JP2003215703A - 投写型表示装置 - Google Patents

投写型表示装置

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JP2003215703A JP2002353817A JP2002353817A JP2003215703A JP 2003215703 A JP2003215703 A JP 2003215703A JP 2002353817 A JP2002353817 A JP 2002353817A JP 2002353817 A JP2002353817 A JP 2002353817A JP 2003215703 A JP2003215703 A JP 2003215703A
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和幸 飯沼
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリズム合成体の光入射面に対して適切な状
態でパネルを取付けることのできる機構を提案するこ
と。 【解決手段】 プリズム合成体22の光入射面22Rに
は、液晶パネルユニット60Rが取付けられている。こ
の液晶パネルユニット60Rは、液晶パネル40Rを保
持したパネル枠板61と、光入射面22Rに接着固定さ
れた固定枠板64を有している。パネル枠板61は、固
定枠板64の側にねじ止めされる。楔67を用いて、光
入射面22Rに対してパネル枠板61の位置を調整する
ことにより、そこに保持されている液晶パネル40Rを
確実に位置決め固定できるので、画素合わせのずれ量を
抑え、フォーカス調整を正確に合わせられるのでより高
精細化を容易に可能とする。加えて、不良となった液晶
パネルを交換可能としながら、プリズム合成体の大型化
を回避可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光源からの光束
を、赤、青、緑の3色光束に分解し、これらの各色光束
を液晶パネル等のパネルを通して画像情報に対応させて
変調し、変調した後の各色の変調光束を光合成手段によ
って再合成して、投写手段を介して拡大投写する投写型
表示装置に関するものである。
【0002】さらに詳しくは、本発明は、この形式の投
写型表示装置における光合成手段を構成しているプリズ
ム合成体に対する液晶パネルの取付け機構に関するもの
である。
【0003】
【従来の技術】上記構成の投写型表示装置では、光合成
手段であるプリズム合成体の各色光束の光入射面にライ
トバルブとしての液晶パネルが取付けられている。液晶
パネルをプリズム合成体に取り付けるための機構として
は、例えば、特開平6−118368号公報に開示され
た形式のものがある。この形式の取付け機構では、プリ
ズム合成体の光入射面に対してライトバルブとしての液
晶パネルが接着剤によって直接に貼り付け固定されてい
る。
【0004】ライトバルブを接着固定した場合には、特
に、赤、緑、青色に分離された光を変調する複数のライ
トバルブの相互の画素合わせ調整(アライメント調整)
のための機構、投写レンズの焦点許容深度内に被写体と
なる各画像形成面が位置するように調整(フォーカス調
整)する機構を省略できる。従って、投写型表示装置の
光学系の小型・軽量化、および部品点数の削減を実現で
きる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、プリズム合成
体の光入射面にライトバルブを直接に接着固定した場合
には、次のような解決すべき課題がある。
【0006】第1に、外部から装置内部に外光が侵入す
ると、当該外光がライトバルブに入射するおそれがあ
る。このような侵入光を受けるとライトバルブの各素子
が誤動作するおそれがある。
【0007】第2に、ライトバルブに直接に触れた状態
で取り扱うことは、それを破損する等の弊害が起きるの
で好ましくない。例えば、プリズム合成体にライトバル
ブを接着する際に、ライトバルブを直接に治具によって
チャッキングすると、ライトバルブの縁、角等が破損す
るおそれがある。また、液晶パネルのように静電気に弱
いライトバルブを用いる場合は、作業員がライトバルブ
を直に持ってプリズム合成体に貼り付ける作業を行なう
ことは好ましくない。
【0008】第3に、プリズム合成体に接着したライト
バルブは、経時変化によりその画素の一部に欠陥等が発
生することがある。ライトバルブに欠陥が発生した場合
には、それを新しいものに交換する必要がある。しか
し、ライトバルブはプリズム合成体に接着固定されてい
るので、欠陥のあるライトバルブのみを交換することが
困難である。すなわち、プリズム合成体の光入射面を傷
付けることなく、そこに接着固定されている液晶パネル
のみを剥がすことは簡単ではない。このため、例えば、
プリズム合成体も含めて交換しなければならない場合も
あり、経済的でない。
【0009】本発明の課題は、このような課題を解消可
能なライトバルブの取付け機構を備えた投写型表示装置
を実現することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は、光源からの光束を複数色の光束に分解
し、各色光束をライトバルブを通して画像情報に対応さ
せて変調し、変調した後の各色の変調光束を光合成手段
により再合成して、投写手段を介して投写面上に拡大投
写する投写型表示装置において、外光の侵入、破損等が
起きないようにライトバルブの周囲を保護すると共に、
ライトバルブを光合成手段に対して直接に接着固定しな
いで済む構成を採用している。
【0011】すなわち、本発明では、前記光合成手段の
光入射面にパネル位置決め手段を介して接着固定される
固定枠板と、前記パネルを挟持する第1の枠板と第2の
枠板とで構成されたパネル枠板と、前記パネル枠板を前
記固定枠板に着脱可能に固定する固定手段とを有する構
成を採用している。
【0012】また、本発明は、上記構成に加えて、前記
固定枠板には周囲壁が形成され、前記周囲壁の内側に前
記パネル枠板がはめ込み可能である構成を採用してい
る。
【0013】また、本発明は、前記固定手段が、前記パ
ネル枠板と前記固定枠板とをネジによって固定する構成
とすることができる。
【0014】また、本発明は、治具等により前記パネル
枠板を簡単に取り扱うことができるように、前記パネル
