JP2003215249A - 放射線検診の運用管理支援方法及びシステム - Google Patents

放射線検診の運用管理支援方法及びシステム

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Abstract

(57)【要約】 【課題】放射線管理を効率的に行うことにより、医療機
関におけるPET(ポジトロンCT)検診等を始めとし
た放射線検診の運用効率を向上させることができる放射
線検診の運用管理支援方法及びシステムを提供する。 【解決手段】各被検者及び各被検者の受診する放射線検
診に関する情報の入力装置45と、医療機関4での放射
線検診の運用管理データを蓄積したデータベース42
と、入力装置45からの入力結果及びデータベース42
の格納情報を基に、各被検者の検診スケジュール、各医
療従事者の作業スケジュール、各放射性薬剤の生成スケ
ジュールを作成し、これら作成した各スケジュール及び
データベース42の格納情報を基に、作業中に各医療従
事者が受け得る線量を時系列的に予測演算する処理装置
43と、この処理装置43による予測値やデータベース
42の格納情報を適宜出力表示する出力装置とを、医療
機関4に備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放射性薬剤を用い
て検診を行う機関における放射線管理を始めとする運用
管理の支援方法に係り、特にPET(ポジトロンCT)
検診を行う医療機関を対象とした場合でも、効率的に放
射線管理等を行うことにより、運用効率を向上させるこ
とができる放射線検診の運用管理支援方法及びシステム
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】PET(ポジトロンCT)検診とは、陽
電子(ポジトロン)を核崩壊で放出する核種を原材料と
した放射性薬剤を用い、陽電子が電子と核反応を起こす
際、対称方向に放出される2対のγ線を捕らえて映像化
し、癌の早期発見や代謝機能の測定等に役立てる診断技
術である。陽電子を放出するPET検診用の核種は、加
速器等で加速した荷電粒子を標的材料(原材料)に衝突
させ、核変換を起こさせて生成するのが一般的である
が、こうして生成した核種は半減期が非常に短い。例え
ば、主なものでフッ素18が2時間程度、炭素11が2
0分程度、窒素13が10分程度、酸素15が2分程度
である。そのため、PET検診は、これまでは主に研究
所や大学病院等のように、核種を製造するための加速器
等の設備を所有し、核種を製造から取り扱うことができ
る特定の機関で実施されるのが一般的であった。ところ
が、最近の加速器の小型化、薬事法による使用薬剤の承
認等といった背景の下、中小規模の医療機関等において
もPET検診を実施しようとする機運が高まってきてお
り、今後、PET検診の急速な普及が見込まれている。
【0003】PET検診に用いる放射性薬剤の線量は基
準値に対して極めて低く、医師、看護婦、放射線技師
等、これを取り扱う医療従事者や投与される被検者の人
体への影響はほとんどないが、将来、様々な医療機関で
PET検診が日常業務化した場合には、PET検診を実
施する医療機関は、万全を期して医療従事者の木目細か
な放射線管理を行う必要があり、またそうした放射線管
理が義務付けられることも十分考えられる。そのため、
PET検診を実施する医療機関においては、線源となる
放射性薬剤の管理は重要な課題となる。
【0004】従来から広く行われてきた放射線検診、例
えばX線写真やCT装置を用いる検診等では、被検者の
撮影中にのみX線を発生させ、その間、医療従事者は遮
蔽された別室から診断装置を操作することで、医療従事
者の受け得る線量を最小限に抑制していた。また、各医
療従事者の体内の集積線量は、十分に放射線を遮蔽・低
減した区画内で測定され、その値は各医療従事者毎に管
理されるのが一般的であった。
【0005】また、放射線管理の他の方法として、例え
ば原子炉の定期検査等で採用されるような、放射線モニ
タから得られる放射線管理区域内の空間線量データと、
施設建屋の配置情報とを基に、管理区域内の線量分布図
を作成する方法がある。この方法は、作成した線量分布
図により、管理区域内での作業に伴って作業者の体内に
集積され得る線量を事前に把握することにより、作業者
の管理区域内での作業時間を検討し、作業者の集積線量
が規定値を超えないよう管理するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これまで、PET検診
は、研究等の特別な臨床目的に用いられることが多く、
実施される頻度も少なかったため、医療従事者の集積線
量の管理も上記のような方法で支障無く行われてきた。
また、原子炉等の場合は、対象となる放射性物質の半減
期が非常に長く(例えば、コバルト60で5年以上)、
その位置や数も固定されているので、放射線管理区域内
の線量分布はほぼ一定であり、また、通常、定期検査は
年間1回程度であるため、作業者の作業計画の検討に十
分な時間をかけることができ、放射線管理は比較的容易
に行うことができた。
【0007】しかしながら、PET検診を行う機関での
放射線管理においては、厳密には、投与前の放射性薬剤
に加え、この薬剤を投与した被検者も管理対象として考
える必要がある。被検者への投与後の薬剤は、被検者と
共に待合室や投与室、検診室、或いはこれら各室間の通
路等を移動し、また複数の被検者に投与されることによ
り、その数も分散してしまう。そして前述のように、こ
の薬剤中の核種の半減期は非常に短く、日々の使用量も
まちまちであるため、医療機関内における線量分布は時
々刻々と変化することになる。こうしたことから、今後
急速に普及した場合、上記したような従来の方法では、
PET検診を行う機関等の放射線管理への対応は困難で
ある。
【0008】また、一般の医療機関等でPET検診を日
常業務化する場合、機関運営の観点から、PET検診の
運用効率の向上は不可欠である。例えば、今後PET検
診が急速に普及した場合、被検者や使用する放射線検診
機器の増加に伴い、薬剤やその原材料の在庫管理、検診
機器のメンテナンス等にかかる労力も増す。そして、こ
うした薬剤の在庫管理や機器のメンテナンス、上記した
放射線管理等、放射線検診の運用管理に関わる業務は、
放射線検診を行う医療機関にとって、大きな負担とな
る。
【0009】本発明の目的は、放射線管理を効率的に行
うことにより、医療機関におけるPET(ポジトロンC
T)検診等を始めとした放射線検診の運用効率を向上さ
せることができる放射線検診の運用管理支援方法及びシ
ステムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、医療機関に設置した処理装置によ
り、放射線検診及びこれを受診する各被検者の入力情報
とデータベースの格納情報とから、各被検者の検診スケ
ジュール、各医療従事者の作業スケジュール、各放射性
薬剤の生成スケジュールを作成し、これら各スケジュー
ル及び前記データベースの格納情報を基に、作業中の各
医療従事者の周囲の線量分布を時系列的に予測演算し、
この予測値に応じ、作業中に各医療従事者が受け得る線
量が所定値以内となるよう、各医療従事者の前記作業ス
ケジュールを見直し、平準化する。
【0011】本発明は、医療機関に設置した処理装置を
