JP2003210120A - 飲食物の冷却方法 - Google Patents

飲食物の冷却方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弁当箱等の容器に詰めた米飯を効果的に冷却
する。 【解決手段】 弁当箱等の容器1に詰めた米飯2に、ノ
ズル3に設けたエアー噴出口3aから噴出した冷却風9
を直接吹き付けて、米飯2を冷却する。特に、ノズル3
のエアー噴出口3aを米飯2内に挿入して米飯を内部か
ら冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、飲食物、特に炊き
上がった熱い米飯を所定の温度に冷却するのに用いて好
適な飲食物の冷却方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンビニエンスストア等で販売される所
謂パック詰めの弁当や給食業者等により各家庭や事業所
等に配達される弁当は、炊き上がった米飯を所定の温
度、例えば20〜25℃に冷ましてからパックや弁当箱
等の容器に詰めるのが一般的であるが、最近は炊き上が
った米飯をパックや弁当箱等の容器に詰めた後に前記所
定の温度に冷ます方法も採られている。
【0003】前記容器に詰められた米飯を冷ます方法と
して、米飯を詰めた容器を冷却風が循環する通風ダクト
等の冷却装置内に送り込んで、該冷却装置内で前記米飯
を詰めた容器を冷却風の下に曝す方法が採用されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の冷却方法は、前
述したように、容器に詰められた米飯を、容器ごと冷却
装置内に送り込んで、容器ごと冷却装置内を循環する冷
却風に曝して冷却する構成であった為に、次に述べるよ
うな問題点があった。 (1)冷却装置が大型になる。又、冷却風を集中的に米
飯に当てるものでない為に、冷却効率が悪い。 (2)冷却風が当たる米飯の表面は比較的早く冷める
が、内部は冷めにくい。米飯の内部を所定の温度まで下
げると、表面側の温度が下がり過ぎてしまうことがあ
る。 (3)冷却風は、米飯の表面に当たるのみならず、容器
の表面にも当たって容器が冷やされるので、容器の内側
に結露が発生しやすい。
【0005】本発明は、容器に詰められている米飯に向
けて冷却風を集中的に当てる構成とすることにより、従
来のように大型の設備、装置を必要とせずに、しかも、
より効果的に米飯を冷却することが出来るようにしたも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ノズルに設け
たエアー噴出口から噴出した冷却風を被冷却物としての
飲食物に直接吹き付けて、冷却風により飲食物を冷却す
る構成にした。又、特に、ノズルのエアー噴出口を飲食
物内に挿入して飲食物を内部から冷却する構成にした。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、本発明を55〜90℃の米
飯を弁当箱等の容器に詰めて25〜25℃に冷却する場
合を例にとって説明する。図1は、弁当箱等の容器1に
詰められた被冷却物としての米飯2にノズル3を差し込
んだ状態を示す説明図である。
【0008】前記ノズル3は、最大外径Dが約5mmの円
筒状に形成されていて、先端に直径約3mm以下のエア
ー噴射口3aが設けられている。
【0009】前記ノズル3は、最大外径を約5mmに設定
したのは、米飯2内に差し込んだ痕跡が目立たないよう
にするためである。また、エアー噴射口3aの直径を約
3mm以下としたのは、目詰まりを起こし難くするため
である。
【0010】前記ノズル3は、昇降操作台4に取り付け
られていて、エアーチューブ5を介して殺菌装置6、冷
却装置7、エアーコンプレッサー8に接続されている。
【0011】そして、前記エアーコンプレッサー8から
送られてきたエアーは、前記冷却装置7で略10〜20
℃に冷却され、かつ殺菌装置6で殺菌されて、前記ノズ
ル3の先端のエアー噴射口3aから略05〜0.35M
pa風圧で、かつ毎秒300〜1500mm3の風量で
送り出されてくる。
【0012】前記風圧及び風量は、ノズル3の先端のエ
アー噴射口3aから噴射された冷却風9が米飯2内に拡
散されて米飯2を効果的に冷却するのに好適な値であ
る。
【0013】次に、本発明の第1の実施例の冷却方法を
工程順に説明する。図3(A)に示すように、容器1に
米飯2を詰める。次に、図3(B)に示すように、容器
1をベルトコンベア10で前記ノズル3の下方に搬送す
る。次に、図3(C)に示すように、前記昇降操作台4
により前記ノズル3を略垂直に下降させて、先端のエア
ー噴射口3aを米飯2の表面から略5〜15mmの深さ
に挿入する。そして、前記ノズル3の先端のエアー噴射
口3aから冷却風9を米飯2の内部に噴射する。
【0014】前記米飯2の内部に噴射された冷却風9
は、米飯2内に拡散して前記エアー噴射口3aよりも下
方に位置する米飯2を冷却する。前記エアー噴射口3a
よりも下方に位置する米飯2を冷却したら、今度は、図
3(D)に示すように、前記ノズル3を昇降操作台4で
上昇させて米飯2内から抜き出す。そして、前記エアー
噴射口3aから継続的に冷却風9を噴射させて、前記米
飯2の表面側を冷却して、米飯2全体を冷却するのであ
る。図4は、前記第1の実施例の冷却方法のフローチャー
ト図である。
【0015】次に、本発明の第2の実施例の冷却方法を
工程順に説明する。図5(A)に示すように、容器1に
米飯2を詰める。次に、図5(B)に示すように、容器
1をベルトコンベア10で前記ノズル3の下方に搬送す
る。そして、前記ノズル3の先端のエアー噴射口3aか
ら冷却風9を噴射して、先ず、米飯2の表面側を冷却す
る。そして、冷却風を噴射しながら、前記昇降操作台4
により前記ノズル3を略垂直に下降させて、図5(C)
に示すように、エアー噴射口3aを米飯2の表面から略
5〜15mmの深さに挿入して、前記米飯2の内部に冷
却風9を噴射して、エアー噴射口3aよりも下方に位置
する米飯2を冷却する。米飯2全体を冷却し終えたら、
図5(D)に示すように、前記ノズル3を昇降操作台4
で上昇させて米飯2内から抜き出す。図6は、前記第2
の実施例の冷却方法のフローチャート図である。
【0016】前記第2の実施例の冷却方法においては、
エアー噴射口3aから冷却風9を噴射しながら米飯2内
に挿入するので、エアー噴射口3aに飯粒が侵入してエ
アー噴射口3aが目詰まりを起こすのを、より確実に防
止することができる。
【0017】図7は、第3の実施例の冷却方法を示す。こ
の実施例は、ノズル3の先端のエアー噴射口3aを米飯
2内に差し込まずに容器1内の米飯2を冷却する場合を
示す。ノズル3の先端のエアー噴射口3aは、米飯2に
出来るだけ近づけた位置に配置されている。そして、前
記エアー噴射口3aから噴射された冷却風9は、米飯2
に直接吹き付けられるようになっている。第3の実施例
において、ノズル3を米飯2内に挿入しないので、前記
第1、第2の実施例のように、米飯2にノズル3の挿入
痕が残ることはないので、第1、第2の実施例のノズル
3を複数本束ねたような大型のノズル3(以下、カーテ
ン状のノズルという)を使用することが可能になる。ま
た、第3の実施例においては、ノズル3を米飯2内に差
し込まないので、エアー噴射口3aに飯粒が入り込ん
で、エアー噴射口3aが目詰まりを起こすことはない。
【0018】図8は、第4の実施例の冷却方法を示す。
この実施例は、おにぎり11を冷却する場合を示す。前
記おにぎり11は、多数の小孔12…12を形成したパ
ンチングプレート13上に載置されている。前記おにぎ
り11の上部にはカーテン状のノズル3が配置され、前
記パンチングプレート13の下部にはブローチャンバ1
4とブローファン15が配置されている。そして、前記
カーテン状のノズル3から冷却風9を前記おにぎり11
に吹き付けと前記冷却風9は、前記パンチングプレート
13の小孔12…12を通って、前記ブローチャンバ1
4とブローファン15側に吸引される。
【0019】
