JP2003217999A - 磁気シールド体 - Google Patents
磁気シールド体Info
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- JP2003217999A JP2003217999A JP2002009635A JP2002009635A JP2003217999A JP 2003217999 A JP2003217999 A JP 2003217999A JP 2002009635 A JP2002009635 A JP 2002009635A JP 2002009635 A JP2002009635 A JP 2002009635A JP 2003217999 A JP2003217999 A JP 2003217999A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 複雑な形状をした装置に対しても磁気シール
ドが可能な磁気シールド体を提供する。 【解決手段】 2重構造物2の外壁2aと内壁2bの間
には、磁性流体3が満たされ、それにより磁気シールド
が行われている。外壁2aと内壁2bの間隔は、数mm
〜10mmとされている。また磁性流体3は、フェライ
ト等の強磁性体の磁性粒子を、界面活性剤を用いて粘度
の低い炭化水素等の溶媒中に分散させたものを用いる。
製作に際しては、2重構造物2を1.5mm厚の透明アク
リルを用いて組み立て、組み立て後に磁性流体を流入し
ている。このようにすると加工が容易であり、透明アク
リルを用いているため流入状態を確認しながらの作業が
できる。
ドが可能な磁気シールド体を提供する。 【解決手段】 2重構造物2の外壁2aと内壁2bの間
には、磁性流体3が満たされ、それにより磁気シールド
が行われている。外壁2aと内壁2bの間隔は、数mm
〜10mmとされている。また磁性流体3は、フェライ
ト等の強磁性体の磁性粒子を、界面活性剤を用いて粘度
の低い炭化水素等の溶媒中に分散させたものを用いる。
製作に際しては、2重構造物2を1.5mm厚の透明アク
リルを用いて組み立て、組み立て後に磁性流体を流入し
ている。このようにすると加工が容易であり、透明アク
リルを用いているため流入状態を確認しながらの作業が
できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気シールド体に関
するものであり、主に、半導体デバイスの製造工程でリ
ソグラフィーに用いられる荷電粒子線露光装置におい
て、外乱磁場から荷電粒子線の光路内の磁場を目的のも
のに保つために用いられる、荷電粒子線露光装置の磁気
シールド体及び外乱となる磁場を抑制するのに好適な磁
気シールド体に関するものである。
するものであり、主に、半導体デバイスの製造工程でリ
ソグラフィーに用いられる荷電粒子線露光装置におい
て、外乱磁場から荷電粒子線の光路内の磁場を目的のも
のに保つために用いられる、荷電粒子線露光装置の磁気
シールド体及び外乱となる磁場を抑制するのに好適な磁
気シールド体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】荷電粒子線を利用した装置においては、
外乱磁場により電子光学鏡筒の光学特性が劣化しないよ
うに、種々の磁気シールドがなされてきた。例えば、パ
ーマロイ等の初透磁率の高い材料で鏡筒や真空チャンバ
を一重、又は二重、三重に覆ったり、更には鏡筒や真空
チャンバ自体をパーマロイで作成することも行われてき
た。また同様に外乱となる対象物を覆うことで漏れ磁場
を低減する磁気シールドも作成されてきた。
外乱磁場により電子光学鏡筒の光学特性が劣化しないよ
うに、種々の磁気シールドがなされてきた。例えば、パ
ーマロイ等の初透磁率の高い材料で鏡筒や真空チャンバ
を一重、又は二重、三重に覆ったり、更には鏡筒や真空
チャンバ自体をパーマロイで作成することも行われてき
た。また同様に外乱となる対象物を覆うことで漏れ磁場
を低減する磁気シールドも作成されてきた。
【0003】このような磁気シールドの従来例を図5に
示す。11は電子光学鏡筒、12はチャンバ、13は真
空配管、14は荷電粒子源、15は電子ビーム、16は
試料台、17は磁気シールドである。図5においては、
電子光学鏡筒11、チャンバ12の周りを磁気シールド
17で覆うことで、外部磁界がこれら電子光学鏡筒1
1、チャンバ12内に進入するのを防ぎ、それにより、