枠板は、当該パネル枠板をチャッキングする際に利用す
る少なくとも1つの係合部を備えている構成とすること
ができる。
【0015】このように構成した本発明の投写型表示装
置においては、パネルがパネル枠板によって保持されて
いる。また、光合成手段の光入射面には固定枠板が固定
され、この固定枠板に対して、パネルが保持されたパネ
ル枠板が着脱可能に固定されている。
【0016】従って、パネルが経時変化によって欠陥が
発生した場合には、パネルを保持しているパネル枠板
を、光合成手段に固定されている固定枠板から外して、
新たなパネルを保持したパネル枠板を固定枠板に取付け
ればよい。このように、光合成手段にパネルが直接に固
定されていないので、パネルの交換作業を簡単に行なう
ことができ、また、交換作業時に光合成手段の表面を傷
付けてしまうこともない。
【0017】また、本発明の投写型表示装置では、パネ
ルはパネル枠板によってその周囲が保護されているの
で、光合成手段等への取付け時等において、パネルに直
接触れた状態で作業を行うことが無い。従って、パネル
の破損を防止できる。また、投写型表示装置に組み込ま
れて使用される状態においては、その外周がパネル枠板
によって覆われているので、外光が侵入して誤動作が起
きるおそれもない。
【0018】また、上記のパネルとしては、液晶装置を
用いることができる。本発明は、静電気に弱く、また外
光の侵入に対して誤動作を起こしやすい液晶装置の場合
に、特に有効である。
【0019】さらに、上記パネルとしては、光透過型の
ものと光反射型のものとがある。光反射型のパネルを用
いる場合には、光合成手段が光源からの光束を複数色の
光束に分解する光分離手段としての役割も果たすのが一
般的である。
【0020】投写型表示装置としては、投写面を観察す
る側から投写が行われる前面投写型表示装置と、投写面
を観察する側とは反対の方向から投写が行われる背面投
写型表示装置の2種類が存在するが、本発明はいずれの
タイプにも適用可能である。
【0021】なお、上記光合成手段としてダイクロイッ
クプリズムを用いる場合は、ダイクロイックプリズムの
面に固定枠板、パネル枠板、固定手段、位置決め手段を
用いてパネルを位置決め固定することになるが、この固
定構造は、カメラ等においてCCD等の固体撮像素子を
色分解プリズムに位置決め固定する構造に応用すること
が考えられる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明を
適用した投写型表示装置を説明する。
【0023】(全体構成)図1には本発明を適用した投
写型表示装置の外観を示してある。本例の投写型表示装
置1の外装ケース2は直方体形状をしている。この外装
ケース2は、基本的には、アッパーケース3と、ロアー
ケース4と、装置前面を規定しているフロントケース5
から構成されている。フロントケース5の中央からは投
写レンズユニット6の先端側の部分が突出している。
【0024】図2には、投写型表示装置1の外装ケース
2の内部における各構成部分の配置を示してある。この
図に示すように、外装ケース2の内部において、その後
端側には電源ユニット7が配置されている。これよりも
装置前側に隣接した位置には、光源ランプユニット8お
よび光学ユニット9が配置されている。光学ユニット9
の前側の中央には、投写レンズユニット6の基端側が位
置している。一方、光学ユニット9の一方の側には、装
置前後方向に向けて入出力インタフェース回路が搭載さ
れたインタフェース基板11が配置され、これに平行
に、ビデオ信号処理回路が搭載されたビデオ基板12が
配置されている。さらに、光源ランプユニット8および
光学ユニット9の上側には、装置駆動制御用の制御基板
13が配置されている。装置前端側の左右の角には、そ
れぞれスピーカ14R、14Lが配置されている。
【0025】光学ユニット9の上面側の中央には冷却用
の吸気ファン15Aが配置され、光学ユニット9の底面
側の中央には冷却用循環流形成用の循環用ファン15B
が配置されている。また、光源ランプユニット8の裏面
側である装置側面には排気ファン16が配置されてい
る。そして、電源ユニット7における基板11、12の
端に面する位置には、吸気ファン15Aからの冷却用空
気流を電源ユニット7内に吸引するための補助冷却ファ
ン17が配置されている。
【0026】さらに、電源ユニット7の直上には、その
装置左側の位置に、FDDユニット18が配置されてい
る。
【0027】(光学ユニットおよび光学系)図3(A)
には、光学ユニット9の部分を示してある。この図に示
すように、光学ユニット9は、その色合成手段を構成し
ているプリズムユニット20以外の光学素子が上下のラ
イトガイド901、902の間に上下から挟まれて保持
された構成となっている。上ライトガイド901および
下ライトガイド902は、それぞれ、アッパーケース3
およびロアーケース4の側に固定ねじにより固定されて
いる。また、これらの上下のライトガイド板901、9
02は、プリズムユニット20の側に同じく固定ねじに
よって固定されている。
【0028】プリズムユニット20は、ダイキャスト板
である厚手のヘッド板30の裏面に固定ねじよって固定
されている。このヘッド板30の前面には、投写手段と
しての投写レンズユニット6の基端側が同じく固定ねじ
によって固定されている。したがって、本例では、ヘッ
ド板30を挟み、プリズムユニット20と投写レンズユ
ニット6とが一体となるように固定された構造となって
いる。このように剛性の高いヘッド板30を挟み、これ
らの双方の部品が一体化されている。したがって、衝撃
等が投写レンズユニット6の側に作用しても、これらの
双方の部材に位置ずれが発生することが無い。
【0029】図3(B)には、投写型表示装置1に組み
込まれている光学系の概略構成を示してある。本例の光
学系は、光源ランプ805と、均一照明光学素子である
インテグレータレンズ921、922から構成される照
明光学系923と、この照明光学系923から出射され
る白色光束Wを、赤、緑、青の各色光束R、G、Bに分
離する色分離光学系924と、各色光束を変調するライ
トバルブとしての3枚の液晶パネル40R、40G、4
0Bと、変調された色光束を再合成する色合成光学系と
してプリズム合成体20と、合成された光束を投写面上
に拡大投写する投写レンズユニット6から構成される。
また、色分離光学系924によって分離された各色光束
