JP2003213020A - シートモールディングコンパウンド - Google Patents

シートモールディングコンパウンド

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JP2003213020A
JP2003213020A JP2002014393A JP2002014393A JP2003213020A JP 2003213020 A JP2003213020 A JP 2003213020A JP 2002014393 A JP2002014393 A JP 2002014393A JP 2002014393 A JP2002014393 A JP 2002014393A JP 2003213020 A JP2003213020 A JP 2003213020A
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polyester resin
unsaturated polyester
smc
thickening
weight
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Hidenori Nakano
秀憲 中野
Hiroshi Hasegawa
寛士 長谷川
Mikio Ichikawa
幹男 市川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】SMCにおいて年間を通じて安定した粘度のS
MCを得ることにより、製造時の温湿度や原材料の水分
をコントロールするための空調設備や乾燥設備を必要と
しないSMCを提供する。 【解決手段】不飽和ポリエステル樹脂混和物中の水分を
吸着させる水分吸着剤及び増粘開始剤としてアルコール
類等を含有することを特徴とするSMCである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浴槽、洗い場パ
ン、浴室壁パネル等の浴室機器、パネル組立て式貯水
槽、浄化槽、自動車部品等に用いられる成形材料である
シートモールディングコンパウンド(以下、SMCとい
う)に関する。
【0002】
【従来の技術】SMCは、ビニル系単量体に希釈させた
不飽和ポリエステル樹脂に、添加剤として低収縮剤、硬
化剤、重合禁止剤、離型剤、着色剤等を混ぜ、更には増
粘剤として酸化マグネシウムや水酸化マグネシウム等の
アルカリ土類金属の酸化物や水酸化物を混ぜて不飽和ポ
リエステル樹脂混和物とし、この不飽和ポリエステル樹
脂混和物にガラス繊維を含浸させてシート状にし、両側
をキャリアフィルムで覆い、ポリエステル分子末端のカ
ルボキシル基と増粘剤との反応により、ハンドリング性
及び成形性に適した粘度まで増粘させて半固形化させた
成形材料である。このSMCは、金型に載置して加圧加
熱成形され、浴槽、パネル組立て式貯水槽、浄化槽、自
動車部品等のSMC成形品として製造される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
SMCは、最適なハンドリング性及び成形性の粘度まで
増粘させて半固形化させるための増粘反応の過程におい
て水分子が介在するため、不飽和ポリエステル樹脂混和
物中の水分量が増粘反応速度の変動要因となり、年間を
通じて安定した粘度のSMCを得ることがむずかしい。
これを解決するためには、製造時の温湿度や原材料の水
分をコントロールするための空調設備や乾燥設備の導入
することが考えられるが、設備投資に費用がかかること
になる。
【0004】本発明は、このような課題に対し鑑みてな
されたものであり、安定した粘度のSMCを提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、次のものに関
する。 1. 水分吸着剤及び増粘開始剤である水酸基を有する
アルコール化合物を含有してなるSMC。 2. 不飽和ポリエステル樹脂、重合性単量体、低収縮
剤、硬化剤、充填剤、水分吸着剤及び増粘開始剤を含有
する不飽和ポリエステル樹脂組成物に繊維補強材を含浸
させてなる項1記載のSMC。 3. 前記不飽和ポリエステル樹脂、重合性単量体、低
収縮剤、硬化剤および充填材の総量に対して、水分子を
吸着させるための吸着剤0.1〜10重量%及び増粘開
始剤0.05〜10重量%を含有させる項2記載のSM
C。 本発明に係るSMCは、水分吸着剤の添加により不特定
量混入している不飽和ポリエステル樹脂混和物中の水分
