JP2003213543A - 浴室用抗菌性マット - Google Patents

浴室用抗菌性マット

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JP2003213543A JP2002008301A JP2002008301A JP2003213543A JP 2003213543 A JP2003213543 A JP 2003213543A JP 2002008301 A JP2002008301 A JP 2002008301A JP 2002008301 A JP2002008301 A JP 2002008301A JP 2003213543 A JP2003213543 A JP 2003213543A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ない抗菌加工糸の有効的使用により、吸水
性、柔軟性、装飾性、耐久性等の堅持と抗菌効果の長期
維持を可能とした安価な浴室用抗菌マットの提供を課題
とする。 【解決手段】 織布であるベース生地部分(30)の表面又
は表面と裏面に、パイル形成用糸(2)を織込んでパイル
形成固定した浴室用マットにおいて、綿繊維からなる綿
糸(1a)とパイル形成用糸(2)及びこれらに対し所定重量
%の抗菌加工糸(1)とからなり、該抗菌加工糸(1)は合成
繊維にその10〜20重量%の純銀(12)をメッキしたも
のとし、綿糸(1a)と抗菌加工糸(1)を緯織糸(10)とし、
パイル形成用糸(2)と綿糸(1a)とを経織糸(20)として、
ベース生地部分(30)の表裏片方全面積に対し20〜30
%の面積が、平均的に分散した抗菌加工糸(1)によって
朧状に顕出する面積となるように織成した浴室用抗菌性
マット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、浴室の出入口とな
る更衣室の床上に敷いて使用する浴室用抗菌性マットに
関する。
【0002】
【従来の技術】一般的には、殺菌、滅菌、消毒、防腐、
防菌、防カビ、静菌、除菌等を抗菌と称し、日本薬局方
では、殺菌、滅菌、消毒を抗菌と称しているが、これら
は同義語として認識されるものであり、微生物を死滅さ
せたり、発育を阻害する作用を持つ化学物質を抗菌剤と
定義され、その能力は静菌以上殺菌以下で、生活環境に
生息する微生物を対象とし、継続して微生物的清潔さを
保つ目的で使用されている。
【0003】そして、生活環境に生息する微生物中、細
菌に属するグラム陰性菌(大腸菌、サルモネラ菌等)と
グラム陽性菌(ブドウ球菌、乳酸菌等)特に、細菌の増
殖と分解が不快臭の発生原因になることがわかり、生活
環境の快適指向、高齢化社会に対応して、銀メッキをし
た繊維素材を使用した抗菌物品、例えば、シーツ、布
団、毛布などの寝具、肌着、カーテン、カーペットをは
じめ、院内感染を防ぐ病院用や乗り物用などにも幅広く
使われている。
【0004】これは、シリカ、アルミナ、ゼオライト、
ガラス等のセラミクス微粒子に銀イオンを担持させた構
造の無機系抗菌剤は、銀イオンが菌体内に侵入しタンパ
ク質のSH基と結合してタンパク質を変性し、代謝系を破
壊し酵素活性阻害を起こさせ、皮膚に金属アレルギーを
起こすことなく細菌の増殖を抑えて、菌体に対して細胞
の増殖を阻止する高い殺菌効果があることによる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記したシ
ーツ、布団、毛布などの寝具、肌着、カーテン、カーペ
ット等は、物品を構成する織糸又は編糸の一部として、
繊維素材に銀メッキを施した抗菌加工糸を平均的に織込
み又は編込んで、前記抗菌加工糸を表面の広い範囲に平
均的に露呈させ、或いは全面に抗菌加工層を形成した生
地を使用して製作した構成であるために、多くの抗菌加
工糸を使用する結果、抗菌加工糸を使用しないものに比
べれば高価となり、しかも日常において常設使用される
環境においては、繰り返し実施される洗濯や、踏付け使
