JP2003214766A - セリシンの乾燥装置及び乾燥方法 - Google Patents

セリシンの乾燥装置及び乾燥方法

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JP2003214766A JP2002015346A JP2002015346A JP2003214766A JP 2003214766 A JP2003214766 A JP 2003214766A JP 2002015346 A JP2002015346 A JP 2002015346A JP 2002015346 A JP2002015346 A JP 2002015346A JP 2003214766 A JP2003214766 A JP 2003214766A
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晋三 大津
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 素材に高温度をかけずに処理でき、装置の乾
燥能力も大きく、工業生産のためにさほど大規模な設備
を要せず、工業的実施が可能なセリシンの乾燥装置及び
乾燥方法及びセリシン粉末の製造方法を提供しようとす
る。 【解決手段】 セリシン水溶液を減圧濃縮手段により減
圧濃縮して軟体物と成し前記軟体物を減圧乾燥手段に移
して減圧乾燥するセリシンの乾燥方法である。又、前記
セリシン水溶液を入れる1又は複数の減圧濃縮容器と、
前記軟体物を入れる1又は複数の減圧乾燥容器と、前記
減圧濃縮容器及び前記減圧乾燥容器内の気体が導入され
該気体中の水分を分離する水分分離手段と、前記減圧濃
縮容器及び前記減圧乾燥容器内を減圧する減圧手段とを
含むセリシンの乾燥装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製糸工程や精練工
程で得られるセリシン水溶液、あるいは繭や絹糸からセ
リシン抽出のためセリシンを水に溶出させたセリシン水
溶液を乾燥してセリシン粉末を得る乾燥装置及び乾燥方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】セリシンは、化粧品や、医薬品の原料と
して有用であり、従来より、製糸工程や精練工程で廃液
として得られるセリシン水溶液、あるいは、繭や絹糸か
らセリシン抽出のためセリシンを水に溶出させたセリシ
ン水溶液を乾燥してセリシン粉末を得ることが行なわれ
ている。
【0003】この乾燥方法としては、特に食品工業の分
野で用いられている噴霧乾燥、凍結乾燥、減圧乾燥等の
手法の適用が試みられ、例えば、特開平4―20243
5号公報には、セリシンを含んだ精練廃液を限外濾過し
てセリシンの濃縮液を得て、その濃縮液を噴霧乾燥する
方法が開示されている。又、特開平10−140154
号公報には、セリシン水溶液にメタノール、エタノー
ル、ジオキサン等の水溶性有機溶媒を混合してセリシン
を析出させた後、これを濾別乾燥してセリシン粉体を得
ることが記載されている。又、特開2000−1848
68号公報には、繭を炭酸ナトリウム水で80℃1時間
処理してセリシン加水分解物を溶出させ、その溶出液を
減圧濃縮し、更にろ過により凝縮物を除去した後、2倍
量のエタノールを添加しセリシン加水分解物を析出さ
せ、ろ別凍結乾燥してセリシン加水分解物紛体を得るこ
とが開示されている。
【0004】しかしながら、噴霧乾燥は、設備費が高
く、且つ最高で220℃ほど、低くとも120℃の熱が
試料にかかり、試料が変質するおそれがある、装置の乾
燥能力が小さく、大量生産に向かない、ある程度の濃縮
液でないと乾燥効率が悪い反面、処理液の濃度が高いと
噴霧ノズルが詰まる等の問題がある。
【0005】凍結乾燥は、試料に温度をかけずに処理で
きるが、装置の乾燥能力が小さく、大量生産のためには
大規模且つ高額の設備を要する。又、媒体である水を凍
結するのでエネルギーコストが大きい。更に、ある程度
の濃縮液でないと乾燥効率が悪い等の問題がある。
【0006】更に、高周波乾燥の方法もあるが、この方
法は、均一な加熱が極めて困難で、局所的に試料に高温
がかかり、その部分の変性を回避出来ない。
【0007】又、従来の減圧乾燥は、試料にさほど温度
をかけずに処理でき、装置の乾燥能力も大きく、大量生
産のためにさほど大規模な設備を要せず、程度の濃度ま
で液を濃縮するのには適しているが、水溶液から固形状
にまでそのまま乾燥するには時間がかかりすぎ工業的実
施には不適であるという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これら問題
点に鑑み、素材に高温度をかけずに処理でき、装置の乾
燥能力も大きく、工業生産のためにさほど大規模な設備
を要せず、工業的実施が可能なセリシンの乾燥装置及び
乾燥方法及びセリシン粉末の製造方法を提供しようとす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、セリシン水溶液を減圧濃縮して軟体物と成す減圧
濃縮手段と、該軟体物を減圧乾燥する減圧乾燥手段と、
該減圧濃縮手段から該減圧乾燥手段に前記軟体物を移す
移動手段とを含むセリシンの乾燥装置であることにあ
る。
【0010】前記減圧濃縮手段は、前記セリシン水溶液
を入れる1又は複数の減圧濃縮容器と、該減圧濃縮容器
内の気体が導入され該気体中の水分を分離する水分分離
手段と、該減圧濃縮容器内を減圧する減圧手段とを含
み、前記減圧乾燥手段が、前記軟体物を入れる1又は複
数の減圧乾燥容器と、前記減圧乾燥容器内の気体が導入
され、該気体中の水分を分離する水分分離手段と、該減
圧乾燥容器内を減圧する減圧手段とを含み得る。
【0011】前記減圧濃縮手段は、前記セリシン水溶液
を入れる1又は複数の減圧濃縮容器と、前記軟体物を入
れる1又は複数の減圧乾燥容器と、該減圧濃縮容器内及
び該減圧乾燥容器内の気体が導入され該気体中の水分を
分離する水分分離手段と、該減圧濃縮容器内を減圧する
減圧手段とを含み得る。
【0012】前記セリシンの乾燥装置は、前記減圧濃縮
容器及び前記減圧乾燥容器を加熱する、加熱手段を含み
得る。
【0013】前記加熱手段は、前記減圧濃縮容器の外壁
を水を媒体として加熱する減圧濃縮容器加熱手段と、前
記減圧乾燥容器の外壁を水を媒体として加熱する減圧乾
燥容器加熱手段とを含み得る。
【0014】前記減圧乾燥容器は、平らな内底面を有
し、蓋付きであり、該蓋をした状態で前記減圧乾燥容器
の内部の空間が扁平な形状をなし得、前記軟体物が該底
上に層状に滞留させられ得る。
