JP2003205826A - 建設機械の管理システム及び管理方法 - Google Patents
建設機械の管理システム及び管理方法Info
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Abstract
ての本来の機能を実質的に損なわずに、延長して作業を
行うために、建設機械を適正な方法で起動操作した場合
に、有効に起動させることができるようにする。 【解決手段】 制御装置11には稼動時間帯に関するデ
ータは稼動時間帯記憶部13aに、延長時間が延長時間
記憶部13bからなる記憶手段13が設けられており、
建設機械2が起動操作された時には、稼動条件判定部1
4で時計21から現在時刻を読み取って、稼動時間帯記
憶部13aに記憶されている稼動時間帯内の起動かどう
かを判定し、稼動時間帯を経過した後の起動操作である
と判定された時には、停止時刻記憶部23に記憶されて
いる直前の停止時刻と、延長時間記憶部13bに記憶さ
れている延長時間とから有効延長時間を演算し、起動操
作が有効延長時間内か否かが判定される。有効延長時間
を経過した後の起動操作であれば、エンジン15の始動
を禁止し、稼動時間帯内若しくは有効延長時間内の起動
操作であれば、エンジン15を始動させる。
Description
の建設機械の稼動を管理するシステム及び管理方法であ
って、特に建設機械の盗難を防止するように管理するシ
ステム及び管理方法に関するものである。
クレーン,ブルドーザ等の建設機械の盗難を防止し、ま
た盗難を早期に発見する等のための管理システムが種々
開発され、また実用化もなされている。建設機械は、一
般的に自走可能となっているから、正規の起動操作がな
されない限り、少なくとも走行できないようにすれば、
盗難防止対策としてはかなりの効果が上げられる。この
ために、例えば、特開平9−50584号公報に示され
たように、建設機械に暗証番号の入力手段を設けてお
き、この暗証番号を入力しない限り、パイロット油圧源
からパイロットバルブへの油圧の供給が禁止されて、こ
の建設機械が起動しないように設定する方式がある。ま
た、キー入力に代えて、ICカードのカードリーダを設
けて、適正なICカードを挿入しなければ、パイロット
バルブへのパイロット圧の供給を行えないようにするこ
とも記載されている。なお、建設機械の起動を禁止する
手段としては、さらに特開平8−301072号公報に
暗証番号を入力しない限り、エンジンのスタータ回路が
作動しないようにしている。
する方式はともかくとして、オペレータが建設機械を起
動操作する毎に暗証番号やオペレータが保有するICカ
ードを差し入れる等といった操作を行うのは煩わしいも
のであり、また暗証番号を忘れると、またICカードの
携帯を忘れたりすると、この建設機械が起動しなくなる
等の問題点が生じる。さらに、暗証番号やICカードは
盗用される等のおそれもあることから、必ずしも盗難防
止対策として万全な措置とは言えない。
おいては、特殊な場合を除き、24時間態勢で作業が行
われているのではなく、ある限定された時間帯で作業が
行われるのが一般的であり、例えば夜間等は作業を休止
される。作業の休止時間帯では、当然建設機械は所定の
位置で停止状態に保持させるが、この間は作業現場の警
備が行われないか、または警備を行うにしろ、必ずしも
十分な監視を行える訳ではない。建設機械の盗難の頻度
は夜間等作業現場が休止している時間帯で最も頻度が高
いのが現状である。勿論、夜間警備等を充実させれば、
建設機械の盗難の大部分は予防できるが、人件費等の観
点から、実際上では必ずしも警備を十分に行うことはで
きない。
に稼動時間帯を設定し、この稼動時間帯だけは建設機械
の起動を許可し、稼動時間帯以外ではエンジンの起動を
行なわせないようにすることによって、建設機械の有効
な盗難防止策としたシステムを開発して、特許出願を行
った。この先願発明では、建設機械が稼動する作業現場
において、盗難の頻度が極めて高い作業の休止時間帯で
は、どのような方式で起動操作がなされても、この建設
機械が起動しないようにロックされるので、盗難の可能
性を激減させることができる。
点がないわけではない。即ち、このシステムにおいて、
最も困難なのは稼動時間帯をどう設定するかである。例
えば、作業のスケジュールにおいて、建設機械が実際に
