JP2003221333A - ヒアルロニダーゼ阻害剤 - Google Patents

ヒアルロニダーゼ阻害剤

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 皮膚の保水などに寄与しているヒアルロン酸
を分解するヒアルロニダーゼ酵素の活性を阻害するヒア
ルロニダーゼ阻害剤であり、薬理活性が高く、天然物を
原料とし、副作用が無く、安全性の高いものを得ること
を目的とする。 【解決手段】 アシルフロログルシノール類及びその誘
導体から選ばれる化合物を有効成分とするヒアルロニダ
ーゼ阻害剤。中でも、ユーグロバール類が効果が高く、
フトモモ科ユーカリ属植物の植物体から特定の溶媒によ
り抽出することにより得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬品、医薬部外
品、化粧品分野に属する新規なヒアルロニダーゼ阻害剤
に関する。より詳細には、優れた薬理活性を有し、しか
も安全性の高いヒアルロニダーゼ阻害剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ヒアルロン酸は哺乳動物の結合組織に広
く存在するマトリックス成分の一種であり、皮膚の保
水、関節の潤滑など物理的な機能を果たしている。通
常、生体内では、ヒアルロン酸合成酵素と分解酵素の活
性の平衡が保たれているが、老化等に伴い分解酵素であ
るヒアルロニダーゼ活性が亢進すると、組織の柔軟性や
潤滑性が失われ、関節の痛みや皮膚のしわ等の原因とな
る。一方、ヒアルロニダーゼは起炎酵素としても知られ
ており、炎症部位で活性の亢進が確認されていること
や、ガン細胞が血管新生を誘導する際に、ヒアルロニダ
ーゼ活性が亢進することも報告されていることなどか
ら、ヒアルロニダーゼ阻害剤は老化に伴う変化や炎症の
改善・予防剤、ガンの転移抑制剤として期待されてい
る。また、アトピー性皮膚炎等による皮膚の炎症やそれ
に伴うかゆみの軽減・予防剤としても検討されている。
【0003】思春期の若者の顔面に多く発生するニキビ
は、皮脂分泌が増加することで皮脂を栄養とするアクネ
菌が毛包内で増殖することで起こるが、この原因菌であ
るアクネ菌はリパーゼ、ヒアルロニダーゼ、プロテアー
ゼなどの酵素を産生することが知られている。ヒアルロ
ニダーゼにより炎症が惹起されると、丘疹や膿疱などの
炎症性のニキビを引き起こす。従って、ヒアルロニダー
ゼ活性を抑制することで、炎症反応を防ぎ、ニキビの治
療にも有効と考えられている。
【0004】これまでグリチルリチン酸、クロモグリク
酸ナトリウム、バイカリン、インドメタシン、アスピリ
ン等に高いヒアルロニダーゼ活性阻害作用が確認され、
これらは現在抗炎症剤として使用されている。しかしな
がら、グリチルリチン酸およびバイカリンは用途および
使用濃度に制限があり、クロモグリク酸ナトリウムは妊
婦に対しては厳重な使用上の注意を要する。さらに、イ
ンドメタシンおよびアスピリンは、局所的な使用で発疹
・痒み等の副作用が認められておりそれぞれに問題点を
抱えている。一方、このような問題点を克服するため、
天然物からヒアルロニダーゼ阻害活性を有する物質の探
索も精力的に行われており、キイチゴ、ラカンカ、エン
メイソウ、サルビア、(特開平10-053532号公報)オト
ギリソウ、ボダイジュ(特開平9-157176号公報)エラジ
タンニン(特開平9-124497号公報)、マメ科植物の抽出
物(特開平7-010768号公報)などが提案されている。し
かし、これらは高価な生薬を原料としていたり、安全性
が確認されていない植物であったり、効果が弱い等の問
題を有している。また、安全なハーブ類からヒアルロニ
ダーゼ阻害物質を探索した研究もあり、シソ科のハーブ
類に含まれるロズマリン酸が有効成分であること(野菜
及びハーブのヒアルロニダーゼ阻害作用、日本農芸化学