【0015】前記セリシンの乾燥装置は、各前記減圧濃
縮容器及び/又は各前記減圧乾燥容器と、前記水分分離
手段とが開閉自在及び/又は着脱自在に連結されて成り
得る。
【0016】前記セリシンの乾燥装置は、各前記減圧濃
縮容器及び各前記減圧乾燥容器が1の前記水分分離手段
を経て1の前記減圧手段に連結されて成り得る。
【0017】前記水分分離手段は、前記気体を通過させ
る気体通過路と、該気体通過路の壁面を冷却する冷却手
段とを備え得る。
【0018】前記水分分離手段は、パイプを備え、前記
気体通過路が該パイプの外壁面に面して形成され、前記
冷却手段が該パイプの内側に冷水を導入する冷水導入装
置を備え得る。
【0019】前記セリシンの乾燥装置は、前記減圧濃縮
容器及び/又は前記減圧乾燥容器のそれぞれと、前記気
体通過路とが開閉自在に導通し、前記減圧濃縮容器及び
/又は前記減圧乾燥容器のそれぞれと導通した前記気体
通過路が外気に対して開閉自在に密閉されて成り得る。
【0020】又、本発明の要旨とするところは、減圧濃
縮用の容器及び減圧乾燥用の容器を準備する工程と、該
減圧濃縮用の容器にセリシン水溶液を投入する工程と、
該減圧濃縮用の容器内を減圧してセリシン水溶液を軟体
物と成す工程と、該軟体物を該減圧乾燥用の容器に投入
する工程と、該減圧乾燥用の容器内を減圧して該軟体物
を固形物と成す工程とを含むセリシンの乾燥方法である
ことにある。
【0021】前記セリシンの乾燥方法においては、前記
軟体物を、前記減圧乾燥用の容器の内底に厚さ1〜30
mmの層状に滞留させて減圧乾燥し得る。
【0022】前記セリシンの乾燥方法は、1個の真空源
を準備する工程と、複数の前記減圧濃縮用の容器及び/
又は複数の前記減圧乾燥用の容器を準備する工程と、1
の該減圧濃縮用又は減圧乾燥用の容器に前記セリシン水
溶液又は前記軟体物を投入する工程と、該1の減圧濃縮
用又は減圧乾燥用の容器内を該真空源に接続して減圧す
る工程と、他の該減圧濃縮用又は減圧乾燥用の容器に前
記セリシン水溶液又は前記軟体物を投入する工程と、該
他の減圧濃縮用又は減圧乾燥用の容器内を該真空源に接
続して減圧する工程とを含み得る。
【0023】前記セリシンの乾燥方法においては、前記
軟体物と成す減圧濃縮及び前記固形物と成す減圧乾燥
が、1333〜3333Paの気圧下でなされ得る。
【0024】前記セリシンの乾燥方法においては、前記
減圧濃縮用の容器及び前記減圧乾燥用の容器を28〜4
0℃に加熱し得る。
【0025】前記セリシンの乾燥方法においては、前記
軟体物と成す減圧濃縮及び/又は前記固形物と成す減圧
乾燥が前記セリシンの乾燥装置を用いてなされ、前記壁
面の温度を3〜15℃の範囲で一定の温度に維持し得
る。
【0026】前記セリシンの乾燥方法は、前記減圧濃縮
容器及び/又は前記減圧乾燥容器と前記気体通過路とを
導通させ、かつ前記気体通過路を外気に対して密閉して
おく工程を含み得る。
【0027】更に、本発明の要旨とするところは、前記
セリシンの乾燥方法を含み、前記固形物を粉砕する工程
を含むセリシン粉体の製造方法であることにある。
【0028】又更に、本発明の要旨とするところは、セ
リシンと水とが1:0.5から1:2の重量比で含まれ
て成るセリシン含有軟体物であることにある。
【0029】又、本発明の要旨とするところは、セリシ
ン水溶液が乾燥されてなるセリシン多孔質体であること
にある。
【0030】更に、本発明の要旨とするところは、前記
セリシン多孔質体が粉砕されてなるセリシン粉体である
ことにある。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明に係る態様を詳しく説明す
るならば、本発明においては、セリシン紛末を得るた
め、約1〜5重量%のセリシンが含有されたセリシン水
溶液を使用する。これを下まわる濃度の水溶液も、処理
に時間がかかるが、使用可能である。これを超える濃度
の水溶液も使用出来る。約1〜5重量%のセリシンが含
有されたセリシン水溶液は、精練廃液や下管廃液から得
ることが出来る。又、更に高濃度の水溶液は、例えば精
練廃液や下管廃液に過酸化水素水を約1%程度添加し、
この添加により凝集したゲル状のセリシンを吸引濾過に
より分離して得ることが出来る。これらのセリシン水溶
液は乾燥前に限外ろ過膜を通過させて不純物を除去する
ことが好ましい。
【0032】セリシン水溶液は、先ず42℃以下の温度
で、1333〜3333Paの減圧下で、減圧濃縮す
る。約28〜40℃で減圧濃縮することが好ましい。こ
の処理により、セリシン水溶液が濃縮され、水あめ状の
軟体物となる。この水あめ状の軟体物のセリシン濃度は
約30〜70重量%である。この水あめ状の軟体物を平
底の容器に移し替えて、その容器の底に厚さ20mmの
層状に滞留させる。次いで、この滞留した軟体物を42
℃以下の温度で、1333〜3333Paの減圧下で、
減圧乾燥する。軟体物は、多数の気泡を発生させつつ乾
燥され、乾燥が所定の度合いに進行した状態では、見か
け比重が0.05〜0.5の多孔質の固形物となる。
【0033】この多孔質の固形物を粉砕してセリシン粉
末を得る。固形物が多孔質であるため、粉末化のための
粉砕を極めて容易に効率よく行なうことが出来る。
【0034】本発明のこのようなセリシンの乾燥方法に
おいては、濃縮や乾燥を1333〜3333Paの減圧
下で実施するため、水の沸点が40℃を超えることがな
く、濃縮や乾燥の過程でセリシンの温度がセリシンの熱
変性温度である42℃以上に上昇することがない。従っ
て、乾燥によりセリシンが熱により変性することがな
い。
【0035】又、本発明のこのようなセリシンの乾燥方
法は、凍結乾燥のような大掛かりかつ高価な装置を必要
としない。又、溶媒である大量の水を凍結するための大
量のエネルギコストを必要としない。
【0036】更に、本発明のこのようなセリシンの乾燥
方法においては、乾燥を2段階にわけて行なうことによ
り、能率よく乾燥を行なうことが出来る。即ち、多量の
水を含んだセリシン水溶液を比較的深い容器に大量に入
れて第1段階の減圧濃縮を行なう。この濃縮によりセリ
シン水溶液は粘度が増加し水あめ状の軟体物となる。こ
の軟体物は、セリシンと水との重量比が1:0.5〜
1:2である。粘度が増加すると、減圧下でも軟体物の
内部から水分が蒸発しにくくなるので、この軟体物を平
底の容器に移し替えて、その底の上に層状に堆積させた
状態で第2段階の減圧乾燥を行なう。この第2段階の減
圧乾燥では軟体物が薄い板状に堆積しているので、減圧
により軟体物の内部から水分を容易に蒸発させることが
でき、減圧乾燥を能率よく行なうことが出来る。
