JP2003220747A - 記録装置およびプリンタドライバ - Google Patents

記録装置およびプリンタドライバ

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JP2003220747A
JP2003220747A JP2002023461A JP2002023461A JP2003220747A JP 2003220747 A JP2003220747 A JP 2003220747A JP 2002023461 A JP2002023461 A JP 2002023461A JP 2002023461 A JP2002023461 A JP 2002023461A JP 2003220747 A JP2003220747 A JP 2003220747A
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Junichi Yoshikawa
淳一 吉川
Tadashi Hanabusa
端 花房
Kiichiro Takahashi
喜一郎 高橋
Tetsuhiro Ohashi
哲洋 大橋
Masahiro Taniguro
昌宏 谷黒
Katsuyuki Yokoi
克幸 横井
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録メディアをむき出しの(裸の)状態で装
着しても、収納ケースに収納されたメディアパックの形
態で装着しても、記録画像の形成位置にずれを生じさせ
ることなく記録を行う。 【解決手段】 記録装置の制御部は、ステップ1におい
て、読み込み手段に、メディアパックに設けられた、記
録メディアの種類などの情報を記録した情報記録部か
ら、記録に用いる記録メディアのメディア情報を読み込
ませ、ステップ2においてメディア情報を取得する。読
み込み手段は、記録メディアが裸の状態で装着されてい
る場合には、それを検出することができ、メディア情報
にはその情報も含まれている。そして、ステップ3にお
いて、記録メディアが裸の記録メディアではない第1ま
たは第2の記録メディアであることが判定された場合に
は、ステップ4d,5dにおいて、記録位置をオフセッ
トさせる設定を含む記録モード設定を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録用紙や記録用
のOHPシートなどの記録メディアに画像を記録する記
録装置、および記録装置の記録動作を制御するプリンタ
ドライバに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、カラーインクジェットプリンタに
関しては、銀塩写真並の美しさ・品位の画質の画像記録
を可能にすることが求められてきている。このような高
品位の画像記録を可能にするためには、吐出インク粒子
をより小さくし、かつ正確に噴射させることができるよ
うにすることが必須であり、そのための技術開発が進め
られてきている。また、高品位の画像記録を可能にする
ためには、これだけではなく、記録メディア側にも工夫
をする必要がある。このように工夫を施して、銀塩写真
調の画像を表現できるようにした記録メディアとして
は、表面状態が超光沢調・光沢調・マット調(つや消
し)などの種々のものが開発されてきている。それによ
ってユーザは、用途や好みに応じて種々の記録メディア
のいずれかを選択して用いることができるようになって
きている。
【0003】ここで、一般的に異なる表面状態の記録メ
ディアにおいては、同様に記録を行っても発色状態が異
なってしまうことが多い。そこで、所望の発色状態の記
録画像が得られるようにするために、色画像処理やイン
ク打ち込み量を種類の異なる記録メディア毎に変える、
記録の最適化が行われるのが普通である。この記録の最
適化を行うための種々の設定の選択は、通常、記録装置
(プリンタ)に接続されたホストコンピュータ(以下、
PC)に格納されたプログラムによって構成されるプリ
ンタドライバによって行われる。
【0004】使用する記録メディアの種類は、通常、ユ
ーザがPCに所定の入力を行うことによってプリンタド
ライバに取り込まれる。すなわち、ユーザーは印刷を行
う時にプリンタドライバ画面上で記録に用いる記録メデ
ィアの種類を選択するなどの操作を行う。この際、ユー
ザーは、通常、使用する記録メディアの大きさについて
も上述のプリンタドライバ画面上で選択操作を行う。記
録メディアとしては、例えば、通常の銀塩写真のサービ
スサイズである「L版」、その2倍の「2L版」、そし
て「はがき版」など、用途に応じた様々な大きさのもの
が一般に用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように記録メディアの種類や大きさをプリンタドライバ
画面で選択操作することは、慣れないユーザーにとって
は難しく、煩わしい操作となる場合がある。
【0006】また近年では、デジタルカメラなどの普及
に伴って、接続したPCを介してプリンタに画像記録を
行わせるのではなく、例えばデジタルカメラを用いて得
られた画像のデータに応じて、PCを介さずにプリンタ
のみで画像を記録できるようにするというニーズも高ま
ってきている。このようなニーズに応えるため、プリン
タとデジタルカメラを直接接続したり、画像のデータが
記憶されたメモリカードをプリンタに直接装着したりし
て、PCを接続しなくても画像出力を行うことができる
プリンタが徐々に増えてきている。
【0007】このような場合には、ユーザは、プリンタ
本体やデジタルカメラの表示画面を使って上述のような
選択操作を行うことになる。この表示画面は、プリン
タ、デジタルカメラのどちらに設けられているものにし
ても、コストや携帯性の観点から比較的小さいものであ
る場合が多い。このため、上述の記録メディアの選択操
作はますます操作しにくいものになる場合が多い。
【0008】また、従来のプリンタでは、記録メディア
をプリンタにセットする際には、むき出し(裸)の記録
メディアを直接手で持ち、プリンタの給紙トレイに必要
枚数だけ補充するなどの操作を行う必要がある。このよ
うに記録前の裸の記録メディアを手で持った場合、特
に、銀塩写真調の画像を表現できるようにした記録メデ
ィアでは、例えば光沢面に指紋が着いたりして、記録品
位に悪影響を及ぼしてしまうことがある。
【0009】また、通常の使用状況では、高品位画像記
録用の記録メディアに記録を行った後に、余った記録メ
ディアがしばらくつかわれない場合が考えられる。この
場合、高品位画像記録用の記録メディアは、裸の状態で
保存しておくと、ホコリが付いたり、外光の影響を受け
たりして、通常好ましくない。そこで、ユーザーは、高
品位画像記録用の記録メディアを元の収納袋などに戻し
て保管する手間をかける必要がある。
【0010】また、通常の使用状況では、例えばA4サ
イズの普通紙と箱入りのL版サイズの高品位画像記録用
の記録メディアとが必要に応じて使い分けられることが
想定される。しかし、従来、このような記録メディアの
それぞれに特化した給紙機構を有するプリンタは別々に
は存在したが、1つの給紙機構で両方を給紙可能なプリ
ンタは無かった。そこで両方の記録メディアを給紙する
ためには、1台のプリンタにそれぞれの記録メディアに
特化した2つの給紙機構を設けることが考えられるが、
この場合、コストが高くなり、装置サイズも大きくなっ
てしまうことになる。
【0011】以上のように、従来のプリンタは、特に銀
塩写真調の高品位画像記録用の記録メディアを用いる上
で、ユーザにとって必ずしも使いやすい装置とはいえな
い面があった。
【0012】そこで、本発明の目的は、上述のような問
題に対応できるように、特に高品位画像記録用の記録メ
ディアに対して好適な、複数枚の記録メディアを簡易な
箱(収納ケース)の中に収納した、いわゆる「メディア
パック」の形態で装着しても、収納せずに裸のものを積
み重ねて装着しても、その記録メディアを良好に給送で
き、両者の場合で記録位置にずれを生じさせることなく
記録を行うことを可能とする記録装置、およびそのよう
に記録装置を制御するプリンタドライバを提供すること
にある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達達成する
ため、本発明による記録装置は、記録メディアをむき出
しの状態で装着しても、収納ケース内に収納された状態
で装着しても、装着された記録メディアを給送できる給
送部と、給送部から給送された記録メディア上に記録を
行う記録部と、これらの動作を制御する制御部とを有す
る記録装置であって、制御部は、記録メディアがむき出
しの状態で装着されているか、収納ケースに収納された
状態で装着されているかを判定し、その判定結果に応じ
て、両者の場合で記録位置をずらして記録動作を実行さ
せることを特徴とする。
【0014】記録メディアは、通常、給送部に設けられ
た基準壁に記録メディアの一側辺を当接させることによ
って所定の位置に装着される。そこで、記録メディアが
収納ケースに収納されたメディアパックの形態で装着さ
れる場合、この基準壁に収納ケースの側面を当接させて
装着すると、記録メディアの装着位置は、むき出しの
(裸の)状態で装着された場合に比べて、少なくとも収
納ケースを構成する、基準壁側の板材の板厚分だけずれ
ることになる。そして、その状態から記録部に給送され
た記録メディアは、記録部においても、記録メディアが
裸の状態で装着された場合とメディアパックの状態で装
着された場合とで位置がずれることになる。そこで、記
録位置を両者の場合でずらす、特に、収納ケースを構成
する、基準壁側の板材の板厚分だけずらすことによっ
て、記録メディア上に記録される記録画像の位置に両者
の場合でずれを生じさせることなく記録を行うことがで
きる。
【0015】記録メディアが裸の状態装着されている
か、メディアパックの形態で装着されているかの判定
は、給送部に検知手段を設け、その検知信号によって行
わせることができる。または、記録装置に、ユーザが情
報を入力するための入力手段を設け、入力手段によって
ユーザが入力した情報によって、判定を行わせるように
してもよい。後者の場合、特に、収納ケースに、その中
に収納された記録メディアの種類に関する情報をコード
化した識別記号を設け、ユーザが入力手段によって識別
記号を入力した場合に、記録メディアが収納ケースに収
納された状態で装着されていると判定させるようにして
もよい。
【0016】本発明によるプリンタドライバは、記録メ
ディアをむき出しの状態で装着しても、収納ケース内に
収納された状態で装着しても、装着された記録メディア
を給送できる給送部と、給送部から給送された記録メデ
ィア上に記録を行う記録部とを有する記録装置に接続さ
れたホストコンピュータ上に格納されるプログラムから
構成される、記録装置の動作を制御するプリンタドライ
バであって、記録メディアがむき出しの状態で装着され
ているか、収納ケースに収納された状態で装着されてい
るかを判定し、その判定結果に応じて、両者の場合で記
録位置をずらして記録動作を行わせることを特徴とす
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。最初に、複数枚の記録メディ
