JP2003205373A - 回転摩擦圧接に用いるプラグ及びそれを用いた回転摩擦圧接装置 - Google Patents

回転摩擦圧接に用いるプラグ及びそれを用いた回転摩擦圧接装置

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JP2003205373A
JP2003205373A JP2002003055A JP2002003055A JP2003205373A JP 2003205373 A JP2003205373 A JP 2003205373A JP 2002003055 A JP2002003055 A JP 2002003055A JP 2002003055 A JP2002003055 A JP 2002003055A JP 2003205373 A JP2003205373 A JP 2003205373A
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taper
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rotary friction
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Kiyoshi Yamada
清 山田
Seiichiro Kimura
盛一郎 木村
Katsunori Shiihara
克典 椎原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転摩擦圧接する際の摩擦トルクを低減して
回転摩擦圧接装置の小型化を可能にする。 【解決手段】 テーパプラグ部2aを円錐台形状に形成
すると共に、その円錐角αをテーパ穴3のなす角度βよ
り小さい角度に設定して、テーパプラグ部2aをテーパ
穴3に挿入した際にテーパプラグ部2aの先端のみがテ
ーパ穴3に接するようにし、順次先端部分から溶着が行
われるようにして、大きな摩擦トルクが発生しないよう
にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、装置の小型化を可
能にした回転摩擦圧接に用いるプラグ及びそれを用いた
回転摩擦圧接装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電プラントを構成する部材に用
いられている部品には、過酷な運転条件を考慮して殆ど
がステンレス系材料により形成されて、原子力発電プラ
ントの建設当初においてはこのようなステンレス系材料
の中からSUS304材が主に利用されていた。
【0003】ところが、この材料は溶接等によって加熱
・溶融されると、その熱影響部近傍が鋭敏化して組織が
不安定になる特性があり、長い時間の経過とともにクラ
ックが発生する要因となっている。
【0004】このため原子力発電プラントでは、かかる
クラックの予防保全や補修技術の開発が急務となってお
り、メーカーと協力のもとで盛ん研究開発が行われてい
る。
【0005】予防保全技術としては、レーザ光等の熱エ
ネルギーを利用して被補修材の熱影響部を加熱すること
で鋭敏化した組織を元の状態近くまで戻す方法が提案さ
れている。
【0006】一方、既に表面に微小クラックが発生した
ような場合に対する補修技術としては、レーザ光等の熱
エネルギーを用いて表面を溶融することにより微小クラ
ックを補修し、同時に鋭敏化した組織を元の状態近くま
で戻す技術が提案されている。
【0007】しかし、比較的大きいクラックが発生し、
そのクラックが内部まで進行してしまい表面を溶融した
だけでは補修不可能な場合には、欠陥部分を削除して、
そこに新たな部材を挿入して補修するテーパプラグ回転
摩擦圧接法等の補修技術が提案されている(例えば、特
開平11−281790号公報)。
【0008】このテーパプラグ回転摩擦圧接法を図12
及び図13を参照して説明する。先ず、図12(a)に
示すようにクラック等が発生した被補修材の欠陥部分を
切削や穿孔加工等により削除してテーパ穴32を形成す
る。なお、図中番号31は被補修材を示している。
【0009】そして、図12(b)及び図12(c)に