【発明の効果】本発明の飲食物の冷却方法には次に述べ
るような効果がある。 (1)請求項1の飲食物の冷却方法は、ノズルのエアー
噴射口から噴射した冷却風を直接、飲食物に吹き付けて
冷却するので、飲食物を効果的に冷却することができ
る。 (2)請求項2の飲食物の冷却方法は、飲食物を内部か
ら、より効果的に冷却することができる。 (3)請求項3の飲食物の冷却方法は、飲食物としての
米飯を内部から、効果的に冷却することができる。 (4)請求項4の飲食物の冷却方法は、ノズルの挿入痕
を目立たなくすることができるのでノズルの挿入痕で米
飯の体裁を損なわれるのを防ぐことができる。 (5)請求項5の飲食物の冷却方法は、ノズルの先端
(下端)にエアー噴射口を設けたので、該エアー噴射口
よりも下方に位置する米飯等を効果的に冷却することが
できる。 (6)請求項6の飲食物の冷却方法は、エアー噴射口の
直径を略3mm以下に形成したので、ノズルを米飯に挿
入する際に、エアー噴射口に飯粒が侵入するを防ぐこと
ができる。 (7)請求項7の飲食物の冷却方法は、エアー噴射口か
ら噴出される冷却風の風圧を約05〜0.35Mpaに
したので、冷却風を米飯内に効果的に拡散させることが
できる。また、エアー噴射口から冷却風を噴射しなが
ら、ノズルを米飯内に挿入すれば、より確実に、飯粒が
エアー噴射口に侵入するのを防ぐことができる。 (8)請求項8の飲食物の冷却方法は、エアー噴射口か
ら噴出される冷却風を殺菌装置により殺菌しているので
衛生的に優れたものになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】冷却方法を示す説明図。
【図2】ノズルの先端部の断面図。
【図3】(A)、(B)、(C)、(D)は、第1の実
施例の工程図。
【図4】第1の実施例のフローチャート図。
【図5】(A)、(B)、(C)、(D)は、第2の実
施例の工程図。
【図6】第2の実施例のフローチャート図。
【図7】第3の実施例の説明図。
【図8】第4の実施例の説明図。
【符号の説明】
1…容器、2…米飯、3…ノズル、3a…エアー噴射
口、4…ノズル昇降操作台、5…エアーチューブ、6…
殺菌装置、7…冷却装置、8…エアーコンプレッサー、
9…冷却風、10…ベルトコンベア、11…おにぎり、
12…パンチングプレート、13…ブローチャンバ、1
4…ブローファン。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズルに設けたエアー噴出口から噴出し
    た冷却風を被冷却物としての飲食物に直接吹き付けて冷
    却風により飲食物を冷却することを特徴とする飲食物の
    冷却方法。
  2. 【請求項2】 ノズルのエアー噴出口を飲食物内に挿入
    して飲食物を内部から冷却することを特徴とする請求項
    1に記載の飲食物の冷却方法。
  3. 【請求項3】 飲食物は、米飯であることを特徴とする
    請求項2に記載の飲食物の冷却方法。
  4. 【請求項4】 ノズルは、最大直径が5mm以下の円柱
    状に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の
    飲食物の冷却方法。
  5. 【請求項5】 エアー噴出口は、ノズルの先端に形成さ
    れていることを特徴とする請求項2に記載の飲食物の冷
    却方法。
  6. 【請求項6】 エアー噴出口は、直径3mm以下に形成
    されていることを特徴とする請求項5に記載の飲食物の
    冷却方法。
  7. 【請求項7】 エアー噴出口から噴射される冷却風の噴
    射圧は、略0.05〜0.35Mpaであることを特徴と
    する請求項6に記載の飲食物の冷却方法。
  8. 【請求項8】 エアー噴出口から噴射される冷却風は、
    殺菌装置により殺菌処理が施されていることを特徴とす
    る請求項2に記載の飲食物の冷却方法。
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