JP2003219760A - 昆虫飼育材及びその製造方法 - Google Patents

昆虫飼育材及びその製造方法

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JP2003219760A
JP2003219760A JP2002020086A JP2002020086A JP2003219760A JP 2003219760 A JP2003219760 A JP 2003219760A JP 2002020086 A JP2002020086 A JP 2002020086A JP 2002020086 A JP2002020086 A JP 2002020086A JP 2003219760 A JP2003219760 A JP 2003219760A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カブトムシやクワガタ等の昆虫の飼育環境を
良好に維持でき、その生育不全や羽化不良を引き起こす
ことがなく健全な成虫を得ることができる昆虫飼育材を
提供すると共に、経済性や生産性に優れた昆虫飼育材の
製造方法を提供する。 【解決手段】 クヌギ、ブナ、ナラ、ウメ、クリ、シ
イ、サクラ等の原木や藁に椎茸、カワラ茸、シハイ茸、
万年茸、ヒラ茸、オオヒラ茸等の茸菌を接種してその菌
糸を発達させてセルロース成分を分解し、醗酵処理を施
して構成された昆虫飼育材である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はクワガタやカブトム
シ等の昆虫を飼育したり、幼虫を成虫に育てたりする際
に用いられる昆虫飼育用マットや昆虫飼育用菌床(ブロ
ック)として使用される昆虫飼育材及びその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、クワガタやカブトムシ等の鑑賞用
昆虫を産卵させて羽化させ、さなぎ等の幼虫から成虫に
人工的な環境で生育させるために、自然の環境を模した
飼育容器や飼育用マット、飼育用菌床やそれらの製造方
法が開発され、例えば以下のような技術のものが知られ
ている。 (イ)特開2001−8579号公報(以下イ号公報と
いう)には、クワガタムシの幼虫飼育用キノコ菌床であ
って、該菌床に含まれる菌糸がヒラタケ科、キシメジ
科、およびモエギタケ科からなる群より選択される科に
属するキノコの一核菌糸であり、この菌床は広葉樹のオ
ガクズを含む培地に一核菌糸を接種し、培養を行うこと
により形成され、上記の菌床を収容したクワガタムシの
幼虫飼育用容器が記載されている。 (ロ)特開2001−8580号公報(以下ロ号公報と
いう)には、きのこ菌糸として、さるのこしかけ科、か
わら茸、舞茸、万年茸等を広葉樹の鋸屑に米糠、ふす
ま、豆粕等の栄養剤を添加し瓶又は耐熱性プラスチック
フィルムに充填し、殺菌処理後、接種培養し、培地全体
に当該菌糸が蔓延後その培地を容器から取り出し、バラ
バラにほぐした後に、ガラス瓶等にくまなく押しつけな
がら充填し、通気用無菌フィルターの蓋をして15℃〜
25℃の室内で培養し、菌糸の再生を計るようにしたオ
オクワガタ虫の飼育用培地の製造法が提案されている。 (ハ)特開2001−86900号公報(以下ハ号公報
という)には、クワガタ幼虫育成用の材に穴を空け、オ
オヒラタケ菌等の菌床を埋め込んだクワガタ幼虫等の飼
育材が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の技術では、以下のような課題を有していた。 (1)イ号公報やロ号公報に記載の茸の菌種を鋸屑に接
種して培養し菌糸がまん延した培地を用いる幼虫飼育方
法では、鋸屑中のセルロース成分を醗酵分解させて得ら
れる培地の栄養分や含水率、固さ等の環境条件が適正で
なく、菌糸により幼虫が巻かれたり、二酸化炭素が培地
内に貯留されたりして、これを餌とした環境で生育する
幼虫に羽化不全や成長不良を招いたり、幼虫の死亡率が
高く昆虫の生産歩留まりが悪くなるという課題があっ
た。 (2)ハ号公報に記載の幼虫育成用の材に穴を空け、オ
オヒラタケ菌等の菌床を埋め込んだ飼育材では、飼育材
の培養過程でアオカビなどの害菌が繁殖して、幼虫の成
育に必要な栄養分の生成効率が低く、また、コメツキ虫
やカミキリ虫等の有害な幼虫が繁殖して、幼虫や卵の生
育環境を良好に維持できない上に、飼育材の培養期間が
1年半〜2年半という長期間を要するという課題があっ
た。 (3)従来のものは害菌に犯され易いために、マットに
水をたしたり、乾燥させたりすることが容易でなく、含
水率の調整が困難であり、また水をたしたり乾燥したり
する過程で害菌が入り悪影響を与え、更に菌床が容易に
できず、管理が不便であるという課題があった。
【0004】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、カブトムシやクワガタ等の昆虫の飼育環境を良好に
維持でき、その生育不全や羽化不良を引き起こすことが
なく健全な成虫を得ることができる昆虫飼育材を提供す
ると共に、経済性や生産性に優れた昆虫飼育材の製造方
法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の昆虫飼
育材は、クヌギ、ブナ、ナラ、ウメ、クリ、シイ、サク
ラ等の原木や藁に椎茸、カワラ茸、シハイ茸、万年茸、
ヒラ茸、オオヒラ茸等の茸菌を接種してその菌糸を発達
させてセルロース成分を分解し、醗酵処理を施して得ら
れるように構成されている。この構成によって以下の作
用が得られる。 (a)茸菌の菌糸を発達させることにより原木中の難分
解性のセルロース成分を分解し、コウジ、クモノスカ
ビ、ケカビ等の糸状菌類やサッカロミセス等の酵母類等
の真菌類等の細菌(バクテリア)により単糖類、二糖
類、その他の多糖類等の易分解性の基質を醗酵処理して
いるので、カブトムシやクワガタ等の昆虫が好む飼育環
境を与えることができる。 (b)バクテリア又はその死骸は幼虫にとって良質な蛋
白質となるので、これを幼虫の餌として摂取させること
ができ、原材料を有効に活用でき、経済性に優れる。 (c)菌糸の発達過程で原木中のセルロース、ヘミセル
ロース、リグニン等を含むセルロース成分が適度に分断