【0037】本発明においては、減圧濃縮や減圧乾燥を
1333〜3333Paの減圧下で行なうことが好まし
い。又、セリシン水溶液あるいは軟体物を減圧濃縮や減
圧乾燥時に収納しておく容器を28〜40℃に、好まし
くは40℃に加熱しておくことがセリシンの熱による変
性をおこさず、かつ能率よく乾燥させるうえで好まし
い。セリシン水溶液あるいは軟体物を減圧濃縮や減圧乾
燥時に収納しておく容器を28〜40℃の範囲の所定の
温度に維持するとき、減圧乾燥を1333〜3333P
aの範囲の所定の気圧下で行なうと、セリシン水溶液あ
るいは軟体物に含まれる水を40℃以下の温度で沸騰さ
せつつ、その所定の気圧を維持することが出来る。
【0038】本発明における乾燥を行なうために、図1
に示す本発明に係る乾燥装置2を用いることが出来る。
乾燥装置2は、セリシン水溶液が入れられて、セリシン
水溶液を減圧濃縮して軟体物と成す減圧濃縮手段6と、
その軟体物が入れられて、軟体物を減圧乾燥する減圧乾
燥手段10と、減圧濃縮手段6から減圧乾燥手段10に
軟体物を移す不図示の移動手段とを含んで構成されてい
る。減圧濃縮手段6はセリシン水溶液を入れる減圧濃縮
容器12を備え、減圧乾燥手段10は軟体物を入れる減
圧乾燥容器14を備える。
【0039】減圧濃縮容器12は温水槽46に納められ
て、温水槽46中の温水を媒体として減圧濃縮容器12
の外壁が加熱され、温度制御盤130を備えた制御装置
により定温に保たれる。減圧乾燥容器14は温水槽76
に納められて、温水槽76中の温水を媒体として減圧乾
燥容器14の外壁が加熱され、温度制御盤132を備え
た制御装置により定温に保たれる。又、減圧乾燥容器1
4の蓋52には、箱体84が開口部を下にして取り付け
られている。箱体84の内部には、赤外線ヒータ88
(図3)が取り付けられて蓋52がヒータ88により加
熱される。蓋52は温度制御盤134を備えた制御装置
により定温に保たれる。
【0040】更に、乾燥装置2は、水分分離手段16
と、減圧手段18を備える。即ち、減圧濃縮手段6が、
セリシン水溶液を入れる減圧濃縮容器12と、減圧濃縮
容器12内の気体が導入され該気体中の水分を分離する
水分分離手段16と、減圧濃縮容器12内を減圧する減
圧手段18とを含み、減圧乾燥手段10が、軟体物を入
れる減圧乾燥容器14と、減圧乾燥容器14内の気体が
導入され該気体中の水分を分離する水分分離手段16
と、減圧乾燥容器14内を減圧する減圧手段18とを含
む。図1においては、水分分離手段16と減圧手段18
とが、減圧濃縮手段6と減圧乾燥手段10とに共有され
ている。減圧濃縮手段6と減圧乾燥手段10とはそれぞ
れ別々の水分分離や減圧を目的とした装置から成る水分
分離手段や減圧手段を備えてもよい。
【0041】水分分離手段16には減圧濃縮容器12内
の気体及び減圧乾燥容器14内の気体が導入され、その
気体中の水分を分離する。又、減圧濃縮容器12及び減
圧乾燥容器14のそれぞれから水分分離手段16を経て
減圧手段18に到るパイプから成る気体の流路20が形
成されている。
【0042】水分分離手段16には、水蒸気を含む気体
が通過する気体通過路の冷却された壁面に水蒸気を結露
させてドレン化して除去する構成の凝縮器101が好適
に用いられる。凝縮器101は、凝縮器101にこの気
体が通過する気体通過路の壁面を冷却するための冷却手
段125である冷水導入装置103と連結されている。
冷水導入装置103は水を冷却する装置と、その冷却水
を送水する装置から構成される。又、凝縮器101は、
凝縮器101で発生するドレンを貯留するドレンタンク
105に連結されている。
【0043】水分分離手段16は水蒸気を含む気体を吸
湿性の高い物質に触れさせて水分をその物体に吸収させ
る装置から構成されるものであってもよい。減圧手段1
8は、真空ポンプ19から構成されるものであり、真空
ポンプとしては、油汚染の心配がなく、取り扱い操作の
容易なダイヤフラム式真空ポンプが好適に用いられる。
【0044】流路20は、減圧濃縮容器12から水分分
離手段16の間と、減圧乾燥容器14から水分分離手段
16の間で、それぞれ開閉自在の弁22、弁24を備え
る。又、流路20は、水分分離手段16と減圧手段18
との間で弁25を備える。更に、流路20は、減圧濃縮
容器12から水分分離手段16の間と、減圧乾燥容器1
4から水分分離手段16の間で、それぞれ着脱自在のカ
プラー26、カプラー28を備える。
【0045】図2に減圧濃縮手段6の構成を示す。図2
(a)は平面図、図2(b)は縦断面図である。減圧濃
縮手段6は、減圧濃縮容器12と、減圧濃縮容器12を
加熱する減圧濃縮容器加熱手段30とを含んで構成され
る。減圧濃縮容器加熱手段30は、温水槽46と、温水
槽46に張られた温水48と、電気ヒータ47を含んで
構成されている。減圧濃縮容器12には蓋32が装着さ
れている。蓋32は、ボルト34により、減圧濃縮容器
12の開口縁36に締結される。蓋32は、中央部か
ら、減圧濃縮容器12の内部と導通する流路20を構成
する吸引管36が外部に向けて立設している。吸引管3
6の先端には減圧濃縮容器12の内部の圧力を表示する
圧力計31が接続されている。吸引管36の中間部から
パイプ38が分岐し、パイプ38の先端にカプラーの片
方部27が連結されている。又、パイプ38の中間部か
らは、連結パイプ39が分岐している。連結パイプ39
は、不図示の補助真空ポンプにより、予め減圧濃縮容器
12を減圧するために用いるものであり、先端にカプラ
ーの片方部40を備え、中間にバルブ42が設けられて
いる。又、連結パイプ39は、乾燥装置2において複数
個の減圧濃縮容器を使用する場合減圧濃縮容器同士の連
結に用いられる。
【0046】蓋32には、減圧濃縮容器12の内部のセ
リシン水溶液9が沸騰したときに飛散する液滴が吸引管
36に入らないようにするためのスクリーン44が、吸
引管36の開口部を覆うように取り付けられている。
【0047】減圧濃縮容器12は、温水槽46に納めら
れている。温水槽46には電気ヒータ47で加温されて
いる温水48が張られている。減圧濃縮容器12は、内
部に温水48を入れない状態で上縁部を残して温水48
に漬かっており、温水48を媒体として減圧濃縮容器1
2の壁面が加熱される。温水48の温度を一定に保つこ
とにより、減圧濃縮容器12の壁面51の温度が一定に
保たれる。温水48を不図示の循環手段により槽内で循
環させることにより減圧濃縮容器12の壁面51の温度
が場所によらず均一に保たれる。減圧濃縮容器12は外
底が温水48に接触するように格子状架台52に載置さ
れている。
