JP3627145B2 - セリシンの乾燥装置及び乾燥方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製糸工程や精練工程で得られるセリシン水溶液、あるいは繭や絹糸からセリシン抽出のためセリシンを水に溶出させたセリシン水溶液を乾燥してセリシン粉末を得る乾燥装置及び乾燥方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
セリシンは、化粧品や、医薬品の原料として有用であり、従来より、製糸工程や精練工程で廃液として得られるセリシン水溶液、あるいは、繭や絹糸からセリシン抽出のためセリシンを水に溶出させたセリシン水溶液を乾燥してセリシン粉末を得ることが行なわれている。
【0003】
この乾燥方法としては、特に食品工業の分野で用いられている噴霧乾燥、凍結乾燥、減圧乾燥等の手法の適用が試みられ、例えば、特開平4―202435号公報には、セリシンを含んだ精練廃液を限外濾過してセリシンの濃縮液を得て、その濃縮液を噴霧乾燥する方法が開示されている。又、特開平10−140154号公報には、セリシン水溶液にメタノール、エタノール、ジオキサン等の水溶性有機溶媒を混合してセリシンを析出させた後、これを濾別乾燥してセリシン粉体を得ることが記載されている。又、特開2000−184868号公報には、繭を炭酸ナトリウム水で80℃1時間処理してセリシン加水分解物を溶出させ、その溶出液を減圧濃縮し、更にろ過により凝縮物を除去した後、2倍量のエタノールを添加しセリシン加水分解物を析出させ、ろ別凍結乾燥してセリシン加水分解物紛体を得ることが開示されている。
【0004】
しかしながら、噴霧乾燥は、設備費が高く、且つ最高で220℃ほど、低くとも120℃の熱が試料にかかり、試料が変質するおそれがある、装置の乾燥能力が小さく、大量生産に向かない、ある程度の濃縮液でないと乾燥効率が悪い反面、処理液の濃度が高いと噴霧ノズルが詰まる等の問題がある。
【0005】
凍結乾燥は、試料に温度をかけずに処理できるが、装置の乾燥能力が小さく、大量生産のためには大規模且つ高額の設備を要する。又、媒体である水を凍結するのでエネルギーコストが大きい。更に、ある程度の濃縮液でないと乾燥効率が悪い等の問題がある。
【0006】
更に、高周波乾燥の方法もあるが、この方法は、均一な加熱が極めて困難で、局所的に試料に高温がかかり、その部分の変性を回避出来ない。
【0007】
又、従来の減圧乾燥は、試料にさほど温度をかけずに処理でき、装置の乾燥能力も大きく、大量生産のためにさほど大規模な設備を要せず、程度の濃度まで液を濃縮するのには適しているが、水溶液から固形状にまでそのまま乾燥するには時間がかかりすぎ工業的実施には不適であるという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、これら問題点に鑑み、素材に高温度をかけずに処理でき、装置の乾燥能力も大きく、工業生産のためにさほど大規模な設備を要せず、工業的実施が可能なセリシンの乾燥装置及び乾燥方法及びセリシン粉末の製造方法を提供しようとする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨とするところは、セリシン水溶液を減圧濃縮して軟体物と成す減圧濃縮手段と、該軟体物を減圧乾燥する減圧乾燥手段と、該減圧濃縮手段から該減圧乾燥手段に前記軟体物を移す移動手段とを含むセリシンの乾燥装置であることにある。
【0010】
前記減圧濃縮手段は、前記セリシン水溶液を入れる1又は複数の減圧濃縮容器と、該減圧濃縮容器内の気体が導入され該気体中の水分を分離する水分分離手段と、該減圧濃縮容器内を減圧する減圧手段とを含み、前記減圧乾燥手段が、前記軟体物を入れる1又は複数の減圧乾燥容器と、前記減圧乾燥容器内の気体が導入され、該気体中の水分を分離する水分分離手段と、該減圧乾燥容器内を減圧する減圧手段とを含み得る。
【0011】
前記減圧濃縮手段は、前記セリシン水溶液を入れる1又は複数の減圧濃縮容器と、前記軟体物を入れる1又は複数の減圧乾燥容器と、該減圧濃縮容器内及び該減圧乾燥容器内の気体が導入され該気体中の水分を分離する水分分離手段と、該減圧濃縮容器内を減圧する減圧手段とを含み得る。
【0012】
前記セリシンの乾燥装置は、前記減圧濃縮容器及び前記減圧乾燥容器を加熱する、加熱手段を含み得る。
【0013】
前記加熱手段は、前記減圧濃縮容器の外壁を水を媒体として加熱する減圧濃縮容器加熱手段と、前記減圧乾燥容器の外壁を水を媒体として加熱する減圧乾燥容器加熱手段とを含み得る。
【0014】
前記減圧乾燥容器は、平らな内底面を有し、蓋付きであり、該蓋をした状態で前記減圧乾燥容器の内部の空間が扁平な形状をなし得、前記軟体物が該底上に層状に滞留させられ得る。
【0015】
前記セリシンの乾燥装置は、各前記減圧濃縮容器及び/又は各前記減圧乾燥容器と、前記水分分離手段とが開閉自在及び/又は着脱自在に連結されて成り得る。
【0016】
前記セリシンの乾燥装置は、各前記減圧濃縮容器及び各前記減圧乾燥容器が1の前記水分分離手段を経て1の前記減圧手段に連結されて成り得る。
【0017】
前記水分分離手段は、前記気体を通過させる気体通過路と、該気体通過路の壁面を冷却する冷却手段とを備え得る。
【0018】
前記水分分離手段は、パイプを備え、前記気体通過路が該パイプの外壁面に面して形成され、前記冷却手段が該パイプの内側に冷水を導入する冷水導入装置を備え得る。
【0019】
前記セリシンの乾燥装置は、前記減圧濃縮容器及び/又は前記減圧乾燥容器のそれぞれと、前記気体通過路とが開閉自在に導通し、前記減圧濃縮容器及び/又は前記減圧乾燥容器のそれぞれと導通した前記気体通過路が外気に対して開閉自在に密閉されて成り得る。
【0020】
又、本発明の要旨とするところは、減圧濃縮用の容器及び減圧乾燥用の容器を準備する工程と、該減圧濃縮用の容器にセリシン水溶液を投入する工程と、該減圧濃縮用の容器内を減圧してセリシン水溶液を軟体物と成す工程と、該軟体物を該減圧乾燥用の容器に投入する工程と、該減圧乾燥用の容器内を減圧して該軟体物を固形物と成す工程とを含むセリシンの乾燥方法であることにある。