のうち、青色光束Bを対応する液晶パネル40Bに導く
導光系927を有している。
【0030】光源ランプ805としては、ハロゲンラン
プ、メタルハライドランプ、キセノンランプ等を用いる
ことができる。均一照明光学系923は、反射ミラー9
31を備えており、照明光学系からの出射光の光軸1a
を装置前方向に向けて直角に折り曲げるようにしてい
る。このミラー931を挟み、インテグレータレンズ9
21、922が前後に直交する状態に配置されている。
【0031】色分離光学系924は、青緑反射ダイクロ
ックミラー941と、緑反射ダイクロイックミラー94
2と、反射ミラー943から構成される。白色光束W
は、まず、青緑反射ダイクロイックミラー941におい
て、そこに含まれている青色光束Bおよび緑色光束Gが
直角に反射されて、緑反射ダイクロイックミラー942
の側に向かう。赤色光束Rはこのミラー941を通過し
て、後方の反射ミラー943で直角に反射されて、赤色
光束の出射部944からプリズム合成体20の側に出射
される。ミラー941において反射された青および緑の
光束B、Gは、緑反射ダイクロイックミラー942にお
いて、緑色光束Gのみが直角に反射されて、緑色光束の
出射部945から色合成光学系の側に出射される。この
ミラー942を通過した青色光束Bは、青色光束の出射
部946から導光系の側に出射される。本例では、均一
照明光学素子の白色光束の出射部から、色分離光学系9
24における各色光束の出射部944、945、946
までの距離が全て等しくなるように設定されている。
【0032】色分離光学系924の各色光束の出射部9
44、945、946の出射側には、それぞれ集光レン
ズ951、952、953が配置されている。したがっ
て、各出射部から出射した各色光束は、これらの集光レ
ンズ951、952、953に入射して平行化される。
【0033】このように平行化された各色光束R、G、
Bのうち、赤色および緑色の光束R、Gは液晶パネル4
0R、40Gに入射して変調され、各色光に対応した画
像情報が付加される。すなわち、これらの液晶パネル4
0R、40G、40Bは、不図示の駆動手段によって画
像情報に対応する画像信号によってスイッチング制御さ
れ、これにより、ここを通過する各色光の変調が行われ
る。このような駆動手段は公知の手段をそのまま使用す
ることができる。一方、青色光束Bは、導光系927を
介して対応する液晶パネル40Bに導かれて、ここにお
いて、同様に画像情報に応じて変調が施される。なお、
本例の液晶パネル40R、40G、40Bは、例えば、
ポリシリコンTFTをスイッチング素子として用いたも
のを使用できる。
【0034】導光系927は、入射側反射ミラー971
と、出射側反射ミラー972と、これらの間に配置した
中間レンズ973と、液晶パネル40Bの手前側に配置
した集光レンズ953から構成される。各色光束の光路
長、すなわち、光源ランプ805から各液晶パネルまで
の距離は青色光束Bが最も長くなり、したがって、この
光束の光量損失が最も多くなる。しかし、導光系927
を介在させることにより、光量損失を抑制できる。よっ
て、各色光束の光路長を実質的に等価にすることができ
る。次に、各液晶パネル40R、40G、40Bを通っ
て変調された各色光束は、プリズム合成体22に入射さ
れ、ここで再合成される。本例では、ダイクロイックプ
リズムからなるプリズム合成体22を用いて色合成光学
系を構成している。ここで再合成されたカラー画像は、
投写レンズユニット6を介して、所定の位置にある投写
面7上に拡大投写される。
【0035】(プリズムユニットおよびヘッド板の構
造)図4には、ヘッド板30と、このヘッド板30に取
り付けたプリズムユニット20とを取り出して示してあ
る。この図に示すように、ヘッド板30は、装置の幅方
向に向けて垂直な姿勢で延びる垂直壁31と、この垂直
壁31の下端から水平に延びる底壁32から基本的に構
成されている。垂直壁31には、プリズムユニット20
からの出射光が通過するための矩形の開口31bが形成
されている。また、この垂直壁31には、多数の補強リ
ブが形成され、その剛性を高めてある。この垂直壁31
を挟み、位置合わせした状態で、プリズムユニット20
および投写レンズユニット6が固定されている(図3
(A)参照)。従って、これらの一体性が高く、衝撃力
等が作用しても、相互の位置ずれが発生するおそれは極
めて少ない。
【0036】ヘッド板30の底壁32の上面にはプリズ
ムユニット20が設置されている。プリズムユニット2
0は、直角二等辺三角形の断面をした4個のプリズム2
1を、それらの斜面を相互に接合することによって構成
された直方体形状のプリズム合成体22と(図5参
照)、プリズム支持板33とを備えている。プリズム合
成体22の底部は、プリズム支持板33の表面に接着等
の手段により固定されており、プリズム支持板33がヘ
ッド板の底壁32に取付け固定されている。プリズム合
成体22の側面のうち光入射面として機能する三方の側
面には、それぞれ、同一構造の液晶パネルユニット50
R、50G、50Bが取付けられている。各液晶パネル
ユニット50R、50G、50Bには、それぞれ、液晶
パネル40R、40G、40Bが保持されている。
【0037】(液晶パネルの取付け構造)図5には、液
晶パネルユニット50R、50G、50Bのうち、液晶
パネル40Rが保持されている液晶パネルユニット50
Rの各構成部品を分解して示してある。この図を参照し
て液晶パネル40Rをプリズム合成体22に取付けたる
ための取付け構造を説明する。
【0038】図5に示すように、液晶パネルユニット5
0Rは、液晶パネル40Rを保持しているパネル枠板5
1を備え、このパネル枠体51は第1の枠板52と第2
の枠板53を備えている。これらの枠板52、53の間
に液晶パネル40Rが挟み込まれた状態で保持されてい
る。
【0039】液晶パネルユニット50Rは、更に、プリ
ズム合成体22の光入射面22Rに接着固定される固定
枠板54を備えている。パネル枠板51は、中間枠板5
5を介して、この固定枠板54の側に着脱可能な状態で
固定される。
【0040】各部分の構造を詳細に説明する。まず、パ
ネル枠板51について説明すると、その第1の枠板52
は、光通過用の矩形開口52aを備えていると共に、四
周には一定の厚さの周囲壁52bが形成されている。第
2の枠板53にも光通過用の矩形開口53aが形成され
