JP2003215130A - 銀染色法による高感度微量蛋白質定量装置 - Google Patents

銀染色法による高感度微量蛋白質定量装置

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JP2003215130A
JP2003215130A JP2002012241A JP2002012241A JP2003215130A JP 2003215130 A JP2003215130 A JP 2003215130A JP 2002012241 A JP2002012241 A JP 2002012241A JP 2002012241 A JP2002012241 A JP 2002012241A JP 2003215130 A JP2003215130 A JP 2003215130A
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Tomohito Chiba
智仁 千葉
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Jokoh Co Ltd
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Jokoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】現在、手技によるセルロースアセテート膜を支
持体とする微量蛋白質の定量分析は操作手順が複雑なた
め、多大な労力と時間がかかってしまい、住民検診や学
童検診などの際には多数の検体をルーチン作業で分析す
ることができないという問題点があった。本発明は、こ
のような問題点を解決するために、セルロースアセテー
ト膜などの高分子多孔質膜での微量蛋白質の定量分析を
自動的にかつ1度に多数の検体に対して行うことができ
る自動高感度微量蛋白質定量装置を提供することを目的
としている。 【解決手段】支持体を装置にセットすると自動で、支持
体上に検量線用の標準液および検体を点着し、支持体上
に点着された標準液および検体の蛋白質を固定し、支持
体中に含まれている蛋白質固定液を洗浄し、支持体上の
蛋白質を銀染色し、染色された支持体を脱色し、脱色さ
れた支持体上の蛋白質に銀を固着し、蛋白質の濃度測定
をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】ヒトの臨床検査を行う上で、
最も簡単に安価にかつ人体に何の苦痛も無く採取出来る
検体の1つとして尿検査は重要視され、初診時や住民検
診などで、尿糖・尿蛋白質などの検査が日常的に実施さ
れている。本発明は、その中の1つである尿蛋白質の定
量検査を自動で行うのに用いられる高感度微量蛋白質定
量装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来使われている尿蛋白質の検査法は、
スルホサリチル酸法と煮沸法及び試験紙法などの定性検
査が主体である。特に試験紙法は、住民や学童の健康診
断などに広く使われており良く知られている。
【0003】尿蛋白質の定量検査は、尿中に排出される
尿蛋白質が非常に微量のため放射線標識免疫測定法(R
IA)、酵素標識免疫測定法(EIA)、ラテックス凝
集測定法(LAPA)、免疫比濁法(TIA)などの免
疫学的な測定法が使われている。これらの測定法は全て
抗原抗体反応を利用する免疫学的測定法である。
【0004】免疫学的測定法は微量の蛋白質を測定する
のに利用できるが、高価な抗体を使用するので測定キッ
トは非常に高価なものになっている。これらの測定キッ
トの感度は、ほぼ50mg/Lを目標に作られている。
【0005】これらの測定キットは蛋白質のうちアルブ
ミンを特異的に検出する測定法が多く、総蛋白質を測定
するものではない。尿中のアルブミンは蛋白質の約40
%を占め、残りの60%は各種のグロブリンの集合体で
ある。もしグロブリンも測定する測定法を作る場合は各
種のグロブリンに対応して多くの抗体を使うか、その特
異性を吟味してキットを作らねばならないので、総蛋白
質を定量する免疫学的測定法は実質高価になりすぎ実用
的ではない。結局免疫学的測定法はそれぞれの特異蛋白
