JP2003219163A - 画像処理方法および画像処理装置 - Google Patents

画像処理方法および画像処理装置

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JP2003219163A
JP2003219163A JP2002017152A JP2002017152A JP2003219163A JP 2003219163 A JP2003219163 A JP 2003219163A JP 2002017152 A JP2002017152 A JP 2002017152A JP 2002017152 A JP2002017152 A JP 2002017152A JP 2003219163 A JP2003219163 A JP 2003219163A
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JP
Japan
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pixel
scanning direction
value
edge
image
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JP2002017152A
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English (en)
Inventor
Hiromichi Nakayama
裕理 中山
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 写真領域内のエッジ画素を誤検出することな
く、文字領域に属するエッジ画素を精度よく検出するこ
とができる画像処理方法、プログラムおよび記録媒体な
らびに画像処理装置および画像形成装置を提供する。 【解決手段】 注目画像領域35に対して、注目画素3
4の画素値と近傍画素36の画素値との差に基づいて、
注目画素34が文字領域に属するか否かを画素値変化度
判定部5によって判定し、注目画像領域内の立上りおよ
び立下りの関係を示す隣接する2つの画素の組をともに
含む画素対の数に基づいて、注目画素が文字領域に属す
るか否かを画素対数判定部6によって判定する。上述の
各判定部5,6の判定結果に基づいて、注目画素が文字
領域に属するか否かを統括判定部7によって判定する。
これによって写真領域内のエッジ画素を誤検出すること
なく、文字領域内のエッジ画素を精度よく検出すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、全体画像から文字
領域を精度よく抽出する画像処理方法、この方法を実行
させるためのプログラムおよびこのプログラムを記録し
た記録媒体ならびに画像処理装置およびこれを備える画
像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術の画像処理装置では、原稿を
読取って得られる全体画像の再現性が向上するように、
文字領域、写真領域および網点領域の各種の画像領域に
応じた処理をするように構成されている。このように各
画像領域に応じた処理をするために、入力全体画像か
ら、文字領域、写真領域および網点領域の各種の画像領
域が領域分離処理によって抽出される。特に文字領域に
関しては、文字領域内の文字部分に対応するエッジ画素
を検出し、画像出力時に文字部分の再現性が向上するよ
うに、文字部分に対して最適な強調処理が施される。こ
のような画像処理方法は、たとえば特許第269387
0号公報、特開平6−54180号公報および特開平6
−62230号公報に示されている。
【0003】特許第2693870号公報に示される画
像処理装置では、注目画素を中心とする3×3のブロッ
クにおいて、注目画素を挟んで対向する2つの画素の濃
度値の差である注目画素の近傍の濃度勾配に基づいて、
注目画素がエッジ画素であるか否かを判定し、この判定
結果に基づいてエッジ画素を検出するように構成されて
いる。このようにしてエッジ画素であると判定された注
目画素に対して、上述のような強調処理が施される。
【0004】特開平6−54180号公報に示される画
像領域分離装置では、似た特徴をもつ複数の画素が、主
走査方向に隣接して並ぶランを用いて、原稿の全体画像
から文字領域および写真領域を抽出するように構成され
ている。この画像領域分離装置では、注目画素を含むN
×Nのウィンドウ内の画素が有する輝度値の平均値とし
きい値とを比較して、注目画素が、非背景色画素である
か否かが判定される。非背景色画素は、文字領域および
写真領域のいずれかの領域に属する画素である。さらに
全体画像の主走査方向に、複数の非背景色画素が並ぶラ
ンを検出して、このランに含まれるエッジ画素の割合に
基づいて、ランが文字領域および写真領域のいずれの領
域に属するかが判定される。このようにして検出された
非背景色画素のランが有するエッジ画素の割合に基づい
て、原稿の全体画像に含まれる文字領域および写真領域
が抽出され、検出された文字領域のエッジ画素に対し
て、上述のような強調処理が施される。
【0005】特開平6−62230号公報に示される画
像形成装置では、エッジ画素の画素値の立上りと立下り
との間隔に基づいて、ある画像領域が文字領域であるか
否かを判定するように構成されている。この画像形成装
置では、与えられる画像情報に基づいて、エッジ画素の
画素値の立上りおよび立下りを検出し、立上りと立下り
との間隔が所定のしきい値より大きい場合、文字領域で
あると判定される。エッジ画素の画素値の立上りおよび
立下りは、空間フィルタ処理後の各画素の画素値に基づ
いて検出される。エッジ画素の画素値の立上りは、所定
の一方向に向かうにつれて、画素値が負の最大値から正
の最大値に変化する状態を示す。エッジ画素の画素値の
立下りは、所定の一方向に向かうにつれて、画素値が正
の最大値から負の最大値に変化する状態を示す。エッジ
画素の画素値の立上りと立下りとの間隔は、立上りにお
いて、画素の画素値が零になるゼロクロス点と、立下り
において、画素の画素値が零になるゼロクロス点との間
隔である。このように立上りにおけるゼロクロス点と立
下りにおけるゼロクロス点との間隔と、しきい値とを比
較することによって、ある画像領域が、文字領域である
か否かが判定される。このようにして検出された文字領
域のエッジ画素に対して、上述のような強調処理が施さ
れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特許第2693870
号公報に示される画像処理装置では、注目画素の近傍の
濃度勾配が大きな値を示す場合、注目画素は、エッジ画
素であると判定される。エッジ画素は、文字領域内だけ
でなく、写真領域内にも数多く存在する。たとえば写真
領域におけるエッジ画素の一例として、輪郭部分を表す
画素が挙げられる。これによって写真領域内の輪郭部分
を表す画素が、文字領域内のエッジ画素であると誤って
判定される可能性が非常に高い。したがって写真領域内
のエッジ画素が、文字領域内のエッジ画素であると誤っ
て判定されると、その部分だけ強調処理されるので、周
囲との間に不均衡が生じ、画像出力時に写真画像の画質
劣化を招いてしまう。
【0007】特開平6−54180号公報に示される画
像領域分離装置では、2つの問題が生じる。非背景色画
素のランを検出するときに、原稿の画像全体にわたって
一定のしきい値を用いて、注目画素が、非背景色画素で
あるか否かを判定している。これによって文字領域内の
下地部分を表す画素が有する濃度値が、小さいという前
提条件が成り立たなければ、文字領域内の下地部分を背
景色画素と判定できない。したがって第1の問題とし
て、注目画素が非背景色画素であるか否かを正確に判定
できず、画像領域の判定に影響を及ぼすという問題が生
じる。また画像領域の判定は、ランに含まれるエッジ画
素の割合に基づいてなされる。ランに含まれるエッジ画
素は、非背景色画素であることだけが分かっているだけ
であるので、ランには、文字領域内および写真領域内の
エッジ画素がともに存在するおそれがある。したがって
第2の問題として、文字領域のエッジ画素だけを精度よ
く検出することができないという問題が生じる。
【0008】特開平6−62230号公報に示される画
像形成装置では、立上りにおけるゼロクロス点と立下り
におけるゼロクロス点との間隔に基づいて、ある画像領
域が、文字領域であるか否かが判定される。これによっ
て画素の濃度勾配の大小にかかわらず、上述の間隔が、
しきい値より大きい場合、すべて文字領域であると判定
される。これによって比較的なだらかに濃度値が変化
し、濃度勾配が小さい写真領域においても、立上りおよ
び立下りが検出され、それらの間隔がしきい値よりも大
きい値を示すおそれがある。したがって本来、写真領域
であると判定されるべき画像領域が、文字領域であると
誤って判定されるという問題が生じる。
【0009】上述のように各従来の技術では、文字領域
を精度よく抽出することができない。
【0010】本発明の目的は、全体画像から文字領域を
精度よく抽出することができる画像処理方法、この方法
をコンピュータに実行させるためのプログラムおよびこ
のプログラムを記録した記録媒体ならびに画像処理装置
およびこれを備える画像形成装置を提供することであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、注目画素を含
む複数の画素を有する注目画像領域に対して、注目画素
がエッジ画素であるか否かを判定するエッジ判定工程
と、注目画像領域内で、所定の走査方向に向かうにつれ
て画素値が増減のいずれか一方に変化する関係を示す隣
接する2つの画素の組と、この画素の組と対応し、所定
の走査方向に向かうにつれて画素値が前記の方向と逆の
方向に変化する関係を示す隣接する2つの画素の組とを
含む画素対の数に基づいて、注目画素が抽出すべき文字
領域に属するか否かを判定する画素対数判定工程と、エ
ッジ判定工程および画素対数判定工程における各判定結
果に基づいて、注目画素が、文字領域に属するか否かを
判定する総合判定工程とを含むことを特徴とする画像処
理方法である。
【0012】本発明に従えば、注目画像領域において、
注目画素がエッジ画素であるか否かの判定結果と、注目
画像領域内の画素対の数に基づく判定結果とに基づい
て、抽出すべき文字領域に属する画素を検出する、すな
わち抽出することができる。エッジ画素は、隣接する画
素の画素値が大きく異なる急峻な変化を示す画素であ
る。エッジ画素を抽出することによって、文字領域に属
する画素の候補を抽出することができる。注目画像領域
内の画素対の数は、注目画像領域の特徴量であって、文
字領域および写真領域ごとにそれぞれ異なった傾向を示
す。このように注目画像領域に関して、エッジ判定工程
における判定結果と、画素対数判定工程における判定結
果との両方の判定結果を考慮して、注目画素が抽出すべ
き文字領域に属するか否かが判定される。これによって
文字領域以外の画像領域に属する画素が、文字領域に属
する画素であると誤って判定されることを防止すること
ができる。したがって文字領域に属する画素を精度よく
抽出することができる。
【0013】また本発明は、画素対数判定工程は、複数
の走査方向に関する前記画素対の数に基づいて、注目画
素が文字領域に属するか否かを判定することを特徴とす
る。
【0014】本発明に従えば、注目画像領域内の画素対
を、複数の走査方向に関して検出し、検出された画素対
の数に基づいて、注目画素が文字領域に属するか否かが
判定される。このように複数の走査方向に関して、画素
対の数を求めることによって、注目画像領域の特徴量を
詳細に得ることができ、判定の精度をさらに向上させる
ことができる。したがって文字領域以外の画像領域に属
する画素が、文字領域に属する画素であると誤って判定
されることを防止して、抽出すべき文字領域に属する画
素を、さらに精度よく抽出することができる。
【0015】また本発明は、注目画素を含む複数の画素
を有する注目画像領域に対して、注目画素がエッジ画素
であるか否かを判定するエッジ判定手段と、注目画像領
域内で、所定の走査方向に向かうにつれて画素値が増減
のいずれか一方に変化する関係を示す隣接する2つの画
素の組と、この画素の組と対応し、所定の走査方向に向