示すプラグ33の把持部33bを図示しないチャックに
装着して、当該テーパ穴32に円錐台形状のテーパプラ
グ部33aを挿入する(図13参照)。なお、図12
(b)はプラグ33の側面図であり、図12(c)はそ
の矢視AA方向から見た上面図である。
【0010】チャックには図示しないモータが連結され
て、プラグ33を数千回転/分で回転させるようになっ
ている。またプラグ33を回転圧接する際にその軸方向
に所定の力がテーパプラグ部33aにかかるように、図
示しない油圧装置が用いられている。
【0011】これにより、テーパプラグ部33aはテー
パ穴32に摺擦しながら回転し、その時の回転摩擦熱で
テーパプラグ部33a及びテーパ穴32の双方が表面が
溶融して溶着する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成では後述するように、装置が大型化したり操作性が悪
いといった問題があった。
【0013】即ち、テーパ穴32とテーパプラグ部33
aとを溶着させるために摩擦熱でこれらの表面を溶融さ
せるが、テーパプラグ部33aをテーパ穴32に挿入し
た時点でこれらの面全体が同時に接触するため、大きな
摩擦トルクが働き、これに打勝ちながらプラグ33を回
転させる大出力のモータを用いる必要がある。
【0014】ところが、これらの補修作業は、原子炉内
のように限られたスペースで行わなければならないた
め、大型装置では作業空間を確保できない場合があっ
た。
【0015】また、補修作業が特殊な雰囲気(例えば、
水中等)で行わなければならない場合には、油圧装置に
よる加圧が困難になる場合があった。
【0016】さらに、原子炉内の補修では、作業者が当
該原子炉内に立入ることができないため、全ての作業を
遠隔操作で行わなければならないが、これまでの装置で
は操作性が非常に悪く、特に把持部33bをチャックに
装着する際に、当該把持部33bが円筒状に形成されて
いるため、チャックを強固に締付けなければ大きな摩擦
トルクのためプラグ33が滑ってしまいモータの回転ト
ルクを伝えることができない不都合が生じる場合があっ
た。
【0017】そこで、本発明は、装置の小型化及び操作
性の改善を可能にした回転摩擦圧接に用いるプラグ及び
それを用いた回転摩擦圧接装置を提供することを目的と
する。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1にかかる発明は、チャックに把持されて回
転力及び加圧力が付与される把持部と、クラック等の欠
陥部分を穿孔等により削除して形成された被補修材のテ
ーパ穴に挿入される共にチャックからの回転力及び加圧
力により回転圧接されて、その際に発生する摩擦熱で該
テーパ穴と溶着することにより当該テーパ穴を埋めるテ
ーパプラグ部とを備えたプラグにおいて、テーパプラグ
部が、円錐台形状に形成されると共に、その円錐角がテ
ーパ穴のなす角度より小さい角度に設定されて、回転摩
擦圧接する際の摩擦トルクを低減できるようにしたこと
を特徴とする。
【0019】請求項2にかかる発明は、テーパ穴のなす
角度が20度〜60度に設定された際に、テーパプラグ
部の円錐角がテーパ穴のなす角度より0度〜5度小さく
設定されていることを特徴とする。
【0020】請求項3にかかる発明は、テーパプラグ部
の圧接表面に、当該テーパプラグ部を形成する材料より
融点の低い部材を被着したことを特徴とする。
【0021】請求項4にかかる発明は、テーパプラグ部
の圧接表面に、当該テーパプラグ部を形成する材料と同
材質の粉末を溶射してたことを特徴とする。
【0022】請求項5にかかる発明は、テーパプラグ部
の圧接表面に、所定形状の溝を形成したことを特徴とす
る。
【0023】請求項6にかかる発明は、溝が、矩形溝、
山谷形溝、谷形溝、山形溝、波形溝の何れか1の形状を
有することを特徴とする。
【0024】請求項7にかかる発明は、チャックの把持
部を把持する際のチャック穴が、矩形柱状に形成される
と共に、把持部が当該矩形柱状に対応して形成されてい
ることを特徴とする。
【0025】請求項8かかる発明は、プラグをテーパ穴
に加圧する際に、エアーやバネの力により加圧すること
