JP2003207282A - トラップ装置 - Google Patents

トラップ装置

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JP2003207282A
JP2003207282A JP2002003666A JP2002003666A JP2003207282A JP 2003207282 A JP2003207282 A JP 2003207282A JP 2002003666 A JP2002003666 A JP 2002003666A JP 2002003666 A JP2002003666 A JP 2002003666A JP 2003207282 A JP2003207282 A JP 2003207282A
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container
refrigerant
support shaft
trap device
inner tank
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JP2002003666A
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English (en)
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Masatomo Nakamura
雅知 中村
Kenjiro Sato
健二郎 佐藤
Noriyuki Matsumoto
則幸 松本
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Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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Publication date
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  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
  • Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス流中の固化温度や液化温度の低い物質も
確実に回収でき、回転部に対するシールも1個所で済む
トラップ装置を提供する。 【解決手段】 一方の側壁部にガス流入口4をそなえ他
方の側壁部にガス流出口5をそなえ頂部を蓋板3で閉鎖
された外槽2と、外槽2内に配置されて冷却媒体Cを収
容する有底円筒状の容器部11の上部に支軸部12を突
設して成り、蓋板3を貫通する支軸部12を蓋板3に回
転自在に支持された内槽10と、支軸部12を回転駆動
する回転駆動装置20と、容器部11に収容された冷却
媒体C内に浸漬された熱交換器30と、支軸部12を貫
通して設けられ、熱交換器30に冷媒Rを供給する供給
路31および該熱交換器から流出する吸熱した冷媒を排
出する排出路32、および容器部11に冷却媒体Cを供
給する供給口とを具備した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は気体中に含まれる
ミストまたは蒸発気化成分を、冷却により凝縮液化また
は固化させて回収するトラップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば産業廃棄物を真空下で加熱して
金属などの有用物質を回収するのに用いられる真空加熱
炉や、金属粉末の焼結品を製造する真空焼結炉などの真
空加熱装置においては、真空ポンプに至る排気系路中
に、排ガス流を冷却して該ガス中の蒸発成分を液化ある
いは固化させて回収するトラップ装置が設けられる。
【0003】この真空加熱炉用のトラップ装置として
は、たとえば特開平10ー287933号公報に開示さ
れているように、排ガス流に直交する水平方向に延びる
水冷式回転ローラと、この回転ローラと平行に配置され
た回転式のスクレーパをそなえた回収装置があるが、上
記回転ローラは水冷式のため表面温度が0℃以上であ
り、蒸気亜鉛の回収はできるとしても、この亜鉛より固
化温度の低い物質の回収は効率よくおこなうことは困難
であり、また真空焼結炉の排ガス中に含まれる樟脳など
のバインダ蒸発成分も、亜鉛よりは固化温度が大巾に低
いため、上記回収装置では回収が困難である。そして排