かうにつれて画素値が前記の方向と逆の方向に変化する
関係を示す隣接する2つの画素の組とを含む画素対の数
に基づいて、注目画素が抽出すべき文字領域に属するか
否かを判定する画素対数判定手段と、エッジ判定手段お
よび画素対数判定手段における各判定結果に基づいて、
注目画素が、文字領域に属するか否かを判定する総合判
定手段とを含むことを特徴とする画像処理装置である。
【0016】本発明に従えば、注目画像領域において、
注目画素がエッジ画素であるか否かの判定結果と、注目
画像領域内の画素対の数に基づく判定結果とに基づい
て、抽出すべき文字領域に属する画素を検出する、すな
わち抽出することができる。エッジ画素は、隣接する画
素の画素値が大きく異なる急峻な変化を示す画素であ
る。エッジ画素を抽出することによって、文字領域に属
する画素の候補を抽出することができる。注目画像領域
内の画素対の数は、注目画像領域の特徴量であって、文
字領域および写真領域ごとにそれぞれ異なった傾向を示
す。このように注目画像領域に関して、エッジ判定手段
による判定結果と、画素対数判定手段による判定結果と
の両方の判定結果を考慮して、注目画素が抽出すべき文
字領域に属するか否かが判定される。これによって文字
領域以外の画像領域に属する画素が、文字領域に属する
画素であると誤って判定されることを防止することがで
きる。したがって文字領域に属する画素を精度よく抽出
することができる。
【0017】また本発明は、画素対数判定手段は、複数
の走査方向に関する前記画素対の数に基づいて、注目画
素が文字領域に属するか否かを判定することを特徴とす
る。
【0018】本発明に従えば、注目画像領域内の画素対
を、複数の走査方向に関して検出し、検出された画素対
の数に基づいて、注目画素が文字領域に属するか否かが
判定される。このように複数の走査方向に関して、画素
対の数を求めることによって、注目画像領域の特徴量を
詳細に得ることができ、判定の精度をさらに向上させる
ことができる。したがって文字領域以外の画像領域に属
する画素が、文字領域に属する画素であると誤って判定
されることを防止して、抽出すべき文字領域に属する画
素を、さらに精度よく抽出することができる。
【0019】また本発明は、前記画像処理装置を含むこ
とを特徴とする画像形成装置である。
【0020】本発明に従えば、文字領域以外の画像領域
に属する画素が、文字領域に属する画素であると誤って
判定されることを防止して、抽出すべき文字領域に属す
る画素を、画像処理装置によって精度よく抽出すること
ができる。これによって抽出すべき文字領域を含む複数
の画像領域に対して、各画像領域に応じた画像処理をす
ることができる。したがって画像出力時に原稿に形成さ
れる画像の再現性を向上した高品質の画像を形成するこ
とができる。
【0021】また本発明は、前記画像処理方法を、コン
ピュータに実行させるためのプログラムである。
【0022】本発明に従えば、エッジ判定工程、画素対
数判定工程および総合判定工程を含む画像処理方法をコ
ンピュータに実行させるためのプログラムで表すことが
できる。このようなプログラムに基づいて、コンピュー
タに上述のような画像処理を実行させることができる。
したがってコンピュータによって画像処理を自動的に実
行させて、全体画像から抽出すべき文字領域に属する画
素を精度よく抽出することができる。
【0023】また本発明は、前記画像処理方法であっ
て、エッジ判定工程は、予め定める第1しきい値を用い
て、注目画素がエッジ画素であるか否かを判定し、画素
対数判定工程は、画素対の数と予め定める第2しきい値
とを比較して、注目画素が文字領域に属するか否かを判
定し、エッジ判定工程および画素対数判定工程の前に、
第1および第2しきい値を設定するためのしきい値設定
工程を含むことを特徴とする画像処理方法を、コンピュ
ータに実行させるためのプログラムである。
【0024】本発明に従えば、操作者が、エッジ判定工
程で用いられる第1しきい値と、画素対数判定工程で用
いられる第2しきい値とを、エッジ判定工程および画素
対数判定工程の前のしきい値設定工程で設定することが
できる。このように操作者が、第1および第2しきい値
を自由に設定することによって、操作者の好みに応じた
画像処理ができるとともに、画像表示装置に示される結
果および画像出力装置による出力結果に応じて、改めて
設定し直すことができる。したがって上述の画像処理を
繰返すことによって、操作者が望む処理結果を得ること
ができる。
【0025】また本発明は、前記プログラムが記録され
たコンピュータ読取り可能な記録媒体である。
【0026】本発明に従えば、画像処理方法をコンピュ
ータに実行させるためのプログラムを、コンピュータに
よって読取り可能な記録媒体に記録させることができ
る。これによって記録媒体からコンピュータにプログラ
ムを読込ませて、このプログラムをコンピュータに実行
させることによって、与えられる全体画像から抽出すべ
き文字領域に属する画素を精度よく抽出することができ
る。
【0027】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の第1の形
態の文字エッジ判定部1を示すブロック図である。図2
は、文字エッジ判定部1を有する画像形成装置10を示
すブロック図である。画像処理装置12の一部を成す文
字エッジ判定部1は、シアン判定部2a、マゼンタ判定
部2b、イエロー判定部2cおよび総合判定部3を含ん
で構成される。文字エッジ判定部1は、注目画素がエッ
ジ画素であるか否かを判定するとともに、注目画素が抽
出すべき文字領域に属するか否かを判定する。エッジ画
素は、その画素値が隣接する画素の画素値に比べて大き
く異なる急峻な変化を示す画素である。文字エッジ判定
部1には、入力された全体画像の各画素の色成分である
シアン、マゼンタおよびイエローの画素値を表す信号
が、入力処理部16によりそれぞれ与えられる。文字エ
ッジ判定部1は、色に関する画素値を有する複数の画素
を含む入力された全体画像に対して設定される注目画像
領域の各画素の画素値を用いて判定処理する。
【0028】本実施の形態において、画素の画素値は、
シアン、マゼンタおよびイエローの各色成分の濃度値で
ある。注目画素は、全体画像に含まれる任意の画素であ
って、画像処理装置12における各種判定処理の対象と
なる画素である。注目画像領域は、注目画素を含む複数
の画素を有する領域であって、具体的には、注目画素を
中心とする主走査方向および副走査方向に自然数個の画
素が並ぶ領域、すなわちm×n個の画素を含む領域であ
る。注目画素は、本実施の形態において、注目画像領域
の中心にあるが、注目画像領域内の画素数によっては、
中心にない場合もある。mおよびnは、自然数であって
相互に同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0029】シアン判定部2aは、注目画素の色成分の
1つであるシアンに関して、図2に示す入力処理部16
からのシアン信号Cに基づいて、注目画素がエッジ画素
であるか否かを判定するとともに、文字領域に属するか
否かを判定する。シアン判定部2aは、判定結果を表す
シアン判定信号を総合判定部3に与える。
【0030】マゼンタ判定部2bは、注目画素の色成分
の1つであるマゼンタにおいて、入力処理部16からの
マゼンタ信号Mに基づいて、注目画素がエッジ画素であ
るか否かを判定するとともに、文字領域に属するか否か
を判定する。マゼンタ判定部2bは、判定結果を表すマ
ゼンタ判定信号を総合判定部3に与える。
【0031】イエロー判定部2cは、注目画素の色成分
の1つであるイエローにおいて、入力処理部16からの
イエロー信号Yeに基づいて、注目画素がエッジ画素で
あるか否かを判定するとともに、文字領域に属するか否
かを判定する。イエロー判定部2cは、判定結果を表す
イエロー判定信号を総合判定部3に与える。
【0032】シアン判定部2a、マゼンタ判定部2bお
よびイエロー判定部2cは、与えられる信号が異なるだ
けであって、注目画素の各色成分ごとにそれぞれ同じ判
定処理をするので、シアン判定部2aにおける判定処理
だけについて説明し、同様の説明は省略し、同様の構成
には同様の参照符号を付す。
【0033】シアン判定部2aは、ラインメモリ4、画
素値変化度判定部5、画素対数判定部6および統括判定
部7を含んで構成される。ラインメモリ4は、シアン判
定部2aに複数設けられる。各ラインメモリ4は、全体
画像の副走査方向に並ぶ複数の画素の画素値を保持す
る。これによって予め定められたライン数分の画素の画
素値が保持される。ラインメモリ4は、入力処理部16
からのシアン信号Cが文字エッジ判定部1に与えられる
と、予め定めるライン数分の各画素のシアンの画素値を
保持する。
【0034】本実施の形態において、ラインメモリ4に
保持される画素の画素値は、画素の各色成分の濃度値で
あって、シアン判定部2aのラインメモリ4には、画素
のシアンの濃度値が保持される。そして、順次、画素値
変化度判定部5および画素対数判定部6に与えられる。
【0035】画素値変化度判定部5は、注目画素を含む
注目画像領域に対して、注目画素が、エッジ画素である
か否かを判定するエッジ判定手段である。画素値変化度
判定部5は、判定結果を表すEdge信号を統括判定部
7に与える。
【0036】画素対数判定部6は、注目画像領域におい
て、画素対の数に基づいて、注目画素が文字領域に属す
るか否かを判定する画素対数判定手段である。画素対
は、所定の走査方向に向かうにつれて、画素値が増減の
いずれか一方に変化する関係を示す隣接する2つの画素
の組と、この画素の組と対応し、所定の走査方向に向か
うにつれて画素値が前記増減の方向と逆の方向に変化す
る関係を示す2つの画素の組とを含む。本実施の形態に
おいて、所定の走査方向は、主走査方向と主走査方向に
垂直な副走査方向とを含む。画素対数判定部6は、判定
結果を表すText信号を統括判定部7に与える。
【0037】統括判定部7は、画素値変化度判定部5お
よび画素対数判定部6における各判定結果に基づいて、
注目画素が抽出すべき文字領域に属するか否かを判定す
る総合判定手段に含まれる。
【0038】統括判定部7は、注目画素のシアン、マゼ
ンタおよびイエローの各色成分毎に、画素値変化度判定
部5および画素対数判定部6における各判定結果に基づ
いて、注目画素が文字領域に属するか否かを判定する。
このように統括判定部7は、画素値変化度判定部5およ
び画素対数判定部6における各判定結果を用いて総合的
に判定処理するので、注目画素が、写真領域に属する画
素であると誤って判定することを防止して、文字領域に
属するエッジ画素を精度よく抽出することができる。統
括判定部7は、判定結果を表すシアン判定信号を総合判
定部3に与える。
【0039】マゼンタ判定部2bでは、入力処理部16
からのマゼンタ信号Mに基づいて、ラインメモリ4、画
素値変化度判定部5および画素対数判定部6によって上
述のように処理されて、統括判定部7によってマゼンタ
判定信号が総合判定部3に与えられる。イエロー判定部
2cでは、入力処理部16からのイエロー信号Yeに基
づいて、ラインメモリ4、画素値変化度判定部5および
画素対数判定部6によって上述のように処理されて、統
括判定部7によってイエロー判定信号が総合判定部3に
与えられる。
【0040】総合判定部3は、前記総合判定手段に含ま
れ、シアン判定部2a、マゼンタ判定部2bおよびイエ
ロー判定部2cの判定結果に基づいて、注目画素が、エ
ッジ画素であるか否かを判定するとともに、注目画素が
抽出すべき文字領域に属するか否かを判定する。総合判
定部3は、シアン判定部2a、マゼンタ判定部2bおよ
びイエロー判定部2cの各判定結果に基づいて、注目画
素に対して最終的な判定をする手段である。シアン、マ
ゼンタおよびイエローのうち1色に関して、注目画素が
エッジ画素であって、かつ文字領域に属すると判定され
た場合、総合判定部3は、注目画素がエッジ画素であっ
て、かつ文字領域に属すると判定する。このようにシア
ン、マゼンタおよびイエローの各色成分に対して判定処
理をした結果に基づいて、総合判定部3は、注目画素に
対して総合的に判定処理をするので、文字領域に属する
エッジ画素を精度よく抽出することができる。
【0041】総合判定部3は、シアン判定信号、マゼン
タ判定信号およびイエロー判定信号に基づいて、注目画