ている。この第2の枠板53は、第1の枠板52の周囲
壁52bの内側に嵌まり込む大きさとなっている。ま
た、第2の枠板53の左右の縁の中央には係合突起53
cが形成されている。この係合突起53cが嵌まり込む
係合溝52cが、第1の枠板52の左右の周囲壁52b
の外側面中央に形成されている。従って、第1および第
2の枠板52、53の間に液晶パネル40Rを挟んだ状
態で相互に重ね合わせて、それらの係合突起53cを対
応する係合溝52cにはめ込めば、これらの枠板52、
53の間に液晶パネル40Rが挟み込まれた状態で保持
されたパネル枠体51が構成される。
【0041】中間枠板55は、パネル枠板51の第1の
枠板52とほぼ同一か、あるいはこれより一回り大きく
形成された矩形枠であり、光通過用の矩形開口55aを
備えている。この中間枠板55には、その矩形開口55
aの四隅に、枠板表面から垂直に延びる係合突片55d
が形成されている。これに対して、パネル枠板51の第
1の枠板52の側には、各係合突片55dに対応する位
置に、これらを差し込み可能な係合孔52dが形成され
ている。従って、パネル枠板51の各係合孔52dに、
中間枠板55の係合突片55dを合わせて相互に重ね合
わせると、各係合孔52dに各係合突片55dが差し込
まれた仮止めが可能な状態が形成される。
【0042】一方、固定枠板54も光通過用の矩形開口
54aが形成された矩形の枠板である。この固定枠板5
4の裏面がプリズム合成体22の光入射面22Rに接着
剤によって固定される。この固定枠板54の上側の左右
の隅にはねじ孔54cが形成されている。これらのねじ
孔54cに対応する中間枠板55にもねじ孔55cが形
成されている。
【0043】また、固定枠板54の下枠部分には、中間
枠板55の側に向けて突出した突出枠54bが形成され
ている。中間枠板55の下枠部分には、この突出枠54
bが裏面側から嵌まり込む形状の突出枠55bが形成さ
れている。これらの突出枠54b、55bの上に乗り上
げた状態でパネル枠板51が保持される。また、これら
の突出枠54b、55bには、左右2箇所にねじ孔54
e、55eが形成されている。
【0044】このように、固定枠板54および中間枠板
55には、相互に対応する位置にねじ孔54c、54e
および55c、55eが形成されており、これらのねじ
孔にねじ込まれた4本の皿ねじ56(図においては1本
のみ示してある。)によって、これらが締結固定され
る。すなわち、プリズム合成体22に貼り付けられてい
る固定枠板54に対して中間枠板55がねじ止めされ
る。
【0045】さらに、液晶パネルユニット50Rは、位
置決め手段として、4個の楔57を備えている。図5に
おいてはそのうちの1個のみを示してある。この楔57
の傾斜面57aが当接する楔案内面52eが、パネル枠
板51の第1の枠板52の左右の周囲壁の部分に形成さ
れている。中間枠板55にパネル枠板51を仮止めした
後に、4個の楔57を、第1の枠板52の左右に打ち込
み、これらの楔57の押し込み量を調整して、液晶パネ
ル40Rの位置決めを行なうようになっている。
【0046】この構成の液晶パネルユニット50Rは次
のような手順でプリズム合成体22の光入射面22Rに
取付けられる。まず、液晶パネル40Rが保持されたパ
ネル枠板51を用意する。次に、プリズム合成体22の
面22Rに、固定枠板54を位置決めして接着固定す
る。接着剤としては紫外線硬化型接着剤等を用いること
ができる。次に、接着固定した固定枠板54の表面に、
中間枠板55を位置決めして、4本のねじ56によっ
て、当該中間枠板55をねじ止めする。しかる後に、液
晶パネル40Rが保持されているパネル枠板51を、中
間枠板55に位置決めして、そこに仮止めする。すなわ
ち、中間枠板55の係合突片55dをパネル枠板51の
係合孔52dに一致させ、この状態で、パネル枠板51
を中間枠板55に向けて押し込む。なお、固定枠板54
をプリズム合成体22に接着固定する前に、固定枠板5
4と中間枠板55をねじ56で予め一体化しておくと位
置精度が出しやすくなる。
【0047】この後は、位置決め手段としての楔57を
用いて、プリズム合成体22の面22Rに対して、液晶
パネル40Rの位置決めを行なう。すなわち、4個の楔
57を、第1の枠板52に形成した楔案内面52eに沿
って、仮止めされているパネル枠板51と中間枠板55
の間に差し込む。そして、各楔57の差し込み量を調整
することにより、液晶パネル40Rのアライメント調整
およびフォーカス調整を行なう。
【0048】位置決めができたところで、これらの楔5
7を、接着剤を用いて位置決め対象の部材であるパネル
枠板51および中間枠板55に接着固定する。この場合
に使用する接着剤としても、紫外線硬化型の接着剤を用
いることができる。
【0049】ここで、上記の楔57の位置決め作業およ
び楔57の接着固定作業を、工程順序に従ってより詳し
く説明する。
【0050】まず、投写レンズ6のフォーカス面内に液
晶パネル40Gのフォーカス面を専用の調整装置を用い
て合わせ込む。この状態で、前述の通り、中間枠板55
の係合突片55dがパネル枠板51の係合孔52dに入
って形成される隙間に紫外線硬化型の接着剤を注入し、
紫外線照射によって、硬化させて仮固定する。次に、中
間枠板55と第1の枠板52に設けた楔案内面52eと
によって、紫外線硬化型接着剤に楔57の露出端面から
紫外線を照射して接着し、本固定を行う。液晶パネル4
0G、40R、40Bの中央に配置される液晶パネル4
0Gを基準として、同様に液晶パネル40R、40Bの
フォーカス調整及び相互間の画素合わせ調整をして仮固
定および本固定を行う。
【0051】なお、仮固定作業は、ヘッド板30にプリ
ズム合成体22と投写レンズ6を取り付けた状態で調整
装置にセットして行うので、部品個々の特性に合わせた
最適調整が可能となる。また、パネル枠板51の調整装
置へのチャッキングは第1の枠板52の外形を基準とし
て行っている。
【0052】液晶パネル40R以外の液晶パネル40
G、40Bを保持している液晶パネルユニット50G、
50Bも同一構造であるのでその説明は省略する。
【0053】このようにしてプリズム合成体22の3面
22R、22B、22Gに、液晶パネルユニット50
R、50G、50Bを取付けた状態が図4に示す状態で
ある。なお、この図4において、各液晶パネルユニット
50R、50G、50Bから上方に向けて延びている部