用いて放射線検診の運用に関する各スケジュールを立
て、その際放射線管理を併せて行い、放射線管理業務の
負担を軽減することにより、放射線検診の運用効率の向
上を図るものである。即ち、まず上記のように、放射線
検診及びこれを受診する各被検者に関する情報、例え
ば、使用する放射性薬剤の種類や、生成時刻、生成量、
被検者の性別、体重、年齢等といった情報を入力する。
処理装置は、これら入力情報と、例えば、その医療機関
で蓄積された各医療従事者の定常標準作業データや各放
射性薬剤の管理データ等といった格納情報とを基に、各
被検者の検診スケジュール、各医療従事者の作業スケジ
ュール、各放射性薬剤の生成スケジュールをたてる。更
に処理装置は、各医療従事者の作業スケジュールと、そ
れまでの放射線検診の際の線量分布の格納情報とを基
に、作業中の各医療従事者の周囲の線量分布を時系列的
に予測演算する。これにより、医療従事者、或いは医療
機関運用者等は、この予測値に応じ、作業中に各医療従
事者が受け得る線量、つまり医療従事者に集積し得る放
射線量が所定値以内となるよう、各医療従事者の作業ス
ケジュールを見直し、平準化することができる。このよ
うに、処理装置により、各スケジュールの作成を支援
し、かつ医療機関における放射線検診時の放射線管理業
務の負担を軽減することができるので、それだけ放射線
検診の運用効率を向上させることができる。
【0012】(2)上記目的を達成するために、また本
発明は、医療機関に設置した処理装置により、放射線検
診及びこれを受診する各被検者の入力情報とデータベー
スの格納情報とから、各被検者の検診スケジュール、各
医療従事者の作業スケジュール、各放射性薬剤の生成ス
ケジュールを作成し、これら各スケジュール及び前記デ
ータベースの格納情報を基に、作業中の各医療従事者の
周囲の線量分布を時系列的に予測演算し、この予測値に
応じ、作業中に各医療従事者が受け得る線量が所定値以
内となるよう、遮蔽体を追加又は設置する。
【0013】本発明においても、上記同様、処理装置に
より、入力情報及び格納情報を基に各被検者の検診スケ
ジュール、各医療従事者の作業スケジュール、各放射性
薬剤の生成スケジュールを作成し、作業中の各医療従事
者の周囲の線量分布を時系列的に予測演算する。これに
より、医療従事者、或いは医療機関運用者等は、この予
測値に応じ、作業中に各医療従事者が受け得る線量が所
定値以内となるよう、遮蔽体を適宜追加又は設置するこ
ともできるし、処理装置を用い、過去の格納情報等から
遮蔽体の適切な設置状態を演算させることもできる。こ
のように、処理装置を用いて、医療機関における放射線
検診時の放射線管理業務の負担を軽減することができる
ので、放射線検診の運用効率を向上させることができ
る。
【0014】(3)上記(1)又は(2)において、好
ましくは、前記検診スケジュールに従って各被検者を誘
導し、その行動を管理する。
【0015】これにより、被検者に投与された放射性薬
剤による線量分布が把握しやすくなり、放射線管理業務
の軽減による放射線検診の運用効率向上を図ることがで
きる。
【0016】(4)上記(1)〜(3)のいずれか1つ
において、また好ましくは、情報通信ネットワークを介
し、前記処理装置による前記医療機関内の線量分布と各
医療従事者が受け得る線量との予測値及びその実測値、
前記データベースの格納情報を読み込み、これらを基
に、前記医療機関に代わって前記データベースの格納情
報を分析し、この分析結果を前記情報通信ネットワーク
を介して前記処理装置に送信し、前記データベースの格
納情報の更新を指示する。
【0017】(5)上記(1)〜(4)のいずれか1つ
において、また好ましくは、情報通信ネットワークを介
し、作業中の前記医療機関内の線量分布と各医療従事者
が受け得る線量との予測値及び実測値、前記データベー
スの格納情報を読み込み、これらを基に、前記医療機関
に代わって各作業項目毎の線量分布及び線量を分析し、
この分析結果を前記情報通信ネットワークを介して前記
処理装置に送信し、前記データベースの格納情報の更新
を指示する。
【0018】(6)上記(1)〜(5)のいずれか1つ
において、また好ましくは、情報通信ネットワークを介
し、前記医療機関の放射性薬剤の使用実績を読み込み、
これを基に、前記医療機関に代わって検診に伴う放射性
薬剤の必要量を適正化し、この適正値を前記情報通信ネ
ットワークを介して前記処理装置に送信し、前記データ
ベースの格納情報の更新を指示する。
【0019】上記(4)〜(6)によれば、例えばサポ
ートセンター等で、医療機関の運用データを管理し、ま
た医療機関のデータベースを分析し改善点を見出して、
医療機関での線量分布や使用薬剤の必要量の予測精度が
向上するよう、医療機関のデータベースを更新するよう
提示する。これにより、医療機関側の放射線管理業務の
負担は大幅に軽減され、運用効率を向上することができ
る。
【0020】(7)上記(6)において、更に好ましく
は、前記医療機関の医療機器の使用実績を基に、前記医
療機関に代わって医療機器の劣化状態を分析し、この分
析結果を、前記情報通信ネットワークを介して前記処理
装置に送信し、前記医療機関に通知する。
【0021】本発明によれば、医療機関に代わって例え
ばサポートセンター等で、例えば放射線検診機器や、加
速器を始めとする薬剤製造機器等を含めた医療機器の使
用実績を管理し、医療機器の劣化予測を行うことによ
り、医療機関側の機器のメンテナンス業務の負担を大き
く軽減することができ、放射線検診の運用効率を向上さ
せることができる。
【0022】(8)上記(7)において、好ましくは、
前記通知を受けた医療機関からの依頼に従い、医療機器
の製造業者への保守・点検の依頼を代行する。
【0023】(9)上記(6)〜(8)のいずれか1つ
において、また好ましくは、前記放射性薬剤の使用実績
を基に、前記医療機関に代わって放射性薬剤及びその原
材料の在庫管理を行い、前記情報通信ネットワークを介
して前記放射性薬剤又はその原材料の補充を提示する。
【0024】本発明によれば、医療機関に代わって例え
ばサポートセンター等で薬剤使用実績から、使用薬剤や
その原材料の在庫を管理することにより、医療機関側の
使用薬剤及び原材料の在庫管理業務の負担を大きく軽減
することができるので、放射線検診の運用効率を向上さ
せることができる。
【0025】(10)上記(9)において、好ましく
は、前記提示を受けた前記医療機関からの依頼に従い、
放射性薬剤又は原材料の製造業者への発注業務を代行す
る。
【0026】(11)上記(1)〜(10)のいずれか
1つにおいて、好ましくは、前記放射線検診は、ポジト
ロンCT検診である。
【0027】(12)また、上記目的を達成するため
に、本発明は、放射性薬剤を用いた検診を行う医療機関
に設置され、各被検者及び各被検者の受診する放射線検
診に関する情報を入力する入力装置と、前記医療機関で
の放射線検診の運用管理データを蓄積したデータベース
と、前記入力装置からの入力結果及び前記データベース
の格納情報を基に、各被検者の検診スケジュール、各医
療従事者の作業スケジュール、各放射性薬剤の生成スケ
ジュールを作成し、これら作成した各スケジュール及び
前記データベースの格納情報を基に、作業中に各医療従
事者が受け得る線量を時系列的に予測演算する処理装置
と、この処理装置による予測値や前記データベースの格