【0048】図3に減圧乾燥手段10の構成を示す。図
3(a)は平面図、図3(b)は縦断面図である。減圧
乾燥手段10は、減圧乾燥容器14と、減圧乾燥容器1
4を加熱する減圧乾燥容器加熱手段50とを含んで構成
される。減圧乾燥容器加熱手段50は、温水槽76と、
温水槽76に張られた温水78と、電気ヒータ75を含
んで構成されている。なお、減圧乾燥容器加熱手段30
(図2)と減圧乾燥容器加熱手段50とで、本発明のセ
リシンの乾燥装置における加熱手段55(図1)が構成
される。減圧乾燥容器14は平らな内底面90を有する
浅い箱型の形状をしている。減圧乾燥容器14には蓋5
2が装着されている。蓋52は、ボルト34により、減
圧乾燥容器14の開口縁56に締結される。蓋52は、
中央部から、減圧乾燥容器14の内部と導通する流路2
0を構成する吸引管56が外部に向けて立設している。
吸引管56の先端には減圧乾燥容器14の内部の圧力を
表示する圧力計31が接続されている。吸引管56の中
間部からパイプ58が分岐し、パイプ58の先端にカプ
ラーの片方部67が連結されている。又、パイプ58の
中間部からは、連結パイプ59が分岐している。連結パ
イプ59は、不図示の補助真空ポンプにより、予め減圧
乾燥容器14を減圧するために用いるものであり、先端
にカプラーの片方部68を備え、中間にバルブ72が設
けられている。又、連結パイプ59は、乾燥装置2にお
いて複数個の減圧濃縮容器を使用する場合減圧濃縮容器
同士の連結に用いられる。
【0049】蓋52には、減圧乾燥容器14の内部のセ
リシン水溶液が沸騰したときに飛散する液滴が吸引管5
6に入らないようにするためのスクリーン57が、吸引
管56の開口部を覆うように取り付けられている。
【0050】減圧乾燥容器14は、温水槽76に納めら
れている。温水槽76には電気ヒータ75で加温されて
いる温水78が張られている。減圧乾燥容器14は、内
部に温水78を入れない状態で上縁部を残して温水78
に漬かっており、温水78を媒体として減圧乾燥容器1
4の壁面80が加熱される。温水78の温度を一定に保
つことにより、減圧乾燥容器14の壁面80の温度が一
定に保たれる。温水78を不図示の循環手段により槽内
で循環させることにより減圧乾燥容器14の壁面80の
温度が場所によらず均一に保たれる。減圧乾燥容器14
は外底が温水78に接触するように格子状架台77に載
置されている。
【0051】蓋52には、蓋52の上面81を覆うよう
に、箱体84が開口部を下にして取り付けられている。
箱体84の内部上面86には、赤外線ヒータ88が蓋5
2の上面81を加熱する向きで取り付けられている。蓋
52は上面81を介して赤外線ヒータ88により下面8
5が加熱され、蓋52をした状態で減圧乾燥容器14の
内部の空間87が加熱される。減圧乾燥容器14が平ら
且つ略水平な内底面90を有し、蓋52をした状態での
内部の空間87は扁平な形状をなし、蓋52の下面85
と減圧乾燥容器14の内底面90との間隔が狭くなって
いる。これにより、減圧乾燥容器14に投入され層状に
滞留している軟体物8が上部からも効率よく加熱され
る。減圧乾燥容器14は、平面視四角形状であること
が、滞留している軟体物の上部に露出した表面積が大き
くなり、加熱と、乾燥の効率をよくするうえで好まし
い。
【0052】本発明のセリシンの乾燥装置においては、
セリシン水溶液や軟体物を加熱する加熱手段としては、
温水を媒体とした加熱手段が好ましいが、誘導加熱装置
を用いて直接又は間接に加熱するもの、マントルヒータ
で減圧濃縮容器12や減圧乾燥容器14を加熱するも
の、赤外線で減圧濃縮容器12や減圧乾燥容器14を加
熱するもの等であってもよい。セリシン水溶液や軟体物
の温度、あるいは減圧濃縮容器12や減圧乾燥容器14
の温度を所定の値に維持出来るものであればいかなる加
熱手段であってもよい。
【0053】図4に水分分離手段16の主要部である凝
縮器101の構成を示す。図4(a)は平面図、図4
(b)は縦断面図である。凝縮器101は、管体100
と、管体100の内部に装填された冷却管102を含ん
で構成される。管体100は上縁で封止された上部管体
104と、中間部管体106と、下縁で封止された下部
管体108とで構成され、それぞれの接合部がボルト1
10により締結されている。
【0054】冷却管102は多数の冷却パイプ112
が、管体100の長手方向と平行に配されている。中間
部管体106の上端と下端においてそれぞれ上部円盤1
14、下部円盤115が中間部管体106のフランジ1
19と一体に形成され、更に、冷却パイプ112が上部
円盤114、下部円盤115をそれぞれ貫通し、これに
より、上部円盤114の上面116に面する空間118
と、下部円盤115の下面117に面する空間124と
が冷却パイプ112の内部を介して導通している。上部
管体104の側壁には冷却水排出口パイプ120が設け
られている。下部管体108の側壁には冷却水導入口パ
イプ122が設けられている。上部円盤114の上面1
16に面する空間118は、上部管体104により覆わ
れて、冷却水出口パイプ120の部分と冷却パイプ11
2の開口をのぞいては密閉された空間となっている。同
様に、下部円盤115の下面117に面する空間124
は、下部管体108により覆われて、冷却水導入パイプ
122の部分と冷却パイプ112の開口を除いては密閉
された空間となっている。
【0055】冷却水導入口パイプ122から冷却水が下
部管体108内に導入され、冷却パイプ112の内側を
通って上部管体104内に至り、冷却水排出口パイプ1
20から上部管体104内の冷却水が排出される。
【0056】上部円盤114の下面からは、下方に向け
て仕切板126が突設している。仕切板126は中間部
管体106を縦に2等分する位置に配されている。又、
仕切板126の長さは、中間部管体106の長さより短
くなっており、仕切板126の下端135と、下部円盤
115の上面133との間に間隙130ができている。
【0057】中間部管体106の側壁上部の図面視右側
には、吸引口パイプ132が設けられ、側壁上部の図面
視左側には、気体導入口パイプ134が設けられてい
る。気体導入口パイプ134から導入された気体は、冷
却パイプ112の外壁と接触しつつ冷却パイプ112の
間を気体通過路113として通過し、吸引口パイプ13
2を経由して真空ポンプ19(図1)により吸引され
る。仕切板126があるため、気体導入口パイプ134
から導入された気体は、中間部管体106内の図面視右
側で下方に流れ、間隙130を経由して上昇し吸引口パ
イプ132から排出される。又、中間部管体106の側