稼動する時間帯に限定した場合に、一旦停止した建設機
械を稼動時間帯が経過した後に起動させようと操作して
も、この建設機械がロック状態となり起動不能となる。
ここで、起動を許可するかどうかは、オペレータ等が起
動操作を行った時に判定されるものであり、稼動時間帯
の終了時刻が経過した後にも継続的に稼動させている場
合には、稼動時間帯の経過と同時にエンジンの作動が停
止するように設定される訳ではない。従って、連続して
稼動している場合には、そのまま建設機械の稼動が継続
するが、稼動時間が経過した後に、作業の必要上、また
何らかのトラブルの発生後に再起動する場合、さらには
燃料補給を行った後の再起動をする場合等において、機
械を1度止めた後には、全く再起動できなくなるという
不都合を生じる。そこで、稼動時間帯として、作業が延
長される可能性のある時間帯を稼動時間帯に含めれば、
前述した不都合はある程度回避することができる。ただ
し、延長時間を稼動時間帯に含ませることは、その分だ
け盗難の可能性が大きくなるという問題点が発生するこ
とになる。
あって、その目的とするところは、建設機械の稼動が許
可される稼動時間帯としての本来の機能を実質的に損な
わずに、延長して作業を行うために、建設機械を適正な
方法で起動操作した場合に、有効に起動させることがで
きるようにすることにある。
ために、本発明における建設機械の管理システムは、建
設機械の制御装置にその稼動が許可される稼動時間帯を
設定し、前記建設機械を起動しようとした時に、この稼
動時間帯内であれば起動できるようになし、稼動時間帯
外であれば、その起動を禁止するように管理するシステ
ムであって、前記稼動時間帯とその延長時間を記憶する
手段と、前記建設機械の停止時刻を記憶する手段と、前
記建設機械の起動操作がなされた時に、前記稼動時間帯
外であっても、前記延長時間を記憶する手段に設定され
ている延長時間と前記建設機械の直前の停止時刻とに基
づいて有効延長時間を演算する手段と、前記有効延長時
間内の起動操作か否かの判定を行って、この有効延長時
間内であれば前記建設機械の起動を許可し、前記有効延
長時間を経過した後の起動操作であれば前記建設機械の
起動を禁止するように稼動条件を判定する手段とから構
成したことをその特徴とするものである。
は、建設機械の制御装置にその稼動が許可される稼動時
間帯を設定し、前記建設機械の起動操作が行われた時
に、この稼動時間帯内であれば起動できるようになし、
稼動時間帯外であれば、その起動を禁止するように管理
するものであり、前記制御装置に、前記稼動時間帯とこ
の稼動時間帯の延長時間を設定し、前記建設機械が起動
操作された時に、前記稼動時間帯内の起動操作か否かを
検出して、この稼動時間帯内の起動操作であれば、その
起動を許可し、前記稼動時間帯外の起動操作であると判
定された時には、前記建設機械の直前の停止時刻と前記
延長時間とから有効延長時間を演算して、この有効延長
時間内の起動操作であるか否かの判定を行い、有効延長
時間内の起動操作であると判定された場合には、前記稼
動時間帯外であっても、前記建設機械の起動を許可し、
前記有効延長時間を経過した後の起動である場合には前
記建設機械の起動を禁止することをその特徴とするもの
である。
間を設ける。作業現場において、建設機械を停止させ、
作業を終了した後にも、残業や整理,後片付け等といっ
た作業のために、ある時間までは作業現場においては休
止している建設機械の周辺にオペレータや他の作業者が
何らかの活動するのが通常である。この時間内は、盗難
管理という側面からは、稼動時間帯と実質的に同じであ
り、その盗難の可能性は殆どない。延長時間の長さはこ
の点を勘案して設定することができる。即ち、一般に、
作業を終了した後、通常、いつまでオペレータや作業者
が作業現場にいるか等を勘案して延長時間を設定すれば
良い。これによって、稼動時間帯を経過した後であって
も、延長時間に基づいて演算される有効延長時間を与え
ることによって、必要があれば、停止している建設機械
を起動させることができる。しかも、実際に建設機械の
周辺が無人になる等、もはや建設機械の再起動の要請が
なくなり、しかもその盗難の可能性が高い時間帯に入る
と、その起動を禁止することによって、作業等に支障を
来すことなく、しかも有効に盗難防止対策が図られる。