ガス中に含まれる未回収成分は、真空ポンプ部において
固化して真空ポンプ故障の原因となる。
【0004】また上記回収装置においては、回転ローラ
は両端部がケーシングを貫通しているため、この2個所
の貫通部において回転ローラとケーシング間を真空シー
ルする必要があり、構造上および保守上、好ましくな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上記従来の
問題点を解決しようとするもので、排ガス流との接触面
を回転駆動しつつ低温に冷却・維持でき、ガス流中の固
化温度や液化温度の低い物質も確実に回収でき、回転部
に対するシールも1個所で済むトラップ装置を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載のトラップ装置は、一方の側壁部にガス
流入口をそなえるとともに他方の側壁部にガス流出口を
そなえ頂部を蓋板で閉鎖された外槽と、前記外槽内に配
置されて冷却媒体を収容する有底円筒状の容器部の上部
に該容器部と同心の支軸部を突設して成り、前記蓋板を
貫通する前記支軸部を前記蓋板に回転自在に支持された
内槽と、前記支軸部を回転駆動する回転駆動装置と、前
記容器部に収容された冷却媒体内に浸漬された熱交換器
と、前記支軸部を貫通して設けられ、前記熱交換器に冷
媒を供給する供給路および該熱交換器から流出する吸熱
した冷媒を排出する排出路、および前記容器部に冷却媒
体を供給する供給口とを、具備したことを特徴とする。
【0007】請求項1記載の手段によれば、先ず内槽は
外槽の蓋部を貫通して片持状態で回転支持されているの
で、回転部と外槽とのシール部は1個所ですむ。そして
低温の冷媒(たとえば−60℃のフロン)を熱交換器に
供給して、この冷媒温度より凝固点の低い容器部内の冷
却媒体(たとえばエタノール)を介して、容器部の外面
を0℃以下の所望の低温に冷却・維持でき、回転駆動装
置により回転駆動されているこの低温の容器部外面との
接触により、外槽内に流入するガス流中のミストまたは
蒸発気化成分を冷却し凝縮液化または固化させて、外面
付着物として確実に回収できる。特に冷媒は熱交換器部
を流通させるだけでよいので、加圧状態の冷媒の使用に
対しても熱交換器部のみの耐圧強度を確保すればよく、
容器部は薄肉構造としてガス流に対する良好な冷却能力
を確保できるとともに、加圧冷媒を使用できるので、所
望の冷却温度を得るための冷媒を容易に選択採用でき
る。
【0008】また請求項2記載のトラップ装置は、一方
の側壁部にガス流入口をそなえるとともに他方の側壁部
にガス流出口をそなえ頂部を蓋板で閉鎖された外槽と、
前記外槽内に配置されて冷媒を収容する有底円筒状の容
器部の上部に該容器部と同心の支軸部を突設して成り、
前記蓋板を貫通する前記支軸部を前記蓋板に回転自在に
支持された内槽と、前記支軸部を回転駆動する回転駆動
装置と、前記支軸部を貫通して設けられ前記容器部に冷
媒を供給する供給路および該容器部から流出する吸熱し
た冷媒を排出する排出路とを、具備したことを特徴とす
る。
【0009】この請求項2記載の手段によれば、回転部
と外槽とのシール部は1個所ですむ点は請求項1の手段
と同じである。そして低温の冷媒(たとえば−190℃
の液体窒素)を内槽内に供給して容器部の外面を氷点以
下のかなりの低温に冷却・維持でき、この低温の容器部
外面との接触により、外槽内に流入するガス流中のミス
トまたは蒸発気化成分を冷却し凝縮液化または固化させ
て、外面付着物として確実に回収できる。また冷媒は内
槽に供給して熱交換器を介することなく直接容器部を冷
却するので、装置が簡潔である。
【0010】請求項1,2記載のトラップ装置は、ガス
流中の回収物質を液体の状態で回収する場合には格別の
付着物掻落し具を設けることなく使用できるが、請求項
1または2記載のトラップ装置において、請求項3記載
の発明のように、前記内槽の前記容器部の外面に沿って
上下方向に延び、先端縁部が前記外面に対して少量のす
きまをへだてた固定位置に保持される付着物掻落し具を
具備した構成とすれば、容器部の外面に固化した付着物
を、付着物掻落し具により掻落して容器部の外面をガス
流に対する冷却能力の高い状態に維持でき、また内槽を
回転駆動するだけでこの掻落しができ付着物掻落し具の
回転駆動は不要なので、装置の構造が簡潔で保守も容易
である。
【0011】上記請求項3記載のトラップ装置における
付着物掻落し具は、たとえば外槽の内面部に取付けるこ
とにより固定位置に保持させてもよいが、請求項4記載
のトラップ装置のように、前記内槽の上部および下部に
おいて基部が該内槽の回転中心軸線のまわりに回転自在
