JP2003217779A - 船上集魚灯用ソケット装置 - Google Patents

船上集魚灯用ソケット装置

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JP2003217779A
JP2003217779A JP2002009680A JP2002009680A JP2003217779A JP 2003217779 A JP2003217779 A JP 2003217779A JP 2002009680 A JP2002009680 A JP 2002009680A JP 2002009680 A JP2002009680 A JP 2002009680A JP 2003217779 A JP2003217779 A JP 2003217779A
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housing
collecting lamp
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socket
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JP2002009680A
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Atsuo Yasuoka
厚生 安岡
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MEIYO DENKI SEISAKUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】合成樹脂製の筐体に独特な形状をした弾性材料
からなるパッキングを取り付け、過酷な使用条件にも好
適に耐え得るようにした船上集魚灯用ソケット装置を提
供すること。 【解決手段】 集魚灯用のソケット装置は、筐体1が合
成樹脂製であり、内部には、カップ状をした磁器製のソ
ケット本体7が、筐体1に環状の金属板8をビス9で止
め、取り付けられている。筐体1に取り付けられたシリ
コンゴム製のパッキング12は、円筒形をしている外壁
部12aと内壁部12bとを環状の遮蔽部12cでつな
ぎ、内壁部12bの奥端には内側に張り出した環状のフ
ランジ部12dを設けた形状をしている。そのため、集
魚灯の装着状態においては、波しぶき等に対して金属板
8等を保護し、集魚灯から出射される紫外線に対して筐
体1の内壁面の劣化をも保護している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イカ釣り漁などに
おいて船上に吊り下げられる集魚灯用のソケット装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】イカ釣り漁などに使用される船上集魚灯
は、2極の口金をソケットに螺合させるように構成され
た大型の電球であって、直径が約30cm、長さが約5
5cm、重量が約650grのものもある。このような
集魚灯は、口金の直径が、家庭用の電球よりも大きくな
っているが、電球(バルブ部)の大きさに比較するとか
なり小さなものである。また、ソケットへ螺合させる長
さも、集魚灯の全長に比較すると極めて短い。そのた
め、この種の集魚灯の口金は、その付け根の部位の強度
を補強するために、ソケットに螺合させる雄ねじ部に比
較的大きな筒部を連設し、その筒部によってガラス面の
一部をカバーするようにしている。また、そのような構
成にしたことによって、ソケットへの装着状態におい
て、口金の放熱作用も有効に得られるようになってい
る。
【0003】他方、船上集魚灯は、ソケットに対して、
過酷な自然条件の下でも、損傷せず且つ性能を維持でき
るように取り付けられていることが要求される。ところ
が、集魚灯は、上記のように全体が大きい割にはソケッ
トとの螺合長が短いため、風や振動による力が加わる
と、集魚灯の口金とソケットの受金との相対位置関係が
変化し、その繰り返しによって接触不良を生じたり、最
後には、集魚灯がソケットから脱落してしまうことがあ
る。そのため、そのような事態を避ける目的で開発され