用頻度に比例した擦れによって、銀メッキの剥がれによ
る抗菌作用の早期低下を招き、抗菌作用の維持と耐久性
の向上を両立させ難いものであった。
【0006】特に本発明の対象物品である浴室用マット
は、カーペット等に比べ面積的に狭いものであるため、
面積当りの踏み付け擦れ頻度は極めて高くなり、しかも
浴室又は浴室内から出た床面上に敷設して使用するもの
であるから、優れた吸水性、柔軟性、感触等が要求され
る。
【0007】しかも使用環境が、常に細菌の増殖に適し
た温度と湿気に晒される場所であることから、カーペッ
ト等と異なり抗菌作用の長期にわたる維持と発揮を内容
とする耐久性と、微生物的清潔さを保つことが強く要求
されるものである。
【0008】しかし、従来の上記各種抗菌処理をした繊
維製品と同様、単に銀メッキを施した繊維素材を用いて
織製又は編製するだけでは、高価な抗菌加工糸の使用量
が多くなって商品コストの高騰を招くだけでなく、イン
テリア物品としての浴室用マットに期待される雅趣に富
んだインテリア的装飾性の付与が困難となったり、抗菌
効果は期待できるもののゴワゴワしたものとなって、浴
室用マットとして要求される重要機能、すなわち吸水
性、柔軟性、装飾性、耐久性、無臭性等を確保し難い
等、多くの解決課題があった。
【0009】本発明は、少ない抗菌加工糸の有効的使用
によって、浴室用マット本来の吸水性、柔軟性、装飾
性、耐久性、無臭性等の重要機能を堅持しつつ、長期に
わたって抗菌効果を維持できる耐久性に優れた浴室用抗
菌マットを安価に提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る浴室用抗菌
マットは、織布であるベース生地部分(30)の表面又は表
面と裏面に、優れた吸水性を具備したパイル形成用糸
(2)を織込んでループパイルにパイル形成固定するよう
にした浴室用マットを、(イ)綿繊維からなる綿糸(1a)
及びパイル形成用糸(2)に対して10重量%前後の抗菌
加工糸(1)とからなり、(ロ)該抗菌加工糸(1)はポリエ
ステル繊維(11)又はナイロン繊維のいずれかの合成繊維
にその10〜20重量%の純銀(12)をメッキ(経済的に
好ましくは合成繊維に対して16重量%)したものと
し、(ハ)綿糸(1a)と抗菌加工糸(1)を緯織糸(10)と
し、綿糸(1a)とパイル形成糸(2)とを経織糸(20)とし
て、(ニ)前記抗菌加工糸(1)の連続織込みによる抗菌
加工糸群部(13)が、ベース生地部分(30)の表面又は表裏
面に対して、前記抗菌加工糸群部(13)の抗菌加工糸(1)
による抗菌作用の確保、パイル形成用糸(2)のパイル形
成による立体的装飾性の発揮及び綿糸(1a)とパイル形成
用糸(2)とによる浴室用マットとしての吸水性を確保す
る面積比率により、平均的に分布して朧状に顕出される
ように織手段により織成したことを特徴とする。
【0011】
【発明の効果】上記の要件のもとで、綿糸(1a)と抗菌加
工糸(1)を緯織糸(10)とし、綿糸(1a)とパイル形成糸(2)
とを経織糸(20)として、代表的なジャカード織手段又は
平織手段のいずれかの手段により織成したことにより、
少ない抗菌加工糸の有効的使用によって、浴室用マット
本来の吸水性、柔軟性、装飾性、耐久性、無臭性等の重
要機能を堅持しつつ、長期にわたって抗菌効果を維持で
きる耐久性に優れた最適の浴室用抗菌マットを安価に提
供することができるようになった。
【0012】すなわち、浴室用マットを対象とし、綿繊
維からなる綿糸(1a)及びパイル形成用糸(2)に対して1
0重量%前後の少ない抗菌加工糸(1)、それもポリエス
テル繊維(11)又はナイロン繊維のいずれかの合成繊維に
その10〜20重量%の純銀(12)をメッキ(経済的に好
ましくは合成繊維に対して16重量%)した抗菌加工糸
(1)であり、しかもベース生地部分(30)の経織糸(20)と
同方向にパイル形成用糸(2)を織込み、前記ベース生地
部分(30)の表裏片方全面積に対し、所定の面積比率で抗
菌加工糸群部(13)が平均的且つ朧状に分散顕出されるよ
う、ジャカード織手段によりループパイルにパイル形成