質を個々に測定するのに有効な測定法で、高感度で簡便
にかつ安価に総蛋白質を測定する方法は開発されていな
かった。
【0006】尿中蛋白質には、M蛋白(ベンスジョーン
ズ蛋白、多発性骨髄腫などの腫瘍細胞が産生する蛋白)
やIgG(非選択的糸球体性蛋白尿)、α1ミクログロ
ブリン・β2ミクログロブリン(尿細管性蛋白尿、糸球
体、混合性蛋白尿)などのグロブリン領域の蛋白質もあ
る。医師は、尿中の総蛋白質(定量値)を見ながら総合
的に診断を行い、治療をすることが求められているが、
従来の測定法では感度が低いので診断にあまり役に立っ
ていなかった。
【0007】総蛋白質を測定する際には、一般的に色素
結合法が用いられているが、感度は約300mg/Lと
低い。高感度な測定法については、銀イオンを蛋白質と
結合させた後、ホルマリンなどの還元剤で還元して銀粒
子にする銀染色法があった。この方法によりポリアクリ
ルアミドゲルやアガロースゲル等の蛋白質は染色された
が、これらよりも遙かに安価で操作が簡便な高分子多孔
質膜の一種であるセルロースアセテート膜の蛋白質は全
く染色されなかった。
【0008】最近、銀イオンを硫酸第一鉄による還元剤
とあらかじめ反応させ銀コロイド状にした後、セルロー
スアセテート膜中の蛋白質と銀コロイドを結合させて安
定化することで染色されることがわかり、それによっ
て、セルロースアセテート膜での微量蛋白質を定量化す
ることが可能となった。しかし、セルロースアセテート
膜での微量蛋白質の定量分析は一般に熟練者の手技にて
実施している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べたよ
うに、用手法でのセルロースアセテート膜を支持体とす
る微量蛋白質の定量分析は可能となったが、操作手順が
複雑なため、多大な労力と時間がかかってしまい、住民
検診や学童検診などの際には多数の検体をルーチン作業
で分析することができないという問題点があった。
【0010】本発明は、このような問題点を解決するた
めに、セルロースアセテート膜などの高分子多孔質膜で
の微量蛋白質の定量分析を自動的にかつ1度に多数の検
体に対して行うことができる自動高感度微量蛋白質定量
装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】支持体を装置にセットす
ると自動で、支持体上に検量線用標準液および検体を点
着し、支持体上に点着された標準液および検体の蛋白質
を固定し、支持体中に含まれている蛋白質固定液を洗浄
し、支持体上の蛋白質を銀染色し、染色された支持体を
脱色し、脱色された支持体上の蛋白質に銀を固着し、蛋
白質の濃度測定をする。
【0012】
【実施例】
【図1】は本発明の銀染色法による高感度微量蛋白質定
量装置の構成の例を示す模式図であり、この高感度微量
蛋白質定量装置を用いた尿蛋白質の定量操作を例にとっ
て詳しく説明する。
【0013】支持体1は、高分子多孔質膜の一種である
セルロースアセテート膜を使用し、人手により点着染色
部2に供給される。
【0014】支持体1を供給して装置をスタートする
と、容器3に貯蔵されている6種の検量線用標準液およ
び18本の検体が点着装置4により1度に6検体ずつ採
取されて、点着染色部2を搭載しているテーブル5が移
動することで標準液および検体が支持体上に点着され
る。標準液および検体が点着されると点着染色部2には
蛋白質固定液が注入されて蛋白質を支持体上に固定す
る。蛋白質の固定が終わると蛋白質固定液が排出され、
洗浄液が注入されて支持体中に含まれている蛋白質固定
液を洗浄する。支持体の洗浄が終わると洗浄液が排出さ
れ、銀染色液が注入されて支持体上の蛋白質を銀染色す
る。この時、蛋白質に銀を充分結合させるため、点着染
色部2を搭載しているテーブル5を揺動して液の攪拌を
行う。蛋白質の銀染色が終わると銀染色液が排出され、
脱色液が注入されて染色された支持体を脱色する。この
時にも染色された支持体を充分脱色するために点着染色
部2を搭載しているテーブル5を揺動して液の攪拌を行
う。支持体の脱色が終わると脱色液が排出され、固着液
が注入されて蛋白質に付着している銀を固着する。蛋白
質に付着している銀の固着が終わると固着液が排出され
る。検体点着後に使用される液は5種類の液を収容して