に支持され側方に延びる上部アームと下部アームによ
り、前記付着物掻落し具が保持され、前記外槽に前記内
槽回転時に前記掻落し具を所定の停止位置に保持するス
トッパを設けた構成とすれば、上部アームおよび下部ア
ームに対して付着物掻落し具を位置決め調節することに
より、該掻落し具は内槽の回転中心、従って容器部の外
面に対して位置決めされるので、容器部外面と掻落し具
の先端縁部とのすきまの調節が容易であるとともに、容
器部外面の全周だけでなく上下方向に対しても上記すき
まを所望の一定量に調節して、容器部外面各部に対して
均一な付着物掻落しをおこなうことができる。
【0012】またこの発明は、大気圧に近い圧力の処理
室からの排気系内に設置するトラップ装置にも適用でき
るものであるが、請求項5記載の発明のように、請求項
1〜4記載のトラップ装置が、真空処理室から真空ポン
プに至る真空排気系内に設置されるトラップ装置である
場合には、排ガス中の固化成分回収不足により未回収成
分が真空ポンプ部で固化して真空ポンプが故障するのを
防止できるとともに、回転部と外槽との真空シール部が
1個所で済み、装置の構造が簡潔であり、損耗しやすい
真空シール部の点検・保守が容易である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下図1〜図3に示す第1例によ
り、この発明の実施の形態を説明する。図中、1はトラ
ップ装置で、2はその外殻部を形成する外槽であり、有
底筒状体の頂部を蓋板3で閉鎖し、一方の側壁部にガス
流入口4を、これに対向する他方の側壁部にガス流出口
5をそなえている。6は外槽2の底部に設けた排出口で
ある。
【0014】10は内槽で、外槽2内に配置され冷却媒
体Cを収容する有底円筒状の容器部11の上部に、この
容器部11と同心で上方に延びる支軸部12の下部を、
Oリング等を介してボルト締め又は溶接により一体に結
合して成る。容器部11は熱伝導率の高いステンレスや
アルミ合金などで構成するのが好ましい。また支軸部1
2は、中心に穴13をそなえた管状を呈し、この穴13
は容器部11に冷却媒体Cを供給する供給口として用い
られる。
【0015】この支軸部12は、蓋板3のボス部3aを
貫通し、軸受14,15を介してボス部3aに回転自在
に支持されている。16はボス部3aの内周と支軸部1
2の間に介装され両者間を真空シールするOリングなど
から成るパッキンである。
【0016】容器部11に収容される冷却媒体Cは、こ
の中に浸漬される後述の熱交換器30と容器部11の壁
面部との間の伝熱媒体として機能するものであり、この
冷却媒体Cとしては、後述の冷媒Rにより冷却された熱
交換器30の表面温度(たとえば−60℃)よりも凝固
温度の低いたとえば、エタノール,イソプロピルアルコ
ール,高沸点フロンなどの、各種液状媒体を用いること
ができる。
【0017】20は支軸部12(従ってこれと一体の内
槽10全体)を回転駆動する回転駆動装置で、蓋板3上
に取付けた減速モータ21の出力軸に取付けた駆動スプ
ロケット22と、支軸部12に取付けた従動スプロケッ
ト23との間にチェーン24を巻掛けて成る。
【0018】30は内槽10の容器部11に収容された
冷却媒体C内に浸漬された熱交換器で、この例ではたと
えば銅やステンレスなどの金属管をコイル状に巻回して
成り、その両端部を上方に延長して支軸部12の穴13
を貫通させ、熱交換器30に冷媒を供給する供給路31
および該熱交換器30から流出する吸熱した冷媒Rを排
出する排出路32としたものである。
【0019】供給路31および排出路32の上部は、蓋
板3上に固設したブラケット33に固定取付けされ、こ
れによって熱交換器30はブラケット33により吊下げ
られた形で固定位置に保持されている。34は支軸部1
2の穴13に少量のすきまをもって嵌合するキャップ
で、これを貫通する供給路31および排出路32によっ
て固定位置に保持されている。
【0020】熱交換器30に供給される熱交換用の冷媒
Rとしては、所望の冷却温度に応じてアンモニア,フロ
ン等の各種冷媒を用いることができ、これらの冷媒R
は、たとえば圧縮機35と冷却器36をそなえた冷凍装
置からなる冷媒供給装置37により低温気体として熱交
換器30に供給され、吸熱し液状となって排出路32か
ら冷媒供給装置37へと還流されて循環使用される。な
お冷媒Rとしてたとえば液体窒素や液体窒素により冷却
された窒素ガスなどを使用する場合には、排出路32か
らの排出ガスは大気中等へそのまま放出させたり他の冷
却装置へ冷却用ガスとして供給してもよい。