を特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態を図を
参照して説明する。図1は本発明にかかるテーパプラグ
回転摩擦圧接装置におけるプラグ2とテーパ穴3とを詳
細に示す図である。なお、図中番号4は被補修材を示し
ている。
【0027】本実施の形態にかかるテーパプラグ回転摩
擦圧接装置の概略構成は従来と変らないが、台形円錐状
のプラグ2のテーパプラグ部2aの円錐角がテーパ穴3
のなす角度より小さな角度に設定されている点に特徴が
ある。
【0028】即ち、テーパプラグ部2aの円錐角αは、
テーパ穴3のなす角度βより小さく設定されている(α
<β)。
【0029】このような構成で、テーパプラグ部2aを
テーパ穴3に挿入した際の図が図2である。図2を見る
と分るように、テーパプラグ部2aの円錐角αとテーパ
穴3のなす角度βとが上述したような角度関係を持つの
で、テーパプラグ部2aをテーパ穴3に挿入した状態で
は、先端部のみが接触した状態となっている。
【0030】従って、このような状態でプラグ2を回転
させると、発生する摩擦トルクは当該先端部の接触部分
から発生するものだけとなり、出力が小さなモータでも
プラグ2を回転させることが可能になる。
【0031】また、接触面積が小さいので、大きな力で
プラグ2を加圧する必要が無くなり、加圧装置として油
圧装置のような大きな力を発生する装置が不要になる。
【0032】そして、当該接触部分が摩擦により溶融す
ると、溶融量に応じてプラグ2はテーパ穴3に押込まれ
て接触面積が徐々に増大する。
【0033】このとき既に溶融した部分の熱で新たに溶
融する部分が予熱されているので、新たな部分の溶融が
容易に行えるようになり、摩擦トルクの大幅な軽減が可
能となる。
【0034】なお、種々の実験等からテーパ穴3のなす
角度βは20度〜60度が好ましく、その時のテーパプ
ラグ部2aの円錐角αは、角度βより0度〜5度の範囲
で小さい角度に設定することが好ましい。
【0035】次に、本発明の第2の実施の形態を図を参
照して説明する。なお、上述した各実施の形態と同一構
成に関しては同一符号を用い説明を省略する。
【0036】上述した実施の形態では、テーパプラグ部
2aの円錐角αをテーパ穴3のなす角度βより適宜小さ
く設定して、摩擦トルクの大幅な軽減を図った。
【0037】これに対して本実施の形態では、このよう
な角度関係を満たしながら、さらにテーパプラグ部2a
に当該テーパプラグ部2aの材料より融点の低い部材を
被着することにより、溶着開始温度を下げて摩擦トルク
の軽減を行うようにしたものである。
【0038】図3は、テーパプラグ部2aに被着部材5
を被着した際のプラグ2の断面を示す図である。
【0039】このような被着部材5として金や銀ロウ等
が例示でき、また被着方法として電気メッキ、溶融メッ
キ等のメッキ方法が例示できるが、本発明はこれに限定
されるものではなく、テーパプラグ部2aより融点が低
く、かつ、当該被着部材5をテーパプラグ部2aに薄膜
で被着できる部材及び被着方法であればよい。
【0040】通常、テーパプラグ部2aは補修対象部材
4と同材質の材料により形成され、この補修対象部材4
がステンレス鋼の場合には、金の融点がこのステンレス
鋼より約500℃低く、また熱伝導率が極めて高いた
め、摩擦トルクの大幅な軽減が可能になる。
【0041】また、銀ロウは金より更に融点が低く安価
であるため、補修費用のコストダウンを図りながら摩擦
トルクの大幅な軽減が可能になる。
【0042】次に、本発明の第3の実施の形態を図を参
照して説明する。なお、上述した各実施の形態と同一構
成に関しては同一符号を用い説明を省略する。
【0043】先に説明した第2の実施の形態において
は、摩擦トルクの大幅な軽減を図るために、テーパプラ
グ部2aに金や銀ロウ等の被着部材5をメッキ等により
被着する場合について説明した。この場合、メッキ等の
方法では被着された被着部材5の表面は平滑になる。
【0044】しかし、第1の実施の形態で説明した趣旨
からも分るように、テーパプラグ部2aがテーパ穴3に
接する面積が小さければ、最初にその部分から溶着を起
すための摩擦トルクは小さくなる。