アを収納ケースの中に収納したメディアパックの形態で
装着しても、収納せずにむき出しの(裸の)状態で装着
しても、その記録メディアを給送して記録を行うことが
できる記録装置の構成例について説明する。
【0018】<第1の構成例>図1に、本構成例の記録
装置であるインクジェットプリンタの全体斜視図を示
す。図1では、記録部2の内部の構成が見えるように記
録部2のカバーなどを外した状態で図示している。
【0019】このインクジェットプリンタは、記録メデ
ィアに画像などの情報を記録する記録部2と、この記録
部2に記録メディアを給送する給送部7とを備えてい
る。給送部7は、給送トレイ8に記録メディアを裸の状
態で装着した場合でも、メディアパックの形態で装着し
た場合でも、記録メディアを1枚ずつ分離して給送可能
である。この給送部7の構成の詳細については後述す
る。
【0020】記録部2には、記録メディアが給送部7に
よって給送される位置に、搬送ローラ10と、それに対
向するピンチローラ11が設けられている。搬送ローラ
10には、それを回転駆動する不図示のLFモータが接
続されている。回転駆動されることによって、搬送ロー
ラ10は、ピンチローラ11との間に挟持された記録メ
ディアを図1の矢印9方向に搬送可能である。このよう
にして記録メディアが搬送される位置には、記録メディ
アを記録部2外に排出する排出ローラ12が設けられて
いる。
【0021】記録部2内における記録メディアの搬送路
の上方には、搬送方向に交差する方向に往復移動可能に
支持されたキャリア1が設けられている。キャリア1に
は、不図示のキャリアモータによって循環運動するキャ
リアベルト6が取り付けられており、キャリア2はキャ
リアベルト6を介して往復駆動される。キャリア1に
は、インクを吐出する不図示の記録ヘッドが装着され
る。
【0022】このインクジェットプリンタによる記録動
作は、給送部7によって給送された記録メディアを搬送
ローラ10によって搬送しつつ、キャリア1を往復駆動
し、この際記録ヘッドを駆動してインクを吐出させ、記
録メディア上に付着させて行われる。
【0023】次に、このインクジェットプリンタの制御
系の構成について、図2のブロック図を参照して説明す
る。このインクジェットプリンタは、ホストコンピュー
タ400と接続して用いることができ、ホストコンピュ
ータ400から指令信号や、記録すべき文字や画像など
のデータ(以下、画像データと称する。)を受信して、
この画像データに応じた画像の記録を行うことができ
る。また、インクジェットプリンタからは、正しくデー
タが転送されているか否かを確認するデータ、インクジ
ェットプリンタの動作状態を知らせるデータなどがホス
トコンピュータ400に返される。
【0024】ホストコンピュータ400から受信したデ
ータは、インクジェットプリンタの受信バッファ401
に入力される。インクジェットプリンタは、この受信バ
ッファ401に入力されたデータに基づいて記録動作を
統括制御する、CPU402aを有する制御部402を
有している。制御部402は、受信バッファ401に入
力された画像データの処理を行い、各色間の境界や空白
を検知して、記録のためのデータを生成する画像処理部
402bを含んでいる。この制御部402には、受信し
た画像データなどを一時的に記憶するRAM(ランダム
アクセスメモリ)から構成されるメモリ部403や、各
部のコントロール部が接続されている。
【0025】次に、各コントロール部について説明す
る。メカコントロール部404は、キャリアモータ、L
Fモータなどのメカ部405を駆動制御する。センサ/
SWコントロール部406は、各種センサおよびSW
(スイッチ)を含むセンサ/SW部407からの信号を
処理する。表示素子コントロール部408は、表示パネ
ル群のLEDや液晶表示素子などを含む表示素子部40
9を制御する。記録ヘッドコントロール部410は記録
ヘッド411を制御する。これら各コントロール部は、
制御部402からの指令に基づいて動作し、必要に応じ
て制御部402にフィードバック信号などを送る。例え
ば、記録ヘッドコントロール部410は、記録ヘッド4
11の状態を示す温度情報などを制御部402に送る。
【0026】次に、本構成例のインクジェットプリンタ
に用いることができるメディアパックの構成について図
3〜5を参照して説明する。図3はメディアパック21
を上方から示す外観斜視図であり、図4はメディアパッ
ク21を下方から示す斜視図である。図5は、メディア
パック21の内部構造を示す図であり、図5(a)はメ
ディアパック21を透視した平面図、図5(b)および
図5(c)は、図5(a)のA−A線に沿って切断した
断面図である。図5(b)と図5(c)は、収納されて
いる記録メディア24の残量の異なる状態を示してお
り、図5(b)が記録メディア24の残量が多い場合、
図5(c)が記録メディア24の残量が1枚の場合の断
面図である。
【0027】メディアパック21は、複数枚の記録メデ
ィア24が収納ケース内に収納されて構成されている。
収納ケースは、複数枚の記録メディア24の周りを囲む
実質的に直方体形状の外ケース22と、その中に配置さ
れた可動板23から構成されている。
【0028】外ケース22には、最上部の記録メディア
24の上面の一部を露出させる開口部30が一側端部
(以下、この側端側を前方として説明する。)に開口さ
れている。開口部30は、外ケース22の前面の上部に
渡って延びている。外ケース22の前面の両側端部は、
上面との間に隙間部26を残して開口部30内に上方に
延びるせき止め爪27を構成している。隙間部26は、
外ケース22内に収納されている記録メディア24の上
部の少なくとも1枚が円滑に通過できる大きさを有して
いる。
【0029】可動板23は、外ケース22内に、記録メ
ディア24の下方から記録メディア21の後端部を囲む
ようにして記録メディア21の上方に回り込んで延びて
いる。外ケース22の底面には、前端部に開口部33が
開口しており、可動板23には、この開口部33から下
方に向かって突出する突起部31が設けられている。突
起部31は、図に示す例では、前端ほど突出量が大きい
三角柱状の形状を有している。
【0030】また、可動板23の、上方に回り込んだ部
分には、記録メディア21の最上部側に折り返した折り
返し曲げ部32が幅方向の両端に設けられている。可動
板23の少なくとも折り返し曲げ部32の折り返し部分
は弾性を有しており、折り返し曲げ部32には、外ケー
ス22の上面から離間する方向に開くように弾性力が働
いている。これによって、折り返し曲げ部32は、外ケ
ース22内の記録メディア24の残量に応じて、上面に
対する傾斜角が変化し(図5(a),(b)参照)、記
録メディア24を外ケース22の底面側に向かって常に
付勢している。この構成によって、収納ケース内の記録
メディア24が、上述した隙間部26に対向する位置に
位置するのを妨げ、給送部7からメディアパック21を
使用途中で取り外した場合などでも、隙間部26から記
録メディア24がバラバラと飛び出ないようにすること
ができる。
【0031】また、可動板23の、少なくとも後端の下
面から上方に立ち上がる部分は、自由に曲折可能になっ
ており、可動板23の下面部は後端の縁部を中心として
回動可能である。すなわち、可動板23の、後端の下面
から上方に立ち上がる部分はヒンジ部47になってい
る。
【0032】メディアパック21には、内部に収納され
ている記録メディア24の種類および大きさを識別する
ための識別マーク28と識別記号29が、それぞれ外ケ
ース22の側面と上面に印刷して設けられている。識別
マーク28および識別記号29は、記録メディア24の
種類、例えば光沢紙、超光沢紙、マット紙などの紙種
と、大きさ、例えば、L版、2L版、はがき版などの用
紙サイズなどに関するメディア情報をあらかじめ規定さ
れた決まりに従ってコード化したものである。
【0033】識別マーク28は、例えばインクジェット
プリンタに設けられた検知機構によって読み取るように
構成されている。本構成例では、図3,4に示すよう
に、識別マーク28として、例えば黒と白の四角を並べ
たものを用いており、これによって4ビットの情報を表
している。一方、識別記号29は、ユーザが認識し、例
えばプリンタドライバの設定画面で入力するのに用いる
ように構成されている。したがって、識別記号29は、
ユーザが容易に認識し、容易に入力できるように、例え
ば図4に示すように数字やアルファベットなどの簡単な
文字を組み合わせたものを用い、比較的大きく目立つよ
うに構成されている。
【0034】メディアパック21には、内部に収納され
る記録メディア24の紙種や用紙サイズに応じてそれぞ
れ異なる識別マーク28および識別記号29が印刷さ
れ、同一の種類の記録メディア24が収容されたメディ
アパック21には、同一の識別マーク28および識別記
号29が印刷される。また、識別マーク28と識別記号
29とには、同一の情報を含む情報を表すものであるの
で対応関係がある。本構成例では、両者の表す情報は同
一であり、したがって識別マーク28と識別記号29と
は1対1に対応している。
【0035】ここで、メディアパック21の外ケース2
2や可動板23は、材料として、例えば厚紙やプラスチ
ック板を用いることが好ましく、このようなシート材を
折り曲げて形成することにより、製造コストの低減を図
ることができる。また、可動板の形状は、上述した形状
に限られるものではなく、後述する機能を果たすことが
できる範囲内で種々の変形例が容易に考えられる。
【0036】また、外ケース22の上面の開口部30
は、後述するように、記録メディア24の、開口部30
から露出した部分にインクジェットプリンタの給送ロー
ラ40(図6など参照)を圧接させ、それによって記録
メディア24を、隙間部26を通して図3の矢印25で
示すように前方に送り出せるようにする働きをする。こ
のため、開口部30と給送ローラ40は、メディアパッ
ク21をインクジェットプリンタの所定の位置に装着し
た時に、両者が対向する位置に配置する。また、開口部
30は、給送ローラ40を圧接させても給送ローラ40
が外ケース22に接触しない大きさにする。したがっ
て、開口部30の幅は、給送ローラ20の幅よりも少し
大きい。開口部30は、このような条件を満たす範囲内
で極力小さく形成することが好ましい。それよって、記
録メディア24が塵埃や外光によって劣化するのを防止
できる。
【0037】次に、インクジェットプリンタの給送部7
の構成について、図6,7を参照して説明する。図6
は、メディアパック21を装着した状態の給送部7の概
観斜視図であり、内部の構成が見えるようにカバーなど
を外した状態で図示している。図7は、給送部7を給送
方向に平行な面に沿って切断した断面図である。
【0038】給送部7は、複数の記録メディアまたは記
録メディアが収納されたメディアパックが積載される、
斜め後方に立ち上がるように配置された給送トレイ8を
有している。給送トレイ8の上面には圧板42が設けら
れており、圧板42の側方には上方に向かって突出する
基準壁51が設けられている。基準壁51の、圧板42
側の面は給送方向に平行に延びている。また、圧板42
上には、給送方向に平行に延びる、基準壁51に対面す