素がエッジ画素であって、かつ文字領域に属すると判定
した場合、「ON」を表す文字エッジ信号を、後段の黒
生成下色除去部19、空間フィルタ部20および中間調
生成部21に与え、注目画素がエッジ画素ではない、あ
るいは文字領域に属さないと判定した場合、「OFF」
を表す文字エッジ信号を、後段の黒生成下色除去部1
9、空間フィルタ部20および中間調生成部21に与え
る。
【0042】画像形成装置10は、紙および紙以外の材
料からなる記録用のシートを含む記録材に、画像を形成
するための装置であって、画像入力装置11、画像処理
装置12および画像出力装置13を含んで構成される。
【0043】画像入力装置11は、原稿に形成される画
像を読取るための装置であって、固体撮像素子、たとえ
ば蓄積電荷結合素子(charge coupled device:略称C
CD)を用いたラインセンサを備えるスキャナ部を含ん
で構成される。画像入力装置11は、光源によって白色
光を原稿に照射して、原稿からの反射光の色、すなわち
波長と強度とを、CCDラインセンサによって、主走査
方向および副走査方向に並ぶ複数の画素に分割して検出
して、原稿の画像を読取り、各画素の色および強度によ
って原稿の画像を表す原稿画像データを、電気信号によ
って画像処理装置12に与える。
【0044】原稿画像データは、3つの色成分である
赤、緑および青の濃度に対応する数値によって表され、
赤信号R、緑信号Gおよび青信号Bとして画像入力装置
11によって画像処理装置12に与えられる。赤信号R
は、原稿からの赤色光の反射率を画素毎にアナログで表
す電気信号である。緑信号Gは、原稿からの緑色光の反
射率を画素毎にアナログで表す電気信号である。青信号
Bは、原稿からの青色光の反射率を画素毎にアナログで
表す電気信号である。
【0045】画像処理装置12は、与えられる原稿画像
データに基づいて、全体画像から複数の画像領域を抽出
し、その画像領域に対して、画像出力時に原稿画像の再
現性を向上させることができるように画像処理をするた
めの装置である。画像処理は、全体画像から複数の画像
領域を抽出する領域分離処理と、全体画像に含まれる各
画素の色成分を補正する色補正処理とを含む。画像処理
装置12は、アナログ/デジタル変換部(以下、A/D
変換部という)14、シェーディング補正部15、入力
処理部16、領域分離処理部17、色補正部18、黒生
成下色除去部19、空間フィルタ部20および中間調生
成部21を含んで構成される。
【0046】A/D変換部14は、与えられるアナログ
信号をデジタル信号に変換する。A/D変換部14は、
アナログ信号であって、画像入力装置11によって与え
られる赤信号R、緑信号Gおよび青信号Bを、各画素毎
に赤色光、緑色光および青色光の反射率をデジタルで表
すデジタル信号にそれぞれ変換する。A/D変換部14
は、デジタル信号に変換された赤信号R、緑信号Gおよ
び青信号Bを、シェーディング補正部15に与える。
【0047】シェーディング補正部15は、A/D変換
部14からの赤信号R、緑信号Gおよび青信号Bの表す
データに含まれる歪み成分を取り除く処理をする。シェ
ーディング補正部15は、A/D変換部14からの赤信
号R、緑信号Gおよび青信号Bに対して、画像入力装置
11の照明系、結像光学系および撮像系(受像系)で生
じる各種の歪み成分を取り除く処理をし、処理後の赤信
号R、緑信号Gおよび青信号Bを、入力処理部16に与
える。
【0048】入力処理部16は、与えられる信号に対し
て、その信号の表すデータのカラーバランスを整えると
同時に、画像処理をするときに扱いやすいデータの信号
に変換する。入力処理部16は、シェーディング補正部
15からの赤信号R、緑信号Gおよび青信号Bに対し
て、各反射率値をこれに基づいてカラーバランスを整え
るように補正するとともに、各色成分の光の反射率値を
赤、緑および青である各色成分の濃度値を表す信号に変
換する。その後さらに、入力処理部16は、赤、緑およ
び青の濃度値で表される各画素の信号を、これらの補色
である3つの色成分であるシアン、マゼンタおよびイエ
ローの濃度値で表す信号、すなわち各画素のシアンの濃
度をデジタルで表すシアン信号C、各画素のマゼンタの
濃度をデジタルで表すマゼンタ信号Mおよび各画素のイ
エローの濃度をデジタルで表すイエロー信号Yeに変換
する。
【0049】入力処理部16は、全体画像の画素の画素
値を表すシアン信号C、マゼンタ信号Mおよびイエロー
信号Yeを、領域分離処理部17および色補正部18に
与える。シアン信号C、マゼンタ信号Mおよびイエロー
信号Yeは、原稿の画像を表すデジタル信号である。
【0050】領域分離処理部17は、原稿画像データの
各画素がどのような画像領域に属する画素であるか判定
する領域分離処理をするとともに、画素が無彩色を表す
画素であるか否かを判定して、その判定結果を表す領域
分離信号を黒生成下色除去部19、空間フィルタ部20
および中間調生成部21に与える。領域分離信号は、文
字エッジ信号、有彩無彩信号および網点信号を含む。文
字エッジ信号は、文字エッジ判定部1における判定結果
を表し、有彩無彩信号は、有彩無彩判定部22における
判定結果を表し、網点信号は、網点判定部23における
判定結果を表す。領域分離処理部17は、入力処理部1
6からのシアン信号C、マゼンタ信号Mおよびイエロー
信号Yeに基づいて、原稿画像データによって表される
原稿画像の各画素を複数の画像領域の構成要素として分
離することによって、文字領域を抽出する。本実施の形
態では、画像領域は、文字を表す文字領域、網点で像を
表す網点領域および写真を表す写真領域である。
【0051】領域分離処理部17は、文字エッジ判定部
1、有彩無彩判定部22および網点判定部23を含んで
構成される。有彩無彩判定部22は、入力処理部16か
らのシアン信号C、マゼンタ信号Mおよびイエロー信号
Yeに基づいて、注目画素が無彩色を表す画素であるか
否かを判定する有彩無彩判定処理をする。シアン信号
C、マゼンタ信号Mおよびイエロー信号Yeが、入力処
理部16によって有彩無彩判定部22に与えられると、
図示しないラインメモリ4に予め定めるライン数分の画
素の画素値が保持され、注目画素に応じて、注目画像領
域内の画素の画素値が、図示しない判定部に与えられる
ことによって、注目画素に対する判定処理が施される。
【0052】有彩無彩判定部22は、注目画素が有彩色
を表す画素であると判定した場合、「OFF」を表す有
彩無彩信号を後段の黒生成下色除去部19、空間フィル
タ部20および中間調生成部21に与える。有彩無彩判
定部22は、注目画素が無彩色を表す画素であると判定
した場合、「ON」を表す有彩無彩信号を黒生成下色除
去部19、空間フィルタ部20および中間調生成部21
に与える。
【0053】網点判定部23は、入力処理部16からの
シアン信号C、マゼンタ信号Mおよびイエロー信号Ye
に基づいて、注目画素が網点領域に属する画素、すなわ
ち網点画素であるか否かを判定する網点判定処理をす
る。シアン信号C、マゼンタ信号Mおよびイエロー信号
Yeが、入力処理部16によって網点判定部23に与え
られると、図示しないラインメモリ4に予め定めるライ
ン数分の画素の画素値が保持され、注目画素に応じて、
注目画像領域内の画素の画素値が、図示しない判定部に
与えられることによって、注目画素に対する判定処理が
施される。
【0054】網点判定部23は、「ある小領域における
画素の濃度値の変動が大きい」および「網点画素の濃度
値は、網点領域内の下地部分の濃度値に比べて大きい」
という特徴をもつ。これらの特徴を利用して、注目画素
が、網点領域に属するか否かを判定する。注目画素は、
注目画素を中心とするP×Q個の画素を含む画像領域で
あるブロック内で判定処理される。PおよびQは、自然
数であって相互に同一であってもよいし、異なっていて
もよい。
【0055】注目画素が網点領域に属するか否かを判定
する手順は、以下の4つの手順になる。まず1番目に、
ブロック内の注目画素を中心とする3×3個の画素に対
して、画素の画素値、すなわち濃度値の平均値Dave
を求め、その平均値を用いて、ブロック内の各画素の濃
度値を2値化する。またブロック内において、2値化さ
れる前の濃度値に基づいて、濃度値の最大値Dmaxお
よび最小値Dminを求める。
【0056】次に、2値化された各画素の濃度値に基づ
いて、主走査方向における0から1への変化点数と、1
から0への変化点数との合計変化点数Krを求める。同
様にして副走査方向における0から1への変化点数と、
1から0への変化点数との合計変化点数Kvを求める。
【0057】3番目に、予め定めるしきい値D1,D
2,Tr,Tvを用いて、注目画素が網点領域に属する
網点画素であるか否かを判定する。
【0058】Dmax−Dave>D1 かつ Dav
e−Dmin>D1かつ Kr>Tr かつ Kv>T
v 上述の条件を満たす場合、網点判定部23は、注目画素
が網点領域に属する網点画素であると判定する。上述の
条件を満たさない場合、網点判定部23は、注目画素が
網点領域に属する網点画素ではない非網点画素であると
判定する。上述の網点判定部23における判定処理は、
シアン、マゼンタおよびイエローの各色成分ごとに個別
に施される。これによって3つの色成分のうち1つの色
成分に関して、注目画素が網点画素であると判定された
場合、網点判定部23は、「ON」を表す網点信号を後
段の黒生成下色除去部19、空間フィルタ部20および
中間調生成部21に与え、3つの色成分すべてに関し
て、注目画素が非網点画素であると判定された場合、網
点判定部23は、「OFF」を表す網点信号を黒生成下
色除去部19、空間フィルタ部20および中間調生成部
21に与える。
【0059】色補正部18は、画像出力時に原稿画像の
色の再現性を向上することができるように、不要吸収成
分を含むシアン、マゼンタおよびイエローの各色材の分
光特性に基づく色濁りを取り除く補正処理をする。色補
正部18は、シアン、マゼンタおよびイエローの補正後
の濃度値を表すシアン信号C、マゼンタ信号Mおよびイ
エロー信号Yeを黒生成下色除去部19に与える。
【0060】黒生成下色除去部19は、与えられるシア
ン、マゼンタおよびイエローの各濃度値に基づいて、黒
を生成するための黒生成処理と、黒生成処理で得られる
黒の濃度値を差し引いて、新たなシアン、マゼンタおよ
びイエローの各濃度値を求める下色除去(Under Color
Removal:略称UCR)処理とをする。
【0061】黒生成下色除去部19では、領域分離信号
に基づいて、各種領域に応じて黒生成量および下色除去
量を切換えることによって、写真領域の階調性を保持し
ながら、黒文字領域の墨量を大きくすることができる。
たとえば網点信号が「OFF」を表す信号であって、か
つ文字エッジ信号が「ON」を表す信号であって、かつ
有彩無彩信号が「ON」を表す信号である場合、黒生成
下色除去部19は、黒生成量を大きくして、黒文字領域
の再現性を高める処理をする。
【0062】色補正部18によって黒生成下色除去部1
9に与えられるシアン信号C、マゼンタ信号Mおよびイ
エロー信号Yeの3色の信号は、黒生成下色除去部19
における処理によって、シアン信号C、マゼンタ信号
M、イエロー信号Yeおよび黒信号Kの4色の信号に変
換される。黒生成下色除去部19は、黒生成処理および
下色除去処理後のシアン信号C、マゼンタ信号M、イエ
ロー信号Yeおよび黒信号Kを、空間フィルタ部20に
与える。
【0063】空間フィルタ部20は、領域分離信号に基
づいて、画像データに対してフィルタ処理して、各画像
領域の空間周波数特性を補正する。たとえば空間フィル
タ部20は、エッジ部分を強調させるエッジ強調処理お
よびノイズを除去するための平滑化処理をする。空間フ
ィルタ部20は、フィルタ処理後のシアン信号C、マゼ
ンタ信号M、イエロー信号Yeおよび黒信号Kを、中間
調生成部21に与える。
【0064】空間フィルタ部20では、網点領域に対し
ては平滑化処理をすることによって、モアレの発生が抑
制され、文字領域に対してはエッジ強調処理をすること
によって、文字部分の再現性を高める処理が施される。
たとえば網点信号が「ON」を表す信号であって、かつ
文字エッジ信号が「OFF」を表す信号である場合、空
間フィルタ部20は、平滑化フィルタを用いて処理し、
網点信号が「OFF」を表す信号であって、かつ文字エ
ッジ信号が「ON」を表す信号である場合、空間フィル