固定するよう織成したにより、抗菌加工糸(1)に直接的
に接する皮膚面等の細菌に対して十分に抗菌作用を発揮
することによる。
【0013】また、細菌が繁殖し易いベース生地部分(3
0)及びパイル形成用糸(2)のパイル形成部内の細菌及び
該パイル形成用糸(2)のパイル形成部を介しての皮膚面
等の細菌に対しても、メッキされた銀イオンとパイル形
成用糸(2)に吸水された水分との相乗作用によりタンパ
ク質のSH基と結合してタンパク質を変性し、代謝系を破
壊し酵素活性阻害を起こさせ、皮膚に金属アレルギーを
起こすことなく細菌の増殖を抑えるだけでなく、増殖機
能を消失させ、また菌体に対して殺菌するようになるす
ることによるものと考えられる。
【0014】このように、合成繊維に純銀(12)をメッキ
した合成繊維からなる抗菌加工糸(1)を部分的且つ平均
的に分散させて朧状に露呈顕出することにより、高価な
抗菌加工糸(1)の多くを使用することなく純銀(12)の必
要最小限の優れた抗菌作用が発揮されることから経済的
となり、また抗菌加工糸群部(13)を平均的に分散して露
呈させた部分においては、皮膚面に対して特に優れた抗
菌作用があり、他のループパイルとしたパイル形成用糸
(2)のパイル形成固定面においては、吸水時の水分との
協働により銀イオンによる雑菌発生抑止、殺菌効果が十
分に発揮されて、多発する悪臭を無臭化して衛生的使用
を可能とする。
【0015】しかも朧状に顕出している抗菌加工糸群部
(13)以外の広い面に形成される、パイル形成用糸(2)に
よるループパイルのパイル形成部分は、マット全体の綿
糸使用量に対し、純銀(12)をメッキした合成繊維からな
る抗菌加工糸(1)の使用量が非常に少ないため、浴室用
マットに要求される本来の吸水性と柔軟性を堅持する。
【0016】またパイル形成部分に囲まれた抗菌加工糸
群部(13)が、足裏で直接擦られることが軽減されてその
剥離を抑止し、且つパイル形成部分で覆われた抗菌加工
糸群部(13)は、抗菌作用を失うことなく擦れ摩耗から保
護されて吸水分との協働により銀イオンによる抗菌作用
を長期にわたって維持発揮し、抗菌効果の持久性、耐久
性に優れた浴室用抗菌マットととして、非抗菌性マット
との比較においても安価に提供することができるのであ
る。
【0017】特にベース生地部分(30)の表裏片方全面積
に対し抗菌加工糸(1)が朧状に顕出する面積比は、比率
設定を変更してそれぞれの場合についてチェックした結
果、浴室用マット本来の吸水性、柔軟性、装飾性、耐久
性、無臭性等の重要機能と、長期にわたって抗菌効果を
維持できる耐久性に優れた効果が得られる範囲は、特許
請求の範囲においては特定しなかったが、後記抗菌力評
価試験の結果10〜30%の範囲が好ましいものであっ
た。
【0018】これは浴室用抗菌マットの試供品(ベース
生地部分(30)の表裏片方全面積に対し抗菌加工糸(1)が
朧状に顕出する面積比10〜30%)について、黄色ブ
ドー球菌株、肺炎桿菌及び大腸菌株の場合の抗菌力評価
試験をSEK菌数測定法(試供品0.4gをオートクレーブ
で滅菌後、約105CFU/mlになるように1/20ニュートリン
ト培地で調製した菌液0.2mlを試供品に接種し、37℃で
保存後、経時的に菌数を測定する方法)により行った。
【0019】その結果、ポリエステル繊維(11)又はナイ
ロン繊維のいずれかの合成繊維に対する純銀(12)のメッ
キ率にもよるが、コスト面で最適の10〜20重量%の
前記範囲において、接種した菌数の経時変化は、接種時
から1時間内ではゼロとはならなかったものの、減数変
化となり、その後18時間は検出されず、殺菌、除菌に
より浴室用マットとして要求される抗菌効果が発揮維持
されることが判明した。
【0020】すなわち、前記範囲の下限以下では、浴室
用マットとしてのコスト及び吸水性において優れるけれ
ども、必要以上の吸水性を発揮することによって踏み付
け感触を低下させる結果となり、また柔らか過ぎて定置
性が阻害されたり十分な装飾性や耐久性が得られない点
に難があるだけでなく、接種した菌数の経時変化も3時
