JP2003206316A - ワツクス状物質の製造装置 - Google Patents

ワツクス状物質の製造装置

Info

Publication number
JP2003206316A
JP2003206316A JP2002005878A JP2002005878A JP2003206316A JP 2003206316 A JP2003206316 A JP 2003206316A JP 2002005878 A JP2002005878 A JP 2002005878A JP 2002005878 A JP2002005878 A JP 2002005878A JP 2003206316 A JP2003206316 A JP 2003206316A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wax
raw material
tank
substance
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002005878A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3675405B2 (ja
Inventor
Masahiro Maruyama
正浩 丸山
Hiromasa Honjo
宏昌 本城
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Atomic Energy Agency
Original Assignee
Japan Atomic Energy Research Institute
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Atomic Energy Research Institute filed Critical Japan Atomic Energy Research Institute
Priority to JP2002005878A priority Critical patent/JP3675405B2/ja
Publication of JP2003206316A publication Critical patent/JP2003206316A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3675405B2 publication Critical patent/JP3675405B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

Landscapes

  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワックス状物質生成用合成樹脂廃材を加熱
溶融して熱分解させて溶融化したワックス状生成物と
し、生成したワックス状溶融物をその受溜用タンクに落
下させるワックス状物質の製造を効率よくおこなうこと
ができる装置を提供する。 【解決手段】 本発明は、ワックス状物質生成用合成樹
脂廃材を原料とし、該原料を加熱溶融する回転自在な燃
焼用バスケットと、該燃焼用バスケットに対して上端開
口部を有し、生成したワックス状溶融物を受溜する受溜
用タンクとからなり、前記燃焼用バスケットの下端開口
部には、原料を載置する面が凹面で且つ多孔状のロスト
ルが設けられ、前記受溜用タンクの上方にはタンクに対
する面が凹面で且つ多孔状のガス集束部材がタンク内に
溜まったワックス状溶融物から発生する可燃性高熱ガス
を集束して前記原料の燃焼部分に集中的に送付するよう
に設けられていることを特徴とするワックス状物質の製
造装置である。前記ロストルと前記ガス集束部材とが連
結されていることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は合成樹脂廃材を加熱溶融
して熱分解させ、燃料用、顔料用或いは鋳造用等に使用
されるワックス状物質を製造する製造装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、合成樹脂廃材を加熱溶融して
熱分解させ、ワックス状物質を製造する製造装置とし
て、例えば特開昭60−190494号公報、特開平5
−84742号公報、特開平10−128747号公報
に記載されているように、ポリエチレン樹脂等の合成樹
脂廃棄物を原料として処理し、燃料用、顔料用または鋳
造用として有用なワックス状物質を製造する装置が提案
されている。
【0003】この開示された装置は、図3に示すよう
に、ワックス状物質溶融物を溜めておく有底円筒状の受
溜用タンクTが、タンク上端開口部1bを有し、かつ、
支脚1aによって支持されて設けられている。
【0004】該受溜用タンクTのタンク上端開口部1b
には、合成樹脂廃材等の原料Aを加熱溶融する円筒状の
燃焼用バスケット2が一体的に載架されて固設されてい
る。該燃焼用バスケット2の側壁には、多数の空気導入
孔2bが、燃焼用バスケット2の内部と外部とを連通す
るように、上記側壁の厚さ方向に穿設されている。
【0005】燃焼用バスケット2の下端開口部2aに
は、閉塞した箱状の触媒槽(脱可塑化促進用バスケッ
ト)4が、下端開口部2aを下側から塞ぐように取り付
けられている。触媒槽4は、その全壁が多孔状となる網
目状部4aを有しており、その触媒槽4内に後述する溶
融物Bの脱可塑化促進用の金属触媒、例えば白金や銅か
らなる線状触媒4bを溶融物Bが通過し得るように充填
されている。
【0006】燃焼用バスケット2に供給する空気量を調
節する円筒状のエアーバランサー5が燃焼用バスケット
2の外周を覆うように、上記燃焼用バスケット2の外周
に対し所定の間隔をおいて設置されている。そのエアー
バランサー5の下部には、空気導入用開口部5aが設け
られている。