タ部20は、強い度合いの鮮鋭化フィルタを用いて強調
処理する。
【0065】また網点信号が「OFF」を表す信号であ
って、かつ文字エッジ信号が「OFF」を表す信号であ
る場合、空間フィルタ部20は、適応化混合フィルタを
用いて処理する。適応化混合フィルタは、高周波数成分
に対して、ある程度の平滑化処理ができ、低周波数成分
に対して、ある程度の鮮鋭化処理ができるフィルタであ
る。
【0066】このように空間フィルタ部20による処理
によって、網点領域のモアレ発生を防ぎながら、黒文字
および色文字のエッジを強く強調することができ、さら
に網点領域とも文字領域とも判定しにくい領域について
も最適な処理をすることができる。
【0067】中間調生成部21は、空間フィルタ部20
からのシアン信号C、マゼンタ信号M、イエロー信号Y
eおよび黒信号K、ならびに領域分離処理部17からの
領域分離信号に基づいて、画像を出力するための階調再
現処理をする。中間調生成部21は、階調再現処理後の
シアン信号C、マゼンタ信号M、イエロー信号Yeおよ
び黒信号Kを、画像出力装置13に与える。
【0068】中間調生成部21では、領域分離信号に基
づいて、各種の画像領域に応じてディザ処理のサイズを
切換えることによって、画像出力時の再現性が向上する
ように処理される。たとえば網点信号が「OFF」を表
す信号であって、かつ文字エッジ信号が「ON」を表す
信号である場合、中間調生成部21は、1×1サイズ、
すなわち1つの画素に対してディザ処理をする。それ以
外の場合、中間調生成部21は、3×3サイズの画像領
域に対してディザ処理をする。このように中間調生成部
21における処理によって、画像出力時に、文字領域の
解像度を高めながら、写真領域の階調性を保持すること
ができる。
【0069】画像出力装置13は、画像処理装置12に
よって画像処理された画像データに基づいて、画像を記
録材に形成するための装置である。画像出力装置13の
例として、たとえば電子写真方式およびインクジェット
方式を用いたプリンタなどを挙げることができるが、特
に限定されるものではない。また画像出力装置は、画像
表示装置たとえば液晶ディスプレイであってもよい。
【0070】なお、以上の処理は不図示の中央処理装置
(Central Processing Unit:略省CPU)により制御
される。
【0071】図3は、画素値変化度判定部5の構成を示
すブロック図である。図4は、注目画像領域35を示す
図である。画素値変化度判定部5は、濃度差判定部30
およびエッジ判定部31を含んで構成される。濃度差判
定部30は、注目画素34の画素値と、注目画像領域3
5内の注目画素34を除く他の画素の画素値との差に基
づいて、注目画素34がエッジ画素であるか否かを判定
する。濃度差判定部30は、差分絶対値算出部32およ
び比較器33を含んで構成される。
【0072】注目画像領域35内の各画素の画素値すな
わち濃度値が、ラインメモリ4より画素値変化度判定部
5に与えられると、差分絶対値算出部32は、注目画素
34の濃度値と、近傍画素36の濃度値との差に基づい
て判定処理する。近傍画素36は、注目画素34を中心
とする3×3個の画素を含む領域において、注目画素3
4を除く8個の画素である。また本実施の形態における
濃度差判定部30の処理は、8個の近傍画素36に対し
てそれぞれ個別に行なうので、画素値変化度判定部5
は、8つの濃度差判定部30を含む。各濃度差判定部3
0は、注目画素34の濃度値に対して、差をとるための
近傍画素36の濃度値が異なる以外は、処理の手順およ
び構成は同一である。したがって同様の説明は省略し、
同様の構成については同様の参照符号を付す。
【0073】注目画像領域35には、所定の主走査方向
Xに少なくともm個の画素が並び、所定の副走査方向Y
に少なくともn個の画素が並ぶ。主走査方向Xは、副走
査方向Yに対して垂直な方向である。たとえば主走査方
向Xにx軸をとり、副走査方向Yにy軸をとる。このx
軸およびy軸を含む座標系において、注目画素の座標を
(x,y)で表し、注目画素の画素値をf(x,y)で
表すと、8つの近傍画素の各画素値は、f(x−1,y
−1),f(x,y−1),f(x+1,y−1),f
(x−1,y),f(x+1,y),f(x−1,y+
1),f(x,y+1),f(x+1,y+1)でそれ
ぞれ表される。xは、x軸上の位置を表すための変数で
あって、yは、y軸上の位置を表すための変数である。
同様にx−1,x+1,y−1,y+1も、位置を表す
ための変数である。またf(x,y)は、座標(x,
y)の位置にある画素の画素値を表す。
【0074】注目画素34の濃度値f(x,y)を表す
信号は、すべての差分絶対算出部32に与えられ、近傍
画素36の濃度値f(x−1,y−1),f(x,y−
1),f(x+1,y−1),f(x−1,y),f
(x+1,y),f(x−1,y+1),f(x,y+
1),f(x+1,y+1)を表す信号は、各差分絶対
値算出部30にそれぞれ与えられる。注目画素34の濃
度値f(x,y)を表す信号と、近傍画素36の濃度値
f(x−1,y−1)を表す信号とが与えられる差分絶
対値算出部32では、注目画素34の濃度値f(x,
y)と近傍画素36の濃度値f(x−1,y−1)との
差の絶対値、すなわち|f(x,y)−f(x−1,y
−1)|を算出して、算出結果を表す信号を比較器33
に与える。他の各差分絶対値算出部32も同様にして、
注目画素34の濃度値と残りの近傍画素36の濃度値と
の差の絶対値をそれぞれ算出して、算出結果を表す信号
を比較器33にそれぞれ与える。
【0075】比較器33は、差分絶対値算出部32にお
ける算出結果と濃度差しきい値THeとを比較して、注
目画素34がエッジ画素であるか否かを判定する。濃度
差しきい値THeは、予め定める第1しきい値に含まれ
る。比較器33は、算出結果が濃度差しきい値を越える
場合、注目画素34がエッジ画素であると判定し、算出
結果が濃度差しきい値以下である場合、注目画素34が
エッジ画素ではないと判定する。比較器33は、算出結
果がしきい値を越える場合、「1」を表す信号をエッジ
判定部31に与え、算出結果がしきい値以下である場
合、「0」を表す信号をエッジ判定部31に与える。同
様にして他の濃度差判定部30の比較器33において
も、差分絶対値算出部32の算出結果に基づいて、上述
の判定処理がそれぞれ施され、その判定結果を表す信号
をエッジ判定部31にそれぞれ与える。
【0076】エッジ判定部31は、比較器33からの判
定結果を表す信号に基づいて、注目画素34がエッジ判
定部であるか否かを判定する。エッジ判定部31は、注
目画素34の画素値と各近傍画素36の画素値との差の
絶対値が、濃度差しきい値を越える場合が1つでもあれ
ば、注目画素34がエッジ画素であると判定し、濃度差
しきい値を越える場合が1つもない場合には、注目画素
34はエッジ画素ではないと判定する。エッジ判定部3
1は、判定結果を表すEdge信号を統括判定部7に与
える。このようにして画素値変化度判定部5において、
注目画素34がエッジ画素であるか否かを判定すること
によって、注目画素34は、抽出すべき文字領域に属す
るか否か、すなわち文字領域に属する画素の候補である
か否かが判定される。
【0077】エッジ画素の判定方法はこれに限定される
ものではなく、たとえば、ゾーベルフィルタなどのエッ
ジ検出フィルタを用いるといった方法でもよい。
【0078】図5は、画素対数判定部6の構成を示すブ
ロック図である。図6は、主走査方向画素対検出部41
aおよび副走査方向画素対検出部41bの構成を示すブ
ロック図である。図7は、画素の画素値と立上りとの関
係および画素の画素値と立下りとの関係を示す図であ
る。図8は、画素対を検出するための画素列を示す図で
ある。画素対数判定部6は、主走査方向参照ライン40
a、副走査方向参照ライン40b、主走査方向画素対検
出部41a、副走査方向画素対検出部41b、主走査方
向計数部42a、副走査方向計数部42b、主走査方向
比較器43a、副走査方向比較器43bおよび画素対数
総合判定部44を含んで構成される。
【0079】主走査方向参照ライン40aは、ラインメ
モリ4によって与えられる注目画像領域35内の画素の
うち、主走査方向Xに並ぶm個の画素の画素値を保持
し、m個の画素の画素値である濃度値を画素対検出部4
1に与える。主走査方向参照ライン40aは、画素対数
判定部6にn個設けられ、副走査方向Yの1行目からn
行目にわたって、各画素の画素値をそれぞれ保持する。
【0080】副走査方向参照ライン40bは、ラインメ
モリ4によって与えられる注目画像領域35内の画素の
うち、副走査方向Yに並ぶn個の画素の各画素値を保持
し、n個の画素の画素値である濃度値を画素対検出部4
1に与える。副走査方向参照ライン40bは、画素対数
判定部6にm個設けられ、主走査方向Xの1列目からm
列目にわたって、各画素の画素値をそれぞれ保持する。
【0081】主走査方向画素対検出部41aは、画素対
数判定部6にn個設けられ、1行目からn行目までの各
主走査方向参照ライン40aごとに、画素の濃度値に基
づいて画素対をそれぞれ検出する。画素対は、所定の走
査方向に向かうにつれて、画素値が増減のいずれか一方
に変化する関係を示す隣接する2つの画素の組と、この
画素の組と対応し、所定の走査方向に向かうにつれて画
素値が前記増減の方向と逆の方向に変化する関係を示す
2つの画素の組とを含む。各主走査方向画素対検出部4
1aにおける画素対の検出結果は、主走査方向計数部4
2aに与えられる。
【0082】主走査方向画素対検出部41aは、画素値
差分器45、絶対値算出部46、絶対値比較器47、差
分比較器48、第1論理積部49a、第2論理積部49
b、インバータ50、第1論理和部51a、第2論理和
部51bおよび画素対有無判定部52を含んで構成され
る。
【0083】画素値差分器45は、主走査方向参照ライ
ン40aにおいて、主走査方向X上流側の画素の画素値
と、その画素に隣接し、かつ主走査方向X下流側にある
画素の画素値との差を算出して、その算出結果を絶対値
算出部46および差分比較器48に与える。このように
して隣接する2つの画素の画素値の差、すなわち差分値
が、主走査方向参照ライン40a内のすべての隣接する
2つの画素に対して求められる。
【0084】絶対値算出部46は、画素値差分器45に
よって与えられる差分値の絶対値を算出し、その算出結
果を絶対値比較器47に与える。絶対値比較器47は、
絶対値算出部46における算出結果と、絶対値しきい値
THとを比較する。絶対値しきい値THは、予め定める
第2しきい値に含まれる。絶対値比較器47は、絶対値
算出部46によって与えられる差分値の絶対値が、絶対
値しきい値TH以上であると判定した場合、「1」を表
す信号を第1および第2論理積部49a,49bに与
え、差分値の絶対値が、絶対値しきい値THよりも小さ
いと判定した場合、「0」を表す信号を第1および第2
論理積部49a,49bに与える。
【0085】このように絶対値比較器47によって、差
分値の絶対値としきい値THとを比較することによっ
て、所定の走査方向に向かうにつれて、なだらかに画素
値が変化する写真領域内のエッジ画素を、誤って検出す
ることを防止することができる。
【0086】差分比較器48は、画素値差分器45によ
って与えられる差分値と零とを比較する。差分比較器4
8は、画素値差分器45によって与えられる差分値が零
以上の正の値であると判定した場合、「1」を表す信号
を第1論理積部49aおよびインバータ50に与え、差
分値が零より小さい負の値であると判定した場合、
「0」を表す信号を第1論理積部49aおよびインバー
タ50に与える。
【0087】インバータ50は、差分比較器48によっ
て与えられる信号の値を反転し、反転後の値を表す信号
を第2論理積部49bに与える。インバータ50は、差
分比較器48によって「1」を表す信号が与えられる場
合、「0」を表す信号を第2論理積部49bに与え、差
分比較器48によって「0」を表す信号が与えられる場
合、「1」を表す信号を第2論理積部49bに与える。
【0088】第1論理積部49aは、絶対値比較器47
および差分比較器48における各比較結果に基づいて、
2つの隣接する画素の組が、立下りを示す関係であるか
否かを判定する。立下りは、注目画像領域35内で、所
定の走査方向である主走査方向Xおよび副走査方向Yに
