JP2003220973A - 車両フード跳ね上げ装置 - Google Patents

車両フード跳ね上げ装置

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JP2003220973A
JP2003220973A JP2002022544A JP2002022544A JP2003220973A JP 2003220973 A JP2003220973 A JP 2003220973A JP 2002022544 A JP2002022544 A JP 2002022544A JP 2002022544 A JP2002022544 A JP 2002022544A JP 2003220973 A JP2003220973 A JP 2003220973A
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vehicle hood
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Shoji Okada
尚司 岡田
Soichiro Masuda
宗一郎 増田
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Aisin Corp
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Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フードの塑性変形範囲の制限を少なくするこ
と。 【解決手段】 車体12とフード13との間に配設さ
れ、フード13を車両上方へ跳ね上げる跳ね上げ手段を
備えた車両フード跳ね上げ装置1において、跳ね上げ手
段は、フード13の前方を跳ね上げる前方跳ね上げ装置
9とフード13の後方を跳ね上げる後方跳ね上げ装置1
4とを備えた

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両フードに物体
がぶつかる際の衝撃力を緩和させる車両フード跳ね上げ
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両に対して、人等が車両のバンパ等に
衝突する(例えば、ここでは、歩行者が車両に対して衝
突した)場合には、その衝突時の弾みにより、歩行者が
車両のボンネットと称されるフードパネル(単に、フー
ドと称す)に、二次衝突することが有り得る。この様な
二次衝突に対して、近年では車両のフードを車両の上方
へと跳ね上げ、二次衝突時の衝撃を和らげるフード跳ね
上げ装置が、例えば、特開平10−119823号公報
等で提案されている。
【0003】特開平10−119823号公報に示され
るフード跳ね上げ装置では、フードの後部(車室内側)
と車体との間にヒンジ機構が設けられている。通常時の
エンジンの点検や整備等の際には、このヒンジ機構に設
けられた支点ピンが回動中心となって、フードの前側が
開かれる。この支点ピンは、通常時には拘束部によって
定位置に拘束されるようになっている。そして、バンパ
等に設けた衝突検知センサが歩行者の衝突を検知した場
合は、フードの後部下側に配設されたエアパッグが膨張
する。その結果、エアバックの膨張力によって、支点ピ
ンが拘束部から解放される構成となっている。即ち、歩
行者との衝突が検知されると、フード後方がフード前方
を回動中心に持ち上げられ、フードとエンジンルームと
の間に空間が設定されることになっている。その結果、
歩行者がフードに対して二次衝突した場合であっても、
フード後方の塑性変形により衝撃を和らげるようになっ
ている。
【0004】しかしながら、この様な構成においては、
フード前方に歩行者の下半身(特に、足等)がぶつかっ
た場合には、尚、以下のような不具合が生じる。つま
り、従来の装置はフード前方が上昇しない構成のため、
フード前方の塑性変形範囲が制限されている。よって、
衝撃力を十分吸収することができない構成となってい
る。尚、フード前方の真下には、ラジエータを車体に対
して固定するラジエータグリルがあり、フード前方にお
いても充分な塑性変形範囲を確保することは有用であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明におい
ては、フードの塑性変形範囲の制限を少なくすることを
技術的課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに講じた技術的手段は、車両ボデーと車両フードとの
間に配設され、車両フードを車両上方へ跳ね上げる跳ね
上げ手段を備えた車両フード跳ね上げ装置において、前
記跳ね上げ手段は、前記車両フードの前方を跳ね上げる
前方跳ね上げ装置と前記車両フードの後方を跳ね上げる
後方跳ね上げ装置とを備えた構成としたことである。
【0007】上記した手段によれば、車両フードの前方
は前方跳ね上げ装置により上方に跳ね上げられ、車両フ
ードの後方は後方跳ね上げ装置により上方へと跳ね上げ
られるので、車両のフードの前方および後方は上方に移
動し、車両の前方後方共に、車両フードと車両ボデーと
の間の間隔が確保される。これによって、車両フードの
特に前方においても塑性変形できる範囲が確保される。