を全量吸着させ、増粘開始剤として水酸基を有し且つ水
分子より分子径の大きいアルコール類等を添加すること
により、安定した増粘反応によりほぼ一定の反応時間で
所定の粘度まで増粘し、その後も安定した粘度を保つこ
とができる。粘度についていえば、例えば50〜100
kP・sまで増粘し、その後常温下に保管した場合少な
くとも2週間は160kPa・s以下を維持することが
できる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明における水分吸着剤は、水
分を吸着する作用を有するので、特に選択的に水分子の
みを吸着させのが好ましく、このようなものとして分子
ふるい作用のある合成ゼオライト(結晶アルミノ・シリ
ケートの含水アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩)
を用いることが好ましい。本発明における水分吸着剤と
しての合成ゼオライトは、有効直径3〜10Åのものが
好ましく、3〜4Åであるものがより好ましい。有効直
径が10Åより大きいと不飽和ポリエステル樹脂混和物
中のスチレンモノマー等の低分子化合物も吸着してしま
い、分子ふるい作用の効果が十分に得られない。また、
水分吸着剤の形態は特に限定しないが、パウダー状の場
合、不飽和ポリエステル樹脂混和物、重合性単量体等の
水分吸着剤以外の配合物との接触面積が大きくなるた
め、高い吸着効果が得られる。
【0007】本発明における増粘開始剤は、メタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン等のアルコールが好まし
く、グリセリン、トリメチロールプロパン等の3価アル
コールを用いる場合、1分子中の水酸基が多いため、よ
り良好な増粘反応が得られる。
【0008】本発明におけるSMCは、不飽和ポリエス
テル樹脂混和物として不飽和ポリエステル樹脂、重合性
単量体、低収縮剤、硬化剤、充填剤、水分吸着剤、増粘
開始剤を主に含有し、更には増粘剤を混合させ、これに
繊維強化材を配合してなる繊維強化材料であって、シー
ト状に形成してなるものである。
【0009】本発明における不飽和ポリエステル樹脂
は、α,β−不飽和多塩基酸又はその無水物を必須成分
として含む多塩基酸成分と多価アルコールを反応させて
得られる。本発明において不飽和ポリエステル樹脂の合
成原料であるα,β−不飽和多塩基酸又はその無水物と
しては、例えば、α,β−不飽和二塩基酸又はその無水
物、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シト
ラコン酸、無水マレイン酸、これらの無水物等が挙げら
れる。これらは、2種以上併用しても良い。
【0010】併用される飽和多塩基酸又はその無水物と
しては、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレ
フタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水フ
タル酸、3,6−エンドメチレンテトラヒドロ無水フタ
ル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル
酸、グルタル酸、アジピン酸、セバチン酸、トリメリッ
ト酸、無水トリメリット酸、ヒロメリット酸、ダイマー
酸、こはく酸、アゼライン酸、ロジン−マレイン酸付加
物等が挙げられる。これらは、2種以上併用しても良
い。
【0011】不飽和ポリエステル樹脂のもう一つの合成
原料である多価アルコールとしては、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,
4−シクロヘキサンジオール、水素添加ビスフェノール
A等の二価アルコール、グリセリン、トリメチロールプ
ロパン等の三価アルコール、ペンタエリスリトール等の
四価アルコール等が挙げられる。これらは、2種以上併
用しても良い。
【0012】本発明に用いられる重合性単量体として
は、例えば、スチレン、クロルスチレン、ジビニルベン
ゼン、ターシャリーブチルスチレン、臭化スチレン等の
スチレン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のメタク
リル酸又はアクリル酸のアルキルエステル、β−ヒドロ
キシメタクリル酸エチル、β−ヒドロキシアクリル酸エ
チル等のメタクリル酸又はアクリル酸のヒドロキシアル
キルエステル、ジアリルフタレート、アクリルアミド、