向かうにつれて、隣接する2つの画素の画素値が減少す
る関係である。たとえば図7に示すように、ある主走査
方向参照ライン40aにおいて、任意の画素Aの画素値
をfaで表し、画素Aに隣接するとともに、主走査方向
X下流側にある画素Bの画素値をfbで表したときに、
主走査方向Xに向かうにつれて、画素Bの画素値fbと
画素Aの画素値faとの差が零よりも小さい、すなわち
負の値をとり、かつ画素値fbと画素値faとの差の絶
対値が予め定める絶対値しきい値TH以上である場合、
隣接する2つの画素の組は、立下りの関係を示す。
【0089】第1論理積部49aは、ある画素の画素値
と、その画素に隣接し、所定の一方向下流側にある画素
の画素値との差が、零以上の正の値であって、かつ差の
絶対値が絶対値しきい値TH以上である場合、隣接する
2つの画素の組は、立下りの関係を示すと判定し、
「1」を表すDown信号を第1論理和部51aに与え
る。第1論理積部49aは、ある画素の画素値と、その
画素に隣接し、所定の一方向下流側にある画素の画素値
との差が、負の値である場合、および差の絶対値が絶対
値しきい値THよりも小さい場合のいずれかの場合であ
れば、隣接する2つの画素の組は、立下りの関係を示さ
ないと判定し、「0」を表すDown信号を第1論理和
部51aに与える。
【0090】第2論理積部49bは、絶対値比較器47
における比較結果およびインバータ50における反転結
果に基づいて、2つの隣接する画素の組が、立上りを示
す関係であるか否かを判定する。立上りは、注目画像領
域35内で、所定の走査方向である主走査方向Xおよび
副走査方向Yに向かうにつれて、隣接する2つの画素の
画素値が増加する関係である。たとえば図7に示すよう
に、ある主走査方向参照ライン40aにおいて、主走査
方向Xに向かうにつれて、画素Bの画素値fbと画素A
の画素値faとの差が零以上の正の値であって、かつ画
素値fbと画素値faとの差の絶対値が予め定める絶対
値しきい値TH以上である場合、隣接する2つの画素の
組は、立上りの関係を示す。
【0091】第2論理積部49bは、ある画素の画素値
と、その画素に隣接し、所定の一方向下流側にある画素
の画素値との差が、負の値であって、かつ差の絶対値が
絶対値しきい値TH以上である場合、隣接する2つの画
素の組は、立上りの関係を示すと判定し、「1」を表す
Up信号を第2論理和部51bに与える。第2論理積部
49bは、ある画素の画素値と、その画素に隣接し、所
定の一方向下流側にある画素の画素値との差が、零以上
の正の値である場合、および差の絶対値が絶対値しきい
値THよりも小さい場合のいずれかの場合であれば、隣
接する2つの画素の組は、立上りの関係を示さないと判
定し、「0」を表すUp信号を第2論理和部51bに与
える。
【0092】第1論理和部51aには、主走査方向参照
ライン40a内のすべての隣接する2つの画素の組に対
して、立下りの関係であるか否かを判定された結果が与
えられる。第1論理和部51aは、第1論理積部49a
からの信号に基づいて、主走査方向参照ライン40a内
に、立下りの関係を示す画素の組があるか否かを判定す
る。
【0093】第1論理和部51aは、第1論理積部49
aによって、「1」を表すDown信号が1つでも与え
られた場合、主走査方向参照ライン40a内に、立下り
の関係を示す画素の組があると判定し、「1」を表す信
号を画素対有無判定部52に与える。第1論理和部51
aは、第1論理積部49aによって、「0」を表すDo
wn信号がすべて与えられた場合、主走査方向参照ライ
ン40a内に立下りの関係を示す画素の組がないと判定
し、「0」を表す信号を画素対有無判定部52に与え
る。
【0094】第2論理和部51bには、主走査方向参照
ライン40a内のすべての隣接する2つの画素の組に対
して、立上りの関係であるか否かを判定された結果が与
えられる。第2論理和部51bは、第2論理積部49b
からの信号に基づいて、主走査方向参照ライン40a内
に、立上りの関係を示す画素の組があるか否かを判定す
る。
【0095】第2論理和部51bは、第2論理積部49
bによって、「1」を表すUp信号が1つでも与えられ
た場合、主走査方向参照ライン40a内に、立上りの関
係を示す画素の組があると判定し、「1」を表す信号を
画素対有無判定部52に与える。第2論理和部51b
は、第2論理積部49bによって、「0」を表すUp信
号がすべて与えられた場合、主走査方向参照ライン40
a内に立上りの関係を示す画素の組がないと判定し、
「0」を表す信号を画素対有無判定部52に与える。
【0096】画素対有無判定部52は、第1および第2
論理和部51a,51bにおける判定結果に基づいて、
注目画像領域35内に、立上りおよび立下りの関係を示
す画素の組がともに存在するか否かを判定する。画素対
有無判定部52は、第1論理和部51aおよび第2論理
和部51bからの信号に基づいて、注目画像領域35内
に、立上りおよび立下りの関係を示す画素の組をともに
含む画素対があると判定した場合、「1」を表すPai
r信号を主走査方向計数部42aに与える。
【0097】上述の主走査方向画素対検出部41aおよ
び副走査方向画素対検出部41bにおける処理は、隣接
する2つの画素の組の関係が、差分値を求めることによ
って、1度に知ることができるので、処理の手間を省い
て、精度よく画素対を検出することができる。
【0098】画素対有無判定部52は、第1論理和部5
1aおよび第2論理和部51bからの信号に基づいて、
注目画像領域35内に、立上りおよび立下りの関係を示
す画素の組のいずれか一方だけを含む画素対があると判
定した場合、「0」を表すPair信号を主走査方向計
数部42aに与える。
【0099】主走査方向画素対検出部41aは、主走査
方向参照ライン40aに対して、画素対の検出処理をす
るが、副走査方向画素対検出部41bは、副走査方向参
照ライン40bに対して、画素対の検出処理をする。副
走査方向画素対検出部41bは、走査方向の異なる参照
ラインを用いる以外は、処理手順は同じであるので、同
様の説明は省略し、同様の構成には同様の参照符号を付
す。副走査方向画素対検出部41bは、画素対数判定部
6にm個設けられ、1列目からm列目までの各副走査方
向参照ライン40bごとに、副走査方向Y上流側の画素
の濃度値と、その画素に隣接する副走査方向Y下流側の
画素の濃度値との差に基づいて画素対を検出する。各副
走査方向画素対検出部41bにおける画素対の検出結果
は、副走査方向計数部42bに与えられる。
【0100】本実施の形態において、画素対の検出に用
いられる主走査方向参照ライン40aおよび副走査方向
参照ライン40bは、図8に示す注目画素34を中心と
する注目画像領域35内において、注目画素34をそれ
ぞれ含む主走査方向および副走査方向参照ライン40
a,40bである。
【0101】主走査方向計数部42aは、各主走査方向
画素対検出部41aにおける画素対の検出結果に基づい
て、主走査方向Xにおける画素対の数を計数し、その計
数結果を主走査方向比較器43aに与える。副走査方向
計数部42bは、各副走査方向画素対検出部41bにお
ける画素対の検出結果に基づいて、副走査方向Yにおけ
る画素対の数を計数し、その計数結果を副走査方向比較
器43bに与える。
【0102】主走査方向比較器43aは、主走査方向計
数部42aにおける計数結果と主走査方向しきい値TH
Xとを比較して、その比較結果を画素対数総合判定部4
4に与える。主走査方向しきい値THXは、第2しきい
値に含まれ、0以上n以下の定数である。主走査方向比
較器43aは、主走査方向計数部42aにおける計数結
果が、主走査方向しきい値THXを越える場合、「1」
を表す信号を画素対数総合判定部44に与え、主走査方
向計数部42aにおける計数結果が、主走査方向しきい
値THX以下である場合、「0」を表す信号を画素対数
総合判定部44に与える。
【0103】副走査方向比較器43bは、副走査方向計
数部42bにおける計数結果と副走査方向しきい値TH
Yとを比較して、その比較結果を画素対数総合判定部4
4に与える。副走査方向しきい値THYは、第2しきい
値に含まれ、0以上m以下の定数である。副走査方向比
較器43bは、副走査方向計数部42bにおける計数結
果が、副走査方向しきい値THYを越える場合、「1」
を表す信号を画素対数総合判定部44に与え、副走査方
向計数部42bにおける計数結果が、副走査方向しきい
値THY以下である場合、「0」を表す信号を画素対数
総合判定部44に与える。主走査方向しきい値THXお
よび副走査方向しきい値THYは、予め定める第2しき
い値に含まれる。
【0104】画素対数総合判定部44は、主走査方向比
較器43aおよび副走査方向比較器43bにおける各比
較結果に基づいて、注目画像領域35内に画素対がある
か否かを判定する。画素対数総合判定部44は、主走査
方向比較器43aおよび副走査方向比較器43bのいず
れかによって、「1」を表す信号が与えられた場合、
「1」を表す、すなわち注目画像領域35内に、立上り
および立下りの関係を示す画素の組をともに含む画素対
があることを表すText信号を統括判定部7に与え、
主走査方向比較器43aおよび副走査方向比較器43b
の両方によって、「0」を表す信号が与えられた場合、
「0」を表す、すなわち注目画像領域内に、立上りおよ
び立下りの関係を示す画素の組をともに含む画素対がな
いことを表すText信号を統括判定部7に与える。
【0105】このように画素対数判定部6によって、注
目画像領域35における立上りおよび立下りの関係を示
す画素の組を含む画素対の数を求めることによって、注
目画像領域35の特徴量を得ることができる。画素対の
数は、文字領域、写真領域および網点領域の各画像領域
ごとにそれぞれ異なった傾向を示す。文字領域では、各
文字部分の濃度値の変化を見ると、濃度値が増加する隣
接する2つの文字部分の組と、濃度値が減少する隣接す
る2つの文字部分の組とが対になって存在する、すなわ
ち立上りおよび立下りの関係を示す画素の組を、ともに
含む画素対が存在するという特徴がある。この特徴は、
写真領域には見られない。
【0106】このように特徴量である画素対の数を利用
することによって、画素対数判定部6では、注目画素3
4が文字領域に属するか否かが判定される。さらに画素
対は、主走査方向Xおよび副走査方向Yの両方の走査方
向で検出されるので、画素対数判定部6における判定の
精度を向上させることができる。したがって統括判定部
7によって、画素値変化度判定部5および画素対数判定
部6における各判定結果を総合して、判定されることに
よって、注目画素が写真領域に属するエッジ画素である
と誤って判定することが防止され、文字領域に属するエ
ッジ画素を精度よく抽出することができる。
【0107】図9は、有彩無彩判定部22の構成を示す
ブロック図である。有彩無彩判定部22は、最大値算出
部60、最小値算出部61、有彩無彩差分器62および
有彩無彩比較器63を含んで構成される。最大値算出部
60は、与えられる信号に基づいて、最大値を算出す
る。シアン信号C、マゼンタ信号Mおよびイエロー信号
Yeが、入力処理部16より最大値算出部22に与えら
れると、最大値算出部22は、注目画素34におけるシ
アン、マゼンタおよびイエローの各濃度値のうち最大値
を算出する。最大値算出部22は、算出された最大値を
表す信号を有彩無彩差分器62に与える。
【0108】最小値算出部61は、与えられる信号に基
づいて、最小値を算出する。シアン信号C、マゼンタ信
号Mおよびイエロー信号Yeが、入力処理部16より最
小値算出部61に与えられると、最小値算出部61は、
注目画素34におけるシアン、マゼンタおよびイエロー
の各濃度値のうち最小値を算出する。最小値算出部61
は、算出された最小値を表す信号を有彩無彩差分器62
に与える。
【0109】有彩無彩差分器62は、最大値算出部60
および最小値算出部61における算出結果に基づいて、
注目画素34における濃度値の最大値と濃度値の最小値
との差、すなわち差分値を求める。有彩無彩差分器62
は、求められた差分値を表す信号を有彩無彩比較器63
に与える。
【0110】有彩無彩比較器63は、有彩無彩差分器6
2からの信号に基づいて、差分値と予め定める最大最小
しきい値THcとを比較し、差分値が最大最小しきい値
THc以下である場合、「ON」を表す有彩無彩信号を
後段の黒生成下色除去部19、空間フィルタ部20およ