る面を有するサイドガイド43が設けられている。サイ
ドガイド43は、適度の保持摩擦力を伴って記録メディ
ア24の幅方向にスライド可能に設けられている。
【0039】裸の記録メディア24またはメディアパッ
ク21は、基準板51に一方の側縁を当接させて積載す
ることによって、幅方向に所定の位置に装着される。サ
イドガイド43は、裸の記録メディア24またはメディ
アパック21の、基準壁51に当接する側の反対側の側
縁に当接させることによって、記録メディア24を給送
方向に真っ直ぐ給送されるように案内する。これによっ
て、給送時の記録メディア24の斜行が防止される。
【0040】圧板42の下端部に対向する位置には、不
図示の駆動機構によって回転駆動される給送軸41に固
定された給送ローラ40が設けられている。圧板42
は、その上端部に給送軸41と平行に設けられた回転軸
42aの周りに回動可能である。圧板42は、不図示の
機構によって、給送軸41の回転に同期して、図7の時
計回り方向に回動し、圧板42上に積載された記録メデ
ィアの前端部を給送ローラ40に適正な圧接力で圧接さ
せることができるように構成されている。
【0041】給送ローラ40は、外周部の一部が切り欠
かれた略半月形に形成されており、その外周面は、例え
ばゴム材などの、記録メディア24に対する摩擦係数が
高い材質によって形成されている。前述のように、給送
ローラ40は、メディアパック21を基準壁51に当接
させて装着した状態で、外ケース22の開口部30に対
向する位置に設けられている。
【0042】また、給送軸41には、円形のパック浮き
防止リブ46が軸方向に所定の間隔をあけて複数設けら
れている。これらのパック浮き防止リブ46は、給送軸
41に一体的に形成されており、給送ローラ40と一緒
に回転する。パック浮き防止リブ46は、メディアパッ
ク21を基準壁51に当接させて圧板42上に装着した
状態で、外ケース22に対向する位置に設けられてい
る。したがって、パック浮き防止リブ46は、圧板42
によってメディアパック21が給送ローラ40側に付勢
された時に、外ケース22が圧板42から浮き上がる方
向に移動できる範囲を所定の範囲内に規制する働きをす
る。
【0043】パック浮き防止リブ46は、異なる大きさ
の記録メディア24(例えば、L版・2L版・はがき版
など)を収納するメディアパック21を装着した場合を
考慮して、複数個所、図6に示す例では、3カ所に設け
られている。すなわち、幅が異なるメディアパック21
を装着した場合でも、各メディアパック21の幅方向の
端部付近に対向する位置に、いずれかのパック浮き防止
リブ46が位置するように構成されている。
【0044】このパック浮き防止リブ46を設ける位置
は、3ヵ所に限られることはなく、例えばさらに多種類
の大きさのメディアパック21に対応できるようにする
ために、さらに多数設けてもよい。また、パック浮き防
止リブ46は、例えば、給送軸41を樹脂材で形成し、
給送軸41と共に一体成形して形成することができる。
一体成形することによって、パック浮き防止リブ46を
上述のように多数形成する場合であっても、製造コスト
をほとんど増加させることなく形成することができる。
【0045】また、給送ローラ40に対向する、下方の
位置には、給送軸41に平行な不図示の軸の周りに回動
可能に支持されている分離ローラ40が設けられてい
る。分離ローラ40は、一定、かつ適度な摩擦負荷トル
クを伴って回動可能であり、一定値以上の外力が加わっ
た場合に回転するが、それ未満のトルクがくわわった場
合には回転しないように構成されている。この構成によ
って、分離ローラ44は、給送ローラ40と分離ローラ
44の接触部(以下、ニップ部と称する。)に、複数枚
の記録メディア24が進入してきた場合に、下方の記録
メディア24が先に進まないようにして、記録メディア
24が1枚ずつ給送されるようにする分離機構としての
機能を担っている。
【0046】本構成例の給送部7には、記録メディアが
装着位置からニップ部に複数枚進み、上述のように分離
されて記録メディアが残った場合、この残った記録メデ
ィアをレバーや爪部材で元の装着位置に戻すように駆動
される、いわゆる戻し機構(不図示)も備えられてい
る。これら分離機構や戻し機構は、公知技術であるの
で、詳細な説明は省略する。また分離機構や戻し機構
は、上述したものに限られることはなく、他の方式を用
いてもよいことは勿論である。
【0047】基準壁51には、メディアパック21を装
着した状態で、メディアパック21の識別マーク28に
対面する位置に、識別マーク28の情報を読み取ること
ができる種類判別センサ50(図1参照)が設けられて
いる。この種類判別センサ50は、識別マーク28が4
ビットであるのに合わせて4個の光学式反射型センサか
ら構成されている。種類判別センサ50は、センサ/S
Wコントロール部406によって、例えば、一定の周期
(例えば1秒間に1回)毎に読み取りを行うように制御
され、読み取られた情報は制御部402に送られる。し
たがって、制御部402では、メディアパック21の装
着の有無と、装着されているメディアパック21の種
類、すなわち例えば光沢紙、超光沢紙、マット紙など
の、記録メディア24の紙種と、L版、2L版、はがき
版などの大きさに関するメディア情報を認知することが
できる。これらの情報は、後述するように、裸の記録メ
ディア24が装着されているか、メディアパック21が
装着されているかに応じた、またメディアパック21が
装着されている場合にはその種類に応じた画像処理や記
録方法などを自動的に設定するのに用いることができ
る。
【0048】次に、給送部7の動作について説明する。
【0049】図8に、給送部7に、メディアパック21
に収納されていない、裸の記録メディア24が複数枚装
着されている状態の、給送部7の断面図を示す。図8に
示す状態では、圧板42は待機状態にあり、給送ローラ
40と裸の記録メディア24とは当接していない。給送
動作が開始されると、圧板42が回転軸42aを回動中
心として、図8の時計回り方向に回動し、裸の記録メデ
ィア24は給送ローラ40に圧接される。この状態で、
給送ローラ40を回転させることにより、最上部の記録
メディア24に、給送ローラ40との間に働く摩擦力に
よって前進力が付与され、最上部の記録メディア24は
記録部2へと給送される。この際、下方の記録メディア
24が前方に引き出されたとしても、最上部の1枚以外
の記録メディア24は分離機構と戻し機構によって元の
位置に戻され、最上部の1枚のみが給送される。
【0050】次に、この給送部7に、記録メディア24
が満載されたメディアパック21を装着した状態の断面
図を図9に示す。図9に示す状態では、図8と同様に、
圧板42は待機状態にあり、メディアパック21に押圧
力を加えていない。収納された記録メディア24は、重
力と折り返し曲げ部32の付勢力によって、外ケース2
2の底面側に位置している。記録メディア24は、隙間
部26に対向する位置にはなく、メディアパック21内
から飛び出ることなく安定して収納されている。また、
可動板23の下面部は記録メディア24に押されて外ケ
ース22の底面に接するように位置している。この状態
では、メディアパック21の全体は、重力の作用のみに
よって、圧板42上に載せられた状態になっており、ユ
ーザは、給送部7に対してメディアパック21を容易に
着脱できる。
【0051】次に図10は、給送動作が開始され、圧板
42が回動した状態を示している。また図12は、この
際の、給送ローラ40付近の状態をより詳細に示す拡大
図である。
【0052】圧板42が回動することにより、この圧板
42に当接した、メディアパック21の突起部31が上
方に押される。この際、メディアパック21の外ケース
22は、パック浮き防止リブ46に当接して、所定量以
上に上方に移動しないように移動範囲を規制されている
ので、可動板23の下面部がヒンジ部47の周りに回動
して、突起部41は、外ケース22の底面側から上面側
に向かって移動する。これにより、最上部の記録メディ
ア24が、外ケース22の上面側に設けられた隙間部2
6に対向する位置に動かされ、記録メディア24を外ケ
ース22の外方に引き出すことが可能な状態になってい
る。すなわち、この構成では、給送ローラ40と隙間部
26がメディアパック21の上面側に配置され、かつ、
突起部31がメディアパック21の底面側に配置される
ことが、重力作用との関連で必要条件になっている。
【0053】また、図10,12に示す状態では、記録
メディア24は、圧板42によって突起部31を介して
上方に付勢され、適正な圧接力で給送ローラ40の外周
部に圧接されている。パック浮き防止リブ46は、この
ように記録メディア24が隙間部26に対向する位置に
動かされ、かつ給送ローラ40に所定の圧接力で圧接さ
れるように、外ケース22の移動範囲を規制している。
すなわち、外ケース22をパック浮き防止リブ46が上
方から押さえた状態で、給送ローラ40が外ケース22
内の記録メディア24に当接するようにするために、パ
ック浮き防止リブ46の外径は、外ケース22の板厚分
以上の半径差だけ給送ローラ40の円形部の外径より小
さくなっている。例えば、外ケース22の板厚が0.5
mmの場合、給送ローラ40の円形部とパック浮き防止
リブ46の半径差は、十分な圧接力が得られるように、
板厚0.5mmに0.5mmの余裕をとって、1mmと
するのが好適である。この場合、隙間部26は、最上部
の記録メディア24が、外ケースの上壁から、余裕をと
った0.5mm程度離れた位置に配置されても隙間部2
6を通過できるように構成する。
【0054】このように、記録メディア24が給送ロー
ラ40に圧接された状態で給送ローラ40を回転させる
ことによって、最上部の記録メディア24が記録部2へ
と給送される。この際、パック浮き防止リブ46も給送
軸41と一緒に回転し、したがってパック浮き防止リブ
46の外周部が、外ケース22に対して摺動するが、パ
ック浮き防止リブ46の材質を適切に選定するなどする
ことによって、十分に摩擦係数を小さくすることがで
き、問題なく動作させることができる。
【0055】また、このようにメディアパック21を装
着した場合でも、上述した分離機構と戻し機構は同様に
機能する。すなわち、分離機構と戻し機構によって、記
録メディア24は、最上部の1枚のみが分離されて給送
され、その下方の記録メディア24が引き出されたとし
ても、その記録メディア24はメディアパック21内に
戻される。このように本構成例のインクジェットプリン
タでは、裸の記録メディア24を1枚ずつ給送する給送
部7の基本的な機能を果たす分離機構・戻し機構をその
まま使用して、メディアパック21からの給送を実現し
ている。
【0056】次に図11は、外ケース22内の記録メデ
ィア24が順次給送され、最後の1枚の給送動作が開始
された状態を示している。また図13は、この際の、給
送ローラ40付近の状態をより詳細に示す拡大図であ
る。
【0057】この状態では、可動板23の下面部は、図
11に示す場合に比べてヒンジ部47の周りに大きく回
動し、すなわち外ケース22の底面との間の傾斜角が大
きくなっている。このように、可動板23の下面部は、
記録メディア24の残量に応じて外ケース22の底面と