フェニルマレイミド等が挙げられる。また、エチレング
リコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジ
メタクリレート、トリメチールプロパントリメタクリレ
ート等の多官能のメタクリル酸又はアクリル酸のエステ
ル類を用いることもできる。
【0013】通常、不飽和ポリエステル樹脂と重合性単
量体とを配合し、必要に応じて重合禁止剤等を加えて不
飽和ポリエステル樹脂組成物とされる。不飽和ポリエス
テル樹脂と重合性単量体との配合割合は、両者の合計量
を100重量部とするとき、不飽和ポリエステル樹脂2
5〜80重量部及び重合性単量体75〜20重量部とす
るのが好ましい。不飽和ポリエステル樹脂が25重量部
未満であると不飽和ポリエステル樹脂組成物の粘度が低
すぎてシート状に塗布しにくく、また、沈降等のため他
の成分と均一に混合しにくくなり、更に、得られる繊維
強化成形材料を成形しても硬化収縮が大きく、成形品に
割れ、クラック等が生じる場合がある。不飽和ポリエス
テル樹脂が80重量部を超えると、粘度が高すぎて塗布
しにくく、他の成分と混合しにくくなる場合がある。こ
のことから、また、上記の配合割合は不飽和ポリエステ
ル樹脂40〜65重量部及び重合性単量体60〜35重
量部とするのがより好ましい。
【0014】重合禁止剤としては、p−ベンゾキノン、
ナフトキノン、トルキノン、ハイドロキノン、モノ−t
−ブチルハイドロキノン、ジブチルヒドロキシトルエン
等が挙げられる。重合禁止剤は、前記不飽和ポリエステ
ル樹脂と重合性単量体との総量に対して0.5重量%以
下で使用されることが好ましい。硬化剤を配合したとき
は、貯蔵安定性のため、0.05重量%以上含有させる
ことが好ましい。
【0015】本発明に用いられる低収縮剤としては、ポ
リメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリカプロラク
トン、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ブタジエンゴム
等の熱可塑性樹脂が用いられる一。使用量は、成形品の
収縮率や表面平滑性、表面光沢を考慮して決定され、特
に制限は在い。低収縮剤は、前記不飽和ポリエステル樹
脂と重合性単量体との総量に対して10〜50重量%の
範囲で使用されることが好ましい。
【0016】本発明で用いられる硬化剤としては、ケト
ンパーオキサイド類、パーオキシシカーボネート類、ハ
イドロパーオキサイド類、ジアシルパーオキサイド類、
パーオキシケタール類、ジアルキルパーオキサイド類、
パーオキジエステル類、アルキルパーエステル類等が挙
げられる。硬化剤量は、成形サイクルだけでなく、材料
の保存性、色むら等の面に影響があるために、それぞれ
に応じて決定される。材料の保存性、成形サイクルの面
から前記不飽和ポリエステル樹脂と重合性単量体との総
量に対して、0.5〜5重量%が好ましく、より好まし
くは1〜3重量%である。
【0017】本発明で用いられる充填剤としては、珪
砂、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、タルク、ク
レー等の無機充填剤の他、木粉やポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリエステ
ル樹脂等の熱可塑性樹脂粉末、不飽和ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラニン樹脂、尿
素樹脂等の熱硬化性樹脂粉末、あるいは使用済みペット
ボトルやクレジットカード等の回収、粉砕品等の有機充
填剤を用いることができるが、一般的には炭酸カルシウ
ムが主に用いられ。充填剤の量は、前記不飽和ポリエス
テル、樹脂組成物及び低収縮剤との混合物100質量部
に対して、0〜200質量部カさ好ましく、より好まし
くは、50〜200質量部である。充填剤の量が50質
量部未満と少ないと増粘剤との増粘反応が進みにくく、
八ンドリング性の低下や成形品にピンホール、巣等の欠
陥が発生する場合がある。また、充埠剤の量が多すぎる
と不飽和ポリエステル樹脂混和物の粘度が著しく上昇
し、キャリアフィルムペの塗布がしにくくなり、補強材
への含浸も不十分となり成形品の強度偉下やふくれ等の
成形欠陥が発生する場合がある。
【0018】本発明の特徴的成分の一つである水分吸着
剤剤としては、合成ゼオライトが用いられる。この合成
ゼオライトの有効直径は、3〜10Å以下が好ましく、