【0021】一方40は、容器部11の外面に沿って上
下方向に延びる付着物掻落し具で、金属板の先端部(容
器部11の外面寄りの端部)にすくい面40a(図3参
照)を形成して成る。この掻落し具の支持構造として、
内槽10の支軸部12に基部が嵌合して該支軸部のまわ
りに回転自在に支持されて側方に延びる上部アーム41
と、容器部11の下面中心部に突設固着した短軸42に
基部が嵌合して該短軸のまわりに回転自在に支持されて
側方に延びる下部アーム43の各先端部に、上下方向に
延びる支持杆44の上下端部を固定取付けしてある。
【0022】そしてこの支持杆44の側面部に、付着物
掻落し具40がボルト45により取付位置調節可能に締
付けてあり、この掻落し具の先端縁部と容器部11の外
面との間のすきまは、該外面に固着する回収物の硬さや
脆さなどに応じて、たとえば0.2〜1mm程度の少量の
すきまになるよう調節されている。
【0023】47,47は外槽2の内面部に固設したス
トッパで、内槽10の回転時に上部アーム41および下
部アーム43の先端部の側部に当接して、付着物掻落し
具40を停止位置に保持するものである。なおこのスト
ッパ47は、支持杆44の側部や、付着物掻落し具40
の形状等によっては該掻落し具の側部等に、当接する位
置に設けてもよい。
【0024】また48,48は、外槽2に基端部を固定
取付けした仕切板で、外槽2の上端部から容器部11の
下端部付近にわたって上下方向に延びており、その先端
縁部と容器部11との間には、容器部11表面に付着す
る固化回収物と干渉しない程度の数mmのすきまを設けて
ある。この仕切板48の付設により、ガス流入口4から
外槽2内へ流入したガスは下向き流として外槽2内を流
れたのち外槽下部で反転して上向き流として流れガス流
出口5から流出するので、該ガスと内槽の容器部11と
の接触による熱交換が促進されて冷却が良好におこなわ
れるものであるが、さらに仕切板48の枚数を増し取付
位置をずらすなどして、ガス流反転回数を増やすなどし
てもよい。
【0025】上記構成のトラップ装置1を用いて、粉末
金属を焼結する真空焼結炉の排ガスから、そのバインダ
成分である樟脳を回収する場合の使用例について説明す
る。トラップ装置1は、図示しない真空焼結炉から真空
ポンプに至る真空排気系50内に設置し、真空焼結炉の
排ガスGをガス流入口4に流入させ、トラップ装置1内
を通過した排ガスを真空ポンプ側へ流出させるよう配管
接続する。
【0026】トラップ装置1においては、冷媒供給装置
37により約−60℃に冷却したフロンから成る冷媒R
を供給路31から熱交換器30へ流入させ、内槽10の
容器部11内のエタノールから成る冷却媒体Cを約−4
0℃に冷却するとともに、回転駆動装置20により内槽
10の中心軸線のまわりに低速度(たとえば毎分1回
転)で回転させる。
【0027】この状態で真空焼結炉からの温度約200
℃の排ガスGを外槽2内に流入させると、内槽10の低
温の容器部11の外面との接触により、排ガスGは急冷
され、該ガス中の気化状態の樟脳(固化温度=約179
℃)が固化して上記外面に付着する。
【0028】このとき内槽10は中心軸線のまわりに回
転しているので、排ガスGと容器部外面との接触は局部
的に集中することなく外面各部にほぼ均等に接触すると
ともに、内槽10の回転に伴って、ストッパ47により
固定位置に保持された付着物掻落し具40によって、容
器部11の外面に付着堆積した樟脳が掻落され、付着物
の厚い層によりガス流の冷却が阻害されることがないの
で、排ガスG中の樟脳の固化回収は能率よく確実におこ
なわれ、未回収分が真空ポンプ側へ流出して該ポンプ部
で樟脳が固化してポンプ故障をひきおこすのを防止でき
るのである。
【0029】掻落された樟脳は、外槽2の底部に溜まる
ので、排出口6に接続した真空仕切弁等の操作により適
時下方へ排出すればよい。
【0030】上記の付着物掻落し具40は、内槽10の
回転中心軸線のまわりに回転自在に支持された上部アー
ム41と下部アーム43(およびこの例では両アームを
連結する支持杆44)により、内槽10に一体に保持さ
れているので、この一体品を外槽2から取出した状態で
ボルト45を操作して付着物掻落し具40の取付位置を
調節することにより、容器部11の外面と付着物掻落し
具40の先端縁部とのすきまを容易に、且つ掻落し具全
長にわたってほぼ同一値に調節できるのである。
【0031】なお上記の支持杆44を用いずに、付着物
掻落し具40の延長端部を、直接上部アーム41と下部
アーム43に取付けたり、両アーム部に突設固着した取
付片部に取付けたりしても、同様なすきま調節作用が得
