JP2003210924A - エレクトレットフィルタの表面処理方法 - Google Patents

エレクトレットフィルタの表面処理方法

Info

Publication number
JP2003210924A
JP2003210924A JP2002015847A JP2002015847A JP2003210924A JP 2003210924 A JP2003210924 A JP 2003210924A JP 2002015847 A JP2002015847 A JP 2002015847A JP 2002015847 A JP2002015847 A JP 2002015847A JP 2003210924 A JP2003210924 A JP 2003210924A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filter
surface treatment
electret filter
electret
plasma
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002015847A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiharu Kurauchi
倉内  利春
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ulvac Inc
Original Assignee
Ulvac Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ulvac Inc filed Critical Ulvac Inc
Priority to JP2002015847A priority Critical patent/JP2003210924A/ja
Publication of JP2003210924A publication Critical patent/JP2003210924A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Electrostatic Separation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】エレクトレットフィルタの再生に際し、フィル
タ全体を再帯電させて、エレクトレットフィルタが所望
の捕集性能を回復することができる方法を提供する。 【解決手段】RFプラズマ放電を発生する放電電極2
と、放電電極2から所定距離離間させたエレクトレット
フィルタ3を載置する導電性の試料台4とを備え、試料
台4を接地して構成した真空プラズマ表面処理装置を用
い、所定時間の真空プラズマ表面処理によりエレクトレ
ットフィルタ3を帯電させて再生する。得られるエレク
トレットフィルタは、フィルタ全体が帯電されて、高配
向の電気分極を有するので、初期製造時と同様の優れた
フィルタ性能を回復できる。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば空調機器に
用いられるエレクトレットフィルタを再生するための表
面処理方法及びそのための表面処理装置に関する。エレ
クトレットフィルタは、その再生時に、初期製造時と同
様に配向された電気分極構造を有することが求められて
いる。 【0002】 【従来の技術】従来、空調用やオイル除去用の中性能フ
ィルタとして、不織布製のエレクトレットフィルタが用
いられている(例えば、東レ社製トレミクロン)。この
ものは、その濾過方向に高度に配向された電気分極を有
する電石(エレクトレット)不織布で作製され、極細繊
維の機械的捕集機能に加え電気的効果により優れた捕集
性能を備えている。 【0003】ところで、不織布フィルタは水洗浄等によ
り容易に再生できるが、不織布製エレクトレットフィル
タの場合、洗浄の際に電気分極が喪失されてしまうので
改めてフィルタを帯電する必要がある。ところが、一般
にフィルタは、表面積の増大を目的としてアコーディオ
ン状に折りたたんで形成されるなど、その形状が比較的
複雑であることが多い。このため、大気中におけるコロ
ナ放電などの通常の帯電方法では、フィルタ内の帯電が
放電側の領域に留まってフィルタ全体が初期製造時と同
様に再帯電されず、エレクトレットフィルタとして所望
の捕集性能が得られないことがある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】そこで、エレクトレッ
トフィルタを再生する際に、あらかじめフィルタをシー
ト状に展開するなどしてからコロナ放電を行い、これに
よる帯電がフィルタ全体に及ぶようにすることが考えら
れる。これは、不織布の原反にコロナ放電を行ってフィ
ルタを帯電させる初期製造時の工程を再現するものであ
る。 【0005】しかしながら、このような再帯電方法は工
程が増加するだけでなく、形状管理を要するという不具
合が生じる。 【0006】本発明は、上記問題点に鑑み、エレクトレ
ットフィルタの再生に際し、フィルタ全体を再帯電させ
て、エレクトレットフィルタが所望の捕集性能を回復す
ることができる方法を提供することを課題としている。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、真空プラズマ表面処理により帯電させて
エレクトレットフィルタを再生している。大気中のコロ
ナ放電の場合と異なり、真空中のプラズマ放電を用いる
ことにより、フィルタ全体に電気分極の配向を生じさせ
ることが可能となる。したがって、エレクトレットフィ
ルタを再生する場合、このように全体を再帯電させて、
所望の捕集性能を回復したエレクトレットフィルタを得
ることができる。なお、この場合の真空プラズマ放電
は、おおむね0.01〜10Pa程度の真空条件下で行
われ、プラズマガスとしてアルゴンガスなどを用いるこ
とができる。 【0008】 【発明の実施の形態】図1は、エレクトレットフィルタ
の帯電に用いる真空プラズマ表面処理装置1の略断面図
である。装置1の内部には、アルミニウム製の平板状放
電電極2と、フィルタ3を載置するアルミニウム製試料
台4とが対向して設けられている。放電電極2は、高周
波プラズマを発生させるためのRF電源5と接地電位と
に選択的に切替可能なスイッチ6に接続され、試料台4
は、同様にRF電源7と接地電位とに選択的に切替可能
なスイッチ7に接続されている。また、装置1には、図