た集魚灯用ソケット装置が、従来から知られている。そ
して、そのソケット装置は、筐体の中にソケットを内蔵
させていて、集魚灯をソケットに装着した状態におい
て、ソケットを中心にして環状に形成された押さえ部
が、ガラス球面(実際には肩と称されている部位)に接
触され得るように構成されいる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、船上に取り
付けられた上記のソケット装置は、集魚灯を装着した状
態で、濃い塩分を含んでいる風雨にさらされたり、高い
波などによって海水に打たれたりすることが頻繁に起き
るため、筐体内部に取り付けられた部品が、塩分を含ん
だ水滴の付着などによって、錆びたり脆くなったりする
のを防ぐために、これまでにも種々の工夫が凝らされて
きたが、装着される集魚灯にも種々の仕様のものがあっ
たり、同じ仕様のものであっても製作上の許容誤差に起
因するなどして、なかなか好適な手段が実現されていな
かった。
【0005】また、この種のソケット装置の筐体は、過
酷な条件下での強度に優れていることと、熱伝導性に優
れていることから、通常、アルミ合金で製作されている
が、イカ釣り漁の集魚灯には放電灯が多く使用され、点
灯時には約2000Vの電圧が一時的に印加されること
もあるため、筐体に付着した塩水などを介して電流が流
れることがあり、非常に危険である。また、アルミ合金
製は電触性の点でも問題がある。そこで、本発明は、筐
体を、軽量で絶縁性に優れ、且つ耐蝕性にも優れた合成
樹脂製にすることを前提にしている。しかし、集魚灯に
は種々の仕様のものがあり、強い紫外線を発するものも
ある。そのため、合成樹脂はアルミ合金に比較して熱伝
導性に劣るので、筐体の内壁が高熱と紫外線などによっ
て早く脆くなってしまうという問題点がある。
【0006】更に、上記のような環状の押さえ部を集魚
灯のガラス球面に接触させる場合は、その押さえ部がガ
ラス球面に密着できるようにすると共に、ガラス面上で
の発熱に耐えて焼き付かないようにする必要がある。そ
のため、その押さえ部は、耐熱性と熱伝導性に優れた金
属製とすることが好ましいが、従来のように、その押さ
え部が環状(接触部の形状が真円)をしていると、ガラ
ス球面の被接触部が均一に真円に製作されていないた
め、密着させることが難しいという問題点がある。ま
た、押さえ部だけを金属製にした場合には、放熱効果が
充分でなく、ガラス面に焼き付いてしまうという問題点
がある。
【0007】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、その第1の目的は、合成樹脂
製の筐体に独特な形状をした弾性材料からなるパッキン
グを取り付け、内臓されたソケットに電球を装着した状
態では、筐体内部の金属部品が殆ど露出しないように
し、且つ点灯時には集魚灯から発せられる光が筐体の内
壁を直接照射しないようにした船上集魚灯用ソケット装
置を提供することである。また、本発明の第2の目的
は、ソケットに対する電球の姿勢を維持するために、従
来のように、筐体に、集魚灯のガラス面に密着させる押
さえ手段を設けた場合、その押さえ手段が高熱やショッ
クに対して好適に耐え得る構成をした船上集魚灯用ソケ
ット装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の第1の目的を達成
するために、本発明の船上集魚灯用ソケット装置は、開
放部から集魚灯の一部を内部に受け入れるための空洞部
を形成している合成樹脂製の筐体と、磁器製のカップ状
本体が前記空洞部の奥に埋設されていてその内部に前記
集魚灯の二つの電極に接続される二つの電極が設けられ
ているソケットと、前記空洞部を形成している前記筐体
の内壁面と装着された前記集魚灯との間に配置される筒
状部とその筒状部の奥端から内側に張り出されていて前
記カップ状本体の開口端縁に接触するフランジ部とを有
していて前記筐体に取り付けらた弾性材料からなるパッ
キングと、を備えているようにする。
【0009】その場合、上記の第2の目的をも達成する
ために、前記筐体の外壁に、前記集魚灯の装脱方向に移
動可能であって前記集魚灯の装着状態において前記集魚
灯の長さ方向の軸を中心にして周りから前記集魚灯のガ