間程度の減少傾向から横ばい状態となることから、最も
肝心な抗菌効果についてニーズに応えられるものではな
かった。
【0021】また前記面積比率10〜30%範囲の上限
以上では、前記下限以下の場合とは逆に、接種した菌数
は短時間で略ゼロとなる急傾斜の減少傾向を示した後、
横ばい状態となって、必要以上の抗菌効果を得ることは
できるけれども、浴室用マットとしての吸水性を確保で
きないばかりか、全体が抗菌加工糸の剛性によってゴワ
ゴワして踏み付け感触を低下させ、しかも床面に対する
滑り易さを招来して、踏み付け時に転倒する等の危険性
やコストが高くなる点において問題があり、採用できる
ものではなかったことによる。
【0022】そして本発明に係る浴室用抗菌マットによ
れば、多色織りが可能なジャカード織手段、平織手段に
より織成することにより、平織り状態のベース生地部分
(30)とパイル形成用糸(2)によるループパイルのパイル
形成部分との面積比及び毛立ち長さ差(厚みの高低差)
による多種多様の立体的柄模様、色糸による色彩模様等
を表現させ得、浴室(更衣室)のインテリアに最適な図
柄模様等を創作設定できる自由性の範囲を広げることが
可能となり、一層優れた抗菌効果の発揮、コストの低廉
化が図れる最適の浴室用抗菌マットが提供できる。
【0023】また、前記ベース生地部分(30)の表面又は
表面と裏面のパイル形成用糸(2)により形成されたパイ
ル形成部は、浴室用マットに要求される本来の吸水性と
柔軟性を堅持するとともに、パイル形成部に囲まれた抗
菌加工糸群部(13)が直接的に擦られることを軽減し且つ
パイル形成部分で覆われた抗菌加工糸群部(13)は、抗菌
作用の喪失を防止しして擦れ摩耗から保護することか
ら、長期にわたって抗菌効果が維持でき、またパイル形
成部分で覆われた抗菌加工糸群部(13)は、パイル形成内
部における抗菌作用と防カビ効果を発揮して悪臭の発生
を防止し、耐久性に優れた浴室用抗菌マットを提供する
ことができる。
【0024】なお、本発明において使用する合成繊維と
しては、純銀(12)のメッキが可能な合成繊維、例えば、
ポリエステル繊維(11)、ナイロン繊維、テトロン繊維、
アクリル繊維、ポリプロピレン繊維のいずれか又は二種
以上を混ぜたものが使用できるが、ポリエステル繊維(1
1)或いはナイロン繊維の使用が、銀メッキ強度、繊維素
材コスト、製作性、耐久性において、最適の抗菌メカニ
ズムを発揮する浴室用抗菌性マットとして提供できるこ
とから好ましい。
【0025】また、最近は病院内での感染菌MRSA
(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)による問題、抗生物
質に耐える菌も生まれ対策が望まれているが、MRSA
の増殖を抑えるエピコモド(商標・・東洋紡)繊維の採
用により、抗菌防臭のほか殺菌剤の使用でMRSAの増
殖を抑え、悪臭の原因になるブドウ球菌、大腸菌の生育
を阻止して悪臭を防止する効果が得られる反面、速効性
のあるものについては耐久性・持続性が少ないのが欠点
であるが、本発明に係る浴室用抗菌性マットの構成によ
れば、殺菌効果の安定性と持久性を向上させることがで
きる。
【0026】
【発明の実施例】本発明の実施例に係る浴室用抗菌マッ
トは、両面パイル組織又は片面パイル組織としたもので
あり、綿繊維からなる綿糸(1a)及びパイル形成用糸(2)
に対して10重量%前後の抗菌加工糸(1)とからなる。
【0027】前記抗菌加工糸(1)は、ポリエステル繊維
(11)の合成繊維にその10〜20重量%の純銀(12)をメ
ッキしたものとし、これら綿糸(1a)と抗菌加工糸(1)及
びパイル形成用糸(2)を、ジャカード織手段によって織
成したものである。
【0028】この場合、綿糸(1a)と抗菌加工糸(1)を緯
織糸(10)とし綿糸(1a)を経織糸(20)とし且つ前記抗菌加
工糸(1)の連続的織込みにより抗菌加工糸群部(13)を平
均的且つ分散して朧状に顕出する組織とするベース生地
部分(30)に織成する。