び中間調生成部21に与え、差分値が最大最小しきい値
THcを越える場合、「OFF」を表す有彩無彩信号を
黒生成下色除去部19、空間フィルタ部20および中間
調生成部21に与える。有彩無彩比較器63において、
差分値が最大最小しきい値THc以下になる場合、すな
わち注目画素34の色成分の各濃度値に大きな差がない
場合、有彩無彩比較器63において、注目画素34は、
無彩色を表す画素であると判定される。逆に有彩無彩比
較器63において、差分値が最大最小しきい値THcを
越える場合、すなわち注目画素34の色成分の各濃度値
に大きな差がある場合、注目画素34は、有彩色を表す
画素であると判定される。
【0111】図10は、画像処理装置12における各種
処理の手順を示すフローチャートである。ステップs0
において、画像入力装置11によって原稿の全体画像が
読込まれると、A/D変換部14、シェーディング補正
部15および入力処理部16で上述のように処理され
る。その後シアン信号C、マゼンタ信号Mおよびイエロ
ー信号Yeが、入力処理部16より領域分離処理部17
に与えられてステップs1、ステップs2およびステッ
プs3の領域分離処理に進む。
【0112】ステップs1において、文字エッジ判定部
1によって、注目画素34が文字領域に属するエッジ画
素であるか否かを判定するための文字エッジ判定処理
が、図11に示す手順に従って処理されて、すべての手
順を終了してステップs1に復帰して、ステップs4に
進む。
【0113】ステップs2において、有彩無彩判定部2
2によって、注目画素34が無彩色を表す画素であるか
否かを判定する有彩無彩判定処理されて、ステップs4
に進む。
【0114】ステップs3において、網点判定部23に
よって、注目画素34が網点画素であるか否かを判定す
る網点判定処理されて、ステップs4に進む。
【0115】ステップs4において、網点判定部23に
よって、注目画素34が網点画素であると判定された場
合、ステップs10に進み、注目画素34が非網点画素
であると判定された場合、ステップs5に進む。
【0116】ステップs5において、文字エッジ判定部
1の総合判定部3によって、注目画素34が文字エッジ
画素であると判定された場合、ステップs6に進み、注
目画素34が文字エッジ画素ではないと判定された場
合、ステップs11に進む。
【0117】ステップs6において、有彩無彩判定部2
2によって、注目画素34が無彩色を表す画素であると
判定された場合、ステップs7に進み、注目画素34が
無彩色ではない、すなわち有彩色であると判定された場
合、ステップs8に進む。
【0118】ステップs7において、黒生成下色除去部
19によって、墨量を大きくする、すなわち黒生成率を
高くするように黒生成処理された後、ステップs8に進
む。
【0119】ステップs8において、空間フィルタ部2
0によって、画像出力時に、文字の再現性が向上するよ
うに、文字領域に対して鮮鋭化処理されて、ステップs
9に進む。
【0120】ステップs9において、中間調生成部21
によって、文字領域に対して、文字領域の解像度を高め
るための解像度重視の処理が施されて、ステップs13
に進んですべての処理を終了する。
【0121】ステップs10において、空間フィルタ部
20によって、網点領域に対して、上述のように平滑化
処理されて、ステップs12に進む。
【0122】ステップs11において、空間フィルタ部
20によって、文字領域および網点領域のいずれの領域
であるか判定しにくい領域に対して、適応化混合処理さ
れて、ステップs12に進む。
【0123】ステップs12において、中間調生成部2
1によって、網点領域と、文字領域および網点領域のい
ずれの領域であるか判定しにくい領域とに対して、階調
再現性重視の処理が施されて、ステップs13に進んで
すべての処理を終了する。
【0124】図11は、ステップs1の文字エッジ判定
処理のサブルーチンを示すフローチャートである。ステ
ップa0において、入力処理部16よりシアン信号C、
マゼンタ信号Mおよびイエロー信号Yeが、文字エッジ
判定部1に与えられると、文字エッジ判定処理を開始し
て、ステップa1に進む。
【0125】ステップa1において、注目画素34を中
心とする注目画像領域内の各画素の濃度値が、ラインメ
モリ4により保持されて、ステップa2に進む。
【0126】ステップa2において、画素値変化度判定
部5によって、画素値変化度判定処理(画素値変化度判
定工程)が施される。画素値変化度判定処理は、注目画
像領域35に対して、注目画素34の画素値と、注目画
像領域35内の注目画素34を除く他の画素の画素値と
の差に基づいて、注目画素34が、エッジ画素であるか
否かを判定するエッジ判定処理における処理である。こ
の画素値変化度判定処理によって、注目画素34が、文
字領域に属する画素の候補であるか否かが判定される。
この画素値変化度判定処理が、図12に示す手順に従っ
て、画素値変化度判定部5によって処理されて、すべて
の手順を終了してステップa2に復帰して、ステップa
3に進む。
【0127】ステップa3において、画素値変化度判定
部5による画素値変化度判定処理によって、注目画素3
4がエッジ画素であると判定されると、ステップa4に
進み、注目画素34がエッジ画素ではないと判定される
と、ステップa7に進む。
【0128】ステップa4において、画素対数判定部6
によって、画素対数判定処理(画素対数判定工程)が施
される。画素対数判定処理は、画素対の数に基づいて、
注目画素34が文字領域35、すなわち文字領域に属す
るか否かを判定する処理である。この画素対数判定処理
によって、注目画素34が、文字領域に属する画素の候
補であるか否かが判定される。この画素対数判定処理
が、図13に示す手順に従って、画素対数判定部6によ
って処理されて、すべての手順を終了してステップa4
に復帰して、ステップa5に進む。
【0129】ステップa5において、画素対数判定部6
による画素対数判定処理によって、注目画像領域内に、
立上りおよび立下りをともに含む画素対があると判定さ
れると、ステップa6の総合判定処理(総合判定工程)
に進み、注目画像領域内に、立上りおよび立下りをとも
に含む画素対がないと判定されると、ステップa7の総
合判定処理(総合判定工程)に進む。
【0130】ステップa6およびステップa7の総合判
定処理は、ステップa2の画素値変化度判定工程および
ステップa4の画素対数判定工程における各判定結果に
基づいて、注目画素34が、抽出すべき文字領域に属す
るか否かを判定する総合判定工程における処理である。
【0131】ステップa6において、画素値変化度判定
工程および画素対数判定工程における各判定結果に基づ
いて、注目画素34が、文字領域に属する文字エッジ画
素であると判定されて、ステップa8に進んで文字エッ
ジ判定処理のすべての手順を終了して、図10に示すス
テップs4に進む。
【0132】ステップa7において、画素値変化度判定
工程および画素対数判定工程における各判定結果に基づ
いて、注目画素34が文字領域に属さない非文字エッジ
画素であると判定されて、ステップa8に進んで文字エ
ッジ判定処理のすべての手順を終了して、図10に示す
ステップs4に進む。
【0133】図12は、ステップa2の画素値変化度判
定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。ス
テップb0において、注目画像領域内の各画素の画素値
が、ラインメモリ4より読出されると、画素値変化度判
定処理を開始して、ステップb1に進む。
【0134】ステップb1において、初期値0の副走査
方向変数qの値を−1に置換えて、ステップb2に進
む。ステップb2において、初期値0の主走査方向変数
pの値を−1に置換えて、ステップb3に進む。
【0135】ステップb3において、注目画素34の濃
度値と近傍画素36の濃度値との差の絶対値が、濃度差
しきい値THeを越える場合、ステップb7に進み、注
目画素34の濃度値と近傍画素の濃度値との差の絶対値
が、濃度差しきい値THe以下である場合、ステップb
4に進む。
【0136】ステップb4において、主走査方向変数p
が1よりも小さいか否かが判定される。ステップb4に
おいて、画素値変化度判定部5によって、主走査方向変
数pが1よりも小さいと判定された場合、ステップb8
に進み、主走査方向変数pが1以上であると判定された
場合、ステップb5に進む。
【0137】ステップb5において、副走査方向変数q
が1よりも小さいか否かが判定される。ステップb5に
おいて、画素値変化度判定部5によって、副走査方向変
数qが1よりも小さいと判定された場合、ステップb9
に進み、副走査方向変数qが1以上であると判定された
場合、ステップb6に進む。
【0138】ステップb6において、画素値変化度判定
部5によって、注目画素34がエッジ画素ではないと判
定されて、ステップb10に進んでステップa2に復帰
し、画素値変化度判定処理のすべての手順を終了する。
【0139】ステップb7において、画素値変化度判定
部5によって、注目画素34がエッジ画素であると判定
されて、ステップb10に進んでステップa2に復帰
し、画素値変化度判定処理のすべての手順を終了する。
【0140】ステップb8において、主走査方向変数p
が、主走査方向変数pに1を加算した値に置換えられて
ステップb3に進む。
【0141】ステップb9において、副走査方向変数q
が、副走査方向変数qに1を加算した値に置換えられて
ステップb2に進む。
【0142】図13は、ステップa4の画素対数判定処
理のサブルーチンを示すフローチャートである。ステッ
プc0において、注目画像領域35内の各画素の画素値
が、ラインメモリ4より読出されると、画素対数判定処
理を開始して、ステップc1に進む。
【0143】ステップc1において、注目画像領域35
内の主走査方向Xのライン番号iが、任意の自然数SX
に置換えられるとともに、立上りおよび立下りをともに
含む画素対を有する主走査方向参照ライン40aのカウ
ント値CountXが、初期値0に置換えられてステッ
プc2に進む。任意の自然数SXは、1以上n以下の予
め定める自然数である。本実施の形態において、任意の
自然数SXは、{(n−1)/2}+1である。
【0144】ステップc2において、ライン番号i番目
の主走査方向参照ライン40aにおいて、主走査方向画
素対検出部41aによって、立上りおよび立下りの関係
を示す隣接する2つの画素の組を検出する処理がそれぞ
れ施されて、ステップc3に進む。
【0145】ステップc3において、主走査方向画素対
検出部41aによって、立上りおよび立下りの関係を示
す画素の組をともに含む画素対が検出された場合、ステ
ップc4に進み、立上りおよび立下りをともに含む画素
対が検出されなかった場合、ステップc5に進む。
【0146】ステップc4において、主走査方向計数部
42aによって、立上りおよび立下りの関係を示す画素
の組をともに含む画素対を有する主走査方向参照ライン
40aのカウント値CountXに1だけ加算されて、
ステップc5に進む。
【0147】ステップc5において、画素対数判定部6
によって、主走査方向Xのライン番号iが、任意の自然
数EXに等しいか否かが判定される。任意の自然数EX
は、1以上n以下の予め定める自然数であって、自然数
SX以上である。本実施の形態おいて、任意の自然数E
Xは、自然数SXに等しい、すなわち{(n−1)/
2}+1である。
【0148】ステップc5において、主走査方向Xのラ
イン番号iが、自然数EXに等しいと判定された場合、
ステップc6に進む。ステップc5において、主走査方
向Xのライン番号iが自然数EXに等しくないと判定さ
れた場合、ステップc14に進み、ステップc14にお
いて、主走査方向Xのライン番号iが、ライン番号iに
間隔dxと1とを加算した値に置換えられて。ステップ
c2に進む。間隔dxは、予め定める0以上(n−2)
以下の定数であって、2つの主走査方向参照ライン40
aの間隔を示す。
【0149】ステップc6において、立上りおよび立下
りの関係を示す画素の組をともに含む画素対を有する主
走査方向参照ライン40aのカウント値CountX
が、主走査方向比較器43aによって、主走査方向しき
い値THXと比較される。ステップc6において、立上
りおよび立下りをともに含む画素対を有する主走査方向