の傾斜角を変えることができ、記録メディア24は、残
量が少なくなっても適正な圧接力で給送ローラ40に圧
接される。外ケース22内に収納された記録メディア2
4が最後の1枚になっても、突起部31を介して伝わる
可動板23の押圧力によって記録メディア24が給送ロ
ーラ40に適正な圧接力で圧接されるようにするため
に、突起部31の突起量、特に前端付近の突起量の寸法
は、外ケース22の厚みにほぼ等しいか、または若干大
きくなっている。突起部31の突起量は、大きい分には
機能上支障はないが、あまり大きくしても無駄であり、
またメディアパック21がかさばるものになってしま
い、操作上も扱いにくくなるので、上述した寸法関係が
好適である。
【0058】次に、上述したメディアパック21の識別
記号29について、その利用方法の一例を説明する。前
述のように、識別記号29は、ユーザが認識し、例えば
プリンタドライバの設定画面で入力するのに用いられ
る。図14は、このような設定画面の一例として、一般
的なPCのプリンタドライバに識別記号29の入力機能
を追加したプリンタドライバの設定画面の一例を示して
いる。
【0059】図14に示すように、この設定画面には、
識別記号29を入力するための入力欄70が設けられて
いる。本構成例では、前述のようにインクジェットプリ
ンタに種類判別センサ50が設けられており、種類判別
センサ50によって識別マーク28が周期的に読み取ら
れている。そこで、この読み取られた情報をホストコン
ピュータ400に送ることによって、入力欄70に自動
的に識別記号29と同じ記号(この例では「3A」)が
表示されるようにできる。この場合、ユーザは入力欄7
0に表示された記号がメディアパック21に印刷された
識別記号29と同じであることを確認して、適正な設定
が行われていることを確認できる。
【0060】ところで、メディアパック21は消耗品で
あり、プリンタ本体とは別にユーザに供給されるので、
1種類のメディアパック21は複数機種のプリンタ本体
に使用可能であることが望ましい。また、プリンタは、
製品として市場に供給する場合、ユーザが用途や予算に
応じて選択して購入できるように、通常、製品価格の異
なる上位機種から下位機種までの製品がラインアップさ
れる。このような場合に、各位の機種の製品の構成を変
え、識別記号29と識別マーク28の利用方法を機種毎
に変えることが考えられる。次に、このような例につい
て説明する。
【0061】まず、上位機種は、上述のような種類判別
センサ50を設けメディアパック21の装着の有無と、
メディアパック21の種類との両方を自動的に識別する
形態の製品(第1のプリンタ)として構成する。一方、
中位機種は、種類判別センサを例えば1つの光学式反射
型センサから構成し、識別マーク28の情報までは識別
せず、識別マーク28が所定の位置にあるか否かだけを
識別できるように構成した製品(第2のプリンタ)とす
る。そして、下位機種は、種類判別センサを設けず、メ
ディアパック21の装着の有無も、メディアパック21
の種類も全く検知しない形態の製品(第3のプリンタ)
とする。この第3のプリンタのような形態の製品も、機
能は他の機種に劣るが、製造コストを低く抑えて製品価
格を低くできるので、製品とする価値がある。
【0062】これら上位、中位、下位機種の3種類の各
プリンタは、いずれの機種でも、裸の記録メディア24
を装着した場合でも、メディアパック21を装着した場
合でも良好に給送動作を行うことが可能な構成にする。
このようにしても、種類判別センサの構成に差異を付け
ることによって製品価格に差を付けることができる。
【0063】これら各プリンタのうち、上位機種である
第1のプリンタにおいては、上述したように、ユーザ
は、プリンタドライバの設定画面で識別記号29を入力
する必要はなく、前述のように、入力欄70に表示され
る記号を必要に応じて確認する。一方、中位機種および
下位機種である第2および第3のプリンタにおいては、
識別マーク28の情報は完全には読み取られないので、
プリンタドライバの設定画面の入力欄70には、自動的
には記号が表示されず、空欄のままである。この状態
で、ユーザは、メディアパック21の外ケース22に印
刷されている識別記号29を読み取り、ホストコンピュ
ータ400を操作して手動で識別記号29に相当する文
字(この例では「3A」)を入力する。
【0064】この第2、第3のプリンタを用いた場合の
プリンタドライバにおける操作は、従来のプリンタのプ
リンタドライバにおける操作に比べて、格段に容易かつ
簡便にすることができる。すなわち、従来のプリンタド
ライバの設定画面上における操作は、記録メディアの
「大きさ」と「種類」の少なくとも2ヶ所で手動入力を
行う必要があるのに対して、1ヶ所に手動入力するだけ
で済み、なおかつ識別記号29は簡素な記号にしている
ため入力自体も容易である。また、識別記号29は簡素
な記号で記録メディア24の種類や大きさの情報を表し
ているので、ユーザはこれらを自身で調べる必要はな
く、格段に容易かつ簡便に操作することができる。この
ため、記録メディア24の種類や大きさの選択を誤ると
いった誤操作を生じにくくすることもできる。
【0065】また、中位機種である第2のプリンタの場
合には、メディアパック21の装着の有無を検知できる
ので、例えば、メディアパック21が装着されているの
が検知されたときには、入力欄70への入力をユーザに
促すなどのシーケンスをプリンタドライバに組み込むこ
とができる。このようにすることによって、誤操作が生
じるのをより効果的に防止するができる。
【0066】以上説明したように、本構成例のインクジ
ェットプリンタによれば、給送トレイ8に記録メディア
24を裸の状態で積載して装着した場合でも、収納ケー
スに記録メディア24が収納されたメディアパック21
の形態で装着した場合でも、記録メディア24を1枚ず
つ良好に給送し、記録を行うことができる。また、メデ
ィアパック21に識別マーク28を設け、インクジェッ
トプリンタに識別マーク28を検知する種類判別センサ
50を設けることによって、メディアパック21が装着
されているか否かの判別と、メディアパック21に収納
された記録メディア24の種類の判別を自動的に行わせ
ることができる。また、メディアパック21に識別記号
29を設けることによって、記録設定を簡便に行えるよ
うにすることができる。
【0067】なお、本構成例では、4ビットの識別マー
ク28を読み取る種類判別センサ50として、4個のセ
ンサを用いた例を示したが、1個のセンサと、その走査
機構を設け、1個のセンサを走査させて順次4ビットの
情報を読み取る構成にしてもよい。また、識別マーク2
8のビット数は4ビットに限られることはなく、必要に
応じて増減することも勿論可能である。
【0068】また、識別マーク28を光学式反射型セン
サから構成される種類判別センサ50によって読み取る
構成を示したが、識別マーク28と種類判別センサ50
の構成を変え、例えば磁気式、電波式などの他の方式で
読み取りを行うように構成してもよい。特に、メディア
パックに識別マーク28の代わりに、例えば不揮発性メ
モリ(ROM)などの情報記憶媒体を組み付け、種類判
別センサ50の代わりに、メディアパック28を装着し
た時にこの情報記憶媒体に電気的に接続される機構を設
け、この情報記憶媒体に記憶されている各種情報を取り
込む構成にすることも可能である。
【0069】また、本構成例では、記録装置をホストコ
ンピュータ400と接続して用いる構成を示したが、本
構成例の記録装置はホストコンピュータ400を接続せ
ずに、デジタルカメラを接続したり、画像データが記憶
されたメモリカードを装着したりして用いることができ
るように構成してもよい。この場合、識別記号29の入
力を、プリンタドライバの設定画面上で入力する代わり
に、記録装置またはデジタルカメラに設けた表示画面上
で入力できるように構成することができる。このような
構成としても、前述のように識別記号29は、簡単な文
字を組み合わせたものであり、表示画面がたとえ比較的
小さなものであったとしても、ユーザは識別記号29の
入力を容易に行うことができる。
【0070】<第2の構成例>次に、第2の構成例の記
録装置について、図15〜17を参照して説明する。図
15は、本構成例の記録装置の給送部63の概観斜視図
であり、内部の構成が見えるようにカバーなどを外した
状態で図示している。図16,17は、本構成例の記録
装置に用いることができるメディアパック62の模式図
であり、図16は下方から示す外観斜視図、図17は、
図5(b),(c)と同様にメディアパック62を切断
した断面図である。これらの図において、第1の構成例
と同様の部分については、同一の符号を付し、説明を省
略する。また、図15に示す給紙部は、第1の構成例に
おける記録部2と同様の構成の記録部に接続して用いる
ことができるので、記録部の構成については説明を省略
する。
【0071】この給送部63には、圧板42の上面から
突出可能な突出部材60a,60bが圧板42の下端付
近で、給送ローラ40に対向する位置に設けられてい
る。また、この給送部63には、突出部材60a,60
bと不図示の伝達機構を介して機械的に連動するように
構成された操作レバー61が設けられている。
【0072】この給送部63は、操作レバー61を操作
することによって、突出部材60a,60bを図15に
示すように圧板42から飛び出た状態と、圧板42の上
面と同じ面まで引き込んだ状態との2つのモードにする
ことができるように構成されている。他の構成は第1の
構成例における給送部7とほぼ同様である。
【0073】一方、本構成例のメディアパック62は、
第1の構成例におけるメディアパック21(図3〜5参
照)とは、可動板65に、メディアパック21における
突起部31に相当するものが形成されていない点が主と
して異なり、他の構成はメディアパック21と同様であ
る。メディアパック62の外ケース64には、下面に開
口部66が設けられており、この開口部66から可動板
65の平らな下面部が露出している。この開口部66と
給送部63の突出部材60a,60bとは、メディアパ
ック62を基準壁51に当接させて所定の位置に装着し
た時に、開口部66の直下に突出部60a,60bが位
置するように配置されている。したがって、メディアパ
ック62を装着した状態で、突出部材60a,60bを
突出させると、突出部材60a,60bは、開口部66
から露出した可動板65に当接する。
【0074】本構成例の記録装置では、メディアパック
62を装着して記録を行う場合、ユーザは操作レバー6
1を操作して、突起部材60a,60bを突出させたモ
ードにする。このようにすることによって、給送動作の
際、圧板42の押圧力を突起部材60a,60bを介し
て可動板65に伝達し、可動板65の下面部を外ケース
22の底面に対して傾斜させることができる。そして、
この可動板65の下面部を介してメディアパック62に
収納された記録メディアを外ケース64内で上方に移動
させ、給送ローラ40に圧接することができる。このよ
うにして、第1の構成例と同様に、メディアパック62
に収納された記録メディアを記録部へと1枚ずつ良好に
給送し、記録を行うことができる。
【0075】一方、記録メディアを裸の状態で装着して
記録を行う場合には、ユーザは操作レバー61を操作し
