JP2003209873A - 遅延の少ない移動機起動トンネリングハンドオフ - Google Patents

遅延の少ない移動機起動トンネリングハンドオフ

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JP2003209873A JP2002348447A JP2002348447A JP2003209873A JP 2003209873 A JP2003209873 A JP 2003209873A JP 2002348447 A JP2002348447 A JP 2002348447A JP 2002348447 A JP2002348447 A JP 2002348447A JP 2003209873 A JP2003209873 A JP 2003209873A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハンドオフ遅延を小さくする。 【解決手段】 本発明では、近隣ノードが検出される
と、これらは候補ノードとされる。近隣ノードが異なっ
たアクセス技術を使用している状況でさえ、近隣ノード
の存在を単に検出することは可能である。例えば、ビー
コン信号が異なるアクセス技術で送信されている場合、
それらを量的に比較することは不可能であるが、パイロ
ットビーコン信号は、候補ノードの存在を示していると
考えることができる。候補ノードが特定されたらすぐ
に、ソースノードとこれら候補ノードとの間にトンネル
が確立される。モバイルノードとソースノードとの間の
通信リンクが失われた後、これらのトンネルをモバイル
ノードへのデータ転送用に使う。モバイルノードが、あ
る1つの近隣ノードのネットワークに入ってターゲット
ノードを特定したらすぐに、ターゲットノードへのトン
ネル以外のトンネルは削除される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタルデータネ
ットワークにおけるデジタルデータ通信に関し、さらに
詳しくは、インターネットプロトコルを基礎にした無線
移動体アクセスデータネットワークにおけるデジタルデ
ータ通信に関する。本発明は、インターネットプロトコ
ルを基礎にした無線移動体アクセスデータネットワーク
を移動するモバイルノードによって行われるハンドオフ
処理に特に関する。
【0002】
【従来の技術】無線通信システムの発展の歴史の中に、
無線通信の実現に関連した技術的問題が常にあった。そ
れは、移動機(モバイルノード:MN)が、あるエリア
から他のエリアに移動し、無線通信を行う無線アクセス
ポイント(AP)を不定期に変更することによる問題で
ある。実際、優秀な移動体通信プロトコルとなるかどう
かが決まるのは、ハンドオフの設計いかんによってい
る。このハンドオフは、MNがある無線APから他の無
線APに移動する時に発生するものである。無線APを
単に変更するだけの場合は、「レイヤ2(L2)ハンド
オフ」と呼ばれ、IP層のレイヤ3での信号のやりとり
はなされない。もし新しい無線アクセスポイントが新し
いサブネットに属していたら、つまりMNがあるサブネ
ットから他のサブネットに移動したら、経路が変更さ
れ、レイヤ3でのプロトコル処理が必要になる。このL
3でのプロトコル処理は、「L3ハンドオフ」と呼ば
れ、普通このプロトコル処理ではIPメッセージの交換
を行い、MNの経路情報を更新して、MN宛のデータが
新たなサブネットを経由してMNに確実に届くようにし
ている。
【0003】インターネット技術標準化委員会(IET
F:The Internet Enginnerin
g Task Force)は、ハンドオフ処理を扱っ
たいくつかの基準を提案している。例えば、モバイルI
Pバージョン4(IPv4)と呼ばれているIETFに
よるRFC2002「IPモビリティサポート」や、モ
バイルIPバージョン6と呼ばれている「IPv6にお
けるモビリティサポート」と言う題のドラフト作業書
「ドラフト−ietf−モバイルIPv6−17:dr
aft−ietf−mobileip−ipv6−1
7」などには、MNが異なるエージェントによる異なっ
たサブネット間でL3ハンドオフをどの様に行うかが記
載されている。モバイルIPv4においては、MNは、
ホームエージェント(HA)からホームアドレスをもら
い、MN自身が送信するIPデータ全てのソースアドレ
スとして使用する。MNがホームサブネットから離れた
フォーリンサブネット内に位置しているとき、MNに
は、現時点での接続点を表している気付アドレス(Co
A)が対応付けられている。L3ハンドオフを通して、
気付アドレスがMNのホームエージェントに登録され
て、MNに関するバインディング情報、すなわちデータ
経路情報の更新をHAが行うことができるようになる。
モバイルIPv6において、類似のプロトコルが実装さ
れている。
【0004】RFC2002によるL3ハンドオフプロ
セスでは、モビリティエージェント、すなわちフォーリ
ンエージェントとホームエージェントとが、自身の存在
を、エージェント広告メッセージを通して知らせていな
ければならない。このエージェント広告を受信したMN
は、自身がホームサブネット上で稼動しているのか、フ
ォーリンサブネット上で稼動しているのかを判断する。
MNは、自身が新しいサブネットに入ったと判定した
ら、そのフォーリンサブネットワークにサービスを提供
しているフォーリンエージェントが送信しているエージ
ェント広告から気付アドレスを取得する。MNは、この
気付アドレスを含んだ登録要求を自身のホームエージェ
ントHAに送信して、新しい気付アドレスを登録する。
HAが登録要求を受信して、内部のMNに関するバイン
ディング情報を更新して、MNに登録返答を返すと、L
3ハンドオフが終了する。登録が終了すると、MNのホ
ームアドレスに送られたデータは、HAが受け取り、H
AがMNの気付アドレスにトンネル伝送する。トンネル
伝送されたデータをトンネルの終点(FAかMN自身)
が受信して、MNに最終的に配送される。反対方向で
は、MNが送信したデータは、IPの経路付けメカニズ
ムの標準に従って、HAを経由する必要なしに宛先まで
配送される。
【0005】モバイルIPは、自身の下のリンク層に関
する決まりなしに設計されている。それゆえ、モバイル
IPは非常に適用可能な範囲が広い。このことにより、
プロトコルスタックにおけるL2とL3との間を明白に
分離すると言う有利な点が得られるが、不利な点もあ
る。L2とL3が厳格に分離されているので、MNは直
接つながっているFAとしか通信できない。つまり、M
Nは、前のFAへのL2での接続を失った後、新たなF
AへのL2接続を得るまで、登録プロセスを開始するこ
とができない。さらに、登録要求と返答メッセージとが
MNとHA間のネットワークを伝送するのに時間がかか
るために、登録プロセスに時間がかかる。MNと旧FA
との間のL3接続の終わりから、新FAとの新たなL3
