JP2003217825A - 表示装置 - Google Patents

表示装置

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JP2003217825A
JP2003217825A JP2002008372A JP2002008372A JP2003217825A JP 2003217825 A JP2003217825 A JP 2003217825A JP 2002008372 A JP2002008372 A JP 2002008372A JP 2002008372 A JP2002008372 A JP 2002008372A JP 2003217825 A JP2003217825 A JP 2003217825A
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light
thin film
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anode electrode
substrate
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JP2002008372A
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English (en)
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Yuji Ichinohe
裕司 一戸
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Ulvac Inc
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    • H01L51/5237
    • H01L51/5262

Abstract

(57)【要約】 【課題】光の取りだし効率が高く、表示画像が鮮明な表
示装置を提供する。 【解決手段】本発明の表示装置5の封止板30は反射
部、即ち反射膜32を有しており、有機薄膜16bで発
生した光のうち、基板11と反対側へ放射される後方向
の光は、封止板30に入射すると反射膜32によって入
射方向とは逆方向に反射される。従って、後方向の光
は、前方向の光と同じ発光部から放射されることにな
り、表示装置5外部に放射される光の取りだし効率が高
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示装置の分野に
かかり、特に、有機EL素子を用いた表示装置の技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、表示装置の分野においてフラット
パネルディスプレイが注目されており、フラットパネル
ディスプレイ用の素子として、有機EL素子がさかんに
用いられている。図9の符号101は有機EL素子11
0を用いた従来技術の表示装置の一例を示している。
【0003】有機EL素子110は透明な基板111
と、基板111上に配置されたアノード電極113と、
アノード電極113上に配置された有機薄膜116a
と、有機薄膜116a上に配置されたカソード電極11
9aとを有している。
【0004】アノード電極113はITO(インジウム
錫酸化物)薄膜のパターニングによって複数本に分離さ
れており、各アノード電極113は互いに所定間隔を空
けて平行に延設されている。
【0005】また、基板111のアノード電極113が
配置された側には、直線状の隔壁114が複数本配置さ
れている。同図の符号116aと符号119aは隔壁1
14の隙間に形成された有機薄膜とカソード電極をそれ
ぞれ示しており、隔壁114によってそれぞれ複数本の
直線状の有機薄膜116aと複数本の直線状のカソード
電極119aに分離されている。隔壁114はアノード
電極113に対して垂直に位置するので、隔壁114の
隙間に位置する有機薄膜116aとカソード電極119
aはそれぞれアノード電極113に対して垂直に位置す
る。
【0006】他方、隔壁114上に形成された有機薄膜
116bとカソード電極119bは、隔壁114の段差
によって、隔壁114の隙間に位置する部分から分離さ
れており、隔壁114上のカソード電極119bと有機
薄膜116bは有機EL素子110の動作に関与しな
い。
【0007】電圧を印加するアノード電極113とカソ
ード電極119aとをそれぞれ特定し、特定された電極
113、119aが交差する部分に位置する有機薄膜1
16aに外部電源から電圧が印加されると、該有機薄膜