られる。またガス流中の成分を専ら液体の状態で回収す
る場合には、付着物掻落し具40およびストッパ47の
付設は、省略してよい。
【0032】また上記の熱交換器30は、供給路31お
よび排出路32を介してブラケット33により外槽2に
固定保持されているので、内槽10の回転に伴って容器
部11と共に回転する冷却媒体Cが上記固定状態の熱交
換器30によってゆるやかに撹拌され、熱交換器30と
冷却媒体C間の熱交換が促進されるという効果が得られ
るものであるが、熱交換器30を内槽10に固定取付け
して、供給路31および排出路32はロータリージョイ
ント等を介して外部管路と接続するようにしてもよい。
【0033】次に図4に示す第2例により、この発明の
実施の形態を説明する。この例のトラップ装置61は、
前記第1例のトラップ装置1における熱交換器30を省
略して冷媒Rを直接内槽10内に供給するようにしたも
のであり、その他は第1例と同構成を有するので、図1
と同一または相当部分には同一符号を付して図示し、そ
れらの部分の詳細な説明は省略する。
【0034】すなわち、トラップ装置61において、パ
イプ材からなる供給路62および排出路63は、ブラケ
ット33により吊下保持され、その下端部は容器部11
内および支軸部12の穴13内に開口しており、供給路
62は冷媒供給装置64に接続され、排出路63の上端
部はこの例では大気中に開口している。冷媒Rとして
は、たとえば液体窒素や低温に冷却された窒素ガスなど
を好適に使用することができる。
【0035】上記構成のトラップ装置61を用いて、第
1例と同じ真空焼結炉の排ガスから樟脳を回収するに
は、トラップ装置61を第1例と同じく真空排気系50
内に設置し、液体窒素貯蔵タンクと開閉弁等をそなえた
冷媒供給装置64から、約−190℃の液体窒素を冷媒
Rとして内槽10内へ供給し容器部11に収容・貯留さ
せるとともに、回転駆動装置20により内槽10を第1
例と同様に回転駆動する。
【0036】これによって容器部11は低温(たとえば
−170℃)に冷却され、この低温で回転している容器
部11の外面との接触により、外槽2内に流入した排ガ
スGは急冷され、第1例と同様に排ガスG中の樟脳成分
を容器部外面に固化付着させ、付着物掻落し具40によ
り掻落して回収する。
【0037】このようにこの例では、冷媒Rを内槽内へ
供給して容器部を直接冷却するようにしたので、前記熱
交換器30を必要としない点で第1例のトラップ装置よ
り装置が簡単で済む。
【0038】なお容器部11内で吸熱し気化した窒素ガ
スは、排出路63から大気中へ排出したり他の冷却装置
用の冷却用気体などとして利用してもよいが、内槽10
を耐圧容器として製作し支軸部12の穴13も気密シー
ルする構造とした場合は、冷媒Rは第1例と同様に冷凍
装置で冷却しつつ循環使用してもよく、さらにこの場合
は窒素系以外に第1例と同様な各種の冷媒Rを使用する
ことができる。
【0039】この発明は上記各例に限定されるものでは
なく、装置各部の具体的形状や、冷媒Rおよび冷却媒体
Cは上記以外のものを使用してもよい。またこの発明の
トラップ装置は、上記の真空焼結炉からの排ガス中の蒸
発成分の回収のほか、たとえば産業廃棄物の真空加熱装
置からの排ガス中の有用物質あるいは有害物質の回収
や、炉内圧が大気圧や若干加圧された状態で焼結品のバ
インダーを脱脂処理する加圧式脱脂炉の排ガス中のバイ
ンダー成分の回収など、加熱や脱脂その他の各種の処理
をおこなう処理装置の排ガス中の所望成分の回収に、広
く使用できるものである。
【0040】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
排ガス流との接触面である容器部外面を、回転駆動しつ
つ低温に冷却・維持でき、ガス流中の固化温度や液化温
度の低い物質も確実に回収でき、回転部に対するシール
も1個所で済み保守が容易なトラップ装置が得られる。
【0041】上記の効果に加えて、請求項1記載の発明
によれば、加圧冷媒が流通せず冷却媒体の収容にのみ使
用される内筒の容器部を薄肉構造として良好な冷却能力
を得ることができ、また請求項2記載の発明によれば、
熱交換器を用いることなく容器部を直接冷媒により冷却
するので、装置の構造が簡潔化される。
【0042】また上記の効果に加えて、請求項3記載の
発明によれば、内槽を回転駆動するだけで、容器部の外
面の付着固化物を付着物掻落し具により掻落して外面を
冷却能力の高い状態に維持でき、さらにこれに加えて請
求項4記載の発明によれば、付着物掻落し具の先端縁部