換言すれば車両フードの塑性変形範囲の制約は少ないも
のとなる。従って車両フードは充分衝撃力を吸収するこ
とができる。
【0008】この場合、前方跳ね上げ装置は、前記車両
フードの前方に設けられ、前記車両フードの前記車両フ
ード後方を中心とした回動を規制するフードロック機構
を上昇させる上下駆動機構を備えると良い。この構成で
は、通常、車両フードの回動を規制するためのフードロ
ック機構を上昇させる構成となっている。つまり、フー
ドロック機構に回動規制機能と、車両フード上昇機能の
2つを併せ持つ構成としている。よって全体の構成が簡
易なものとなっている。
【0009】また、前記上下駆動機構は、前記車両フー
ドに連係され前記車両フードを跳ね上げる上昇リンク
と、一端が前記車両ボデーに対して回動自在に連係され
他端が前記上昇リンクに回動自在に連係される回動リン
クとを備えると良い。この構成では、上昇リンクと回動
リンクという簡単な構成により車両フードのフード前方
を上昇させることが可能となる。
【0010】更に、上昇リンクは、後方跳ね上げ装置と
連動して動作すると良い。この構成では、車両フードの
前方は後方跳ね上げ装置と連動して、車両フードが上昇
する構成となる。よって、車両フードの前方と後方の跳
ね上げるタイミングの整合性が確保され、跳ね上げが安
定したものとなる。従って、車両フード跳ね上げ装置の
安全性は向上する。
【0011】更にその上、上昇リンクは、後方跳ね上げ
装置と連結部材により接続されると良い。この構成で
は、後方跳ね上げ装置と前方跳ね上げ装置は連結部材に
よって、前後連動した車両フードの上昇が行える。この
場合、連結部材には、例えば、丈夫かつ安価なプッシュ
プルケーブルを使用すれば、確実な上昇動作が可能とな
る。
【0012】更に、前記跳ね上げ手段は、前記フードを
車両ボデーに対する跳ね上げ位置と格納位置との間に往
復移動させる構成とすると良い。この構成では、一旦、
車両フードが跳ね上げ位置に跳ね上げられても、再度、
車両フードを収納位置に格納することが可能となる。こ
の為、車両フードを跳ね上げ状態となる前の状態(格納
位置)に簡易に戻すことができる。つまり、不必要な修
理等の手間を省くことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態にけ
る車両フード跳ね上げ装置(以下、フード跳ね上げ装置
とする)1を、車両11に取り付けた場合の取付図を示
す。
【0014】図1に示すように、車両11は、ボデー本
体(車体)12の前部にボンネットと言われているフー
ドパネル(単に、フードと称す)13を備え、フード1
3は車両11のエンジンが配設されるエンジンルーム1
0を上方から覆うようになっている。そして、フード1
3は、フード後方13aの左右端部に、左右対称の一対
の後方跳ね上げ装置(跳ね上げ装置)14を備えると共
に、フード前方13bの車幅方向における中央に設けら
れたフードロック機構15の下方に、フードロック機構
15ごと車両11に対して上下方向にフード13を跳ね
上げることができる前方跳ね上げ装置(跳ね上げ装置)
9とを備えている。尚、本実施形態では、前方の跳ね上
げ装置9を車幅方向における中央の1ヶ所に設けている
が、跳ね上げ装置9の設けられる位置や個数は、これに
限定されるものではなく、フード前方13bの両側の2
ヶ所に設けても良い。
【0015】フード13は、後方の跳ね上げ装置14に
より、フード後方13aを軸心としてフード前方l3b
側が開閉動作されると共に、フード前方13bの開閉動
作による回動を規制するフードロック機構15を支点と
して、フード後方13aが跳ね上げられる。また、フー
ド前方13bは、前方の跳ね上げ装置9により、フード
ロック機構15ごともち上げて、フード後方13aのみ
ならず、フード前方13bをも上昇させることができる
ようになっている。
【0016】この前後の跳ね上げ装置14,9のうち、
車両11の走行方向左側に設けられる、跳ね上げ装置1
4について、最初に説明するが、走行方向右側に設けら
れる、跳ね上げ装置14については、左側の跳ね上げ装
置14と左右対称であるため、便宜上、その説明を省略
する。
【0017】図2(a)に示す如く、後方の跳ね上げ装
置14は、フードヒンジ16と、同フードヒンジ16に
連結されているリンク機構17と、同リンク機構17を
ボデー本体12に対して移動可能に固定するアクチュエ
ータ18とを備える。そして、フードヒンジ16は、そ
の前端がフード13に対してボルト等の締結部材により
固定されており、後端には円柱状のヒンジピボット19
が突設されている。
【0018】跳ね上げ装置14はリンク機構17を備え
ており、リンク機構17は、第1リンク21とスライダ
22とを有する。このフードヒンジ19に回動自在に継
合する第1リンク21は、フードヒンジ16に対して車
幅方向の外側に向けて配置される。第1リンク21は、
一端に設けられた嵌合穴21aにヒンジピボット19が
挿通され、フードヒンジ16が回動自在となっている。
即ち、フードヒンジ16と第1リンク21とは、ヒンジ
ピボット19を支点として相対回転する。また、第1リ
ンク21には、長手方向に沿ったスライド溝24が形成
されている。
【0019】スライダ22は、略三角形状をしたプレー
ト部材であり、フードヒンジ16と第1リンク21との