116a内が発光し、アノード電極113側とカソード
電極119a側の両方に光が入射する。
【0008】アノード電極113に入射した光は、透明
なアノード電極113と透明な基板111とを透過し、
有機EL素子110外部へ放射される。カソード電極1
19a上には、有機薄膜116aを外部の大気から封止
する封止板130が配置されており、カソード電極11
9aに入射した光は、カソード電極119aを透過し、
封止板130に入射する。
【0009】封止板130が透明な場合は、封止板13
0に入射した光が封止板130を透過して外部が放射さ
れ、封止板130が不透明な場合は封止板130に入射
した光が封止板130に吸収されてしまう。
【0010】いずれにしても、有機薄膜116aからカ
ソード電極119a側に放射される光は無駄になるた
め、有機EL素子110から所望光量の光を得るために
は、有機薄膜116aにかかる電圧を高くし、カソード
電極119a側に放射される光の分も光を発生させる必
要があり、消費電力が無駄になるだけではなく、高い電
圧がかかることによって有機薄膜116aの寿命が短く
なってしまう。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の不都合を解決するために創作されたものであり、その
目的は、有機薄膜の化学的劣化の少なく、かつ、光の取
りだし効率が高い表示装置を製造する技術を提供するこ
とである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、透明な基板と、前記基板上
に配置された透明なアノード電極と、少なくとも一部が
前記アノード電極上に配置された有機薄膜と、少なくと
も一部が前記有機薄膜上に位置し、前記アノード電極と
で有機を挟むカソード電極と、前記カソード電極上に配
置され、前記アノード電極と前記カソード電極で挟まれ
た前記有機薄膜を封止する封止板とを有し、前記アノー
ド電極と前記カソード電極とで挟まれた有機薄膜に電圧
を印加すると光が発生し、前記基板側に放射された前方
向の光は、前記アノード電極と前記基板とを透過して外
部に放射される表示装置であって、前記封止板は光を反
射する反射部を有し、前記有機薄膜で発生した光のう
ち、前記基板とは反対側に放射された後方向の光は前記
反射部によって前記基板側へ反射される表示装置であ
る。請求項2記載の発明は、請求項1記載の表示装置で
あって、前記封止板は、ガラスからなる透明板を有し、
前記反射部は前記透明板上に形成された膜からなる表示
装置である。請求項3記載の発明は、請求項2記載の表
示装置であって、前記反射部はアルミニウム薄膜で構成
された表示装置である。
【0013】本発明は上記のように構成されており、有
機薄膜へかかる応力を緩和するために、一般にカソード
電極の膜厚は200nm以下と薄くなっているので、有
機薄膜から後方向に放射された光はカソード電極を透過
し、カソード電極上に位置する封止板に入射するが、封
止板の反射部によって入射方向とは逆方向へ反射され
て、カソード電極のうち光が透過したのと同じ位置に再
び入射する。
【0014】カソード電極に再び入射した光は、該カソ
ード電極を透過した後、有機薄膜と、基板と、アノード
電極とを順次透過して、表示装置外部へ放射される。光
は反射部で散乱せずに、アノード電極や基板に対して垂
直に反射されるので、有機薄膜のカソード電極とアノー
ド電極とで挟まれた部分で構成される画素を複数個を有
し、任意の画素を発光させることによって文字や図形を
表示する表示装置の場合、観察される各画素の明度が高
く、各画素がぼやけない。
【0015】封止板の反射部が形成される面が平坦にさ
れている場合、反射部の封止板に密着する面も平坦にな
る。従って、封止板を基板に対して平行に配置し、反射
部の封止板と密着した面で光を反射させれば、光が反射
部で散乱せず、基板に対して垂直に反射される。また、
反射部の封止板と密着しない側の面で光を反射させる場
合は、その面を平坦になるよう研磨すれば反射される光
が散乱しない。また、反射部を支持する透明板は可撓性
を有しておらず、反射部の光が反射する面が基板に対し
て常に平行に維持されるので、反射部材による光の反射
方向は常に一定である。
【0016】
【発明の実施の形態】先ず、本発明の表示装置に用いる
有機EL素子の一例をその製造工程とともに説明する。
図4(a)の符号11はガラス基板からなる透明な基板
を示しており、図1(a)は図4(a)のA−A線断面
図を示している。
【0017】ここでは、基板11の平面形状は一辺10
0mmの正方形であり、その膜厚は2mmである。基板
