成分として有し、層状有機珪酸塩を用い
て微分散させたことにより、可塑性成分や導電性成分が
弾性層表面にブリードすることを抑制・防止し得る。こ
れは、好ましくは上述のトランプ状に分散した、層状有
機珪酸塩が弾性層表面に平行状に配列し、添加した可塑
性成分や導電性成分がブリードする際のパスが長くなる
ためと考えられる。
【0028】また、本発明における弾性層は、一般に、
109 Ωcm以下の体積抵抗が要求されるところ、特に、
分子中にエーテル結合を有するエステルと、一般式
(1)で示される第4級アンモニウム塩を層状有機珪酸
塩と共に、特定量配合したことにより、耐ブリード性を
有し且つ低い体積抵抗を発現し得る。その結果、弾性層
表面についてブリードを考慮する必要がなくなり、極性
の小さな熱可塑性エラストマー(水添スチレン−ブタジ
エン共重合体又はスチレン−エチレン−ブタジエン共重
合体など)を用いることが出来るので、結局、環境依存
性の少ない表層を有する帯電部材を得ることが可能とな
った。
【0029】
【実施例】以下、単に部とあるのは重量部を意味する。 (実施例1) 〔A ゴム状材料組成物の調製〕ブチルゴム(エクソン
化学社製、♯268)100部に、エステル化合物とし
て下式(4)のもの32部、第4級アンモニウム塩とし
て下式(5)のもの8重量部、層状珪酸塩としてジステ
アリルジメチル4級アンモニウム塩で有機化処理した膨
潤性フッ素雲母(コープケミカル社製、ソマシフMAE
−100)10重量部、酸化亜鉛5部、ステアリン酸1
部、炭酸カルシウム90部、硫黄0.3部、加硫促進剤
2部を配合し、2本ロールを用いて分散混合し、ゴムコ
ンパウンドを得た。
【0030】
【化7】
【0031】
【化8】
【0032】〔B 帯電部材の作製〕プライマーを塗布
した鉄製芯金を金型内に装着し、170℃×7分×15
0kg/cm2 の条件で、上記Aのゴムコンパウンドを用
いて成形し、目的とする、芯金上にソリッドゴムからな
るローラー状の弾性層が形成された帯電部材(帯電ロー
ラー)を得た。
【0033】(実施例2)実施例1で得た帯電部材(帯
電ローラー)を用いて、以下の如く、更にその外側に外
層が設けられた帯電部材を作製した。 〔C 外層用コンパウンドの調製〕水添スチレン−ブタ
ジエン共重合体(日本合成ゴム社製 ダイナロン1320
P)70部、ポリプロピレン30部、ケッチンブラック
5部、ステアリン酸カルシウム1部を混合し、加圧ニー
ダーにより190℃で溶解、混練し、造粒することによ
って導電性熱可塑性エラストマーコンパウンドを得た。
【0034】〔D 帯電部材の作製〕上記Cの外層用コ
ンパウンドを、押出成形機に装着された200℃に加熱
されたリング状スリットを有するダイより押し出し、シ
ームレスチューブ(厚み250μm)を得た。このシー
ムレスチューブに圧縮空気を吹き込み、先の、芯金上に
設けられたローラー状弾性層を挿入することにより、弾
性層に密着した外層を形成し、目的とする帯電部材であ
る帯電ローラーを完成させた。
【0035】(比較例1) 〔B 弾性層の作製等〕ブチルゴム(エクソン化学社
製、♯268)100部に、実施例1で用いたエステル
化合物32部、第4級アンモニウム塩8重量部、酸化亜
鉛5部、ステアリン酸1部、炭酸カルシウム90部、硫
黄0.3部、加硫促進剤2部を配合し、2本ロールを用
いて分散混合し、ゴムコンパウンドを得た。得られたゴ
ムコンパウンドを用い、プライマーを塗布した鉄製芯金
を金型内に装着し、170℃×7分×150kg/cm2
の条件で成形し、芯金上にソリッドゴムからなるローラ
ー状の弾性層が設けられた帯電ローラーを得た。
【0036】(比較例2) 〔B ローラー体の作製〕ブチルゴム(エクソン化学社
製、♯268)100部に、軟化剤としてパラフィン系
オイル70部、亜鉛華3号5部、FEFカーボン20
部、ケッチンブラック4部、ステアリン酸1 部、硫黄
1.5部、TMTD1.5部、TMBT1.5部、MB
T0.5部を配合し、2本ロールを用いて均一に分散混
練し、ゴムコンパウンドを得た。次いで、プライマーを
塗布した鉄製芯金を金型内に装着し、170℃×7分×
150kg/cm2 の条件で、上記ゴムコンパウンドを用
いて成形し、芯金上にソリッドゴムからなる弾性層が形
成されたローラー体を得た。
【0037】〔D 帯電部材の作製〕可溶性ナイロン
(メトキシメチル化ナイロン)をメタノール・トルエン
混合溶媒に溶解し固形分14重量%の溶液とし、これに
該溶液中の可溶性ナイロン100部に対して導電性酸化
スズ(アンチドーピング)25部、アミン系シランカッ
プリング剤0.35部及びp−トルエンスルホン酸0.