壁下部には、ドレン抜き口137が設けられている。
【0058】本発明の乾燥装置2に用いられる凝縮器と
しては、ドレンを凝縮させる壁面を備えるものであれ
ば、図4に示す態様のものに限定されない。ドレンを凝
縮させる壁面にフィンが形成されていてもよい。ヒート
ポンプの端末にドレンを凝縮させる壁面を備えたもので
あってもよい。
【0059】本発明の乾燥装置2のこのような構成によ
り、セリシン水溶液を減圧濃縮手段6の減圧濃縮容器1
2に投入し、蓋32を閉める。このとき、弁22、弁2
5は開状態、弁24は閉状態にする。電気ヒータ47で
温水48を加温して、温水48を定温、好ましくは28
〜40℃、更に好ましくは40℃に保つ。次いで真空ポ
ンプ19(図1)により減圧濃縮容器12内を吸引し減
圧する。減圧濃縮容器12内の気圧は1333〜333
3Paの範囲のなかで一定の値に保つことが好ましい。
このとき、真空ポンプ19により減圧濃縮容器12内を
吸引する前に、弁22を閉じて、不図示の補助真空ポン
プにより、パイプ38の中間部から分岐する連結パイプ
39の先端のカプラーの片方部40を利用してその補助
真空ポンプからの管をつないで、予め減圧濃縮容器12
を減圧しておいてもよい。水分分離手段16を構成する
凝縮器101(図1、4)には冷水導入装置103から
冷却水を供給する。冷却水の温度は、3〜15℃である
ことが好ましい。
【0060】このような態様により、減圧濃縮容器12
内のセリシン水溶液の水が沸騰して蒸発し、減圧濃縮容
器12内の気体が吸引されて流路20を通って凝縮器1
01に至る。凝縮器101によりこの気体が冷却され、
気体に含まれる水蒸気がドレンとなる。この状態で凝縮
器101と真空ポンプ19との間の弁25を閉じると、
減圧濃縮容器12内の気圧は当初設定した一定の値の気
圧からあまり変化することなくその値に略等しい値の気
圧に維持される。これは、凝縮器101で水蒸気の凝縮
によるドレン化が進行する一方で減圧濃縮容器12内で
水分が蒸発して水蒸気化し、凝縮器101での水蒸気の
凝縮量が減圧濃縮容器12内での水蒸気の発生量で補完
されて、系内の気圧が一定に保たれるためである。従っ
て、初期に真空ポンプ19により減圧濃縮容器12内と
凝縮器101の気体の通過する部分と、流路20のその
両者を結ぶ部分を減圧し、その後それらから成る空間を
密閉系としても、凝縮器101でのドレン化が継続的に
進行し、減圧濃縮容器12内の水分が減少して、セリシ
ン水溶液の濃縮が行なわれる。この間、減圧濃縮容器1
2を加熱し、減圧濃縮容器12の温度を一定に保つこと
と、凝縮器101の冷却パイプ112を冷却水により冷
却して、冷却パイプ112の外壁温度を一定に保つこと
が必要である。密閉系を作らずに継続的に真空ポンプ1
9により減圧濃縮容器12内と凝縮器101の気体の通
過する部分と、流路20のその両者を結ぶ部分を減圧し
てもよい。このときの減圧濃縮容器12内の設定の気圧
を維持するための真空ポンプ19の単位時間当たりの排
気量は極僅かで済む。
【0061】これらの操作により、セリシン水溶液の濃
縮が進行すると、セリシン水溶液は水あめ状の高粘度の
軟体物となる。高粘度の軟体物からは、沸騰により軟体
物の内部で発生した水蒸気が外部に抜けにくく、かつ、
高粘度の軟体物は対流を生じにくいので減圧濃縮容器1
2の壁面から熱が伝わりにくく、濃縮の進行が遅くな
る。
【0062】次いで、さらに濃縮を進行させ乾燥させる
ため、軟体物が減圧乾燥手段10の減圧乾燥容器14内
に移し替えられる。移し替えは、弁22を閉じた後、減
圧濃縮容器12内の軟体物を不図示のヘラで掬う等の移
動手段で減圧乾燥容器14内に入れることにより行なわ
れる。減圧濃縮容器12は、温水槽46に着脱自在に取
り付けられていることが、軟体物の移し替え操作を容易
にするうえで好ましい。又、減圧乾燥容器14は、強度
上問題ない範囲で可能なかぎり内底面90が広くつくら
れていることが好ましい。軟体物は、厚さ1〜50m
m、更に望ましくは10〜30mmで減圧乾燥容器14
の底に層状に堆積させることが好ましい。層が薄すぎる
と乾燥時間は早くなるが、一回の処理量が少なくなり、
効率が悪い。層が厚すぎると乾燥しにくくなる。
【0063】軟体物を移し替えた後、蓋52を閉め、減
圧濃縮容器12と流路20とを連結しているカプラー2
6をはずして流路20と減圧乾燥容器14とをカプラー
28により連結する。あるいは、予め弁24を経由して
カプラー28に至る流路が形成されていてもよい。次い
で減圧乾燥容器14内を減圧するため弁22又は弁24
を開く。電気ヒータ75で温水78を加温して、温水7
8を定温、好ましくは28〜40℃、更に好ましくは4
0℃に保つ。又、蓋52赤外線ヒータ88で加熱し、蓋
52の下面83の結露を防ぐ。
【0064】これとともに真空ポンプ19により減圧乾
燥容器14内を吸引し減圧する。減圧乾燥容器14内の
気圧は1333〜3333Paの範囲のなかで一定の値
に保つことが好ましい。水分分離手段16を構成する凝
縮器101に冷水導入装置103から冷却水を供給す
る。冷却水の温度は、3〜15℃であることが好まし
い。このとき、真空ポンプ19により減圧乾燥容器14
内を吸引する前に、弁24を閉じて、不図示の補助真空
ポンプにより、パイプ58の中間部から分岐する連結パ
イプ59の先端のカプラーの片方部68を利用してその
補助真空ポンプからの管をつないで、予め減圧乾燥容器
14を減圧しておいてもよい。
【0065】このような態様により、減圧乾燥容器14
内の含水のセリシンから成る軟体物中の水が沸騰して蒸
発し、減圧乾燥容器14内の気体が吸引されて流路20
を通って凝縮器101に至る。凝縮器101によりこの
気体が冷却され、気体に含まれる水蒸気がドレンとな
る。この状態で凝縮器101と真空ポンプ19との間の
弁25を閉じると、減圧濃縮容器12内の気圧は当初設
定した一定の値の気圧からあまり変化することなくその
値に略等しい値の気圧に維持される。これは、凝縮器1
01で水蒸気の凝縮によるドレン化が進行する一方で減
圧乾燥容器14内で水分が蒸発して水蒸気化し、凝縮器
101での水蒸気の凝縮量が減圧乾燥容器14内での水
蒸気の発生量で補完されて、系内の気圧が一定に保たれ
るためである。従って、初期に真空ポンプ19により減
圧乾燥容器14内と凝縮器101の気体の通過する部分
と、流路20のその両者を結ぶ部分を減圧し、その後そ
れらから成る空間を密閉系としても、凝縮器101での
ドレン化が継続的に進行し、減圧乾燥容器14内の水分
が減少して、軟体物の乾燥が行なわれる。この間、減圧
乾燥容器14を加熱し、減圧乾燥容器14の温度を一定