て、突起部材60a,60bを引っ込めたモードにす
る。この場合、装着された記録メディアは圧板42によ
って給送ローラ40に圧接され、第1の構成例と同様に
良好に給送動作が行われる。
【0076】以上のように、本構成例でも、第1の構成
例と同様に、記録メディアを裸の状態で装着しても、メ
ディアパック62の形態で装着しても良好に記録動作を
行うことができる。
【0077】なお、図16には図示していないが、本構
成例においても、第1の構成例における種類判別センサ
50と同様の種類判別センサを付加することが可能であ
る。また、本構成例では、2つの突起部材を備える構成
を一例として示したが、例えば、突起部材が中央に1つ
の構成、あるいは突起部材を3つ以上備える構成とする
ことも可能であり、特に2つに限定するものではない。
【0078】また、本構成例では、操作レバー61によ
って突出部材60a,60bを手動で操作する構成を示
したが、突起部材60a、60bを自動動作させる構成
としてもよい。この場合、メディアパック62が装着さ
れているか否かの判定を記録装置の制御部、またはプリ
ンタドライバに行わせ、メディアパック62が装着され
ていることが判定された場合に突出部材60a,60b
を突出させたモードにし、メディアパック62が装着さ
れていないことが判定された場合に突出部材60a,6
0bを引っ込めたモードにする。メディアパック62が
装着されているか否かの判定は、上述の種類判別センサ
50の検知信号に基づいて行うことができる。あるい
は、ユーザが識別記号29を、例えばプリンタドライバ
の設定画面の入力欄70に入力した場合に、メディアパ
ック62が装着されていると判定するようにしてもよ
い。
【0079】またさらに、突起部材60a,60bを自
動動作させる場合、記録メディアの残量に応じて突起部
材60a,60bの突出量を調整する構成としてもよ
い。突出量の調整は、記録メディアの残量が多いときに
は突出量を少なく、一方、記録メディアの残量が少ない
ときには突出量を多くするように行う。すなわち、メデ
ィアパック62内の記録メディアが多い場合(初期状
態)には、記録メディアを隙間部26に対向する位置に
動かし、また給送ローラ40に圧接させるために必要と
なる、可動板23の押し込み量は少なくてよいので、突
起部材60a、60bの突出量が小さくても、良好に動
作させることができる。一方、メディアパック62内の
記録メディアが少なくなったときには、突起部材60
a,60bの突出量を多くすることによって、必要な押
し込み量だけ可動板23を押し込むことが可能になる。
【0080】給送部63に挿入できる記録メディアやメ
ディアパック62の厚みには当然限界があり、メディア
パック装着部の総厚の限界から、(給送部63の容量限
界の厚み値)>(残っている記録メディアの厚みの合
計)+(突起部材60a,60bの突出量)を満たす必
要がある。この式から、初期状態でメディアパック62
内に収納できる記録メディアの厚みは、(給送部63の
容量限界の厚み値)−(突起部材60a,60bの初期
状態の突出量)となることが分かる。突起部材60a,
60bの初期の突出量は、突出量を調整可能にした場
合、突出量が一定値である場合よりも小さくすることが
できるので、同じ容量限界厚み値ならば、突出量を調整
可能にすることによって初期状態の記録メディアの厚み
を、したがって収納枚数を増やすことができることが分
かる。
【0081】次に、第1、第2の構成例によって例示し
たように、メディアパックの形態で記録メディアを装着
して記録を行うことが可能な記録装置において、記録メ
ディアがメディアパックの形態で装着されているか否か
に応じた、またメディアパックの形態で装着されている
場合にはメディアパックの種類に応じた記録動作を実施
させる記録制御方法について例示する。
【0082】<第1の記録制御例>図18に、本記録制
御例を適用する記録装置の制御系のブロック図を示す。
記録装置71内の、CPUを含む制御部71aは、同様
に記録装置71内に設置されている読み取りセンサ71
bを介して、メディアパック72の情報記録部72aか
らメディア情報を取得する。このメディアパック72の
情報記録部72aは、記録メディアの種類、記録メディ
アの幅および/または長さ、記録メディアの厚み、メデ
ィアパック内の記録メディア収納枚数などを含むことが
できるメディア情報を有している。また、読み取りセン
サ71bは、メディアパック72が装着されているか否
かについても検知可能なものであってもよい。本記録制
御例では、制御部71aにおいて、メディアパック72
が装着されているか否かの判定、およびメディアパック
72の種類の判定が行われ、制御部71aは、判定結果
に応じてそれに相応した記録動作を行うように記録装置
71の動作を制御する。
【0083】なお、本記録制御例における情報記憶部7
2b、読み取りセンサ81cは、第1の全体構成例の記
録装置であれば、それぞれ識別マーク28、種類判別セ
ンサ50に対応するものである。前述のように、光学的
に検知を行う例である識別マーク28、識別センサ50
は、磁気や電波などによって検知を行う構成としたり、
また情報記憶媒体とその記憶情報を読み取る機構とから
構成したりすることもでき、図18では、情報記憶部8
2aと読み取りセンサ81cは、双方向に情報の授受を
行うことができる装置として一般化して図示している。
【0084】以下では、記録メディアとして、第1〜3
の3種の記録メディアが用いられることを想定した場合
における記録制御を例示する。そして、記録制御方法
を、記録メディアの種類に応じて設定を行う制御フロー
の形態で例示する。制御部71aは、この設定に応じて
それぞれ異なる動作制御を行うが、その詳細な動作制御
については、公知の動作制御を適宜適用することがで
き、ここでは詳細には記載しない。
【0085】図19に、メディア情報に応じて記録モー
ド設定を自動的に行う一例の制御フローのフローチャー
トを示す。まず、ステップ1において、制御部71aの
指令によって読み取りセンサ71bは、メディアパック
72内の情報記録部72aにアクセスし、読み込み動作
を行う。次に、ステップ2において、制御部71aは、
読み取りセンサ71bから信号を受信して、記録に用い
る記録メディアのメディア情報を取得する。次に、ステ
ップ3において、制御部71aは、記録に用いる記録メ
ディアが第1〜3の記録メディアのうち、どれであるか
を判定する。そして、記録に用いる記録メディアが第1
の記録メディアであることが判定された場合には、ステ
ップ4に進み、第1の記録メディア用の記録モード設定
を行う。また、記録に用いる記録メディアが第2の記録
メディアであることが判定された場合には、ステップ5
に進み、第2の記録メディア用の記録モード設定を行
う。また、記録に用いる記録メディアが第3の記録メデ
ィアであることが判定された場合には、ステップ7に進
み、第3の記録メディア用の記録モード設定を行う。以
上のステップを経て記録モード設定を終了する。
【0086】この制御フローを実行することによって、
記録に用いる記録メディアの種類に応じて、各種類毎に
独立に記録モード設定を行うことができる。したがっ
て、ユーザは、装着した記録メディアに合わせて記録メ
ディアの種類やその記録メディアに適する記録モードを
わざわざ入力して設定を行わなくても、メディアパック
72を記録装置71に装着するだけで、メディアパック
72内に収納されている記録メディアに適した記録モー
ドを記録装置71に自動的に設定することができる。
【0087】次に、メディア情報に応じて、給送制御設
定を自動的に行う一例の制御フローのフローチャートを
図20に示す。図20において、図19に示したフロー
チャートと同様の動作を行うステップについては、便宜
上、同一のステップ番号を付し、説明を省略する。
【0088】図20に示す制御フローでは、ステップ3
において、記録に用いる記録メディアが第1の記録メデ
ィアであることが判定された場合には、ステップ4aに
進み、第1の記録メディア用の給送制御設定を行う。ま
た、記録に用いる記録メディアが第2の記録メディアで
あることが判定された場合には、ステップ5aに進み、
第2の記録メディア用の給送制御設定を行う。また、記
録に用いる記録メディアが第3の記録メディアであるこ
とが判定された場合には、ステップ6aに進み、第3の
記録メディア用の給送制御設定を行う。このようにし
て、記録する記録メディアの種類に応じて、各種類毎に
独立に適した給送制御設定を自動的に行うことができ
る。
【0089】次に、メディア情報に応じて、駆動設定を
自動的に行う一例の制御フローのフローチャートを図2
1に示す。図21において、図19に示したフローチャ
ートと同様の動作を行うステップについては、便宜上、
同一のステップ番号を付し、説明を省略する。
【0090】図21に示す制御フローでは、ステップ3
において、記録に用いる記録メディアが第1の記録メデ
ィアであることが判定された場合には、ステップ4bに
進み、第1の記録メディア用の駆動設定を行う。また、
記録に用いる記録メディアが第2の記録メディアである
ことが判定された場合には、ステップ5bに進み、第2
の記録メディア用の駆動制御設定を行う。また、記録に
用いる記録メディアが第3の記録メディアであることが
判定された場合には、ステップ6cに進み、第3の記録
メディア用の駆動制御設定を行う。このようにして、記
録する記録メディアの種類に応じて、各種類毎に独立に
適した駆動制御設定を自動的に行うことができる。
【0091】次に、メディア情報に応じて記録モード設
定を自動的に行う、図19に示す制御フローの変形例の
フローチャートを図22に示す。なお、図22に示す制
御フローでは、記録メディアとして、第1、第2の2種
類の記録メディアを用いる場合について示している。一
般的に求められる記録装置の記録特性(ここでは、特
に、記録速度と画像品質に着目する)は、ユーザの用途
により異なる場合がある。例えば、ビジネスユースで記
録速度が極力高速であることを求める場合や、家庭など
で用いるホームユースで、ある程度の画質を要求する場
合、プロユースで最高画質を要求する場合などがある。
このため、記録装置を、例えば、高速記録モードと高画
質記録モードとの2つの記録モードを選択できるように
構成することが考えられる。図22に示す制御フロー
は、このようにユーザが高速記録モードと高画質記録モ
ードの選択を行えるように構成した記録装置において、
記録メディアの種類に応じた記録モード設定と、高速記
録モードと高画質記録モードのいずれが選択されている
かに応じた記録モード設定とを複合して行うようにした
一例の制御フローである。
【0092】図22に示すように、まず、ステップ1に
おいて、制御部71aの指令によって読み取りセンサ7
1bは、メディアパック72内の情報記録部72aにア
クセスし、読み込み動作を行う。次に、ステップ2にお
いて、制御部71aは、読み取りセンサ71bから信号
を受信して、記録に用いる記録メディアのメディア情報
を取得する。
【0093】次に、ステップ3cにおいて、制御部71
aは、記録に用いる記録メディアが第1、第2の記録メ
ディアのどちらであるかを判定する。ステップ3cにお
いて、記録に用いる記録メディアが第1の記録メディア