接続までの時間が、ハンドオフ遅延である。この間、M
Nはデータの送受信をすることができない。標準モバイ
ルIPハンドオフ手順によるハンドオフ遅延は、リアル
タイム通信や、遅延に敏感な通信には許容できない。
【0006】ハンドオフ遅延量を削減するための様々な
プロトコルが、モバイルIPv4とIPv6用に提案さ
れている。例えば、インターネットドラフト「モバイル
IPv4における遅延の少ないハンドオフ:draft
−ietf−mobileip−ipv6−13.tx
t」は、モバイルIP登録プロセスにおける遅延によっ
て、MNがデータの送受信をすることができない期間を
削減するための技術を2つ提案している。1つは「前登
録ハンドオフ」であり、MNは旧FAと接続したまま、
新FAと通信をすることができる。もう1つは「後登録
ハンドオフ」であり、正式な登録プロセスが完了する前
に、新FAからのMNへのデータ配送が行われる。さら
に詳しく説明すると、前登録ハンドオフにおいては、旧
FAは、L2トリガによって起動されて、MNに新FA
に関する通知を行う。すると、MNは、旧FAと通信を
行いながら、すなわち旧FA経由でデータの送受信を行
いながら、新FAへのL3ハンドオフを開始する。すな
わち、前登録ハンドオフでは、L2ハンドオフが始まる
前にL3ハンドオフが始まってよく、これは新旧FAの
間で瞬断のないハンドオフを達成することに役立つ。新
FAは、旧FA経由でMNに存在を示して、前登録ハン
ドオフを開始してもよい。またMNは、旧FAにプロキ
シルータ請求(ソリシテーション)を送って、前登録ハ
ンドオフの起動者(イニシエータ)になっても良い。こ
の時旧FAは、このプロキシルータ請求に答えてMNに
新FAに関して通知する。いずれにせよ、前登録ハンド
オフを実施するには、素早くタイミングよいL2トリガ
が必要である。
【0007】後登録ハンドオフでは、旧FAと新FAと
がL2トリガを使って、新旧FA間に双方向トンネル
(BDT)を作成し、これにより、MNは新FAのサブ
ネット上にいるときでも、旧FAを使用し続けることが
できるようになる。後登録ハンドオフもまた、新旧FA
のどちらかに与えられるL2トリガによって起動され
る。MNと旧FAとの間でのモバイルIP登録が成功し
た後、旧FAがMNにとってモビリティアンカーポイン
トになる。旧FAか新FAのどちらかが、MNが旧FA
から新FAへと移動しそうであるとのL2トリガ情報を
受信する。トリガを受信したFA(旧FAか新FA)
は、他方のFA(新FAか旧FA)にハンドオフ要求を
送信する。これを受信した他方のFAはハンドオフ返答
を返す。これによって、FA間に双方向トンネルができ
る。旧FAとMNとの間のリンクが切断されたら、旧F
Aは、MN宛のデータをこのトンネルを介してMNに送
り始める。新FAとMNとの間にリンクが確立された
ら、新FAは、旧FAからトンネルを通して送られてき
たデータをMNに送り始め、またMNからのデータを旧
FAに逆方向に転送する。L2ハンドオフが完了した
ら、MNは、データを新FA経由でトンネルを介して送
受信しながら、新FAに関するモバイルIP登録を行う
ようにしても良い。この正式登録の開始は遅らせても良
い。この様に、後登録ハンドオフによると、新FAでの
サービスの確立を早くすることが出来る。
【0008】インターネットドラフト「モバイルIPv
6における素早いハンドオフ:draft−ietf−
mobileip−fast−mipv6−03.tx
t」は、モバイルIPv6用にハンドオフ遅延を少なく
する類似の技術を提案している。この文献を参照として
本明細書に組み込む。
【0009】
【非特許文献】シー・パーキンス(C.Perkin
s)編、「RFC2002」、インターネット技術標準
化委員会(IETF:The Internet En
ginnering Task Force)、199
6年10月
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、後登録
と前登録ハンドオフの両方の方法共、いくつかの重要な
仮定の基に成り立っている。例えば、L2トリガは、M
NのL2接続点の変更を通知する為、充分前もって発せ
られると仮定されている。現実には、L2トリガがいつ
も充分前もって発せられるというのは考えられない。例
えば、アクセス技術の中には、L2トリガが前もって発
せられることに対応していないものがある。例えば、I
EEE802.1やブルートゥース(登録商標)であ
る。
【0011】後登録と前登録ハンドオフの両方の方法が
基礎とする仮定に、L2ハンドオフの充分前にターゲッ
トノードをいつも同定することができるということがあ
る。例えば、近隣のノードの到達可能性を判定するの
に、近隣のノードからのビーコン信号の強度を使うこと
が知られている。しかし、近隣のノードが同じ強さで同
じパイロット信号を送信していると仮定するのは現実的
な仮定ではない。異なるアクセス技術を使用した異なっ
たネットワークが共存している環境では、様々な強さで
様々なビーコン信号が送信される。異なったアクセス技
術におけるビーコン信号を、片方が他よりどうであるか
と比較することができない。結局、モバイルノードの周
囲に、異なったアクセス技術を使用した様々なネットワ
ークがある状況では、モバイルノードが実際にターゲッ
トノード配下のサブネットに入るまで、ターゲットノー
ドの身元を同定することはできない。
【0012】さらに、L2ハンドオフが起こりそうであ
ると通知するためにL2トリガを発するための起因が2
つ以上あるべきである。L2トリガを生成する起因とし
て、現在接続しているネットワークへのL2接続が失わ
れそうであるというのが1つあるが、これは唯一の起因
ではない。L2トリガを生成するタイミングは、起因の
違いによって異なるべきである。提案されている前登録
ハンドオフプロトコルおよび後登録ハンドオフプロトコ
ルは、このようなL2トリガのタイミングの違いを処理
するようには設計されていない。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、標準的
なモバイルIP登録に関連したハンドオフ遅延を最小に
するトンネリングハンドオフプロセスが提供される。ハ
ンドオフ遅延を最小にする1つの方法は、できるだけ早
く、ターゲットノードが特定されるより前にでも、ハン
ドオフプロセスの準備を開始することである。本発明に
おいては、近隣のノードが検出されたら、これら検出さ
れたノードが候補ノードとされる。近隣のノードの存在
を検出は、これらの近隣のノードが異なるアクセス技術
を用いている状況でも可能であるべきである。例えば、
ビーコン信号が異なるアクセス技術で送信されている場
合、それらを量と質において比較することは不可能であ
るが、パイロットビーコン信号は、候補ノードの存在を
広告宣伝しているものと考慮されるべきである。
【0014】本発明において、候補ノードが特定される