に保つことと、凝縮器101の冷却パイプ112を冷却
水により冷却して、冷却パイプ112の外壁温度を一定
に保つことが必要である。密閉系を作らずに継続的に真
空ポンプ19により減圧乾燥容器14内と凝縮器101
の気体の通過する部分と、流路20のその両者を結ぶ部
分を減圧してもよい。このときの減圧乾燥容器14内の
設定の気圧を維持するための真空ポンプ19の単位時間
当たりの排気量は極僅かで済む。
【0066】減圧乾燥容器14においては、同時に、赤
外線ヒーター88により、蓋52を加熱して、この蓋5
2の加熱により、間接的に軟体物の上面を加熱すること
が、対流の起こらない軟体物8の乾燥を促進させるうえ
で好ましい。
【0067】所定の時間が経過し軟体物の乾燥が終了し
たら、弁22又は弁24を閉じ、次いで減圧乾燥容器1
4内部圧を開放し、蓋52を開けて乾燥物を取り出す。
減圧乾燥容器14は、温水槽76に着脱自在に取り付け
られていることが、乾燥物の移し替え操作を容易にする
うえで好ましい。
【0068】本発明の乾燥装置2における減圧濃縮容器
12と減圧乾燥容器14は、内側が弗素系の樹脂でコー
ティングされていることが、内容物の粘着を防止できて
好ましい。
【0069】本発明の乾燥装置は、複数の減圧濃縮容器
及び/又は複数の減圧乾燥容器を備えてもよい。この態
様の乾燥装置2aの構成図を図5に示す。図5におい
て、乾燥装置2aは減圧濃縮容器12a、12bと、減
圧乾燥容器14a、14b、14cを備える。乾燥装置
2aは流路20aを備え、流路20aは元部34aと、
元部34aから分岐する分岐部30a、30b、32
a、32b、32cとから成る。分岐部30a、30
b、32a、32b、32cは、それぞれ減圧濃縮容器
12a、12b、減圧乾燥容器14a、14b、14c
に弁26a、26b、28a、28b、28cと、カプ
ラー27a、27b、29a、29b、29cを介して
連結されている。元部34aは、水分分離手段16に連
結されている。水分分離手段16は弁45を介して減圧
手段18に連結されている。
【0070】乾燥装置2aは更に減圧濃縮容器12cと
減圧乾燥容器14dを備える。減圧濃縮容器12cと減
圧乾燥容器14dはそれぞれ、流路20c、20dを備
え、流路20c、流路20dの各先端にカプラーの片方
部35c、片方部35dがそれぞれ取り付けられてい
る。
【0071】本発明の、乾燥装置2aを使用する態様に
おいては、まず、弁26a、26b、28a、28b、
28cを閉じ、減圧濃縮容器12aにセリシン水溶液を
仕込む。又、減圧手段18と水分分離手段16を作動さ
せる。次いで弁26aを開き、減圧濃縮容器12a内の
減圧を開始する。なお、減圧濃縮容器12aは前述の加
熱手段により所定の温度に保っておく。減圧濃縮容器1
2a内の減圧濃縮操作と併行して、減圧濃縮容器12b
に新たなセリシン水溶液を仕込み、弁26bを開き、減
圧濃縮容器12b内の減圧を開始する。なお、減圧濃縮
容器12bは前述の加熱手段により所定の温度に保って
おく。減圧濃縮容器12a内のセリシン水溶液の濃縮が
完了したら、弁26aを閉じ、減圧濃縮容器12a内の
軟体物を取り出す。この時、予め減圧濃縮容器12cに
更に新たなセリシン水溶液を仕込んでおき、減圧濃縮容
器12a内のセリシン水溶液の濃縮が完了し、弁26a
の閉状態を確認して、カプラー27aをはずして、はず
されたカプラー27aの片方部とカプラーの片方部35
cとを結合させた後、弁26aを開けて減圧濃縮容器1
2c内の減圧を開始してもよい。減圧濃縮容器12a
は、軟体物が取り出された後、又更に新たなセリシン水
溶液を仕込む。
【0072】これらの操作を順次くりかえすことによ
り、1組の水分分離手段と減圧手段を用いて、多数の減
圧濃縮容器によるセリシン水溶液の濃縮を行なうことが
出来る。
【0073】減圧乾燥容器14a、14b、14c、1
4dについても同様の操作で減圧濃縮容器用と共通の1
組の水分分離手段と減圧手段を用いて、多数の減圧乾燥
容器による軟体物の乾燥を行なうことが出来る。なお、
減圧濃縮容器12cによる減圧濃縮は、カプラー27a
あるいはカプラー27bの連結をはずすことなく、減圧
濃縮容器12aあるいは12bと水分分離手段16とを
導通させたまま、連結パイプ39cの先端に設けられた
カプラーの片方部40cと減圧濃縮容器12aや減圧濃
縮容器12bの流路30aあるいは30bから分岐して
いる連結パイプ39aあるいは39bの先端に設けられ
たカプラーの片方部40aあるいは40bとを連結し、
減圧濃縮容器12cの連結パイプ39cに設けられた中
間のバルブ42cと、連結パイプ39aあるいは39b
に設けられた中間のバルブ42aあるいは42bとを開
いて行なってもよい。
【0074】同様に、減圧乾燥容器14dによる減圧乾
燥は、カプラー29aなどの連結をはずすことなく、減
圧乾燥容器14aなどと水分分離手段16とを導通させ
たまま、連結パイプ59dの先端に設けられたカプラー
の片方部68dと減圧乾燥容器14aなどの流路32a
などから分岐している連結パイプ59aなどの先端に設
けられたカプラーの片方部68aなどとを連結し、減圧
乾燥容器14dの連結パイプ59dに設けられた中間の
バルブ72dと、連結パイプ59aなどに設けられた中
間のバルブ72aなどとを開いて行なってもよい。
【0075】これらの操作の過程において、減圧濃縮容
器12a、12b、12cなどの各容器内の減圧を開始
する場合、弁26aや弁26bを閉じたままで、カプラ
ー40aやカプラー40bやカプラー40cに補助真空
ポンプの真空ホースをつなぎ、弁42aや弁42bや4
2cを開け、減圧濃縮容器12a、12b、12cなど
の各容器内の減圧を開始する。この減圧が終了後、弁4
2aや弁42bや42cを閉じ、弁26aや弁26bを
開ける。
【0076】又、減圧乾燥容器14a、14b、14c
などの各容器内の減圧を開始する場合、弁28aや弁2
8bや弁28cを閉じたままで、カプラー68aやカプ
ラー68bやカプラー68cやカプラー68dに補助真
空ポンプの真空ホースをつなぎ、弁59aや弁59bや
59cや59dを開け、減圧乾燥容器14a、14b、
14c、14dなどの各容器内の減圧を開始する。この
減圧が終了後、弁59aや弁59bや59cや59dを
閉じ、弁28aや弁28bや弁28cを開ける。
【0077】本発明の、乾燥装置2aを使用する態様に
おいては、減圧濃縮容器と減圧乾燥容器へのセリシン水
溶液や軟体物の仕込みと取り出しを外(そと)段取り出
来るため、能率よくセリシンの乾燥体の製造を行なうこ
とが出来る。