【0007】前記受溜用タンクTと燃焼用バスケット2
との間には、受溜用タンクT内にて生成した可燃性の高
熱ガスGを効率よく燃焼用バスケット2内に送出するた
めに、連通管9が複数、受溜用タンクTの外壁に対し上
下方向に沿ってそれぞれ設置されている。各連通管9に
は受溜用タンクTからのガスを燃焼用バスケット2に送
り出すポンプ10が、上記高熱ガスGの送出を促進する
ためにそれぞれ設けられている。
【0008】受溜用タンクTの内底部には、ワックス状
物質Cの溶融している温度を電気加熱によって上昇させ
る加熱手段として、パイプ状のヒーター6が設置されて
いる。また、受溜用タンクTの内部には、ワックス状物
質Cの溶融している温度を検出するバイメタルや熱電対
などの温度センサ7が温度検出手段として設置されてい
る。
【0009】前記ヒーター6には、該ヒーター6をオン
・オフ制御もしくは比例制御するためのマイコン等の制
御手段8がワックス状物質Cの溶融物を所定温度に保つ
ように設けられている。
【0010】上記の燃焼用バスケット2内の下部には、
原料Aを載置して、溶融・熱分解するための原料受皿で
あるロストル3が、燃焼用バスケット2の下端開口部2
aを上方から塞ぐように、上記燃焼用バスケット2内の
周壁に取り付けられている。
【0011】上述した製造装置においてワックス状物質
を製造するには、まず、原料Aとして、可燃性の例えば
高架橋のポリエチレンと、ワックス状物質生成用の無架
橋、低架橋および高架橋のポリエチレン等のポリオレフ
ィンやポリスチレンとを混合して用い、原料Aを原料投
入用ホッパー6から所定量燃焼用バスケット2のロスト
ル3上に投入する。
【0012】次いで、原料Aに含まれる高架橋のポリエ
チレンに着火して燃焼させると、ワックス状物質生成用
の合成樹脂は熱分解して溶融し、その溶融物Bはロスト
ル孔部3aから滴下し、触媒槽4の触媒間を通過して受
溜用タンクTに落下する。
【0013】このとき、触媒槽4および受溜用タンクT
内は高架橋ポリエチレンの燃焼による酸素の消失で徐々
に酸欠状態となり、酸欠状態で熱分解したワックス状物
質Cは受溜用タンクTに溜まる。
【0014】このように、溶融して高熱状態となってい
るワックス状物質Cは、酸欠状態において一部が気化し
て可燃性の高熱ガスGを発生する。この高熱ガスGは、
受溜用タンクTと燃焼用バスケット2との間に設けた連
通管9により燃焼用バスケット2内に送出される。
【0015】該連通管9は受溜用タンクT内にて生成し
た可燃性の高熱ガスGを効率よく燃焼用バスケット2内
に送出するためのもので、複数本が受溜用タンクTの外
壁に対し上下方向に沿って設置され、各連通管9には受
溜用タンクTからのガスを燃焼用バスケット2に送り出
すポンプ10が、上記高熱ガスGの送出を促進するため
に設けられている。燃焼用バスケット2内に送り出され
た高温前記原料Aの燃焼場所において、燃焼用バスケッ
ト2の空気導入孔2aから導入される空気と混合されて
燃焼し、原料Aの溶融を継続させる。このように装置を
構成することにより、立ち上げ時において熱エネルギの
供給を必要とするが、その後は自立的に熱エネルギが供
給されるようになる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記ワック
ス状製造装置には図4、図5に示すようなロストルが採
用されている。即ち、図4に示すロストル31は、ロス
トル上での原料Aの偏在を抑制するために、上方に凸状
な円盤状に形成し、ロストル31には多数のロストル孔
部31aが穿設ている。
【0017】しかしこのような従来の構成では、ホッパ
ーから投入される原料はロストルが回転していないため
にロストル上の一ヶ所に固まって体積され、均一に分布
されず、偏在することがあり、原料Aの偏在によって、
原料に対する加熱が不均一となって、ロストル31のロ
ストル孔部31aに対し目詰まりを生じさせることがあ
り、原料Aの熱分解、溶融化の能率が、不均一な加熱や
目詰まりにより低下することがあるという問題を生じて
いた。
【0018】一方、図5に示すロストル32は、燃焼用
バスケット2内にて水平方向に複数に分割され、また、
燃焼用バスケット2内での上下方向に沿って、互いにそ
れぞれ変位した、多段、例えば2段となるように構成さ
れている。
【0019】より具体的には、該ロストル32は、燃焼
用バスケット2の内径より小径で多数のロストル孔部3
2aを有し、全面に原料Aを載置する平滑な円盤状の上
部載置板32eからなる円盤状の上部ロストル32b
と、燃焼用バスケット2の内壁に、上下方向に遊嵌し得
る外径を備え、リング状のパンチングボードで構成され
た下部載置板32iからなる円環状の下部ロストル32
cとが同軸状となるように設けられている。
【0020】また、円環状の下部ロストル32cの内径
は、上部ロストル32bの外径より若干小さくなるよう
に設定されている。このような上部ロストル32bと下
部ロストル32cとによって、燃焼用バスケット2の下
端開口部2aを上方から覆うことを可能としている。
【0021】しかしながら、このようにロストル32
を、上下方向に多段、例えば2段に、互いに変位した段
差を有するように設けても、該ロストル32は回転せ
ず、しかも、原料が投入、供給される面は平滑面である
ためにホッパーから供給される原料は分散することなく
ロストル32上に偏在することになり、原料Aや原料と
溶融物Bとの混合物による目詰まりを回避できず、燃焼
温度の分布が均一とならず、上記原料Aの溶融効率の改
善は殆どなされていない。
【0022】また、上述した従来の装置では、受溜用タ
ンクTと燃焼用バスケット2との間に、受溜用タンクT
内にて生成した可燃性の高熱ガスGを効率よく燃焼用バ
スケット2内に送出するための連通管9が複数、受溜用
タンクTの外壁に対し上下方向に沿ってそれぞれ設置さ
れ、各連通管9には受溜用タンクTからのガスを燃焼用
バスケット2に送り出すポンプ10が、上記高熱ガスG