納情報を、適宜表示、出力する出力装置とを備える。
【0028】(13)上記(12)において、好ましく
は、前記処理装置は、前記データベースの格納情報を読
み書きする管理部と、この管理部を制御する制御部とを
備える。
【0029】(14)上記(12)又は(13)におい
て、また好ましくは、情報通信ネットワークを介し、前
記処理装置に接続するサポートセンターを有する。
【0030】(15)上記(14)において、更に好ま
しくは、前記サポートセンターには、前記処理装置から
受信した前記医療機関の運用実績情報を蓄積した顧客デ
ータベースと、この顧客データベースの格納情報を管理
・分析するサーバーとを備える。
【0031】(16)上記(15)において、また好ま
しくは、前記サーバーは、前記顧客データベースの格納
情報を読み書きする管理部と、この管理部を制御する支
援制御部とを備える。
【0032】(17)上記(12)〜(16)のいずれ
か1つにおいて、好ましくは、前記放射性薬剤を用いた
検診を行う医療機関は、ポジトロンCT検診を行う医療
機関である。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の放射線検診の運用
管理支援方法の実施の形態を図面を用いて説明する。図
1は、本発明の放射線検診の運用管理支援方法の一実施
の形態を適用する運用管理支援システムの全体構成を表
す図である。この図1に示すように、例えばいわゆるP
ET検診、或いはSPECT検診等、放射性薬剤を用い
て検診を行う医療機関4,5(本例では2つ図示したが
1つでも良いし更に多数でも構わない)は、サポートセ
ンター1、薬剤・原材料メーカ2及び機器メーカ3等
と、情報通信ネットワーク6を介して双方向通信可能に
接続している。薬剤・原材料メーカ2は、放射性薬剤
(例えばPET薬剤)やその原材料の製造業者、機器メ
ーカ3は、例えば放射性薬剤を生成するための粒子線発
生装置、加速器、薬剤合成装置、放射線検診機器等の製
造業者である。
【0034】医療機関4,5には、それぞれ、各被検者
及び各被検者の受診する放射線検診に関する情報を入力
する入力装置45,55と、医療機関4,5での放射線
検診の運用管理データをそれぞれ蓄積したデータベース
42,52と、入力装置45,55からの入力情報やデ
ータベース42,52の格納情報等から所定の処理を行
う処理装置43,53と、この処理装置43,53の処
理結果やデータベース42,52の格納情報等を適宜出
力・表示又は印刷したりする出力装置44,54と、上
記情報通信ネットワーク6と接続する通信装置41,5
1とを備えており、これらで運用管理支援装置を構成し
ている。
【0035】図2はこの運用管理支援装置の概略構成を
示す概念図である。但し、この図2においては、医療機
関4のものを例に挙げて図示説明するが、その構成は医
療機関5のものについても同様である。この図2に示す
ように、運用管理支援装置のデータベース42は、医療
機関4における放射線分布のパターンや、各医療従事者
の集積線量の実測値及びその予測値等を蓄積した線量分
布データベース39(詳細は後述)と、各々の技量に応
じた各医療従事者の定常標準作業データベース310
(詳細は後述)と、放射性薬剤及びその原材料の在庫情
報や生成・廃棄等に関する履歴を蓄積した薬剤管理デー
タベース311と、医療機関4の各被検者の個人情報や
各放射線検診機器の使用実績や保守実績等の情報を蓄積
した運用管理データベース312とを備えている。
【0036】上記処理装置43は、上記線量分布データ
ベース39の格納情報を読み書きする線量計算管理部3
2と、上記定常標準作業データベース310の格納情報
を読み書きする標準作業管理部33と、上記薬剤管理デ
ータベース311の格納情報を読み書きする薬剤生成廃
棄管理部34と、上記運用管理データベース312の格
納情報を読み書きする運用管理部35と、これら各管理
部31〜35を統括して制御する制御部31とを備えて
いる。上記通信装置41は、送受信する情報を制御する
通信制御部37と、上記情報通信ネットワーク6(図1
参照)を介してサポートセンター1等との間で情報を送
受信するネットワークインタフェイス部38とで構成さ
れる。
【0037】図3は上記線量分布データベース39の概
略を説明する概念図である。ここで、線量分布データベ
ース39の格納情報は、施設運用時の放射線管理区域内
の線量分布を表すものである。例えば医療機関の建設の
際には、想定される1日当たりの最大被検者数が設計条
件の一つになる。想定した最大被検者数を基に、使用す
る放射性薬剤の最大必要量を想定し、更にこれを基に予
測される建屋内の線量分布が、設定した基準値を超えな
いように、壁の厚さやレイアウト、放射線機器に対する
必要な遮蔽構造等が決まる。図3中の501は、こうし
て設計された医療機関(ここでは医療機関4を例として
説明する)の放射線管理区域の図面データで、この図面
データ501を基に、放射線管理区域内における放射線
検診時の線量分布を時系列的に演算し、そのデータ列を
保管しておく。その時系列的な線量分布データは、図3
に示すように、例えば放射性薬剤生成時における線量分
布データ503a、注射室における被検者502への薬
剤投与時の線量分布データ503b、薬剤注射後におけ
る被検者502の注射室から検査室への移動時の線量分
布データ503c、検査室における被検者502の検診
時の線量分布データ503d等といった要領で適宜作成
する。このような線量分布は、例えばモンテカルロ法等
の詳細な計算コードを用いても、簡易な経験式を用いて
も演算することができる。そして上記のように計算され
た線量分布データが、図3のように数的なデータ504
に変換され、上記線量分布データベース39に格納され
ている。
【0038】なお、こうした各線量分布データは、所定
の放射性薬剤を所定量生成した場合の放射線強度を時系
列的に計算し、それを初期データとして保管しておいて
も良いし、実際には生成される薬剤の量や種類もまちま
ちであることを想定して、その薬剤の量や種類をパラメ
ータとして入力し、初期データを補正するようにしても
良い。また、勿論、予め様々な薬剤の生成量を想定し、
放射性薬剤の種類毎に初期データを格納しておくように
しても良い。更に、同時に複数の被検者を検診する場合
の線量分布データも、被検者の動線を分析し格納してお
く。その際の計算方法としては、被検者に投与した薬剤
の放射線強度の時間変化を考慮に入れ、各被検者から放
射される光子数を算出しその時間平均をとり、各被検者
位置における線源強度を求めるといった方法が考えられ
る。また、例えば被検者が廊下を移動する際の線量分布
は、移動前後の検診手順(例えば薬剤投与及び検診の手
順等)における線量分布から補間して演算することがで
き、これをデータとして格納しておけば良い。
【0039】また、例えば、後々になって可動遮蔽体等
を設置する場合等、設計時と何らかの仕様変更が生じた
場合には、蓄積した線量分布データの信頼性の低下が考
えられるが、この場合は、例えば、遮蔽体の遮蔽能力
等、仕様の変更に応じ、あらためて線量分布を演算し、
順次データを更新する必要がある。この場合、各遮蔽体
の遮蔽能力のパラメータ、例えば遮蔽体の材質、厚さ、
形状等に応じ、予め数値データベースを構築し格納して
おくと良い。
【0040】更に以上のように、線量分布データベース