とすぐに、ソースノードと候補ノードとの間にトンネル
が確立される。このトンネルは、モバイルノードとソー
スノードの間のリンクが切れた後、データをモバイルノ
ードに転送するのに使用される。モバイルノードが近隣
のネットワークに入りターゲットノードを特定したらす
ぐに、ターゲットノードへのトンネルを除いて他のトン
ネルは除去される。
【0015】さらに詳しく説明すると、本発明において
は、モバイルノード、ソースノードもしくはターゲット
ノードの少なくとも1つがトリガされて、本発明のハン
ドオフプロセスを開始する。トリガされるとすぐに、最
低1つの候補ノードがソースノードに特定して示され
る。トンネルが、ソースノードと最低1つある候補ノー
ド全てとの間に設定される。それから、1つのターゲッ
トノードが、これらの候補ノードから特定される。その
後に、ターゲットノードへのトンネルを除いて他のトン
ネルは除去される。モバイルノードがソースノードから
ターゲットノードへのL2ハンドオフを完了した後で、
1つのターゲットノードに関するIP経路付けの更新を
する前に、モバイルノードは、1つのターゲットノード
へのトンネルを使用して、ソースノードとのデータ通信
を続ける。
【0016】モバイルノードが最低1つの候補ノードの
存在を検出した時、モバイルノードは、本発明のハンド
オフプロセスを開始するために、トリガされてもよい
し、自身でトリガしても良い。近隣のノードから送信さ
れる信号が、近隣ノードの存在を検出するのに使用され
ても良い。近隣のノードから送信される信号は、L2パ
イロットビーコン信号でも良い。
【0017】モバイルノードと1つのターゲットノード
との間のリンク確立を、そのターゲットノードを同定す
るためのトリガとして使用しても良い。一度そのターゲ
ットノードが同定されたら、モバイルノードは、ソース
ノードにそのことを通知するようにしても良い。もしく
は、ターゲットノードが自身の身元をソースノードに知
らせても良い。
【0018】ソースノードは、モバイルノードとのリン
クが失われることを、最低1つある候補ノードにデータ
を転送し始めるトリガとして使っても良い。モバイルノ
ードとのリンクが失われるのが、トンネルが確立した後
で1つのターゲットノードが特定されるより前であるな
らば、ソースノードは最低1つの候補ノード全てにデー
タを転送し始める。モバイルノードとのリンクが失われ
るのが、ターゲットノードが特定された後であるなら
ば、ソースノードは、候補ノードの全てにはデータを転
送しないで、1つのターゲットノードにのみデータを転
送し始める。以上のようにする他、モバイルノードとの
リンクが失われるのが、トンネルが確立した後で1つの
ターゲットノードが特定されるより前であるならば、ソ
ースノードは、1つのターゲットノードが特定されるま
で、モバイルノードに送られるべきデータをバッファし
て、ソースノードは、1つのターゲットノードが特定さ
れてから、バッファしたデータとその後のデータを1つ
のターゲットノードに転送するようにしても良い。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の好適な実施形態を、図面
を参照しながら説明する。本明細書に開示する以下の好
適な実施形態の説明は、例示のためであり発明の範囲を
限定しようとするものではない。本発明は、IPを基に
したアクセスネットワークに広く適用をすることができ
るものであり、これはモバイルIPv4かモバイルIP
v6を実施しているネットワークあるかどうかに関係な
い。よって、本出願の全般にわたり、「エージェント」
と言う語は、「アクセスルータ」または「ルータ」と言
う語と交換して使われうる。同じように、「エージェン
トディスカバリ」は「近隣ディスカバリ」と、「エージ
ェントソリシテーション」は「ルータソリシテーショ
ン」と、「登録要求」は「バインディング更新要求」
と、交換して使われうる。特に、「エージェント」と
「ルータ」と「アクセスルータ」と言う語は合わせて、
本出願において、「モビリティサービス提供ノード」と
言う。
【0020】データネットワーク中で、2種類のレベル
のハンドオフプロセスが考えられている。最初のレベル
のハンドオフは、マクロレベルハンドオフ、つまりIP
ハンドオフ、またはレイヤ3(L3)ハンドオフであ
り、モバイルノードが、あるエージェント配下の無線サ
ブネットワークから他のエージェント配下のサブネット
ワークへ接続点を変更するような、モバイルノードの位
置の変化が関係する。この様に、L3ハンドオフの間
に、モバイルノードのネットワークリンクが必ず変わ
る。もう1つのレベルは、マイクロレベルハンドオフ、
またはレイヤ2(L2)ハンドオフであり、モバイルノ
ードが同一のAPネットワーク内で位置を変更すること
に関していて、モバイルノードのネットワークリンクは
変わらず、モバイルノードの無線リンクが変更になる。
L2ハンドオフは無線セル方式通信ネットワークにおい
て標準的なものである。
【0021】図1は、標準モバイルIPL3ハンドオフ
プロセスを簡略に示す図である。ネットワーク100
は、モバイルIPv4に対応したIPデータネットワー
クである。なおIPv4を使用するのは例示のためであ
る。ネットワーク100は、他の通信プロトコル(例え
ばIPv6など)を使用しても良い。モビリティエージ
ェント(HA、FA1、FA2、FA3)が、ゲートウ
ェイ(図示せず)を介してネットワーク100へ接続さ
れている。これらのモビリティエージェントは、既に説
明したように、複数のAP(図示せず)からなるサブネ
ットを配下に置いている。
【0022】モバイルノード(MN)は、現在FA1に
よるサブネット内の開始位置Aにいて、中間位置Bを経
由して位置Cに移動している。MNは、HA配下のサブ
ネットに最初いたので、HAから与えられたホームIP
アドレスをずっと使うことになる。しかし、HAのサブ
ネットから離れたFA1のサブネット内に現在いるの
で、MNは一時的にFA1から与えられた気付アドレス
によってアドレス指定される。MNが前にFA1に関し
て行ったモバイルIP登録プロセスの結果、HA内にこ
の気付アドレスがバインディング情報として登録されて
いる。従って、MN宛のデータは、HAが途中で受け取
り、FA1にトンネル転送されて、FA1からMNに転
送される。MNからのデータは、HA経由にしても、宛
先に直接送っても良い。
【0023】MNが開始位置Aから中間位置Bの方へ移
動するにしたがい、FA1からの無線が届かなくなる位
置が来る。MNはFA1配下のサブネットワークを出
て、FA2配下のサブネットワークに入る。MNが中間
位置Bを過ぎると、L2トリガが発せられ、MN、FA
1、FA2にMNのL2ハンドオフがすぐに起こる旨の
通知がされる。好ましくは、MNがFA1とのリンクを
失う充分前にトリガが発せられるのが良い。これはMN
がFA1とのリンクを失う前にFA2へのハンドオフを
終えることができるようにするためである。MNはFA