1回だけでなく、稼動時間帯を過ぎた後には、最後に建
設機械を停止させた時から有効延長時間が起算される。
従って、例えば稼動時間帯を経過した後、1度休憩のた
めに建設機械の作動を停止させ、その後に残業でこの建
設機械を起動し、さらに給油等の必要上、建設機械を停
止させた場合において、再起動を行った時に、この再起
動が有効延長時間帯内であるか否かは、直前の停止時、
つまり給油のために停止させた時を基準として算定され
る。
機械の起動を禁止するという場合、必ずしも完全に動か
ない状態である必要はなく、少なくとも走行できなけれ
ば良い。従って、例えば油圧ポンプの作動をロックする
か、方向切換弁へのパイロット圧の供給を遮断する等の
措置を取ることもできる。建設機械の動力源としてエン
ジンが用いられる場合には、このエンジンの始動を禁止
するのがより直接的である。特に、建設機械が稼動中か
停止しているのかの判定をオールタネータの発電信号に
基づいて行うように構成した場合には、スタータスイッ
チがONされても、エンジンをロックさせるのが望まし
い。
るために、管理センタを設けている場合には、稼動時間
帯及びその延長時間からなる条件の設定は管理センタの
管理サーバから行うようにするのが望ましい。また、管
理サーバに端末装置が接続されている場合には、端末装
置でも条件の設定を行えるようにしても良い。ただし、
建設機械で自由に条件設定を行ったり、変更したりでき
るようにはしない。従って、建設機械側で条件設定を行
えるようにする場合には、権限のない者がみだりに条件
設定及び変更を行えない措置を講じる必要がある。さら
に、本来では全く稼動されない深夜等の時間帯に起動操
作がなされたということは、建設機械が盗難された可能
性が高いことから、条件判定を行った後に、条件を満た
さない起動である場合には、建設機械側からその旨を管
理センタに通報するように設定するのが望ましい。
演算するが、建設機械が稼動時間帯が終了する前に停止
させた時に、有効延長時間の起算時点は稼動時間帯の終
了時刻とすることができ、また直前の停止時刻を基準と
しても良い。さらに、延長時間は常に同じ長さとする以
外にも、起動時刻に応じて変化する長さの延長時間とす
ることもできる。
施の形態について説明する。まず、図1において、1は
建設機械2を管理する管理センタであり、この管理セン
タ1には、管理サーバ3が設置されている。そして、管
理サーバ3には複数の通信端末装置4(例えばパーソナ
ルコンピュータ)が、例えばインターネット網5を介し
て接続されている。6は建設機械2が稼動する作業現場
である。建設機械2にはGPSアンテナ7と情報通信装
置8とが設けられている。GPSアンテナ7は衛星9か
ら自己の現在位置情報を取得するためのものであり、ま
た情報通信装置8を介して建設機械2と管理サーバ3に
設けた情報通信装置10との間で情報の授受が行われ
る。ここで、建設機械2の通信装置8と管理サーバ3と
の間の通信は地上波による通信若しくは衛星通信等の無
線通信方式とし、通信は双方向のものとするのが望まし
い。
に関する管理や、故障等の事故管理、その他種々の管理
が行われるが、盗難の有無も管理される。盗難管理は、
原理的には、正規の手順以外で建設機械2が作業現場6
から運び出されたことを検出したときに、当該建設機械
2が盗難されたか、または盗難されたと推定して、この
建設機械2の作動を禁止する。このために、建設機械2
の現在の所在地に関する情報、つまり位置情報を取得す
る必要がある。この位置情報はGPSによる測位方式で
取得することができる。
作動するのではなく、夜間等においては作業を休止する
のが一般的である。ただし、都市土木や高速道路の補修
等を行う場合には、むしろ交通量の多い昼間は作業を行
わず、夜間作業が行われることもある。また、地域や季
節等によっても、作業開始時刻及び作業終了時刻が異な
ってくる。作業時間帯では少なくとも作業者が作業現場
にいるので、建設機械2が盗難される可能性は極めて低
い。作業現場6が無人になる作業休止時間に盗難が発生
する頻度が高く、また作業休止時間では建設機械2の作
動を禁止しても格別支障を来さない。そこで、作業現場
や作業の性質等に応じて、建設機械2の稼動時間帯を設
定して、この稼動時間帯内では建設機械2の作動を許可