【0021】
前記セリシンの乾燥方法においては、前記軟体物を、前記減圧乾燥用の容器の内底に厚さ1〜30mmの層状に滞留させて減圧乾燥し得る。
【0022】
前記セリシンの乾燥方法は、1個の真空源を準備する工程と、複数の前記減圧濃縮用の容器及び/又は複数の前記減圧乾燥用の容器を準備する工程と、1の該減圧濃縮用又は減圧乾燥用の容器に前記セリシン水溶液又は前記軟体物を投入する工程と、該1の減圧濃縮用又は減圧乾燥用の容器内を該真空源に接続して減圧する工程と、他の該減圧濃縮用又は減圧乾燥用の容器に前記セリシン水溶液又は前記軟体物を投入する工程と、該他の減圧濃縮用又は減圧乾燥用の容器内を該真空源に接続して減圧する工程とを含み得る。
【0023】
前記セリシンの乾燥方法においては、前記軟体物と成す減圧濃縮及び前記固形物と成す減圧乾燥が、1333〜3333Paの気圧下でなされ得る。
【0024】
前記セリシンの乾燥方法においては、前記減圧濃縮用の容器及び前記減圧乾燥用の容器を28〜40℃に加熱し得る。
【0025】
前記セリシンの乾燥方法においては、前記軟体物と成す減圧濃縮及び/又は前記固形物と成す減圧乾燥が前記セリシンの乾燥装置を用いてなされ、前記壁面の温度を3〜15℃の範囲で一定の温度に維持し得る。
【0026】
前記セリシンの乾燥方法は、前記減圧濃縮容器及び/又は前記減圧乾燥容器と前記気体通過路とを導通させ、かつ前記気体通過路を外気に対して密閉しておく工程を含み得る。
【0027】
更に、本発明の要旨とするところは、前記セリシンの乾燥方法を含み、前記固形物を粉砕する工程を含むセリシン粉体の製造方法であることにある。
【0028】
又更に、本発明の要旨とするところは、セリシンと水とが1:0.5から1:2の重量比で含まれて成るセリシン含有軟体物であることにある。
【0029】
又、本発明の要旨とするところは、セリシン水溶液が乾燥されてなるセリシン多孔質体であることにある。
【0030】
更に、本発明の要旨とするところは、前記セリシン多孔質体が粉砕されてなるセリシン粉体であることにある。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明に係る態様を詳しく説明するならば、本発明においては、セリシン紛末を得るため、約1〜5重量%のセリシンが含有されたセリシン水溶液を使用する。これを下まわる濃度の水溶液も、処理に時間がかかるが、使用可能である。これを超える濃度の水溶液も使用出来る。約1〜5重量%のセリシンが含有されたセリシン水溶液は、精練廃液や下管廃液から得ることが出来る。又、更に高濃度の水溶液は、例えば精練廃液や下管廃液に過酸化水素水を約1%程度添加し、この添加により凝集したゲル状のセリシンを吸引濾過により分離して得ることが出来る。これらのセリシン水溶液は乾燥前に限外ろ過膜を通過させて不純物を除去することが好ましい。
【0032】
セリシン水溶液は、先ず42℃以下の温度で、1333〜3333Paの減圧下で、減圧濃縮する。約28〜40℃で減圧濃縮することが好ましい。この処理により、セリシン水溶液が濃縮され、水あめ状の軟体物となる。この水あめ状の軟体物のセリシン濃度は約30〜70重量%である。この水あめ状の軟体物を平底の容器に移し替えて、その容器の底に厚さ20mmの層状に滞留させる。次いで、この滞留した軟体物を42℃以下の温度で、1333〜3333Paの減圧下で、減圧乾燥する。軟体物は、多数の気泡を発生させつつ乾燥され、乾燥が所定の度合いに進行した状態では、見かけ比重が0.05〜0.5の多孔質の固形物となる。
【0033】
この多孔質の固形物を粉砕してセリシン粉末を得る。固形物が多孔質であるため、粉末化のための粉砕を極めて容易に効率よく行なうことが出来る。
【0034】
本発明のこのようなセリシンの乾燥方法においては、濃縮や乾燥を1333〜3333Paの減圧下で実施するため、水の沸点が40℃を超えることがなく、濃縮や乾燥の過程でセリシンの温度がセリシンの熱変性温度である42℃以上に上昇することがない。従って、乾燥によりセリシンが熱により変性することがない。
【0035】
又、本発明のこのようなセリシンの乾燥方法は、凍結乾燥のような大掛かりかつ高価な装置を必要としない。又、溶媒である大量の水を凍結するための大量のエネルギコストを必要としない。
【0036】
更に、本発明のこのようなセリシンの乾燥方法においては、乾燥を2段階にわけて行なうことにより、能率よく乾燥を行なうことが出来る。即ち、多量の水を含んだセリシン水溶液を比較的深い容器に大量に入れて第1段階の減圧濃縮を行なう。この濃縮によりセリシン水溶液は粘度が増加し水あめ状の軟体物となる。この軟体物は、セリシンと水との重量比が1:0.5〜1:2である。粘度が増加すると、減圧下でも軟体物の内部から水分が蒸発しにくくなるので、この軟体物を平底の容器に移し替えて、その底の上に層状に堆積させた状態で第2段階の減圧乾燥を行なう。この第2段階の減圧乾燥では軟体物が薄い板状に堆積しているので、減圧により軟体物の内部から水分を容易に蒸発させることができ、減圧乾燥を能率よく行なうことが出来る。
【0037】
本発明においては、減圧濃縮や減圧乾燥を1333〜3333Paの減圧下で行なうことが好ましい。又、セリシン水溶液あるいは軟体物を減圧濃縮や減圧乾燥時に収納しておく容器を28〜40℃に、好ましくは40℃に加熱しておくことがセリシンの熱による変性をおこさず、かつ能率よく乾燥させるうえで好ましい。セリシン水溶液あるいは軟体物を減圧濃縮や減圧乾燥時に収納しておく容器を28〜40℃の範囲の所定の温度に維持するとき、減圧乾燥を1333〜3333Paの範囲の所定の気圧下で行なうと、セリシン水溶液あるいは軟体物に含まれる水を40℃以下の温度で沸騰させつつ、その所定の気圧を維持することが出来る。
【0038】