間に配置される。そして、スライダの側面には、第1リ
ンク21側に突出するスライドピン25がスライダ22
に一体で設けられている。スライドピン25は、第1リ
ンク21のスライド溝24にガイドされて、スライド溝
内をスライドできる様になっている。
【0020】跳ね上げ装置14は、駆動源となるアクチ
ュエータ18を備える。アクチュエータ18は、ガイド
フレーム26、ガイドフレーム26に支持されるネジ軸
27、ネジ軸に螺合するナット28、及び、ネジ軸を回
転させてナットを移動させるモータ29とを備える。そ
して、ガイドフレーム26は、エンジンルーム9の車幅
方向両端のフード13がエンジンルーム上に被さる溝部
に、ボルト31によって数箇所にて固定されている。そ
して、ガイドフレーム26は、前後両端に直方体形状を
呈したエンドブロック32,33を備える。両エンドブ
ロック32,33の間において、前方のエンドブロック
32の近傍には、ガイドフレーム26の左右の両側面か
ら上下方向に突出したリンクブラケット34が、ガイド
フレーム26に一体で形成れている。リンクブラケット
34には嵌合孔34aが形成されている。嵌合孔34a
には、第1リンク21のヒンジピボット19とは反対側
の端部に、円柱状のリンクピボット21bが挿通され、
リングピボット21bを支点として第1リンク21は回
動自在に、ガイドフレーム26に支持される。
【0021】尚、このリンクピボット2lbの高さは、
スライダ22のスライドピン25より低い位置となって
いる。従って、スライダ22のスライドピン25が、第
1リンク21のスライド溝24をスライドして、リンク
ピボット21bに近づくと、第1リンク21はリンクピ
ボット2lbを支点として上方に回動する。
【0022】また、エンドブロック32,33には、車
両11の前後方向には、ネジ軸27が貫通する貫通孔が
形成されており、貫通孔にはネジ軸27が回転自在に挿
通される。尚、このネジ軸27のエンドブロック32,
33間の外周面には、雄ネジが連続的に形成されてい
る。
【0023】ナット28は、エンドブロック32,33
の間に配置されており、ナット28に設けられたネジ穴
にネジ軸27が螺合し、ナット28は、スライダ22の
下方において2つのネジ35によって、スライダ22に
一体で固定される。また、ナット28は、下端がガイド
フレーム26に対して摺動自在となり、摺動を行うガイ
ド面による回り止めが図られる。従って、ナット28
は、ネジ軸27が回転することにより、前後方向のみに
移動し、ネジ軸27に沿って移動する。
【0024】モータ29は、車両11の前方に位置する
エンドプロック32の一側面に取り付けられており、モ
ータ29の出力軸とネジ軸27の一端とは、直結あるい
は図示しないギヤを介して連結される。従って、モータ
29が駆動されて回転を行うと、ネジ軸27が回転し、
ネジ軸27に螺合されたナット28がネジ軸27に沿っ
て前後方向に移動する。その結果、ナット28に対して
固定されているスライダ22も一体となって移動し、ス
ライダ22のスライドピン25が第1リンク21のスラ
イド溝24にガイドされ、スライド溝内をスライドす
る。
【0025】本実施形態において、図2(a)では、ス
ライダ22は最もヒンジピポット19の側に位置し、ヒ
ンジピボット19の位置が最も低い状態に位置する。こ
のため、フード後方13aの位置は、最も低い位置(格
納位置)となる。そして、この格納位置においては、フ
ード後方13aは図示しないフロントフェンダーと同じ
高さとなり、フード後方13aが閉じられた状態とな
る。
【0026】一方、図2の(a)に示す様に、フード1
3が格納位置にある状態から、モータ29が一側に回転
すると、ネジ軸27が回転して、図2(b)に示す様
に、スライダ22のスライドピン25が第1リンク21
のスライド溝24にガイドされてスライド溝内をスライ
ドし、スライダ22が最もリンクブラケット34寄りに
位置するようになる。そして、第1リンク21はスライ
ダ22のスライドに伴って、リンクブラケット34のリ
ンクピボット2bを支点として上方に回動する様にな
る。
【0027】その結果、ヒンジピポット19が上方に移
動し、フード13はフード後方13aが、フード前方1
3bの中央に設けられるフードロック機構15を支点と
して上方に跳ね上がった状態(跳ね上げ位置)に位置す
るようになる。そして、この状態で、フード13の上に
人や物の物体(例えば、歩行者とする)が、車両11の
バンパ12aにぶつかった後、二次衝突によってフード
上に倒れ込むという事態が生じた場合には、フード13
を上昇させることにより、フード13とエンジンルーム
10との間隔を、フード13の上昇を行わない場合より
も広くして、フード13に作用する荷重を吸収できる様
にする。つまり、この場合には、フードヒンジ16や第
1リンク21等が塑性変形し、二次衝突の衝撃力(衝突
エネルギー)を吸収できる構成となる。
【0028】また、図2の(b)の如く、フード13が
跳ね上げ位置にある状態で、モータ29が他側に回転す
ると、ネジ軸27が回転し、スライダ22のスライドピ
ン25が第1リンク21のスライド溝24にガイドされ
てスライドし、スライダ22が最もヒンジピボット19
寄りに位置するようになる。そして第1リンク21はス