外のメカニカルブースタポンプとドライポンプとに選択
可能に連結する排出管9が連結し、さらに、ニードルバ
ルブ10を介してガス導入管11が連結している。 【0009】このように構成した真空プラズマ表面処理
装置1を用いて、エレクトレットフィルタ3を帯電する
に際しては、あらかじめ、放電電極2とフィルタ3の上
端部とが、40mm程度の間隔を保つように位置調整し
て、水洗浄後に充分乾燥させたエレクトレットフィルタ
3を、アコーディオン状に折りたたまれた形状のまま試
料台4上に載置する。そして、排出管9を介して図外の
メカニカルブースタポンプとロータリーポンプとを作動
させ、装置1内部の圧力が0.1Pa以下に到達した時
点で、ニードルバルブ10を開放してガス導入管11か
らアルゴンガスを導入する。このとき、ニードルバルブ
10の開度を調整してアルゴンガス導入時も内部圧力を
1.3Paに保つようにする。 【0010】次に、スイッチ8により試料台4の電位を
接地電位とすると共に、スイッチ6により放電電極2に
200WのRF電力を印加して、この状態で約5分間程
度、フィルタ3をRFプラズマ放電に晒す。 【0011】このようにして得られたエレクトレットフ
ィルタは、特段の後処理を経ることなく、直接大気中に
取り出すことができて下記の本発明の実施例に示すよう
に優れた捕集性能を備えている。したがって、上記の真
空中でのプラズマ表面処理を経ることにより、フィルタ
全体を帯電することができ、このようにしてエレクトレ
ットフィルタを再生することが可能である。 【0012】なお、本実施の形態では、プラズマ表面処
理にRFプラズマを用いたが、本発明はこれに限定され
るものではなく、この他に直流(DC)プラズマ、マイ
クロ波プラズマなどを用いることができる。またプラズ
マ表面処理時の圧力条件や処理時間、印加電力、プラズ
マガスなどの諸条件も、フィルタ全体を帯電させて高配
向の電気分極構造を形成することができる条件であれば
特に制限はない。 【0013】また、本実施の形態においては、上記した
プラズマ表面処理の目的を、エレクトレットフィルタ再
生時の再帯電としたが、本発明をこのような用途に限定
する必要はなく、例えば、エレクトレットフィルタの初
期製造時に通常は不織布の原反を大気中でコロナ放電に
晒して帯電させているが、このコロナ放電に替る帯電方
法として上記プラズマ表面処理法を用いるものであって
も良い。 【0014】さらに、本発明の実施の形態に用いた真空
プラズマ表面処理装置は、エレクトレットフィルタを1
個ずつプラズマ表面処理する構造としたが、表面処理の
効率を向上させるため、対向する放電電極と試料台とか
ら成る単位構成を装置内に複数設けて、これらが同時に
作動できるものとしても良い。 【0015】 【実施例】図1に示す真空プラズマ表面処理装置を用い
て、フィルタに対するプラズマ表面処理時の条件を下記
[表1]に示すように変更してフィルタサンプルを作成
し、各フィルタサンプルから得られる圧力損失値(P
a)と、各サンプルにおいて粒径0.3μmの微粒子に
対する捕集効率(%)を、使用前のもの(初期性能)、
使用して水洗浄したもの(洗浄後性能)、水洗浄して再
帯電したもの(再帯電後性能)の各段階において測定し
たところ、下記[表2]に示すような測定結果が得られ
た。 【0016】 【表1】 【0017】 【表2】 【0018】一般に、再帯電後性能が初期性能値の80
%以上であるとき、再生フィルタがエレクトレットフィ
ルタとしてのフィルタ性能を回復したと言えるが、[表
2]の[実施例1]において、5分間程度の表面処理時
間で、初期性能値を充分に回復した再生フィルタを得る
ことができた。 【0019】また、[表2]の[実施例1]と[比較例
1]とを対比すると、放電電極より200WのRF電力
を印加すると共に試料台を接地電位に設定した状態でプ
ラズマ表面処理を行う場合、表面処理に要する時間が短
すぎると再生フィルタは所望のフィルタ性能を回復し切
れないことが分る。 【0020】さらに、[表2]の[実施例1]と[比較
例2]とを対比すると、放電電極を接地電位とすると共
にフィルタと接する試料台に200WのRF電力を印加
する場合、その逆に接地電位とした試料台上のフィルタ
に放電電極からRF電力を印加するものに比べ、再生フ
ィルタのフィルタ性能が所望値まで回復していないこと
が分る。これは、フィルタの形状がアコーディオン状な
ど複雑で、かつ、フィルタが相当の厚みを有するため、
試料台に直接電力を印加しても、フィルタの全面に亘っ
て均一なバイアスをかけることが困難なためであると考
えられる。 【0021】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
により得られるエレクトレットフィルタは、プラズマ表
面処理を行って帯電させているためフィルタ全体に高配
向の電気分極構造を有することができる。したがって、
本発明をエレクトレットフィルタの再生時に要する再帯
電に用いると,得られる再生フィルタはエレクトレット
フィルタとして優れたフィルタ性能を回復できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】真空プラズマ表面処理装置の略断面図 【符号の説明】 1 真空プラズマ表面処理装置 2 放電電極 3 エレクトレットフィルタ 4 試料台(載置台)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】真空プラズマ表面処理により帯電させてエ
    レクトレットフィルタを再生することを特徴とするエレ
    クトレットフィルタの表面処理方法。
JP2002015847A 2002-01-24 2002-01-24 エレクトレットフィルタの表面処理方法 Pending JP2003210924A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002015847A JP2003210924A (ja) 2002-01-24 2002-01-24 エレクトレットフィルタの表面処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002015847A JP2003210924A (ja) 2002-01-24 2002-01-24 エレクトレットフィルタの表面処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003210924A true JP2003210924A (ja) 2003-07-29