し、稼動時間帯以外、つまり作業休止時間では建設機械
2の作動を禁止する。
時間であるにも拘らず、建設機械2を起動させる操作を
行っても、エンジンが始動させないことにより、この建
設機械2を起動できないようになし、もって建設機械2
を走行させない措置を講じるようにする。建設機械2が
動かなければ、トレーラ等に搭載させて作業現場6から
搬出できないことになるので、建設機械2の盗難防止に
とって有効な措置である。このためには、作業現場6に
おいて建設機械2が稼動する、乃至稼動する可能性のあ
る時間帯を設定する。これと共に、建設機械2が稼動時
間帯を経過した後にも延長して稼動できるようにするた
めの延長時間が設定される。
原則的には、管理センタ1の管理サーバ3で行うもので
あり、また、通信端末装置4からインターネット網5を
介して行うように設定することもできる。さらに、建設
機械2の制御装置11にパーソナルコンピュータ等が接
続可能となっている場合には、このパーソナルコンピュ
ータで設定することができるようにしても良い。ただ
し、建設機械2に直接稼動時間帯及び延長時間を設定し
たり、変更したりすることができるようにすると、権限
のない者が無断で設定データを改変できないようにする
措置を施しておかなければならない。
ために、図2に示したように、制御装置11を備えてお
り、この制御装置11には情報通信装置8を介して管理
センタ1の管理サーバ3との間で情報の授受を行うこと
ができるようになっている。従って、管理サーバ3によ
り稼動時間帯及び延長時間が設定されると、これらのデ
ータを建設機械2に送信して、これらのデータを稼動条
件として記憶させるようにしている。制御装置11に
は、情報通信装置8を介して各種の情報の取得を行うと
共に、管理サーバ3の情報通信装置10に対して所定の
情報を送信するために、通信制御部12が設けられてい
る。13は制御装置11に設けた記憶手段であり、この
記憶手段13は稼動時間帯記憶部13aと延長時間記憶
部13bとからなる。情報通信装置10から管理サーバ
3側で設定した稼動時間帯及び延長時間からなる稼動条
件に関するデータが制御装置11に取り込まれると、稼
動時間帯に関するデータは稼動時間帯記憶部13aに、
また延長時間は延長時間記憶部13bにそれぞれ記憶さ
れる。
建設機械2の起動操作が稼動条件、つまり稼動時間帯内
若しくは有効延長時間内であるか、またはこの時間帯外
での起動操作であるかの判定を行われる。このために、
制御装置11は稼動条件判定部14を備えており、この
稼動条件判定部14では建設機械2の起動を許すか、禁
止するかの決定がなされて、禁止するとの決定がなされ
ると、建設機械2のエンジン15が始動しなくなる。
始動するものであり、このスタータモータ16はキー操
作によってON,OFFされるエンジンキースイッチ1
7からの信号に基づいて作動を開始する。そして、エン
ジンキースイッチ17とスタータモータ16との間には
スタータリレー18が介装されており、たとえエンジン
キースイッチ17をONさせても、スタータリレー18
が作動しない限り、エンジン15は始動しないようにな
っている。そして、エンジン15が始動することにより
オールタネータ19から発電信号が出力されるようにな
っている。従って、エンジンキースイッチ17からの信
号から、建設機械2の起動操作がなされたか否かの判定
を行うことができ、またオールタネータ19からの発電
信号によりエンジン15が実際に作動しているか否かを
判定できるようになっている。
ッチ17の操作により起動操作がなされた時に、エンジ
ン15の始動を許可するか、禁止するかの判定を行うも
のであり、始動を許可すべき旨の判定がなされると、ス
タータリレー18に電源が入って、スタータモータ16
を作動させる。一方、エンジン15の始動を禁止する旨
の判定がなされると、スタータリレー18への電源供給
が行われず、従ってスタータモータ16が作動しない。
エンジンキースイッチ17からの信号が取り込まれるよ
うになっており、建設機械2を起動するためにエンジン
キースイッチ17がONされると、この信号がトリガと
なって、稼動条件を満たしているか否かの判定を行う。
従って、制御装置11にはキー信号弁別部20が設けら
れており、エンジンキースイッチ17がONしたこと
は、このキー信号弁別部20により弁別できる。そし