であることが判定された場合には、ステップ4cに進
み、ここで制御部71aは記録モードの判定を行う。こ
こでの記録モードは、ユーザが予め「高速記録モード」
および「高画質記録モード」のどちらを選択して記録を
行うかを設定したものであり、この設定は、記録装置7
1内に記憶されている。そして、制御部71aは、記憶
された記録モード情報を呼び出して、記録モードが高速
記録モードと高画質記録モードのどちらであるかを判定
する。ステップ4cにおいて、記録モードが高速記録モ
ードであることが判定された場合には、ステップ5cに
進み、制御部71aは第1の記録メディア用の高速記録
モード設定を行う。また、記録モードが高画質記録モー
ドであることが判定された場合には、ステップ6cに進
み、第1の記録メディア用の高画質記録モード設定を行
う。
【0094】一方、ステップ3において、記録に用いる
記録メディアが第2の記録メディアであることが判定さ
れた場合には、ステップ7cに進み、ステップ4cと同
様に記録モードの判定を行う。ステップ7cにおいて、
記録モードが高速記録モードであることが判定された場
合には、ステップ8cに進み、第2の記録メディア用の
高速記録モード設定を行う。また、記録モードが高画質
記録モードであることが判定された場合には、ステップ
9cに進み、第2の記録メディア用の高画質記録モード
設定を行う。
【0095】このようにして、記録する記録メディアの
メディア情報に応じて、記録メディアの種類毎に独立に
用途に応じた複数の記録モード設定を行うことができ
る。本制御フローを用いることによって、ユーザは、装
着した記録メディアに合わせて記録メディアの種類やそ
の記録メディアに適する記録モードをわざわざ設定しな
くても、予め高速記録モードか高画質記録モードかを設
定し、メディアパック72を記録装置71に装着するだ
けで、メディアパック72内に収納されている記録メデ
ィアに適し、かつユーザのニーズに合った適切な記録モ
ードを記録装置71に自動的に設定することができる。
【0096】以上のように、本記録制御例によれば、記
録装置71の制御設定を、装着したメディアパック72
に応じて最適に自動設定して記録を行うことができる。
すなわち、メディアパック72に収納された記録メディ
アの種類に応じて、その特性に合った適切な記録モー
ド、給送方法、制御方法などを自動的に設定することが
できる。したがって、ユーザは、記録制御に記録メディ
アについての情報を入力したり、記録メディアの種類に
応じて適した記録設定を行ったりなくても、記録メディ
アに合った最適な記録動作を記録装置71に行わせるこ
とができる。このように、記録装置に本記録制御例の制
御を行わせることによって、記録装置をユーザの使い勝
手に優れたものにすることができる。
【0097】なお、本記録制御例では、2種類または3
種類の記録メディアが用いられるものとして説明を行っ
てきたが、この種類の数はいくつであってもよい。記録
メディアの種類が他の数である場合の記録制御方法は、
上述の説明における処理フローのステップ3またはステ
ップ3cからの分岐の数を記録メディアの種類の数に応
じて増減すればよく、当然上記と同様の効果が得られ
る。
【0098】また、上述の説明において第1〜3の記録
メディアと記載したもののうちの1つはメディアパック
72の形態ではなく、裸の状態で装着された記録メディ
アを示していてもよい。この場合、各処理フローのステ
ップ1におけるメディア情報の読み込みは、記録メディ
アが裸の状態で装着されているか否かを検知することを
含み、ステップ2におけるメディア情報の取得は、この
ような情報を取得することを含んでいる。そして、例え
ば、第3の記録メディアを裸の状態で装着された記録メ
ディアとした場合、各処理フローのステップ3におい
て、記録に用いる記録メディアが第3の記録メディアで
あることが判定されるということは、メディアパック7
2が装着されておらず、記録メディアが裸の状態で装着
されていることが判定されるということを示している。
【0099】このように、判別する記録メディアの種類
に裸の記録メディアを含む場合、特に、上述の各処理フ
ローは、ステップ3において、2つの分岐だけを有する
ものであってもよい。この場合、ステップ3では、記録
メディアがメディアパック72の形態で装着されている
か、裸の状態で装着されているかの判定が行われること
になる。このような場合でも、それぞれの場合に応じた
適切な制御設定を行うことができ、すなわち上述したの
と同様の効果が得られる。
【0100】また、本記録制御例では、メディア情報の
取得については、読み取りセンサ71bを用いて行う方
法を示した。しかし、前述のように、製品価格を低く抑
えるなどの目的で読み取りセンサを設けていない記録装
置を用いる場合などには、ユーザが、前述の第1、第2
の構成例において説明した識別記号29をプリンタの表
示画面上などで入力することによって制御部71aにメ
ディア情報を取り込ませてもよい。
【0101】<第2の記録制御例>次に、第2の記録制
御例を適用する記録装置の制御系のブロック図を図23
に示す。本記録制御例では、記録装置81は、ホストコ
ンピュータ80と接続して用いられる。記録装置81が
接続されるホストコンピュータ80には、通常、そのO
S(オペレーティング・システム)環境下で動作する、
記録装置81の動作管理用のプログラムであるプリンタ
ドライバ80aがインストールされる場合が多く、図2
3はこのような場合の制御系の概要を示している。な
お、記録装置81内に、プリンタドライバ80aの処理
と同様の処理を行う画像処理装置が設けられる場合もあ
り、本記録制御例はこのような制御系にも適用可能であ
る。
【0102】次に、この制御系における情報の流れにつ
いて説明する。まず、記録装置81内の、CPUを有す
る制御部81bは、同装置内に設置されている読み取り
センサ81を介して、メディアパック82の情報記録部
82aからメディア情報を取得する。メディアパック8
2の情報記録部82aは、記録メディアの種類、記録メ
ディアの幅および/または長さ、記録メディアの厚み、
メディアパック81内の積載枚数などの情報を含むこと
ができるメディア情報を有している。また、この制御部
81bは、記録装置側のI/F81aと、ホストコンピ
ュータ80側のI/F80bを介してプリンタドライバ
82と情報の送受信を行うことができる。したがって、
制御部80は、得られたメディア情報をプリンタドライ
バ82へと送ることができる。本記録制御例では、プリ
ンタドライバ80aが上述のようにメディア情報を取得
し、メディア情報に応じてそれに相応した記録動作を行
うように記録装置81の記録動作を制御する。
【0103】次に、具体的な一例の制御フローのフロー
チャートを図24に示す。図24に示す制御フローは、
プリンタドライバ80a、特にその画像処理部におい
て、記録に用いる記録メディアに適した記録動作が行わ
れるように、メディア情報に応じた画像処理を行う処理
フロー例を示している。なお、以下の説明では、記録メ
ディアとして、第1〜3の3種の記録メディアが用いら
れることを想定した場合について説明する。
【0104】まず、ステップ101において、プリンタ
ドライバ80aからメディア情報の取得命令が発信さ
れ、I/F80b,81aを介して記録装置81内の制
御部81bに伝達される。次に、ステップ102におい
て、制御部81bの指令によって読み取りセンサ81c
はメディアパック82内の情報記録部82aにアクセス
して、メディア情報の読み込み動作を行う。次に、ステ
ップ103において、制御部81bは情報記録部82a
から取得したメディア情報をプリンタドライバ82に送
信する。それによって、プリンタドライバ80aは、ス
テップ104において、メディア情報を取得する。次
に、ステップ105において、プリンタドライバ80a
は、記録に用いる記録メディアが、第1〜3の記録メデ
ィアのどれであるかを取得したメディア情報から判定す
る。
【0105】ステップ105において、記録に用いる記
録メディアが第1の記録メディアであることが判定され
た場合には、ステップ106に進み、第1の記録メディ
ア用の画像処理設定を行う。また、記録に用いる記録メ
ディアが第2の記録メディアであることが判定された場
合には、ステップ107に進み、第2の記録メディア用
の画像処理設定を行う。また、記録に用いる記録メディ
アが第3の記録メディアであることが判定された場合に
は、ステップ108に進み、第3の記録メディア用の画
像処理設定を行う。このように、記録メディアに応じた
画像処理設定を行うことによって、プリンタドライバ8
0aの画像処理部は記録メディアの種類に応じてそれに
合った画像処理を行う。
【0106】ステップ106〜108のいずれかの処理
が行われた後、次に、ステップ109において、プリン
タドライバ80aは、画像処理部によって処理された記
録データをI/F80b,81aを介して制御部81b
に送信し、制御部81bはその記録データを受信する。
次に、ステップ110において、制御部81bは記録デ
ータに基づいて、記録装置80に記録動作を実行させ
る。
【0107】以上のように、本制御フローによれば、記
録に用いる記録メディアのメディア情報に応じて、記録
メディアの種類毎に独立に画像処理設定を行い、それに
応じた画像処理を行うことができる。したがって、本制
御フローによれば、ユーザが、装着した記録メディアに
合わせて、その記録メディアに適した画像処理設定をわ
ざわざ行わなくても、メディアパック82を記録装置8
1に装着するだけで、記録に用いる記録メディアに適し
た画像処理設定を自動的に行い、それに応じた画像処理
をプリンタドライバに実行させることができる。
【0108】なお、本記録制御例では3種類の記録メデ
ィアが用いられるものとして説明を行ってきたが、この
種類の数はいくつであってもよい。記録メディアの種類
が他の数である場合の記録制御方法は、上述の処理フロ
ーのステップ3からの分岐の数を記録メディアの種類の
数に応じて増減すればよく、当然上記と同様の効果が得
られる。
【0109】また、本記録制御例において、読み取りセ
ンサ81cは第1の記録制御例と同様に記録メディアが
裸の状態で装着されているか否かを検知可能であっても
よく、第1〜3の記録メディアと記載したもののうちの
1つはメディアパック82の形態ではなく、裸の状態で
装着された記録メディアを示していてもよい。この場
合、ステップ102におけるメディア情報の読み込み
は、記録メディアが裸の状態で装着されているか否かを
検知することを含み、ステップ103,104における
メディア情報の送受信と取得は、このような情報を送受
信し取得することを含んでいる。
【0110】このように、判別する記録メディアの種類
に裸の記録メディアを含む場合、ステップ105の判定
は、記録メディアがメディアパック72の形態で装着さ
れているか、裸の状態で装着されているかだけの判定を
行うことを示していてもよい。このような場合でも、そ
れぞれの場合に応じた適切な画像処理を行うことがで
き、すなわち上述したのと同様の効果が得られる。
【0111】また、メディアパック82が装着されてい
ないことが判定された場合には、プリンタドライバの設
定画面などのマンマシンインターフェイスを介して、ユ
