JP2003221856A - 排水口フィルタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 浴室などの水回りで排水口の蓋に載置して用
いる排水口フィルタにおいて、排水口の蓋の形状を問わ
ずに簡単に載置でき、衛生的にゴミを取り除けるように
する。 【解決手段】 円環状の支持板２の内周縁に立ち上がり
壁６を介して盛り上がる形で凹球面状の基板９がその周
縁部を節として振動自在に連設されたポリプロピレン製
の本体４を備える。基板９に上部ゴミ捕集体１０を形成
し、基板９に金属製の錘１１を着脱自在に付設する。こ
れにより、錘１１によって本体４が安定するため排水口
フィルタ１がその使用中に水流で浮き上がってしまう事
態は生じにくくなる。上部ゴミ捕集体１０に絡まって捕
集されたゴミを取り除くには、本体４をゴミ箱の縁など
にぶつけるだけで、基板９が振動してゴミが脱落する。
ポリプロピレン製の本体４は耐薬品性が高く、劣化しに
くい。錘１１を本体４と分別して破棄することができ、
地球環境にやさしい。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、浴室や洗面台その
他の水回りにおいて、頭髪などのゴミが排水口に侵入し
て詰まるのを防ぐために排水口の蓋に載置する排水口フ
ィルタに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来この種の排水口フィルタとしては、
ゴミ捕集部を備えたポリプロピレン製または塩化ビニル
製のものが用いられてきた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、これでは次の
ような不都合があった。

【０００４】まず、ポリプロピレン製の排水口フィルタ
は、排水口に単に載置しただけでは水流で浮き上がって
しまうことから、排水口フィルタに形成された爪を使用
時に排水口の蓋に係着させなければならない不便がある
ばかりか、排水口の蓋の形状によっては爪がうまく係合
しない恐れがある。

【０００５】他方、塩化ビニル製の排水口フィルタは柔
らかいため、ゴミ捕集部に絡まったゴミを取り除くとき
に直接あるいはティッシュペーパを使って手でゴミを摘
む必要があり、見るからに不衛生である。

【０００６】本発明は、このような事情に鑑み、排水口
の蓋の形状を問わずに簡単に載置して使うことができ、
しかも衛生的にゴミを取り除くことが可能な排水口フィ
ルタを提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】まず、本発明のうち請求
項１に係る発明は、環状の支持板（２）の内周縁に立ち
上がり壁（６）を介して盛り上がる形で凹面状の基板
（９）がその周縁部を節として振動自在に連設された本
体（４）を有し、前記基板に上部ゴミ捕集体（１０）を
形成し、前記基板に錘（１１）を付設して構成される。

【０００８】こうした構成を採用することにより、錘に
よって本体が安定するため排水口フィルタがその使用中
に水流で浮き上がってしまう事態は生じにくいばかり
か、上部ゴミ捕集体に絡まって捕集されたゴミを取り除
くには、本体をゴミ箱の縁などにぶつけるだけで、基板
が凹球面状から凸球面状に変化するように振動してゴミ
が脱落するように作用する。

【０００９】また、本発明のうち請求項２に係る発明
は、上記上部ゴミ捕集体（１０）として、複数本の縦目
（１０ａ）の上側に複数本の横目（１０ｂ）が重なった
格子状のものを採用して構成される。かかる構成によ
り、上部ゴミ捕集体とゴミとの接触面積が減少し、基板
の振動によるゴミの脱落が容易となるように作用する。

【００１０】また、本発明のうち請求項３に係る発明
は、上記基板（９）に対して錘（１１）を着脱自在とし
て構成される。かかる構成により、錘を本体と分別して
破棄することが可能となり、地球環境にやさしくなるよ
うに作用する。

【００１１】さらに、本発明のうち請求項４に係る発明
は、上記本体（４）の材質としてポリプロピレンを採用
して構成される。かかる構成により、本体の耐薬品性が
向上し、劣化しにくくなるように作用する。

【００１２】なお、括弧内の符号は図面において対応す
る要素を表す便宜的なものであり、したがって、本発明
は図面上の記載に限定拘束されるものではない。このこ
とは「特許請求の範囲」の欄についても同様である。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図１は本発明に係る排水口フィルタ
の第１の実施形態を示す図であって、（ａ）はその平面
図、（ｂ）はその正面図、（ｃ）は（ａ）のＣ−Ｃ線に
よる断面図である。

【００１４】この排水口フィルタ１は、図１に示すよう
に、ポリプロピレン製の本体４、ソフトメタルなどの金
属製の錘１１およびポリプロピレン製の蓋体１２から構
成されており、本体４は支持板２、下部ゴミ捕集体３、
取っ手５、立ち上がり壁６、通水孔７、基板９、上部ゴ
ミ捕集体１０および錘収納箱１３から構成されている。

【００１５】すなわち、図１に示すように、本体４は円
環状の支持板２を有しており、支持板２には３個の下部
ゴミ捕集体３が形成されている。さらに、支持板２の外
周縁の一部には取っ手５が上向きに立設されている。ま
た、支持板２の内周縁にはその全周にわたって円錐台状
の立ち上がり壁６が斜め上向きに連設されており、立ち
上がり壁６には多数個の通水孔７が穿設されている。ま
た、立ち上がり壁６の上端には凹球面状の基板９がその
周縁部を節として振動自在に連設されており、基板９に
はそのほぼ全面にわたって上部ゴミ捕集体１０が形成さ
れている。さらに、基板９の中央部には錘収納箱１３が
形成されている。なお、各下部ゴミ捕集体３は、図１
（ａ）、（ｃ）に示すように、複数本の縦目３ａの上側
に複数本の横目３ｂが重なった格子状となっている。同
様に、上部ゴミ捕集体１０は、複数本の縦目１０ａの上
側に複数本の横目１０ｂが重なった格子状となってい
る。