材は、配線用のフレキシブルケーブル41R、41G、
41Bである。
【0054】以上のように構成した液晶パネルユニット
50Rによれば、次のような効果が得られる。
【0055】第1に、液晶パネル40Rは、その四周縁
の部分が、矩形のパネル枠板51によって覆われて保護
された状態にある。従って、液晶パネル40Rに直接触
れて、プリズム合成体22の側への取付け作業を行なう
必要がない。このため、液晶パネル40Rが他の部分に
当たる等して破損あるいは欠損してしまうことを防止で
きる。また、液晶パネル40Rの周囲はパネル枠板51
によって覆われており、外光を遮断できる。従って、外
光が侵入して液晶パネル40に誤動作が発生することも
ない。
【0056】第2に、液晶パネル40Rを保持したパネ
ル枠板51は、中間枠板55を介して、プリズム合成体
22の面22Rに対して、ねじ止めされて着脱可能とな
っている。従って、例えば、液晶パネル40Rに欠陥が
発生した場合には、ねじ56を外すという簡単な作業に
より、その交換を行なうことができる。また、プリズム
合成体22に対して液晶パネル40Rが直接に接着固定
されていないので、このような交換時に、プリズム合成
体22の側を傷付けてしまうこともなく、しかも高額の
部品を無駄なく使用できる。
【0057】第3に、液晶パネル40Rを保持したパネ
ル枠体51は、中間枠板55に仮止めすることができ
る。この仮止め状態を形成した後に、楔57を用いて、
液晶パネル40Rとプリズム合成体22の面22Rとの
位置決めを行なうことができる。このように、仮止め状
態を形成できるので、別工程で楔57を用いた位置決め
作業を簡単に行なうことができるので、設備のサイクル
タイムの向上に資する。
【0058】ここで、楔57としては、一般にはガラス
製のものを使用することができる。しかし、第1の枠板
52を樹脂成形品とした場合にはガラスに比べて熱膨張
率が大きいため、熱膨張の違いにより楔57がこれらの
枠板から剥離しやすくなったり、楔57が温度変化によ
って破壊される場合がある。これを回避するためには、
楔57をアクリル系等の樹脂成形品とすることが望まし
い。また、楔57をアクリル系の材質にすることによっ
て、成形加工ができるため、ガラス剤に比して大幅にコ
スト低減を図れる。なお、楔57の素材として紫外線を
透過させる材料を用いることにより、楔57を接着固定
するための接着剤として温度上昇が少なく、硬化時間の
短い紫外線硬化型接着剤を使用することができる。
【0059】また、第1の枠板52に楔案内面52eを
形成したことにより、その上下には上端面52f、52
gが形成されており、これらの三面により楔57が案内
される。すなわち、この部分に接着剤を充填して楔57
を差し込めば、接着剤の表面張力によって楔57はこれ
らの三面によって案内されながら自動的に内部に移動す
る。従って、工程内で遭遇する外乱に対して強くなり、
楔57の装着作業が簡単である。
【0060】なお、本例では、中間枠板55に対するパ
ネル枠板51の仮固定に接着剤を用いているが、この代
わりに、半田付け等を用いてもよい。第1の枠板52等
が樹脂製である場合には、接合部分に金属部材を貼り付
けたもの、あるいは、接合部分にメタライズ層を形成し
たものを用いればよい。
【0061】次に、上記の第1の枠板52、中間枠板5
5、固定枠板54は、ガラスファイバあるいは炭酸カル
シウムを混入した熱硬化性樹脂の成形品とすることがで
きる。このような樹脂素材を用いれば、その熱膨張係数
が一般の樹脂素材に比べてガラスに近くなる。このた
め、プリズム合成体22に貼り合わせた状態において熱
変形に起因した画素ずれ等を回避できる。
【0062】ここで、プリズム合成体22に対して固定
枠板54を接着固定するための接着剤としては前述した
ように紫外線硬化型接着剤を用いることができるが、接
着性を向上させるために下地処理材料を塗布することが
望ましい。すなわち、プリズム合成体22においては、
前述したように、赤色光束の入射面22Rと青色光束の
入射面22Bが対峙している。青色光束は波長が短いの
で、その一部がプリズム合成体22の反射膜を透過して
反対側の赤色光束の入射面22Rに至る場合がある。こ
のような逆光が液晶パネル40Rに入射すると誤動作を
起こしてしまう。これを回避するために、一般的に、赤
色光束の入射面22Rにフィルタを取り付けて、このよ
うな逆光を遮断している。
【0063】赤色光束の入射面22Rにのみフィルタを
取り付けるのは、青色光束の逆光による影響が最も大き
いためであるが、他の光束の逆光による影響が大きい場
合には、この限りでない。他の面にフィルタを設けた
り、あるいは複数の面にフィルタを設けてもよい。
【0064】しかしながら、このようなフィルタが存在
すると、それによって、接着固定時の紫外線が遮られ
て、固定枠板54をプリズム合成体22の入射面22
R、22G、22Bに接着固定するための紫外線硬化型
接着剤が紫外線照射不足の部分が発生するおそれがあ
る。この弊害を回避して固定枠板54を確実に入射面2
2Rに接着固定するためには、上記のように、これらの
接着面に下地処理材料を塗布しておくこと、および嫌気
タイプの接着剤を併用することが望ましい。勿論、この
ようなフィルタが存在しない入射面において同様な処理
を施してもよい。
【0065】なお、接着剤としては、紫外線硬化型接着
剤の使用について説明したが、これ以外の接着剤を使用
してもよい。例えば、ホットメルトタイプの接着剤を使
用して、固定枠板54の接着固定、楔57の接着固定を
行うようにすれば、上記のフィルタによる問題を考慮す
る必要がない。 (液晶パネルユニット50Rの第1の変形例)パネル枠
体51を中間枠板55に仮止めする必要がない場合に
は、図6に示すように、パネル枠体51と中間枠板55
の間に形成した仮止め機構を省略すればよい。すなわ
ち、パネル枠板51の側に形成した係合孔52dと、中
間枠板55の側に形成した係合突片55dを省略すれば
よい。この場合、パネル枠体51は楔57のみによって
中間枠体55に固定される。
【0066】図6に示す構成の液晶パネルユニット50
0Rを用いた場合においても、液晶パネルユニット50
Rにより得られる上記の第1および第2の効果を得るこ
とができると共に、プリズムユニット20を小型化する
のに有効となる。
【0067】(液晶パネルユニット50Rの第2の変形
例)図7には液晶パネルユニット50Rの第2の変形例
に係る液晶パネルユニット70Rを分解した状態で示し
てある。なお、図5に示す液晶パネルユニット50Rに
対応する部分には同一の符号を付してそれらの説明は省
略する。
【0068】図7に示すように、液晶パネルユニット7
0Rは、液晶パネル40Rを保持しているパネル枠板7
1を備えている。このパネル枠板71は、液晶パネルユ
ニット50Rのパネル枠板51と同様に第1および第2
の枠板72、73を備え、これらの枠板の間に液晶パネ
ル40Rが挟まれて保持された構造となっている。図に
おいては第1の枠板72のみが表わされており、第2の
枠板73および液晶パネル40Rが既に第1の枠板72
に側に取付け固定された状態を示してある。液晶パネル
ユニット70Rは、更に、プリズム合成体22の光入射
面22Rに接着固定される固定枠板74を備えている。
パネル枠板71は、中間枠板75を介して、この固定枠
板74に着脱可能な状態で固定される。
【0069】パネル枠板71は、基本的には前述した液
晶パネルユニット50Rのパネル枠板51と同一であ
る。その第1の枠板72は、光通過用の矩形開口72a
を備えていると共に、四周には一定の厚さの周囲壁72
bが形成されている。第2の枠板73にも光通過用の矩
形開口(図示せず)が形成されている。この第2の枠板
73は、第1の枠板72の周囲壁72bの内側に丁度嵌
まり込む大きさとなっている。従って、第1および第2
の枠板72、73の間に液晶パネル40Rを挟んだ状態
で、第2の枠板73の側を第1の枠板72の側にはめ込
めば、これらの枠板72、73の間に液晶パネル40R
が挟み込まれた状態で保持されたパネル枠体71が構成
される。
【0070】ここで、第1の枠板72および第2の枠板
73の嵌め合わせ構造は基本的には、図5に示すパネル
枠板51を構成している第1および第2の枠板52、5
3と同様である。しかし、本例の場合には、第1の枠板
72の案内溝72e〜gを挟む上下の位置にフックおよ
び当該フックが係合する係合溝が形成されてた構成とな
っている。これらの部分の図示は省略してある。
【0071】次に、中間枠板75は、パネル枠板71の
第1の枠板72とほぼ同一の大きさの矩形枠であり、光
通過用の矩形開口75aを備えている。この中間枠板7
5には、その矩形開口75aの四隅に、枠板表面から垂
直に延びる係合突片75dが形成されている。これに対
して、パネル枠板71の第1の枠板72の側には、各係
合突片75dに対応する位置に、これらを差し込み可能
な係合孔72dが形成されている。従って、パネル枠板
71の各係合孔72dに、中間枠板75の係合突片75
bを合わせて相互に重ね合わせると、各係合孔72dに
各係合突片75dが差し込まれた仮止め状態が形成され
る。
【0072】一方、固定枠板74も光通過用の矩形開口
74aが形成された矩形の枠板である。この固定枠板7
4の裏面がプリズム合成体22の光入射面22Rに接着
剤にって固定される。この固定枠板74の上枠部分の両
隅、および固定枠板74の下枠部分の左右方向の中央位
置には、ねじ孔74cが形成されている。これら3個の
ねじ孔74cに対応する中間枠板75にもねじ孔75c
が形成されている。対応するねじ孔74c、75cに、
それぞれ締結用の皿ねじ76を挿入することにより、固
定枠板74に対して中間枠板75が固定される。なお、
本例では3本のねじ76によって固定枠74に対して中
間枠板75が固定されている。ねじの本数は図5に示す
例の場合のように4本であってもよいし、それ以上であ
ってもよい。一般には、本数が少ない程、ねじ締結の作
業工程が少なくなる。
【0073】ここで、固定枠板74の下枠部分の左右両
隅には係合突起74bが形成され、これら2個の係合突
起74bに対応する中間枠板75の下枠部分の左右両隅
には係合孔75bが形成されている。従って、ねじ76
により固定するに際しては、固定枠板74の係合突起7
4bに対して中間枠板75の係合孔75bを合わせて、
中間枠板75を固定枠板74の側に押し込めば、中間枠
板75を固定枠板74に仮止めできる。このようにすれ
ば、相互の枠板の位置決め精度を一層向上させることが
できる。
【0074】本例の液晶パネルユニット70Rも、パネ
ル枠板71を、固定枠板74に固定した中間枠板75に
対して位置決めするための位置決め手段を備えている。
この位置決め手段は2個の楔77を備えている。この楔
77の傾斜面77aが当接する楔案内面72e〜gが、
パネル枠板71の第1の枠板72の周囲壁72aの左右
両側面の上下方向の中央位置に形成されている。中間枠
板75にパネル枠板71を仮止めすると、第1の枠板7
2の楔案内面72eと、これに対峙している中間枠板7
5の枠部分との間に楔差し込み溝が構成される。従っ
て、中間枠板75にパネル枠板71を仮止めした後に、
2個の楔77を、第1の枠板72の左右に打ち込み、こ
れらの楔77の押し込み量を調整すれば、液晶パネル4
0Rの位置決めを行なうことができる。なお、プリズム
ユニット20を構成する工程は前述と同様であるので、
その説明は省略する。
【0075】以上のように構成した液晶パネルユニット
70Rによっても、図5に示す液晶パネルユニット50
における場合と同様な効果を得ることができる。
【0076】また、本例では、図5、図6に示す場合と
は異なり、固定枠板74、中間枠板75として、フラッ
トな形状のものを用いている。図2(B)を参照して説
明したように、プリズム合成体22の下方にはファン1
5Bが配置されており、冷却風が下から上方に流れる。
この流れに乱れが出来ないようにするためには、ファン
15Bの上方位置に整流板を配置することが望ましい。
固定枠板74、中間枠板75としてフラットなものを使
用しているので、整流板の取付け位置を液晶パネルユニ
ット70Rの直下まで延ばすことが可能になり、従っ
て、冷却風を効果的に下から上に流すことができる。ま
た、これらの枠板の形状が単純なので、部品加工が容易
であり、部品精度も向上するという利点もある。
【0077】これに加えて、液晶パネルユニット70で
は、位置決め用の楔77を2個用いると共に、それらを
第1の枠板72および中間枠板75における左右両側の
上下方向の中央位置に取付けて接着固定している。楔7
7の接着固定位置が適切でないと、第1の枠板72、中
間枠板75、あるいは楔77の熱変形に起因して、各部
材に過剰な応力集中が発生するおそれがある。また、そ