ライダ22のスライドに伴って、フード後方13aはリ
ンクブラケット34を支点として下方に回動するように
なる。その結果、ヒンジピポット19が下方に移動し、
フード13は後端13aが閉じた状態なり、図2の
(a)の如く、格納位置に収まる。
【0029】尚、以上、説明した様に、フード13が格
納位置と跳ね上げ位置とに移動する時には、リンク機構
17の構成により、スライダ22の移動量は、ヒンジピ
ポット19のストローク量に比較して小さくなってい
る。即ち、アクチュエータ18のストローク量がリンク
機構17により増幅されている。
【0030】この構成によれば、跳ね上げ装置14の格
納位置において、エンジンを点検するなどのためにフー
ドを開閉するときには、フード13の前端13bに取り
付けられているフードロック機構15(図1参照)を最
初に解除して、フード13の前端13bを持ち上げる通
常の操作で、フード前方13bを開くことができる。こ
の時、フード後方13aの左右の跳ね上げ装置14に設
けられたフードヒンジ16は、ヒンジピボット19を支
点として、上方に回動する。
【0031】次に、図3および図4を参照して、フード
前方13bの跳ね上げ装置9について説明する。車両1
1の前方に配設される、跳ね上げ装置9はフード前方1
3bにおいて、フード後方13aを中心とした回動を規
制するフードロック機構15の下方に設けられる。この
跳ね上げ装置9は、通常では図3の如くフード13を格
納位置にて保持するが、フード前方13bの跳ね上げら
れた状態では、図4の如くフード13をフードロック機
構15ごと、車両上方に跳ね上げて跳ね上げ位置とにな
る動作を行うものである。
【0032】跳ね上げ装置9は、車体12とフード13
との間に設けられるものであって、車体12に固定され
る車両固定側は、リンクブラケット51の本体が、車体
(例えば、図示しないラジエータを固定する車両11の
ラジエータグリルまたはラジエータアッパサポート)1
2に固定される。リンクブラケット51には、2つの第
1および第2リンク(リンク52,53(回動リン
ク))が、それぞれ支点55,56を中心として、上下
方向において回動自在に軸支される。この支点55の反
対側の端部は、略く字形状を呈する上下動が可能な上下
リンク(上昇リンク)61の中間部61aに係合してい
る。リンク52は支点57を中心として、上下リンク6
1に対して回動自在に軸支される。一方、リンク53の
支点54の反対側の端部は、上下リンク61の下端部6
1bにて係合し、リンク53は支点56を中心として上
下リンク61に対して、回動自在に軸支される。
【0033】つまり、上下リンク61は下端部61bと
中間部61aの2ヶ所にてリンク53,52に回転自在
に軸支され、リンクブラケット51、リンク52,5
2、および、上下リンク61によって、4節リンク機構
74を構成している。
【0034】上下リンク61は、図3に示す様に、フー
ド13の格納位置の状態では、中間部61aの支点57
の真上よりも若干後方の位置に上端部61cが位置する
様に配設されている。この上端部61cにはフード13
の回動を規制するフードロック機構15のラッチ15b
が設けられ、ラッチ15bと一体となってラッチ機能を
有している。つまり、フードロック機構15では、フー
ド前方13bの上下方向の回動を、フード前方13bの
下方に設けられるストライカー15aにラッチ15bを
係合させて規制しているが、ラッチ15bを上端部61
cに一体で設ける、または、上端部61自体にラッチ機
能を有する形状とすることにより、フードロック機構1
5と跳ね上げ装置9との間で、ラッチ機能を有する部品
が共通化される。
【0035】上記した4節リンク機構74の構成では、
円弧状上下に移動する移動側の支点56は、固定側の支
点54の真下位置より若干後方に位置させる。また、こ
れと同様に、円弧状上下に移動する移動側の支点57
は、固定側の支点55の真下位置より若干後方に位置す
るようにして、上下リンクの下方端を車両11の上方に
押圧動作が可能なケーブル71が接続される。ケーブル
71の一方の端部72は上下リンク61の下端部61b
から中間部61aにかけてテーパ状となったテーパ面6
1dの一部に形成された係止部61eに係止され、他方
の端部73は後方の跳ね上げ装置14のガイドフレーム
26内をネジ軸27に螺合して摺動するナット28の一
部に固定されている。この場合、ケーブル71の他端7
3はナット28がネジ軸27に螺合してガイドフレーム
上を移動する際に、ナット周囲の部品に緩衝しない位置
(ナット28の車幅方向の側面、あるいは、ナット28
の上面等)にて固定されている。
【0036】前後の跳ね上げ装置9,14の動作を接続
するケーブル71には、外周の被覆部の内部をワイヤが
自由に移動できる丈夫なプッシュプルケーブルを使用し
ている。ケーブル71は被覆部が設けられる途中位置に
おいては、撓み難い構造となっており、ケーブル71の
押し上げ力により、フード13を十分に上方に持ち上げ
ることが可能なケーブル太さに設定されている。尚、ケ
ーブル71は、被覆部が設けられる途中位置の数箇所に
て、ケーブル固定部材75により車両11に固定されて
いる。
【0037】この様な構成の4節リンク機構74は、図
3に示す格納状態から、モータ29が駆動されて、後方