いるタンク6からポンプ7および電磁弁8を介して試薬
注入口9より注入され、使用後、試薬排出口10より排
出される。以上のようにして、銀染色された蛋白質が出
現した支持体を得ることができる。
【0015】最後に、この支持体を点着染色部2を搭載
しているテーブル5を動かすことによって測定部11に
移動し、検量線用標準液および検体の蛋白質の吸光度を
読み取ることによって、検量線の吸光度と比較して検体
の蛋白質の濃度を求めることができるようになってい
る。
【0016】本発明は、上述した実施例だけに限定され
るものではなく、幾多の変形が可能である。例えば、上
述した実施例では支持体にセルロースアセテート膜を使
用したが、その他の高分子多孔質膜である濾紙、ナイロ
ン膜、ニトロセルロース膜およびポリスルホン膜などを
用いることもできる。また、検体も尿を使用したが、蛋
白質濃度の低い例えば脳脊髄液、涙、唾液、血漿の希釈
検体および他の動植物の微量蛋白質なども分析する事が
できる。さらに、上述した実施例では蛋白質固定液、洗
浄液、銀染色液、脱色液および固着液の注入と排出の制
御にはポンプおよび電磁弁を使用していたが、電磁弁を
用いずに液の種類の数だけのポンプを用いることもでき
る。
【0017】
【発明の効果】1回で多数の微量蛋白質を自動処理する
ことにより、簡便かつ安価で定量分析することが可能と
なった。この発明を活用することで、学童検診や住民検
診及び人間ドック等における検診分野においても、異常
をより早期発見することが出来るようになる。早期発見
で疾病の発病を遅らせたり、早期に治療できることによ
り、本人の健康維持に役立つとともに、一度に多数の検
体を分析することで医療費を大幅に減少させることが出
来るので社会に大きく貢献できることになる。
【0018】一般的には、検診や病院での初期検査にお
いて、最初の総蛋白質の検出感度が悪ければ、正常とし
て見逃されてしまう。本発明により、微量の尿蛋白質の
出現を検知出来ることは、出現した蛋白質が異常なのか
正常なのか、次の検査をするかどうかの判断材料を与え
る事になる。(次の検査とは、電気泳動法または免疫電
気泳動法またはその他の免疫学的定量法を意味する。)
【0019】
【図面の簡単な説明】
【図1】は本発明の一実施例の構成を示す模式図であ
る。
【図2】は検体点着・染色部2への液の注入・排出の構
成を示す模式図である。
【符号の説明】
1 支持体 2 点着染色部 3 容器 4 点着装置 5 テーブル 6 5種類の液を収容しているタンク 7 ポンプ 8 電磁弁 9 試薬注入口 10 試薬排出口 11 測定部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に1または複数の検体を点着する
    手段と、支持体上に1または複数の標準液を点着する手
    段と、支持体上に点着された検体の蛋白質を固定する手
    段と、支持体中に含まれている蛋白質固定液を洗浄する
    手段と、支持体上の蛋白質を銀染色液中で染色する手段
    と、染色された支持体を脱色する手段と、支持体上の蛋
    白質の濃度を測定する手段とを具える自動高感度微量蛋
    白質定量装置。
  2. 【請求項2】請求項1の自動高感度微量蛋白質定量装置
    において、脱色された支持体上の蛋白質に銀を固着する
    手段を具える自動高感度微量蛋白質定量装置。
  3. 【請求項3】請求項1、または2の自動高感度微量蛋白
    質定量装置において、支持体上の蛋白質を銀染色液中で
    染色する際に蛋白質に銀を充分結合させるため、銀染色
    液を攪拌する、または支持体を液中で動かす事を特徴と
    する自動高感度微量蛋白質定量装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104075917A (zh) * 2013-03-28 2014-10-01 中国医学科学院基础医学研究所 收集、保存尿液蛋白的方法及设备
JP2019035624A (ja) * 2017-08-10 2019-03-07 シスメックス株式会社 検査システムおよび検査システムの起動方法

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