ーザにメディアパック82が装着されていないことを注
意喚起する処理を設けてもよい。これにより、ユーザ
は、例えばホストコンピュータ80が記録装置81から
離れた場所にあったとしても、メディアパック82が装
着されていないことをホストコンピュータ80の画面上
で知ることができる。
【0112】また、図24に示す制御フローの変形例と
して、ステップ101〜103の処理は、例えば次のよ
うに行ってもよい。まず、記録装置81側で、メディア
パック81の脱着が行われた時に、そのことを検知して
メディア情報の読み込みを行う。そして、記録装置81
内に、メディア情報を記録する情報記憶媒体を設けてお
き、メディアパック81の脱着時に読み込んだ情報に応
じて、この情報記憶媒体の記録内容を更新する。そし
て、記録装置81の制御部81bは、プリンタドライバ
80aからのメディア情報の取得指令を受信した時に
は、この情報記憶媒体に記憶されたメディア情報をプリ
ンタドライバ80aに送信する。
【0113】また、ステップ107〜108の画像処理
では、生成する記録データに、メディア情報を、例え
ば、ヘッダ情報として付加するようにしてもよい。この
場合、記録装置81の制御部81bが、このヘッダ情報
からメディア情報を取得して、例えば第1の記録制御例
において示したような制御フローを行うようにすること
ができる。すなわち、第1の記録制御例の制御フロー
を、プリンタドライバ80からの信号によって実行させ
るようにしてもよい。このようにすることによって、記
録装置80の制御部81bは、第1の記録制御例に示し
たような処理を行う毎に、メディアパック81にアクセ
スしてメディア情報を取得する必要が無くなり、制御部
81の制御負荷を軽減できる。
【0114】また、本記録制御例では、メディア情報の
取得については、読み取りセンサ71bを用いて行う方
法を示した。しかし、前述のように、製品価格を低く抑
えるなどの目的で読み取りセンサを設けていない記録装
置を用いる場合などには、ユーザが、前述の第1、第2
の構成例において説明した識別記号29をプリンタドラ
イバの設定画面上などで入力することによってプリンタ
ドライバ80aにメディア情報が取り込まれるようにし
てもよい。
【0115】以上のように、本記録制御例によれば、装
着したメディアパックに応じた最適な画像処理設定を自
動的に行って記録を行うことができる。すなわち、ユー
ザは、記録メディアについての情報を入力したり、記録
メディアの種類に応じて適した画像処理設定を行ったり
しなくても、記録に用いる記録メディアの種類に応じ
て、その特性に合った適切な画像処理をプリンタドライ
バ80aに自動的に行わせ、記録装置81に最適な記録
を実行させることができる。
【0116】また、記録装置81の制御部81bの処理
動作を、プリンタドライバ80aによって、記録に用い
る記録メディアの種類に応じた最適なものになるように
制御することも可能である。このように、記録装置の制
御系に本記録制御例の制御フローを実行させることによ
って、ホストコンピュータなどを含む記録システムをユ
ーザの使い勝手に優れたものにすることができる。
【0117】<記録制御の応用例>次に、上述の第1、
第2の記録制御例の、より具体的な応用例について説明
する。前述の第1、第2の構成例に示す記録装置では、
記録メディアは、裸の状態で装着する場合も、メディア
パックの形態で装着する場合も、一側縁を基準壁51に
当接させることによって、幅方向の位置を所定の位置に
規定されて装着される。しかし、メディアパックの外ケ
ースは、記録メディアを、この側縁側についても覆って
おり、このため、記録メディアの装着位置は、裸の状態
で装着した時と、メディアパックの形態で装着した時と
で、幅方向にずれた位置に装着されることになる。
【0118】図25は、このことを説明する平面図であ
る。記録メディア24が裸の状態で装着された場合に
は、その、基準壁51側の側縁が、基準壁51の基準面
に沿って位置するように装着される。そして、このよう
に装着された記録メディア24は、その側縁が基準壁5
1の基準面の延長線に沿って位置する状態を維持して給
送される。一方、メディアパック21の形態で装着され
た記録メディア21の装着位置は、裸の状態で装着され
た場合に比べて、メディアパック21の外ケース22の
板厚寸法に相当する寸法Xだけ基準壁51から離れる方
向にずれてしまう。そして、メディアパック21の形態
で装着された記録メディア21は、この寸法Xだけ、幅
方向にずれた状態で給送される。
【0119】そこで、記録メディア24がメディアパッ
ク21の形態で装着された場合には、記録メディア24
が裸の状態で装着された場合に比べて、記録位置を寸法
X分だけずらす、すなわちオフセットすることによっ
て、記録メディア24上における記録画像の形成位置
を、記録メディア24が裸の状態で装着された場合から
ずれないようにすることができる。本応用例は、このよ
うに、記録メディア24がメディアパック21の形態で
装着された場合に記録位置をオフセットすることによっ
て、裸の状態で装着された場合でも、メディアパック2
1の形態で装着された場合でも、記録画像の形成位置に
ずれが生じないように記録制御を行う方法を示すもので
ある。
【0120】図26は、このような記録制御の一例の処
理フローのフローチャートを示している。同図の処理フ
ローは、前述の第1の記録制御例における図19に示す
制御フローを応用したものであり、同図において、図1
9と同様の処理を行うステップは、便宜上同一のステッ
プ番号を付し、説明を省略する。
【0121】図26に示す制御フローでは、ステップ3
dにおいて、記録装置の制御部は、取得したメディア情
報から、記録に用いる記録メディアが第1〜3のどれで
あるかの判定を行う。本応用例では、メディア情報に
は、記録メディアがメディアパック21の形態で装着さ
れているか、裸の状態で装着されているかについての情
報が含まれている。そして、第3の記録メディアは裸の
状態で装着された記録メディアを示しており、第1、第
2の記録メディアはメディアパック21の形態で装着さ
れた、それぞれ種類の異なる記録メディアを示してい
る。
【0122】ステップ3dにおいて、記録に用いる記録
メディアが第1または第2の記録メディアであることが
判定された場合には、それぞれステップ4d、5dに進
み、それぞれの記録メディア用の記録モード設定を行
う。これらの記録モード設定には、記録位置をオフセッ
トする設定が含まれている。一方、記録に用いる記録メ
ディアが第3の記録メディアであることが判定された場
合には、ステップ6dに進み、第3の記録メディア用の
記録モード設定を行う。この記録設定には、記録位置を
オフセットする設定が含まれていない。
【0123】次に、図27に、他の応用例として、前述
の第2の記録制御例における処理フローを応用した処理
フローのフローチャートを示す。同図において、図24
と同様の処理を行うステップは、便宜上同一のステップ
番号を付し、説明を省略する。
【0124】図27に示す制御フローでは、ステップ1
05aにおいて、プリンタドライバは、取得したメディ
ア情報から、記録に用いる記録メディアが第1〜3のど
れであるかの判定を行う。ここでは、図26の処理フロ
ーと同様に、第3の記録メディアは裸の状態で装着され
た記録メディアを示しており、第1、第2の記録メディ
アはメディアパック21の形態で装着された、それぞれ
種類の異なる記録メディアを示している。
【0125】ステップ105aにおいて、記録に用いる
記録メディアが第1または第2の記録メディアであるこ
とが判定された場合には、それぞれステップ106a、
107aに進み、それぞれの記録メディア用の画像処理
設定を行う。この画像処理設定には、記録位置をオフセ
ットする設定が含まれている。一方、記録に用いる記録
メディアが第3の記録メディアであることが判定された
場合には、ステップ108aに進み、第3の記録メディ
ア用の画像処理設定を行う。この画像処理設定には、記
録位置をオフセットする設定が含まれていない。
【0126】以上説明した処理フローによれば、記録メ
ディアが裸の状態で装着された場合でも、メディアパッ
クの形態で装着された場合でも、記録画像の形成位置に
ずれを生じさせることなく、記録を行うことができる。
この記録制御によれば、ユーザが記録メディアの装着状
態に応じて設定を変更しなくても、記録装置の制御部、
またはプリンタドライバによって、装着状態に応じて記
録位置をオフセットする処理が自動的に行われる。した
がって、この記録制御を行うように構成した記録装置、
またはホストコンピュータなどを含む記録システムをユ
ーザの使い勝手に優れたものにすることができる。
【0127】なお、記録媒体がメディアパックの形態で
装着されているか、裸の状態で装着されているかの判定
は、前述のように、第1、第2の記録制御例で示したよ
うな読み取りセンサによって行うことができるが、これ
に限られない。すなわち、ユーザが、第1、第2の構成
例において示した識別記号29を記録装置の表示画面上
やプリンタドライバの設定画面上などで入力した場合
に、記録メディアがメディアパックの状態で装着されて
いると判定するようにしてもよい。この場合でも、識別
記号29を入力するだけの簡単な操作で記録位置のオフ
セット設定を行うことができ、記録位置をオフセットさ
せる設定をユーザが手動で行う場合に比べて、操作を簡
便にすることができる。また、ユーザが記録装置の表示
画面上やプリンタドライバの設定画面上などで、記録メ
ディアが裸の状態で装着されているか、メディアパック
の形態で装着されているかを単純に選択するようにして
もよい。
【0128】また、記録位置のオフセット量は、メディ
アパック21の外ケース22に用いる素材の板厚寸法を
定めておき、それに相当する所定の値とすることができ
る。または、メディア情報に、メディアパック21の外
ケース22の板厚寸法を含ませ、この情報に応じてオフ
セット量を決めるようにしてもよい。また、メディアパ
ック21に、記録メディア24の、外ケース22内での
位置を所定の位置に規制する規制部を設け、その規制位
置に応じてオフセット量を定めるようにしてもよい。
【0129】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
記録メディアを通常のように裸の状態で装着しても、複
数枚の記録メディアを収納ケース内に収納したメディア
パックの形態で装着しても、その記録メディアを良好に
給送し、両者の場合で記録画像の形成位置にずれを生じ
させることなく記録を行うことができる記録装置、およ
びそのように記録装置を制御するプリンタドライバを提
供することができる。
【0130】記録メディアが裸の状態で装着されている
か、メディアパックの形態で装着されているかの判定
は、記録装置に検知手段を設けて自動で行わせることが
できる。このようにすることによって、ユーザは、記録
メディアの装着形態に応じて記録位置をオフセットさせ
るように設定を行わなくても、記録画像の形成位置にず
れを生じさせることなく記録装置に記録を行わせること
ができる。
【0131】また、記録メディアの装着形態は、記録メ
ディアにその種類を示す、簡易な文字を組み合わせた識