の跳ね上げ装置14のナット28が、図2の(b)に示
す如く、前方位置に瞬時にして移動すると、車両に固定
されたケーブル71の先端のワイヤがナット28の移動
分だけ上方に突出する。その結果、ケーブル71の端部
72が上昇し、その時の押し上げ力により、上下リンク
61に対して回動力を付与する。そして、回動力が付与
されると、上下リンク61は車両側に固定されたリンク
ブラケット51は、支点54,55を中心として回動す
る。
【0038】上下リンク61はリンク52,53により
2ヶ所にて回動自在に軸支されているため、支点56,
57を中心として回動を行い、上下リンク61はその2
つの支点により回動範囲が規制された上昇動作となり、
フード前方13bにおいて、フード13とエンジンルー
ム内に配設されるエンジンとの間隔が、フード前方13
bを上昇させない場合に比べて広くなる。
【0039】一方、後方の跳ね上げ装置14が、図2の
(a)に示す如くフード後方13aの格納位置になれ
ば、ケーブル71の一方が固定されるナット28の移動
につられて、ケーブル71の端部72は下方に引かれ
て、フード前方13bも同様、図3に示す格納位置とな
る。
【0040】次に、跳ね上げ装置14の上下方向におけ
る駆動を制御する制御回路36の電気的構成について説
明する。
【0041】図5に示すように、制御回路36は、電子
制御装置(以下、ECUという)37を備える。ECU
37は、主として、後述する様々なセンサからの信号を
入力して、モータ29の制御を司るCPU38と、RO
M39と、RAM41と、入出力回路42、及び、駆動
回路47とを備えている。尚、本実施形態では、ECU
37の内部に駆動回路47を備えているが、これに限定
されるものではなく、ECU37の外部に駆動回路47
を備えていても良い。
【0042】CPU38は、ROM39に記憶されたプ
ログラムに従って、跳ね上げ装置14,9を駆動させる
制御を行う。即ち、モータ29を駆動するための各種演
算処理を実行する。ROM39は、跳ね上げ装置14の
モータ29を制御するプログラムを記憶し、RAM41
は、CPU38の演算処理結果を一時記憶し、各種デー
タを記憶する。
【0043】ROM39に格納されている制御プログラ
ムは、車両11の走行状態や、車両11に設けられた各
種センサからの情報に基づいて、入出力回路42に駆動
指示を出し、モータ29の制御を行って、フード13を
跳ね上げ位置と格納位置とのいずれかの位置に移動させ
る。
【0044】RAM41には、フラグ記憶部41aが設
けられる。このフラグ記憶部41aには、「1」及び
「0」のいずれかを示すフラグFに関するデータが記憶
される。そして、フラグFのデータが「1」である場合
には、フード13が跳ね上げ位置に位置し、人や物と言
った物体(ここでは、例えば、歩行者)を保護する状態
であることを表す。また、フラグFのデータが「0」で
ある場合には、フード13は格納位置に位置しているこ
とを表す。尚、このフラグFのデータは、跳ね上げ制御
プログラムに、従って、CPU38により選択される。
【0045】CPU38は、入出力回路42を介して、
車速センサ43と接続され、車速センサ43から車速信
号を入力する。具体的に説明すると、車速センサ43
は、車両11の図示しないトランスミッションの車軸等
に設けられる回転部材の回転を検出素子によりピックア
ップして検出し、その車速に応じた回転信号をパルス信
号として検知し、それを車速信号として出力する。
【0046】CPU38は、入出力回路42を介して第
1の検知手段としてのプリクラッシュセンサ44と接続
され、同センサ44から人及び物の検知信号である第1
の検知信号を入力する。詳述すると、プリクラッシュセ
ンサ44は、車両11のバンパ12aの内部に取り付け
られる。プリクラッシュセンサ44は、車両11の進行
方向前方の一定距離(数m)内における、歩行者等を検
知し、第1の検知信号として出力するものである。な
お、このプリクラッシュセンサ44は、非接触的に検知
する赤外線、超音波、画像、ミリ波レーダ等によって、
進行方向前方にいる歩行者等の存在を検知できる構成と
なっている。尚、プリクラッシュセンサ44は、非接触
的に人及び物を検知可能であれば、上記したものに限定
されない。
【0047】CPU38は、入出力回路42を介して第
1の衝突検知手段としてのパンパセンサ45と接続さ
れ、バンパセンサ45から、第1の衝突検知信号として
の一次衝突検知信号を入力する。詳述すると、パンパセ
ンサ45は、車両11のバンパ12aに取り付けられて
おり、車両11の前方に設けられるバンパ12aに歩行
者等が衝突する一次衝突を検知し、一次衝突検知信号と
して出力する。尚、このバンパセンサ45は、前方から
入力される衝突荷重によって、圧縮されると接点が導通
する接触スイッチ等で歩行者の衝突を検知できる。
【0048】CPU38は、入出力回路42を介して第
2の衝突検知手段としてのフードセンサ46と接続さ
れ、フードセンサ46から第2の衝突検知信号としての
二次衝突検知信号を入力する。詳述すると、フードセン
サ46は、フード13に設けられて、車両11のバンパ
12aに、最初、衝突した歩行者がフード13上に倒れ
こむと言った二次衝突を検知して、二次衝突検知信号を
出力する。尚、このフードセンサ46は、例えば、荷重