ラス球面を押さえるホルダーが取に付けられており、そ
のホルダーは、環状部の内側にほぼ等間隔に取り付けら
れた三つのコイルばねが、それらのコイル部周囲に嵌装
したガラス繊維を、前記集魚灯のガラス球面に接触させ
ることによって、押さえるように構成する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図1〜図
3に示した実施例によって説明する。尚、実施例は、本
発明を、イカ釣り漁船の船上で使用する集魚灯用ソケッ
ト装置として構成したものである。そして、図1は、実
施例の正面図であり、筐体に取り付けられたホルダーの
一部を破断して示したものである。また、図2は、図1
からホルダーを取り外した状態を示した正面図であっ
て、筐体の内部構成が分かるように一部を破断して示し
たものである。更に、図3は、図1に示されたホルダー
の底面図であって、図面を見易くするために、集魚灯の
押さえ部のみを示したものである。
【0011】先ず、図1及び図2に示されている筐体1
は合成樹脂製である。その筐体1の外観は、図2から分
かるように釣鐘状をしており、下側が開放され、内部に
集魚灯の一部を受け入れるための空洞部が形成されてい
る。また、ドーム状をした頭部1aの下方位置には外壁
に雌ねじ1bが形成されている。更に、頭部1aには、
右方向へ伸びた筒部1cが形成されており、その先端に
は、二つのビス2,2によって蓋部材3が取り付けられ
ている。そして、蓋部材3も筒状をしていて、その内部
は筒部1cの内部に通じている。
【0012】尚、周知であるため明示していないが、筒
部1cの内部には4端子のコネクタが内臓されており、
頭部1aの内部に向けた2端子は、後述する受金10と
接点11に夫々電線で接続されており、蓋部材3に向け
た2端子は、電源に接続されていて蓋部材3の右側から
挿入された電線に接続され得るようになっている。この
ように、本実施例の場合は、蓋部材3を取外し可能とす
ることによって、コネクタの収容と電線の接続作業が行
えるようにしているが、コネクタを取り外し、後述する
受金10と接点11に接続された電線を直接蓋部材3の
右方へ出し、ソケット装置の外部にて電源に接続するよ
うにすることも可能となっている。また、最初からその
ようにすることだけを考えて、筐体1と蓋部材3を別部
材としていないものも知られている。
【0013】周知のように、イカ釣り漁船においては、
船首から船尾まで張られたワイヤーロープに、集魚灯を
装着した沢山のソケット装置が吊り下げられる。そこ
で、実施例においては、頭部1aの上端に取付け孔1d
が形成されており、そこに取り付けた支持具4(図1参
照)を介して吊り下げられるようになっている。この支
持具4は、具体的には示されていないが、実際には、2
枚の金属製の長い板部材で構成され、それらの一端で取
付け孔1dを挟み、ボルト止めされたものであって、上
記のワイヤーロープは、それらの2枚の板部材の間で挟
持されるようになっている。
【0014】また、ソケット装置は、そのように単にワ
イヤーロープに吊り下げただけでは充分ではない。即
ち、集魚灯を装着したソケット装置の姿勢は、漁船の揺
れ(ローリング,ピッチング)や風雨によって影響を受
けることになるが、その場合、上記のようにして単にワ
イヤーロープに吊り下げただけでは、船の横方向へ(図
1の手前側と向こう側へ)揺れてしまうことになる。そ
こで、その揺れを少しでも抑えるために、通常は、補助
のワイヤーロープを用いて、その揺れ方向の両側から頭
部1aを挟み付けるようにしている。
【0015】しかしながら、そのようにしても、波風の
激しいときには、集魚灯を装着した状態のソケット装置
の揺れを完全に抑えることは不可能である。そのため、
ソケット装置が揺れるたびに頭部1aの両側が補助のワ
イヤーロープによって擦られることになる。その場合、
筐体1が金属製であれば問題がないが、本実施例の場合
には合成樹脂製であるため、長い間にはその擦られた部
位が磨耗させられてしまい、揺れ止めの効果が損なわれ
てしまう。そこで、そのようなことがないようにするた
めに、本実施例においては、補助のワイヤーロープによ
って擦られる部位に、金属板6を、二つのビス5,5に
よって取り付けている。また、上記したように、頭部1