を構築する際、場合分けするために考えられるパラメー
タが多いため、各種条件をそれぞれ組み合わせ、あらゆ
るケースを想定して初期データとして格納しておいても
よいが、そのためには多大な労力を要する。従って、幾
つかの典型的パターンを抽出し、その典型パターンにお
ける線量分布を初期データとして格納しておくようにす
るのも良い。また更に、線量分布データベース39の格
納情報は、例えば、上記処理装置43にて、放射線検診
の運用実績が積み重なる毎に、実測値との偏差を基に最
適化し更新できるようにすると良い。また、線量等とい
った線量分布データベース39の格納情報は、適宜画面
表示して運用者又は医療従事者が見られるようにしてお
いても良い。
【0041】図4は上記定常標準作業データベース31
0(図2参照)の概略の説明図である。この定常標準作
業データベース310には、例えば図に示すような定常
標準作業データ601が格納されている。このように、
医療機関にて、放射線検診時の医療従事者の作業を幾つ
かの項目に分類して作業ラベル(作業番号)を付し、そ
れぞれの作業の内容、場所、所要時間等を各医療従事者
毎に(又は医療機関単位で)標準化したものをデータと
して作成しておく。そして、例えば、放射線検診の際の
ある看護士の作業は、作業番号5→6→8→11と設定
し登録するといったように、各医療従事者の標準的な作
業セットを予め登録しておく。このとき、各作業におけ
る作業場所は、例えば先の図面データ501(図3参
照)上の(x,y)座標を用いて数値化できる。また、
定常標準作業データ601は、各医療従事者が作業を行
う毎に、その集積線量や習熟度等を考慮し、適宜更新で
きるようにする。
【0042】また、運用者又は医療従事者は、非定常作
業を行う時等のために、任意の作業手順を入力できるよ
うにする。こうして作業手順を入力しておくことによ
り、非定常作業を行う各医療従事者の集積線量も予測管
理することができるようになっている。例えば、放射線
検診中に手術をする必要が生じた場合、その作業場所と
作業時間が非定常作業データとして入力されると、既存
の線量分布データベース39や予め格納した経験式等を
用い、担当医療従事者の放射線管理を支援できるよう、
その担当の医療従事者の非定常作業中に集積され得る線
量を予測するようになっている。
【0043】本実施の形態においては、以上のような概
略構成の運用管理支援装置を用い、各被検者の検診スケ
ジュール、各医療従事者の作業スケジュール、各放射性
薬剤の生成スケジュールを作成する。そして、大きな特
徴としてこれら各スケジュールやデータベースの格納情
報を基に、作業中に各医療従事者が受け得る線量を時系
列的に予測演算するようになっている(つまり作業中、
医療従事者に集積され得る放射線量を時系列的に予測す
るようになっている)。これにより、その予測を基に、
各医療従事者の集積線量が基準値を超えないよう、必要
に応じて医療従事者の作業スケジュールを見直したり、
遮蔽対策を行うことができるようになっている。以下に
その一連の手順を説明する。
【0044】図5は医療機関に設置した上記の運用管理
支援装置のフロー概念を示す図である。この図5に示す
ように、上記構成の運用管理支援装置においては、医療
機関4の運用者や医療従事者等が、予定される被検者
数、各々の氏名・性別・体重・生年月日・検診内容等の
個人情報を入力装置45(図1参照)等を介して入力す
ると、この入力情報や上記運用管理データベース312
の格納情報を基に、被検者の検診スケジュールが作成さ
れる。こうして検診スケジュールが決まれば、処理装置
43は、それに応じ、標準作業管理部33(図2参照)
により、検診スケジュールを基に、定常作業データベー
ス310から標準的な定常作業のセットを選択し作業ス
ケジュールを立てる。また、これと同時に、処理装置4
3は、その薬剤生成廃棄管理部34(図2参照)で、薬
剤管理データベース311の格納情報を基に、必要な放
射性薬剤の生成量、原材料の必要量、発注・廃棄等とい
った上記薬剤生成スケジュールを割り出す。
【0045】検診スケジュール、薬剤生成スケジュー
ル、作業スケジュールが提示されると、運用者又は医療
従事者は、上記のように処理装置43から提示された各
スケジュール通りに検診を運用した場合に医療従事者に
集積される線量を処理装置43に演算させ、各医療従事
者の集積線量を予測確認する。この各医療従事者の作業
時に集積の予測される線量は、原理的には、作業場所と
作業時間を線量分布データベース39の格納情報と照合
し、各医療従事者の作業場所からその作業環境での線量
率を線量データベース39から求め、これにその作業に
要する時間を乗じることで計算できる。また、このと
き、薬剤生成からの経過時間を用いて薬剤の放射線強度
の減衰も考慮する。
【0046】そして、その予測結果が、各被検者や医療
従事者の要求を満たし、かつ作業中の線量分布の予測値
が基準値を超えないことが確認できれば、各スケジュー
ルをそのまま確定する。一方、何らかの不都合がある場
合、例えば特定の医療従事者の負担が大きくなる場合
や、作業中の線量分布をもう少し抑えたい場合等は、各
スケジュールを組み直すこともできるようになってい
る。なお、勿論、作業スケジュールは、運用者や医療従
事者が、検診スケジュールを基にマニュアルで担当の医
療従事者を割り当て、組み替えたりすることもできるよ
うになっている。
【0047】ここで、図6を参照しつつ、実際に処理装
置43の運用管理部35により検診スケジュールを作成
する手順の一例を説明する。この図6に示した被検者デ
ータ入力画面701は、例えば上記出力装置44(図1
参照)やその他の端末の表示部の表示画面であり、検診
スケジュール作成の際には、まずこの被検者データ入力
画面701を用いて被検者の個人情報を入力する(勿
論、この入力は上記入力装置45を用いて行っても良
い)。前述のように、例えば、被検者の氏名、性別、生
年月日、体重、検診の種類等を入力すると、被検者を識
別する認識番号(ID)が自動標識されて、被検者に係
わるデータはこの検診後この番号で管理される。そし
て、運用管理部35は、運用管理データベース312の
格納情報を基に、被検者の検診工程や退出等の移動も含
めた検診スケジュール702を作成する。
【0048】そして、作成された検診スケジュール70
2が問題ないものであれば、このスケジュールを確定す
る。確定された検診スケジュール702は、薬剤生成管
理部34(図2参照)へ送られ、薬剤管理データベース
311の格納情報を基に、薬剤生成量、生成時刻等の薬
剤生成スケジュールが自動的に演算される。また、勿
論、検診スケジュール702は印刷して被検者への説明
に使用することもできるし、施設内に設置した表示又は
放送案内設備を介して被検者を誘導し、退出・移動等、
被検者の行動を管理することもできる。
【0049】ここで、薬剤生成スケジュールの演算方法
について詳細に説明する。上記の要領で検診スケジュー
ルが確定すると、薬剤の使用量と使用開始時刻から、放
射性核種の所要生成時間、薬剤合成時間、輸送時間(外
部から購入する場合)等を、各被検者への投与予定時刻
から逆算することにより、薬剤の生成量、生成開始時刻
が決まる。例えば、フッ素18を標識としたFDG(2
−デオキシ−2−フルオロ−D−グルコース)を使用す
る場合、通常、被検者の体重1kg当たり0.1〜0.