センサで構成され、図示しない歪ゲージなどの歪検知素
子によりフード13に対して上方からから入力される衝
突荷重を検知することで、二次衝突を検知できる。
【0049】また、フードセンサ46は、フード13に
生じる衝撃を検知可能であれば、歪ゲージ以外の形式の
センサでもよく、感圧導電ゴムや、接触スイッチ等で検
知するようにしてもよい。
【0050】CPU38は、入出力回路42を介して跳
ね上げ装置14のモータ29に電源を供給する駆動回路
47に接続されている。CPU38は、駆動回路47に
対してモータ駆動信号を出力する。そして、この信号を
受けた駆動回路47は、CPU38からの信号に基づい
て、モータ29に電源を供給し、CPU38が算出した
回転方向にモータ29を回転駆動させる。なお、駆動回
路47は、左右の跳ね上げ装置14に設けられたそれぞ
れのモータ29を同期的に回転駆動させるようになって
いる。
【0051】次に、上記のように構成した、跳ね上げ装
置14を駆動制御する制御回路36の処理について説明
する。
【0052】まず、CPU38によって、予め定めた周
期毎に、図6に示すフローチャートに従って、跳ね上げ
制御のための以下の処理動作が実行される。
【0053】CPU38は、前記跳ね上げ制御プログラ
ムに従って、RAM41のフラグ記憶部41aから、現
在記憶されているフラグFのデータを読み込む。そし
て、読み込んだフラグFのデータが、「1」であるか、
すなわち、フード13が跳ね上げ位置に位置しているか
否かを識別する(ステップS1)。そして、フラグFの
データが「1」であると識別されると(ステップS1
で、YES)、CPU38はこの処理を終了し、次の跳
ね上げ制御の周期まで待機する。これは、既に二次衝突
が生じてフード13が跳ね上げ位置にある場合には、フ
ード13に損傷等が生じている可能性があるため、格納
位置に戻す必要がないためである。
【0054】それに対し、ステップS1において、CP
U38がフラグFのデータが「0」であると識別すると
(ステップS1でNO)、CPU38は、ステップS2
に移動し、車速センサ43から車速信号を入力する。そ
して、入力した車速信号に基づいて、車両11が一定速
度以上で走行しているか否かを識別する(ステップS
2)。そして、CPU38は、車両11が一定速度以上
で走行していないと識別すると(ステップS2でNO)
処理を終了し、次の跳ね上げ制御の周期まで待機する。
【0055】そして、ステップS2において、CPU3
8が、車両11が一定速度以上で走行していると識別す
ると(ステップS2でYES)、CPU38は、ステッ
プS3に移動し、プリクラッシュセンサ44から第1の
検知信号が入力されているか否かを識別する(ステップ
S3)。そして、CPU38は、第1の検知信号が入力
されていないと識別すると(ステップS3でNO)処理
を終了し、次の跳ね上げ制御の周期まで待機する。
【0056】また、ステップS3において、CPU38
が、第1の検知信号が入力されていると識別すると(ス
テップS3でYES)、CPU38は、ステップS4に
移動し、駆動回路47に対して、モータ29を−側に回
転させるための制御信号を出力する(ステップS4)。
すると、駆動回路47は、CPU38からの制御信号に
基づいて、モータ29を一側に回転させる。その結果、
フード13は前記跳ね上げ位置に移動されるようにな
る。
【0057】そして、CPU38は、ステップS4にお
いて、駆動回路47に対して制御信号を出力して、後方
および前方のフード13を跳ね上げ装置14,9によ
り、跳ね上げ位置に移動させた後、フラグFのデータを
「1」にする(ステップS5)。続いて、CPU38
は、バンパセンサ45から一次衝突信号、続いてフード
センサ46からの二次衝突信号が予め定めた一定時間内
に出力されたか否か識別する(ステップS6,S7,S
8)。
【0058】前記一定時間は、本実施形態では、人がプ
リクラッシュセンサ44にて検知され、その検知された
人がバンパ12 aに衝突(一次衝突)し、続いてフー
ド13に衝突(二次衝突)することを想定し、予め設定
している。つまり、プリクラッシユセンサ44が人を検
知した時点から、前記二次衝突するまでに要する時間で
あって、予め実験、試験等によって得られた時間に若干
余裕時間を加えた時間にしている。尚、その時々の車速
に応じて前記一定時間を変更してもよい。
【0059】一定時間内に、一次衝突信号が出力され
(ステップS6でYES)、続いて、二次衝突信号が出
力された時(ステップS7でYES)、CPU38は、
跳ね上げ処理動作を終了する。
【0060】一方、CPU38は、一定時間内に一次衝
突信号及び二次衝突信号が出力されなかった時(ステッ
プS8でYES)、ステップS9に移る。ステップS9
において、CPU38はモータ29を他側に回転させる
ための制御信号を出力する。
【0061】すると、駆動回路47は、制御信号に基づ
いて、モータ29を他側に回転される。その結果、フー
ド13は、格納位置に移動する。
【0062】CPU38は、ステップS9において、駆
動回路47に制御信号を出力してフード13を格納位置
に移動させると、フラグFのデータを「0」にする(ス
テップS10)。そして、CPU38は、跳ね上げ処理
動作を終了し次の跳ね上げ処理動作の周期まで待機す
る。