会誌臨時増刊号73、138、1999)が報告されているが、
効果が弱い。
【0005】特開平8-053360号公報においては、ユーカ
リプタス・グロブラス(Eucalyptusglobulus)の有機溶剤
抽出物にヒアルロニダーゼ阻害活性があるとされている
が、有効成分は特定されてなく、また、数百種に及ぶグ
ロブラス以外のユーカリ種については記載がない。一般
にユーカリ抽出物は安全性が高いとされているが、精油
成分は決して無毒ではない。また、ユーカリ抽出物中に
含有されるフェノール性化合物の中には皮膚に炎症を起
こす成分が存在するため、高濃度のユーカリエキスは用
いることが出来ない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明に於いては、薬
理活性が高く、天然物を原料とし、副作用が無く、安全
性の高いヒアルロニダーゼ阻害剤を得ることを目的とし
た。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する為、
鋭意研究した結果、オーストラリア原産で、世界各地で
植栽されているフトモモ科ユーカリ属(Eucalyptus属)
の各種植物の葉抽出物に強いヒアルロニダーゼ阻害活性
があり、その活性本体がアシルフロログルシノールの一
種、ユーグロバール類であることを初めて明らかにし、
安全性も高いことから、このユーグロバール類を有効成
分として含有させたヒアルロニダーゼ阻害剤は極めて有
効であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】本発明は以下の構成を採用する。即ち、本
発明の第1は、「アシルフロログルシノール類及びその
誘導体からなる群より選ばれる化合物を有効成分とする
ヒアルロニダーゼ阻害剤」である。
【0009】本発明の第2は、前記第1発明において、
前記アシルフロログルシノール類が、ユーグロバール類
であることを特徴とするヒアルロニダーゼ阻害剤であ
る。
【0010】本発明の第3は、前記第1または第2発明
において、該アシルフロログルシノール類が、フトモモ
科ユーカリ属植物の植物体から抽出される成分であるこ
とを特徴とするヒアルロニダーゼ阻害剤である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について詳述
する。本発明に用いるアシルフロログルシノール類及び
その誘導体の原料としては、Eucalyptus属に属する植
物、例えば、代表的な植林ユーカリであるEucalyptus g
lobulusEucalyptus maideniiEucalyptus bicostata
など、本化合物類を含有している植物体自体若しくはそ
の粉砕物の抽出物、その精製物又は部分精製物などを挙
げることができる。Eucalyptus属に属する植物の部位は
葉、樹木、樹皮などいずれも用いることができる。
【0012】本発明に用いられるアシルフロログルシノ
ール類及びその誘導体とは、フロログルシン骨格におけ
るベンゼン核の水素原子が複数のホルミル基、アセチル
基、マロニル基などに置換された誘導体類であって、そ
れらは水溶性、脂溶性のどちらでもよい。本化合物の一
例として、例えばユーグロバール-III、グランディノー
ル、ユーカリプチン、マクロカルパール類などを挙げる
ことができる。それらの中でも、特に好適なものとし
て、ヒアルロニダーゼ阻害活性が強く、しかも、原料植
物体の生産量が多くその植物体中の含有率も高いユーグ
ロバール類を挙げることができる。ユーグロバール類は
脂溶性が強い為、生体に対する吸収効率の高さも期待さ
れる。
【0013】アシルフロログルシノール類の生産手段と
しては、Eucalyptus属植物の葉を有機溶媒などで抽出す
ることで、アシルフロログルシノール類の濃度を高める
方法が好適である。使用する有機溶媒としては、例えば