aは補助のワイヤーロープに2箇所で接触するので、こ
のような金属板は、頭部1aの反対側にももう一つ取り
付けられている。
【0016】図2から分かるように、筐体1の内部に
は、カップ状をした磁器製のソケット本体7が取り付け
られている。このソケット本体7は、筐体1の下方から
挿入され、環状をした金属製の止め板8を、複数のビス
9(一つだけが図2に示されている)により筐体1に固
定することによって、空洞部の奥に埋設されている。ま
た、明示されていないが、このソケット本体7は、筐体
1との間の周知の係合構成によって、回り止めもされて
いる。このようにして取り付けられたソケット本体7の
内部には、雌ねじを形成した受金10と接点11が、ソ
ケット側の二つの電極として周知のようにして取り付け
られており、それらの端子は、上記したコネクタを介し
て外部電源に接続されるようになっている。
【0017】筐体1の下端には、独特の形状をしたシリ
コンゴム製のパッキング12が取り付けられている。こ
のパッキング12は、各々が円筒形をしている外壁部1
2aと内壁部12bとを、環状をした遮蔽部12cでつ
なぎ、内壁部12bの奥端には内側に張り出した環状の
フランジ部12dを設けることによって、下方側には大
きな直径の開口部12eを、上方側には小さな直径の開
口部12fを形成している。そして、このパッキング1
2は、その弾性を利用し、外壁部12aの内側に形成さ
れた二つの環状の凹溝を、筐体1の外周に形成された二
つの環状の凸条に嵌めこんで、取り付けられている。
【0018】図1において、筐体1にはホルダー13が
取り付けられている。このホルダー13は、合成樹脂製
の枠体14と金属製の押さえ環15とを一体化し、その
押さえ環15に三つのコイルばね16,16,16を取
り付けたものである。そのうち、枠体14は、上リング
部14aと下リング部14bとを、等間隔に配置された
4本の支柱部14cで連結した形状をしており、上リン
グ部14aの内側には、各支柱部14cの上方位置に、
部分雄ねじ14dが形成されていて、それらの部分雄ね
じ14dを筐体1の雌ねじ1bに螺合させている。その
ため、ホルダー13は、筐体1に対して、図1の下方か
らみて反時計方向へ回転させれば上昇し、逆に時計方向
へ回転させると下降して、筐体1から外れるようになっ
ている。
【0019】他方、枠体14と一体化されている押さえ
環15は、その断面が図1に示されているような形状を
して、その内壁部15aには、明示されていない6個の
孔が形成されている。また、図3に示されているよう
に、それらの6個の孔には、ステンレス製の三つのコイ
ルばね16,16,16が掛けられているが、それらの
周りには、ガラス繊維製のチューブ17,17,17が
嵌装され、コイル部を被覆している。そして、各コイル
ばね16は、少なくともその被覆部の一部が、常に押さ
え環15の内側に出ているように構成されている。
【0020】次に、このような構成をしたソケット装置
の機能を説明する。本実施例は、主にイカ釣り漁船で使
用される集魚灯用のソケット装置として構成されたもの
であるが、一口にイカ釣り用集魚灯といっても各社によ
っていろいろな仕様の電球を生産している。しかしなが
ら、一般に多く使用されているものは、大きく分ける
と、球根状をした最大直径の大きなものと酒ビン状をし
た最大直径の小さいものとの二つのタイプに分けること
ができる。そこで、以下においては前者を標準型と称
し、後者をスリム型と称することにする。図1において
は、その標準型の集魚灯の外形の一部を二点鎖線で示
し、スリム型の集魚灯の外形の一部を一点鎖線で示して
あるが、既に説明した直径が約30cm、長さが約55
cm、重量が約650grの集魚灯というのは、標準型
に属するもののことである。
【0021】ところで、図1は、スリム型集魚灯を装着
したときのソケット装置を示したものである。このスリ
ム型集魚灯は標準型集魚灯よりも首と称されている部分
が細長く形成されているため、ソケットに螺合する部位
の口金形状は標準型集魚灯と同じであるが、首のガラス
面をカバーする部位(以下、カラーという)が標準型集
魚灯の場合よりも細く且つ長く形成されている。そのた
め、図1に示されているように、標準型集魚灯はソケッ
ト装置に装着すると、口金がカラーも含めて筐体1内に
完全に入り込んでしまうが、スリム型集魚灯の場合は口
金18のカラーの一部が入りきれない状態となる。そし
て、周知であるため図示を省略しているが、口金18の
カラーには、図1において上下2段に分けて窓が6個ず
つ等間隔に形成されている。
【0022】また、この図1の状態においては、ホルダ
ー13に設けられた三つのコイルばね16が、それらに
嵌装されているガラス繊維製のチューブ17をスリム型
集魚灯の肩部のガラス球面に接触させている。しかしな
がら、ホルダー13を可能な限り下降させているので、
各コイルばね16は、チューブ17を介してガラス球面
に押され、そのチューブ17を押さえ環15の内壁部1
5aに接触させている。図1においては、スリム型集魚
灯は、このようにして装着状態を維持されているので、
波風によって激しく揺れたとしても、螺合状態が緩んで
接触不良を起こしたり、その後、ソケット装置から脱落
してしまうようなことがない。
【0023】そこで、本実施例の特徴的な構成について
説明する。本実施例のパッキング12は上記のような形
状をしている。これまでにもソケット装置の筐体1に取
り付けられるパッキングとして、種々の形状のものが開
発されている。しかしながら、本実施例における外壁部
12aと遮蔽部12cとを有しているものはあるが、内
壁部12bとフランジ部12dとを有しているものはな
い。この種のパッキングは、従来からシリコンゴム等の
弾性材料で製作されているが、種々の仕様の集魚灯を取
り付けるので、どうしても集魚灯と開口部12eとの間
に隙間ができてしまう。特に、スリム型集魚灯を装着し
た場合には、そのような隙間が極端に大きくなる(標準
型集魚灯との直径差は1cm以上)。それだからといっ
て、各々の集魚灯によっていちいちパッキングを交換す
るのは面倒である。また、逆に、若干でも隙間がないと
空洞部内に熱がこもってしまったり、温度,湿度,気圧
等の変動によって空洞部内に水滴が生じてしまうという
こともある。
【0024】このようなことから、集魚灯とパッキング
との間には若干の隙間が生じるのはよいとしても、その
隙間が大きい場合には、嵐のときや激しい波しぶきが生
じたときには、塩分を含んだ水が空洞部内に入り易くな
って、本実施例における止め板8やビス9などの金属部
品を早く錆びさせてしまうことになる。また、図1にお
いては、たまたまソケット本体7の外周面が筐体1に接
触している箇所を示しているが、このように接触状態と
なっているのは実際には2箇所ぐらいであって、他の殆
どの外周角度範囲においては両者間に空隙部が設けられ
ている。そのため、止め板8の一部でも錆落ちすると、
海水がそこからソケット本体7の後ろに廻りこみ、電線
との接続部を腐食させてしまうことにもなる。しかしな
がら、本実施例のパッキング12の場合は、内壁部12
bとフランジ部12dが形成されているので、通常の範
囲の仕様であればどのような集魚灯でも、パッキングを
交換せずに上記のような問題点を解消することができ
る。
【0025】また、既に説明しているように、イカ釣り
用の集魚灯といっても仕様は様々であり、しかも、外形
形状だけではなく、水銀灯の場合もあればハロゲン灯の
場合もある。ところで、本実施例の筐体1は合成樹脂製
であるが、合成樹脂はアルミ合金などに比較して耐熱性
や熱伝導性に劣っている。また、合成樹脂は特殊な処理
をしない限り、強い紫外線を長時間照射し続けると組成
が脆くなり、耐久性に難のあることが知られている。と
ころが、スリム型集魚灯の口金18のカラーには、上記
したように、通常、12個の窓が形成されていて、装着
状態においては、それらを筐体1の内壁に対向させてい
る。そのため、それらの窓から出射した光が、通常は、
空洞部を形成している筐体1の内壁を照射し、高熱と紫
外線によって内壁を劣化させることになるが、本実施例
の場合には、パッキング12に内壁部12bが筒状に形
成されているので、そのような問題点は解消される。
尚、標準型集魚灯の場合は口金のカラーに窓が設けられ
ていないが、装着状態において、筐体1の空洞部内に、
カラーだけではなく、それに連なるガラス面の一部も挿
入されることがあるため、そのような場合にも同様な効
果を発揮することになる。
【0026】更に、図1においては、上記したように、
筐体1の外壁に、集魚灯の長さ方向の中心を軸にして周
りから集魚灯の肩の球面を押さえるホルダー13が取り
付けられている。ところで、イカ釣り漁船の殆どは30
トン未満であって船の長さも20m以下のものが多い。
そのため、海が荒れると、その揺れ方は極めて大きく、
集魚灯を装着したソケット装置もワイヤーロープと共に
変則的に大きく揺れ、瞬間的に大きなショックを受ける
ことがある。ところが、本実施例の場合には三方から電
球を押さえているので、そのような状況下において、瞬
間的にどちらの方向に力が作用したとしても、柔軟に接
触状態を維持することができ、集魚灯の破損に繋がるよ
うな事態を回避することが可能となっている。
【0027】また、イカ釣り用の集魚灯といっても、1
kWから5kWぐらいのものまであって、集魚灯の肩の
温度は350℃以上になるものもある。そのため、本実
施例においては、特に耐熱性,放熱性などを考慮してス
テンレス製のコイルばね16を採用し、それらを金属製
の押さえ環15に取り付けているが、枠体14が熱伝導
性に難のある合成樹脂製であるため放熱効果が充分でな
く、そのままではコイルばね16がガラス面に焼き付い
てしまうことがある。しかしながら、本実施例の場合に
は、各コイルばね16に耐熱性を有するガラス繊維製の
チューブ17を嵌装し、そのチューブ17を介してガラ
ス球面を押さえるので、そのような事態の発生を回避す
ることが可能になっている。更に、チューブ17で押さ
える集魚灯の被接触部位は、設計仕様上や製作上から真
円になっているとは限らない。しかし、本実施例におけ
るガラス繊維製のチューブ17は、耐熱性のほかに柔軟
性があり且つ適度の摩擦力も得られるので、上記の3箇
所での保持と併せ、過酷な条件下においてもガラス面に
無理な力を与えず、好適に集魚灯を押さえることが可能
になっている。
【0028】次に、集魚灯を交換する場合について説明
する。図1は、スリム型集魚灯が上記のようにして好適
に装着されている状態を示したものである。この状態
で、ソケット装置から集魚灯を外す場合は、集魚灯を、
図1の下側からみて反時計方向へ回転させる。そのと
き、海水や海水蒸発後に固まった塩などによる接着作用
により、ホルダー13にも回転力が付与されてしまうこ
とがあるが、本実施例の場合は、雌ねじ1bと部分雄ね
じ16dが左ねじの螺合関係になっているから、実際に
はホルダー13は回転されず、通常の家庭用電球と同様
にして集魚灯のみが回転され、取り外せるようになって
いる。
【0029】新しい集魚灯を装着するときは、先ず、ホ
ルダー13を、図1の下側からみて反時計方向へ回転さ
せ、筐体1に対してホルダー13を上方へ移動させてお
く。その場合、新しい集魚灯がスリム型のときには、若
干上方へ移動させるだけでよいが、標準型集魚灯のとき
には、図1に二点鎖線で示されているように、首の長さ
が短いので、かなり上方まで移動させておく必要があ
る。次に、集魚灯を、図1の下側からみて時計方向へ回
転させ、口金をソケット本体7の受金10に螺合させ
る。そして、最後に、ホルダー13を、図1の下側から
みて時計方向へ回転させ、チューブ17が集魚灯の肩の
ガラス球面に接触した後も、コイルばね16を撓ませな
がら可能な限り下降させ、各チューブ17が押さえ環1
5の内壁部15aに接触したとき、装着操作が終了す
る。
【0030】ところで、既に説明したように、本実施例
においては、筐体1からホルダー13を簡単に取り外せ
るようにしており、図2は、その取り外した状態を示し
ている。そして、そのように構成した理由は、この図2
の状態でもソケット装置として使用することができるか
らである。上記したように、集魚灯には種々の仕様のも
のがあるが、1〜2kW程度の集魚灯であって、長さ,
直径,重量等が余り大きくなく、しかも、過酷な条件で
の出漁が少ない場合には、この状態であっても充分に使
用に耐えられる。従って、本発明のソケット装置は、筐
体1にホルダー13を取り付けたものに限定されない。
また、実施例においては、パッキング12の内壁部が円
筒形になっているが、筒状であれば必ずしも円筒形であ
る必要はない。更に、筐体1に対するパッキング12の
取付け方も、本実施例の取付け方に限定されない。
【0031】
【発明の効果】以上のように、本発明の船上集魚灯用ソ
ケット装置は、合成樹脂製の筐体に独特な形状をした弾
性材料からなるパッキングを取り付けているため、内臓
されたソケットに電球を装着した状態では、筐体内部の
金属部品に水滴などが殆ど付着せず、錆などの防止に好
適となっている。また、点灯時には電球から発せられる
光が合成樹脂製の筐体の内壁を照射しないようにしてい
るため、高熱や紫外線などによる耐久性の劣化を防止す
ることが可能になっている。更に、ソケットに対する集
魚灯の姿勢を維持するために、筐体に対してホルダーを
取り付ける場合、本発明においては、三つのコイルばね
によって、ガラス球面の周囲三方から、そのコイル部に
被覆したガラス繊維を密着させるようにしているので、
高熱やショックに対して好適に耐え得るようになってい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】イカ釣り漁の集魚灯用ソケット装置に適用した
実施例の正面図であって、筐体に取り付けられているホ
ルダーの一部を破断して示してある。
【図2】図1の一部を示した正面図であって、筐体の内
部構成が分かるように一部を破断して示してある。
【図3】図1に示されたホルダーの底面図であって、図
面を見易くするために、集魚灯の押さえ部のみを示して
ある。
【符号の説明】
1 筐体 1a 頭部 1b 雌ねじ 1d,1g,1h 軸 1c 筒部 1d 取付け孔 2,5,9 ビス 3 蓋部材 4 支持具 6 金属板 7 ソケット本体 8 止め板 10 受金 11 接点 12 パッキング 12a 外壁部 12b,15a 内壁部 12c 遮蔽部 12d フランジ部 12e,12f 開口部 13 ホルダー 14 枠体 14a 上リング部 14b 下リング部 14c 支柱部 14d 部分雄ねじ 15 押さえ環 16 コイルばね 17 チューブ 18 口金

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開放部から集魚灯の一部を内部に受け入
    れるための空洞部を形成している合成樹脂製の筐体と、
    磁器製のカップ状本体が前記空洞部の奥に埋設されてい
    てその内部に前記集魚灯の二つの電極に接続される二つ
    の電極が設けられているソケットと、前記空洞部を形成
    している前記筐体の内壁面と装着された前記集魚灯との
    間に配置される筒状部とその筒状部の奥端から内側に張
    り出されていて前記カップ状本体の開口端縁に接触する
    フランジ部とを有していて前記筐体に取り付けらた弾性
    材料からなるパッキングと、を備えていることを特徴と
    する船上集魚灯用ソケット装置。
  2. 【請求項2】 前記筐体の外壁に、前記集魚灯の装脱方
    向に移動可能であって前記集魚灯の装着状態において前
    記集魚灯の長さ方向の軸を中心にして周りから前記集魚
    灯のガラス球面を押さえるホルダーが取に付けられてお
    り、そのホルダーは、環状部の内側にほぼ等間隔に取り
    付けられた三つのコイルばねが、それらのコイル部周囲
    に嵌装したガラス繊維を、前記集魚灯のガラス球面に接
    触させることによって、押さえるように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の船上集魚灯用ソケッ
    ト装置。
JP2002009680A 2002-01-18 2002-01-18 船上集魚灯用ソケット装置 Pending JP2003217779A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4832599B1 (ja) * 2011-01-17 2011-12-07 恒甫 玉山 ソケット装置
KR101097881B1 (ko) 2010-01-07 2011-12-23 김금자 선상용 집어등 소켓
CN104748016A (zh) * 2015-04-12 2015-07-01 苏州神林堂中医药研究所 一种多功能led射灯

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