された構造を有しているので、幼虫の生育不全や羽化不
良を引き起こすことがなく健全な成虫を高い生産歩留ま
りで得ることができる。 (d)天然の素材を用いて昆虫飼育材を得ることがで
き、これを用いて短期間で幼虫から成虫に成長させるこ
とができ、経済性や生産性に優れる。 (e)ブロック状やシート状、粉末状又はマット状に形
成された昆虫飼育材に小麦粉、フスマ、砂糖、ビール酵
母等の栄養分を添加することもでき、利便性に優れる。 (f)この栄養付加によって、少量の昆虫飼育材を用い
て幼虫から成虫に生育させることができ省スペース性に
も優れている。 (g)特に万年茸(霊芝)をこの茸菌として用いた場合
は、β−グルカンをはじめ、アルギニン、リジン等の必
須アミノ酸、カルシュウム、リン、マグネシウム等のミ
ネラル等を多量に含んでおり、これらの成分は人の免疫
系を活性化するとも言われ、昆虫に対しても有効に作用
すると考えられる。また、カワラ茸、シハイ茸、オオヒ
ラ茸を用いた場合には孵化後の幼虫の生育率や生存率が
大きくなるので好ましい。
【0006】ここで、原木は広葉樹又は針葉樹等のクヌ
ギ、ブナ、ナラ、ウメ、クリ、シイ、サクラ等を伐採し
て得られる昆虫飼育材の出発原料である。セルロース成
分の腐朽分解は茸菌の菌糸を発達させることにより行う
ことができる。即ち、原木やおが屑等の主成分である難
分解性のセルロース(ヘミセルロース、リグニン等)を
担子菌類である茸菌を用いて好気的条件下で腐朽分解さ
せ、軟質化すると共にもろくさせるので、幼虫の生育に
対して羽化不全や発育不良を生じさせることなく有効に
作用させる。醗酵処理は、このようにセルロースが分解
された条件の下で残余の易分解性の糖類やヘミセルロー
スの一部を含む多糖類を嫌気的条件下でさらに効率的に
分解して、幼虫等の生育に寄与させることができる。藁
も原木と同様に昆虫飼育材の原料として用いることがで
きる。茸菌は食用茸や非食用茸などが含まれ、原木や藁
中の難分解性有機物であるセルロース分を好気的条件下
で分解できる椎茸、カワラ茸、シハイ茸、万年茸、ヒラ
茸、オオヒラ茸等の担子菌類が適用できる。昆虫飼育材
はブロック状やマット状に形成して、これを昆虫の成虫
や幼虫を飼育するガラス容器やプラスチック容器等の底
部に配置し、その上に産卵木や飼育木配置して用いるこ
とができ、また、このブロック状やマット状のものを破
砕して土状や粉末状に形成されたものをガラス容器やプ
ラスチック容器等に充填して幼虫等を飼育させるための
菌床としても用いることができる。
【0007】昆虫飼育材をマットや菌床として用いる場
合に、その容器の下部にすのこ状や多孔質状の隔壁部材
を配置し、隔壁部材の上に昆虫飼育材を載置し、マット
や菌床で発生する過剰の水分を受け板部材と容器の間の
空間に溜部を設けてもよい。この溜部にゼオライトや木
炭を用いると水分を細孔に貯留するので好ましい。これ
によって、マットや菌床に自由水を残留させることなく
昆虫の幼虫や成虫を健全な状態で飼育することができ
る。更に、昆虫飼育材のマットや菌床に活性炭を0.1
〜20重量%の範囲で混合し、または、飼育容器や菌糸
ビン内に配置するマットや菌床の下部に活性炭を含む活
性炭層を配置して、昆虫に有害なアンモニア分等をこれ
に吸着させ、害菌の繁殖等を阻止して、その昆虫の生育
させるのに必要な条件を良好に維持させることもでき
る。昆虫飼育材を適用する昆虫としては、カブトムシ、
クワガタなどの甲虫類が該当する。例えば、クワガタム
シ科に属する昆虫としては、オオクワガタ、ヒラタクワ
ガタ、ヒメオオクワガタ、コクワガタ、スジクワガタ、
ノコギリクワガタ、ミヤマクワガタ、アマミシカクワガ
タ、マルバネクワガタ、ネブトクワガタ、オニクワガ
タ、ツヤハダクワガタ、ルリクワガタ、マメクワガタ、
チビクワガタ、マダラクワガタ、アマミミヤマクワガ
タ、アマミノコギリクワガタなどが挙げられる。
【0008】請求項2に記載の昆虫飼育材は、クヌギ、
ブナ、ナラ、ウメ、クリ、シイ、サクラ等の原木及び/
又はホダ木、藁の破砕片もしくはそれらの混合物に醗酵
処理を施し、殺菌し、椎茸、カワラ茸、シハイ茸、万年
茸、ヒラ茸、オオヒラ茸等の茸菌を接種してその菌糸を
発達させてセルロース成分を分解するように構成されて
いる。この構成によって、以下の作用が得られる。 (a)原木中の単糖類や多糖類をコウジ、クモノスカ
ビ、ケカビ等の糸状菌類やサッカロミセス等の酵母類等
の真菌類等の細菌(バクテリア)により分解する醗酵処
理を施して殺菌して茸菌の菌糸の発達を容易化した原木
を腐朽させて難分解性のセルロース成分を分解している
ので、カブトムシやクワガタ等の昆虫の成虫及び幼虫が
好む飼育環境を与えることができる。 (b)原木中のセルロース、ヘミセルロース、リグニン
等を含むセルロース成分が適度に分断された構造を有し
ているので、幼虫の生育不全や羽化不良を引き起こすこ
とがなく健全な成虫を高い生産歩留まりで得ることがで
きる。 (c)バクテリア又はその死骸は良質な蛋白質となるの
で、これを幼虫の餌として摂取させることができ、原材
料を有効に活用でき、経済性に優れる。 (d)昆虫飼育材にビール酵母等の成分をしみこませて
栄養付加を行うこともでき、これによって、少量の昆虫
飼育材を用いて幼虫から成虫に生育させることができ省
スペース性にも優れている。 (e)醗酵処理しているので、ビタミン類や昆虫の腸内
細菌に有用な物質が多量に含ませることができる。
【0009】請求項3に記載の昆虫飼育材は、請求項1
又は2に記載の発明において、前記セルロース成分の分
解処理後の残存セルロースの含有率が5〜30重量%で
あるように構成されている。この構成によって、請求項
1又は2の作用の他、以下の作用が得られる。 (a)残存セルロースの含有量が特定範囲にしているの
で、昆虫の幼虫や成虫の好む環境を設定して、羽化不全
や発育不良を有効に防止することができる。ここで、残
存セルロースの含有率が5重量%より少ないと、昆虫の
幼虫や成虫が好まなくなると共に羽化不良率等が増大す
る傾向にあるので好ましくない。逆に残存セルロースの
含有率が30重量%を超えると消化不良等を起こしやす
く成長率が低下する傾向にあるので好ましくない。な
お、セルロース成分の分析には、アルカリ抽出−ガスク
ロマトグラフ法やアルカリ抽出−セファロース分画法等