別記号を設けておき、ユーザがこの識別記号を記録装置
の表示画面上やプリンタドライバの設定画面上で入力し
た場合に、記録メディアがメディアパックの形態で装着
されていると判定するようにすることもできる。この場
合でも、ユーザは簡易な識別記号を入力するだけの簡便
な操作をすることによって、記録メディアの装着形態に
応じて記録画像の形成位置にずれを生じさせないように
記録位置をオフセットさせて記録を行わせることができ
る。
【0132】このように、本発明の記録装置、およびプ
リンタドライバを含む記録システムは、ユーザの使い勝
手の良いものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の構成例の記録装置であるインクジェット
プリンタの全体を示す斜視図である。
【図2】図1に示すインクジェットプリンタの制御系の
ブロック図である。
【図3】図1に示すインクジェットプリンタに装着して
用いることができるメディアパックの外観を上方から示
す斜視図である。
【図4】図3に示すメディアパックの外観を下方から示
す斜視図である。
【図5】図3に示すメディアパックを示す図であり、図
5(a)は透視平面図、図5(b)、図5(c)は、記
録メディアの残量がそれぞれ異なる状態の、図5(a)
のA−A線に沿って切断した断面図である。
【図6】図3に示すメディアパックを図1に示す記録装
置に装着した状態で示す、給送部の斜視図である。
【図7】記録メディアが無い状態で示す、図6に示す給
送部の側断面図である。
【図8】裸の記録メディアが装着されている状態で示
す、図6に示す給送部の側断面図である。
【図9】メディアパックが装着されている状態で示す、
図6に示す給送部の側断面図である。
【図10】記録メディアが満載された状態のメディアパ
ックを装着し、給送動作を開始した状態で示す、図6に
示す給送部の側断面図である。
【図11】記録メディアの残量が1枚のメディアパック
を装着し、給送動作を開始した状態で示す、図6に示す
給送部の側断面図である。
【図12】図10の一部を拡大して示す詳細図である。
【図13】図11の一部を拡大して示す詳細図である。
【図14】図1に示すインクジェットプリンタのプリン
タドライバの設定画面を示す図である。
【図15】第2の構成例の記録装置に取り付けられる給
送部の斜視図である。
【図16】図15に示す給送部に装着して用いることが
できるメディアパックを下方から示す斜視図である。
【図17】図16のメディアパックの側断面図である。
【図18】第1の記録制御例の、記録装置の制御系のブ
ロック図である。
【図19】第1の記録制御例による一例の処理フローを
示すフローチャートである。
【図20】第1の記録制御例による他の例の処理フロー
を示すフローチャートである。
【図21】第1の記録制御例によるさらに他の例の処理
フローを示すフローチャートである。
【図22】第1の記録制御例によるさらに他の例の処理
フローを示すフローチャートである。
【図23】第2の記録制御例の、記録システムの制御系
のブロック図である。
【図24】第2の記録制御例による一例の処理フローを
示すフローチャートである。
【図25】給送された記録メディアの位置を説明する説
明図である。
【図26】本発明に係る記録制御の応用例による一例の
処理フローを示すフローチャートである。
【図27】本発明に係る記録制御の応用例による他の例
の処理フローを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 キャリア 2 記録部 6 キャリアベルト 7,63 給送部 8 給送トレイ 10 搬送ローラ 11 ピンチローラ 12 排出ローラ 21,62,72,82 メディアパック 22,64 外ケース 23,65 可動板 24 記録メディア 26 隙間部 27 せき止め爪 28 識別マーク 29 識別記号 30,33,66 開口部 31 突起部 32 折り返し曲げ部 40 給送ローラ 41 給送軸 42 圧板 42a 回転軸 43 サイドガイド 44 分離ローラ 46 パック浮き防止リブ 47 ヒンジ部 50 種類判別センサ 51 基準壁 60a,60b 突出部材 61 操作レバー 70 入力欄 71,81 記録装置 71a 制御部 71b,81c 読み取りセンサ 72a,82a 情報記録部 80,400 ホストコンピュータ 80a プリンタドライバ 80b,81a I/F 401 受信バッファ 402 制御部 402a CPU 402b 画像処理部 403 メモリ部 404 メカコントロール部 405 メカ部 406 センサ/SWコントロール部 407 センサ/SW部 408 表示素子コントロール部 409 表示素子部 410 記録ヘッドコントロール部 411 記録ヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 喜一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 大橋 哲洋 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 谷黒 昌宏 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 横井 克幸 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C061 AQ05 AR01 AS13 HH03 HK07 HL01 HM01 HM03 HN09 HN20 5B021 BB04 BB09 BB10 CC05 KK02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録メディアをむき出しの状態で装着し
    ても、収納ケース内に収納された状態で装着しても、装
    着された前記記録メディアを給送できる給送部と、給送
    部から給送された前記記録メディア上に記録を行う記録
    部と、これらの動作を制御する制御部とを有する記録装
    置であって、 前記制御部は、前記記録メディアがむき出しの状態で装
    着されているか、前記収納ケースに収納された状態で装
    着されているかを判定し、その判定結果に応じて、両者
    の場合で記録位置をずらして記録動作を実行させる記録
    装置。
  2. 【請求項2】 前記給送部は、前記記録メディアの装着
    位置を、むき出しの状態で装着される場合には前記記録
    メディアの一側辺を当接させることによって、前記収納
    ケースに収納された状態で装着される場合には前記収納
    ケースの一側面を当接させることによって所定の位置に
    規制する基準壁を有し、 前記制御部は、前記記録メディアがむき出しの状態で装
    着されている場合と、前記収納ケースに収納された状態
    で装着されている場合とで、前記収納ケースを構成す
    る、前記基準壁側の板材の板厚分だけ記録位置をずらし
    て記録動作を行わせる、請求項1に記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記給送部は、前記記録メディアがむき
    出しの状態で装着されているか、前記収納ケースに収納
    された状態で装着されているかを検知する検知手段を有
    し、 前記制御部は、前記検知手段の検知信号によって、前記
    記録メディアがむき出しの状態で装着されているか、前
    記収納ケースに収納された状態で装着されているかを判
    定する、請求項1または2に記載の記録装置。
  4. 【請求項4】 ユーザが情報を入力するための入力手段
    を有し、 前記制御部は前記入力手段によってユーザが入力した情
    報によって、前記記録メディアがむき出しの状態で装着
    されているか、前記収納ケースに収納された状態で装着
    されているかを判定する、請求項1または2に記載の記
    録装置。
  5. 【請求項5】 前記収納ケースは、その中に収納された
    前記記録メディアの種類に関する情報をコード化した識
    別記号を有し、 前記制御部は、ユーザが前記入力手段によって前記識別
    記号を入力した場合に、前記記録メディアが前記収納ケ
    ースに収納された状態で装着されていると判定する、請
    求項4に記載の記録装置。
  6. 【請求項6】 記録メディアをむき出しの状態で装着し
    ても、収納ケース内に収納された状態で装着しても、装
    着された前記記録メディアを給送できる給送部と、給送
    部から給送された前記記録メディア上に記録を行う記録
    部とを有する記録装置に接続されたホストコンピュータ
    上に格納されるプログラムから構成される、前記記録装
    置の動作を制御するプリンタドライバであって、 前記記録メディアがむき出しの状態で装着されている
    か、前記収納ケースに収納された状態で装着されている
    かを判定し、その判定結果に応じて、両者の場合で記録
    位置をずらして記録動作を行わせるプリンタドライバ。
  7. 【請求項7】 前記給送部は、前記記録メディアの装着
    位置を、むき出しの状態で装着される場合には前記記録
    メディアの一側辺を当接させることによって、前記収納
    ケースに収納された状態で装着される場合には前記収納
    ケースの一側面を当接させることによって所定の位置に
    規制する基準壁を有し、 前記プリンタドライバは、前記記録メディアがむき出し
    の状態で装着されている場合と、前記収納ケースに収納
    された状態で装着されている場合とで、前記収納ケース
    を構成する、前記基準壁側の板材の板厚分だけ記録位置
    をずらして記録動作を行わせる、請求項6に記載のプリ
    ンタドライバ。
  8. 【請求項8】 前記給送部は、前記記録メディアがむき
    出しの状態で装着されているか、前記収納ケースに収納
    された状態で装着されているかを検知する検知手段を有
    し、 前記制御部は、前記検知手段の検知信号によって、前記
    記録メディアがむき出しの状態で装着されているか、前
    記収納ケースに収納された状態で装着されているかを判
    定する、請求項6または7に記載のプリンタドライバ。
  9. 【請求項9】 前記ホストコンピュータは、ユーザが情
    報を入力するための入力手段を有し、 前記プリンタドライバは前記入力手段によってユーザが
    入力した情報によって、前記記録メディアがむき出しの
    状態で装着されているか、前記収納ケースに収納された
    状態で装着されているかを判定する、請求項6または7
    に記載のプリンタドライバ。
  10. 【請求項10】 前記収納ケースは、その中に収納され
    た前記記録メディアの種類に関する情報をコード化した
    識別記号を有し、 前記制御部は、ユーザが前記入力手段によって前記識別
    記号を入力した場合に、前記記録メディアが前記収納ケ
    ースに収納された状態で装着されていると判定する、請
    求項9に記載の記録装置。
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