【0078】減圧濃縮容器12によるセリシン水溶液の
濃縮において、容器内の気圧を3333Paで定常化さ
せるためには、凝縮器101に供給する冷却水の温度
を、気圧3333Paにおける水の沸点より約10℃低
い15℃とし、減圧濃縮容器12を加熱する温度を40
℃とすることが好ましい。減圧濃縮容器12内の気圧を
3333Paより低く設定するときには、減圧濃縮容器
12を加熱する温度を40℃より低くすることが好まし
い。容器内の気圧を10mHgで定常化させるために
は、凝縮器101に供給する冷却水の温度を、気圧13
33Paにおける水の沸点より約10℃低い3℃とし、
容器を加熱する温度を28℃とすることが好ましい。減
圧濃縮容器12内の圧力が1333Paより低く設定さ
れると、凝縮器101に供給する冷却水の温度を3℃よ
り低くしなければならず、凝縮器101に凍結が生ずる
おそれがある。
【0079】減圧乾燥容器14によるセリシン水溶液の
濃縮において、容器内の気圧を3333Paで定常化さ
せるためには、凝縮器101に供給する冷却水の温度
を、気圧3333Paにおける水の沸点より約10℃低
い15℃とし、容器を加熱する温度を40℃とする。減
圧乾燥容器14内の気圧を3333Paより低く設定す
るときには、減圧乾燥容器14を加熱する温度を40℃
より低くすることが好ましい。容器内の気圧を10mH
gで定常化させるためには、凝縮器101に供給する冷
却水の温度を、気圧1333Paにおける水の沸点より
約10℃低い3℃とし、容器を加熱する温度を28℃と
することが好ましい。減圧乾燥容器14内の圧力が13
33Paより低く設定されると、凝縮器101に供給す
る冷却水の温度を3℃より低くしなければならず、凝縮
器101に凍結が生ずるおそれがある。
【0080】本発明の実施においては、減圧濃縮容器1
2及び減圧乾燥容器14から凝縮器101に至る流路2
0の配管をできるだけ太くかつ短くして流路20におけ
る気体の圧力損失を少なくすることが好ましい。この間
の圧力損失が大きいと、減圧濃縮容器12や減圧乾燥容
器14内の圧力が上がって蒸発温度が上がり、セリシン
が変性するおそれがある。又、この配管は、断熱材で被
覆するなどして保温されていることが好ましい。配管を
加熱して保温してもよい。
【0081】本発明の乾燥装置において用いられる弁は
外部への気体のリークができるだけ少ないものであるこ
とが好ましい。ボールバルブ等が好適に用いられる。
【0082】本発明の実施においては、減圧濃縮容器1
2及び減圧乾燥容器14の減圧時の温度を高くすると、
セリシンが変性する可能性が高いが、セリシンの用途に
よってはこの熱変性が許容されることもあり、そのよう
な場合は減圧濃縮容器12及び減圧乾燥容器14の減圧
時の温度を40℃を超える温度に高くすることが出来
る。そのときには、容器内の気圧は3333Paを超え
て高く設定される。
【0083】なお、減圧濃縮容器内で濃縮されて得られ
た、セリシンと水との混合物を主体に構成される水あめ
状の高粘度の軟体物は、セリシンの含有量が多くかつ水
やその他の液に溶かす操作が容易であり、ビン等の容器
に小分けして保管し、必要に応じて取り出して各種用途
に好適に使用することが出来る。この軟体物を構成する
セリシンの分子量は、5000〜150000であるこ
とが水やその他の液に溶かす操作が容易で好ましい。
【0084】
【発明の効果】本発明のセリシンの乾燥装置及びセリシ
ンの乾燥方法によれば、セリシン水溶液を二段階で減圧
することにより均一にかつ効率よくセリシンの乾燥を行
なうことが出来る。
【0085】本発明のセリシンの乾燥装置は、大型、複
雑かつ高価な装置を必要としないので、設備費用が少な
くて済む。
【0086】本発明のセリシンの乾燥装置及びセリシン
の乾燥方法によれば、減圧の圧力及び温度が適正化さ
れ、凝縮器の効率が向上し効率よくセリシンの乾燥を行
なうことが出来る。又、乾燥に要するエネルギが少なく
て済む。
【0087】本発明のセリシンの乾燥装置及びセリシン
の乾燥方法における加熱、冷却のための主要な熱媒体は
水であり、操作が簡単で安全性が高い。
【0088】本発明のセリシンの乾燥装置は、複数の減
圧濃縮及び/又は乾燥用の容器を備え、これらを順次使
用することにより、内容物の出し入れ操作及び容器の清
掃を外(そと)段取りで行なうことが出来る。又、大量
の試料を一つの凝縮器及び減圧用の真空源を用いて効率
よく処理することが出来る。更に、状況に応じた弾力性
のある生産が可能である。
【0089】本発明のセリシンの乾燥装置及びセリシン
の乾燥方法は、濃縮や乾燥を密閉系で進行させることが
でき、常時真空ポンプを作動させておく必要がない。こ
のため、真空ポンプは小型のものを使用すればよく、装
置コストの削減が出来る。又、消費電力も少なくて済
む。
【0090】本発明のセリシンの乾燥装置及びセリシン
の乾燥方法によれば、セリシンを、変性を生じさせるこ
となく、かつ効率よく乾燥出来る。
【0091】本発明のセリシン乾燥物は粉砕が容易で、
効率よくセリシン粉末化出来る。
【0092】本発明の、セリシンと水との混合物を主体
に構成される水あめ状の高濃度高粘度の軟体物は、水や
その他の液に溶かす操作が容易であり、ビン等の容器に
小分けして保管し、必要に応じて取り出して各種用途に
好適に使用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るセリシンの乾燥装置の構成を示す
説明図である。
【図2】本発明に係るセリシンの乾燥装置の構成要素で
ある減圧濃縮手段の要部の構成を示す。図2(a)は平
面図、図2(b)は縦断面図である。
【図3】本発明に係るセリシンの乾燥装置の構成要素で
ある減圧乾燥手段の要部の構成を示す。図3(a)は平
面図、図3(b)は縦断面図である。
【図4】本発明に係るセリシンの乾燥装置の構成要素で
ある凝縮器の要部の構成を示す。図4(a)は平面図、
図4(b)は縦断面図である。
【図5】複数の減圧濃縮容器及び複数の減圧乾燥容器を
備えた本発明の乾燥装置の構成図を示す。
【符号の説明】