【００１６】そして、この本体４の錘収納箱１３には、
図１（ｃ）に示すように、錘１１が着脱自在に収納され
ており、錘収納箱１３に錘１１を収納した状態で蓋体１
２を冠着することにより、錘１１を本体４に固着するこ
とができる。

【００１７】排水口フィルタ１は以上のような構成を有
するので、この排水口フィルタ１を使う際には、錘収納
箱１３に錘１１が収納されている状態で排水口フィルタ
１を排水口（図示せず）の蓋に載置する。すると、頭髪
などのゴミは下部ゴミ捕集体３や上部ゴミ捕集体１０に
絡まって捕集されるため、排水口に侵入して詰まる事態
は生じない。このとき、排水口フィルタ１には錘１１が
内蔵されているので、排水口フィルタ１がその使用中に
水流で浮き上がってしまう事態は生じにくい。また、凹
球面状の基板９は立ち上がり壁６を介して盛り上がる形
で連設されているため、排水口フィルタ１を排水口の蓋
に載置しても錘収納箱１３が排水口の蓋に当接してしま
うことはなく、排水口フィルタ１の載置を支障なく行う
ことができる。

【００１８】そして、こうして排水口フィルタ１に捕集
されたゴミを取り除くには、取っ手５を把持して本体４
をゴミ箱（図示せず）の縁にぶつける。すると、その衝
撃で排水口フィルタ１の基板９が凹球面状から凸球面状
に変化するように振動するので、下部ゴミ捕集体３や上
部ゴミ捕集体１０に絡まっているゴミが脱落してゴミ箱
に入る。このとき、下部ゴミ捕集体３および上部ゴミ捕
集体１０は、上述したとおり、複数本の縦目３ａ、１０
ａの上側に複数本の横目３ｂ、１０ｂが重なった格子状
であり、ゴミとの接触面積が少ないことから、振動によ
ってゴミを容易に取り除くことができる。

【００１９】また、排水口フィルタ１の本体４および蓋
体１２はポリプロピレン製であるため、塩化ビニル製の
ものに比べて耐薬品性に優れ、劣化しづらい。しかも、
錘１１は本体４に対して着脱自在となっているので、排
水口フィルタ１を破棄するときには、金属製の錘１１を
ポリプロピレン製の本体４および蓋体１２と分別して破
棄することができ、地球環境にもやさしい。

【００２０】なお、上述の実施形態においては、支持板
２に３個の下部ゴミ捕集体３を形成した排水口フィルタ
１について説明したが、下部ゴミ捕集体３の個数は３個
に限るわけではなく、また下部ゴミ捕集体３を省くこと
も可能である。

【００２１】

【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項１に係る発明によれば、錘によって本体が安定するた
め排水口フィルタがその使用中に水流で浮き上がってし
まう事態は生じにくいばかりか、上部ゴミ捕集体に絡ま
って捕集されたゴミを取り除くには、本体をゴミ箱の縁
などにぶつけるだけで、基板が凹球面状から凸球面状に
変化するように振動してゴミが脱落することから、排水
口の蓋の形状を問わずに簡単に載置して使うことがで
き、しかも衛生的にゴミを取り除くことが可能な排水口
フィルタを提供することができる。

【００２２】また、本発明のうち請求項２に係る発明に
よれば、上部ゴミ捕集体とゴミとの接触面積が減少し、
基板の振動によるゴミの脱落が容易となるため、排水口
フィルタの使い勝手が向上する。

【００２３】また、本発明のうち請求項３に係る発明に
よれば、錘を本体と分別して破棄することが可能とな
り、地球環境にやさしくなるため、排水口フィルタのリ
サイクルが容易となる。

【００２４】さらに、本発明のうち請求項４に係る発明
によれば、本体の耐薬品性が向上し、劣化しにくくなる
ため、排水口フィルタの長期的な耐久性が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る排水口フィルタの第１の実施形態
を示す図であって、（ａ）はその平面図、（ｂ）はその
正面図、（ｃ）は（ａ）のＣ−Ｃ線による断面図であ
る。

【符号の説明】

１……排水口フィルタ ２……支持板 ４……本体 ６……立ち上がり壁 ９……基板 １０……上部ゴミ捕集体 １０ａ……縦目 １０ｂ……横目 １１……錘

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 環状の支持板（２）の内周縁に立ち上が
   り壁（６）を介して盛り上がる形で凹面状の基板（９）
   がその周縁部を節として振動自在に連設された本体
   （４）を有し、 前記基板に上部ゴミ捕集体（１０）を形成し、 前記基板に錘（１１）を付設したことを特徴とする排水
   口フィルタ。
2. 【請求項２】 上部ゴミ捕集体（１０）として、複数本
   の縦目（１０ａ）の上側に複数本の横目（１０ｂ）が重
   なった格子状のものを採用したことを特徴とする請求項
   １に記載の排水口フィルタ。
3. 【請求項３】 基板（９）に対して錘（１１）を着脱自
   在としたことを特徴とする請求項１または請求項２に記
   載の排水口フィルタ。
4. 【請求項４】 本体（４）の材質としてポリプロピレン
   を採用したことを特徴とする請求項１から請求項３まで
   のいずれかに記載の排水口フィルタ。