【0063】従って、車両11が、一定速度以上で走行
しているときに、プリクラッシュセンサ44によって歩
行者等の存在が検知されると、フード13はフード前方
13bおよびフード後方13aが、連動して跳ね上げ位
置へ移動されるようになる。そして、その後、一定時間
内にパンパセンサ45及びフードセンサ46によって、
−次衝突及び二次衝突が検知されると、フード13は跳
ね上げ位置に維持されたままとなる。
【0064】その結果、車両11が歩行者等に衝突し、
歩行者等がフード13上に倒れ込む二次衝突が生じて
も、フード全体が予め跳ね上げ位置に維持されているの
で、二次衝突の衝撃がフード等の塑性変形により吸収緩
和され、歩行者等が保護される。そして、フード13
は、一次衝突及び二次衝突の前に、跳ね上げ位置への移
動が開始されており、二次衝突までの作動時間に余裕が
生まれる。
【0065】また、プリクラッシュセンサ44によっ
て、進行方向前方の歩行者等の存在が検知され、フード
13が跳ね上げ位置に移動されていても、その後の一定
時間内に、バンパセンサ45及びフードセンサ46から
の一次衝突信号及び二次衝突信号が検知されないと、フ
ード13は格納位置に移動されるようになる。
【0066】その結果、プリクラッシュセンサ44によ
って歩行者等の存在が誤検知され、フード13が跳ね上
げ位置に移動されていても、衝突が回避され、パンパセ
ンサ45及びフードセンサ46からの検知信号がなけれ
ば、フード13を格納位置に容易に戻すことができる。
【0067】上記実施形態によれば、以下のような特徴
を得ることができる。
【0068】(1)本実施形態では、フード13の前方
を跳ね上げ装置9が、フード13の後方を跳ね上げ装置
14が跳ね上げる構成となっている。よって衝突を検知
した場合に、フード13を前方から後方にかけて、エン
ジンルーム10に対しての間隔を充分に確保することが
できる。よってフード13の塑性変形の制限を少なくす
ることができ、歩行者等への衝撃を緩和させることがで
きる。
【0069】(2)本実施形態では、跳ね上げ装置9
は、フード13のフードロック機構15を上下させる構
成となっている。フードロック機構15は、フード13
の前方13bの開閉動作による回動を規制するものであ
る。つまり、フードロック機構15に回動規制作用と、
前方跳ね上げ作用を共有させたことで、全体の構成が簡
易なものとなっている。
【0070】(3)本実施形態では、跳ね上げ装置9
は、フード13に連係されフード13を跳ね上げる上下
リンク61と、リングブラケット51を介して車体12
に固定されるリンク52、52を主として構成されてい
る。即ち、これらのリンクによる簡易な構成によりフー
ド前方13bを上昇させる機能を果たしている。
【0071】(4)本実施形態では、跳ね上げ装置9と
跳ね上げ装置14がモータ29の駆動力をケーブル71
を介して共有する構成となっている。つまり、モータ2
9の駆動によって、跳ね上げ装置9と跳ね上げ装置14
が跳ね上がるタイミングが一致するように構成されてい
る。よって、跳ね上げによる空間の確保は安定なものと
なっており、安全性が向上している。また、跳ね上げ装
置9と跳ね上げ装置14がモータ29を共有しているこ
とより、装置点数が少なく簡易な構成かつコストの低減
が実現されている。
【0072】(5)本実施形態では、車両11のフード
13とボデー本体12とを連結するリンク機構17を、
アクチュエータ18および前方の4節リンク機構74、
ケーブル73によって作動させるようにし、フード全体
を格納位置と跳ね上げ位置との間で往復移動させるよう
にした。
【0073】従って、フード13は、人及び物の二次衝
突の衝撃を緩和させる時に全体的に跳ね上げ位置に移動
させるようになるが、実際には二次衝突が生じず、誤っ
て跳ね上げ位置に移動していた場合でも、跳ね上げたフ
ード13を格納位置に戻すことが可能であり、再生する
こともできる。
【0074】(6)本実施形態では、フード13とボデ
ー本体12とを、アクチュエータ18のストローク量を
増幅させるリンク機構17により連結するようにし、フ
ード13を跳ね上げ位置と格納位置とに移動させるよう
にした。
【0075】従って、リンク機構17は、少ないモータ
29の作動量でフード13を大きく跳ね上げることがで
き、跳ね上げ完了までの時間を短くすることができ、車
両に対する人及び物の二次衝突の衝撃を緩和させるため
の準備を早めに行うことができる。また、跳ね上げ装置
14を簡単な構造とし、全体の大きさを小さくすること
ができる。 (7)本実施形態では、リンク機構17および前方の4
節リンク機構74により、フード13を跳ね上げ位置に
保持しつづけることが可能となり、二次衝突の際にフー
ド13に大きな衝撃が加わっても、リンク機構17およ
び4節リンク機構74が塑性変形しながら、衝撃のエネ
ルギーを吸収することができる。そして、エアバック方
式のように、二次衝突の衝撃の大きさによってエアバッ
クが膨らみ、衝撃エネルギーを吸収できなくなるような
ことがない。
【0076】(8)本実施形態では、リンク機構17を
採用するようにし、フードヒンジ16については、従来
の車両フードを開閉させるためのフードヒンジから変更
させないようにしたので、設計変更が容易である。
【0077】(9)本実施形態では、車両11への人や