メタノ−ル、エタノ−ル、アセトン、酢酸エチル、又は
それらの含水物、クロロホルム、ジクロロメタン、ペン
タン、ヘキサン、ヘプタンなどを挙げることができる。
本発明において用いられるアシルフロログルシノール類
は、これら有機溶媒の中でも、エタノ−ル、アセトン、
ヘキサンなどにより抽出したものが好ましい。これらの
有機溶媒を用いて抽出物を得るには、公知の方法に従え
ばよく、例えば前記した植物の葉、樹木、樹皮を適当に
破砕した後、それらの粉砕物、また該植物の樹液を前記
した有機溶媒で公知の方法を用いて処理する。具体的に
は、原料の1〜100倍(質量比)、好ましくは3〜20倍
(質量比)の有機溶媒で温度0℃以上、好ましくは10℃
からその有機溶媒の沸点以下の温度条件下で、1分〜8週
間、好ましくは10分〜1週間抽出処理をする。
【0014】前記した条件の中でも、特にヒアルロニダ
ーゼ阻害活性が高いユーグロバール類を選択的に得るた
めには、例えば、80%以上のエタノール水を用いて抽
出し、その抽出物を更に、無極性溶媒で抽出する方法が
好ましい。この方法により、アシルフロログルシノール
のうち極性の高いものがまざらず、極性の低いユーグロ
バール類を選択的に得ることができる。
【0015】超臨界ガスを用いて効率良く抽出ことも可
能であり、例えば超臨界ガスとして炭酸ガスなどを用
い、これにエントレーナーとしてエタノール、水などを
加え、0〜100℃、好ましくは20〜40℃、5〜2000kg/c
m2、好ましくは20〜800kg/cm2、5分〜4日間、好ましく
は30分〜20時間などの条件を適宜組み合わせて行なうこ
とができる。
【0016】上記のごとくして得られた抽出処理物自体
を精製に用いてもよいが、好ましくは有機溶媒を通常の
方法、例えばロータリエバポレーターなどを使用して除
去するのがよい。或いは更に、凍結乾燥や加熱乾燥処理
を施してもよい。
【0017】上記抽出物からアシルフロログルシノール
類を精製するには、公知の天然有機化合物類の分離・精
製法を採用すればよい。例えば、活性炭、シリカ、化学
修飾シリカ、ポリマー系担体などを用いた吸脱着、ある
いはクロマトグラフィー、液−液抽出、分別沈澱などの
手法により、不純物を除き精製する。具体的には、上記
抽出物をODS−カラムクロマトグラフィーに供し、60
〜100%(以下全て質量%)エタノール溶液または適宜
の濃度のメタノール或いはアセトニトリルを溶離液とし
て溶出・分画する。これらのクロマトグラフィーによっ
て分離される成分を集め、濃縮・結晶化するとユーグロ
バール類を含むアシルフロログルシノール誘導体が得ら
れる。
【0018】本発明のヒアルロニダーゼ阻害剤の用途と
しては、一般的な炎症による痛みやかゆみの改善及び抗
老化を目的とした医薬品、医薬部外品及び化粧品等の薬
用化粧品の他に、アトピー性皮膚炎の皮膚の炎症に伴う
かゆみや炎症及び花粉症に伴う炎症の軽減を目的とした
医薬品、医薬部外品、化粧品及び機能性食品としても使
用することが出来る。また、汎用化粧品成分による炎症
予防を目的とした成分としても用いることが出来る。更
に、紙おむつを構成するセンターシートや吸収体等の吸
収性物品、お尻ふきやウエットティッシュ等のシート状
製品に適当な方法で含浸させることにより、おむつかぶ
れの予防・改善等の抗炎症機能を付加した製品を得るこ
とも出来る。
【0019】本発明のヒアルロニダーゼ阻害剤の投与量
は、治療すべき症状、年令、体重などにより異なるが、
例えば通常、成人1日あたり、本誘導体として10mg〜10
g、好ましくは50mg〜5g程度である。
【0020】本発明に係わるヒアルロニダーゼ阻害剤に
は、本発明の効果を損なわない範囲内で、医薬品、医薬
部外品、化粧品、機能性食品、吸収性物品及びシート状
製品等に配合し得る油脂類、界面活性剤、保湿剤、水溶
性高分子類、顔料、色素、防腐剤、抗酸化剤、紫外線吸
収剤等を含有させることができる。また、例えば、オキ