本発明における乾燥を行なうために、図1に示す本発明に係る乾燥装置2を用いることが出来る。乾燥装置2は、セリシン水溶液が入れられて、セリシン水溶液を減圧濃縮して軟体物と成す減圧濃縮手段6と、その軟体物が入れられて、軟体物を減圧乾燥する減圧乾燥手段10と、減圧濃縮手段6から減圧乾燥手段10に軟体物を移す不図示の移動手段とを含んで構成されている。減圧濃縮手段6はセリシン水溶液を入れる減圧濃縮容器12を備え、減圧乾燥手段10は軟体物を入れる減圧乾燥容器14を備える。
【0039】
減圧濃縮容器12は温水槽46に納められて、温水槽46中の温水を媒体として減圧濃縮容器12の外壁が加熱され、温度制御盤130を備えた制御装置により定温に保たれる。減圧乾燥容器14は温水槽76に納められて、温水槽76中の温水を媒体として減圧乾燥容器14の外壁が加熱され、温度制御盤132を備えた制御装置により定温に保たれる。又、減圧乾燥容器14の蓋52には、箱体84が開口部を下にして取り付けられている。箱体84の内部には、赤外線ヒータ88(図3)が取り付けられて蓋52がヒータ88により加熱される。蓋52は温度制御盤134を備えた制御装置により定温に保たれる。
【0040】
更に、乾燥装置2は、水分分離手段16と、減圧手段18を備える。即ち、減圧濃縮手段6が、セリシン水溶液を入れる減圧濃縮容器12と、減圧濃縮容器12内の気体が導入され該気体中の水分を分離する水分分離手段16と、減圧濃縮容器12内を減圧する減圧手段18とを含み、減圧乾燥手段10が、軟体物を入れる減圧乾燥容器14と、減圧乾燥容器14内の気体が導入され該気体中の水分を分離する水分分離手段16と、減圧乾燥容器14内を減圧する減圧手段18とを含む。図1においては、水分分離手段16と減圧手段18とが、減圧濃縮手段6と減圧乾燥手段10とに共有されている。減圧濃縮手段6と減圧乾燥手段10とはそれぞれ別々の水分分離や減圧を目的とした装置から成る水分分離手段や減圧手段を備えてもよい。
【0041】
水分分離手段16には減圧濃縮容器12内の気体及び減圧乾燥容器14内の気体が導入され、その気体中の水分を分離する。又、減圧濃縮容器12及び減圧乾燥容器14のそれぞれから水分分離手段16を経て減圧手段18に到るパイプから成る気体の流路20が形成されている。
【0042】
水分分離手段16には、水蒸気を含む気体が通過する気体通過路の冷却された壁面に水蒸気を結露させてドレン化して除去する構成の凝縮器101が好適に用いられる。凝縮器101は、凝縮器101にこの気体が通過する気体通過路の壁面を冷却するための冷却手段125である冷水導入装置103と連結されている。冷水導入装置103は水を冷却する装置と、その冷却水を送水する装置から構成される。又、凝縮器101は、凝縮器101で発生するドレンを貯留するドレンタンク105に連結されている。
【0043】
水分分離手段16は水蒸気を含む気体を吸湿性の高い物質に触れさせて水分をその物体に吸収させる装置から構成されるものであってもよい。減圧手段18は、真空ポンプ19から構成されるものであり、真空ポンプとしては、油汚染の心配がなく、取り扱い操作の容易なダイヤフラム式真空ポンプが好適に用いられる。
【0044】
流路20は、減圧濃縮容器12から水分分離手段16の間と、減圧乾燥容器14から水分分離手段16の間で、それぞれ開閉自在の弁22、弁24を備える。又、流路20は、水分分離手段16と減圧手段18との間で弁25を備える。更に、流路20は、減圧濃縮容器12から水分分離手段16の間と、減圧乾燥容器14から水分分離手段16の間で、それぞれ着脱自在のカプラー26、カプラー28を備える。
【0045】
図2に減圧濃縮手段6の構成を示す。図2(a)は平面図、図2(b)は縦断面図である。減圧濃縮手段6は、減圧濃縮容器12と、減圧濃縮容器12を加熱する減圧濃縮容器加熱手段30とを含んで構成される。減圧濃縮容器加熱手段30は、温水槽46と、温水槽46に張られた温水48と、電気ヒータ47を含んで構成されている。減圧濃縮容器12には蓋32が装着されている。蓋32は、ボルト34により、減圧濃縮容器12の開口縁36に締結される。蓋32は、中央部から、減圧濃縮容器12の内部と導通する流路20を構成する吸引管36が外部に向けて立設している。吸引管36の先端には減圧濃縮容器12の内部の圧力を表示する圧力計31が接続されている。吸引管36の中間部からパイプ38が分岐し、パイプ38の先端にカプラーの片方部27が連結されている。又、パイプ38の中間部からは、連結パイプ39が分岐している。連結パイプ39は、不図示の補助真空ポンプにより、予め減圧濃縮容器12を減圧するために用いるものであり、先端にカプラーの片方部40を備え、中間にバルブ42が設けられている。又、連結パイプ39は、乾燥装置2において複数個の減圧濃縮容器を使用する場合減圧濃縮容器同士の連結に用いられる。
【0046】
蓋32には、減圧濃縮容器12の内部のセリシン水溶液9が沸騰したときに飛散する液滴が吸引管36に入らないようにするためのスクリーン44が、吸引管36の開口部を覆うように取り付けられている。
【0047】
減圧濃縮容器12は、温水槽46に納められている。温水槽46には電気ヒータ47で加温されている温水48が張られている。減圧濃縮容器12は、内部に温水48を入れない状態で上縁部を残して温水48に漬かっており、温水48を媒体として減圧濃縮容器12の壁面が加熱される。温水48の温度を一定に保つことにより、減圧濃縮容器12の壁面51の温度が一定に保たれる。温水48を不図示の循環手段により槽内で循環させることにより減圧濃縮容器12の壁面51の温度が場所によらず均一に保たれる。減圧濃縮容器12は外底が温水48に接触するように格子状架台52に載置されている。
【0048】