11の表面には直線状のアノード電極13が複数本互い
に所定間隔をあけて平行に延設されている。アノード電
極13は透明なITO(インジウム錫酸化物)薄膜で構
成されている。
【0018】基板11のアノード電極13が形成された
面に、直線状の隔壁14をアノード電極13と直交する
方向に所定間隔を空けて複数本平行に延設する(図1
(b))。従って、隔壁14間に形成される隙間の幅は
一定であり、その隙間にはアノード電極13と基板11
とが交互に露出している。
【0019】隔壁14が形成された状態の基板11を真
空蒸着装置内に搬入し、蒸着材料として有機材料を用い
て真空蒸着を行い、有機材料から蒸気を放出させると、
隔壁14表面と隔壁14間の隙間に第一、第二の有機薄
膜16a、16bが形成される(図1(c))。第一、
第二の有機薄膜16a、16bの膜厚はそれぞれ隔壁1
4の膜厚よりも薄いので、隔壁14表面に形成された第
一の有機薄膜16aと、隔壁14間の隙間に形成された
第二の有機薄膜16aは、隔壁14の段差によって互い
に分離される。
【0020】次に、この状態の基板11をスパッタ装置
内へ搬入し、アルミニウムをターゲットとして用いてス
パッタリングを行い、ターゲットからAl粒子を放出さ
せると第一、第二の有機薄膜16a、16b表面に第
一、第二の金属薄膜19a、19bが形成される(図1
(d))。
【0021】第一、第二の金属薄膜19a、19bの膜
厚はそれぞれ隔壁14の膜厚よりも小さくされており、
第一、第二の有機薄膜16a、16bが分離されたのと
同様に第一、第二の金属薄膜19a、19bも互いに分
離されている。隔壁14間の隙間の幅は隔壁14と同程
度であり、隙間の平面形状は細長である。また、隔壁1
4間の隙間は隔壁14と同じ方向に延びている。即ち、
隔壁14間の隙間はアノード電極13と直交する方向に
延びている。従って、隔壁14間の隙間に形成される第
二の有機薄膜16bと第二の金属薄膜19bはそれぞれ
アノード電極13と直交する方向に延びている。
【0022】図4(b)は第二の金属薄膜19bとアノ
ード電極13との位置関係を模式的に示した平面図であ
る。アノード電極13の両端部と第二の金属薄膜19b
の両端部はそれぞれ基板11の縁部に位置し、アノード
電極13の端部と第二の金属薄膜19bの端部はそれぞ
れ後述する外部回路に接続されるようになっている。
【0023】従って、第一、第二の金属薄膜19a、1
9bが形成された状態の有機EL素子10では、第二の
金属薄膜19bがカソード電極として機能するが、第一
の金属薄膜19aは外部回路に接続されず、隔壁14上
の第一の金属薄膜19aと第一の有機薄膜16aはそれ
ぞれ有機EL素子10の動作に関与しない。
【0024】次に、本発明の表示装置に用いる封止板を
その製造工程とともに説明する。図2(a)の符号31
はガラスからなる透明板を示しており、透明板31の少
なくとも一表面は平坦になっている。ここでは、透明板
31として、有機EL素子10の基板11と同じものを
用いた。
【0025】この透明板31をスパッタ装置に搬入し、
アルミニウムからなるターゲットを用いて、DCマグネ
トロンスパッタ蒸着法により透明板11の平坦な表面に
膜厚1μmのアルミニウム薄膜を全面成膜する。図2
(b)の符号30は、アルミニウム薄膜からなる反射
部、即ち反射膜32が形成された状態の封止板を示して
いる。透明板31の反射膜32が形成される側の面は平
坦なため、反射膜32の透明板31に密着する面も平坦
になっている。
【0026】従って、透明板31に入射した光は、反射
膜32の透明板31に密着した面で散乱せずに、反射さ
れるようになっている。導図の符号38は反射膜32の
透明板31に密着した面からなる反射面を示している。
次に、上記工程で作製した封止板30と有機EL素子1
0とを用いて本発明の表示装置を製造する工程を説明す
る。
【0027】先ず、基板11のアノード電極13が形成
された側の面に、エポキシ樹脂を主成分とする紫外線硬
化型の接着剤を塗布し、アノード電極13とカソード電
極19bの端部以外の部分を取り囲む塗布層34を形成
する(図3(a))。次いで、塗布層34の上方に、反
射面38を下側に向けて封止板30を配置する。封止板
30の平面形状は塗布層34で囲まれた部分の平面形状
よりも大きく、封止板30の位置合わせを行うと、塗布
層34で囲まれた部分の上方に封止板30の縁よりも内
側の部分が位置する。
【0028】その状態で、封止板30を塗布層34に押
し当て、透明板31表面を塗布層34表面に密着させる
と、塗布層34で囲まれた部分が封止板30によって封
止される。封止板30の反射面38と基板11表面とを