【0029】しかも前記ベース生地部分(30)の経織糸(2
0)と同方向にパイル形成用糸(2)を織込み、前記ベース
生地部分(30)の表裏片方全面積に対し10〜30%の面
積が抗菌加工糸(1)が朧状に顕出するように織成し、抗
菌加工糸群部(13)の抗菌加工糸(1)による抗菌作用の確
保、パイル形成用糸(2)のパイル形成による立体的装飾
性の発揮及び綿糸(1a)とパイル形成用糸(2)とによる浴
室用マットとしての吸水性を確保したことを特徴とする
物である。
【0030】(実施例1)本発明の実施例1に係る浴室
用抗菌マットは、綿繊維からなる綿糸(1a)及びパイル形
成用糸(2)に対して15重量%の抗菌加工糸(1)としたこ
と、該抗菌加工糸(1)はポリエステル繊維(11)の合成繊
維にその15重量%の純銀(12)をメッキ(経済的に好ま
しくは合成繊維に対して16重量%)した抗菌加工糸
(1)としたこと、ベース生地部分(30)の経織糸(20)と同
方向にパイル形成用糸(2)を織込み、前記ベース生地部
分(30)の表裏片方全面積に対し25%の面積が抗菌加工
糸(1)が朧状に顕出する面積となるようにすること、し
かも綿繊維製のパイル形成用糸(2)を、前記抗菌加工糸
(1)により形成される抗菌加工糸群部(13)が平均的且つ
朧状に分散顕出されるようジャカード織手段により両面
にループパイルをパイル形成固定した両面パイル組織と
したこと、の各要件を具備するように織成したことを特
徴とするものである。
【0031】即ち、本発明の実施例1に係る浴室用抗菌
マットは、前記したようにジャカード織りにより両面パ
イル組織に形成したものであり、図1は模式的に示した
外観平面図、図2は図1のA部分を拡大して模式的に示
した拡大略図、図3は模式的に示した織組織の部分拡大
組織図、図4は模式的に示した外観底面略図であり、以
下に説明する抗菌加工糸(1)は輪郭線と同様、太線で示
し、パイル膨出面は梨地、綿糸(1a)とパイル形成用糸
(2)は細線で図示している。
【0032】まず、図1の外観平面略図に示した浴室用
抗菌マットは、ジャカード織機(一枚が筬42、針数50
0本、打込み46本/吋に設定)により浴室用抗菌マット
12枚分を織成した後、裁断、縫製、加工し、仕上りサ
イズ40×60×218g/枚、重量2625g/1ダースとしたもの
である。
【0033】そして、ベース生地部分(30)の織糸の一部
に、繊度26.4デニール、繊維長さ35mm、ポリエステル繊
維62g/m2を織糸として、抗菌加工糸(1)(16.7重量%の
純銀をメッキしてなるポリエステル繊維を綿糸に撚り込
んだポリエステル撚り込み綿糸)と綿糸(1a) を緯織糸
(10)とし、パイル形成用糸(2)と綿糸(1a)とを経織糸(2
0)として織成したものである。
【0034】さらに詳しくは、ジャカード織機によっ
て、前記緯織糸(10)と経織糸(20)とでジャカード織りし
たもので、40/1番手(132デニール)の糸の二本を合糸
した40/2番手(264デニール)の糸を使用している。
【0035】即ち、40/1番手の糸は 綿(118.8デニール) 90% 抗菌加工糸(13.2デニール) 10% [抗菌加工糸 ポリエステル1000g(9.9デニール)・・83.3重量% 純銀 200g(2.2デニール)・・16.7重量%] とし、40/2番手の糸は、 綿(237.6デニール) 90% 抗菌加工糸(26.4デニール) 10% [抗菌加工糸 ポリエステル1000g(19.8デニール)・・83.3重量% 純銀 200g(4.4デニール)・・16.7重量%] としている。
【0036】以上説明したように、図1の平面略図に示
した浴室用抗菌マットのベース生地部分(30)は、該ベー
ス生地部分(30)の織糸の一部に、繊度26.4デニール、繊
維長さ35mm、ポリエステル撚り込み綿糸62g/m2を織糸と
して、その16.7重量%の純銀をメッキしてなる抗菌加工
糸(1)と綿糸(1a) を緯織糸(10)とし、パイル形成用の綿
糸(1a)(パイル形成用糸(2))と地経用の綿糸(1a)とを
経織糸(20)として織成する。