図3に減圧乾燥手段10の構成を示す。図3(a)は平面図、図3(b)は縦断面図である。減圧乾燥手段10は、減圧乾燥容器14と、減圧乾燥容器14を加熱する減圧乾燥容器加熱手段50とを含んで構成される。減圧乾燥容器加熱手段50は、温水槽76と、温水槽76に張られた温水78と、電気ヒータ75を含んで構成されている。なお、減圧乾燥容器加熱手段30(図2)と減圧乾燥容器加熱手段50とで、本発明のセリシンの乾燥装置における加熱手段55(図1)が構成される。減圧乾燥容器14は平らな内底面90を有する浅い箱型の形状をしている。減圧乾燥容器14には蓋52が装着されている。蓋52は、ボルト34により、減圧乾燥容器14の開口縁56に締結される。蓋52は、中央部から、減圧乾燥容器14の内部と導通する流路20を構成する吸引管56が外部に向けて立設している。吸引管56の先端には減圧乾燥容器14の内部の圧力を表示する圧力計31が接続されている。吸引管56の中間部からパイプ58が分岐し、パイプ58の先端にカプラーの片方部67が連結されている。又、パイプ58の中間部からは、連結パイプ59が分岐している。連結パイプ59は、不図示の補助真空ポンプにより、予め減圧乾燥容器14を減圧するために用いるものであり、先端にカプラーの片方部68を備え、中間にバルブ72が設けられている。又、連結パイプ59は、乾燥装置2において複数個の減圧濃縮容器を使用する場合減圧濃縮容器同士の連結に用いられる。
【0049】
蓋52には、減圧乾燥容器14の内部のセリシン水溶液が沸騰したときに飛散する液滴が吸引管56に入らないようにするためのスクリーン57が、吸引管56の開口部を覆うように取り付けられている。
【0050】
減圧乾燥容器14は、温水槽76に納められている。温水槽76には電気ヒータ75で加温されている温水78が張られている。減圧乾燥容器14は、内部に温水78を入れない状態で上縁部を残して温水78に漬かっており、温水78を媒体として減圧乾燥容器14の壁面80が加熱される。温水78の温度を一定に保つことにより、減圧乾燥容器14の壁面80の温度が一定に保たれる。温水78を不図示の循環手段により槽内で循環させることにより減圧乾燥容器14の壁面80の温度が場所によらず均一に保たれる。減圧乾燥容器14は外底が温水78に接触するように格子状架台77に載置されている。
【0051】
蓋52には、蓋52の上面81を覆うように、箱体84が開口部を下にして取り付けられている。箱体84の内部上面86には、赤外線ヒータ88が蓋52の上面81を加熱する向きで取り付けられている。蓋52は上面81を介して赤外線ヒータ88により下面85が加熱され、蓋52をした状態で減圧乾燥容器14の内部の空間87が加熱される。減圧乾燥容器14が平ら且つ略水平な内底面90を有し、蓋52をした状態での内部の空間87は扁平な形状をなし、蓋52の下面85と減圧乾燥容器14の内底面90との間隔が狭くなっている。これにより、減圧乾燥容器14に投入され層状に滞留している軟体物8が上部からも効率よく加熱される。減圧乾燥容器14は、平面視四角形状であることが、滞留している軟体物の上部に露出した表面積が大きくなり、加熱と、乾燥の効率をよくするうえで好ましい。
【0052】
本発明のセリシンの乾燥装置においては、セリシン水溶液や軟体物を加熱する加熱手段としては、温水を媒体とした加熱手段が好ましいが、誘導加熱装置を用いて直接又は間接に加熱するもの、マントルヒータで減圧濃縮容器12や減圧乾燥容器14を加熱するもの、赤外線で減圧濃縮容器12や減圧乾燥容器14を加熱するもの等であってもよい。セリシン水溶液や軟体物の温度、あるいは減圧濃縮容器12や減圧乾燥容器14の温度を所定の値に維持出来るものであればいかなる加熱手段であってもよい。
【0053】
図4に水分分離手段16の主要部である凝縮器101の構成を示す。図4(a)は平面図、図4(b)は縦断面図である。凝縮器101は、管体100と、管体100の内部に装填された冷却管102を含んで構成される。管体100は上縁で封止された上部管体104と、中間部管体106と、下縁で封止された下部管体108とで構成され、それぞれの接合部がボルト110により締結されている。
【0054】
冷却管102は多数の冷却パイプ112が、管体100の長手方向と平行に配されている。中間部管体106の上端と下端においてそれぞれ上部円盤114、下部円盤115が中間部管体106のフランジ119と一体に形成され、更に、冷却パイプ112が上部円盤114、下部円盤115をそれぞれ貫通し、これにより、上部円盤114の上面116に面する空間118と、下部円盤115の下面117に面する空間124とが冷却パイプ112の内部を介して導通している。上部管体104の側壁には冷却水排出口パイプ120が設けられている。下部管体108の側壁には冷却水導入口パイプ122が設けられている。上部円盤114の上面116に面する空間118は、上部管体104により覆われて、冷却水出口パイプ120の部分と冷却パイプ112の開口をのぞいては密閉された空間となっている。同様に、下部円盤115の下面117に面する空間124は、下部管体108により覆われて、冷却水導入パイプ122の部分と冷却パイプ112の開口を除いては密閉された空間となっている。
【0055】
冷却水導入口パイプ122から冷却水が下部管体108内に導入され、冷却パイプ112の内側を通って上部管体104内に至り、冷却水排出口パイプ120から上部管体104内の冷却水が排出される。
【0056】
上部円盤114の下面からは、下方に向けて仕切板126が突設している。仕切板126は中間部管体106を縦に2等分する位置に配されている。又、仕切板126の長さは、中間部管体106の長さより短くなっており、仕切板126の下端135と、下部円盤115の上面133との間に間隙130ができている。
【0057】
中間部管体106の側壁上部の図面視右側には、吸引口パイプ132が設けられ、側壁上部の図面視左側には、気体導入口パイプ134が設けられている。気体導入口パイプ134から導入された気体は、冷却パイプ112の外壁と接触しつつ冷却パイプ112の間を気体通過路113として通過し、吸引口パイプ132を経由して真空ポンプ19(図1)により吸引される。仕切板126があるため、気体導入口パイプ134から導入された気体は、中間部管体106内の図面視右側で下方に流れ、間隙130を経由して上昇し吸引口パイプ132から排出される。又、中間部管体106の側壁下部には、ドレン抜き口137が設けられている。
【0058】
本発明の乾燥装置2に用いられる凝縮器としては、ドレンを凝縮させる壁面を備えるものであれば、図4に示す態様のものに限定されない。ドレンを凝縮させる壁面にフィンが形成されていてもよい。ヒートポンプの端末にドレンを凝縮させる壁面を備えたものであってもよい。
【0059】
本発明の乾燥装置2のこのような構成により、セリシン水溶液を減圧濃縮手段6の減圧濃縮容器12に投入し、蓋32を閉める。このとき、弁22、弁25は開状態、弁24は閉状態にする。電気ヒータ47で温水48を加温して、温水48を定温、好ましくは28〜40℃、更に好ましくは40℃に保つ。次いで真空ポンプ19(図1)により減圧濃縮容器12内を吸引し減圧する。減圧濃縮容器12内の気圧は1333〜3333Paの範囲のなかで一定の値に保つことが好ましい。このとき、真空ポンプ19により減圧濃縮容器12内を吸引する前に、弁22を閉じて、不図示の補助真空ポンプにより、パイプ38の中間部から分岐する連結パイプ39の先端のカプラーの片方部40を利用してその補助真空ポンプからの管をつないで、予め減圧濃縮容器12を減圧しておいてもよい。水分分離手段16を構成する凝縮器101(図1、4)には冷水導入装置103から冷却水を供給する。冷却水の温度は、3〜15℃であることが好ましい。
【0060】
このような態様により、減圧濃縮容器12内のセリシン水溶液の水が沸騰して蒸発し、減圧濃縮容器12内の気体が吸引されて流路20を通って凝縮器101に至る。凝縮器101によりこの気体が冷却され、気体に含まれる水蒸気がドレンとなる。この状態で凝縮器101と真空ポンプ19との間の弁25を閉じると、減圧濃縮容器12内の気圧は当初設定した一定の値の気圧からあまり変化することなくその値に略等しい値の気圧に維持される。これは、凝縮器101で水蒸気の凝縮によるドレン化が進行する一方で減圧濃縮容器12内で水分が蒸発して水蒸気化し、凝縮器101での水蒸気の凝縮量が減圧濃縮容器12内での水蒸気の発生量で補完されて、系内の気圧が一定に保たれるためである。従って、初期に真空ポンプ19により減圧濃縮容器12内と凝縮器101の気体の通過する部分と、流路20のその両者を結ぶ部分を減圧し、その後それらから成る空間を密閉系としても、凝縮器101でのドレン化が継続的に進行し、減圧濃縮容器12内の水分が減少して、セリシン水溶液の濃縮が行なわれる。この間、減圧濃縮容器12を加熱し、減圧濃縮容器12の温度を一定に保つことと、凝縮器101の冷却パイプ112を冷却水により冷却して、冷却パイプ112の外壁温度を一定に保つことが必要である。密閉系を作らずに継続的に真空ポンプ19により減圧濃縮容器12内と凝縮器101の気体の通過する部分と、流路20のその両者を結ぶ部分を減圧してもよい。このときの減圧濃縮容器12内の設定の気圧を維持するための真空ポンプ19の単位時間当たりの排気量は極僅かで済む。
【0061】
これらの操作により、セリシン水溶液の濃縮が進行すると、セリシン水溶液は水あめ状の高粘度の軟体物となる。高粘度の軟体物からは、沸騰により軟体物の内部で発生した水蒸気が外部に抜けにくく、かつ、高粘度の軟体物は対流を生じにくいので減圧濃縮容器12の壁面から熱が伝わりにくく、濃縮の進行が遅くなる。
【0062】
次いで、さらに濃縮を進行させ乾燥させるため、軟体物が減圧乾燥手段10の減圧乾燥容器14内に移し替えられる。移し替えは、弁22を閉じた後、減圧濃縮容器12内の軟体物を不図示のヘラで掬う等の移動手段で減圧乾燥容器14内に入れることにより行なわれる。減圧濃縮容器12は、温水槽46に着脱自在に取り付けられていることが、軟体物の移し替え操作を容易にするうえで好ましい。又、減圧乾燥容器14は、強度上問題ない範囲で可能なかぎり内底面90が広くつくられていることが好ましい。軟体物は、厚さ1〜50mm、更に望ましくは10〜30mmで減圧乾燥容器14の底に層状に堆積させることが好ましい。層が薄すぎると乾燥時間は早くなるが、一回の処理量が少なくなり、効率が悪い。層が厚すぎると乾燥しにくくなる。
【0063】
軟体物を移し替えた後、蓋52を閉め、減圧濃縮容器12と流路20とを連結しているカプラー26をはずして流路20と減圧乾燥容器14とをカプラー28により連結する。あるいは、予め弁24を経由してカプラー28に至る流路が形成されていてもよい。次いで減圧乾燥容器14内を減圧するため弁22又は弁24を開く。電気ヒータ75で温水78を加温して、温水78を定温、好ましくは28〜40℃、更に好ましくは40℃に保つ。又、蓋52赤外線ヒータ88で加熱し、蓋52の下面83の結露を防ぐ。
【0064】
これとともに真空ポンプ19により減圧乾燥容器14内を吸引し減圧する。減圧乾燥容器14内の気圧は1333〜3333Paの範囲のなかで一定の値に保つことが好ましい。水分分離手段16を構成する凝縮器101に冷水導入装置103から冷却水を供給する。冷却水の温度は、3〜15℃であることが好ましい。このとき、真空ポンプ19により減圧乾燥容器14内を吸引する前に、弁24を閉じて、不図示の補助真空ポンプにより、パイプ58の中間部から分岐する連結パイプ59の先端のカプラーの片方部68を利用してその補助真空ポンプからの管をつないで、予め減圧乾燥容器14を減圧しておいてもよい。
【0065】
このような態様により、減圧乾燥容器14内の含水のセリシンから成る軟体物中の水が沸騰して蒸発し、減圧乾燥容器14内の気体が吸引されて流路20を通って凝縮器101に至る。凝縮器101によりこの気体が冷却され、気体に含まれる水蒸気がドレンとなる。この状態で凝縮器101と真空ポンプ19との間の弁25を閉じると、減圧濃縮容器12内の気圧は当初設定した一定の値の気圧からあまり変化することなくその値に略等しい値の気圧に維持される。これは、凝縮器101で水蒸気の凝縮によるドレン化が進行する一方で減圧乾燥容器14内で水分が蒸発して水蒸気化し、凝縮器101での水蒸気の凝縮量が減圧乾燥容器14内での水蒸気の発生量で補完されて、系内の気圧が一定に保たれるためである。従って、初期に真空ポンプ19により減圧乾燥容器14内と凝縮器101の気体の通過する部分と、流路20のその両者を結ぶ部分を減圧し、その後それらから成る空間を密閉系としても、凝縮器101でのドレン化が継続的に進行し、減圧乾燥容器14内の水分が減少して、軟体物の乾燥が行なわれる。この間、減圧乾燥容器14を加熱し、減圧乾燥容器14の温度を一定に保つことと、凝縮器101の冷却パイプ112を冷却水により冷却して、冷却パイプ112の外壁温度を一定に保つことが必要である。密閉系を作らずに継続的に真空ポンプ19により減圧乾燥容器14内と凝縮器101の気体の通過する部分と、流路20のその両者を結ぶ部分を減圧してもよい。このときの減圧乾燥容器14内の設定の気圧を維持するための真空ポンプ19の単位時間当たりの排気量は極僅かで済む。
【0066】
減圧乾燥容器14においては、同時に、赤外線ヒーター88により、蓋52を加熱して、この蓋52の加熱により、間接的に軟体物の上面を加熱することが、対流の起こらない軟体物8の乾燥を促進させるうえで好ましい。
【0067】
所定の時間が経過し軟体物の乾燥が終了したら、弁22又は弁24を閉じ、次いで減圧乾燥容器14内部圧を開放し、蓋52を開けて乾燥物を取り出す。減圧乾燥容器14は、温水槽76に着脱自在に取り付けられていることが、乾燥物の移し替え操作を容易にするうえで好ましい。
【0068】
本発明の乾燥装置2における減圧濃縮容器12と減圧乾燥容器14は、内側が弗素系の樹脂でコーティングされていることが、内容物の粘着を防止できて好ましい。
【0069】
本発明の乾燥装置は、複数の減圧濃縮容器及び/又は複数の減圧乾燥容器を備えてもよい。この態様の乾燥装置2aの構成図を図5に示す。図5において、乾燥装置2aは減圧濃縮容器12a、12bと、減圧乾燥容器14a、14b、14cを備える。乾燥装置2aは流路20aを備え、流路20aは元部34aと、元部34aから分岐する分岐部30a、30b、32a、32b、32cとから成る。分岐部30a、30b、32a、32b、32cは、それぞれ減圧濃縮容器12a、12b、減圧乾燥容器14a、14b、14cに弁26a、26b、28a、28b、28cと、カプラー27a、27b、29a、29b、29cを介して連結されている。元部34aは、水分分離手段16に連結されている。水分分離手段16は弁45を介して減圧手段18に連結されている。
【0070】
乾燥装置2aは更に減圧濃縮容器12cと減圧乾燥容器14dを備える。減圧濃縮容器12cと減圧乾燥容器14dはそれぞれ、流路20c、20dを備え、流路20c、流路20dの各先端にカプラーの片方部35c、片方部35dがそれぞれ取り付けられている。
【0071】
本発明の、乾燥装置2aを使用する態様においては、まず、弁26a、26b、28a、28b、28cを閉じ、減圧濃縮容器12aにセリシン水溶液を仕込む。又、減圧手段18と水分分離手段16を作動させる。次いで弁26aを開き、減圧濃縮容器12a内の減圧を開始する。なお、減圧濃縮容器12aは前述の加熱手段により所定の温度に保っておく。減圧濃縮容器12a内の減圧濃縮操作と併行して、減圧濃縮容器12bに新たなセリシン水溶液を仕込み、弁26bを開き、減圧濃縮容器12b内の減圧を開始する。なお、減圧濃縮容器12bは前述の加熱手段により所定の温度に保っておく。減圧濃縮容器12a内のセリシン水溶液の濃縮が完了したら、弁26aを閉じ、減圧濃縮容器12a内の軟体物を取り出す。この時、予め減圧濃縮容器12cに更に新たなセリシン水溶液を仕込んでおき、減圧濃縮容器12a内のセリシン水溶液の濃縮が完了し、弁26aの閉状態を確認して、カプラー27aをはずして、はずされたカプラー27aの片方部とカプラーの片方部35cとを結合させた後、弁26aを開けて減圧濃縮容器12c内の減圧を開始してもよい。減圧濃縮容器12aは、軟体物が取り出された後、又更に新たなセリシン水溶液を仕込む。
【0072】
これらの操作を順次くりかえすことにより、1組の水分分離手段と減圧手段を用いて、多数の減圧濃縮容器によるセリシン水溶液の濃縮を行なうことが出来る。
【0073】
減圧乾燥容器14a、14b、14c、14dについても同様の操作で減圧濃縮容器用と共通の1組の水分分離手段と減圧手段を用いて、多数の減圧乾燥容器による軟体物の乾燥を行なうことが出来る。
なお、減圧濃縮容器12cによる減圧濃縮は、カプラー27aあるいはカプラー27bの連結をはずすことなく、減圧濃縮容器12aあるいは12bと水分分離手段16とを導通させたまま、連結パイプ39cの先端に設けられたカプラーの片方部40cと減圧濃縮容器12aや減圧濃縮容器12bの流路30aあるいは30bから分岐している連結パイプ39aあるいは39bの先端に設けられたカプラーの片方部40aあるいは40bとを連結し、減圧濃縮容器12cの連結パイプ39cに設けられた中間のバルブ42cと、連結パイプ39aあるいは39bに設けられた中間のバルブ42aあるいは42bとを開いて行なってもよい。
【0074】
同様に、減圧乾燥容器14dによる減圧乾燥は、カプラー29aなどの連結をはずすことなく、減圧乾燥容器14aなどと水分分離手段16とを導通させたまま、連結パイプ59dの先端に設けられたカプラーの片方部68dと減圧乾燥容器14aなどの流路32aなどから分岐している連結パイプ59aなどの先端に設けられたカプラーの片方部68aなどとを連結し、減圧乾燥容器14dの連結パイプ59dに設けられた中間のバルブ72dと、連結パイプ59aなどに設けられた中間のバルブ72aなどとを開いて行なってもよい。
【0075】
これらの操作の過程において、減圧濃縮容器12a、12b、12cなどの各容器内の減圧を開始する場合、弁26aや弁26bを閉じたままで、カプラー40aやカプラー40bやカプラー40cに補助真空ポンプの真空ホースをつなぎ、弁42aや弁42bや42cを開け、減圧濃縮容器12a、12b、12cなどの各容器内の減圧を開始する。この減圧が終了後、弁42aや弁42bや42cを閉じ、弁26aや弁26bを開ける。
【0076】
又、減圧乾燥容器14a、14b、14cなどの各容器内の減圧を開始する場合、弁28aや弁28bや弁28cを閉じたままで、カプラー68aやカプラー68bやカプラー68cやカプラー68dに補助真空ポンプの真空ホースをつなぎ、弁59aや弁59bや59cや59dを開け、減圧乾燥容器14a、14b、14c、14dなどの各容器内の減圧を開始する。この減圧が終了後、弁59aや弁59bや59cや59dを閉じ、弁28aや弁28bや弁28cを開ける。
【0077】
本発明の、乾燥装置2aを使用する態様においては、減圧濃縮容器と減圧乾燥容器へのセリシン水溶液や軟体物の仕込みと取り出しを外(そと)段取り出来るため、能率よくセリシンの乾燥体の製造を行なうことが出来る。
【0078】
減圧濃縮容器12によるセリシン水溶液の濃縮において、容器内の気圧を3333Paで定常化させるためには、凝縮器101に供給する冷却水の温度を、気圧3333Paにおける水の沸点より約10℃低い15℃とし、減圧濃縮容器12を加熱する温度を40℃とすることが好ましい。減圧濃縮容器12内の気圧を3333Paより低く設定するときには、減圧濃縮容器12を加熱する温度を40℃より低くすることが好ましい。容器内の気圧を10mHgで定常化させるためには、凝縮器101に供給する冷却水の温度を、気圧1333Paにおける水の沸点より約10℃低い3℃とし、容器を加熱する温度を28℃とすることが好ましい。減圧濃縮容器12内の圧力が1333Paより低く設定されると、凝縮器101に供給する冷却水の温度を3℃より低くしなければならず、凝縮器101に凍結が生ずるおそれがある。
【0079】
減圧乾燥容器14によるセリシン水溶液の濃縮において、容器内の気圧を3333Paで定常化させるためには、凝縮器101に供給する冷却水の温度を、気圧3333Paにおける水の沸点より約10℃低い15℃とし、容器を加熱する温度を40℃とする。減圧乾燥容器14内の気圧を3333Paより低く設定するときには、減圧乾燥容器14を加熱する温度を40℃より低くすることが好ましい。容器内の気圧を10mHgで定常化させるためには、凝縮器101に供給する冷却水の温度を、気圧1333Paにおける水の沸点より約10℃低い3℃とし、容器を加熱する温度を28℃とすることが好ましい。減圧乾燥容器14内の圧力が1333Paより低く設定されると、凝縮器101に供給する冷却水の温度を3℃より低くしなければならず、凝縮器101に凍結が生ずるおそれがある。
【0080】
本発明の実施においては、減圧濃縮容器12及び減圧乾燥容器14から凝縮器101に至る流路20の配管をできるだけ太くかつ短くして流路20における気体の圧力損失を少なくすることが好ましい。この間の圧力損失が大きいと、減圧濃縮容器12や減圧乾燥容器14内の圧力が上がって蒸発温度が上がり、セリシンが変性するおそれがある。又、この配管は、断熱材で被覆するなどして保温されていることが好ましい。配管を加熱して保温してもよい。
【0081】
本発明の乾燥装置において用いられる弁は外部への気体のリークができるだけ少ないものであることが好ましい。ボールバルブ等が好適に用いられる。
【0082】
本発明の実施においては、減圧濃縮容器12及び減圧乾燥容器14の減圧時の温度を高くすると、セリシンが変性する可能性が高いが、セリシンの用途によってはこの熱変性が許容されることもあり、そのような場合は減圧濃縮容器12及び減圧乾燥容器14の減圧時の温度を40℃を超える温度に高くすることが出来る。そのときには、容器内の気圧は3333Paを超えて高く設定される。
【0083】
なお、減圧濃縮容器内で濃縮されて得られた、セリシンと水との混合物を主体に構成される水あめ状の高粘度の軟体物は、セリシンの含有量が多くかつ水やその他の液に溶かす操作が容易であり、ビン等の容器に小分けして保管し、必要に応じて取り出して各種用途に好適に使用することが出来る。この軟体物を構成するセリシンの分子量は、5000〜150000であることが水やその他の液に溶かす操作が容易で好ましい。
【0084】
【発明の効果】
本発明のセリシンの乾燥装置及びセリシンの乾燥方法によれば、セリシン水溶液を二段階で減圧することにより均一にかつ効率よくセリシンの乾燥を行なうことが出来る。
【0085】
本発明のセリシンの乾燥装置は、大型、複雑かつ高価な装置を必要としないので、設備費用が少なくて済む。
【0086】
本発明のセリシンの乾燥装置及びセリシンの乾燥方法によれば、減圧の圧力及び温度が適正化され、凝縮器の効率が向上し効率よくセリシンの乾燥を行なうことが出来る。又、乾燥に要するエネルギが少なくて済む。
【0087】
本発明のセリシンの乾燥装置及びセリシンの乾燥方法における加熱、冷却のための主要な熱媒体は水であり、操作が簡単で安全性が高い。
【0088】
本発明のセリシンの乾燥装置は、複数の減圧濃縮及び/又は乾燥用の容器を備え、これらを順次使用することにより、内容物の出し入れ操作及び容器の清掃を外(そと)段取りで行なうことが出来る。又、大量の試料を一つの凝縮器及び減圧用の真空源を用いて効率よく処理することが出来る。更に、状況に応じた弾力性のある生産が可能である。
【0089】
本発明のセリシンの乾燥装置及びセリシンの乾燥方法は、濃縮や乾燥を密閉系で進行させることができ、常時真空ポンプを作動させておく必要がない。このため、真空ポンプは小型のものを使用すればよく、装置コストの削減が出来る。又、消費電力も少なくて済む。
【0090】
本発明のセリシンの乾燥装置及びセリシンの乾燥方法によれば、セリシンを、変性を生じさせることなく、かつ効率よく乾燥出来る。
【0091】
本発明のセリシン乾燥物は粉砕が容易で、効率よくセリシン粉末化出来る。
【0092】
本発明の、セリシンと水との混合物を主体に構成される水あめ状の高濃度高粘度の軟体物は、水やその他の液に溶かす操作が容易であり、ビン等の容器に小分けして保管し、必要に応じて取り出して各種用途に好適に使用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るセリシンの乾燥装置の構成を示す説明図である。
【図2】本発明に係るセリシンの乾燥装置の構成要素である減圧濃縮手段の要部の構成を示す。図2(a)は平面図、図2(b)は縦断面図である。
【図3】本発明に係るセリシンの乾燥装置の構成要素である減圧乾燥手段の要部の構成を示す。図3(a)は平面図、図3(b)は縦断面図である。
【図4】本発明に係るセリシンの乾燥装置の構成要素である凝縮器の要部の構成を示す。図4(a)は平面図、図4(b)は縦断面図である。
【図5】複数の減圧濃縮容器及び複数の減圧乾燥容器を備えた本発明の乾燥装置の構成図を示す。
【符号の説明】
2、2a:セリシンの乾燥装置
6:減圧濃縮手段
10:減圧乾燥手段
12:減圧濃縮容器
14:減圧乾燥容器
16:水分分離手段
18:減圧手段
30:減圧濃縮容器加熱手段
50:減圧乾燥容器加熱手段
32、52:蓋
55:加熱手段
90:内底面
103:冷水導入装置
113:気体通過路
125:冷却手段

Claims (21)

  1. セリシン水溶液を減圧濃縮して、セリシンと水とが1:0.5から1:2の重量比で含まれて成る水あめ状の軟体物と成す減圧濃縮手段と、該軟体物を入れて減圧乾燥する減圧乾燥容器を有する減圧乾燥手段と、該減圧濃縮手段から該減圧乾燥容器に前記軟体物を移す移動手段とを含み、前記減圧乾燥容器が、前記軟体物を厚さ1〜50mmの層状に滞留させる内底面を有し、セリシンを乾燥してセリシン多孔質体を得るセリシンの乾燥装置。
  2. 前記減圧濃縮手段が、前記セリシン水溶液を入れる1又は複数の減圧濃縮容器と、該減圧濃縮容器内及び前記減圧乾燥容器内の気体が導入され該気体中の水分を分離する水分分離手段と、該減圧濃縮容器内を減圧する減圧手段とを含む請求項1に記載のセリシンの乾燥装置。
  3. 前記減圧濃縮容器及び前記減圧乾燥容器を加熱する、加熱手段を含む請求項2に記載のセリシンの乾燥装置。
  4. 前記加熱手段が、前記減圧濃縮容器の外壁を水を媒体として加熱する減圧濃縮容器加熱手段と、前記減圧乾燥容器の外壁を水を媒体として加熱する減圧乾燥容器加熱手段とを含む請求項3に記載のセリシンの乾燥装置。
  5. 前記減圧乾燥容器が蓋付きであり、該蓋をした状態で前記減圧乾燥容器の内部の空間が扁平な形状をなす請求項2乃至4のいずれかに記載のセリシンの乾燥装置。
  6. 各前記減圧濃縮容器及び/又は各前記減圧乾燥容器と、前記水分分離手段とが開閉自在及び/又は着脱自在に連結された請求項2乃至5のいずれかに記載のセリシンの乾燥装置。
  7. 各前記減圧濃縮容器及び各前記減圧乾燥容器が1の前記水分分離手段を経て1の前記減圧手段に連結された請求項2乃至6のいずれかに記載のセリシンの乾燥装置。
  8. 前記水分分離手段が、前記気体を通過させる気体通過路と、該気体通過路の壁面を冷却する冷却手段とを備える請求項2乃至7のいずれかに記載のセリシンの乾燥装置。
  9. 前記水分分離手段がパイプを備え、前記気体通過路が該パイプの外壁面に面して形成され、前記冷却手段が該パイプの内側に冷水を導入する冷水導入装置を備える請求項8に記載のセリシンの乾燥装置。
  10. 前記減圧濃縮容器及び/又は前記減圧乾燥容器のそれぞれと、前記気体通過路とが開閉自在に導通し、前記減圧濃縮容器及び/又は前記減圧乾燥容器のそれぞれと導通した前記気体通過路が外気に対して開閉自在に密閉された請求項8又は9に記載のセリシンの乾燥装置。
  11. セリシン水溶液を減圧濃縮してセリシンと水とが1:0.5から1:2の重量比で含まれて成る水あめ状の軟体物と成し、前記軟体物を厚さ1〜50mmの層状に滞留させて減圧乾燥し該軟体物をセリシン多孔質体と成すセリシンの乾燥方法。
  12. 減圧濃縮用の容器及び減圧乾燥用の容器を準備する工程と、該減圧濃縮用の容器に前記セリシン水溶液を投入する工程と、該減圧濃縮用の容器内を減圧して前記セリシン水溶液を前記軟体物と成す工程と、該軟体物を該減圧乾燥用の容器に投入する工程と、該減圧乾燥用の容器内を減圧して該軟体物を前記セリシン多孔質体と成す工程とを含む請求項11に記載のセリシンの乾燥方法。
  13. 1個の真空源を準備する工程と、複数の前記減圧濃縮用の容器及び/又は複数の前記減圧乾燥用の容器を準備する工程と、1の該減圧濃縮用又は減圧乾燥用の容器に前記セリシン水溶液又は前記軟体物を投入する工程と、該1の減圧濃縮用又は減圧乾燥用の容器内を該真空源に接続して減圧する工程と、他の該減圧濃縮用又は減圧乾燥用の容器に前記セリシン水溶液又は前記軟体物を投入する工程と、該他の減圧濃縮用又は減圧乾燥用の容器内を該真空源に接続して減圧する工程とを含む請求項12に記載のセリシンの乾燥方法。
  14. 記減圧濃縮及び前記減圧乾燥が、1333〜3333Paの気圧下でなされる請求項11乃至13のいずれかに記載のセリシンの乾燥方法。
  15. 記減圧濃縮用の容器及び前記減圧乾燥用の容器を28〜40℃に加熱する請求項12乃至14のいずれかに記載のセリシンの乾燥方法。
  16. 記減圧濃縮及び/又は前記減圧乾燥が請求項8乃至10のいずれかに記載のセリシンの乾燥装置を用いてなされ、前記壁面の温度を3〜15℃の範囲で一定の温度に維持する請求項11乃至15のいずれかに記載のセリシンの乾燥方法。
  17. 前記減圧濃縮容器及び/又は前記減圧乾燥容器と前記気体通過路とを導通させ、かつ前記気体通過路を外気に対して密閉しておく工程を含む請求項16に記載のセリシンの乾燥方法。
  18. 請求項11乃至17のいずれかに記載のセリシンの乾燥方法を含み、前記セリシン多孔質体を粉砕する工程を含むセリシン粉体の製造方法。
  19. セリシンと水とが1:0.5から1:2の重量比で含まれて成り、請求項11乃至17のいずれかに記載の前記セリシンの乾燥方法に用いることのできセリシン含有軟体物。
  20. 請求項11乃至17のいずれかに記載の前記セリシンの乾燥方法により得られる、セリシン水溶液が乾燥されてなるセリシン多孔質体。
  21. 請求項20に記載の前記セリシン多孔質体が粉砕されてなるセリシン粉体。
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