3〜4Åであることがより好ましい。有効直径が10Å
より大きいと不飽和ポリエステル樹脂混和物中のスチレ
ンモノマー等の分子も吸着してしまい、分子ふるい作用
の効果が十分に得られない。また、その形態は特に限定
しないが、パウダー状の場合、不飽和ポリエステル樹脂
組成物混和物との接触面積が大きいため、高い吸着効果
が得られる。水分吸着剤の量は、不飽和ポリエステル樹
脂混和物中の水分量に応じて決定されるが、前記不飽和
ポリエステル樹脂、重合性単量体、低収縮剤、硬化剤お
よび充填材の総量に対して0.1〜10重量%が好まし
く、十分な水分吸着効果を得るためには1.0重量%以
上含有させることが好ましい。
【0019】本発明のもう一つの特徴的成分である増粘
開始剤としては、水酸基を有していれば特に限定はしな
いが、グリセリン、トリメチロールプロパン等の3値ア
ルコールを用いる場合1分子中の水酸基が多いため、良
好な増粘反応が得られる。増粘開始剤の量は、1モル中
の水酸基の数に応じて決定すべきであるが、前記不飽和
ポリエステル樹脂、重合性単量体、低収縮剤、硬化剤お
よび充填材の総量に対して、0.05〜10重量%の範
囲内で決定されることが好ましく、0.05〜6重量%
の範囲内で決定されることがより好ましい。グリセリン
等の3価アルコールを用いる場合、前記不飽和ポリエス
テル樹脂、重合性単量体、低収縮剤、硬化剤および充填
材の総量に対して、0.05〜2重量%が特に好まし
く、さらに好ましくは0.1〜1.5重量%である。増
粘開始剤が少ないと所定の粘度に達するまでに1週間程
度の時間を要する場合がある。また、増粘開始剤の量が
多すぎると不飽和ポリエステル樹脂組成物の混和物と増
粘剤との混合後、粘度が急激に上昇し、キャリアフィル
ムへの塗布がしにくくなり、補強材への含浸も不十分と
なり成形品の強度低下やふくれ害の成形欠陥が発生する
場合がある。
【0020】前記の不飽和ポリエステル樹脂混和物は、
更に、必要に応じて適宜、離型剤、増粘剤、着色剤、安
定剤等が配合される。
【0021】離型剤としては,ステアリン酸亜鉛、ステ
アリン酸カルシウム等が使用される。離型剤の量は前記
不飽和ポリエステル樹脂、重合性単量体、低収縮剤、硬
化剤および充填材の総量に対して、1〜10重量%が好
ましく、より好ましくは2〜4重量%である。離型剤の
量が少なすぎると成形品が型に付き、脱型しづらく、ま
た成形品にクラック等が入る場合がある。また、離型剤
が多すぎると成形品の強度が低下する傾向にある。
【0022】増粘剤としては、酸化マグネシウム、水酸
化マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム等
のアルカリ土類金属の酸化物又は水酸化物が用いられる
が、一般的には酸化マグネシウムが用いられる。増粘剤
の量は成形材のハンドリング性や成形性に応じて決定さ
れるが、前記不飽和ポリエステル樹脂、重合性単量体、
低収縮剤、硬化剤および充填材の総量に対して0.5〜
5重量%が好ましく、より好ましくは0.7〜2重量%
である。増粘剤が少なすぎると不飽和ポリエステル樹脂
混和物の粘度が上昇しない場合がある。また、増粘剤が
多すぎると粘度が上昇しすぎて制御できなくなる場合が
ある。
【0023】以上のような成分を含有した不飽和ポリエ
ステル樹脂混和物(補強材を含有しない不飽和ポリエス
テル樹脂組成物)に補強材を含浸させて、ポリエステル
分子末端のカルボキシル基と増粘剤との反応により、ハ
ンドリング性及び成形性に適した粘度まで増粘させて半
固形化させ、SMCが得られる。この補強材には、ガラ
ス繊維、炭素繊維等の無機繊維の他、ビニロン繊維、ポ
リエステル繊維等の有機繊維を用いることができるが、
一般的にはガラス繊維が用いられる。ガラス繊維は、成
形品の内圧や外圧の応力に耐えうるための補強材として
の骨格を成すものであり、通常0.5〜1インチ(1
2.7〜25.4mm)の長さに切断したチョップトス
トランドが用いられ、SMC中に15〜40質量%を含
有するようにして均一に混合される。ガラス繊維の含有
率が15質量%未満だと成形品としての強度が低下する
傾向がある。また、一般にガラス繊維の含有率は高い
程、成形品の強度も高くなる傾向を示すが、40質量%
を超えると不飽和ポリエステル樹脂組成物との含浸が不
十分となり、逆に成形品としての強度が低くなる傾向が
ある。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例、比較例によって具体