電子ビーム15の軌道が外部磁界によって乱されるのを
防止する試みがなされてきた。
示す。11は電子光学鏡筒、12はチャンバ、13は真
空配管、14は荷電粒子源、15は電子ビーム、16は
試料台、17は磁気シールドである。図5においては、
電子光学鏡筒11、チャンバ12の周りを磁気シールド
17で覆うことで、外部磁界がこれら電子光学鏡筒1
1、チャンバ12内に進入するのを防ぎ、それにより、
電子ビーム15の軌道が外部磁界によって乱されるのを
防止する試みがなされてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電子線
露光装置は、図5に示されているように、単純な円筒や
箱形状でなく、実際の電子光学鏡筒11の形状は他の構
成と相まって複雑な形状をしており、そのため、磁気シ
ールド17も複雑な形状になっている。そのため製作す
る際には、シールド部材に曲げ等の加工を施さなければ
ならなく、角や端部における継目処理にも工夫を凝らさ
なければならなかった。
露光装置は、図5に示されているように、単純な円筒や
箱形状でなく、実際の電子光学鏡筒11の形状は他の構
成と相まって複雑な形状をしており、そのため、磁気シ
ールド17も複雑な形状になっている。そのため製作す
る際には、シールド部材に曲げ等の加工を施さなければ
ならなく、角や端部における継目処理にも工夫を凝らさ
なければならなかった。
【0005】図6に継目処理の一例を示す。18、19
は磁気シールド部材で、20は磁気シールドテープであ
る。継目においては、その隙間を溶接したり、その隙間
部分に磁気シールド材19や磁気シールドテープ20で
覆いをつけるようにすることが多い。
は磁気シールド部材で、20は磁気シールドテープであ
る。継目においては、その隙間を溶接したり、その隙間
部分に磁気シールド材19や磁気シールドテープ20で
覆いをつけるようにすることが多い。
【0006】角や端部においては特に図6の磁気シール
ド材19のように曲げ加工を施さなければならないこと
が多いが、一般的に磁気シールド材料は、応力をかける
と磁気特性が劣化し、磁気シールド性能が低下するた
め、その劣化を復元するために組み立て前に焼鈍等の後
処理を行っている。すなわち、図6における磁気シール
ド材19は曲げ加工を行っているため、後処理として焼
鈍を行って磁化特性を復元してから使用する。このよう
に、複雑な形状をした磁気シールド体を製作する際に
は、加工の後処理や、設計上の施策無しには製作できな
い状況であった。
ド材19のように曲げ加工を施さなければならないこと
が多いが、一般的に磁気シールド材料は、応力をかける
と磁気特性が劣化し、磁気シールド性能が低下するた
め、その劣化を復元するために組み立て前に焼鈍等の後
処理を行っている。すなわち、図6における磁気シール
ド材19は曲げ加工を行っているため、後処理として焼
鈍を行って磁化特性を復元してから使用する。このよう
に、複雑な形状をした磁気シールド体を製作する際に
は、加工の後処理や、設計上の施策無しには製作できな
い状況であった。
【0007】シールド材の曲げ部での後処理が十分にさ
れていない場合や、角や端部での施策が十分でなく、隙
間があったりするとそのシールド特性は劣化せざるを得
ず、仕様を満足するシールド効果が得られない場合もあ
った。そのような場合には、電子線露光装置を設置する
部屋又は周囲を完全に磁気シールド材で覆うということ
まで行われていた。この磁気的にシールドされた密閉空
間のことを通常はシールドルームと称している。
れていない場合や、角や端部での施策が十分でなく、隙
間があったりするとそのシールド特性は劣化せざるを得
ず、仕様を満足するシールド効果が得られない場合もあ
った。そのような場合には、電子線露光装置を設置する
部屋又は周囲を完全に磁気シールド材で覆うということ
まで行われていた。この磁気的にシールドされた密閉空
間のことを通常はシールドルームと称している。
【0008】このシールドルームにおいては、複雑な形
状部分を減らすことはできるが、加工後処理や、角や端
部の設計上の施策が必要であることは変わらない。
状部分を減らすことはできるが、加工後処理や、角や端
部の設計上の施策が必要であることは変わらない。
【0009】また、磁気シールドと同様に、断熱シール
ドも構造物全体を覆うことが多いが、磁気シールドと断
熱シールドの両方を必要とする場合、従来、磁気シール