のために、楔77が第1の枠板72あるいは中間枠板7
5から剥離してしまうおそれもある。しかし、上記のよ
うに、左右の中央位置に楔77を接着固定してあり、こ
の部分を中心として、第1の枠板72および中間枠板7
5は上下方向への熱変形が自由である。従って、これら
の枠板の熱変形の拘束度合いが低いので、不所望な応力
集中、楔の剥離等の弊害を回避できる。
【0078】更に、本例の楔77は、図7から分かるよ
うに、その背面77bに2つの盲孔77cを形成してあ
る。これらの盲孔77cは、楔77を治具を用いてチャ
ッキングして取り扱う場合において、チャッキング用の
係合部として機能するものである。このような盲孔77
cを形成しておけば、そのチャッキングを簡単にでき、
従って、その取扱操作が簡単になる。
【0079】なお、本例では楔77の背面にチャッキン
グ時の係合用の盲孔77cを形成してある。チャッキン
グ用の係合部は、これ以外の部材に形成してもよい。例
えば、パネル枠板71の周囲壁72bの外面に、盲孔等
のチャッキング用係合部を形成してもよい。
【0080】(液晶パネルユニットの別の実施の形態)
図8には、液晶パネルユニットの別の実施の形態を示し
てある。この図に示す液晶パネルユニット60Rも、液
晶パネル40Rを保持したパネル枠板61と、プリズム
合成体22の面22Rに接着固定される固定枠板64と
を備えている。しかし、前述の例における中間枠板5
5、75に対応する部分が備わっておらず、パネル枠体
61を直接に固定枠板64の側にねじ止めするようにな
っている。
【0081】詳細に説明すると、パネル枠板61の構成
は、前述した図5のパネル枠板51の構成と同様であ
り、第1の枠板62と第2の枠板63を備え、これらの
間に液晶パネル40Rが挟み込まれた状態で保持され
る。これらの第1および第2の枠板62、63を係合状
態に保持するために、係合フック63cおよび係合爪6
2cが形成されている。また、これらの第1および第2
の枠板62、63には光通過用の矩形開口62a、63
aが形成されている。
【0082】これに対して、固定枠板64は、矩形枠体
部分の四周に、はかま、すなわち一定の幅の周囲壁64
eが形成された形状をしている。周囲壁64eの内側
に、パネル枠板61がはめ込み可能となっている。ま
た、周囲壁64eの内周側の四隅には、ねじ孔64fが
形成されている。これらのねじ孔64fに対応するパネ
ル枠板61の第1の枠板62の四隅にもねじ孔62fが
形成されている。これらにねじ66をねじ込むことによ
り、パネル枠板61は、固定枠板64の側にねじ止め固
定される。
【0083】一方、固定枠板64の周囲壁64eには、
その一方の側面の上下2箇所に楔案内面64gが形成さ
れている。他方の側面には上下方向の中央の1箇所に楔
案内面64gが形成されている。
【0084】この構造の液晶パネルユニット60Rは、
パネル枠板61をねじ66によって、固定枠板64の側
にねじ止めすることによって構成される。しかる後に、
プリズム合成体22の面22Rに対して位置を決める。
この状態で、3個の楔67を形成された楔案内面64g
の中へ差し込み、既に楔の接合面に塗布されている紫外
線硬化型の接着剤の表面張力によって、隙間が零になる
ように位置決めを保持させる。これによって楔67の位
置決めがなされた後は、楔67の露出端面から紫外線を
照射して接着剤を硬化させて接着固定する。
【0085】なお、楔67は、固定枠板61の周囲壁6
4eの両側面の中央位置に、各々1ヵ所ずつ配置する構
造としてもよい。固定枠板64が大型化される場合、温
度変化に伴う膨張・収縮の影響を最小にすることがで
き、信頼性向上に資する。
【0086】この構成の液晶パネルユニット60Rにお
いても、液晶パネル40Rがパネル枠板61によって覆
われて保護されている。また、液晶パネル40Rを保持
したパネル枠板61は固定枠板64の側にねじ止めされ
ている。従って、液晶パネル40Rが保護された状態に
あり、また、外光が侵入することもない。さらに、液晶
パネルの交換時には、ねじを外すのみで良いので簡単な
作業により行なうことができる。また、交換作業時にプ
リズム合成体の面を傷付けてしまうこともない。
【0087】また、本例の液晶パネルユニット60R
は、パネル枠板61と固定枠板64から構成されている
ので、全体的に軽量にすることができ、また薄く構成す
ることができる。特に、液晶パネル60R、G、Bを更
に小型化する場合、厚い液晶パネルユニットを三面に貼
り付けた場合には、角の部分で双方の液晶パネルユニッ
トが干渉してしまい、プリズム合成体22を含む光学系
の部分を小型化できない場合があるが、本例では小型薄
型の液晶パネルユニット60を構成できるので、プリズ
ム合成体22を含む光学系の部分の小型化を実現し易
い。
【0088】さらに、固定枠板64および第1の枠板6
2を樹脂材を用いることが可能となり、軽量化およびプ
リズム支持板33とプリズムユニット20との接着強度
を高められ、耐衝撃性のある商品を実現可能とする。
【0089】さらにまた、本例の液晶パネルユニット6
0Rでは、その液晶パネル40Rの交換時には、パネル
枠板61のみを取り外して交換すればよいので、作業が
簡単である。特に、新たなパネル枠板61の取付け作業
においては、このパネル枠板61を固定枠板64の側に
直付けにするとそのフォーカス位置が決定される。この
取付け時のフォーカス位置の誤差が焦点許容深度内の誤
差となるように、各部品を製造しておけば、パネル枠板
取付け時にフォーカス調整作業が不要となるので、取付
け作業が簡単になる。
【0090】なお、交換後、ねじ66を使わずに、第1
の枠板62の外形の数カ所を固定枠板64に接着固定す
る方式を用いてもよい。
【0091】一方、図9に示すように、第1の枠板62
の四隅のうちの対角線方向の2箇所の位置に盲孔62g
を設け、これを利用して当該第1の固定枠板62を調整
用装置によりチャッキングして、プリズム合成体22の
面に対して位置決めすることが考えられる。前述のよう
に第1の枠板62を接着固定するための接着剤が完全に
硬化した後に調整用装置によるチャッキングを解除すれ
ばよい。このようなチャッキング用盲孔を設けておけ
ば、その位置決め作業が簡単になる。
【0092】なお、チャッキング用盲孔62gは、第1
の枠板62の外周部分にノッチ状に設けてもよく、さら
に、固定枠板64の側壁64eに干渉しない部分の外形
部分にチャッキング部分として係合部を構成してもよ
い。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の投写型表
示装置では、光合成手段にパネルを確実に位置決め固定
できるので、画素合わせのずれ量を抑え、フォーカス調
整を正確に合わせられるので、より高精細化を容易に可
能とする。加えて、パネル交換が可能な構造としながら
も光合成手段を小型化できるので、商品の小型・軽量化
に資するとともに、耐外乱に強い信頼性を高めた製品化
を可能とする。パネルと固定枠板との取り付け部分は垂
直方向の壁に配置することによって、冷却風の通気部分
を設けられ、クーリング性能は確保できる。
【0094】加えて、製造面においては、光合成手段の
光入射面に配置されるパネルを、パネル枠板によってそ
の周囲を保護した状態で保持するようにしている。ま
た、パネルが保持されたパネル枠板を、光合成手段の光
入射面に接着固定した固定枠板に対して着脱可能な状態
で取付けるようにしている。
【0095】従って、本発明によれば、パネルの周囲が
パネル枠板で覆われて保護されているので、パネルの取
扱い時にそれが破損する等のおそれがない。また、外光
が周囲から侵入してパネルに誤動作が発生することもな
い。さらには、パネルに不具合が発生した場合には、光
合成手段の表面を傷めることなくパネルのみを交換でき
るので経済的にである。さらにまた、パネルの交換作業
を同じ製造装置によって簡単にしかも正確に行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した投写型表示装置の外観斜視
図である。
【図2】 図1の装置の内部の各部品の配置を示す図で
あり、(A)はその平面的な配置を示す図、(B)はそ
の立体的な配置を示す図である。
【図3】 (A)は光学レンズユニットと投写レンズユ
ニットの部分を取り出して示す図であり、(B)は光学
系の概略構成図である。
【図4】 ヘッド板および、そこに支持されているプリ
ズムユニットおよび液晶パネルユニットの部分を取り出
して示す部分斜視図である。
【図5】 図4の液晶パネルユニットの構成を示す分解
斜視図である。
【図6】 図5の液晶パネルユニットの第1の変形例を
示す分解斜視図である。
【図7】 図5の液晶パネルユニットの第2の変形例を
示す分解斜視図である。
【図8】 液晶パネルユニットの別の実施の形態を示す
分解斜視図である。
【図9】 図8の第1の固定枠板の変形例を示す斜視図
である。
【符号の説明】
1 投写型表示装置 1a 光軸 2 外装ケース 3 アッパーケース 4 ロアーケース 5 フロントケース 6 投写レンズユニット 7 電源ユニット 8 光源ランプユニット 9 光学ユニット 20 プリズムユニット 21 プリズム 22 プリズム合成体 22R、22G、22B 光入射面 30 ヘッド板 40、40R、40G、40B 液晶パネル 50R、50G、50B、60R、70R 液晶パネル
ユニット 51、61、71 パネル枠体 52、62、72 第1の枠板 52b、64e、72b 周囲壁 53、63、73 第2の枠板 54、64、74 固定枠板 55、75 中間枠板 54c、54e、74c ねじ孔 55c、55e、75c ねじ孔 56、66、76 ねじ 55d、75d 係合突片 52d 係合孔 53c 係合突起 52c、72c 係合溝 52e、64g、72e、72f、72g 楔案内面 57、67、77 楔
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成15年1月17日(2003.1.1
7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 篠原 一人 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 北林 雅志 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2H088 EA14 EA15 EA16 EA68 HA05 HA08 HA11 HA13 HA21 HA23 HA24 HA28 MA16 MA20 2H089 HA40 JA10 QA02 QA05 QA09 QA11 QA12 QA13 TA06 TA09 TA11 TA12 TA16 TA17 TA18 UA05 2K103 AA01 AA05 AA11 AB10 CA14 CA25 CA29

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源からの光束を複数色の光束に分解
    し、各色光束をパネルを通して画像情報に対応させて変
    調し、変調した後の各色の変調光束を光合成手段により
    再合成して、投写手段を介して拡大投写する投写型表示
    装置であって、 前記パネルの取付け機構は、 前記光合成手段の光入射面にパネル位置決め手段を介し
    て接着固定される固定枠板と 前記パネルを挟持する第1の枠板と第2の枠板とで構成
    されたパネル枠板と、 前記パネル枠板を前記固定枠板に着脱可能に固定する固
    定手段とを有することを特徴とする投写型表示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記固定枠板は周囲壁が形成され、前記周期壁の内側に
    前記パネル枠板がはめ込み可能であることを特徴とする
    投写型表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1、2において、 前記固定手段は、前記パネル枠板と前記固定枠板とをネ
    ジによって固定することを特徴とする投写型表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3において、 前記パネル枠板は、当該パネル枠板をチャッキングする
    際に利用する少なくとも1つの係合部を備えていること
    を特徴とする投写型表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006003826A (ja) * 2004-06-21 2006-01-05 Sony Corp 光学装置及びプロジェクタ

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