物の接近をプリクラッシュセンサ44によって、検出す
るようにした。そして、CPU38はプリクラッシュセ
ンサ44の検知信号を入力すると、アクチュエータ18
を制御してリンク機構17のモータ29を駆動し、前後
の跳ね上げ装置14,9を連動して作動させ、フード1
3を跳ね上げ位置に移動させるようにした。
【0078】従って、CPU38は、プリクラッシュセ
ンサ44からの検知信号を入力すると、車両11への衝
突が生じる前に、アクチュエータ18を制御して、フー
ド13の跳ね上げ位置への移動を開始することができ
る。その結果、フード全体が跳ね上げ位置に移動するた
めの時間に余裕が生まれ、人や物の二次衝突による衝撃
を緩和させるための準備を早く行うことができる。
【0079】(10)本実施形態では、バンパ12aへ
の衝突を検知するバンパセンサ45と、フードへ13へ
の衝突を検知するフードセンサ46とを備えるようにし
た。従って、CPU38はフードが跳ね上げ位置に移動
した状態で、一定時間内に、バンパセンサ45及びフー
ドセンサ46からの検知信号の入力がないと、車両11
への実際の衝突は生じていないと判断し、前後の跳ね上
げ装置14,9を駆動して、フード全体を格納位置に戻
すことができる。また、車両11への二次衝突が生じて
いるかどうかを、バンパセンサ45及びフードセンサ4
6の両方で検知するようにしたので、人や物のバンパ1
2aへの衝突を区別して、フード13を移動させること
ができる。
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、車両フードの前方は前
方跳ね上げ装置により上方に跳ね上げられ、車両フード
の後方は後方跳ね上げ装置により上方へと跳ね上げられ
るので、車両のフードの前方および後方は上方に移動
し、車両フードとエンジンルームとの間の間隔が確保で
きる。これによって、車両フードが塑性変形できる制約
は従来に比べて少なくなり、物体との衝突が発生した場
合には、車両フードは十分に塑性変形して、衝撃力が吸
収できる構造となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における車両フード跳ね上
げ装置を車両に取り付けた場合の取付図である。
【図2】図1に示す後方の跳ね上げ装置の状態を示す説
明図であり、(a)はフード格納位置、(b)はフード
跳ね上げ位置の状態を示す。
【図3】図1に示す前方の跳ね上げ装置のフード格納位
置での状態を示す説明図である。
【図4】図1に示す前方の跳ね上げ装置のフード跳ね上
げ位置での状態を示す説明図である。
【図5】図1に示すフード跳ね上げ装置の電子制御回路
との接続図である。
【図6】図1に示すフード跳ね上げ装置の電子制御回路
の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 車両フード跳ね上げ装置(フード跳ね上げ装置) 9 前方跳ね上げ装置(跳ね上げ手段) 10 エンジンルーム 11 車両 12 ボデー本体(車体) 13 車両フード(フード) 14 後方跳ね上げ装置(跳ね上げ手段) 15 フードロック機構 52,53 リンク(回動リンク) 61 上下リンク(上昇リンク) 71 ケーブル(連結部材) 74 4節リンク機構(上下駆動機構)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両ボデーと車両フードとの間に配設さ
    れ、車両フードを車両上方へ跳ね上げる跳ね上げ手段を
    備えた車両フード跳ね上げ装置において、 前記跳ね上げ手段は、前記車両フードの前方を跳ね上げ
    る前方跳ね上げ装置と前記車両フードの後方を跳ね上げ
    る後方跳ね上げ装置とを備えたことを特徴とする車両フ
    ード跳ね上げ装置。
  2. 【請求項2】 前記前方跳ね上げ装置は、前記車両フー
    ドの前方に設けられ、前記車両フードの前記車両フード
    後方を中心とした回動を規制するフードロック機構を上
    昇させる上下駆動機構を備えたことを特徴とする請求項
    1に記載の車両フード跳ね上げ装置。
  3. 【請求項3】 前記上下駆動機構は、前記車両フードに
    連係され前記車両フードを跳ね上げる上昇リンクと、 一端が前記車両ボデーに対して回動自在に連係され他端
    が前記上昇リンクに回動自在に連係される回動リンクと
    を備えたことを特徴とする請求項2に記載の車両フード
    跳ね上げ装置。
  4. 【請求項4】 前記上昇リンクは、前記後方跳ね上げ装
    置と連動して動作することを特徴とする請求項3に記載
    の車両フード跳ね上げ装置。
  5. 【請求項5】 前記上昇リンクは、前記後方跳ね上げ装
    置と連結部材により接続されることを特徴とする請求項
    4に記載の車両フード跳ね上げ装置。
  6. 【請求項6】 前記跳ね上げ手段は、前記フードを車両
    ボデーに対する跳ね上げ位置と格納位置との間に往復移
    動させることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいず
    れかに記載の車両フード跳ね上げ装置。
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