ドと断熱部材は別々に設計され付加されていた。磁気シ
ールドルームにおいても、構成材を個々に準備し組み合
わせ、構造部材の共有化を行ったりしていたが、形状上
の制約等もあり、各シールド材を別々に準備することか
ら構成の複雑化、コストアップを余儀なくされていた。
ドも構造物全体を覆うことが多いが、磁気シールドと断
熱シールドの両方を必要とする場合、従来、磁気シール
ドと断熱部材は別々に設計され付加されていた。磁気シ
ールドルームにおいても、構成材を個々に準備し組み合
わせ、構造部材の共有化を行ったりしていたが、形状上
の制約等もあり、各シールド材を別々に準備することか
ら構成の複雑化、コストアップを余儀なくされていた。
【0010】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、複雑な形状をした装置に対しても磁気シールド
が可能な磁気シールド体、さらには、断熱シールド、温
度調整の機能を兼ね備えた磁気シールド体を提供するこ
とを課題とする。
もので、複雑な形状をした装置に対しても磁気シールド
が可能な磁気シールド体、さらには、断熱シールド、温
度調整の機能を兼ね備えた磁気シールド体を提供するこ
とを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第1の手段は、2重構造の構造物の、2重構造の間を
磁性流体で満たした構造を有することを特徴とする磁気
シールド体(請求項1)である。
の第1の手段は、2重構造の構造物の、2重構造の間を
磁性流体で満たした構造を有することを特徴とする磁気
シールド体(請求項1)である。
【0012】本手段においては、2重構造の構造物の、
2重構造の間を磁性流体で満たし、この磁性流体により
磁気シールドの効果を得ている。2重構造物の構造物自
体にも磁気シールド効果を持たせてもよいが、磁性流体
により磁気シールド効果が得られることにより、完全な
磁気シールド効果を持たせなくてもよい。よって、複雑
な形状をした構造として磁気シールド効果が加工劣化し
ても問題とならないので、後処理を必要としない。さら
に、2重構造の構造物を、磁気シールド効果を有しない
加工のし易い材料で製造することもできる。
2重構造の間を磁性流体で満たし、この磁性流体により
磁気シールドの効果を得ている。2重構造物の構造物自
体にも磁気シールド効果を持たせてもよいが、磁性流体
により磁気シールド効果が得られることにより、完全な
磁気シールド効果を持たせなくてもよい。よって、複雑
な形状をした構造として磁気シールド効果が加工劣化し
ても問題とならないので、後処理を必要としない。さら
に、2重構造の構造物を、磁気シールド効果を有しない
加工のし易い材料で製造することもできる。
【0013】すなわち、本手段における2重構造の構造
物の材料は、その間に磁性流体を満たす空間があり、磁
石等の起磁力をもち励起源とならないものであればよ
く、金属・非金属、磁性・非磁性、導体・絶縁体は問わ
ない。ただし、磁性流体を満たすために隙間無く製作で
きるものでなくてはならない。比重の小さい非金属、例
えばアクリル等を用いれば、軽い上、加工・製作が容易
となる。
物の材料は、その間に磁性流体を満たす空間があり、磁
石等の起磁力をもち励起源とならないものであればよ
く、金属・非金属、磁性・非磁性、導体・絶縁体は問わ
ない。ただし、磁性流体を満たすために隙間無く製作で
きるものでなくてはならない。比重の小さい非金属、例
えばアクリル等を用いれば、軽い上、加工・製作が容易
となる。
【0014】ここでいう磁性流体とは、強磁性体である
磁性粒子を界面活性剤の助けをかりて溶媒中に分散させ
たもので、磁性粒子としてはフェライトやマグネタイト
等がある。界面活性剤が磁性粒子と溶媒の仲立ちをして
いることによって磁性体粒子の沈降分離を妨げており、
半永久的に分散させている。溶媒は、水、炭化水素油、
エーテル、エステル等がある。
磁性粒子を界面活性剤の助けをかりて溶媒中に分散させ
たもので、磁性粒子としてはフェライトやマグネタイト
等がある。界面活性剤が磁性粒子と溶媒の仲立ちをして
いることによって磁性体粒子の沈降分離を妨げており、
半永久的に分散させている。溶媒は、水、炭化水素油、
エーテル、エステル等がある。
【0015】シールド材料として磁性流体を使用するこ
とで、その飽和磁束密度は磁性流体の溶媒中の密度で調
整できるためシールド効果を調整することも可能にな