の方法が適用でき、これによってセルロースが分解され
た後の多糖類等の成分比率等の構成を調べることで残存
セルロースの含有率を測定することができる。
【0010】請求項4に記載の昆虫飼育材は、請求項1
乃至3の内いずれか1項において、前記セルロース成分
の分解処理後の含水率が30〜65重量%であるように
構成されている。この構成によって、請求項1乃至3の
内いずれか1項の作用の他、以下の作用が得られる。 (a)含水率が特定範囲に調整されているので、昆虫飼
育材に適度の硬さを保持させることができ、昆虫を生育
させる際の環境を良好に維持させ、幼虫の生育不全や羽
化不良を防ぐことができる。 (b)生みつけられた昆虫の卵を乾燥から保護して、適
度の含水率や固さを有する環境で成長させることがで
き、幼虫の羽化不良や生育不全を防止できる。 (c)昆虫飼育材をセットするに当たり、改めて水分調
節の必要がなく、利便性に優れている。ここで、含水率
はその原木や飼育する昆虫の種類等にもよるが、30重
量%より少なくなると、幼虫に必要な水分が不足すると
共に、マットが硬くなって昆虫のマット中での動きが抑
制される傾向がある。逆に65重量%より多くなるとマ
ットが軟弱化して羽化不全が生じ易くなる上に青カビ等
が生じ易くなるとともに、腐敗が生じ易く、かつ、小バ
エが発生する傾向にあるので好ましくない。
【0011】請求項5に記載の昆虫飼育材は、請求項1
乃至4の内いずれか1項に記載の発明において、前記セ
ルロース成分の分解処理後のpH値が7.5〜9の範囲
に構成されている。この構成によって、請求項1乃至4
の内いずれか1項の作用の他、以下の作用が得られる。 (a)pH値が特定範囲に調整されているので、この昆
虫飼育材を用いて生育される昆虫の幼虫が羽化したと
き、その色調をpH値が中性若しくは酸性のもので育て
たものとは異ならせることができる。これによって、愛
玩用昆虫としての商品価値を高められると共に、これを
飼育することによる興味性をさらに喚起することができ
る。 (b)pH値がアルカリ側になっているので、害菌等の
繁殖を阻止して清潔な環境を維持させることができ、羽
化不全や発育不良も防止できる。 (c)色彩の鮮やかなヘラクレス材カブト等を高い生産
性で得ることができる。ここで、pH調整剤としては、
石灰や炭酸水素ナトリウム等が適用でき、このpH調整
剤を昆虫飼育材の破砕工程や最終工程で添加し混合する
ことにより所定範囲に調整することができる。昆虫飼育
材のpH値が、7.5よりも少ないと成虫に羽化したと
きの色彩の変化が少なく、逆に9を超えるとアルカリ性
が強すぎて幼虫が生息できなくなるので好ましくない。
【0012】請求項6に記載の昆虫飼育材の製造方法
は、クヌギ、ブナ、ナラ、ウメ、クリ、シイ、サクラ等
の原木や藁を破砕した破砕片に椎茸、カワラ茸、シハイ
茸、万年茸、ヒラ茸、オオヒラ茸等の茸菌を接種して環
境温度15℃〜30℃、含水率40〜70%で20〜4
5日間保持して菌糸を発達させ菌糸により固結されたブ
ロック体を得る培養工程と、前記培養工程で得られた前
記ブロック体を所定粒度の粒粉状体に破砕する破砕工程
と、前記粒粉状体を環境温度15〜30℃、含水率40
〜70%で20日〜90日間保持する醗酵工程とを有し
て構成されている。この構成によって、以下の作用が得
られる。 (a)茸菌の菌糸を発達させることにより原木中のセル
ロース成分を分解する培養工程を備えているので、カブ
トムシやクワガタ等の昆虫が好む飼育環境を有した菌床
を容易に製造することができ、生産性に優れている。 (b)破砕工程によってブロック体を粒粉状体としてそ
の表面積を増大させているので、続く醗酵工程における
粒粉状体の醗酵効率が高められ、昆虫飼育用に最適な菌
床の生産効率を向上させることができる。 (c)原木中のセルロースやリグニン成分が適度に分断
された構造を有しているので、幼虫の生育不全や羽化不
良を引き起こすことがなく生産歩留まりに優れた菌床を
製造できる。 (d)天然の素材を用いて菌床等の昆虫飼育材を製造で
き、これを用いて短期間で幼虫から成虫に成長させるこ
とができるので、経済性や生産性に優れる。 (e)マット状なので、これを干して乾燥させたり、水
分を噴霧器などを散布して水分調節を容易に行うことが
できる。
【0013】ここで、培養工程は、茸菌の菌種を原木を
破砕した破砕片に植え付け、その菌糸を蔓延させること
によって、原木中のセルロース成分やリグニン成分を分
断する工程である。これによって、以降の醗酵工程を容
易にすると共に、得られる昆虫飼育材の昆虫飼育に対す
る適合性を増大させることができる。醗酵工程は、所定
の環境温度と含水率との条件に粒粉状体を維持させ、バ
クテリア等の作用により醗酵を促し、蛋白質量を増し原
木中の栄養分を昆虫が摂取し易い状態に変換させる工程
である。ブロック体は、培養工程で原木や藁を破砕した
破砕片同士がその菌糸を発達させることにより互いに合
体固結されて形成され、ブロック状になっているので、
以降におけるその水分管理やビン等への詰め替え作業が
容易にでき取り扱い性に優れる。
【0014】培養工程においては、その菌種や原木の種
類にもより異なるが、その環境温度が15℃より少なく
なると、菌糸が回らないか、回るのに時間がかかった
り、途中で害菌の混入があったり、原木中のセルロース
成分やリグニン成分の分解が不足して、以降の醗酵工程
における醗酵効率の低下や、害菌の混入により昆虫が生
活環境として好む嗜好性の低下等が生じるので好ましく
ない。逆に環境温度が30℃を超えると、きのこの発芽
による栄養分の低下や、害菌の混入などを生じると共
に、セルロース成分やリグニン成分の分解が過剰になっ
て、培地が軟弱化したり腐敗度が高くなったりし、また
分解による含水率の上昇も生じるので好ましくない。ま
た環境温度や保持日数等にもよるが、その含水率が40
%より少なくなると、以降の醗酵工程における醗酵効率
の低下を生じるので好ましくない。逆に含水率が70%
を超えると、きのこの発芽による栄養分の低下や、害菌
の繁殖などを生じると共に、培地が軟弱化するので好ま
しくない。その環境温度や含水率の条件にもよるが、保
持日数が20日より少なくなると、原木中のセルロース
成分やリグニン成分の分解が不足するので好ましくな