Family

ID=27652097

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002015847A Pending JP2003210924A (ja) 2002-01-24 2002-01-24 エレクトレットフィルタの表面処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003210924A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009266295A (ja) * 2008-04-24 2009-11-12 Fuji Electric Device Technology Co Ltd 磁気記録媒体の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009266295A (ja) * 2008-04-24 2009-11-12 Fuji Electric Device Technology Co Ltd 磁気記録媒体の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102087722B1 (ko) 미세먼지 제거용 필터 모듈 및 이를 포함하는 미세먼지 제거용 공기청정 시스템
JP2003210924A (ja) エレクトレットフィルタの表面処理方法
KR20120072172A (ko) 전기집진장치 및 이를 이용하는 전기집진 시스템
JP2004286418A (ja) 空気浄化装置
JP2003211023A (ja) 集塵エレメント
CN100503049C (zh) 空气净化器的电子式集尘过滤器
JP2004167453A (ja) 除塵装置
KR102127839B1 (ko) 집진 필터
KR20010113604A (ko) 에어콘 및 공기청정기용 카트리지식 필터 조립체
KR102441995B1 (ko) 공기 정화 장치
KR100503759B1 (ko) 전기집진장치
JP2001269520A (ja) 静電フイルター
KR100236335B1 (ko) 전기집진기
KR20030075696A (ko) 공기 청정기의 전기식 집진 필터
JPH03101B2 (ja)
CN101085429B (zh) 包含有静电植绒纤维的空气净化器
KR20000073733A (ko) 전기집진기의 고압발생장치
CN1541775A (zh) 空气净化器的电子式集尘过滤器
KR200331088Y1 (ko) 정전필터 제조장치
JP2640195B2 (ja) 電気掃除機
JPS6099356A (ja) 電気集塵装置
JP3966551B2 (ja) 静電気を利用した濾過式集塵装置
KR20030075705A (ko) 공기 청정기의 전기식 집진 필터
JPS6129782B2 (ja)
JPS59199063A (ja) 電気集塵装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20041119

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20060518

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20060530

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20060726

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20070213

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20070518

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070518

A02 Decision of refusal

Effective date: 20070710

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02