る。さらに、磁性流体の溶媒としてパーマロイ等の磁気
シールド材料より熱伝導率の低い流体を用いることで、
通常の磁性体シールドより断熱効果をあげることができ
る。
とで、その飽和磁束密度は磁性流体の溶媒中の密度で調
整できるためシールド効果を調整することも可能にな
る。さらに、磁性流体の溶媒としてパーマロイ等の磁気
シールド材料より熱伝導率の低い流体を用いることで、
通常の磁性体シールドより断熱効果をあげることができ
る。
【0016】前記課題を解決するための第2の手段は、
前記第1の手段であって、前記2重構造の構造物が、柔
軟性を有する材料で構成されていることを特徴とするも
の(請求項2)である。
前記第1の手段であって、前記2重構造の構造物が、柔
軟性を有する材料で構成されていることを特徴とするも
の(請求項2)である。
【0017】本手段においては、2重構造の構造物の材
料を柔軟性のある材料で構成することによりシールド体
の形状をフレキシブルなものとすることができる。
料を柔軟性のある材料で構成することによりシールド体
の形状をフレキシブルなものとすることができる。
【0018】前記課題を解決するための第3の手段は、
前記第1の手段又は第2の手段であって、前記磁性流体
の溶媒を循環させて使用することを特徴とするもの(請
求項3)である。
前記第1の手段又は第2の手段であって、前記磁性流体
の溶媒を循環させて使用することを特徴とするもの(請
求項3)である。
【0019】本手段においては、磁性流体を循環させて
用いることにより、シールドされる物体から発生する熱
を磁性流体で吸収して外部に放出したり、シールドされ
る物体に磁性流体を介して熱を供給したりすることがで
きる。特に、磁性流体の温度を制御することにより、シ
ールドされる物体の温度調整することができる。なお、
溶媒としては、相対的に熱伝導率の高いものを用いる
と、温度制御の効果が向上する。
用いることにより、シールドされる物体から発生する熱
を磁性流体で吸収して外部に放出したり、シールドされ
る物体に磁性流体を介して熱を供給したりすることがで
きる。特に、磁性流体の温度を制御することにより、シ
ールドされる物体の温度調整することができる。なお、
溶媒としては、相対的に熱伝導率の高いものを用いる
と、温度制御の効果が向上する。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の例を
図を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態の第
1の例である磁気シールド体の概要を示す図である。図
1(a)は外観の斜視図で、(b)はその断面図である。
図1において1は外部磁界からシールドすべき対象物、
もしくは外部に対し磁界を閉じ込めなくてはならない対
象物である。2は2重構造物、2aは2重構造物の外壁
で2bはその内壁である。3は外壁2aと内壁2bの間
に満たされた磁性流体である。外壁2aと内壁2bの間
隔は、数mm〜10mmとされている。2重構造物に磁
性流体が流入する際に滑らか流入することが好ましいた
め、この間隔は大きめにとった方がよい。磁性流体3の
粘性を考えると10mmぐらいが適当である。
図を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態の第
1の例である磁気シールド体の概要を示す図である。図
1(a)は外観の斜視図で、(b)はその断面図である。
図1において1は外部磁界からシールドすべき対象物、
もしくは外部に対し磁界を閉じ込めなくてはならない対
象物である。2は2重構造物、2aは2重構造物の外壁
で2bはその内壁である。3は外壁2aと内壁2bの間
に満たされた磁性流体である。外壁2aと内壁2bの間
隔は、数mm〜10mmとされている。2重構造物に磁
性流体が流入する際に滑らか流入することが好ましいた
め、この間隔は大きめにとった方がよい。磁性流体3の
粘性を考えると10mmぐらいが適当である。
【0021】また磁性流体3は、フェライト等の強磁性
体の磁性粒子を、界面活性剤を用いて粘度の低い炭化水
素等の溶媒中に分散させたものを用いる。この実施の形
態ででは、松本油脂製薬株式会社製「マーポマグナ」
(登録商標)を用いている。2重構造物2の外壁2aと
内壁2bの間隔を5mmとした時に、従来の後処理や継
目処理した1mmパーマロイのシールドの倍のシールド
効果が得られている。製作に際しては、2重構造物を1.