参照ライン40aのカウント値CountXが、主走査
方向しきい値THXを越える場合、ステップc15に進
み、立上りおよび立下りの関係を示す画素の組をともに
含む画素対を有する主走査方向参照ライン40aのカウ
ント値CountXが、主走査方向しきい値THX以下
である場合、ステップc7に進む。
【0150】ステップc7において、注目画像領域35
内の副走査方向Yのライン番号jが、任意の自然数SY
に置換えられるとともに、立上りおよび立下りの関係を
示す画素の組をともに含む画素対を有する副走査方向参
照ライン40bのカウント値CountYが、初期値0
に置換えられてステップc8に進む。任意の自然数SY
は、1以上m以下の予め定める自然数である。本実施の
形態において、任意の自然数SYは、{(m−1)/
2}+1である。
【0151】ステップc8において、ライン番号j番目
の副走査方向参照ライン40bにおいて、副走査方向画
素対検出部41bによって、立上りおよび立下りの関係
を示す隣接する2つの画素の組を検出する処理が施され
て、ステップc9に進む。
【0152】ステップc9において、副走査方向画素対
検出部41bによって、立上りおよび立下りの関係を示
す画素の組をともに含む画素対が検出された場合、ステ
ップc10に進み、立上りおよび立下りをともに含む画
素対が検出されなかった場合、ステップc11に進む。
【0153】ステップc10において、副走査方向計数
部42bによって、立上りおよび立下りの関係を示す画
素の組をともに含む画素対を有する副走査方向参照ライ
ン40bのカウント値CountYに1だけ加算され
て、ステップc11に進む。
【0154】ステップc11において、画素対数判定部
6によって、副走査方向Yのライン番号jが、任意の自
然数EYに等しいか否かが判定される。任意の自然数E
Yは、1以上m以下の予め定める自然数であって、自然
数SY以上である。本実施の形態おいて、任意の自然数
EYは、自然数SYに等しい、すなわち{(m−1)/
2}+1である。
【0155】ステップc11において、副走査方向Yの
ライン番号jが自然数EYに等しいと判定された場合、
ステップc12に進む。ステップc11において、副走
査方向Yのライン番号jが、自然数EYに等しくないと
判定された場合、ステップc16に進み、ステップc1
6において、副走査方向Yのライン番号jが、ライン番
号jに間隔dyと1とを加算した値に置換えられて、ス
テップc8に進む。間隔dyは、予め定める0以上(m
−2)以下の定数であって、2つの副走査方向参照ライ
ン40bの間隔を示す。
【0156】ステップc12において、立上りおよび立
下りの関係を示す画素の組をともに含む画素対を有する
副走査方向参照ライン40bのカウント値CountY
が、副走査方向比較器43bによって、副走査方向しき
い値THYと比較される。ステップc12において、立
上りおよび立下りの関係を示す画素の組をともに含む画
素対を有する副走査方向参照ライン40bのカウント値
CountYが、副走査方向しきい値THYを越える場
合、ステップc15に進み、立上りおよび立下りをとも
に含む画素対を有する副走査方向参照ライン40bのカ
ウント値CountYが、副走査方向しきい値THY以
下である場合、ステップc13に進む。
【0157】ステップc13において、画素対数総合判
定部44によって、主走査方向参照ライン40aおよび
副走査方向参照ライン40bに、立上りおよび立下りの
関係を示す画素の組をともに含む画素対がないと判定さ
れて、ステップc17に進んでステップa4に復帰し、
画素対数判定処理のすべての手順を終了する。
【0158】ステップc15において、画素対数総合判
定部44によって、主走査方向参照ライン40aおよび
副走査方向参照ライン40bに、立上りおよび立下りの
関係を示す画素の組をともに含む画素対があると判定さ
れて、ステップc17に進んでステップa4に復帰し、
画素対数判定処理のすべての手順を終了する。
【0159】上述の実施の形態は、本発明の例示にすぎ
ず、本発明の範囲内において、構成を変更することがで
きる。たとえば図11に示す文字エッジ判定処理におい
て、ステップa2の画素値変化度判定処理は、ステップ
a4の画素対数判定処理よりも先に処理されているが、
処理の順番はこれに限らず並列して処理を行ってもよ
い。また画素値変化度判定処理および画素対数判定処理
の前に、操作者が第1および第2しきい値を設定するこ
とができるしきい値設定処理を設けてもよい。
【0160】また統括判定部7、第1論理積部49a、
第2論理積部49bおよび画素対数有無判定部52は、
複数の入力信号に対して、入力信号の論理積を求めた結
果を出力信号とするAND回路によって実現されてもよ
いし、総合判定部3、画素対数総合判定部44、第1論
理和部51aおよび第2論理和部51bは、複数の入力
信号に対して、入力信号の論理和を求めた結果を出力信
号とするOR回路によって実現されてもよい。
【0161】図14は、複数の主走査方向参照ライン4
0aおよび副走査方向参照ライン40bを用いて、画素
対を検出する場合の注目画像領域35を示す図である。
図15は、すべての主走査方向参照ライン40aおよび
副走査方向参照ライン40bを用いて、画素対を検出す
る場合の注目画像領域35を示す図である。本実施の形
態では、注目画像領域35における画素対の検出には、
注目画素34を含む1つの主走査方向参照ライン40a
と、注目画素34を含む1つの副走査方向参照ライン4
0bとを用いたが、本発明の実施の第2の形態として、
たとえば注目画像領域35において、複数の主走査方向
参照ライン40aおよび副走査方向参照ライン40bを
用いて、画素対を検出する構成にしてもよい。その他の
構成は、図2に示す画像形成装置10の構成と同様であ
る。同様の構成については、説明を省略し、同様の参照
符号を付す。
【0162】注目画素34を中心とし、m×n個の画素
を含む注目画像領域35において、主走査方向Xの参照
ラインは、注目画素34を含む主走査方向参照ライン4
0a、すなわちライン番号{(n−1)/2}+1番目
の主走査方向参照ライン40aと、この主走査方向参照
ライン40aの副走査方向Y上流側から下流側にわたっ
て、予め定める間隔dxおきに得られる複数の主走査方
向参照ライン40aとを用いて、画素対数判定処理が施
される。
【0163】本実施の形態では、注目画素34に対する
判定の精度がさらに向上するように、注目画像領域35
内のすべての主走査方向参照ライン40aを用いて、画
素対数判定処理をしてもよい。注目画像領域35内のす
べての主走査方向参照ライン40aを用いて、画素対を
検出する場合には、上述の間隔dxを零とし、ステップ
c1における自然数SXを1とし、ステップ5における
自然数EXをnとして、すべての主走査方向参照ライン
40aに対して画素対を検出する処理が施される。
【0164】上述のように複数の主走査方向参照ライン
40aを用いて、立上りおよび立下りの関係を示す画素
の組をともに含む画素対の数が、主走査方向計数部42
aによって計数される。この計数結果、すなわちカウン
ト値CountXと主走査方向しきい値THXとが、主
走査方向比較器43aによって比較されることによっ
て、立上りおよび立下りの関係を示す画素の組をともに
含む画素対があるか否かが判定される。
【0165】副走査方向Yの参照ラインは、注目画素3
4を含む副走査方向参照ライン40b、すなわちライン
番号{(m−1)/2}+1番目の副走査方向参照ライ
ン40bと、この副走査方向参照ライン40aの主走査
方向X上流側から下流側にわたって、間隔dyおきに得
られる複数の副走査方向参照ライン40bとを用いて、
画素対数判定処理が施される。
【0166】本実施の形態では、注目画素34に対する
判定の精度がさらに向上するように、注目画像領域35
内のすべての副走査方向参照ライン40bを用いて、画
素対数判定処理をしてもよい。注目画像領域35内のす
べての副走査方向参照ライン40bを用いて、画素対を
検出する場合には、上述の間隔dyを零とし、ステップ
c7における自然数SYを1とし、ステップc11にお
ける自然数EYをmとして、すべての副走査方向参照ラ
イン40bに対して画素対を検出する処理が施される。
【0167】上述の複数の副走査方向参照ライン40b
を用いて、立上りおよび立下りの関係を示す画素の組を
ともに含む画素対の数が、副走査方向計数部42bによ
って計数される。この計数結果、すなわちカウント値C
ountYと副走査方向しきい値THYとが、副走査方
向比較器43bによって比較されることによって、立上
りおよび立下りの関係を示す画素の組をともに含む画素
対があるか否かが判定される。
【0168】文字領域では、エッジ画素が複数の主走査
方向および副走査方向参照ライン40a,40bにわた
って連続して存在するという特徴があるので、立上りお
よび立下りの関係を示す画素の組をともに含む画素対が
複数の主走査方向および副走査方向参照ライン40a,
40bで検出される。写真領域では、このような特徴は
ほとんど見られない。このように複数の主走査方向参照
ライン40aおよび副走査方向参照ライン40bを用い
て、立上りおよび立下りの関係を示す画素の組をともに
含む画素対を検出することによって、注目画素34に対
する判定の精度を向上させることができる。したがって
注目画素34が写真領域に属すると誤って判定されるこ
とを防止して、文字領域に属する画素をさらに精度よく
抽出することができる。
【0169】図16は、本発明の実施の第3の形態であ
るコンピュータシステム70の構成を示す図である。本
実施の形態は、図2に示す画像形成装置10の代わり
に、本発明の画像処理方法を、コンピュータに実行させ
るためのプログラムを用いて、コンピュータ読取り可能
な記録媒体に上述のプログラムを記録するように構成さ
れる。これによって本発明の画像処理方法を実行するた
めのプログラムを記録した記録媒体を持運びできる。
【0170】コンピュータシステム70は、コンピュー
タ71、画像表示装置73、画像入力装置74、画像出
力装置であるプリンタ75、入力装置であるキーボード
76およびマウス77を含んで構成される。コンピュー
タ71は、コンピュータ71から分離可能な記録媒体で
あるリードオンリーメモリ(read only memory:略称R
OM、以下ROMという)72を含んで構成される。
【0171】コンピュータシステム70では、上述のプ
ログラムがROM72に記録される。コンピュータ71
が、ROM72から上述のプログラムを読取り、実行す
ることによって、本発明の画像処理方法が施される。ま
た図示しない外部記憶装置であるプログラム読取り装置
に、上述のプログラムが記録される記録媒体を挿入する
ことによって、この記録媒体から上述のプログラムを読
込ませて、コンピュータに本発明の画像処理方法を実行
させてもよい。
【0172】画像表示装置73は、コンピュータ71に
よる処理結果を表示する装置であって、たとえばシーア
ールティーディスプレイ(cathode ray tube display:
略称CRTディスプレイ)および液晶ディスプレイが用
いられる。画像入力装置74は、原稿に形成される画像
を読取る装置であって、たとえばフラットベッドスキャ
ナ、フィルムスキャナおよびデジタルカメラが用いられ
る。プリンタ75は、コンピュータ71による処理結果
を画像として記録材に形成する。さらにコンピュータシ
ステム70には、たとえば通信ネットワークを介して、
サーバーに接続するための通信手段であるモデムが設け
られてもよい。
【0173】上述のプログラムにおいて、操作者は、画
素値変化度判定処理および画素対数判定処理の前のしき
い値設定処理によって、上述の画素値変化度判定処理に
おける第1しきい値および画素対数判定処理における第
2しきい値を、任意に設定することができる。これによ
って画像表示装置73に示される結果に応じて、第1し
きい値および第2しきい値を改めて設定して、操作者の
好みに応じた処理ができる。したがって上述の画像処理
を繰返すことによって、操作者が望む処理結果を得るこ
とができる。第1および第2しきい値は、操作者がキー
ボード76およびマウス77を用いることによって、直
接設定されてもよいし、第1および第2しきい値を表す
シンボルを、操作者がマウス77を用いてドラッグし
て、しきい値設定処理を開始することによって、設定さ
れてもよい。