【0037】そして、前記抗菌加工糸(1)により形成し
た抗菌加工糸群部(13)を、所要サイズの浴室用マット表
面の面積に対し抗菌加工糸群部(13)の抗菌加工糸(1)の
露呈面積比率を25%としてその他の部分による吸水性を
具備させる。
【0038】これにより、入浴上がりに頻繁に踏み付け
られる中央部とその周囲部分での吸水性と抗菌性とが確
保でき、特に入浴上がりに頻繁に踏み付けられる中央部
とその周囲部分を主要部として上記条件を具備させ平均
的且つ朧状に分散顕出されるようにジャカード織り組織
に織成する。
【0039】前記抗菌加工糸群部(13)の平均的且つ朧状
の分散顕出は、図1、図4に示すように、打込みによる
抗菌加工糸(1)とポリエステル繊維(11)糸とが帯状に所
定間隔で縞状に顕れるように、ベース生地部分(30)の経
織糸(20)とパイル形成用糸(2)である経織糸(20)との織
成及びジャカード織り手段による織成により形成した、
パイル形成したパイル形成用糸(2)のパイル形成とベー
ス生地部分(30)面との段差とその毛立領域とによるもの
とし、抗菌加工糸群部(13)のベース生地部分(30)面に対
する平均的且つ朧状の分散顕出比率は25%程度とする。
【0040】特に入浴上がりに頻繁に踏み付けられる中
央部とその周囲部分を主要部として、浴室用マット表面
の面積に対し抗菌加工糸群部(13)の抗菌加工糸(1)の露
呈面積比率を25%として吸水性を具備させたことによ
り、入浴上がりに頻繁に踏み付けられる中央部とその周
囲部分での吸水性と抗菌性の確保と抗菌作用を良好とす
ることができる。
【0041】またこれによって、毛立ち長さ差(厚みの
高低差)による立体的柄模様等を表現させ得ると共に、
抗菌加工糸群部(13)の優れた抗菌効果が、ベース生地部
分(30)がパイル形成用糸(2)で覆われた膨出面内部と抗
菌加工糸群部(13)面に接触する足裏皮膚面に効率的且つ
効果的に作用し、本来浴室用マットとして要求される吸
水性と柔軟性を喪失させること無く、長期にわたって抗
菌効果の維持できる耐久性に優れた浴室用抗菌マットと
することができる。
【0042】しかも、抗菌加工糸群部(13)の抗菌加工糸
(1)の露呈面とパイル形成部分の形態を適宜の図柄、紋
様に形成することによって、インテリア商品としての装
飾性を具備させることができるものであり、抗菌効果を
発揮する浴室用マットとして最適品を製作することがで
きることは言うまでもない。
【0043】なお上記実施例1においては、図示の都合
上、膨出面のパイル非形成部分(32)を六角形に示して説
明しているが、該パイル非形成部分(32)の朧状の露呈形
状は、前記抗菌加工糸群部(13)のベース生地部分(30)面
に対する平均的且つ朧状の分散顕出比率の10%以下と
すると必要以上に吸水性が高まる反面、抗菌効果が低下
し、30%以上とすれば抗菌加工糸群部(13)面に接触す
る足裏皮膚面に効率的且つ効果的に作用するが、本来浴
室用マットとして要求される吸水性と柔軟性を低下させ
ることから好ましくない。
【0044】また、ポリエステル繊維(11)への純銀(12)
のメッキは、ポリエステル繊維(11)に対して10重量%
以下ではコストの低廉化が図れるが、十分なる抗菌効果
が得られないばかりか、剥離等により耐久性を堅持でき
ず、20重量%以上の純銀(12)をメッキした場合には、
十分なる抗菌効果は得られるが、コストが高騰化するだ
けでなく、本来浴室用マットとして要求される吸水性と
柔軟性を喪失させることから好ましくない。
【0045】(実施例2)本発明の実施例2に係る浴室
用抗菌マットについては図示省略したが、前記実施例1
におけるポリエステル繊維(11)の代わりにタイプ66の
ナイロン繊維(11)を使用して片面パイル組織としたもの
で、他の構成は前記実施例1と同様であり、また作用効
果についても同様の結果を得ることが出来た。なお図に
おいては、ポリエステル繊維(11)もタイプ66のナイロ
ン繊維(11)も同一符号(11)で示している。
【0046】上記実施例2に係る浴室用抗菌マットも、
実施例1に係る浴室用抗菌マットと同様、優れた吸水性