2へのL2ハンドオフを終えると、FA2によるサブネ
ット内で無線リンクを持つことになる。また、MNがF
A2のサブネットに入るとすぐに、MNはFA2からエ
ージェント広告を受信し始める。FA2からのエージェ
ント広告により、MNはFA2配下のサブネット内で現
在稼動していると知ることができる。
【0024】MNがさらに目的位置Cへと向かうにつれ
て、MNはL3ハンドオフ、すなわちFA2に関する標
準モバイルIP登録を行う。この登録プロセスの始め
に、MNはFA2からのエージェント広告から気付アド
レスを取り出す。MNは次に、この気付アドレスとMN
がしばらく使用するホームIPアドレスとを含んだ登録
要求をFA2経由でHAに送り、新しい気付アドレスを
登録する。HAは、これに応答して、自身のキャッシュ
内のMNのバインディング情報を更新する。そしてMN
にFA2経由で登録応答を送る。これにより、L3リン
クがMNとFA2の間で確立される。これ以降、MNの
ホームIPアドレス宛に送られるパケットは、HAが受
け取って、HAからFA2にトンネル転送され、FA2
からMNに送られる。
【0025】なお、この標準モバイルIP登録の間、M
Nがデータを送受信できない期間が発生する。この期
間、つまりMNがFA1との無線通信ができなくなって
から、FA2へのL3ハンドオフが終わるまでのことを
ハンドオフ遅延と呼ぶ。このハンドオフ遅延の原因とな
るものに、MNが新しいエージェントを発見すること
と、HAでの更新処理と、そして恐らく最も大きな原因
である、HAとFA2(これらはおそらく他のネットワ
ークを介して分け隔てられている)との間での登録要求
と返答メッセージの伝送にかかる時間とがある。標準モ
バイルIP登録プロセスによるハンドオフ遅延は、リア
ルタイム通信や遅延に敏感な通信が許容することができ
るものより大きくなりうる。
【0026】本発明は、プリL2ハンドオフモバイル起
動トンネリングハンドオフ(Pre−MIT)と呼ぶハ
ンドオフ方法を提供する。図2は、本発明の一実施形態
によるIPv4/IPv6のためのPre−MITを図
示している。図2には、2つのFA(またはAR)が図
示されている。これらFAは、既に述べた様に、それぞ
れサブネットを有している。MNは、旧FA(ソース)
に関して登録され、旧FAを介してデータの送受信をし
ている。MNは現在旧FAによるサブネット内を移動し
ている。MNが旧FAサブネット内のある点にまで来る
と、MNは、候補フォーリンエージェントが最低1つ見
つかったと通知するL2トリガを受信する(ステップ2
01)。
【0027】L2トリガと言うのは、あるイベントが起
こるもしくは起こりそうであると言うことを表した、レ
イヤ2から送られる通知のいわば総称である。本発明に
おいて考えられているL2トリガには3種類ある。第1
のトリガは、少なくとも1つの候補が見つかったと通知
するトリガである。第2のトリガは、リンクダウントリ
ガと呼ばれ、MNと旧FAがその間に有していたL2の
通信リンクが失われたということをMNと旧FAに通知
する。第3のトリガは、リンク確立トリガと呼ばれ、M
Nと新FA(もしくはターゲット)に、MNと新FAの
間に新たなL2リンクが確立したということを通知す
る。本発明においては、L2トリガは特定のL2信号に
関連していたりしないが、無線リンクプロトコルとして
広く利用可能である(もしくは可能であろう)L2情報
に基づいている。よって、トリガは様々な方法で実装さ
れうる。例えば、トリガが発せられたら呼び出されるコ
ールバック関数を、IPスタックが登録することを、L
2ドライバが許可するようにしても良い。オペレーティ
ングシステムが、スレッドにシステムコールを実行させ
て適切なトリガを要求させても良い。トリガは、トリガ
通知とパラメータ情報を、L2かL3で新APと旧AP
との間を転送する為のプロトコルを含んでいても良い。
また、トリガ情報は、IPスタックにとって、帯域外通
信として、ドライバからオペレーティングシステムカー
ネル内で利用可能であっても良い。また、トリガは、も
し旧FA、新FA、無線アクセスネットワーク(RA
N)および無線ネットワークコントローラ(RNC)の
エンティティがL2トリガを発することができるなら
ば、それらのいずれから来るのでも良い。ここでRNC
とは、旧FAか新FAによるサブネットにサービスを提
供するものである。
【0028】図2のステップ201に戻って説明を続け
る。ステップ201でMNは、最低1つの候補ノードが
見つかったと通知するL2トリガを受ける。このL2ト
リガがどの様に生成されたか、およびどこからこのトリ
ガが来たかにかかわらず、MNが旧FAとのL2接続を
失う充分前に、トリガが発せられなければならない。L
2トリガを発するタイミングとして最も早いと考えられ
るのは、MNが近隣のFAからのL2パイロットビーコ
ン信号を検出する時である。本実施形態では、MN内の
レイヤ2は、近隣のFAからL2ビーコン信号に気が付
いたらすぐに、L2トリガを生成する。L2トリガによ
って、MNは自身にトリガをかけて、本発明によるPr
e−MITに進める。
【0029】図3に示される様に、旧FAは3つのフォ
ーリンエージェントFA1、FA2、FA3によるサブ
ネットに囲まれていると仮定する。さらに、FA1、F
A2、FA3からのパイロットビーコン信号は全てMN
に届き、MNがこれら3つ全てのフォーリンエージェン
トを候補エージェントと認めることができるほど、これ
らのパイロットビーコン信号の強度は強いと仮定する。
ここで、MNはビーコン信号を使って、ターゲットつま
り新フォーリンエージェントの選択は行わない。しかし
MNは、ビーコン信号を使って、フォーリンエージェン
トFA1、FA2、FA3を発見することは行う。フォ
ーリンエージェントが異なるアクセス技術を使用してい
ても、MNはこれらを行うことができるべきである。ま
た、MNの旧FAからのL2ハンドオフが差し迫ったた
ものになる充分前に、フォーリンエージェントFA1、
FA2、FA3の発見はされるべきである。しかし、M
Nがこれら3つのフォーリンエージェントを発見する時
は、どのフォーリンエージェントにMNがハンドオフす
ると決定するのにまだ早すぎてできない。本発明におい
ては、MNは、自身がどのフォーリンエージェントにハ
ンドオフするかの決定はしない。近隣のフォーリンエー
ジェントが異なるアクセス技術を使用しているときは、
このような決定はしばしば不可能である。よって本発明
において、MNはターゲットエージェントによるサブネ
ットに入るまで、MNはフォーリンエージェントの身元
を知らない。
【0030】MNは、3つのフォーリンエージェントF
A1、FA2、FA3が候補エージェントとして見つか
ったと知らせるL2トリガによってトリガされると、モ
バイルハンドオフ要求(HReq(m))を準備して旧
FAに送信する(ステップ202)。
【0031】このHReq(m)は、アドレスフィール