2、2a:セリシンの乾燥装置 6:減圧濃縮手段 10:減圧乾燥手段 12:減圧濃縮容器 14:減圧乾燥容器 16:水分分離手段 18:減圧手段 30:減圧濃縮容器加熱手段 50:減圧乾燥容器加熱手段 32、52:蓋 55:加熱手段 90:内底面 103:冷水導入装置 113:気体通過路 125:冷却手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07K 14/435 C07K 14/435 C08L 89:00 C08L 89:00 Fターム(参考) 3L113 AA01 AB05 AC05 AC08 AC24 AC67 BA36 DA06 4D076 AA03 AA24 BA01 BC02 CA06 CB05 CD22 CD25 DA02 DA04 DA22 EA12Y EA12Z EA14Y EA14Z EA15Y EA15Z FA04 FA22 FA23 FA34 HA11 JA03 JA04 4F070 AA62 BA02 DA00 4F074 AA04 BA34 CB45 CC04Y CC28Y CC32Y CC34Y CC36Y CC53 CC64 4H045 AA20 BA10 CA50 DA00 EA15 EA20 GA01

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セリシン水溶液を減圧濃縮して軟体物と
    成す減圧濃縮手段と、該軟体物を減圧乾燥する減圧乾燥
    手段と、該減圧濃縮手段から該減圧乾燥手段に前記軟体
    物を移す移動手段とを含むセリシンの乾燥装置。
  2. 【請求項2】 前記減圧濃縮手段が、前記セリシン水溶
    液を入れる1又は複数の減圧濃縮容器と、前記軟体物を
    入れる1又は複数の減圧乾燥容器と、該減圧濃縮容器内
    及び該減圧乾燥容器内の気体が導入され該気体中の水分
    を分離する水分分離手段と、該減圧濃縮容器内を減圧す
    る減圧手段とを含む請求項1に記載のセリシンの乾燥装
    置。
  3. 【請求項3】 前記減圧濃縮容器及び前記減圧乾燥容器
    を加熱する、加熱手段を含む請求項2に記載のセリシン
    の乾燥装置。
  4. 【請求項4】 前記加熱手段が、前記減圧濃縮容器の外
    壁を水を媒体として加熱する減圧濃縮容器加熱手段と、
    前記減圧乾燥容器の外壁を水を媒体として加熱する減圧
    乾燥容器加熱手段とを含む請求項3に記載のセリシンの
    乾燥装置。
  5. 【請求項5】 前記減圧乾燥容器が平らな内底面を有
    し、蓋付きであり、該蓋をした状態で前記減圧乾燥容器
    の内部の空間が扁平な形状をなす請求項2乃至4のいず
    れかに記載のセリシンの乾燥装置。
  6. 【請求項6】 各前記減圧濃縮容器及び/又は各前記減
    圧乾燥容器と、前記水分分離手段とが開閉自在及び/又
    は着脱自在に連結された請求項2乃至5のいずれかに記
    載のセリシンの乾燥装置。
  7. 【請求項7】 各前記減圧濃縮容器及び各前記減圧乾燥
    容器が1の前記水分分離手段を経て1の前記減圧手段に
    連結された請求項2乃至6のいずれかに記載のセリシン
    の乾燥装置。
  8. 【請求項8】 前記水分分離手段が、前記気体を通過さ
    せる気体通過路と、該気体通過路の壁面を冷却する冷却
    手段とを備える請求項2乃至7のいずれかに記載のセリ
    シンの乾燥装置。
  9. 【請求項9】 前記水分分離手段がパイプを備え、前記
    気体通過路が該パイプの外壁面に面して形成され、前記
    冷却手段が該パイプの内側に冷水を導入する冷水導入装
    置を備える請求項8に記載のセリシンの乾燥装置。
  10. 【請求項10】 前記減圧濃縮容器及び/又は前記減圧
    乾燥容器のそれぞれと、前記気体通過路とが開閉自在に
    導通し、前記減圧濃縮容器及び/又は前記減圧乾燥容器
    のそれぞれと導通した前記気体通過路が外気に対して開
    閉自在に密閉された請求項8又は9に記載のセリシンの
    乾燥装置。
  11. 【請求項11】 減圧濃縮用の容器及び減圧乾燥用の容
    器を準備する工程と、該減圧濃縮用の容器にセリシン水
    溶液を投入する工程と、該減圧濃縮用の容器内を減圧し
    てセリシン水溶液を軟体物と成す工程と、該軟体物を該
    減圧乾燥用の容器に投入する工程と、該減圧乾燥用の容
    器内を減圧して該軟体物を固形物と成す工程とを含むセ
    リシンの乾燥方法。
  12. 【請求項12】 前記軟体物を、前記減圧乾燥用の容器
    の内底に厚さ1〜30mmの層状に滞留させて減圧乾燥
    する請求項11に記載のセリシンの乾燥方法。
  13. 【請求項13】 1個の真空源を準備する工程と、複数
    の前記減圧濃縮用の容器及び/又は複数の前記減圧乾燥
    用の容器を準備する工程と、1の該減圧濃縮用又は減圧
    乾燥用の容器に前記セリシン水溶液又は前記軟体物を投
    入する工程と、該1の減圧濃縮用又は減圧乾燥用の容器
    内を該真空源に接続して減圧する工程と、他の該減圧濃
    縮用又は減圧乾燥用の容器に前記セリシン水溶液又は前
    記軟体物を投入する工程と、該他の減圧濃縮用又は減圧
    乾燥用の容器内を該真空源に接続して減圧する工程とを
    含む請求項10又は11に記載のセリシンの乾燥方法。
  14. 【請求項14】 前記軟体物と成す減圧濃縮及び前記固
    形物と成す減圧乾燥が、1333〜3333Paの気圧
    下でなされる請求項11乃至13のいずれかに記載のセ
    リシンの乾燥方法。
  15. 【請求項15】 前記減圧濃縮用の容器及び前記減圧乾
    燥用の容器を28〜40℃に加熱する請求項11乃至1
    4のいずれかに記載のセリシンの乾燥方法。
  16. 【請求項16】 前記軟体物と成す減圧濃縮及び/又は
    前記固形物と成す減圧乾燥が請求項8乃至10のいずれ
    かに記載のセリシンの乾燥装置を用いてなされ、前記壁
    面の温度を3〜15℃の範囲で一定の温度に維持する請
    求項11乃至15のいずれかに記載のセリシンの乾燥方
    法。
  17. 【請求項17】 前記減圧濃縮容器及び/又は前記減圧
    乾燥容器と前記気体通過路とを導通させ、かつ前記気体
    通過路を外気に対して密閉しておく工程を含む請求項1
    6に記載のセリシンの乾燥方法。
  18. 【請求項18】 請求項11乃至17のいずれかに記載
    のセリシンの乾燥方法を含み、前記固形物を粉砕する工
    程を含むセリシン粉体の製造方法。
  19. 【請求項19】 セリシンと水とが1:0.5から1:
    2の重量比で含まれて成るセリシン含有軟体物。
  20. 【請求項20】 セリシン水溶液が乾燥されてなるセリ
    シン多孔質体。
  21. 【請求項21】 請求項20に記載のセリシン多孔質体
    が粉砕されてなるセリシン粉体。
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