5mm厚の透明アクリルを用いて組み立て、組み立て後
に磁性流体を流入している。このようにすると加工が容
易であり、透明アクリルを用いているため流入状態を確
認しながらの作業ができる。
体の磁性粒子を、界面活性剤を用いて粘度の低い炭化水
素等の溶媒中に分散させたものを用いる。この実施の形
態ででは、松本油脂製薬株式会社製「マーポマグナ」
(登録商標)を用いている。2重構造物2の外壁2aと
内壁2bの間隔を5mmとした時に、従来の後処理や継
目処理した1mmパーマロイのシールドの倍のシールド
効果が得られている。製作に際しては、2重構造物を1.
5mm厚の透明アクリルを用いて組み立て、組み立て後
に磁性流体を流入している。このようにすると加工が容
易であり、透明アクリルを用いているため流入状態を確
認しながらの作業ができる。
【0022】図2は本発明の実施の形態の第2の例の概
要を示す図である。図2において1は外部磁界からシー
ルドすべき対象物、もしくは外部に対し磁界を閉じ込め
なくてはならない対象物である。2は2重構造物、2c
は2重構造物の外壁で2dはその内壁である。3は2c
と2dの間に満たされた磁性流体である。ここで2c、
2dの材料に柔軟性のある材料を用いることにより図2
に示すように対象物1の形状が複雑である場合にも、そ
れに合わせた2重構造物を製作することが容易であり、
効率的な磁気シールドを容易に作成できる。柔軟性のあ
る材料としては、ポリエチレン等樹脂材料やゴムのよう
な弾性体を用いることができる。
要を示す図である。図2において1は外部磁界からシー
ルドすべき対象物、もしくは外部に対し磁界を閉じ込め
なくてはならない対象物である。2は2重構造物、2c
は2重構造物の外壁で2dはその内壁である。3は2c
と2dの間に満たされた磁性流体である。ここで2c、
2dの材料に柔軟性のある材料を用いることにより図2
に示すように対象物1の形状が複雑である場合にも、そ
れに合わせた2重構造物を製作することが容易であり、
効率的な磁気シールドを容易に作成できる。柔軟性のあ
る材料としては、ポリエチレン等樹脂材料やゴムのよう
な弾性体を用いることができる。
【0023】図3は本発明の実施形態の第3の例を示す
概要図である。図3におけるシールド体の構造は図1と
ほとんど同じであるので、図1に示された構成要素と同
じ構成要素には同じ符号を付してその説明を省略する。
3aは熱伝導率の低い溶媒を用いた磁性流体である。こ
のことにより磁気シールド部材自体に断熱シールドの機
能を付加することができる。溶媒3aとしては、通常の
磁気シールド材に用いられる金属より熱伝導率が低いも
のであれば、どのようなものを用いても、従来のものよ
りは断熱シールドの効果がある。この実施の形態では、
エーテルやエステルを用いているが、水を用いてもよ
い。
概要図である。図3におけるシールド体の構造は図1と
ほとんど同じであるので、図1に示された構成要素と同
じ構成要素には同じ符号を付してその説明を省略する。
3aは熱伝導率の低い溶媒を用いた磁性流体である。こ
のことにより磁気シールド部材自体に断熱シールドの機
能を付加することができる。溶媒3aとしては、通常の
磁気シールド材に用いられる金属より熱伝導率が低いも
のであれば、どのようなものを用いても、従来のものよ
りは断熱シールドの効果がある。この実施の形態では、
エーテルやエステルを用いているが、水を用いてもよ
い。
【0024】図4は本発明の実施形態の第4の例を示す
概要図である。図4においても、図1に示された構成要
素と同じ構成要素には同じ符号を付してその説明を省略
する。図4における3bは熱伝導率の高い溶媒を用いた
磁性流体である。ここでは、水を用いている。4は磁性
流体を図中5の方向に循環するための温度調節機能のあ
るポンプである。この実施の形態においては、温度調節
機能のあるポンプで磁性流体3bの温度を調節し、さら
にそれを2重構造の構造物の中を循環させることによ
り、2重構造物の内部の温度を調節し、それにより、対
象物1の温度を調節することができる。
概要図である。図4においても、図1に示された構成要
素と同じ構成要素には同じ符号を付してその説明を省略
する。図4における3bは熱伝導率の高い溶媒を用いた
磁性流体である。ここでは、水を用いている。4は磁性
流体を図中5の方向に循環するための温度調節機能のあ
るポンプである。この実施の形態においては、温度調節
機能のあるポンプで磁性流体3bの温度を調節し、さら
にそれを2重構造の構造物の中を循環させることによ
り、2重構造物の内部の温度を調節し、それにより、対