い。逆に保持日数が45日を超えると、きのこの発芽に
より昆虫飼育材で利用できる栄養分が低下するので好ま
しくない。
【0015】醗酵工程においては、その粒粉状体の処理
量や種類等にもより異なるが、その環境温度が15℃よ
り少なくなると、菌糸が回らないか、回るのに時間がか
かったり、害菌の混入があったり、粒粉状体中の栄養分
の分解が不足して、昆虫の幼虫や成虫が生活環境として
好む嗜好性の低下等が生じるので好ましくない。逆に環
境温度が30℃を超えると、栄養分の分解が過剰になっ
て、栄養分の不足、腐敗、含水率の上昇等を生じさせ、
幼虫の羽化不良や生育不良等を生じ易くなるので好まし
くない。その粒粉状体の処理量や種類、環境温度、保持
日数にもより異なるが、その含水率が40%より少なく
なると、菌糸が回らないか、回るのに時間がかかった
り、害菌の混入があったり、粒粉状体中の栄養分の分解
が不足するので好ましくない。逆に含水率が70%を超
えると、害菌の混入による腐敗により汚染されて羽化不
良、生育不良等を生じ易くなるので好ましくない。その
環境温度や含水率にもよるが、その保持日数が40日よ
り少なくなると、醗酵途中のため、昆虫に影響がある程
の高温であったり、粒粉状体中の栄養分の分解が不足し
て、昆虫が生活環境として好む嗜好性の低下等が生じる
ので好ましくない。逆に保持日数が90日を超えると、
栄養分の分解が過剰になって、栄養分が不足し、腐敗が
生じ易く、含水率の上昇を生じ易くなるので好ましくな
い。
【0016】請求項7に記載の昆虫飼育材の製造方法
は、クヌギ、ブナ、ナラ、ウメ、クリ、シイ、サクラ等
の原木及び/又はこれらのホダ木を破砕した破砕片を環
境温度15〜30℃、含水率40〜70%で20日〜9
0日間保持し醗酵させる破砕片醗酵工程と、前記破砕片
醗酵工程で得られた醗酵物を90〜160℃の環境温度
に4〜12時間保持して殺菌する殺菌工程と、前記殺菌
工程で得られた醗酵物に椎茸、カワラ茸、シハイ茸、万
年茸、ヒラ茸、オオヒラ茸等の茸菌を接種して環境温度
15℃〜30℃、含水率40〜70%で20〜45日間
保持して菌糸を発達させる菌糸培養工程と、を有して構
成されている。この構成によって、以下の作用が得られ
る。 (a)原木又はこれらのホダ木や両者の混合物の破砕片
を所定条件下で醗酵させる破砕片醗酵工程を備えている
ので、以降の菌糸培養工程でそのセルロース成分を効率
的に分解することができ、菌糸等の昆虫飼育材の生産性
に優れている。 (b)予め醗酵させた原木の醗酵物に茸菌の菌糸を発達
させることにより原木中のセルロース成分やリグニン成
分を分解する菌糸培養工程を備えているので、カブトム
シやクワガタ等の昆虫の幼虫が好む飼育環境を有した菌
床等の昆虫飼育材を容易に製造することができる。 (c)原木中のセルロース成分やリグニン成分が適度に
分断された構造を有しているので、幼虫の生育不全や羽
化不良を引き起こすことがなく生産歩留まりに優れた昆
虫飼育材を製造できる。 (d)天然の素材を用いて昆虫飼育材を製造でき、これ
を用いて短期間で幼虫から成虫に成長させることができ
るので、経済性や生産性に優れる。 (e)醗酵工程により原木やホダ木中の成分を分解し
て、蛋白質の量を増加させることができると共に、この
醗酵に関与したバクテリア及びその死骸を幼虫の餌とし
て有効に活用できる。 (f)醗酵処理しているので、ビタミン類や昆虫の腸内
細菌に有用な物質が多量に含まれている。
【0017】ここで、破砕片醗酵工程は、所定の環境温
度と含水率との条件に原木やホダ木の破砕片を維持さ
せ、雑菌等の作用によりその醗酵を促し、原木の破砕片
中に含まれる栄養分を昆虫の幼虫が摂取し易い状態に変
換させる工程である。菌糸培養工程は、茸菌の菌種を醗
酵物に植え付け、その菌糸を蔓延させることによって、
原木中のセルロース成分やリグニン成分を分断する工程
であり、得られる昆虫飼育材の昆虫飼育に対する適合性
を増大できる。
【0018】破砕片醗酵工程においては、その破砕片の
処理量や種類、含水率、保持日数等にもより異なるが、
その環境温度がそれぞれ15℃より少なくなると、害菌
に汚染され易くなると共に、破砕片中の栄養分の分解が
不足して、昆虫が生活環境として好む嗜好性の低下等が
生じるので好ましくない。逆に環境温度が30℃を超え
ると、栄養分の分解が過剰になって、腐敗や含水率上昇
を生じ飼育環境を悪化させて羽化不良、生育不良等を生
じ易くなるので好ましくない。また、環境温度や保持日
数にもよるが、その含水率が40%より少なくなると、
原木中のセルロース成分の分解が不足して、昆虫が生活
環境として好む嗜好性の低下等が生じるので好ましくな
い。逆に含水率が70%を超えると、昆虫飼育材が軟弱
化したり腐敗度が高くなったりするので好ましくない。
その保持日数が20日より少なくなるとその、含水率や
環境温度、破砕片の処理量や種類等にもより異なるが、
醗酵途中のため、昆虫に影響がある程の高温であった
り、キノコ菌が回らず害菌に汚染され易く、また、破砕
片中の単糖類や多糖類等の分解により生じる栄養分が不
足するので好ましくない。逆に保持日数が90日を超え
ると、腐敗や含水率上昇などにより羽化不良、生育不良
等を生じるので好ましくない。
【0019】菌糸培養工程においては、その種菌や原木
の種類、醗酵物の醗酵程度等にもより異なるが、その環
境温度が15℃より少なくなると、菌糸が回らないか、
回るのに時間がかかったり、害菌の混入があったり、原
木中のセルロース成分の分解が不足して、昆虫が生活環
境として好む嗜好性の低下等が生じるので好ましくな
い。逆に環境温度が30℃を超えると、セルロース成分
やリグニン成分の分解が過剰になって、昆虫飼育材が軟
弱化したり腐敗度が高くなったりするので好ましくな
い。その環境温度や保持日数等の条件にもよるが、その
含水率が40%より少なくなると、原木やホダ木中の水
分が不足して、菌糸を十分に発達させることが困難にな
るので好ましくない。逆に含水率が70%を超えると、
セルロース成分やリグニン成分の分解が過剰になって、
マットや菌床が軟弱化したりその腐敗が進み易くなるの
で好ましくない。その保持日数が20日より少なくなる
と、環境温度や含水率の条件にもよるが、原木やホダ木
中のセルロース成分の分解が不足して、昆虫が生活環境
として好む嗜好性の低下等が生じるので好ましくない。