を具備するものとなる。そして、入浴上がりに頻繁に踏
み付けられる中央部とその周囲部分での吸水性と抗菌性
を確保でき、特に入浴上がりに頻繁に踏み付けられる中
央部とその周囲部分を主要部として上記条件を具備させ
平均的且つ朧状に分散顕出されるように成り、これによ
って本来浴室用マットとして要求される吸水性と柔軟性
を堅持するとともに、抗菌作用をする銀メッキの膜を保
護して長期にわたって抗菌効果が維持できる耐久性に優
れた浴室用抗菌マットを提供することができる。
【0047】上記実施例1及び実施例2に係る浴室用抗
菌マットはいずれも、入浴上がりに頻繁に踏み付けられ
る中央部とその周囲部分での吸水性と抗菌性の確保と抗
菌作用を良好とすることができ、しかも本発明の課題で
ある、少ない抗菌加工糸(1)の有効的使用によって、浴
室用マット本来の吸水性、柔軟性、装飾性、耐久性等の
重要機能を堅持しつつ、長期にわたって抗菌効果を維持
できる耐久性に優れた浴室用抗菌マットを安価に提供す
ることを達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1に係る浴室用抗菌マットを模式的に
示した外観平面図。
【図2】 図1のA部分を拡大して模式的に示した拡大
略図。
【図3】 実施例1に係る浴室用抗菌マットを模式的に
示した織組織の部分拡大組織図。
【図4】 実施例1に係る浴室用抗菌マットを模式的に
示した外観底面略図。
【符号の説明】
(1) 抗菌加工糸 (1a) 綿糸 (10) 緯織糸 (11) ポリエステル繊維又はタイプ66のナイロン繊
維 (12) 純銀 (13) 抗菌加工糸群部 (2) パイル形成用糸 (20) 経織糸 (30) ベース生地部分 (31) パイル膨出面 (32) パイル非形成部分

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 織布であるベース生地部分(30)の表面又
    は表面と裏面に、優れた吸水性を具備したパイル形成用
    糸(2)を織込んでループパイルにパイル形成固定するよ
    うにした浴室用マットを、(イ)綿繊維からなる綿糸(1
    a)及びパイル形成用糸(2)に対して10重量%前後の抗
    菌加工糸(1)とからなり、(ロ)該抗菌加工糸(1)はポリ
    エステル繊維(11)又はナイロン繊維のいずれかの合成繊
    維にその10〜20重量%の純銀(12)をメッキしたもの
    とし、(ハ)綿糸(1a)と抗菌加工糸(1)を緯織糸(10)と
    し、綿糸(1a)とパイル形成糸(2)とを経織糸(20)とし
    て、(ニ)前記抗菌加工糸(1)の連続織込みによる抗菌
    加工糸群部(13)が、ベース生地部分(30)の表面又は表裏
    面に対して、前記抗菌加工糸群部(13)の抗菌加工糸(1)
    による抗菌作用の確保、パイル形成用糸(2)のパイル形
    成による立体的装飾性の発揮及び綿糸(1a)とパイル形成
    用糸(2)とによる浴室用マットとしての吸水性を確保す
    る面積比により、平均的に分布して朧状に顕出されるよ
    うに織手段により織成したこと。を特徴とする浴室用抗
    菌性マット。
  2. 【請求項2】 パイル形成用糸(2)のパイル形成による
    立体的装飾性の発揮手段は、ベース生地部分(30)の表面
    とパイル形成したパイル形成用糸(2)のパイル形成との
    段差及びそのパイル形成領域とによるものである請求項
    1記載の浴室用抗菌性マット。
  3. 【請求項3】 ベース生地部分(30)の表面又は表裏面に
    対し、前記抗菌加工糸(1)の朧状に顕出する面積比は、
    10〜30%である請求項1記載の浴室用抗菌性マッ
    ト。
  4. 【請求項4】 織手段は、ジャカード織手段又は平織手
    段のいずれかである請求項1記載の浴室用抗菌性マッ
    ト。
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