て、このキー信号弁別部20により建設機械2の起動操
作が行われたことを検出した時には、その時刻を検出す
る必要がある。制御装置11に時計21が内蔵されてお
れば、この時計21により現在時刻を認識できる。な
お、制御装置11が時計機能を有さない場合には、GP
Sアンテナ7を介して通信衛星9から現在時刻を入手す
る。
が設定されている。稼動時間帯は、建設機械2の起動操
作が有効になる時間帯である。一方、延長時間は有効延
長時間の演算を行う基礎となるものであって、建設機械
2の直前の停止時刻から延長時間内が有効延長時間とし
て設定され、稼動時間を経過した後の起動操作であって
も、この起動操作が行われた時刻が有効延長時間として
設定された時間内であれば、エンジン15を始動させ
る。有効延長時間内の起動操作であるか否かを認識する
には、エンジン15が停止した時刻が必要となる。建設
機械2が停止したことは、オールタネータ19からの発
電信号に基づいて認識できる。従って、オールタネータ
19からの発電信号がエンジン状態認識部22に取り込
まれるようになっており、エンジン15が停止した時に
は、エンジン状態認識部22から停止時刻記憶部23に
その認識信号が取り込まれて、その時の時刻を時計21
から読み取って、停止時刻が記憶される。
あれば、停止時刻記憶部23では直前の停止時刻のみを
記憶すれば良いが、エンジン15の稼動状況を知るため
には、エンジン15が停止する毎に、その情報を累積的
に記憶させ、またエンジン15の始動時刻も記憶させ
る。これによって、建設機械2の実稼動時間を演算する
ことができる。この建設機械2の実稼動時間に関するデ
ータは管理センタ1の管理サーバ3による管理の基礎と
なる。停止時刻記憶部23で始動時刻を記憶させるか否
かはともかくとして、例えば何らかの理由で電源が落ち
た後にも、この停止時刻に関するデータを保持しなけれ
ばならないので、停止時刻記憶部23は不揮発性のメモ
リで構成するのが望ましい。
作がなされた時に、稼動条件判定部14によるエンジン
15を始動させるか否かの条件判定を行う手順につい
て、図3に示したフローチャートに基づいて説明する。
ように待機状態となっており、キー信号弁別部20によ
りエンジンキースイッチ17がONされたことを検出し
た時に(ステップ1)、条件判定処理が開始される。条
件判定処理が開始されると、時計21から現在時刻を認
識する(ステップ2)と共に、稼動時間帯記憶部13a
から稼動時間帯に関するデータを読み出す(ステップ
3)。そして、現在時刻が稼動時間帯内か否かの判定を
行い(ステップ4)、稼動時間帯内であれば、スタータ
リレー18に電源を供給してこのリレーを働かせて、エ
ンジン15を始動させる(ステップ5)。
帯を経過した後であれば、まず有効時間が設定されてい
るか否かの判定を行い(ステップ6)、設定されている
場合には、停止時刻記憶部23から直前の、つまり最新
の停止時刻を読み出すと共に、延長時間記憶部13bか
ら延長時間を読み出す(ステップ7)。ここで、延長時
間は例えば、30分,1時間,2時間等というように、
相対的な時間間隔として設定されており、停止時刻記憶
部23に記憶されている停止時刻のうち、直前の、つま
り最新の停止時刻を読み出して、この最新の停止時刻か
らの有効延長時間を演算する(ステップ8)。そこで、
現在の時刻がこのようにして演算された有効延長時間内
のものであるか否かの判定が行われる(ステップ9)。
判定の結果、有効延長時間内であると判定されると、ス
テップ5に移行して、エンジン15を始動させる。
動操作が有効延長時間が既に経過した後のものである場
合には、スタータリレー18を遮断し(ステップ1
0)、つまりスタータリレー18に電源が入らず、スタ
ータモータ16を作動させない。従って、エンジン15
は始動しない。そして、延長時間が設定されていないに
も拘らず稼動時間帯経過後の、または有効延長時間を経
過した後の起動操作は、正規の起動操作ではなく、盗難
を意図した起動操作であると判断し、その旨を管理サー
バ3に通報する(ステップ11)。これによって、管理
センタ1側で盗難乃至盗難の可能性があることを直ちに
認識でき、警察への通報等を含めた有効な対応措置を取
ることができる。
には、ステップ4においてエンジン15が始動するが、
その後はオールタネータ19の発電信号を検出するエン