的に説明する。尚、この発明は、その技術的思想を超え
ない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0025】実施例1〜5 表1に示す配合組成で、それぞれの配合成分を混合し、
不飽和ポリエステル樹脂組成物及びSMCを得た。尚、
表1及び後述する表2に示される各々の単位は、ガラス
繊維含有率、粘度、ハンドリング性及び成形品外観以外
は全て質量部であり、粘度は不飽和ポリエステル組成物
については評価し、SMCについてはハンドリング性を
触手で評価した。
【0026】表1、2に示す実施例及び比較例で使用し
た材料の詳細は、以下に示す通りである。 ・不飽和ポリエステル・スチレン混和物:日立化成工業
(株)商品名ポリセットPS−9415 ・ポリスチレン:電気化学工業(株)商品名デンカスチ
ロール ・合成ゼオライト:ユニオン昭和(株)商品名モレキュ
ラシーブ3A ・ガラス繊維:日東紡績(株)商品名ガラスロービング
580
【0027】(粘度による評価)それぞれの配合成分を
混合して得られた不飽和ポリエステル樹脂組成物を40
℃にて保管・熟成して24時間後の粘度を測定した。粘
度計は米国ブルックフィールド社製HBT型を用へ使用
したヒータはスピンドル#F、回転数は0.5rpmに
て測定した。
【0028】(ハンドリング性による評価)塗工幅50
0mmのSMC製造装置(山本技研(株)製)を用い
て、前記不飽和ポリエステル樹脂組成物をガラス繊維に
含浸させてSMCを製造した。SMC中のガラス繊維含
有率は、25質量%とした。得られたSMCを40℃に
て保管・熟成して24時間後の状態を触手にて評価し
た。尚、ハンドリング性に記載される記号は、◎が良好
なハンドリング性、△がややべたつきがあり、×はハン
ドリング性が悪く著しくべたつきがあることを意味す
る。
【0029】これらの評価結果から明らかなように、表
1に示す不飽和ポリエステル樹脂混和物中の水分量を変
化させたいずれの実施例においても安定した粘度のSM
Cが得られた。
【0030】比較例1〜3 前記の実施例と同様にして表1に示すように、水分吸着
剤及び増粘開始剤を含有しない配合成分にて水分量を変
化させ、不飽和ポリエステル樹脂組成物及びSMC製造
し評価した。
【0031】表1に示す結果から明らかなように、この
不飽和ポリエステル樹脂組成物及びSMCは、水分量の
変化により、粘度、ハンドリング性とも大きく変化し
た。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明に係るSMCは、水分吸着剤及び
増粘開始剤を含有することにより安定した増粘特性を有
する。従って、例えば、SMC製造時の温湿度や原材料
中の水分をコントロールするための空調設備や乾燥設備
のための設備投資等が不要となり、全体の設備投資を大
幅に抑制することが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F072 AA07 AB04 AB05 AB09 AB10 AD38 AE00 AE01 AE05 AE12 AE13 AF01 AF06 AF13 AF24 AF25 AG03 AH02 AL06 AL07 AL16

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水分吸着剤及び増粘開始剤である水酸基
    を有するアルコール化合物を含有してなるシートモール
    ディングコンパウンド。
  2. 【請求項2】 不飽和ポリエステル樹脂、重合性単量
    体、低収縮剤、硬化剤、充填剤、水分吸着剤及び増粘開
    始剤を含有する不飽和ポリエステル樹脂組成物に繊維補
    強材を含浸させてなる請求項1記載のシートモールディ
    ングコンパウンド。
  3. 【請求項3】 前記不飽和ポリエステル樹脂、重合性単
    量体、低収縮剤、硬化剤および充填材の総量に対して、
    水分子を吸着させるための吸着剤0.1〜10重量%及
    び増粘開始剤0.05〜10重量%を含有させる請求項
    2記載のシートモールディングコンパウンド。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016132770A (ja) * 2015-01-22 2016-07-25 Dic株式会社 加熱圧縮成形用成形材料およびその成形品

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