の送出を促進するためにそれぞれ設けられている。この
ように、連通管9、ポンプ10を設けることにより装置
自体が極めて複雑且つ煩雑となり、装置の運転に熟練を
要すると共に装置の価格を高くする要因となっていた。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明のワックス状物質
の製造装置は、上記課題を解決するために、ワックス状
物質生成用合成樹脂廃材を原料とし、該原料を加熱溶融
する回転自在な燃焼用バスケットと、該燃焼用バスケッ
トに対して上端開口部を有し、生成したワックス状溶融
物を受溜する受溜用タンクとからなり、前記燃焼用バス
ケットの下端開口部には、原料を載置する面が凹面で且
つ多孔状のロストルが設けられ、前記受溜用タンクの上
方にはタンクに対する面が凹面で且つ多孔状のガス集束
部材がタンク内に溜まったワックス状溶融物から発生す
る可燃性高熱ガスを集束して前記原料の燃焼部分に集中
的に送付するように設けられていることを特徴とする。
【0024】前記ロストルと前記ガス集束部材とは連結
されていることが好ましい。
【0025】
【作用】本発明の装置によれば、ワックス状物質生成用
合成樹脂廃材である原料をホッパーから投入すると、燃
焼用バスケットの回転に従ってロストルも回転するので
原料はロストル上に均一に分布するように供給すること
ができ、原料の加熱、熱分解、溶融化が進むに従って原
料はロストル表面の凹面に沿って中心部に集束され、従
って燃料の加熱、熱分解、溶融化が均等に行われてロス
トルに設けたロストル孔を詰まらせることがない。
【0026】また、ロストルの下側にガス集束部材を設
け、該ガス集束部材のタンクに対する面を凹面とするこ
とで、タンク内で発生する高温ガスをバスケットの中心
部分、即ち、原料が多く集まる部分に多くの高温可燃性
ガスが供給されるように構成されているので、燃焼高率
を大幅に向上すると共に、従来のように、受溜用タンク
T内にて生成した可燃性の高熱ガスGを効率よく燃焼用
バスケット2内に送出するための複数の連通管9、並び
に受溜用タンクTからのガスを燃焼用バスケット2に送
り出すポンプ10が不要となり、装置が簡素化され、従
って、安価に提供できると共に、装置の運転に熟練を要
することなく、品質の安定したワックスを連続して製造
することができる。
【0027】
【実施例】本発明の一実施例を図1、図2に基づき詳細
に説明する。図1は本発明のワックス状物質製造装置の
1実施形態を示すもので、Tはワックス状溶融物の受溜
用タンクで、その受溜用タンクTのタンク上端開口部1
bには、筒状の燃焼用バスケット6が回転自在に載架さ
れている。この燃焼用バスケット6の側壁には、多数の
空気導入孔6bが穿設されている。図において8は燃焼
用バスケット2を回転自在に支持するベアリング式支持
台で、燃焼用バスケット2は回転機構(モーター等)1
0により回転し得るように載架されている。
【0028】この燃焼用バスケット6内の下部には、原
料受け皿であるロストル20が、燃焼用バスケット6の
下端開口部を上方から塞ぐように設置されている。ロス
トル20は、図2に示すように、原料載置面21と該載
置面21の下方に設けたガス集束部材22とからなって
いる。原料の受け面(載置面)21は凹面とし、多数の
ロストル孔21aが穿設されている。前記ロストル20
の下方に設けるガス集束部材22はタンクTと対面する
面が凹面に形成され、多数のガス導通孔22aが穿設さ
れている。前記ロストル20を構成する載置面21とガ
ス集束部材22とは、図示するように連結しておくとロ
ストル20をバスケット2に装着するだけで設置でき、
装置の組立て、メンテナンスに好適である。なお、載置
面21とガス集束部材22とをそれぞれ別に準備し、バ
スケット2に組み付けてもよい。
【0029】図1では図示しないが、必要により従来例
で説明した触媒槽(触媒槽の全壁は網目状部を有してい
る)をガス集束部材22の下方に取り付けるとよい。な
お、触媒槽内には溶融物Bの熱分解促進用の金属、例え
ば白金や銅からなる線状触媒を、上記溶融物Bが通過し
得るように充填しておく。
【0030】図1において、15は燃焼用バスケット6
に供給する空気を調節する空気導入用開口部で、この空
気導入用開口部15は燃焼用バスケット6の下部に所定
の間隔をおいて設けられている。また、燃焼用バスケッ
ト6の上端開口部上方および空気導入用開口部15の上
方は開放状態となっている。
【0031】受溜用タンクTには、不活性ガス、例えば
窒素ガス供給用の連通管17が設置されている。なお、
図示しないが、タンクT内の酸素指数を検知する検知装
置をタンク内、或いはその近傍に設置し、タンクT内の
酸素濃度を検出出来るようにしておくことが望ましい。
【0032】また、受溜用タンクTの側面(内側または
外側)にはタンクT内を加熱する例えば電熱線16、並
びに、タンクT内を冷却する冷媒巡回パイプ18からな
る加熱・冷却機構が設けられており、製造され、タンク
T内に溜められたワックス状物質Cを適温に保持するよ
うに、加熱、或いは冷却し得るように構成されされてい
る。更に、受溜用タンクTの内部にワックス状物質Cの
温度を検出するバイメタル式或いは熱電対式等の温度セ
ンサ19が設置されている。なお、図中6はタンクT内
底部に設けた攪拌機である。
【0033】次に、上記製造装置を用いてワックス状物
質の製造について説明する。この実施形態では、原料A
として電線廃材を使用する例について説明する。電線廃
材のうち、例えば高架橋のポリエチレン廃材を可燃性原
料とし、ワックス状物質生成用として無架橋、低架橋お
よび高架橋のポリエチレン等のポリオレフィン廃材やポ
リスチレン廃材を用い、これらを混合して所定量燃焼用
バスケット2に投入する。この時燃焼用バスケットを所
定の速度で回転し、原料が均一にロストル上に載置され
るようにする。