平行にした状態で、波長350nmの紫外線を40秒か
ら70秒の間照射して塗布層34を硬化させると、反射
面38と基板11表面とが平行な状態で封止板30が固
定される(図3(b))。
【0029】図5(c)は塗布層34が硬化した状態の
表示装置5を示す平面図であり、同図の符号35は塗布
層34が硬化してなる支持部材を示している。図5
(c)を参照し、支持部材35で囲まれた部分は、封止
板30によって封止されているので、アノード電極13
とカソード電極19bのうち、支持部材35で囲まれた
部分は封止板30によって封止されている。他方、アノ
ード電極13の両端部とカソード電極19bの両端部は
支持部材35の外側へ突き出されているので、封止板3
0によって封止されておらず、それらの端部に外部電源
を接続可能になっている。
【0030】複数本のアノード電極13と複数本のカソ
ード電極19bが互いに直交するため、ここでは、アノ
ード電極13とカソード電極19bが交差する部分は複
数個あり、それらの交差する部分は行列状に配置されて
いる。複数本のアノード電極13と複数本のカソード電
極19bのうち、所望のアノード電極13とカソード電
極19bとをそれぞれ選択して、外部回路から電圧を印
加すると、第二の有機薄膜16bのうち選択されたアノ
ード電極13と選択されたカソード電極19bとが交差
する部分が発光する。
【0031】第二の有機薄膜16bのうち、1本のアノ
ード電極13と1本のカソード電極19bとで挟まれた
部分を一発光部とすると、単色表示の場合は一発光部で
一画素が構成され、カラー表示の場合赤色を発光する発
光部と、青色を発光する発光部と、緑色を発光する発光
部の3つの発光部で一画素が構成される。一発光部で発
光した光のうち、基板11側直接へ放射される前方向の
光は、透明なアノード電極13と透明な基板11とを順
次透過し、表示装置5外部へ放射される。
【0032】同じ発光部から封止板30側へ放射される
後方向の光は、カソード電極19bの膜厚が薄いので、
カソード電極19bを透過して封止板30に入射する。
上述したように、反射面38と基板11表面とは平行に
なっているので、封止板30に入射した光は、平坦な反
射面38によって散乱せずに基板11側へ反射され、カ
ソード電極19bを透過した後、放射されたのと同じ発
光部に入射し、該発光部と、アノード電極13と、基板
11とを透過して外部に放射される。
【0033】即ち、後方向の光も間接的に前方向の光と
同じ方向に放射されたことになり、表示装置5外部へ放
射される光は明度が高く、発光部で構成される画素がぼ
やけないので、単色表示、カラー表示にかかわらず、画
素の集合体からなる文字や絵は鮮明に表示される。
【0034】本発明の表示装置5では、強度200cd
/m2の光を得るのに170mWの電力を要したのに対
し、反射膜を有しない透明板を封止板として用いた従来
の表示装置では、同じ強度の光を得るのに250mWの
電力を要した。従来の表示装置では、後方向の光が取り
出されない分、有機薄膜での発光量を多くする必要があ
るためである。
【0035】また、本発明の表示装置5と従来の表示装
置に、上述した強度200cd/m 2の光が放射される
ときの電力(170mW、250mW)をそれぞれ印加
した状態で、40℃、相対湿度90%の条件に置き、光
の強度変化をそれぞれ測定したところ、従来の表示装置
では、放射される光の強度が半分の100cd/m2
減少する半減期が1万時間であったのに対し、本発明の
表示装置5では半減期が2万5千時間と従来の2.5倍
と大幅に改善された。
【0036】一般に、印加される電圧が高い程有機薄膜
の寿命が短くなることが知られており、本発明の表示装
置5は光の取り出し効率が高く、従来に比べて高い電圧
を印加する必要がないため、有機薄膜の寿命が長く、半
減期が飛躍的に延びたと推測推測される。
【0037】尚、本発明の表示装置5では、アノード電
極13の端部とカソード電極19b端部以外の部分は封
止板30によって封止されている。従って、第二の有機
薄膜16bの少なくとも発光に関与する部分は全て外部
大気から封止されており、有機薄膜16bの発光に関与
する部分に化学的劣化が起こり難い。また、封止板30
で封止する工程を窒素雰囲気で行えば、封止された空間
には不活性ガスである窒素ガスが充填されるので、発光
に関与する有機薄膜16bに化学的劣化がより起こり難
くなる。
【0038】以上は、直線状のアノード電極13と直線
状のカソード電極19bが交差する部分を発光させる、
所謂、パッシブ型の有機EL素子10を用いる場合につ
いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
