JP2003214666A - 制気口取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 着脱が容易であり、清掃等のメンテナンスも
簡単に可能な制気口取付構造を提供する。 【解決手段】 クリーンルーム等の空調やその他換気等
による空気の吸引または送気が行われている建築物に設
けられ、室内空気の吸引口２０と、空気を通すダクト２
４を備える。ダクト２４の端部には、チャンバー２５を
備え、チャンバー２５には、開口部が建築物の室内側に
位置した取付枠２６が固定される。取付枠２６には、空
気の流通を制限するシャッター３２と集塵用のフィルタ
３４とを備えたシャッターユニット３６が着脱自在に設
けられる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、半導体工場や医
薬品工場等のクリーンルーム、その他空調設備を備えた
建築物に設けられた制気口取付構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、半導体や光学機器等の精密機械、
製薬及びバイオ産業等のクリーンな環境を必要とする分
野での研究やその他作業は、空気中の埃をほとんど除去
したクリーンルーム内で行われている。このクリーンル
ームは一般に室内上方に送風口を設け、上方からクリー
ンな空気を送風し、室内下方に吸引口を設けて、常に室
内の空気を一定の清浄度に保っている。

【０００３】図３に示すように、この吸引口１０は、ク
リーンルーム１の床２近傍の壁面３に設けられ、空気を
吸引する図示しない空調機に接続されたダクト４の先端
部が、吸引口１０の近傍に位置している。ダクト４の先
端部は、吸引口１０に設けられたチャンバー５に接続固
定され、チャンバー５には、吸引口１０と壁面３間のダ
クトである短管６が取り付けられ固定されている。短管
６には、複数の羽から成るシャッター７の枠部９がビス
８により固定されている。そのシャッター７の枠部９に
は、集塵用のフィルタ１１の位置決めをする突出部１２
が設けられ、フィルタ１１は、吸引口１０の格子状の覆
いであるフェース部材１３と突出部１２とにより挟持さ
れて保持固定される。そして、フェース部材１３は、シ
ャッター７の枠部９にネジ止めされ固定されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術の場
合、チャンバー５内には汚れや水滴がつきやすく、チャ
ンバー５内を清掃しようとする場合、フェース部１３、
フィルタ１１、シャッター７を取り外さなければなら
ず、吸引口１０の着脱が煩雑であった。また、チャンバ
ー５内には結露等による水がたまりやすいという問題も
あった。

【０００５】この発明は上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、着脱が容易であり清掃等のメンテナン
スも簡単に可能な制気口取付構造を提供することを目的
とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明は、クリーンル
ーム等の空調やその他換気等のための空気の吸引または
送気が行われている建築物に設けられ、空気の吸引口ま
たは送気口となる制気口の取付構造であって、空気を通
すダクトと、このダクトの端部に設けられたチャンバー
と、このチャンバー内に連通し他方の開口部が上記建築
物の室内側に開口した取付枠と、空気の流通を制限する
シャッターと集塵用のフィルタとが取り付けられ上記取
付枠に対して一体に着脱自在に設けられたシャッターユ
ニットとから成る制気口取付構造である。

【０００７】上記チャンバーの底面部は、上記取付枠の
底面部に向かって下方に傾斜する形状に形成されてい
る。上記フィルタは、上記シャッターユニットに対して
着脱自在に設けられている。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て図面に基づいて説明する。図１、図２はこの発明の一
実施形態を示すもので、この実施形態の制気口は、半導
体や光学機器等の精密機械、製薬及びバイオ産業等の研
究施設や工場のクリーンルームに設けられたもので、換
気を含む空調用の空気の吸引口２０から成る。この吸引
口２０は、クリーンルーム２１が設置された建築物の床
２２近傍の壁面２３に設けられ、クリーンルーム２１内
の空気を吸引する図示しない空調機に接続されたダクト
２４の先端部が、吸引口２０の近傍に位置している。ダ
クト２４の先端部は、吸引口２０に設けられたチャンバ
ー２５に接続固定され、チャンバー２５は、クリーンル
ーム２１の壁面２３の裏側下方に位置している。

【０００９】チャンバー２５には、このチャンバー２５
に連通し他方の開口部がクリーンルーム２１内に開口し
た矩形状の取付枠２６が接続されている。チャンバー２
５と取付枠２６の接続部には、気密材２８が設けられ、
気密状態に接続されている。また、取付枠２６のクリー
ンルーム２１側の周縁部には、パッキン３０が全周に渡
って設けられ、クリーンルーム２１側の壁面２３に気密
状態で密着している。