逆に保持日数が45日を超えると、セルロース成分やリ
グニン成分の分解が過剰になって、腐敗度が高くなるの
で好ましくない。
【0020】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下、本発明の
実施の形態1につき図面を参照しながら説明する。図1
は実施の形態1の昆虫飼育材の使用状態の説明図であ
る。図1において、10は実施の形態1の昆虫飼育材、
11は底部に昆虫飼育材10が敷きつめられたガラスや
透明プラスチック等からなる略直方体状に形成された飼
育ケース、12は昆虫飼育材10にその下部の一部埋設
させて配置された昆虫飼育用木である。
【0021】昆虫飼育材10は、昆虫やその幼虫が好む
クヌギ、ブナ、ナラ等の原木を原料とするおが屑等の破
砕片に椎茸、カワラ茸、シハイ茸、万年茸等の茸菌を接
種してその菌糸を発達させて含まれるセルロース成分を
分解し、雑菌で醗酵させた昆虫飼育材であって、分解処
理後のセルロース成分の含有率が5〜30重量%の範囲
に調整したものである。おが屑はおが粉、のこくずとも
呼ばれ、木材を鋸、大鋸でひいたとき、刃でひきちぎら
れてできる木粉である。その大きさは鋸の大きさ、木の
種類により異なり、0.01〜10mm、好ましくは1
〜5mmぐらいである。
【0022】昆虫飼育材10は以下のようにして製造す
る。まず、培養工程において、クヌギ、ブナ、ナラ等の
原木を破砕したおが屑(破砕片)に椎茸、カワラ茸、シ
ハイ茸、万年茸等の茸菌を接種して環境温度15℃〜3
0℃、含水率40〜70%で20〜60日間保持して菌
糸を発達させる。この菌糸の培養によって、それぞれの
おが屑が菌糸を介して集合されたブロック体を得ること
ができる。次の破砕工程においては、このブロック体を
槌やハンマー或いは回転刃や回転ハンマー等を備えた破
砕機を用いて所定粒度、例えば0.01〜10mm、好
ましくは1〜5mm程度の粒粉状体に破砕する。最後の
醗酵工程においては、前記粒粉状体を醗酵室内に設置し
た型枠内に盛り上げた状態に配置し、環境温度15〜3
0℃、含水率40〜70%で20日〜90日間保持し
て、粒粉体に含まれる雑菌等の醗酵により醗酵処理す
る。これにより、原木中の栄養分が昆虫の幼虫に摂取さ
れやすいようにしたり、昆虫の成虫が産卵するのに適し
た環境に設定したりすることができる。なお、おが屑に
フスマ等の栄養源となる原料を予め添加し、水分を加え
て混合したものを容器に詰め蒸気を発生させる殺菌釜で
5〜7時間殺菌処理し、放冷後、オオヒラタケの種菌を
接種し、その後、15〜30℃で20〜60日間保持し
た後、培養し、これを破砕して醗酵させることもでき
る。こうして作製された昆虫飼育材10の茸菌は本体
(栄養体)を構成する分枝した細い糸状の菌糸を有してお
り、この菌糸が適当な水分や環境温度、湿度、有機及び
無機成分等の条件下で生長して菌糸体を生成し、所定の
分解されたセルロース成分を含んでいて、昆虫の幼虫に
栄養分を供給したり、成長環境を保持させたりする機能
を有している。
【0023】続いて、昆虫飼育用木12の作製方法につ
いて詳細に説明する。まず、クヌギ、ブナ、ナラ等の原
木に椎茸などのきのこの菌種を接種して、きのこを培養
する。その原木中のセルロースやリグニンが適度に分断
された状態のホダ木を得ることができる。なお、このホ
ダ木中に残存する原木のセルロース成分Aときのこ培養
により分断されたセルロース成分Bとの比率(B/A)
は、5〜25%、好ましくは10〜20%の範囲とし
た。これによって昆虫飼育用木として必要な硬度や栄養
分保持性等を維持させることができることが分かった。
次に、このホダ木を5〜20cm程度の長さに裁断し
て、加熱釜等に入れ内部の環境温度を90〜160℃の
温度に維持して、ホダ木中に残存する椎茸菌や害菌、害
虫を除去する。この殺菌されたホダ木をビニール袋や円
筒状に形成された培養容器の小麦粉、フスマ、砂糖、ビ
ール酵母等の栄養分を含むおが屑層の上に殺菌されたホ
ダ木を載置する。また、別法としては、ホダ木への栄養
分の供給に際しては、栄養分を含む溶液中にホダ木を浸
漬させて吸収させるようにしてもよく、この溶液中に害
菌類等を殺菌するための殺菌成分や産卵誘引成分を含ま
せることもできる。最後に、ビニール袋や培養容器の中
に配置されたホダ木の上方から万年茸やカワラ茸の菌種
を含むおが屑を振りかけて密閉し、例えば環境温度が2
0〜30℃、含水率が40〜70%の状態に約25〜3
5日間維持させ、これによって、ホダ木の下部及び上部
側から万年茸の菌糸を発達させ、より均一な培養状態が
形成された昆虫飼育用木12を得ることができる。
【0024】次に昆虫飼育材10、昆虫飼育用木12を
用いてカブトムシやクワガタムシの昆虫を飼育させる飼
育方法の手順a〜iについて図1を参照しながら説明す
る。 a.飼育ケース11内の底部に敷き詰めたマット状の昆
虫飼育材10にミネラルウォター等をかけて、よくかき
混ぜる。 b.昆虫飼育用木12をミネラルウォーター等の水で十
分に加水して、陰干してから必要に応じて表皮の部分を
剥ぎ取り、含水率を50〜70重量%程度に調整する。 c.飼育ケース11の昆虫飼育材10上に、昆虫飼育用
木12を配置し、直射日光を避けて保持させる。 d.カブトムシ等の昆虫のオス、メスのペアを飼育ケー
ス11に入れて飼育する。なお、普段はオス、メスを別
の飼育ケース11で飼育し、人手を用いてメスの背中に
オスを乗せる操作でペアリングを行なわせることもでき
る。 e.約1〜14日程たったら、オスを別の飼育ケースに
移して飼育する。 f.約1ヶ月後にメスを取り出す。 g.約2ヶ月程たったら、必要に応じて昆虫飼育用木1
2を割って卵、幼虫の有無を確認する。 h.卵から孵化した初令幼虫は飼育ケース11の昆虫飼
育用木12や昆虫飼育材10を坑道を掘るようにして食
べ進み、2令、3令、終令に成長し、約半年から1年半
かけてサナギを経て成虫となる。この間、幼虫の菌糸の
食べ具合と残存菌糸の量を判断しながら、水分や栄養分
を補給してもよい。 i.最後に幼虫を取り出し、材や昆虫飼育材10の詰ま
った容器に1〜数頭づつ移し替える。 j.マット状の昆虫飼育材10に、炭酸水素ナトリウム
等の水溶液を添加して、pHを7.5〜9のアルカリ性
等に保った場合、通常とは異なる色調のブルーヘラクレ