【0045】そこで、本実施の形態ではテーパプラグ部
2aの表面に、当該テーパプラグ部2aと同じ材料の金
属粉末を溶射して被着するようにしたものである。
【0046】この方法によれば、テーパプラグ部2aに
容射された金属粉末は凹凸を持った状態で被着されるの
で、テーパプラグ部2aとテーパ穴3との接触面積が小
さくなり、摩擦トルクの大幅な軽減が可能となる。
【0047】なお、被着部材5としてテーパプラグ部2
aと同じ材料の金属粉末に限定されるものではなく、銀
ロウや金等の他の部材を用いることも可能である。
【0048】次に、本発明の第4の実施の形態を図を参
照して説明する。なお、上述した各実施の形態と同一構
成に関しては同一符号を用い説明を省略する。
【0049】これまで説明した各実施の形態において
は、テーパプラグ部2aの円錐角αをテーパ穴3のなす
角度βより小さくしたり、テーパプラグ部2aの表面に
当該テーパプラグ部2aと同材質の金属粉末を容射して
テーパプラグ部2aとテーパ穴3との接触面積を少なく
することで摩擦トルクの低減を図った。
【0050】これに対して、本実施の形態はテーパプラ
グ部2aの表面に各種の溝8(8a〜8e)を形成し
て、テーパプラグ部2aとテーパ穴3との接触面積を少
なくするようにしたものである。
【0051】このような溝8の形状としては、図4〜図
8に示すような形状が提案できる。図4は矩形溝8a、
図5は山谷形溝8b、図6は谷形溝8c、図7は山形溝
8d、図8は波形溝8eをそれぞれ示している。
【0052】なお、溝8として矩形溝8aを用いる場合
には、その幅はテーパプラグ部2aとテーパ穴3の接触
表面積が50%程度になるようにし、深さは溶着した際
に溝8が残らないように0.5mm程度にすることが好
ましい。
【0053】また、溝8として山谷形溝8bを用いる場
合は、接触面積は極めて小さいため摩擦トルクの軽減に
有効な形状であり、その幅や深さは、ピッチ1mm、深
さ0.5mm程度が好ましい。
【0054】溝8として谷形溝8c、山形溝8d、波形
溝8eを用いる場合は、その幅や深さはピッチ1mm、
深さ0.5mm程度が好ましい。
【0055】このような形状の溝8を形成することによ
り、テーパプラグ部2aとテーパ穴3との接触表面を小
さくできるので、摩擦トルクの低減が大幅に図ることが
可能になる。
【0056】次に、本発明の第5の実施の形態を図を参
照して説明する。なお、上述した各実施の形態と同一構
成に関しては同一符号を用い説明を省略する。
【0057】第2や第3の実施の形態では、金、銀ロ
ウ、金属粉末をテーパプラグ部2aの表面に被着し、第
4の実施の形態では、テーパプラグ部2aの表面に各種
形状の溝8を形成して摩擦トルクの低減を図った。
【0058】これに対して、本実施の形態では、図9に
示すように、これらを複合させて摩擦トルクの低減を図
るものである。
【0059】溶着過程を時間的にみると、一般的に図1
0に示すような初期トルクが作用して溶着を開始する領
域RAと、最大トルクを経験して全体が溶着する領域R
Bとが存在する。
【0060】なお、図10には、曲線13は図13及び
図12で示す従来構成のプラグ33を用いた場合の摩擦
トルク曲線の測定値を示し、曲線14は金メッキした場
合、曲線15は矩形溝8aを形成した場合、曲線16は
金属粉末を容射した場合の本発明にかかる構成の摩擦ト
ルク曲線の測定値を示している。
【0061】この図からも分るように、初期トルクの軽
減に最も効果がある構成と、最大トルクの軽減に最も効
果がある構成とは必ずしも同じ構造ではない。
【0062】即ち、図10からは初期トルクの軽減に最
も効果があるのは矩形溝8aを形成した構成(曲線1
5)で、従来構成に比べ約20%の初期トルクが軽減で
きている。また、最大トルクの軽減に最も効果があるの
は金属粉末を溶射した構成(曲線16)で、約8%の最
大トルクが軽減できている。
【0063】このように、溶着過程においてそれぞれ有
効な構成があり、図9に例示したように矩形溝8aを形
成すると共に、金属粉末を溶射した構成にすることで、
初期トルクの軽減及び最大トルクの軽減が共に図ること
が可能になる。
【0064】無論、溝8のサイズ、被着する被着部材5
の表面状態により、またテーパプラグ部2aとテーパ穴
3とのなす角度差等により、初期トルクの軽減に有効な
構成、最大トルクの軽減に有効な構成が変るので、これ
らを一義的に特定することは意味がないが、少なくとも
初期トルクの軽減に有効な構成と最大トルクの軽減に有
効な構成とが異なる場合には、これらの構成を複合して
用いることは、全体としての摩擦トルクを大幅に軽減す
るために有効である。
【0065】次に、本発明の第6の実施の形態を図を参
照して説明する。なお、上述した各実施の形態と同一構
成に関しては同一符号を用い説明を省略する。
【0066】これまで説明した各実施の形態では、装置
の小型化を図るために摩擦トルクを軽減する構成につい
て説明したが、本実施の形態では補修作業を容易にする
ための構成に関するものである。
【0067】図13及び図12で示したように従来構成
のプラグ33の把持部33bは円柱状に形成されていた
ため、チャックを強固に締付け、かつ、その際にプラグ
33の中心軸をチャックの中心軸に合わせた状態で締付
けなければ、摩擦トルクによりプラグ33が滑ってしま
う場合が生じる。
【0068】特に、このようなテーパプラグ回転摩擦圧
接装置を原子炉内等の補修に用いる場合には、遠隔操作
して作業を進める必要があるが、その際プラグ33をチ
ャックに装着する作業も遠隔操作により行わなければな
らず、かかるチャックの締付けを十分に行うことが非常
に難しい問題があった。
【0069】そこで、本実施の形態では、図11に示す
ように、把持部2bを矩形柱とすると共にチャック1の
チャック穴(図示せず)も同様の形状にして、把持部2
bをチャック穴に挿入するだけで装着が可能な構成とし
ている。なお、図11(a)はプラグ2の上面図、図1
1(b)はその側面図を示している。
【0070】このような構成にすることで、プラグ2の
中心軸をチャックの中心軸に合わせが不要になると共
に、チャックを強固に締付ける必要がなくなり、単にプ
ラグ2をチャック穴に挿入するだけでプラグ2が滑って
しまう事態を招くことなく回転摩擦圧接を行うことが可
能になって、操作性が格段に向上する。
【0071】次に、本発明の第7の実施の形態を図を参
照して説明する。なお、上述した各実施の形態と同一構
成に関しては同一符号を用い説明を省略する。
【0072】図13及び図12に示す従来構成のプラグ
33の場合には、溶着面が一度に接触するため大きな摩
擦トルクが発生し、このためプラグ33をテーパ穴32
の方向に加圧する力も大きな力が必要になって油圧装置
が用いられていた。
【0073】ところが原子炉等で回転摩擦圧接による補
修を行う際には、補修箇所が水中の場合もあり、このよ
うな雰囲気では油圧装置によるプラグ2の加圧を行うこ
とが困難である。
【0074】しかし、これまで説明したプラグ2を用い
ることにより、摩擦トルクが大幅に軽減できるため加圧
力もこれに対応して低減でき、例えば高圧空気やバネを
用いた空気加圧装置やバネ加圧装置のような装置を用い
ることが可能になる。
【0075】これらの装置は、油圧装置に比べ小型であ
り、また油圧装置の場合に油漏れが発生する恐れがある
が、空気加圧装置やバネ加圧装置の場合にはかかる心配
が無くなるので、信頼性が向上すると共に作業が容易に
行えるようになる。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
テーパプラグ部を円錐台形状に形成すると共に、その円
錐角をテーパ穴のなす角度より小さい角度に設定したの
で、回転摩擦圧接する際の摩擦トルクを低減でき、これ
により装置の小型化及び操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の説明に適用される
プラグ及びテーパ穴の構成を示す図である。
【図2】プラグをテーパ穴に挿入した際の状況を示す断
面図である。
【図3】本発明の第2及び第3の実施の形態の説明に適
用されるプラグの構成を示す図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態の説明に適用される
プラグの構成を示す図で、矩形溝を形成した場合の側面
図である。