【0174】上述のプログラムは、マイクロプロセッサ
によって記録媒体から読出されることによって、コンピ
ュータに実行される構成であってもよいし、読出された
プログラムは、コンピュータ71に設けられるプログラ
ム記憶エリアに一旦転送されてから、実行される構成で
あってもよい。
【0175】上述の記録媒体は、コンピュータ71と分
離できるように構成され、磁気テープおよびカセットテ
ープによって固定的にプログラムを記録する媒体であっ
てもよい。その他の記録媒体の一例として、磁気ディス
クの場合には、フレキシブルディスクおよびハードディ
スク、ならびに光ディスクの場合には、コンパクトディ
スク−リードオンリーメモリ(compact disk - read on
ly memory:略称CD−ROM)、マグネットオプティ
カル(magneto optical:略称MO)、ミニディスク(m
inidisk:略称MD)、デジタルバーサタイルディスク
(digitalversatile disk:略称DVD)を、記録媒体
として用いてもよい。
【0176】また半導体メモリであるマスクロム(mask
read only memory:略称マスクROM)、イーピーロ
ム(erasable programmable read only memory:略称E
PROM)、イーイーピーロム(electrically erasabl
e programmable read onlymemory:略称EEPRO
M)、およびフラッシュロムを記録媒体として用いるこ
ともできる。
【0177】本実施の形態のコンピュータシステム70
は、インターネットを含む通信ネットワークに接続可能
な構成であってもよく、通信ネットワークを介して上述
のプログラムをハードディスクに転送し、記録するよう
に流動的にプログラムを記録する記録媒体であってもよ
い。このように通信ネットワークを介して上述のプログ
ラムをダウンロードする場合には、上述のプログラムを
転送、すなわちダウンロードするためのダウンロードプ
ログラムは、予めコンピュータシステム70に記録され
ているか、あるいは別な記録媒体からコンピュータシス
テム70に導入、すなわちインストールされるものであ
ってもよい。
【0178】
【発明の効果】本発明によれば、文字領域以外の画像領
域に属する画素が、文字領域に属する画素であると誤っ
て判定されることを防止して、抽出すべき文字領域に属
する画素を精度よく抽出することができる。これによっ
て写真領域内のエッジ画素を、文字領域内のエッジ画素
であると誤判定することなく、文字領域内のエッジ画素
を精度よく抽出することができる。したがって文字領域
および写真領域の各画像領域に対して、画像出力時の再
現性が向上するように適切に画像処理することができ
る。
【0179】また本発明によれば、複数の走査方向に関
して、画素対の数を求めて判定することによって、判定
の精度をさらに向上させることができるので、文字領域
以外の画像領域に属する画素が、文字領域に属する画素
であると誤って判定されることを防止したうえで、抽出
すべき文字領域に属する画素を、さらに精度よく抽出す
ることができる。これによって抽出すべき文字領域に属
する画素に対して、画像出力時に再現性が向上するよう
に画像処理することができる。したがって文字領域およ
び写真領域の各画像領域に対して、画像出力時の再現性
が向上するように適切に画像処理することができる。
【0180】また本発明によれば、抽出すべき文字領域
以外の画像領域に属する画素が、抽出すべき文字領域に
属する画素であると誤って判定されることを防止して、
抽出すべき文字領域に属する画素を、画像処理装置によ
って精度よく抽出することができる。これによって抽出
すべき文字領域を含む複数の画像領域に対して、各画像
領域に応じた画像処理をすることができる。したがって
文字領域および写真領域の各画像領域に対して、画像出
力時の再現性が向上するように適切に画像処理すること
ができるので、画像出力時に原稿に形成される画像の再
現性が向上した高品質の画像を出力することができる。
【0181】また本発明によれば、エッジ判定工程、画
素対数判定工程および総合判定工程を含む画像処理方法
をコンピュータに実行させるためのプログラムで表すこ
とができる。このようなプログラムに基づいて、コンピ
ュータに上述のような画像処理を実行させることができ
る。したがってコンピュータによって画像処理を自動的
に実行させて、全体画像から抽出すべき文字領域に属す
る画素を精度よく抽出することができる。
【0182】また本発明によれば、操作者が、エッジ判
定工程で用いられる第1しきい値と、画素対数判定工程
で用いられる第2しきい値とを、エッジ判定工程および
画素対数判定工程の前のしきい値設定工程で設定するこ
とができる。このように操作者が、第1および第2しき
い値を自由に設定することによって、操作者の好みに応
じた画像処理ができるとともに、画像表示装置に示され
る結果および画像出力装置による出力結果に応じて、改
めて設定し直すことができる。したがって上述の画像処
理を繰返すことによって、操作者が望む処理結果を得る
ことができる。
【0183】また本発明によれば、全体画像から文字領
域を抽出する画像処理方法を表すプログラムを、コンピ
ュータによって読取り可能な記録媒体に記録させること
ができる。記録されたプログラムを記録媒体からコンピ
ュータに読込ませて、このプログラムを自動的に実行さ
せることによって、全体画像から文字領域に属する画素
を精度よく抽出することができる。たとえばデジタルシ
グナルプロセッサ(digital signal processor:略称D
SP)を用いてソフト処理をする画像処理装置に対し
て、書換え可能な記録媒体にプログラムを読込ませるこ
ともできる。これによって上述の画像処理を画像処理装
置に実行させることによって、文字領域に属する画素を
精度よく抽出できる。このように抽出された画素に対し
て、適切な処理を施して、画像出力時に再現性が向上し
た高品質の画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1の形態の文字エッジ判定部
1を示すブロック図である。
【図2】文字エッジ判定部1を有する画像形成装置10
を示すブロック図である。
【図3】画素値変化度判定部5の構成を示すブロック図
である。
【図4】注目画像領域35を示す図である。
【図5】画素対数判定部6の構成を示すブロック図であ
る。
【図6】主走査方向画素対検出部41aおよび副走査方
向画素対検出部41bの構成を示すブロック図である。
【図7】画素の画素値と立上りとの関係および画素の画
素値と立下りとの関係を示す図である。
【図8】画素対を検出するための画素列を示す図であ
る。
【図9】有彩無彩判定部22の構成を示すブロック図で
ある。
【図10】画像処理装置12における各種処理の手順を
示すフローチャートである。
【図11】ステップs1の文字エッジ判定処理のサブル
ーチンを示すフローチャートである。
【図12】ステップa2の画素値変化度判定処理のサブ
ルーチンを示すフローチャートである。
【図13】ステップa4の画素対数判定処理のサブルー
チンを示すフローチャートである。
【図14】複数の主走査方向参照ライン40aおよび副
走査方向参照ライン40bを用いて、画素対を検出する
場合の注目画像領域35を示す図である。
【図15】すべての主走査方向参照ライン40aおよび
副走査方向参照ライン40bを用いて、画素対を検出す
る場合の注目画像領域35を示す図である。
【図16】本発明の実施の第3の形態であるコンピュー
タシステム70の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 文字エッジ判定部 2a シアン判定部 2b マゼンタ判定部 2c イエロー判定部 3 総合判定部 4 ラインメモリ 5 画素値変化度判定部 6 画素対数判定部 7 統括判定部 10 画像形成装置 11 画像入力装置 12 画像処理装置 13 画像出力装置 17 領域分離処理部 34 注目画素 35 注目画像領域 36 近傍画素 70 コンピュータシステム 71 コンピュータ 72 記録媒体

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 注目画素を含む複数の画素を有する注目
    画像領域に対して、注目画素がエッジ画素であるか否か
    を判定するエッジ判定工程と、 注目画像領域内で、所定の走査方向に向かうにつれて画
    素値が増減のいずれか一方に変化する関係を示す隣接す
    る2つの画素の組と、この画素の組と対応し、所定の走
    査方向に向かうにつれて画素値が前記の方向と逆の方向
    に変化する関係を示す隣接する2つの画素の組とを含む
    画素対の数に基づいて、注目画素が抽出すべき文字領域
    に属するか否かを判定する画素対数判定工程と、 エッジ判定工程および画素対数判定工程における各判定
    結果に基づいて、注目画素が、文字領域に属するか否か
    を判定する総合判定工程とを含むことを特徴とする画像
    処理方法。
  2. 【請求項2】 画素対数判定工程は、複数の走査方向に
    関する前記画素対の数に基づいて、注目画素が文字領域
    に属するか否かを判定することを特徴とする請求項1記
    載の画像処理方法。
  3. 【請求項3】 注目画素を含む複数の画素を有する注目
    画像領域に対して、注目画素がエッジ画素であるか否か
    を判定するエッジ判定手段と、 注目画像領域内で、所定の走査方向に向かうにつれて画
    素値が増減のいずれか一方に変化する関係を示す隣接す
    る2つの画素の組と、この画素の組と対応し、所定の走
    査方向に向かうにつれて画素値が前記の方向と逆の方向
    に変化する関係を示す隣接する2つの画素の組とを含む
    画素対の数に基づいて、注目画素が抽出すべき文字領域
    に属するか否かを判定する画素対数判定手段と、 エッジ判定手段および画素対数判定手段における各判定
    結果に基づいて、注目画素が、文字領域に属するか否か
    を判定する総合判定手段とを含むことを特徴とする画像
    処理装置。
  4. 【請求項4】 画素対数判定手段は、複数の走査方向に
    関する前記画素対の数に基づいて、注目画素が文字領域
    に属するか否かを判定することを特徴とする請求項3記
    載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または4記載の画像処理装置を
    含むことを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】 請求項1または2記載の画像処理方法
    を、コンピュータに実行させるためのプログラム。
  7. 【請求項7】 請求項1または2記載の画像処理方法で
    あって、 エッジ判定工程は、予め定める第1しきい値を用いて、
    注目画素がエッジ画素であるか否かを判定し、 画素対数判定工程は、画素対の数と予め定める第2しき
    い値とを比較して、注目画素が文字領域に属するか否か
    を判定し、 エッジ判定工程および画素対数判定工程の前に、第1お
    よび第2しきい値を設定するためのしきい値設定工程を
    含むことを特徴とする画像処理方法を、コンピュータに
    実行させるためのプログラム。
  8. 【請求項8】 請求項6または7記載のプログラムが記
    録されたコンピュータ読取り可能な記録媒体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9754162B2 (en) 2014-12-05 2017-09-05 Samsung Display Co., Ltd. Image processing method and device for adaptive image enhancement
JP2022536778A (ja) * 2019-06-12 2022-08-18 北海恵科光電技術有限公司 文字境界の処理方法、表示パネル及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体

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