ス等の希少価値のある昆虫をも容易に生育させることが
できることがわかった。
【0025】本発明の実施の形態1の昆虫飼育材は以上
のように構成されているので、以下の作用を有する。 (a)茸菌やバクテリアによって分解され、醗酵された
原木中のセルロース成分が特定範囲に設定されているの
で、カブトムシやクワガタ等の昆虫が好む飼育環境を与
えることができる。 (b)原木中のセルロースやリグニン成分が適度に分断
された構造を有しているので、幼虫の生育不全や羽化不
良を引き起こすことがなく健全な成虫を高い生産歩留ま
りで得ることができる。 (c)天然の素材を用いて昆虫飼育材10を得ることが
でき、これを用いて短期間で幼虫から成虫に成長させる
ことができ、経済性や生産性に優れる。 (d)昆虫飼育材に小麦粉、フスマ、砂糖、ビール酵母
等の栄養分を添加することもでき、飼育ケース11に入
れた昆虫がこれを餌として食べることで、昆虫の成長を
さらに促進させることができる。また、この栄養付加に
よって、少量の昆虫飼育材を用いて幼虫から成虫に生育
させることができ省スペース性にも優れている。 (e)特に万年茸(霊芝)を用いた場合はミネラル等を
多量に含んでおり昆虫の成長促進性に優れ、カワラ茸を
用いた場合には孵化後の幼虫の生育率や生存率が大きく
なるので好ましい。 (f)含水率が特定範囲に調整されているので、昆虫飼
育材に適度の硬さを保持させることができ、昆虫を生育
させる際の環境を良好に維持させることができる。 (g)生みつけられた昆虫の卵等を乾燥から保護して、
適度の含水率や固さを有する環境で成長させることがで
き、幼虫の羽化不良や生育不全を防止できる。 (h)昆虫飼育材10をセットするに当たり、改めて水
分調節の必要がなく、利便性に優れている。 (i)茸菌の菌糸を発達させることにより原木中のセル
ロース成分を分解する培養工程を備えているので、カブ
トムシやクワガタ等の昆虫が好む飼育環境を有した昆虫
飼育材を容易に製造することができ、生産性に優れてい
る。 (j)破砕工程によってブロック体を粒粉状体としてそ
の表面積を増大させているので、続く醗酵工程における
粒粉状体の醗酵効率が高められ、昆虫飼育材の生産効率
を向上させることができる。 (k)産卵が難しい昆虫の種においても、万年茸やカワ
ラ茸等の茸の菌種が昆虫飼育用木12に培養されている
ので、比較的簡単に産卵させることができる。例えば、
椎茸のホダ木にそのまま産卵させる場合に比べて、ホダ
木に栄養分を添加して万年茸の菌種を培養したものでは
その数倍の産卵数が期待できることがわかった。 (l)昆虫飼育用木12には小麦粉、フスマ、砂糖、ビ
ール酵母等の栄養分が含まれるので、飼育ケース11に
入れた昆虫の餌としても昆虫飼育用木12が機能し、幼
虫の産卵と、その飼育に際しても適用でき、昆虫飼育の
利便性に優れている。 (m)昆虫飼育用木12には適度の硬さや水分、栄養分
が保持されているので、ここに産卵された卵が孵化する
際の環境が適正に保たれ、その後の生育不全や羽化不良
を引き起こすことがなく健全な成虫に生育させることが
できる。 (n)昆虫飼育材10の水分量が特定範囲に調整されて
いるので、飼育ケース11内に生みつけられた昆虫の卵
を乾燥から保護して、適度の含水率を有する環境で孵化
させることができ、幼虫の羽化不良や生育不全を防止で
きる。 (o)万年茸等の特定の菌を接種して菌糸を発達させる
培養工程を有するので、昆虫の好む菌種を選択して、産
卵率や卵の生育環境を適正化でき、昆虫飼育の利便性や
生産性に優れている。 (p)昆虫飼育材10をマットや菌床として用いる際
に、その飼育容器の下部にすのこ状や格子状、メッシュ
状、多孔質状等に形成された受け板部材を配置すること
もできる。この場合は、受け板部材の上に昆虫飼育材を
載置し、マットや菌床で飼育中に発生する過剰の水分を
受け板部材と容器の間の空間に溜めるようにすることも
でき、これによって、マットや菌床に自由水を残留させ
ることなく清潔に維持させ、昆虫の幼虫や成虫を健全な
状態で飼育することができる。
【0026】(実施の形態2)本発明の実施の形態2の
菌床状の昆虫飼育材の製造方法について説明する。ま
ず、破砕片醗酵工程においては、クヌギ等の原木を回転
刃等を備えた破砕機等を用い平均粒径0.01〜10m
m、好ましくは1〜5mmの破砕片を準備する。次に、
この破砕片を、密閉した容器中等に入れて、必要に応じ
て水分を供給しながら環境温度20℃±2℃、含水率6
0%±2%に調整して、20日〜90日間保持させるこ
とにより、含まれる雑菌の作用により醗酵させて、醗酵
物を得た(破砕片醗酵工程)。この醗酵物の残存セルロ
ースの含有量は23重量%であった。 次いで、破砕片
醗酵工程で得られた醗酵物を殺菌後、椎茸、カワラ茸、
シハイ茸、万年茸、ヒラ茸、オオヒラ茸の内いずれかの
茸菌を振りかけて接種し、これをプラスチック、ガラス
製などの容器又は袋状に形成したフィルム等に入れて環
境温度20℃±2℃、含水率60%±2%の環境条件で
40日間保持して菌糸を発達させた。残存セルロースの
含有率は約23重量%であった。
【0027】本発明の実施の形態2の昆虫飼育材の製造
方法は以上のように構成されているので、以下の作用を
有する。 (a)原木の破砕片を所定条件下で醗酵させる破砕片醗
酵工程を備えているので、以降の菌糸培養工程でそのセ
ルロース成分を効率的に分解することができ、生産性に
優れている。 (b)予め醗酵させた原木の醗酵物に茸菌の菌糸を発達
させ原木中のセルロース成分を分解する菌糸培養工程を
備えているので、昆虫が好む飼育環境を有した昆虫飼育
材を容易に製造することができる。 (c)原木中のセルロースやリグニン成分が適度に分断
された構造を有しているので、幼虫の生育不全や羽化不
良を引き起こすことがなく生産歩留まりに優れた昆虫飼
育材を製造できる。 (d)栄養保持性や昆虫の嗜好性に優れた昆虫飼育材を
用いて短期間で幼虫から成虫に成長させることができる
ので、経済性や生産性に優れる。 (e)醗酵工程で適用される真菌類又はその死骸は良質
な蛋白質となるので、これを幼虫の餌として摂取させる
ことができ、原材料を有効に活用でき、経済性に優れ
る。
【0028】(実施の形態3)以下、本発明の実施の形
態3につき図面を参照しながら説明する。図2は実施の