象物1の温度を調節することができる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複雑な形状をした装置に対しても磁気シールドが可能な
磁気シールド体、さらには、断熱シールド、温度調整の
機能を兼ね備えた磁気シールド体を提供することができ
る。
複雑な形状をした装置に対しても磁気シールドが可能な
磁気シールド体、さらには、断熱シールド、温度調整の
機能を兼ね備えた磁気シールド体を提供することができ
る。
【図1】本発明の実施の形態の第1の例の概要を示す図
である。
である。
【図2】本発明の実施の形態の第2の例の概要を示す図
である。
である。
【図3】本発明の実施の形態の第3の例の概要を示す図
である。
である。
【図4】本発明の実施の形態の第4の例の概要を示す図
である。
である。
【図5】従来の磁気シールドの例を示す図である。
【図6】従来の磁気シールド材の継ぎ目部分の処理方法
の例を示す図である。
の例を示す図である。
1…外部磁界からシールドすべき対象物、もしくは外部
に対し磁界を閉じ込めなくてはならない対象物 2…2重構造物 2a…外壁 2b…内壁 2c…柔軟性のある外壁 2d…柔軟性のある内壁 3…磁性流体 3a…熱伝導率の低い磁性流体 3b…熱伝導率の高い磁性流体 4…温度調節機能のあるポンプ 5…磁性流体の循環方向
に対し磁界を閉じ込めなくてはならない対象物 2…2重構造物 2a…外壁 2b…内壁 2c…柔軟性のある外壁 2d…柔軟性のある内壁 3…磁性流体 3a…熱伝導率の低い磁性流体 3b…熱伝導率の高い磁性流体 4…温度調節機能のあるポンプ 5…磁性流体の循環方向
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
H01J 37/305 H01L 21/30 541A
Claims (3)
- 【請求項1】 2重構造の構造物の、2重構造の間を磁
性流体で満たした構造を有することを特徴とする磁気シ
ールド体。 - 【請求項2】 請求項1に記載の磁気シールド体であっ
て、前記2重構造の構造物が、柔軟性を有する材料で構
成されていることを特徴とする磁気シールド体。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の磁気シー
ルド体であって、当該磁性流体を循環させて使用するこ
とを特徴とする磁気シールド体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002009635A JP2003217999A (ja) | 2002-01-18 | 2002-01-18 | 磁気シールド体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002009635A JP2003217999A (ja) | 2002-01-18 | 2002-01-18 | 磁気シールド体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003217999A true JP2003217999A (ja) | 2003-07-31 |
Family
ID=27647596
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002009635A Pending JP2003217999A (ja) | 2002-01-18 | 2002-01-18 | 磁気シールド体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003217999A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006070744A1 (ja) * | 2004-12-28 | 2006-07-06 | Kyoto Institute Of Technology | 荷電粒子発生装置及び加速器 |
JP2009259560A (ja) * | 2008-04-16 | 2009-11-05 | Audio Technica Corp | 電気機器用コネクタおよびその製造方法とコンデンサマイクロホン |
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2002
- 2002-01-18 JP JP2002009635A patent/JP2003217999A/ja active Pending
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