【0034】次ぎに、受溜用タンクT内に窒素ガスを窒
素ガス供給用連通管17から供給し、タンクT内を窒素
ガス(不活性ガス)で置換する。この時、必要により設
置する触媒槽も窒素ガスで置換しておくことは勿論であ
る。
【0035】その後、原料Aの高架橋ポリエチレンに着
火して燃焼させる。タンクT内を予め窒素で置換してお
くと、燃焼用バスケット内も空気の一部が窒素ガスで置
換され、着火しずらくなるが、燃焼用バスケット2に設
けた空気導入用開口部5から空気を強制的に吹き込み、
燃焼用バスケット2内の空気濃度を上昇させることで、
容易に着火することができる。
【0036】原料Aに着火したならば、バスケット6を
適宜回転させる。バスケット6を回転させると、その回
転速度によりバスケットに設けた空気導入孔6bからの
空気の導入量が調整される。このため、回転の速度は燃
焼状況を把握しつつ調整する。また、バスケット6を回
転することにより原料Aの燃焼を均一にすることが可能
となる。
【0037】ワックス状物質生成用の原料Aが燃焼する
と、原料Aは溶融し、その一部は熱分解して低分子化し
て液化する。液化した溶融物Bはロストル孔21a、ガ
ス集束部材のガス導通孔22aから滴下し、(必要によ
り設ける図示しない触媒槽4の触媒間を通過して)受溜
用タンクTに落下する。
【0038】受溜用タンクT内は既に不活性ガスで置換
されているので溶融物Bは酸化されることなく低分子化
したワックス状物質Cとして溶融状態で受溜用タンクT
に溜まる。
【0039】このように溶融して高熱状態となっている
ワックス状物質Cは、ヒーター16、冷媒巡回パイプ1
8からなる加熱・冷却機構並びに温度センサ19によっ
て温度制御され、所定温度に保持される。ワックス状物
質Cの溶融温度は、例えば200〜250℃となるよう
に設定される。このように温度制御することにより、上
記の酸欠状態となっているワックス状物質Cは、ワック
ス状物質Cに含まれる低分子量のもの、例えば可燃性の
エチレンガス等が高熱の状態で気化し、上昇してガス集
束部材22のガス導通孔22aからロストル孔21aを
通してバスケット6内に可燃ガスGとして供給される。
【0040】このようにタンクTから発生する可燃ガス
Gが(触媒槽4および)ガス集束部材22、載置面21
のロストル20を通って上昇して燃焼用バスケット6に
達し、バスケット6の回転により調節された各空気導入
孔6bから導入される空気と混合されて燃焼することに
より、燃焼用バスケット6内の温度が所望温度に制御さ
れ、継続的に燃焼用バスケット6に投入される原料Aの
溶融・分解が持続する。
【0041】原料の反応が進み、ロストル20の原料載
置面21上の原料が少なくなると、未反応の原料はロス
トル20の原料載置面21上の凹面に沿って徐々に中心
部分に集まる。従って、原料の燃焼、熱分解反応はロス
トル20の中心部分で行われるため、原料の殆どが反応
し、燃焼効率も上昇する。また、タンクTから発生する
可燃ガスGは、ガス集束部材22の凹面に沿って中心方
向に流れ、原料が多く集まるロストル20の中心部によ
り多く供給されることとなり、バスケット6内の温度分
布を均一化すると共に、燃焼効率を上昇させる。
【0042】上述した本発明装置で得られるワックス状
物質Cは、パラフィンワックスの有する種々の用途、例
えば配合剤、充填材、増量剤、研磨剤、顔料用ワックス
などにも有効に利用し得る。その上、このワックス状物
質Cは、例えば電線廃材であるポリエチレン樹脂等の合
成樹脂廃棄物から製造されるので、コスト低廉なものと
なる。
【0043】また、得られるワックス状物質Cは酸化物
の混入が無く、素人でも取り扱いの容易な鋳造用の蝋と
して用いることができるので、ワックス状物質Cはロス
トワックス鋳造用や、美術品の鋳造用として好適に使用
することが可能となる。
【0044】更に、本発明装置で得られるワックス状物
質Cの軟化点は100〜118℃と比較的高く、彫刻等
の加工作業中に容易に軟化しないため、ワックス状物質
Cのブロックは、彫刻刀等の木工用加工工具で素人でも
簡単に彫刻加工できる。
【0045】
【発明の効果】本発明のワックス状物質の製造装置は、
燃焼用バスケットを回転させることで原料をロストル上
に均一に分散させて供給することができ、ロストルの表
面を凹面にすることにより原料の加熱、熱分解、溶融化
が進むに従って原料はロストル表面の凹面に沿って中心
部に集束され、従って、燃料の加熱、熱分解、溶融化が
均等に行われ、また、ロストル孔を詰まらせることがな
い。
【0046】また、ロストルの下側にガス集束部材を設
け、該ガス集束部材のタンクに対する面を凹面とするこ
とで、タンク内で発生する可燃性高温ガスをバスケット
の中心部分に多く供給され、従って、燃焼高率を大幅に
向上すると共に、従来のように、受溜用タンクT内にて
生成した可燃性の高熱ガスGを効率よく燃焼用バスケッ
ト2内に送出するための複数の連通管、並びに受溜用タ
ンクからのガスを燃焼用バスケットに送り出すポンプを
不要とし、装置を簡素化し得ると共に、装置の運転に熟
練を要することなく、品質の安定したワックスを連続し
て製造することができる等の工業上優れた効果を奏する
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を説明するための、ワックス状物質
製造装置の一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明方法を説明するための、ワックス状物質
製造装置の一例を示す概略断面図である。
【図3】従来のワックス状物質製造装置の概略断面図で
ある。
【図4】従来のワックス状物質製造装置の概略断面図で
ある。
【図5】従来のワックス状物質製造装置の概略断面図で
ある。
【符号の説明】
T 受溜用タンク 6 燃焼用バスケット 20 ロストル(原料受け皿) 21 原料載置面 22 ガス集束部材 17 不活性ガス供給用連結管