シベンゾン、トラネキサム酸、感光素301号、401
号、塩酸ジフェンヒドラジン、アデノシン酸、カラミ
ン、水溶性アズレン、紫根エキス、当帰エキス、ワレモ
コウエキス、アミノカプロン酸、サリチル酸、ビサボロ
ール等を配合して、抗炎症作用を相乗的に強化すること
も出来る。
【0021】本発明のヒアルロニダーゼ阻害剤の剤型は
任意であり、ローション剤、乳剤、ゲル剤、クリーム、
軟膏、エアゾール剤、カプセル剤、吸収性物品及びシー
ト状製品等の形態の医薬品、医薬部外品、化粧品、機能
性食品及び紙おむつ等の雑貨とすることが出来る。
【0022】
【実施例】以下、本発明について参考例及び実施例によ
り詳説する。本発明はこれにより限定されるものではな
い。まず、ユーグロバール類含有画分の調製(参考例
1)、ユーグロバール類の同定(参考例2)、各種ユー
カリ属植物のユーグロバール類の定量値(参考例3)を
示す。
【0023】<参考例1、ユーグロバール類含有画分の
調製>ユーグロバール類含有画分は、Eucalyptus bicos
tataの乾燥葉より、以下の方法で調製した。乾燥葉1kg
にヘキサン5Lを注入、10分後に溶媒除去によりワック
ス類を除いた後、88%エタノール18Lを注入し、2日後
に溶媒留去により抽出残渣を得た。得られた抽出物約40
gを更にヘキサン1Lで再抽出し、ユーグロバール類含有
画分約10gを得た。
【0024】得られたユーグロバール類含有画分100ppm
(アセトニトリル溶液)の分析用HPLC(カラム:資生堂
UG80、4.6mm×250mm、移動相:アセトニトリル)に
よるクロマトグラムを図1に示す。A〜Dの4ピークが
検出された。
【0025】<参考例2、ユーグロバール類の同定>更
に、分取HPLC(カラム:資生堂UG80、10mm×2
50mm、移動相:アセトニトリル−水(9:1〜1
0:0)グラジエント)を用いることで、図1に於ける
ピークA〜Dの化合物を単離した。得られた化合物A〜
Dは、NMR及びFT-IR、FAB-MS等の機器を用いて分析し
た。その結果、判明した構造と名称を下記の化1〜化4
に示す。4化合物共にユーグロバール類(以下、ユーグ
ロバール類A〜Dと表示する)であった。
【0026】
【化1】
【0027】
【化2】
【0028】
【化3】
【0029】
【化4】
【0030】<参考例3、ユーカリ属植物のユーグロバ
ール類の定量値>8種のユーカリ属植物葉に於けるユー
グロバール類の含有量を、参考例1記載の方法で抽出・
分析し、ユーグロバール類A〜Dから算出した検量線回
帰式を用いて定量した。表1に定量値(対絶乾葉質量
%)を示す。用いた8種全てのユーカリ属植物にユーグ
ロバール類が含まれていることが分かった。
【0031】
【表1】
【0032】次に、ユーグロバール類のヒアルロニダー
ゼ阻害活性試験(実施例1)及び安全性試験(実施例
2)の概要及び結果を示す。また、ユーグロバール類を
含有する皮膚外用剤の調製例(実施例3)を示す。
【0033】<実施例1、ヒアルロニダーゼ阻害活性試
験>ユーグロバール類A〜Dのヒアルロニダーゼ阻害活
性試験は、文献(Alexander V. Maksimenko et.al. Eur
opean J. of Pharmaceutics and Biopharmaceutics51 3
3-38 、2001)を一部改変して実施した。ヒアルロン酸
のような多糖類が多糖類分解酵素で分解されると反応液
の粘度が低下する為、その粘度低下を指標とし、ヒアル
ロニダーゼ阻害活性を測定することが出来る。なお、粘
度は、常法によりキャノン−フェンスケ型粘度測定器を
用いて37℃で測定した。
【0034】具体的には、まず、0.15M塩化ナトリウム
を含む0.1Mリン酸カリウム緩衝液(pH5.45)に、ヒ
アルロン酸カリウム(和光純薬(株)製)を0.02%とな
るように溶解し、反応液とした。反応液5mlに、ユー
グロバール類のサンプル溶液(溶剤:DMSO)200μ
lを入れた後、反応前の粘度を測定した。次に、上記反
応液に、0.2mg/mlヒアルロニダーゼ溶液(和光純薬
(株)製、60U/ml、溶剤:上記リン酸緩衝液)10μ
lを注入・混合し、37℃で5分間反応させた。沸騰水浴
中で反応停止後、再び粘度を測定し、ヒアルロニダーゼ
阻害活性(IC50)を算出した。なお、対照としては、グ
リチルリチン酸ジカリウム(陽性)とDMSO(陰性)
を用いた。その結果を表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】ユーグロバール類A〜Dは、何れも強いヒ
アルロニダーゼ阻害活性を有することがわかった。特
に、ユーグロバール類Cには非常に強い阻害活性が認め
られた。
【0037】<実施例2、安全性試験>C3H/HeN
マウス(雄、5週齢、日本チャールズリバー(株)製)
の背毛を剃毛後、背皮にユーグロバール類A〜D(0.1
%、溶剤:70%エタノール)100μlを1日1回2週間
塗布したが、炎症等の異常は観察されなかった。従っ
て、皮膚に対する安全性は極めて高いと考えられる。
【0038】<実施例3、ユーグロバールを含有する皮
膚外用剤の調製例>参考例1及び参考例2記載の方法で
得たユーグロバール類を乳鉢で微粉末とし、以下の処方
で配合して全量を100mlとし、皮膚外用剤を調製し
た。 処方:(1)エタノール、50.0% (2)ポリエチレン
グリコール、10.0g (3)ヒドロキシエチルセルロー
ス、0.1g(4)トリエタノールアミン、2.0g(5)精
製水、47.0% (6)ユーグロバール類A、1.0g 製法:室温にて(1)に(6)を溶解し、(5)を加
え、溶解した後、(2)、(3)、(4)を順次添加し
て撹拌して完全に混合した。
【0039】
【発明の効果】本発明で得られるヒアルロニダーゼ阻害
剤は、強い炎症阻害作用を有しており、医薬品、医薬部
外品、化粧品、機能性食品及び雑貨等の成分として、抗
炎症、抗かゆみなどの効果が期待でき、また、アトピー
性皮膚炎によるかぶれやかゆみの予防・改善にも有用で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】ユーグロバール含有画分の高速液体クロマトグ
ラムを示す図、横軸は保持時間、縦軸は280nmにお
けるシグナル強度を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 17/10 A61P 17/10 17/16 17/16 29/00 29/00 35/04 35/04 37/08 37/08 43/00 111 43/00 111 C07D 311/96 C07D 311/96 Fターム(参考) 4C062 KK01 4C083 AA111 AA112 AC102 AC542 AC841 AC842 AD042 AD282 CC02 DD23 EE12 EE13 EE14 4C086 AA01 AA02 AA04 BA09 MA01 MA04 NA14 ZA89 ZB11 ZB13 ZB26 ZC20

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アシルフロログルシノール類及びその誘
    導体から選ばれる化合物を有効成分とするヒアルロニダ
    ーゼ阻害剤。
  2. 【請求項2】 アシルフロログルシノール類が、ユーグ
    ロバール類であることを特徴とする請求項1のヒアルロ
    ニダーゼ阻害剤。
  3. 【請求項3】 アシルフロログルシノール類が、フトモ
    モ科ユーカリ属植物の植物体から抽出されることを特徴
    とする請求項1または請求項2のいずれかに記載のヒア
    ルロニダーゼ阻害剤。
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