ドを有していて、このアドレスフィールドには、候補フ
ォーリンエージェントのリンクレイヤアドレスすなわち
L2識別子(例えばL2アドレス)が含まれている。F
A1、FA2、FA3が、候補フォーリンエージェント
として見つけられたので、MNから旧FAに送られるH
Req(m)のアドレスフィールドには、これらの3つ
のL2識別子(すなわちFA1、FA2、FA3のL2
識別子)が含まれている。MNは、これらのFAから受
信したパイロットビーコン信号から、これらのL2識別
子を得るようにしても良い。もしこれらFAからのエー
ジェント広告がMNに届くならば、MNは、これらFA
のL3アドレスすなわちIPアドレスを得ることができ
る。
【0032】本実施形態において、旧FAを含むフォー
リンエージェントは、近隣エージェントディスカバリ
を、すなわちインターネットドラフト「一般アクセスル
ータディスカバリ:draft−funato−sea
moby−gaard−00.txt」に開示されてい
るディスカバリメカニズムを、実行することができると
仮定されている。この近隣エージェント発見メカニズム
により、あるエージェントは、近隣の他のエージェント
を同定することができる。このとき、地理的に近いエー
ジェントが同じアクセス技術を使うのか、異なるアクセ
ス技術を使うのかは関係ない。よって、旧FAは、近隣
エージェントディスカバリを行い、このディスカバリの
結果により、旧FAは、近隣のFAのIPアドレスをL
2識別子に関連付けたテーブルを持っていると仮定す
る。この様に、旧FA内のテーブルにより、FA1、F
A2、FA3のIPアドレスとL2識別子が特定され
る。
【0033】MNからHReq(m)を受信すると、旧
FAは、アドレスフィールドに格納されているFA1、
FA2、FA3の識別子を抽出する。もしアドレスフィ
ールドの識別子がL2識別子ならば、旧FAはL2識別
子に対応するL3アドレスをテーブルから探す。旧FA
はそれから、ソースエージェントハンドオフ要求(HR
eq(s))を生成して、候補FA(すなわちFA1、
FA2、FA3)の各々に送る(ステップ203)。H
Req(s)を旧FAから受信すると、FA1、FA
2、FA3は、この要求に付加された拡張部を見て、M
Nが旧FAからFA1、FA2、FA3のうち1つにハ
ンドオフすると知る。これに応答して、FA1、FA
2、FA3は、旧FAにハンドオフ返答(HRply
(t))を送り返す(ステップ204)。これによっ
て、旧FAとFA1、FA2、FA3の各々との間にト
ンネルが確立される。図3にこれらのトンネルT1、T
2、T3が示されている。これらのトンネルは、単方向
で、旧FAからこれら候補FAへのデータ転送のみに使
用されても良い。もしくは、トンネルは双方向で、旧F
Aとこれら候補FA間のデータ交換されても良い。候補
FAからのハンドオフ返答は、旧FAによりMNに転送
される(ステップ205)。
【0034】本発明は、またモバイルIPv6で使用し
ても良い。モバイルIPv6においては、旧フォーリン
エージェント(旧FA)と新フォーリンエージェント
(新FA)は、旧アクセスルータ(旧AR)と新アクセ
スルータ(新AR)とにそれぞれなる。IPv6のPr
e−MITの基本プロトコルと、既に説明したIPv4
のPre−MITの基本プロトコルとの間に基本的に差
はない。これら2つの間の差異は、主にハンドオフ処理
の実施に使われるL3メッセージにある。モバイルIP
v6において、HReq(m)は、HI(m)であり、
HReq(s)は、HI(s)であり、HRply
(t)はHACKである。
【0035】図2の説明に戻る。旧FAとMNとの間に
L2リンクが残っている限り、旧FAとFA1、FA
2、FA3の各々との間に確立されたトンネルは使われ
ない。旧FAとMNとの間のL2リンクが失われたらす
ぐに、旧FAは、トンネルを使用して、データをFA
1、FA2、FA3に転送し始める。これらのトンネル
は、MNがリンクを確立するフォーリンエージェント
(新FAすなわちターゲットFA)へのトンネル1つを
除いて最後には除去される。しかし、トンネルを除去す
るタイミングは、旧FAとMNとの間のリンクが失われ
るのが、MNと新FA(候補FAのうちの1つ)との間
のリンクが確立する前か後かによって変わる。
【0036】リンクを失う前にリンク確立 図4は、本発明の一実施形態によるプロセスを示すフロ
ーチャートであり、ここでは、古いリンクが失われる前
に新たなリンクが確立している。古いリンクが失われる
と、MNと旧FAの両方は、リンクダウントリガ(L2
トリガ)によって知らされる。同様に、新たなリンクが
確立すると、MNと新FAの両方は、リンク確立トリガ
(L2トリガ)によって知らされる。MNと旧FAとの
間の古いリンクが失われる前に、MNと、FA1、FA
2、FA3のうちの1つとの間にリンクが確立すると仮
定する。この場合、リンク確立トリガによって、MN
は、新FAと無線リンクが確立したことを知る(ステッ
プ401)。すると、MNは新FA(すなわちFA1、
FA2、FA3のうちどれか)の身元を判定する(ステ
ップ402)。MNがリンクを確立したエージェントの
身元を判定する方法は、いくつかある。1つの方法とし
ては、そのエージェントからのエージェント広告を受信
することである。エージェント広告には、送信している
エージェントの身元を表す情報が含まれている。ステッ
プ403において、MNは旧FAに、MNがリンクを確
立した新FAの身元に関して知らせる。旧FAとのリン
クが残っている場合、MNは、新FAの身元を直接旧F
Aに知らせる。この時までに、旧FAとのリンクが失わ
れている場合、MNは新FAに旧FAに知らせるように
要求する。MNから通知を受けて、旧FAは、新FAへ
のトンネルはそのままにして、他のフォーリンエージェ
ントへのトンネルを除去する(ステップ404)。
【0037】MNと旧FAとの間のリンクが失われたら
(ステップ405)、旧FAは、トンネルを使用して、
MNへデータを転送し始める(ステップ406)。MN
と旧FAとの間のリンクは、ステップ401の後のプロ
セスの中のいつでも失われうる。MNと旧FAとの間の
リンクがステップ401とステップ404の間で失われ
たら、旧FAは、トンネルを使用して候補フォーリンエ
ージェントの全てにデータを転送する。なおこの転送は
新FAについて通知があるまでである。ステップ404
の後にMNと旧FAとの間のリンクが失われたら、旧F
Aは、身元を通知された新FAのみにデータを転送す
る。本実施形態において、MNは旧FAとのリンクを落
とすことができる。よって、ステップ404の後までM
Nと旧FAとの間のリンクが残っている場合、新FAと
のリンクが安定したもしくはすぐに安定しそうだとMN
が判定した場合に、MNは、MNと旧FAとの間のリン
クを落とす。
【0038】旧FAとのトンネルがのこっていれば、M
Nは、新FAのサブネットにいる時も、旧FAからデー