い。図6は本発明の他の例の表示装置の平面図であり、
図7は図6の断面図を示している。
【0039】図6、図7の符号6は表示装置を示してい
る。この表示装置6は、基板51と、基板51上に配置
された複数個のアノード電極53と、各アノード電極5
3上にそれぞれ配置された有機薄膜56と、各有機薄膜
56を覆う一枚のカソード電極59とを有している。
【0040】基板51の平面形状は矩形である。アノー
ド電極53の平面形状は基板51よりも小さい矩形形状
であり、アノード電極53は基板51上に行列状に配置
されている。基板51上のアノード電極53間の部分に
は絶縁層55が配置されており、結果として絶縁層55
は格子状になっている。アノード電極53が配置された
領域はリング状の支持部材35で囲まれており、支持部
材35の内側の部分は封止板30によって封止されてい
る。
【0041】格子状の絶縁層55の横方向にはドレイン
配線54aが1本ずつ埋設され、格子状の絶縁層55の
縦方向にはゲート配線54bが1本ずつ埋設されてい
る。結果としてドレイン配線54aとゲート配線54b
は互いに直交するが、ドレイン配線54aとゲート配線
54bは絶縁層55によって互いに絶縁されている。
【0042】ドレイン配線54aの端部と、ゲート配線
54bの端部は、支持部材35の外側まで延びており、
それらの延びた部分が露出し、直流電流を供給する電圧
回路と、後述するトランジスタ52を制御する制御回路
にそれぞれ接続されている。各アノード電極53にはト
ランジスタ52が1個ずつ設けられている。図7を参照
し、トランジスタ52はドレイン配線54aに接続され
たドレイン電極57aと、ゲート配線54bに接続され
たゲート電極57bと、アノード電極53に接続された
ソース電極57cとを有している。
【0043】制御回路がトランジスタ52を導通させる
と、アノード電極53がドレイン配線54aに接続さ
れ、制御回路がトランジスタ52を遮断させると、アノ
ード電極53とドレイン配線54aとが絶縁されるよう
になっている。電圧回路を動作させ、ドレイン配線54
aに電圧を印加した状態で、制御回路を動作させ所望の
トランジスタ52を導通させると、該トランジスタ52
に接続されたアノード電極53がドレイン配線54aに
接続され、アノード電極53に電源回路が出力する電圧
が印加される。
【0044】カソード電極59の端部は支持部材35の
外側へ突き出され、該端部が接地電極に接続されてお
り、電圧回路と制御回路が動作した状態では、カソード
電極59は接地電位に置かれている。従って、アノード
電極53に電圧が印加されると、アノード電極53から
有機薄膜56を通ってカソード電極59に電流が流れ、
有機薄膜56が発光する。
【0045】この表示装置6では、一つのアノード電極
53上に形成された一つの有機薄膜56で一発光部が構
成されており、上記の表示装置5と同様に、前方向の光
は発光部から直接基板51側へ放射され、後方向の光は
封止板30で反射されて間接的に基板51側に放射され
ることになる。従って、この表示装置6においても前方
向の光と後方向の光が同じ発光部から放射されるので、
文字や図形が鮮明に表示される。
【0046】以上は、有機EL素子と封止板とで表示装
置を構成する場合について説明したが、本発明はこれに
限定されるものではなく、例えば、有機EL素子と封止
板とを用いて発光装置を構成することもできる。図8の
符号7は本発明による発光装置の一例を示している。こ
の発光装置7は基板71上に形成された1枚のアノード
電極73と、アノード電極73上に配置された1つの有
機薄膜76と、有機薄膜76上に配置された1枚のカソ
ード電極79とを有している。アノード電極73の一部
と、カソード電極79の一部は、それぞれ支持部材75
の外側に突き出されて露出し、それらの部分が外部電源
に接続されている。
【0047】この発光装置7のアノード電極73とカソ
ード電極79とが重なり合う部分は大面積であるので、
アノード電極73とカソード電極79に挟まれた有機薄
膜76の面積も大きくなっている。即ち、この表示装置
7は、大面積の発光部を一つ有することになる。また、
封止板30は少なくとも発光部を全て覆うように配置さ
れているので、表示装置7に光の取りだし効率も高い。
【0048】以上は、反射部をアルミニウム薄膜で構成
する場合について説明したが、本発明はこれに限定され
るものではなく、例えば、反射部を銀合金やニッケル合
金など光反射性の高い金属類等で構成することもでき
る。反射部の形状も膜に限定されるものではなく、ブロ
ック状のものであってもよい。