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワックス状物質生成用合成樹脂廃材を原料
    とし、該原料を加熱溶融する回転自在な燃焼用バスケッ
    トと、該燃焼用バスケットに対して上端開口部を有し、
    生成したワックス状溶融物を受溜する受溜用タンクとか
    らなり、前記燃焼用バスケットの下端開口部には、原料
    を載置する面が凹面で且つ多孔状のロストル孔を有する
    ロストルが設けられ、前記受溜用タンクの上方にはタン
    クに対する面が凹面で且つ多孔状のガス導通孔を有する
    ガス集束部材がタンク内に溜まったワックス状溶融物か
    ら発生する可燃性高熱ガスを集束して前記原料の燃焼部
    分に集中的に送付するように設けられていることを特徴
    とするワックス状物質の製造装置。
  2. 【請求項2】前記ロストルと前記ガス集束部材とが連結
    されていることを特徴とする請求項1に記載のワックス
    状物質の製造装置。
JP2002005878A 2002-01-15 2002-01-15 ワツクス状物質の製造装置 Expired - Fee Related JP3675405B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002005878A JP3675405B2 (ja) 2002-01-15 2002-01-15 ワツクス状物質の製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002005878A JP3675405B2 (ja) 2002-01-15 2002-01-15 ワツクス状物質の製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003206316A true JP2003206316A (ja) 2003-07-22
JP3675405B2 JP3675405B2 (ja) 2005-07-27