タを受信することができる。このように、旧FAと新F
Aとの間のトンネルにより、MNは、新FAのサブネッ
トにいる時も、データ通信用に、旧FAを使い続けるこ
とができる。これにより、ハンドオフ遅延の可能性とな
る要因を取り除くことができ、またリアルタイムアプリ
ケーションへの影響を減らしながら、新しい接続点での
サービス確立を素早く行うことができる。MNは、最終
的には図1に示す正式モバイルIP登録を、新FAとの
L2リンクを確立した後に行わなければならない。しか
し、これはMNが要求すれば遅らせることができる。M
Nが登録を行うまで、新FAと旧FAは、MNが接続を
持続することができるように、要求に応じてトンネルを
確立したり移動したりする。
【0039】リンクを失った後にリンク確立 図5は、本発明の一実施形態によるプロセスを示す図で
ある。この図では、古いリンクが失われた後に新しいリ
ンクが確立している。MNと旧FAとの間のリンクが失
われる(ステップ501)前に、旧FAは、トンネルを
使用して候補フォーリンエージェントの全てにデータを
転送し始める(ステップ502)。旧FAから転送され
るデータは、全ての候補フォーリンエージェントにおい
て、バッファされる。ステップ502の少し後、MNと
候補フォーリンエージェントのうちの1つとの間にリン
クが確立する(ステップ503)。MNは、リンクが確
立したフォーリンエージェントを判定する(ステップ5
04)。MNは次に、MNと新FAとの間にリンクが確
立したと言うことを旧FAに通知するように、新FAに
要求する(ステップ505)。新FAからこの通知を受
けて、旧FAは、他のエージェントとのトンネルを全て
除去する(ステップ506)。MNは、新FAから、バ
ッファされていたデータと旧FAから転送されたデータ
を受信する。他の方法として、旧FAとMNとのリンク
が失われた後から、MNと新FAとの間のリンクが確立
するまで、旧FAがMN宛のデータをバッファしても良
い。この場合、旧FAが新FAの身元の通知を受けた
ら、旧FAは、他のフォーリンエージェントとのトンネ
ルを除去して、バッファしていたデータと新しく来たデ
ータを、トンネルを使用して新FAに転送し始める。
【0040】本発明の好適な実施形態を説明したが、以
上の説明は例示のためであり、本発明を限定しようとす
るためのものではない。当業者であれば、発明の新規性
と有利な特徴を保ちながら、発明の精神から逸脱せずに
変更や追加をすることができることを理解することがで
きるであろう。以上から、本発明の範囲は、正しく理解
された特許請求の範囲のみによって決まる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ハンドオフ遅延を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 標準モバイルIP登録プロセスを簡略に示し
ている図である。
【図2】 本発明の一実施形態によるIPv4のための
Pre−L2ハンドオフモバイル起動トンネリングハン
ドオフ(Pre−MIT)を示した図である。
【図3】 図2の実施形態において仮定されている状況
を示す図である。
【図4】 本発明の一実施形態によるPre−MITの
タイミングを示すフローチャートであり、古いリンクが
失われる前に新たなリンクが確立している。
【図5】 本発明の一実施形態によるPre−MITの
タイミングを示すフローチャートであり、古いリンクが
失われた後に新しいリンクが確立している。
【符号の説明】 100・・・IPv4ネットワーク、MN・・・モバイ
ルノード、HA・・・ホームエージェント、FA1、F
A2、FA3・・・フォーリンエージェント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 10/185344 (32)優先日 平成14年6月28日(2002.6.28) (33)優先権主張国 米国(US) (72)発明者 ヨングジュン エル グオン アメリカ合衆国、カリフォルニア州 94043、マウンテンビュー、113 エストラ ーダ ドライブ (72)発明者 フナト ダイチ アメリカ合衆国、カリフォルニア州 94041、マウンテンビュー、800 ハイスク ールウェイ、#303 (72)発明者 フー グアンルイ アメリカ合衆国、カリフォルニア州 94086、サニーヴェイル、204 ノース フ ランシス ストリート (72)発明者 タケシタ アツシ アメリカ合衆国、カリフォルニア州 94087、サニーヴェイル、966 ミケランジ ェロ ドライブ Fターム(参考) 5K030 HA08 HC09 JL01 LB09 5K067 AA14 AA22 BB04 BB21 DD19 DD34 DD36 DD51 EE02 EE10 EE16 EE24 JJ39

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソースノードとターゲットノードとの間
    で遅延の少ないハンドオフを実行する方法において、 モバイルノード、ソースノード、およびターゲットノー
    ドのうち少なくとも1つをトリガして、ハンドオフプロ
    セスを開始するトリガ過程と、 前記ソースノードに最低1つの候補ノードを特定し示す
    候補ノード特定過程と、 前記モバイルノードが前記ソースノードからのレイヤ2
    ハンドオフを終える前に、前記ソースノードと前記最低
    1つの候補ノード全てとの間にトンネルを確立するトン
    ネル確立過程と、 前記最低1つの候補ノードから1つのターゲットノード
    を特定するターゲットノード特定過程と、 前記トンネル確立過程において確立したトンネルのう
    ち、ターゲットノード特定過程において特定された前記
    1つのターゲットノード用のトンネル以外のトンネルを
    除去する過程とを有し、 前記モバイルノードが前記ソースノードから前記ターゲ
    ットノードへのレイヤ2ハンドオフを終えた後、前記タ
    ーゲットノードに関したIP経路更新を行う前に、前記
    1つのターゲットノード用の前記トンネルを使用して、
    前記モバイルノードが前記ターゲットノードを介して前
    記ソースノードとのデータ通信を続けることを特徴とす
    る方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法において、 前記モバイルノードがトリガされて、前記ハンドオフプ
    ロセスが開始することを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の方法において、 前記モバイルノードは最低1つの候補ノードの存在を知
    ったら、自身にトリガして、ハンドオフプロセスを開始
    することを特徴とする方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の方法において、 候補ノードから信号が送信されていることが、そのノー