4GBq投与することになり、フッ素18の半減期(約
2時間)を考慮すると、必要な薬剤量及び生成時刻が求
められる。
【0050】検診に必要な放射性核種の生成量Nは、製
造する放射性核種の半減期をth、放射性核種を生成す
る加速器等の粒子発生量をN0、薬剤合成装置の収率を
Sとすると、例えば以下のように演算することができ
る。 N=N0Sexp〔−λ(t1+t2+t3+t4)〕 但し、λは崩壊定数(=ln2/th)、t1は放射性核
種の所要生成時間、t 2は合成装置への核種輸送時間、
3は合成装置での合成時間、t4は薬剤合成後被検者に
注射するまでの時間で、これらは、上記の合成装置の収
率Sと共に薬剤管理データベース311に格納されてい
る。
【0051】これにより、検診スケジュールの確定に伴
い、薬剤生成廃棄管理部34にて自動的に薬剤生成スケ
ジュールが計算されるようになっている。更に、薬剤の
減衰から廃棄薬剤の適切な廃棄手順、時間を提示させる
ようにしても良い。また、サポートセンター1では、医
療機関にて検診の実績を重なる毎に、検診後の薬剤の残
量データの管理データを基に、放射線検診画像の質を落
とさず、かつ無駄なく最小限となるような薬剤生成量を
分析し、これを基に薬剤管理データベース311の格納
情報を更新できるようにする。また、例えば、検診スケ
ジュールが午前と午後に入っており、薬剤生成を複数回
(例えば2回)行う場合は、同様の要領で薬剤生成スケ
ジュールを作成すれば良い。
【0052】次に、図7を参照しつつ、実際に処理装置
43の運用管理部35により医療従事者の作業スケジュ
ールを作成する手順の一例を説明する。この図7に示し
た従事者データ入力画面801は、例えば上記出力装置
44やその他の端末の表示部の表示画面であり、検診ス
ケジュールの確定後に表示される。この図7に示した従
事者データ入力画面801には、予定された検診の順番
に従って、その被検者、担当の医療従事者、作業内容を
表示した場合を例として図示している。また、この作業
内容については、例えば医療機関で標準化された作業セ
ットの作業ラベル(作業番号)で表示された状態を表し
ているが、これに限られない。なお、ここでは、作業ラ
ベル1を標準検診作業、作業ラベル2を特別作業(カス
タマイズ)、作業ラベル3を薬剤生成作業としている。
【0053】このとき、運用者又は医療従事者は、従事
者データ入力画面801を参照し、表示された作業内容
が各医療従事者及び被検者にとって適切でないものであ
れば、従事者データ入力画面801にて適宜訂正・入力
(勿論、この訂正・入力は上記入力装置45を用いて行
っても良い)作業を、マニュアルで行うことができるよ
うになっている。仮に、「標準検診1」を組替え、作業
内容を変更する場合には、「カスタマイズ2」を選択
し、定常標準作業データベース311の中から個別の作
業内容を適宜選択(組み合わせても良い)することがで
きる。そして、こうした各スケジュールの立案は、例え
ば日単位といった短期から、週単位といった長期まで立
案可能とする。
【0054】こうして各担当の医療従事者や被検者にと
って無理のないスケジュールとなったら、次に、従事者
データ入力画面801の「線量演算」を選択し、切替わ
り表示された集積線量予測画面802を参照し、このス
ケジュールで作業した場合の各医療従事者に集積される
線量を確認する。この集積線量予測画面802に例示的
に表した線量は、スケジュール通りに作業した場合、そ
の作業によって医療従事者の体内に集積される線量の予
測値で、これは、従事者データ入力画面801の情報
と、上記線量分布データベース39、定常標準作業デー
タベース310等の格納情報とを基に、作業時間及び放
射線管理区域における(x,y)座標をパラメータとし
て演算できるようになっている。このとき、医療従事者
と被検者との距離の変動により(x,y)座標をパラメ
ータとした演算では集積線量の予測が難しいと判断され
るような場合には、前述のように、予め線量分布データ
ベース39に格納された各作業毎の集積線量データを基
に、各医療従事者の集積線量を評価することも可能であ
る。
【0055】また、この線量と共に、各医療従事者の累
積の集積線量も時間変化を考慮して数的に表示(必要に
応じ、集積線量予測画面802中の「集積線量グラフ」
を選択しその推移を表示することもできるようにすると
良い)するようになっている。そして、例えば処理装置
43により、従事者の集積線量が基準値に近付きつつあ
る場合、集積線量予測画面802上で運用者に注意を促
すことも可能である。これにより、ある医療従事者の集
積線量が基準値に近付きつつある場合は、その医療従事
者の作業スケジュールを見直したり、他の医療従事者と
担当業務を交代させる等といった方策をとることができ
る。また、作業スケジュール変更後においても、再度集
積線量予測画面802にて上記同様の確認作業を行い、
万全な放射線管理を行う必要がある。また、遮蔽体の追
加・設置等も方策の1つとして考えられる。なお、この
ように遮蔽体を追加・設置した場合は、既存の遮蔽体の
種類を、例えば運用管理データベース312から選択
し、その遮蔽効果をファクターとして考慮することで線
量分布や、医療従事者の作業中の集積線量を予測演算す
ることができる。
【0056】そして、図5に示すように、こうした一連
の放射線検診の運用に関するデータは、各データベース
に蓄積され、以後の放射線検診の運用のためのデータと
してそれぞれ対応するデータベースに送られ、データベ
ースの格納情報が更新される。
【0057】ここで、先に図1を用いて説明したよう
に、各医療機関4,5に設置した運用管理支援装置は、
情報通信ネットワーク6を介してサポートセンター1に
接続しており、サポートセンター1に一連の運用管理に
関する情報を転送するようになっている。この運用管理
に関する情報としては、例えば、医療医療従事者の集積
線量や作業スケジュール、被検者の年齢、性別、検診の
内容及び結果(検診画像等)、被検者の排泄物に残留す
る薬剤量、施設や設備(例えば加速器等の薬剤生成装置
や、放射線検診機器、線量計等)の電源、稼動状態、使
用実績、薬剤の生成量、使用量、廃棄量、施設建屋の図
面データ、遮蔽体の設置情報等といったものが考えられ
る。そして、サポートセンター1は、こうした情報も基
に、医療機関4,5に代わって、後述するような様々な
運用管理業務を代行することが可能となっている。
【0058】以下に、そのサポートセンター1について
説明する。図1に示すように、サポートセンター1に
は、医療機関4,5の運用管理支援装置と同様、通信装
置11と、顧客データベース12と、サーバー13と、
入力装置14と、出力装置15とを備え、これらにより
運用管理支援装置を構成している。
【0059】図8はこのサポートセンター1に備えられ
た運用管理支援装置の概略構成を示す概念図である。サ
ポートセンター1には、情報通信ネットワーク6を介し
各医療機関4,5から情報が送られてくる。そして、こ
のサポートセンター1の運用管理支援装置の上記サーバ
ー13には、図8に示すように、医療機関4,5のそれ
ぞれの医療従事者の集積線量データを管理・分析する集
積線量管理部902と、医療機関4,5での薬剤の使用
実績を分析し在庫管理する薬剤在庫管理部903と、各
医療機関4,5の施設の情報、施設や放射線検診機器の
運用実績を分析する施設運用管理部905と、これら各
管理部を統括する支援制御部901とが備えられてい
る。
【0060】上記顧客データベース12は、上記線量管
理部902で管理・分析されたデータを保管する集積線
量データベース907と、上記薬剤在庫管理部902の
分析結果を保管する薬剤在庫管理データベース908
と、上記施設運用管理部905を介し施設や機器の運用
実績データを保管する運用実績データベース909とを
備えている。また、上記通信装置11は、各医療機関
4,5との通信を制御する通信制御部904と、ネット
ワークインタフェイス部910から構成される。なお、
906は、このサポートセンター1の内のシステム運用
者等の作業する部署で、この部署906にて、支援制御
部901から得られる情報を基に、計算コードを使った
詳細計算や作業データの分析、遮蔽対策や線量分布等の
種々の分析を行うようになっている。そして、この部署
906での分析結果は、このシステムの運用者等によ
り、例えば上記入力装置14等を用いて入力されるよう
になっている。
【0061】上記線量データ管理部902では、例えば
医療機関等(以下、例として医療機関4とする)から、
放射線検診時に医療従事者に集積される線量(又は集積
線量)の予測値及び実測値、施設線量の実測値(医療機
関4にそれぞれ設けられた放射線モニタの実測値)等を
受信し、予測値と実測値との偏差がより小さくなるよ
う、医療機関4の線量分布データベース39(図2参
照)の格納情報を分析する。即ち、医療機関4の線量分
布の実測値と線量分布データベース39の格納情報との
偏差から、線量分布データベース39に格納するデータ
として適切な線量分布を割り出す。上記線量データ管理
部902は、割り出した線量分布データを通信制御部9
04、ネットワークインターフェイス部910を介して
医療機関4に送信し、医療機関4の処理装置43に線量
分布データベース39の更新を提示又は指示することに
より、医療機関の放射線管理業務の負担を軽減し、放射
線検診の運用効率の向上を支援するようになっている。
また、医療機関4との間で送受信した線量分布に関する
データ等は、それ以降の分析作業のために、サポートセ
ンター1にて上記集積線量分布データベース907に記
録されるようになっている。
【0062】また、線量データ管理部902は、実測さ
れたある医療従事者の作業時の線量分布を、その医療従
事者の行った作業項目毎に時系列的に分析し、医療従事
者への線量の集積に最も寄与する作業項目を抽出する。
この分析結果を基に、その医療従事者の定常標準作業デ
ータをサポートセンター1で見直す。例えば、定常標準
作業データ601(先の図4参照)における2番の「薬
剤製造」作業時には、遮蔽体を追加設置した方が良い、
等といったことを提案する。そして、これらの情報を上
記と同様に処理装置43に送信し、定常標準作業データ
ベース310(図2参照)の更新を指示又は提示するよ
うになっている。
【0063】上記薬剤在庫管理部903では、医療機関
4等から、その薬剤の使用実績、例えば、薬剤生成量、
廃棄量、原材料の在庫・発注等のデータを受信し、これ
らのデータを管理・分析する。そして、医療機関4にお
ける薬剤生成量、実際の使用量(又は廃棄量)から、放
射性薬剤の無駄な生成を防止し、適切な(最小限の)薬
剤使用量を割り出し、これを処理装置43に送信し、薬
剤管理データベース311(図2参照)の格納情報の更
新を指示又は提示する。即ち、サポートセンター1は、
医療機関の使用薬剤又はその原材料の在庫管理業務を代
行する役割を果たすようになっている。
【0064】上記施設運用管理部905では、医療機関
4等から送られてくる施設の運用実績、例えば、加速器
の電源、薬剤合成装置、放射線モニタ等の可動時間等の
データを分析する。これを基に放射線機器を含めた各機
器の劣化状態を分析し、施設の保守・点検、消耗品の交
換・補充等の必要がある場合、これを医療機関4に提示
する。この提示を受け、医療機関4等からの要請があれ
ば、医療機関4等に代わり、上記機器メーカ3(図1参
照)への保守・点検作業の依頼、交換品の発注等といっ
た業務を代行して行う。そして、こうした情報は、上記
運用実績データベース909に記録・保管される。
【0065】また、運用実績データベース909には、
被検者の検診記録、検診画像等のデータも記録・保管す
ることができる。これにより、被検者の検診画像データ
の管理が膨大な場合、この管理業務を医療機関から委託
された時にも、サポートセンター1にてこの業務を代行
することができるようになっている。また、各医療機関
は、必要に応じ、情報通信ネットワーク6を介してサポ
ートセンター1に接続し、それぞれ管理下にある被検者
のデータを常時閲覧できるようになっている。
【0066】また、サポートセンター1は、ある医療機
関から医療従事者の派遣、仲介の依頼があった場合、医
療従事者の登録データベース(図示せず)の中から適任
の人材を選択し、医療従事者の派遣、仲介業務にも対応
できるようになっている。更に、医療機関にて、検診中
の手術等といった非定常作業が行われる際、その作業が
非常にデリケートなためにより詳しい放射線予測が要求
されたら、サポートセンター1は、保管してあるその医
療機関の建屋の図面データ(電子データ)と、受信した
非定常作業の種類、時間、担当の医療従事者、被検者等
の必要な情報とを基に、作業中の放射線予測を行い、場
合によっては放射線の集積を抑制するための改善策を医
療機関側に提案する。
【0067】また、施設運用管理部905は、各医療機
関における法令で定められた施設定期検査の前に、施設
の運用実績や医療従事者の集積線量の記録等を、所定の
各データベースから読み込み、検査時の必要書類(又は
データ)を作成し、各医療機関へ送信することもできる
ようになっている。つまり、施設定期検査時に、医療機
関側の書類作成業務を代行することにより、医療機関側
の事務作業負担の軽減を図るようになっている。
【0068】以下に、サポートセンター1の一連の作業
フローの一例を図9を用いて説明する。この図9に示す
ように、まず、例えば医療機関4の処理装置43から検
診スケジュールと、必要な薬剤・原材料の生成量を受信
すると(図中の番号1)、サポートセンター1は、これ
を受けて薬剤・原材料メーカ2から価格情報を受信し
(番号2)、医療機関4における薬剤・原材料の在庫状
況、需要予測等から判断して薬剤・原材料メーカ2に薬
剤・原材料を発注する(番号3)。薬剤・原材料が、医
療機関4に届けられたら(番号4)、医療機関4からそ
の代金を受け取り(番号5)、受け取った代金から、薬
剤・原材料メーカ2に薬剤・原材料に応じた代金を支払
う(番号6)。
【0069】また、例えば医療機関5から、例えば検診
中の手術等といった非定常作業の際、医療従事者が、な
るべく放射線を受けることなく作業を行うにはどうした
ら良いか等といった相談を受けた場合、サポートセンタ
ー1は、行われる非定常作業の情報を受信し(番号
7)、これを基に作業中に医療従事者の受ける線量の予
測値を提示し(番号8)、必要に応じて、予測から被曝
低減のための最適な作業手順等を提示し、このサービス
に対する代金を医療機関5から受け取る(番号9)。
【0070】また、例えば標準的な検診を予定していた
が、図5で説明した要領で、処理装置43を用いて検診
スケジュールを立て、その場合の線量を予測した結果、
ある医療従事者の集積線量が基準値を超えてしまう可能
性があり、医療機関4から代わりの医療従事者の派遣
(仲介)依頼を受けたとする(番号10)。サポートセ
ンター1は、他の医療機関の検診スケジュールを参照し
つつ、医療従事者のデータベースの中から適当な人材を
検索し、例えば医療機関5に人材派遣の依頼をする(番
号11)。そして、医療機関5から医療機関4へ人材が
派遣されたら(番号12)、医療機関4から仲介業務に
対する代金を受け取り(番号13)、その中から医療機
関5に対し派遣作業者の作業に対する代金を支払う(番
号14)。
【0071】また、放射線検診の実績が上がる毎に、医
療機関4,5から送られてくる、医療従事者の集積線量
情報、施設運用情報、廃棄物情報等の運用情報を受信し
(番号15〜17)、サポートセンター1は、こうした
運用情報から、その傾向や改善点等を独自に分析する。
例えば、医療従事者の集積線量の予測値と実測値の偏差
や施設内線量分布の実測値等から、医療従事者の集積線
量を予測するために最適な線量分布データを計算し直し
たりする。このように運用管理に関して改善した情報を
医療機関4,5に送信し、それぞれのデータベース4
2,52(図1参照)の更新を提示し(番号18)、医
療機関4,5からこうした運用管理支援に対するサービ
ス料を受け取る(番号19)。
【0072】サポートセンター1は、医療機関4,5か
らの上記運用情報を基に、放射線検診機器等の劣化診断
等を行い、最適な運用情報、保守・点検情報、定期的に
施設の検査情報等を送信する(番号20)。これを受け
た医療機関4,5から、運用・点検・検査等の業務の支
援依頼を受けたら(番号21)、サポートセンター1
は、医療機関4,5に代わって上記機器メーカ3(図1
参照)に保守・点検を依頼したり(番号22)、定期的
な施設の検査の前に、顧客データベース12(図1参
照)の格納情報を基に、検査に必要な書類一式等を医療