ジン状態認識部22によりエンジン15が停止したか否
かの検出を行い(ステップ12)、エンジン15が停止
したことを検出した時には、その停止時刻が停止時刻記
憶部部23に記憶されて(ステップ13)、ステップ1
に戻り、次のスタータキー操作がなされるまで待機す
る。
の具体的な例を図4に示す。この図4においては、稼動
時間帯の始期は8:00、終期は17:00として設定
されており、つまり8:00〜17:00の時間帯が稼
動時間帯となっており、また延長時間は1時間30分と
されている。なお、図中において、Dは建設機械2の起
動操作、Sは建設機械2の停止を意味する。
前の例えば7:00に建設機械2の起動操作がなされて
も、エンジン15は始動しない。稼動時間帯である8:
00以後に稼動されて初めてエンジン15が始動する。
また、稼動時間帯の終期である17:00が過ぎて、2
0:00に建設機械2の起動操作がなされた場合には、
この稼動時間帯の終期17:00から3時間経過してい
るので、エンジン15の始動は禁止される。また、ケー
スBでは、稼動時間帯の終期17:00以後も稼動を続
け、18:00で起動を停止した時には、この18:0
0が有効延長時間の起算点となり、19:30が有効延
長時間の終期となる。従って、2時間経過した20:0
0に起動操作を行っても、エンジン15は始動しない。
内で11:00〜14:00の間、建設機械2の稼動を
停止しているが、14:00は稼動時間帯内であるの
で、この時の起動操作は有効となる。また、稼動時間帯
の終期を経過した後にも建設機械2を稼動させ、一度停
止させた後、この停止時から1時間経過した時に再度起
動操作が行われている。従って、この起動操作は有効と
なる。さらに、ケースDにあるように、稼動時間帯を経
過した後であっても、30分,1時間というように、中
間に何度かの停止があった後に再起動させる場合、直前
の停止から延長時間である1時間30分以内の休止時間
であれば、再起動が許可される。
帯の終期である17:00以前に建設機械2の稼動を中
止した場合における、有効延長時間の起算点は、稼動時
間帯の終期としても良く、また稼動時間帯を経過した後
の起動操作である限り、直前の停止時を基準としても良
い。つまり、このケースAにあるように、16:30に
建設機械2の作動を停止させた後には、稼動時間帯の終
期から起算して、18:30以後の再起動操作を無効に
するように設定することもできるが、停止時から有効延
長時間を経過した18:00以後は再起動操作を無効に
するように設定しても良い。
長時間としては、いくつかの時間帯に分けて、それぞれ
異なる有効延長時間を設定することもできる。例えば、
図5に示したように、稼動時間帯の終期を17:00と
し、第1の延長時間帯を17:00〜20:00とし
て、この間は延長時間を1時間30分とし、また20:
00以後は第2の延長時間帯として、この第2の延長時
間帯では延長時間を30分とすることができる。稼動時
間帯の終期を作業現場6での一般的な作業時間の終期と
一致させた場合、この稼動時間帯の終期直後は建設機械
2のオペレータが比較的長い休憩時間を取ることが多
く、しかもこの間は多数の作業者が作業現場6で何らか
の活動等を行っているのが一般的である。従って、稼動
時間帯の終了直後では有効延長時間を長くしても、盗難
防止の点でさほど不用心ということはない。ただし、あ
る時間を過ぎてもなお作業を継続する場合には、大半の
作業者が作業現場6を離れることが多いことから、この
間の有効延長時間は必要最小限に限定する。
の終期17:00で一度建設機械2の作動を停止させ
て、例えばオペレータが、第1の延長時間帯の有効延長
時間内である1時間20分程度の休憩を取ったとして、
その後に再度の起動操作が行われた場合には、この操作
は有効である。また、作業を継続して、第2の延長時間
帯に入った後に作動を停止した場合において、それから
この第2の延長時間帯における延長時間である30分を
経過した1時間後に起動操作を行っても、エンジン15
が始動することはない。また、ケースFのように、第1
の延長時間帯における有効延長時間より長い2時間の後
に起動操作が行われても、エンジン15は始動しない。
さらに、ケースGのように、第1の延長時間帯において
(第2の延長時間帯も同様)、何度かの停止、起動を繰
り返しても、停止後に有効延長時間の範囲内であれば、
再起動が可能になる。
であっても、ある時間まではオペレータなり、他の作業
者が作業現場6において何らかの活動を行うのが一般的
であって、この時間までは作業関係者の目が行き届くこ
とから、建設機械2の盗難のおそれは極端に少ない。従
って、この時間帯を有効延長時間として設定することに
よって、稼動時間帯が硬直化するのを防止でき、盗難の
おそれが少ない時間帯では何度停止させても、停止時間
が有効延長時間内である限り、再起動が可能となる。従
って、稼動時間帯そのものは作業の状況に合わせて必要
最小限の時間間隔に設定することができ、かつ作業の必
要時には、このように設定された稼動時間帯を経過した
後であっても、建設機械2を起動させることができ、稼
動時間帯を制限したことにより生じる不都合を解消する
ことができる。一方、オペレータを含む全ての作業者が
作業現場6から離れて、建設機械2の周囲が無人化し、
最も盗難の頻度が高くなり、しかも建設機械2を作動さ
せる必要性のない時間帯で起動操作が行われても、この
起動操作が正規の手順を踏んだものであれ、異常な方法
で起動操作が行われた場合であれ、建設機械2は走行で
きなくなるので、盗難防止措置を図る上で、極めて有効
なものとなる。
稼動時間帯としての本来の機能を実質的に損なわずに、
延長して作業を行うために、建設機械を適正な方法で起
動操作した場合に、有効に起動させることができる等の
効果を奏する。
ステムの概略構成図である。
手順を示すフローチャート図である。
体的なケースを用いて説明する作動説明図である。
を時間帯毎に変化させた場合における条件判定処理の具
体的なケースの作動説明図である。
Claims (12)
- 【請求項1】 建設機械の制御装置にその稼動が許可さ
れる稼動時間帯を設定し、前記建設機械を起動しようと
した時に、この稼動時間帯内であれば起動できるように
なし、稼動時間帯外であれば、その起動を禁止するよう
に管理するシステムにおいて、 前記稼動時間帯とその延長時間を記憶する手段と、 前記建設機械の停止時刻を記憶する手段と、 前記建設機械の起動操作がなされた時に、前記稼動時間
帯外であっても、前記延長時間を記憶する手段に設定さ
れている延長時間と前記建設機械の直前の停止時刻とに
基づいて有効延長時間を演算する手段と、 前記有効延長時間内の起動操作か否かの判定を行って、
この有効延長時間内であれば前記建設機械の起動を許可
し、前記有効延長時間を経過した後の起動操作であれば
前記建設機械の起動を禁止するように稼動条件を判定す
る手段とを備える構成としたことを特徴とする建設機械
の管理システム。 - 【請求項2】 前記建設機械のエンジンの状態を検出す
る手段を設け、前記エンジンを始動させる操作が行われ
た時に、前記稼動条件の判定を行う構成としたことを特
徴とする請求項1記載の建設機械の管理システム。 - 【請求項3】 前記建設機械の起動を禁止するために、
この建設機械のエンジンが始動しないようにロックする
手段であることを特徴とする特徴とする請求項2記載の
建設機械の管理システム。 - 【請求項4】 前記建設機械は管理センタにより管理さ
れるものであり、前記稼動時間帯及び前記延長時間は、
この管理センタから無線通信手段を介して前記建設機械
の制御装置に設定可能なものであることを特徴とする請
求項1記載の建設機械の管理システム。 - 【請求項5】 前記建設機械には、その起動を禁止する
措置を取った時には、前記無線通信手段を介して前記管
理センタに通報する手段を備える構成としたことを特徴
とする請求項4記載の建設機械の管理システム。 - 【請求項6】 前記有効延長時間を演算する手段は、前
記建設機械が前記稼動時間帯内で停止した後の再起動操
作であって、この再起動操作がこの稼動時間帯外である
場合、稼動時間帯の終了時刻から前記有効延長時間の演
算を行うことを特徴とする請求項1記載の建設機械の管
理システム。 - 【請求項7】 前記有効延長時間を演算する手段は、前
記建設機械が前記稼動時間帯内で停止した後の再起動操
作であって、この再起動操作がこの稼動時間帯外である
場合、前記建設機械の停止時刻から前記有効延長時間の
演算を行うことを特徴とする請求項1記載の建設機械の
管理システム。 - 【請求項8】 前記延長時間を記憶する手段は、前記建
設機械の起動操作が行われた時刻に応じて変化する長さ
の延長時間が設定されており、前記建設機械が起動操作
された時には、前記有効延長時間を演算する手段によっ
て、その起動操作時刻に基づいて異なる有効延長時間を
演算するものであることを特徴とする請求項6または請
求項7のいずれかに記載の建設機械の管理システム。 - 【請求項9】 建設機械の制御装置にその稼動が許可さ
れる稼動時間帯を設定し、前記建設機械の起動操作が行
われた時に、この稼動時間帯内であれば起動できるよう
になし、稼動時間帯外であれば、その起動を禁止するよ
うに管理する方法であって、 前記制御装置に、前記稼動時間帯とこの稼動時間帯の延
長時間を設定し、前記建設機械が起動操作された時に、
前記稼動時間帯内の起動操作か否かを検出して、この稼
動時間帯内の起動操作であれば、その起動を許可し、 前記稼動時間帯外の起動操作であると判定された時に
は、前記建設機械の直前の停止時刻と前記延長時間とか
ら有効延長時間を演算して、この有効延長時間内の起動
操作であるか否かの判定を行い、 有効延長時間内の起動操作であると判定された場合に
は、前記稼動時間帯外であっても、前記建設機械の起動
を許可し、 前記有効延長時間を経過した後の起動である場合には前
記建設機械の起動を禁止することを特徴とする建設機械
の管理方法。 - 【請求項10】 前記建設機械の起動操作時の有効延長
時間は、前記建設機械が前記稼動時間帯内で停止した
後、この稼動時間帯を経過した後の再起動操作である場
合に、前記稼動時間帯の終了時刻を前記有効延長時間の
起算時間とすることを特徴とする請求項9記載の建設機
械の管理方法。 - 【請求項11】 前記建設機械の起動時の有効延長時間
は、前記建設機械が前記稼動時間帯内で停止した後、こ
の稼動時間帯を経過した後の再起動操作である場合に、
前記建設機械の直前の停止時刻を前記有効延長時間の起
算時間とすることを特徴とする請求項9記載の建設機械
の管理方法。 - 【請求項12】 前記延長時間は前記建設機械の起動操
作時刻に応じて変化する長さを有するものであり、前記
建設機械が起動操作されると、この起動操作時刻に基づ
いて異なる有効延長時間を設定することを特徴とする請
求項10または請求項11のいずれかに記載の建設機械
の管理システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002006383A JP3823832B2 (ja) | 2002-01-15 | 2002-01-15 | 建設機械の管理システム及び管理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002006383A JP3823832B2 (ja) | 2002-01-15 | 2002-01-15 | 建設機械の管理システム及び管理方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003205826A true JP2003205826A (ja) | 2003-07-22 |
JP3823832B2 JP3823832B2 (ja) | 2006-09-20 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country | Link |
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JP (1) | JP3823832B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016071756A (ja) * | 2014-09-30 | 2016-05-09 | 株式会社クボタ | 作業機の監視システム |
JP2018070025A (ja) * | 2016-11-01 | 2018-05-10 | ヤンマー株式会社 | 盗難監視システム |
-
2002
- 2002-01-15 JP JP2002006383A patent/JP3823832B2/ja not_active Expired - Fee Related
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