形態3の昆虫飼育用マットとしての昆虫飼育材を用いた
使用状態の説明図である。図2において、20は実施の
形態3の菌床として用いた昆虫飼育用マット、21は昆
虫飼育用マット20が充填されたガラスや透明プラスチ
ックで形成されたビン、22はビン21のキャップ、2
3はビン21内に入れられたクワガタ等の幼虫である。
実施の形態3の昆虫飼育用マット20は実施の形態1の
昆虫飼育材10と、単に原木やホダ木を粉砕したオガコ
にフスマ、小麦粉、ビール酵母等の栄養物を前記昆虫用
飼育材に対して、例えば1〜300重量%を加えて醗酵
させたマットが用いられる。なお、昆虫飼育用マット2
0をその原木やホダ木から昆虫飼育材として製造する製
造工程の破砕工程や最終工程で石灰等のアルカリ調整剤
を添加して、そのpH値がアルカリ側(7.5〜9)の
範囲になるようにしている。実施の形態3の昆虫飼育材
は以上のように構成されているので、実施の形態1及び
実施の形態2の作用に加えて、以下の作用を有する。 (a)昆虫飼育材20を保持したビン21で生育される
の幼虫23を羽化させた際の、成虫の色彩を従来のオレ
ンジ色や赤色等から青色系等の所望の色に変化させるこ
とができ、愛玩用の昆虫としての価値を高めることがで
きる。 (b)幼虫23が飼育される環境条件を害菌が繁殖しな
いように保持することができる昆虫飼育材20が入れら
れたビン21で飼育される幼虫23の羽化不全や発育不
良を防止できる。
【0029】
【発明の効果】請求項1に記載の昆虫飼育材によれば、
以下の効果が得られる。 (a)茸菌の菌糸を発達させることにより原木中の難分
解性のセルロース成分を分解し、コウジ、クモノスカ
ビ、ケカビ等の糸状菌類やサッカロミセス等の酵母類等
の真菌類等の細菌(バクテリア)により単糖類、二糖
類、その他の多糖類等の易分解性の基質を醗酵処理して
いるので、カブトムシやクワガタ等の昆虫が好む飼育環
境を与えることができる。 (b)バクテリア又はその死骸は幼虫にとって良質な蛋
白質を幼虫の餌として摂取させることができ、飼育性、
成長促進性に優れる。 (c)菌糸の発達過程で原木中のセルロース、ヘミセル
ロース、リグニン等を含むセルロース成分が適度に分断
された構造を有しているので、幼虫の生育不全や羽化不
良を引き起こすことがなく健全な成虫を高い生産歩留ま
りで得ることができる。 (d)天然の素材を用いて昆虫飼育材を得ることがで
き、これを用いて短期間で幼虫から成虫に成長させるこ
とができ、生産性に優れる。 (e)ブロック状やシート状、粉末状又はマット状に形
成された昆虫飼育材に小麦粉、フスマ、砂糖、ビール酵
母等の栄養分を添加することもでき、成長促進性に優れ
る。 (f)この栄養付加によって、少量の昆虫飼育材を用い
て幼虫から成虫に生育させることができ省スペース性に
優れている。 (g)特に万年茸(霊芝)をこの茸菌として用いた場合
は、β−グルカンをはじめ、アルギニン、リジン等の必
須アミノ酸、カルシュウム、リン、マグネシウム等のミ
ネラル等を多量に含んでおり、これらの成分は人の免疫
系を活性化するとも言われ、昆虫に対しても有効に効果
すると考えられる。また、カワラ茸、シハイ茸、オオヒ
ラ茸を用いた場合には孵化後の幼虫の生育率や生存率が
大きくなるので好ましい。
【0030】請求項2に記載の昆虫飼育材によれば、以
下の効果が得られる。 (a)原木中の単糖類や多糖類をコウジ、クモノスカ
ビ、ケカビ等の糸状菌類やサッカロミセス等の酵母類等
の真菌類等の細菌(バクテリア)により分解する醗酵処
理を施して殺菌して茸菌の菌糸の発達を容易化した原木
を腐朽させて難分解性のセルロース成分を分解している
ので、カブトムシやクワガタ等の昆虫の成虫及び幼虫が
好む飼育環境を与えることができる。 (b)原木中のセルロース、ヘミセルロース、リグニン
等を含むセルロース成分が適度に分断された構造を有し
ているので、幼虫の生育不全や羽化不良を引き起こすこ
とがなく健全な成虫を高い生産性で得ることができる。 (c)バクテリア又はその死骸は良質な蛋白質となるの
で、これを幼虫の餌として摂取させることができ、飼育
性や成長促進性に優れる。 (d)昆虫飼育材にビール酵母等の成分をしみこませて
栄養付加を行うこともでき、少量の昆虫飼育材を用いて
幼虫から成虫に生育させることができ省スペース性に優
れている。 (e)醗酵処理しているので、ビタミン類や昆虫の腸内
細菌に有用な物質が多量に含まれているので、健康で長
寿命化を図ることができ品質性に優れる。
【0031】請求項3に記載の昆虫飼育材によれば、請
求項1又は2の効果の他、以下の効果が得られる。 (a)残存セルロースの含有量が特定範囲にしているの
で、昆虫の幼虫や成虫の好む環境を提供でき、羽化不全
や発育不良を防止し生産性に優れる。
【0032】請求項4に記載の昆虫飼育材によれば、請
求項1乃至3の内いずれか1項の効果の他、以下の効果
が得られる。 (a)含水率が特定範囲に調整されているので、昆虫飼
育材に適度の硬さを保持させることができ、昆虫を生育
させる際の環境を良好に維持させ、幼虫の生育不全や羽
化不良を防ぎ高い生産性を得ることができる。 (b)生みつけられた昆虫の卵を乾燥から保護して、適
度の含水率や固さを有する環境で成長させることがで
き、幼虫の羽化不良や生育不全を防止し、高生産性に優
れる。 (c)昆虫飼育材をセットするに当たり、改めて水分調
節の必要がなく、利便性に優れている。
【0033】請求項5に記載の昆虫飼育材によれば、請
求項1乃至4の内いずれか1項の効果の他、以下の効果
が得られる。 (a)pH値が特定範囲に調整しているので、色ツヤの
良い、また、ブルーヘラクレス等の希少価値の高いカブ
トムシやクワガタを得ることができる。 (b)pH値がアルカリ側になっているので、害菌等の
繁殖を阻止して清潔な環境を維持させることができ、羽
化不全や発育不良も防止できる。
【0034】請求項6に記載の昆虫飼育材の製造方法に
よれば、以下の効果が得られる。 (a)茸菌の菌糸を発達させることにより原木中のセル
ロース成分を分解する培養工程を備えているので、カブ
トムシやクワガタ等の昆虫が好む飼育環境を有した菌床
を容易に製造することができ、生産性に優れている。 (b)破砕工程によってブロック体を粒粉状体としてそ