機関4,5に送信する(番号23)。そして、機器メー
カ3による医療機関4,5の放射線検診機器等の保守・
点検作業が実施されると(番号24)、保守・点検にか
かった費用、仲介料、そして書類作成代行業務に対する
代金等を医療機関4,5から受け取り(番号25)、更
にその中から保守・点検の作業料を機器メーカ3に支払
う(番号26)。
【0073】なお、こうしたサポートセンター1の医療
機関4,5に対する運用管理支援業務において、サポー
トセンター1と医療機関4,5との間の代金のやり取り
は、サービスの際にその都度(又は所定期間後に)行っ
ても、期間で区切り、その期間中の合計を一括して行っ
ても良い。
【0074】以上説明した本実施の形態によれば、医療
機関に設置した処理装置43,53を用いて各スケジュ
ールを立て、その際、放射線管理を行い、放射線管理業
務の負担を軽減することにより、放射線検診の運用効率
の向上を図ることができる。また、医療機関に設置した
運用管理支援装置により、作業スケジュール立案の際、
医療従事者の作業中の集積線量を予測演算するので、こ
の予測値に応じ、運用者又は医療従事者は、作業中に各
医療従事者が受け得る線量が所定値以内となるよう、各
医療従事者の作業スケジュールを見直し平準化すること
もできるし、遮蔽体を適宜追加又は設置することもでき
る。
【0075】また、運用管理支援装置を施設内の表示装
置、放送装置等と接続しておけば、確定した検診スケジ
ュールに従った各被検者の誘導と、作業スケジュールに
沿った医療従事者の作業指示を行うことができ、被検者
及び医療従事者の行動(動線)を的確にし、円滑な検診
の運用管理ができると共に、不注意による不要な線量の
集積を防止することにより、管理区域内の線量が必要以
上に増大することを防止することができる。更に、周辺
への影響は実際には殆ど無いが、検診後の被検者の体内
にはまだ薬剤が残存しているので、体表面での表面線量
率がある基準値以下になるまで管理区域内に待機させら
れる場合も想定されるが、本実施の形態においては、被
検者に残存する薬剤の減衰を予測し、そうした被検者の
退出管理を適切に行え、環境に配慮した運用が行えると
いうメリットもある。
【0076】また、各医療機関の運用管理支援装置と情
報通信ネットワーク6を介して接続したサポートセンタ
ー1により、各医療機関における運用管理情報を分析
し、それぞれ改善点を見出し、各医療機関に返信し、医
療機関のデータベースの格納情報の更新を促すことによ
り、医療機関での線量分布や使用薬剤の必要量の予測精
度を向上させることができ、医療機関側の放射線管理業
務の負担を大幅に軽減し、運用効率を向上することがで
きる。また、サポートセンター1とのこうしたやり取り
を繰り返すことにより、自らのデータベースを改善し、
予測値を実測値に近付け、その後の放射線対策を好適な
状態としていくことができる。
【0077】また、医療機関に代わって、薬剤管理、メ
ンテナンス、放射線管理等、その運用管理業務をサポー
トセンター1が行うことにより、医療機関側の運用管理
業務の負担を更に軽減し、運用効率を向上させることが
できる。また、この場合、医療機関側の労力を本来の医
療業務側に傾けさせることができ、医療機関の医療活動
に対する信頼性を向上させることができるといったメリ
ットもある。医療機関の定期的な施設検査の際には、医
療機関の運用情報を基に、医療機関に代わって必要な書
類を作成することで、医療機関側の定期検査の際の事務
負担を軽減することもできる。
【0078】また、医療機関に代わって、サポートセン
ター1で放射線検診機器や加速器等の薬剤製造機器とい
ったものを含む各医療機器の使用実績を管理し、医療機
器等の劣化予測を行うことにより、医療機関側の機器の
メンテナンス業務の負担を大きく軽減することができ、
運用効率を向上させることができると共に、運用コスト
も低減することができる。また、各医療機関の機器管理
データを総合して分析することで、必要な交換部品や消
耗備品をまとめて適切な時期に発注できるので、医療機
関の保守・点検コストを低減できる等といったメリット
もある。
【0079】更に、サポートセンター1にて、医療機関
に代わって、薬剤使用実績から使用薬剤やその原材料の
在庫を管理することにより、医療機関側の機器の使用薬
剤及び原材料の在庫管理業務の負担を大きく軽減するこ
とができるので、放射線検診の運用効率を向上させるこ
とができる。また、これにより薬剤の余剰生成を防止
し、薬剤使用量を最適化でき、薬剤廃棄量を低減するこ
とができるので、薬剤コストを低減できると共に、施設
内の放射線線源も減少するので放射線管理も容易に行
え、医療従事者への線量の集積量も低減することができ
るといったメリットもある。また、サポートセンター1
により、薬剤の発注、発送が合理化されコストの低減を
図ることができるといたメリットもある。例えば、定期
検診時の各医療機関の薬剤原材料の需要が過去のデータ
から予測できれば、事前にまとまった量の発注が可能と
なり、材料単価を低減できるというメリットもある。
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、医療機関に設置した処
理装置を用いて放射線検診の運用に関する各スケジュー
ルを立て、その際放射線管理を併せて行う。これによ
り、医療機関の放射線管理業務の負担を軽減し、放射線
検診の運用効率の向上を図ることができる。また、作業
中に各医療従事者が受け得る線量を時系列的に予測演算
することにより、作業により医療従事者への放射線の集
積量が所定値以内となるよう、各医療従事者の作業スケ
ジュールを平準化したり、遮蔽体を適宜追加又は設置す
ることもできる。
【0081】また、サポートセンターで、医療機関の運
用データを管理し、また医療機関のデータベースを分析
し改善点を見出して、医療機関での線量分布や使用薬剤
の必要量の予測精度が向上するよう、医療機関のデータ
ベースを更新するよう提示することにより、医療機関側
の放射線管理業務の負担を大幅に軽減することができ
る。また、医療機関に代わってサポートセンターで医療
機器の使用実績を管理し、医療機器の劣化予測を行うこ
とにより、医療機関側の機器のメンテナンス業務の負担
を大きく軽減することができる。更に、医療機関に代わ
ってサポートセンターで薬剤使用実績から、使用薬剤や
その原材料の在庫を管理することにより、医療機関側の
使用薬剤及び原材料の在庫管理業務の負担を大きく軽減
することができる。これらにより、放射線検診の運用効
率を更に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放射線検診の運用管理支援方法の一実
施の形態を適用する運用管理支援システムの全体構成を
表す図である。
【図2】運用管理支援装置の概略構成を示す概念図であ
る。
【図3】線量分布データベースの概略を説明する概念図
である。
【図4】定常標準作業データベースの概略の説明を説明
する概念図である。
【図5】医療機関に設置した運用管理支援装置のフロー
概念を示す図である。
【図6】実際に処理装置により検診スケジュールを作成
する手順の一例の説明図である。
【図7】実際に処理装置により医療従事者の作業スケジ
ュールを作成する手順の一例の説明図である。
【図8】サポートセンターに設置した運用管理支援装置
の概略構成を示す概念図である。
【図9】サポートセンターの一連の作業フローの一例の
説明図である。
【符号の説明】
1 サポートセンター 2 薬剤・原材料メーカ(放射性薬剤又は原材
料の製造業者) 3 機器メーカ(放射線検診機器の製造業者) 4,5 医療機関 6 情報通信ネットワーク 12 顧客データベース 13 サーバー 31 制御部 32 線量計算管理部(管理部) 33 標準作業管理部(管理部) 34 薬剤生成廃棄管理部(管理部) 35 運用管理部(管理部) 42,52 データベース 43,53 処理装置 45,55 入力装置 502 被検者 901 支援制御部 902 線量データ管理部(管理部) 903 薬剤在庫管理部(管理部) 904 施設運用管理部(管理部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田 圭一郎 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 Fターム(参考) 2G075 CA48 DA08 FA18 FB09 FB16 FB18 GA25 GA35 2G088 AA07 EE01