1部を添加して、極性軟質重合体をビヒクル成分として
含有する導電性塗料を調整した。この後、上記Bで作成
したローラー体を上記導電性塗料に浸漬した。これを引
き上げて風乾後、110℃に加熱して架橋させることに
より弾性層の外側に外層を形成し、帯電部材(帯電ロー
ラー)を完成させた。
【0038】<評価>本帯電部材の特性を確認する目的
で、以下の評価を実施し、その結果を表1に示した。
【0039】a)環境試験として次の3条件で帯電部材
の抵抗値を測定した。 標準条件 :23℃ ×55% 高温高湿条件:32.5℃×80% 低温低湿条件:15℃ ×10% 測定は、帯電ローラーをアルミニウム板上に置き、芯金
の両端に対し、500gずつ計1kgの荷重をかけ、芯
金との抵抗を測定した。 結果の表記 標準条件下の測定値は、絶対値をそのまま記載した。 高温高湿条件の場合は、体積抵抗値/標準条件の抵抗値≧0.1を○ 体積抵抗値/標準条件の抵抗値<0.1を×とし、 低温低湿条件の場合は、体積抵抗値/標準条件の抵抗値<2 を○ 体積抵抗値/標準条件の抵抗値≧2 を×とした。
【0040】b)耐ブリード性 評価用サンプルとしての帯電ローラーを70℃×90%
RHの環境下で7日間保持し、表面を目視観察した。ブ
リードが認められなかったものを○、ブリードが認めら
れたものを×、と表示した。 c)弾性層の硬度 JIS A硬度の測定方法に準拠した。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】本発明の帯電部材は、上述の通り構成さ
れ、電極層上の弾性層が、ゴム状材料、可塑性成分、導
電性成分及び層状有機珪酸塩から形成されているので、
弾性層に含まれる可塑性成分や導電性成分の移行を抑制
することができ、その結果、環境変化に対し、抵抗値の
変化が小さく帯電性能のバラツキが小さいという実用的
に有用な効果を奏するものである。また、層状珪酸塩添
加による付帯効果として圧縮永久歪が小さくなり、変形
による帯電性能のバラツキも小さくなることが期待でき
る。本発明の帯電部材は、電子写真装置等の部品とし
て、例えば、複写機、レーザービームプリンター、LED
プリンター、又は、電子写真製版システムなどの電子写
真応用装置などに好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において用いる層状有機珪酸塩がトラン
プ状となって分散した状態を表す模式図である。
【図2】層状有機珪酸塩における層状結晶の単層が剥離
した状態で分散した状態を表す模式図である。
【符号の説明】
1・・・層状有機珪酸塩の見掛け上の厚さ 2・・・層状有機珪酸塩の見掛け上の長さ 3・・・層状結晶の単層の厚さ 4・・・層状結晶の単層の長さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16C 13/00 F16C 13/00 B E Fターム(参考) 2H200 FA01 HA02 HA28 HB12 HB43 HB45 HB46 HB47 HB48 JA02 JA23 JA25 JA26 JA27 JA28 MA03 MA04 MA17 MA20 MB01 MC01 NA01 3J103 AA02 AA14 AA32 AA51 BA41 EA02 FA18 GA02 GA57 GA58 HA03 HA12 HA20 HA53 HA54 4J002 BB151 BB181 CH052 DA038 EH156 EN137 FB018 FB088 FD117 GR00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被帯電体面に当接させ、かつ電圧を印加
    して被帯電体面の帯電を行なう帯電部材において、該帯
    電部材が、電極層と、ゴム状材料、可塑性成分、導電性
    成分及び層状有機珪酸塩を有する弾性層とを備えてなる
    ことを特徴とする帯電部材。
  2. 【請求項2】 可塑性成分が、分子中にエーテル結合を
    有するエステルであることを特徴とする請求項1記載の
    帯電部材。
  3. 【請求項3】 導電性成分が、一般式(1)で示される
    第4級アンモニウム塩であることを特徴とする請求項1
    又は2記載の帯電部材。 【化1】 (式中、R1,R2 及びR3 の内1個は炭素数が5〜24
    のアルキル基、他は炭素数1〜5のアルキル基、R4
    炭素数2〜4のアルキレン基、nは1〜15の整数、X
    は塩酸、塩素酸又は、過塩素酸のアニオンを表す)
  4. 【請求項4】 弾性層が、ゴム状材料100重量部に対
    して、分子中にエーテル結合を有するエステル10〜5
    0重量部、一般式(1)で示される第4級アンモニウム
    塩1〜20重量部及び層状有機珪酸塩5〜30重量部を
    含有してなることを特徴とする請求項1記載の帯電部
    材。 【化2】 (式中、R1,R2 及びR3 の内1個は炭素数が5〜24
    のアルキル基、他は炭素数1〜5のアルキル基、R4
    炭素数2〜4のアルキレン基、nは1〜15の整数、X
    は塩酸、塩素酸又は、過塩素酸のアニオンを表す)
  5. 【請求項5】 弾性層の外側に熱可塑性エラストマーか
    らなる外層を備えてなることを特徴とする請求項1〜4
    何れか1項記載の帯電部材。
  6. 【請求項6】 弾性層の外側にシームレスチューブの形
    態からなる外層を備えてなることを特徴とする請求項1
    〜5何れか1項記載の帯電部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007078971A (ja) * 2005-09-13 2007-03-29 Fuji Xerox Co Ltd 半導電性樹脂組成物、導電部材、及び画像形成装置
US8876110B2 (en) 2011-11-10 2014-11-04 Assa Abloy Ab Credential manufacturing device substrate shuttle

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