【図5】プラグの構成を示す図で、山谷形溝を形成した
場合の側面図である。
【図6】プラグの構成を示す図で、谷形溝を形成した場
合の側面図である。
【図7】プラグの構成を示す図で、山形溝を形成した場
合の側面図である。
【図8】プラグの構成を示す図で、波形溝を形成した場
合の側面図である。
【図9】本発明の第5の実施の形態の説明に適用される
プラグの構成を示す図で、矩形溝と被着部材を形成した
場合の断面図である。
【図10】各種のテーパプラグ部の構成に対する摩擦ト
ルク曲線の測定値を示す図である。
【図11】本発明の第6の実施の形態の説明に適用され
るプラグの構成を示す図である。
【図12】従来の技術の説明に適用されるプラグ及びテ
ーパ穴の構成を示す図である。
【図13】プラグをテーパ穴に挿入した際の状況を示す
断面図である。
【符号の説明】
1 チャック 2 プラグ 2a テーパプラグ部 2b 把持部 3 テーパ穴 4 被補修材 5 被着部材 8 溝 8a 矩形溝 8b 山谷形溝 8c 谷形溝 8d 山形溝 8e 波形溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 椎原 克典 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 Fターム(参考) 4E067 AA03 BG01 CA01 CA04 EA01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャックに把持されて回転力及び加圧力
    が付与される把持部と、クラック等の欠陥部分を穿孔等
    により削除して形成された被補修材のテーパ穴に挿入さ
    れる共に前記チャックからの回転力及び加圧力により回
    転圧接されて、その際に発生する摩擦熱で該テーパ穴と
    溶着することにより当該テーパ穴を埋めるテーパプラグ
    部とを備えたプラグにおいて、 前記テーパプラグ部が、円錐台形状に形成されると共
    に、その円錐角が前記テーパ穴のなす角度より小さい角
    度に設定されていることを特徴とする回転摩擦圧接に用
    いるプラグ。
  2. 【請求項2】 前記テーパ穴のなす角度が20度〜60
    度に設定された際に、前記テーパプラグ部の円錐角が前
    記テーパ穴のなす角度より0度〜5度小さく設定されて
    いることを特徴とする請求項1記載の回転摩擦圧接に用
    いるプラグ。
  3. 【請求項3】 前記テーパプラグ部の圧接表面に、当該
    テーパプラグ部を形成する材料より融点の低い部材を被
    着したことを特徴とする請求項1又は2記載の回転摩擦
    圧接に用いるプラグ。
  4. 【請求項4】 前記テーパプラグ部の圧接表面に、当該
    テーパプラグ部を形成する材料と同材質の粉末を溶射し
    てたことを特徴とする請求項1又は2記載の回転摩擦圧
    接に用いるプラグ。
  5. 【請求項5】 前記テーパプラグ部の圧接表面に、所定
    形状の溝を形成したことを特徴とする請求項1乃至4い
    ずれか1項記載の回転摩擦圧接に用いるプラグ。
  6. 【請求項6】 前記溝が、矩形溝、山谷形溝、谷形溝、
    山形溝、波形溝の何れか1の形状を有することを特徴と
    する請求項5記載の回転摩擦圧接に用いるプラグ。
  7. 【請求項7】 前記チャックの前記把持部を把持する際
    のチャック穴が、矩形柱状に形成されると共に、前記把
    持部が当該矩形柱状に対応して形成されていることを特
    徴とする請求項1乃至6いずれか1項記載のプラグを用
    いた回転摩擦圧接装置。
  8. 【請求項8】 前記プラグをテーパ穴に対して加圧力を
    付与する際に、高圧空気やバネの力により加圧すること
    を特徴とする請求項7記載の回転摩擦圧接装置。
JP2002003055A 2002-01-10 2002-01-10 回転摩擦圧接に用いるプラグ及びそれを用いた回転摩擦圧接装置 Pending JP2003205373A (ja)

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