【００１０】チャンバー２５の底面部２５ａは、図２に
示すように、取付枠２６の底面部２６ａに向かって下方
に傾斜する形状に形成されている。

【００１１】取付枠２６には、吸引する空気の流通を制
限する複数の羽から成るシャッター３２と、集塵用のフ
ィルタ３４とが取り付けられたシャッターユニット３６
が、着脱自在に設けられている。シャッターユニット３
６には、シャッター３２の個々の羽が長手方向の軸回り
に回動可能に設けられ、フィルタ３４は、上方から差込
及び取り出し可能に設けられている。また、シャッター
ユニット３６のクリーンルーム２１側開口部には、格子
状の桟を備えた覆い部材であるフェース部材３８が取り
付けられている。

【００１２】シャッターユニット３６の取り付けは、取
付枠２６の内壁面に設けられた取付用突片４０に対し
て、ビス４２により固定する。取付用突片４０には、ビ
ス４２が螺合する取付用の雌ネジ４４が形成され、シャ
ッターユニット３６の周縁部には、雌ネジ４４に対応す
る位置にビス４２のネジ部が層通する透孔４６が形成さ
れている。

【００１３】この実施形態の制気口取付構造は、チャン
バー２５内を清掃等するために吸引口２０を開ける場
合、ビス４２を外してシャッターユニット３６を取付枠
２６から引き抜くことにより簡単に取り外すことができ
る。そして、チャンバー２５内の埃や水分を容易に拭き
取ったりすることができる。また、チャンバー２５の底
面部２５ａが取付枠２６の底面部２６ａに向かって下方
に傾斜する形状に形成されているので、チャンバー２５
内に付いた水滴が底面部２５ａ内に溜まりにくく、容易
に取付枠２６側に流れ、自然乾燥し易く、上述のように
ふき取りも容易である。また、チャンバー２５と取付枠
２６との気密や、取付枠２６とシャッターユニット３６
との気密も取りやすいものである。

【００１４】なお、この発明の制気口取付構造は上記実
施形態に限定されるものではなく、吸引口以外に送気口
にも適用可能なものである。また、クリーンルーム以外
に、換気等の空調が行われている建物空間の空気の通気
口部分に適用可能なものである。

【００１５】

【発明の効果】この発明の制気口取付構造は、フィルタ
とシャッターをユニット化してチャンバーに設けられた
取付枠に一体的に着脱可能とすることにより、このシャ
ッターユニットの取り付け及び取り外しが容易となり、
ダクトに繋がったチャンバー内の清掃を容易なものにす
ることができる。また、チャンバー底面部を傾斜させる
ことにより、チャンバー内に水滴がたまりにくく、埃等
も付きにくいもとすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施形態の制気口取付構造を示す
概略縦断面図である。

【図２】この実施形態の制気口取付構造の斜視図であ
る。

【図３】従来の制気口取付構造を示す概略縦断面図であ
る。

【符号の説明】

２０ 吸引口 ２１ クリーンルーム ２３ 壁面 ２４ ダクト ２５ チャンバー ２６ 取付枠 ２８ 気密材 ３０ パッキン ３２ シャッター ３４ フィルタ ３６ シャッターユニット ３８ フェース部材 ４２ ビス

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 空気の吸引または送気が行われている建
   築物に設けられ、空気の吸引口または送気口となる制気
   口の取付構造において、空気を通すダクトと、このダク
   トの端部に設けられたチャンバーと、このチャンバー内
   に連通し他方の開口部が上記建築物の室内側に開口した
   取付枠と、空気の流通を制限するシャッターと集塵用の
   フィルタとが取り付けられ上記取付枠に対して一体に着
   脱自在に設けられたシャッターユニットとから成ること
   を特徴とする制気口取付構造。
2. 【請求項２】 上記チャンバーの底面部は、上記取付枠
   の底面部に向かって下方に傾斜する形状に形成されてい
   ることを特徴とする請求項１記載の制気口取付構造。
3. 【請求項３】 上記フィルタは、上記シャッターユニッ
   トに対して着脱自在に設けられていることを特徴とする
   請求項１または２記載の制気口取付構造。ことを特徴と
   する制気口取付構造。