    ドの存在を前記モバイルノードに通知するために機能す
    ることを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の方法において、 前記候補ノードから送信される前記信号は、レイヤ2パ
    イロットビーコン信号であることを特徴とする方法。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の方法において、 ターゲットノード特定過程は、前記モバイルノードと前
    記ターゲットノードとの間のリンクが確立したことによ
    り開始されることを特徴とする方法。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の方法において、 ターゲットノード特定過程において、前記モバイルノー
    ドは前記ターゲットノードの身元を前記ソースノードに
    知らせることを特徴とする方法。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の方法において、 ターゲットノード特定過程において、前記ターゲットノ
    ードが自身の身元を前記ソースノードに知らせることを
    特徴とする方法。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の方法において、 前記ソースノードは、自身と前記モバイルノードとの間
    のリンクが失われたことをトリガとして、トンネル確立
    過程で確立された前記トンネルを使用して、候補ノード
    特定過程で特定された前記最低1つの候補ノードの1つ
    以上に、データを転送し始めることを特徴とする方法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の方法において、 トンネル確立過程とターゲットノード特定過程との間
    に、前記ソースノードと前記モバイルノードとの間のリ
    ンクが失われたら、前記ソースノードは、候補ノード特
    定過程で特定された前記最低1つの候補ノードの全てに
    データを転送し始めることを特徴とする方法。
  11. 【請求項11】 請求項9に記載の方法において、 前記ソースノードと前記モバイルノードとの間のリンク
    がターゲットノード特定過程の後に失われたら、前記ソ
    ースノードは、ターゲットノード特定過程で特定された
    前記ターゲットノードへデータを転送し始めることを特
    徴とする方法。
  12. 【請求項12】 請求項9に記載の方法において、 トンネル確立過程とターゲットノード特定過程との間
    に、前記ソースノードと前記モバイルノードとの間のリ
    ンクが失われたら、前記ソースノードは、前記モバイル
    ノード宛のデータをターゲットノード特定過程の後まで
    バッファして、ターゲットノード特定過程後にターゲッ
    トノード特定過程で特定された前記ターゲットノード
    へ、バッファしたデータとその後のデータを転送し始め
    ることを特徴とする方法。
  13. 【請求項13】 モバイルノードがソースノードとター
    ゲットノードとの間を少ない遅延でハンドオフを実行す
    るための通信システムにおいて、 ハンドオフプロセスを開始するためのトリガを、モバイ
    ルノード、ソースノード、およびターゲットノードのう
    ち少なくとも1つにかけるトリガソースを有し、 前記モバイルノードは、前記ソースノードに最低1つの
    候補ノードを特定し示して、さらに前記最低1つの候補
    ノードの中から1つの候補ノードを特定し、 前記モバイルノードが前記ソースノードからのレイヤ2
    ハンドオフを終える前に前記ソースノードと前記最低1
    つの候補ノードとの間にトンネルを確立して、前記モバ
    イルノードが前記最低1つの候補ノードから1つのター
    ゲットノードを特定した後に、前記1つのターゲットノ
    ード用のトンネル以外のトンネルを除去して、 前記モバイルノードが前記ソースノードから前記ターゲ
    ットノードへのレイヤ2ハンドオフを終えた後で、前記
    ターゲットノードに関したIP経路更新を行う前に、前
    記特定されたターゲットノード用の前記トンネルを使用
    して、前記モバイルノードが前記ターゲットノードを経
    由して前記ソースノードとのデータ通信を続けることを
    特徴とする通信システム。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載のシステムにおい
    て、 前記トリガソースが前記モバイルノードをトリガし、前
    記ハンドオフプロセスが開始することを特徴とする通信
    システム。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載のシステムにおい
    て、 前記トリガソースは前記モバイルノード内にあり、前記
    トリガソースが最低1つの候補ノードの存在を知った
    ら、前記トリガソースは前記モバイルノードにトリガを
    かけ、前記ハンドオフプロセスが開始することを特徴と
    する通信システム。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載のシステムにおい
    て、 候補ノードから信号が送信されていることが、その候補
    ノードの存在を前記モバイルノードに通知するために機
    能することを特徴とする通信システム。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載のシステムにおい
    て、 前記候補ノードから送信される信号は、レイヤ2パイロ
    ットビーコン信号であることを特徴とする通信システ
    ム。
  18. 【請求項18】 請求項13に記載のシステムにおい
    て、 前記モバイルノードと1つターゲットノードとの間にリ
    ンクが確立したことにより、前記モバイルノードをトリ
    ガされて、前記モバイルノードは前記最低1つの候補ノ
    ードからターゲットノードを1つ特定することを特徴と
    する通信システム。
  19. 【請求項19】 請求項13に記載のシステムにおい
    て、 前記モバイルノードは前記ターゲットノードの身元を前
    記ソースノードに知らせることを特徴とする通信システ
    ム。
  20. 【請求項20】 請求項13に記載のシステムにおい
    て、 前記ターゲットノードが自身の身元を前記ソースノード
    に知らせることを特徴とする通信システム。
  21. 【請求項21】 請求項13に記載のシステムにおい
    て、 前記ソースノードと前記モバイルノードとの間のリンク