の表面積を増大させているので、続く醗酵工程における
粒粉状体の醗酵効率が高められ、昆虫飼育用に最適な菌
床の生産効率を向上させることができる。 (c)原木中のセルロースやリグニン成分が適度に分断
された構造を有しているので、幼虫の生育不全や羽化不
良を引き起こすことがなく生産歩留まりに優れた菌床を
製造できる。 (d)天然の素材を用いて菌床等の昆虫飼育材を製造で
き、これを用いて短期間で幼虫から成虫に成長させるこ
とができるので、経済性や生産性に優れる。 (e)マット状なので、これを干して乾燥させたり、水
分を噴霧器などを散布して水分調節を容易に行うことが
できる。
【0035】請求項7に記載の昆虫飼育材の製造方法に
よれば、以下の効果が得られる。 (a)原木又はこれらのホダ木や両者の混合物の破砕片
を所定条件下で醗酵させる破砕片醗酵工程を備えている
ので、以降の菌糸培養工程でそのセルロース成分を効率
的に分解することができ、菌糸等の昆虫飼育材の生産性
に優れている。 (b)予め醗酵させた原木の醗酵物に茸菌の菌糸を発達
させることにより原木中のセルロース成分やリグニン成
分を分解する菌糸培養工程を備えているので、カブトム
シやクワガタ等の昆虫の幼虫が好む飼育環境を有した菌
床等の昆虫飼育材を容易に製造することができる。 (c)原木中のセルロース成分やリグニン成分が適度に
分断された構造を有しているので、幼虫の生育不全や羽
化不良を引き起こすことがなく生産歩留まりに優れた昆
虫飼育材を製造できる。 (d)天然の素材を用いて昆虫飼育材を製造でき、これ
を用いて短期間で幼虫から成虫に成長させることができ
るので、経済性や生産性に優れる。 (e)醗酵工程により原木やホダ木中の成分を分解し
て、蛋白質の量を増加させることができると共に、この
醗酵に関与したバクテリア及びその死骸を幼虫の餌とし
て有効に活用できる。 (f)醗酵処理しているので、ビタミン類や昆虫の腸内
細菌に有用な物質が多量に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の昆虫飼育材の使用状態の説明図
【図2】実施の形態3の昆虫飼育材を菌床として用いた
使用状態の説明図
【符号の説明】
10 昆虫飼育材 11 飼育ケース 12 昆虫飼育用木 20 昆虫飼育用マット 21 ビン 22 キャップ 23 幼虫

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クヌギ、ブナ、ナラ、ウメ、クリ、シイ、
    サクラ等の原木や藁に椎茸、カワラ茸、シハイ茸、万年
    茸、ヒラ茸、オオヒラ茸等の茸菌を接種してその菌糸を
    発達させてセルロース成分を分解し、醗酵処理を施して
    得られたことを特徴とする昆虫飼育材。
  2. 【請求項2】クヌギ、ブナ、ナラ、ウメ、クリ、シイ、
    サクラ等の原木及び/又はホダ木、藁の破砕片もしくは
    それらの混合物に醗酵処理を施し、殺菌し、椎茸、カワ
    ラ茸、シハイ茸、万年茸、ヒラ茸、オオヒラ茸等の茸菌
    を接種してその菌糸を発達させてセルロース成分を分解
    したことを特徴とする昆虫飼育材。
  3. 【請求項3】前記セルロース成分の分解処理後の残存セ
    ルロースの含有率が5〜30重量%であることを特徴と
    する請求項1又は2に記載の昆虫飼育材。
  4. 【請求項4】前記セルロース成分の分解処理後の含水率
    が30〜65重量%であることを特徴とする請求項1乃
    至3の内いずれか1項に記載の昆虫飼育材。
  5. 【請求項5】前記セルロース成分の分解処理後のpH値
    が7.5〜9の範囲であることを特徴とする請求項1乃
    至4の内いずれか1項に記載の昆虫飼育材。
  6. 【請求項6】クヌギ、ブナ、ナラ、ウメ、クリ、シイ、
    サクラ等の原木や藁を破砕した破砕片に椎茸、カワラ
    茸、シハイ茸、万年茸、ヒラ茸、オオヒラ茸等の茸菌を
    接種して環境温度15℃〜30℃、含水率40〜70%
    で20〜45日間保持して菌糸を発達させ菌糸により固
    結されたブロック体を得る培養工程と、前記培養工程で
    得られた前記ブロック体を所定粒度の粒粉状体に破砕す
    る破砕工程と、前記粒粉状体を環境温度15〜30℃、
    含水率40〜70%で20日〜90日間保持する醗酵工
    程とを有することを特徴とする昆虫飼育材の製造方法。
  7. 【請求項7】クヌギ、ブナ、ナラ、ウメ、クリ、シイ、
    サクラ等の原木及び/又はこれらのホダ木を破砕した破
    砕片を環境温度15〜30℃、含水率40〜70%で2
    0日〜90日間保持し醗酵させる破砕片醗酵工程と、前
    記破砕片醗酵工程で得られた醗酵物を90〜160℃の
    環境温度に4〜12時間保持して殺菌する殺菌工程と、
    前記殺菌工程で得られた醗酵物に椎茸、カワラ茸、シハ
    イ茸、万年茸、ヒラ茸、オオヒラ茸等の茸菌を接種して
    環境温度15℃〜30℃、含水率40〜70%で20〜
    45日間保持して菌糸を発達させる菌糸培養工程と、を
    有することを特徴とする昆虫飼育材の製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006187216A (ja) * 2004-12-30 2006-07-20 Bisoken:Kk クワガタ虫類の人工飼育に用いる微生物
JP2007312686A (ja) * 2006-05-26 2007-12-06 General Environmental Technos Co Ltd カブトムシ幼虫の成長を促進する方法及び資材
CN104672015A (zh) * 2014-07-07 2015-06-03 上海黔芝斋生物科技有限公司 一种灵芝栽培料及灵芝培育方法
CN110476710A (zh) * 2016-10-14 2019-11-22 北京京诚生物科技有限公司 提高灵芝有效成分含量的栽培方法
CN115581170A (zh) * 2022-09-19 2023-01-10 广西南亚热带农业科学研究所 一种以澳洲坚果壳为基质的海鲜菇栽培方法

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