と容器部外面とのすきまを、容易にかつ掻落し具全長に
わたって均一なすきま量に調節できる。
【0043】また上記の効果に加えて、請求項5記載の
発明によれば、排ガス中の未回収成分の真空ポンプ部に
おける固化による真空ポンプの故障を防止できるととも
に、回転部の真空シール部が1個所で済み、構造簡潔で
保守が容易な真空排気系用トラップ装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の第1例を示すトラップ
装置の縦断面図(図3におけるB−B線断面図)であ
る。
【図2】図1のトラップ装置の平面図である。
【図3】図1のA−A線断面図である。
【図4】この発明の実施の形態の第2例を示す図1相当
図である。
【符号の説明】
1…トラップ装置、2…外槽、3…蓋板、4…ガス流入
口、5…ガス流出口、10…内槽、11…容器部、12
…支軸部、13…穴、20…回転駆動装置、30…熱交
換器、31…供給路、32…排出路、37…冷媒供給装
置、40…付着物掻落し具、41…上部アーム、42…
短軸、43…下部アーム、44…支持杆、47…ストッ
パ、50…真空排気系、61…トラップ装置、62…供
給路、63…排出路、64…冷媒供給装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 健二郎 愛知県名古屋市南区滝春町9番地 大同特 殊鋼株式会社機械事業部滝春テクノセンタ ー内 (72)発明者 松本 則幸 愛知県名古屋市南区滝春町9番地 大同特 殊鋼株式会社機械事業部滝春テクノセンタ ー内 Fターム(参考) 4D076 BC04 BE04 CB02 CB06 CB07 CB08 JA03 4K056 AA09 AA11 BA04 DB05 DB26

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の側壁部にガス流入口をそなえると
    ともに他方の側壁部にガス流出口をそなえ頂部を蓋板で
    閉鎖された外槽と、 前記外槽内に配置されて冷却媒体を収容する有底円筒状
    の容器部の上部に該容器部と同心の支軸部を突設して成
    り、前記蓋板を貫通する前記支軸部を前記蓋板に回転自
    在に支持された内槽と、 前記支軸部を回転駆動する回転駆動装置と、 前記容器部に収容された冷却媒体内に浸漬された熱交換
    器と、 前記支軸部を貫通して設けられ、前記熱交換器に冷媒を
    供給する供給路および該熱交換器から流出する吸熱した
    冷媒を排出する排出路、および前記容器部に冷却媒体を
    供給する供給口とを、具備したことを特徴とするトラッ
    プ装置。
  2. 【請求項2】 一方の側壁部にガス流入口をそなえると
    ともに他方の側壁部にガス流出口をそなえ頂部を蓋板で
    閉鎖された外槽と、 前記外槽内に配置されて冷媒を収容する有底円筒状の容
    器部の上部に該容器部と同心の支軸部を突設して成り、
    前記蓋板を貫通する前記支軸部を前記蓋板に回転自在に
    支持された内槽と、 前記支軸部を回転駆動する回転駆動装置と、 前記支軸部を貫通して設けられ前記容器部に冷媒を供給
    する供給路および該容器部から流出する吸熱した冷媒を
    排出する排出路とを、具備したことを特徴とするトラッ
    プ装置。
  3. 【請求項3】 前記内槽の前記容器部の外面に沿って上
    下方向に延び、先端縁部が前記外面に対して少量のすき
    まをへだてた固定位置に保持される付着物掻落し具を具
    備した請求項1または2記載のトラップ装置。
  4. 【請求項4】 前記内槽の上部および下部において基部
    が該内槽の回転中心軸線のまわりに回転自在に支持され
    側方に延びる上部アームと下部アームにより、前記付着
    物掻落し具が保持され、前記外槽に前記内槽回転時に前
    記掻落し具を所定の停止位置に保持するストッパを設け
    た請求項3記載のトラップ装置。
  5. 【請求項5】 前記トラップ装置が、真空処理室から真
    空ポンプに至る真空排気系内に設置されるトラップ装置
    である請求項1または2または3または4記載のトラッ
    プ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016223400A (ja) * 2015-06-03 2016-12-28 大学共同利用機関法人自然科学研究機構 クライオポンプ

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