    が失われたことをトリガとして、前記ソースノードは、
    前記トンネルを使用して、前記最低1つの候補ノードの
    1つ以上にデータを転送し始めることを特徴とする通信
    システム。
  22. 【請求項22】 請求項21に記載のシステムにおい
    て、 前記ソースノードが自身と前記最低1つの候補ノードの
    各々との間にトンネルを確立した後で、前記モバイルノ
    ードが前記最低1つの候補ノードから1つのターゲット
    ノードを特定する前に、前記モバイルノードと前記ソー
    スノードとの間のリンクが失われたら、前記ソースノー
    ドは、前記最低1つの候補ノードの全てにデータを転送
    し始めることを特徴とする通信システム。
  23. 【請求項23】 請求項21に記載のシステムにおい
    て、 前記モバイルノードが前記1つのターゲットノードを特
    定した後に、前記ソースノードと前記モバイルノードと
    の間のリンクが失われたら、前記ソースノードは、ター
    ゲットノード特定過程で特定された前記ターゲットノー
    ドへデータを転送し始めることを特徴とする通信システ
    ム。
  24. 【請求項24】 請求項21に記載のシステムにおい
    て、 前記ソースノードが自身と前記最低1つの候補ノードの
    各々との間にトンネルを確立した後で、前記モバイルノ
    ードが前記最低1つの候補ノードから1つのターゲット
    ノードを特定する前に、前記ソースノードと前記モバイ
    ルノードとの間のリンクが失われたら、前記ソースノー
    ドは、前記モバイルノード宛のデータを、前記モバイル
    ノードが前記1つのターゲットノードを特定するまでバ
    ッファして、前記1つのターゲットノードへ、バッファ
    したデータとその後のデータを転送し始めることを特徴
    とする通信システム。
  25. 【請求項25】 モバイルノードがソースノードとター
    ゲットノードとの間を少ない遅延でハンドオフを実行す
    るためのモバイルノードにおいて、 ハンドオフを開始するためにモバイルノードをトリガす
    るトリガソースと、 前記ソースノードと前記最低1つの候補ノードの各々と
    の間に、前記モバイルノードが前記ソースノードからの
    レイヤ2ハンドオフを終える前に、トンネルを確立する
    前記ソースノードに最低1つの候補ノードを特定する特
    定部と、 最低1つの候補ノードから1つのターゲットノードを特
    定して、前記1つのターゲットノード用のトンネル以外
    のトンネルを除去する前記ソースノードに身元を通知す
    るターゲットノード特定部とを有し、 前記モバイルノードが前記ソースノードから前記1つの
    ターゲットノードへのレイヤ2ハンドオフを終えた後
    で、前記ターゲットノードに関したIP経路更新を行う
    前に、前記ターゲットノード用の前記トンネルを使用し
    て、前記モバイルノードが前記ターゲットノードを経由
    して前記ソースノードとのデータ通信を続けることを特
    徴とするモバイルノード。
  26. 【請求項26】 請求項25に記載のモバイルノードに
    おいて、 前記モバイルノードが最低1つの候補ノードの存在を知
    ったら、前記トリガソースは、前記モバイルノードをト
    リガし、前記ハンドオフプロセスが開始することを特徴
    とするモバイルノード。
  27. 【請求項27】 請求項26に記載のモバイルノードに
    おいて、 候補ノードから信号が送信されていることが、そのノー
    ドの存在を前記モバイルノードに通知するために機能す
    ることを特徴とするモバイルノード。
  28. 【請求項28】 請求項27に記載のモバイルノードに
    おいて、 前記候補ノードから送信される信号は、レイヤ2パイロ
    ットビーコン信号であることを特徴とするモバイルノー
    ド。
  29. 【請求項29】 請求項25に記載のモバイルノードに
    おいて、 前記モバイルノードと前記1つのターゲットノードとの
    間のリンクが確立したことが、前記検出器をトリガし
    て、前記検出器は前記1つのターゲットノードを特定す
    ることを特徴とするモバイルノード。
  30. 【請求項30】 請求項25に記載のモバイルノードに
    おいて、 前記モバイルノードは前記ターゲットノードの身元を前
    記ソースノードに知らせることを特徴とするモバイルノ
    ード。
  31. 【請求項31】 請求項25に記載のモバイルノードに
    おいて、 前記ターゲットノードが自身の身元を前記ソースノード
    に知らせることを特徴とするモバイルノード。
  32. 【請求項32】 請求項25に記載のモバイルノードに
    おいて、 前記ソースノードと前記モバイルノードとの間のリンク
    が失われたことによって、前記ソースノードはトリガさ
    れ、前記ソースノードは、前記トンネルを使用して、前
    記最低1つの候補ノードの1つ以上にデータを転送し始
    めることを特徴とするモバイルノード。
  33. 【請求項33】 請求項32に記載のモバイルノードに
    おいて、 前記ソースノードが自身と前記最低1つの候補ノードの
    各々との間にトンネルを確立した後で、前記ターゲット
    ノード特定部が前記1つのターゲットノードを特定する
    前に、前記ソースノードと前記モバイルノードとの間の
    リンクが失われたら、前記ソースノードは、最低1つの
    候補ノードの全てにデータを転送し始めることを特徴と
    するモバイルノード。
  34. 【請求項34】 請求項32に記載のモバイルノードに
    おいて、 前記ソースノードと前記モバイルノードとの間のリンク
    が、前記ターゲットノード特定部が前記ターゲットノー
    ドを特定した後に失われたら、前記ソースノードは、前
    記1つのターゲットノードへデータを転送し始めること
    を特徴とするモバイルノード。
  35. 【請求項35】 請求項32に記載のモバイルノードに
    おいて、 前記ソースノードが自身と前記最低1つの候補ノードの
    各々との間にトンネルを確立した後で、前記ターゲット
    ノード特定部が前記1つのターゲットノードを特定する
    前に、前記ソースノードと前記モバイルノードとの間の
    リンクが失われたら、前記ソースノードは、前記モバイ
    ルノード宛のデータを、前記モバイルノードが前記1つ
    のターゲットノードを特定するまでバッファして、前記
    1つのターゲットノードへ、バッファしたデータとその
    後のデータを転送し始めることを特徴とするモバイルノ
    ード。
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