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】医療機関に設置した処理装置により、放射
    線検診及びこれを受診する各被検者の入力情報とデータ
    ベースの格納情報とから、各被検者の検診スケジュー
    ル、各医療従事者の作業スケジュール、各放射性薬剤の
    生成スケジュールを作成し、 これら各スケジュール及び前記データベースの格納情報
    を基に、作業中の各医療従事者の周囲の線量分布を時系
    列的に予測演算し、 この予測値に応じ、作業中に各医療従事者が受け得る線
    量が所定値以内となるよう、各医療従事者の前記作業ス
    ケジュールを見直し、平準化することを特徴とする放射
    線検診の運用管理支援方法。
  2. 【請求項2】医療機関に設置した処理装置により、放射
    線検診及びこれを受診する各被検者の入力情報とデータ
    ベースの格納情報とから、各被検者の検診スケジュー
    ル、各医療従事者の作業スケジュール、各放射性薬剤の
    生成スケジュールを作成し、 これら各スケジュール及び前記データベースの格納情報
    を基に、作業中の各医療従事者の周囲の線量分布を時系
    列的に予測演算し、 この予測値に応じ、作業中に各医療従事者が受け得る線
    量が所定値以内となるよう、遮蔽体を追加又は設置する
    ことを特徴とする放射線検診の運用管理支援方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の放射線検診の運用管
    理支援方法において、前記検診スケジュールに従って各
    被検者を誘導し、その行動を管理することを特徴とする
    放射線検診の運用管理支援方法。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項記載の放射線
    検診の運用管理支援方法において、情報通信ネットワー
    クを介し、前記処理装置による前記医療機関内の線量分
    布と各医療従事者が受け得る線量との予測値及びその実
    測値、前記データベースの格納情報を読み込み、これら
    を基に、前記医療機関に代わって前記データベースの格
    納情報を分析し、この分析結果を前記情報通信ネットワ
    ークを介して前記処理装置に送信し、前記データベース
    の格納情報の更新を指示することを特徴とする放射線検
    診の運用管理支援方法。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1項記載の放射線
    検診の運用管理支援方法において、情報通信ネットワー
    クを介し、作業中の前記医療機関内の線量分布と各医療
    従事者が受け得る線量との予測値及び実測値、前記デー
    タベースの格納情報を読み込み、これらを基に、前記医
    療機関に代わって各作業項目毎の線量分布及び線量を分
    析し、この分析結果を前記情報通信ネットワークを介し
    て前記処理装置に送信し、前記データベースの格納情報
    の更新を指示することを特徴とする放射線検診の運用管
    理支援方法。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか1項記載の放射線
    検診の運用管理支援方法において、情報通信ネットワー
    クを介し、前記医療機関の放射性薬剤の使用実績を読み
    込み、これを基に、前記医療機関に代わって検診に伴う
    放射性薬剤の必要量を適正化し、この適正値を前記情報
    通信ネットワークを介して前記処理装置に送信し、前記
    データベースの格納情報の更新を指示することを特徴と
    する放射線検診の運用管理支援方法。
  7. 【請求項7】請求項6記載の放射線検診の運用管理支援
    方法において、前記医療機関の医療機器の使用実績を基
    に、前記医療機関に代わって医療機器の劣化状態を分析
    し、この分析結果を、前記情報通信ネットワークを介し
    て前記処理装置に送信し、前記医療機関に通知すること
    を特徴とする放射線検診の運用管理支援方法。
  8. 【請求項8】請求項7記載の放射線検診の運用管理支援
    方法において、前記通知を受けた医療機関からの依頼に
    従い、前記医療機器の製造業者への保守・点検の依頼を
    代行することを特徴とする放射性検診の運用管理支援方
    法。
  9. 【請求項9】請求項6〜8のいずれか1項記載の放射線
    検診の運用管理支援方法において、前記放射性薬剤の使
    用実績を基に、前記医療機関に代わって放射性薬剤及び
    その原材料の在庫管理を行い、前記情報通信ネットワー
    クを介して前記放射性薬剤又はその原材料の補充を提示
    することを特徴とする放射線検診の運用管理支援方法。
  10. 【請求項10】請求項9記載の放射線検診の運用管理支
    援方法において、前記提示を受けた前記医療機関からの
    依頼に従い、放射性薬剤又は原材料の製造業者への発注
    業務を代行することを特徴とする放射線検診の運用管理
    支援方法。
  11. 【請求項11】請求項1〜10のいずれか1項記載の放
    射線検診の運用管理支援方法において、前記放射線検診
    は、ポジトロンCT検診であることを特徴とする放射線
    検診の運用管理支援方法。
  12. 【請求項12】放射性薬剤を用いた検診を行う医療機関
    に設置され、各被検者及び各被検者の受診する放射線検
    診に関する情報を入力する入力装置と、 前記医療機関での放射線検診の運用管理データを蓄積し
    たデータベースと、 前記入力装置からの入力結果及び前記データベースの格
    納情報を基に、各被検者の検診スケジュール、各医療従
    事者の作業スケジュール、各放射性薬剤の生成スケジュ
    ールを作成し、これら作成した各スケジュール及び前記
    データベースの格納情報を基に、作業中に各医療従事者
    が受け得る線量を時系列的に予測演算する処理装置と、 この処理装置による予測値や前記データベースの格納情
    報を、適宜表示、出力する出力装置とを備えたことを特
    徴とする放射線検診の運用管理支援システム。
  13. 【請求項13】請求項12記載の放射線検診の運用管理
    システムにおいて、前記処理装置は、前記データベース
    の格納情報を読み書きする管理部と、この管理部を制御
    する制御部とを備えることを特徴とする放射線検診の運
    用管理支援システム。
  14. 【請求項14】請求項12又は13記載の放射線検診の
    運用管理支援システムにおいて、情報通信ネットワーク
    を介し、前記処理装置に接続するサポートセンターを有
    することを特徴とする放射線検診の運用管理支援システ
    ム。
  15. 【請求項15】請求項14記載の放射線検診の運用管理
    支援システムにおいて、前記サポートセンターには、前
    記処理装置から受信した前記医療機関の運用実績情報を
    蓄積した顧客データベースと、この顧客データベースの
    格納情報を管理・分析するサーバーとを備えたことを特
    徴とする放射線検診の運用管理支援システム。
  16. 【請求項16】請求項15記載の放射線検診の運用管理
    支援システムにおいて、前記サーバーは、前記顧客デー
    タベースの格納情報を読み書きする管理部と、この管理
    部を制御する支援制御部とを備えることを特徴とする放
    射線検診の運用管理支援システム。
  17. 【請求項17】請求項12〜16のいずれか1項記載の
    放射線検診の運用管理支援システムにおいて、前記放射
    性薬剤を用いた検診を行う医療機関は、ポジトロンCT
    検診を行う医療機関であることを特徴とする放射線検診
    の運用管理支援システム。
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