【0049】また、反射膜31の表面を絶縁性の膜で覆
うこともできる。絶縁性の膜は有機物無機物にかかわら
ず、種々のものを用いることができ、例えば、アルミニ
ウムのような金属からなる反射膜31の表面に酸化によ
って形成される酸化金属の膜もある。
【0050】以上は、封止板30の透明板31が形成さ
れた側の面をカソード電極19に向けて配置する場合に
ついて説明したが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、封止板30の反射膜32が形成された側の面をカ
ソード電極19に向けても良い。この場合は、反射膜3
2の透明板31と密着しない面が反射面となるため、反
射膜32を成膜した後、その表面を研磨して平坦にする
必要がある。
【0051】以上は基板11の材質がガラスからなる場
合について説明したが、本発明はこれに限定されるもの
ではない。基板11の材質はガラスのような無機物に限
定されず、例えば、樹脂フィルムのような有機物も用い
ることができる。また、本発明に用いる基板11には、
表面に下地層が形成されたものも含まれる。尚、封止板
30によって封止される空間に乾燥剤を配置すれば、外
部から大気が浸入した場合でも、大気中の水分が吸収さ
れるので、有機薄膜16bの化学的劣化をより確実に防
止することができる。
【0052】また、第一、第二の有機薄膜16a、16
bが1層構造のものだけではなく、例えば、2層以上の
有機層からなる有機薄膜を形成することもできる。また
有機薄膜16a、16bの成膜方法は真空蒸着法に限定
されるものではなく、例えば、インクジェットプリンタ
を用いて有機材料をアノード電極表面に付着させる方法
も用いることができる。カソード電極19bを成膜する
方法もスパッタ法に限定されるものではなく、種々の成
膜方法を用いることができる。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、光の取り出し効率が高
く、画像を鮮明に表示できる表示装置を生産できる。ま
た、封止板を用いて封止する工程は、従来技術の封止工
程と同じであるので、特別な製造装置を必要としない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d):本発明の表示装置に用いる有
機EL素子の一例を製造する工程を説明する断面図
【図2】(a)、(b):本発明の表示装置に用いる封
止板を製造する工程を説明する断面図
【図3】(a)、(b):本発明の表示装置を製造する
工程を説明する断面図
【図4】(a)、(b):本発明の表示装置を製造する
工程の前半を説明する平面図
【図5】(c):本発明の表示装置を製造する工程の後
半を説明する平面図
【図6】本発明の表示装置の他の例を説明する平面図
【図7】本発明の表示装置の他の例を説明する断面図
【図8】本発明の発光装置を説明する断面図
【図9】従来技術の表示装置を説明する断面図
【符号の説明】
5、6、7……表示装置 11、51、71……基板 13、53、73……アノード電極 16b、56、76……有機薄膜(第二の有機薄膜) 19b、59、79……カソード電極(第二の金属薄
膜) 30……封止板 31……透明板 32……反射膜(反射部)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明な基板と、前記基板上に配置された透
    明なアノード電極と、少なくとも一部が前記アノード電
    極上に配置された有機薄膜と、少なくとも一部が前記有
    機薄膜上に位置し、前記アノード電極とで有機を挟むカ
    ソード電極と、前記カソード電極上に配置され、前記ア
    ノード電極と前記カソード電極で挟まれた前記有機薄膜
    を封止する封止板とを有し、 前記アノード電極と前記カソード電極とで挟まれた有機
    薄膜に電圧を印加すると光が発生し、前記基板側に放射
    された前方向の光は、前記アノード電極と前記基板とを
    透過して外部に放射される表示装置であって、 前記封止板は光を反射する反射部を有し、前記有機薄膜
    で発生した光のうち、前記基板とは反対側に放射された
    後方向の光は前記反射部によって前記基板側へ反射され
    る表示装置。
  2. 【請求項2】前記封止板は、ガラスからなる透明板を有
    し、前記反射部は前記透明板上に形成された膜からなる
    請求項1記載の表示装置。
  3. 【請求項3】前記反射部はアルミニウム薄膜で構成され
    た請求項2記載の表示装置。
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