Family

ID=27644794

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002005878A Expired - Fee Related JP3675405B2 (ja) 2002-01-15 2002-01-15 ワツクス状物質の製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3675405B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007084787A (ja) * 2005-08-22 2007-04-05 Japan Electric Cable Technology Center Inc ポリエチレンワックスの製造方法
JP2008095068A (ja) * 2006-09-14 2008-04-24 Japan Electric Cable Technology Center Inc 樹脂系改質剤の製造装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007084787A (ja) * 2005-08-22 2007-04-05 Japan Electric Cable Technology Center Inc ポリエチレンワックスの製造方法
JP4519813B2 (ja) * 2005-08-22 2010-08-04 社団法人電線総合技術センター ポリエチレンワックスの製造方法
JP2008095068A (ja) * 2006-09-14 2008-04-24 Japan Electric Cable Technology Center Inc 樹脂系改質剤の製造装置
JP4652377B2 (ja) * 2006-09-14 2011-03-16 社団法人電線総合技術センター 樹脂系改質剤の製造装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3675405B2 (ja) 2005-07-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3675405B2 (ja) ワツクス状物質の製造装置
JP2005054059A (ja) 炭化装置及び炭化システム及び炭化方法
US5316734A (en) Apparatus for converting synthetic resin into oil
US4013279A (en) Treatment furnace
JP3103778B2 (ja) ワックス状物質の製造装置
JPH0811762B2 (ja) ワックス状物質の製造方法およびその製造装置
JP2003206373A (ja) ワツクス状物質の製造方法
JP2016508863A (ja) 回転加熱分解リアクタ形装置及び副生成物や廃棄物を熱分解するために構成されたその種のリアクタを動作させる方法
JP5915873B2 (ja) 温風発生装置
JP4519813B2 (ja) ポリエチレンワックスの製造方法
RU2389836C2 (ru) Реактор для получения волокнистых углеродных структур каталитическим пиролизом
FR2519017A1 (fr) Four a cuve de production en continu de gaz combustible a partir d'une matiere organique
JPH10130422A (ja) 固形燃料
JP4652377B2 (ja) 樹脂系改質剤の製造装置
CA2488153A1 (en) Method for the pyrolysis of a pyrolysable mass
JP3527678B2 (ja) ワックス状物質製造装置
JP3485343B2 (ja) 石炭ガス化装置
JP2014081194A (ja) 温風発生装置
JP4584286B2 (ja) 樹脂系改質剤の製造装置
JPH09278426A (ja) 活性炭製造装置
JP4593401B2 (ja) ポリエチレン系改質剤の製造方法
JPH0648718A (ja) 活性炭の製造装置
JP2008069285A (ja) 樹脂系改質剤の製造方法及び樹脂系改質剤の製造装置
WO2006082737A1 (ja) 炭化装置
JP2007056073A (ja) 樹脂系改質剤製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20040728

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040907

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050419

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050425

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080513

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110513

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees