JP2003204106A - 半導体レーザモジュール及びその製造方法並びに光増幅器 - Google Patents

半導体レーザモジュール及びその製造方法並びに光増幅器

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JP2003204106A JP2001383840A JP2001383840A JP2003204106A JP 2003204106 A JP2003204106 A JP 2003204106A JP 2001383840 A JP2001383840 A JP 2001383840A JP 2001383840 A JP2001383840 A JP 2001383840A JP 2003204106 A JP2003204106 A JP 2003204106A
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順自 吉田
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政樹 舟橋
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Toshiro Yamamoto
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Tomoaki Toratani
智明 虎谷
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寛 松浦
Mieko Konishi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体レーザ素子の位置決め時間及びレンズの
調芯時間を短くするとともに、半導体レーザモジュール
から出力されるレーザ光の光強度及び偏光度の安定化を
図ることができる半導体レーザモジュール半導体レーザ
モジュールを提供する。 【解決手段】間隔を隔てて形成された第1のストライプ
9及び第2のストライプ10を有し、第1のストライプ
9及び第2のストライプ10の端面からそれぞれ第1の
レーザ光K1及び第2のレーザ光K2を出射する半導体
レーザ素子2と、半導体レーザ素子2から出射された第
1のレーザ光K1と第2のレーザ光K2とが入射され、
第1のレーザ光K1と第2のレーザ光K2とを別焦点に
集光させる第1レンズ4と、第1のレーザ光K1の偏波
面を90度回転させる半波長板6と、入射された第1の
レーザ光K1と第2のレーザ光K2とが合波されて出射
される偏波合成部材7と、偏波合成部材7から出射され
るレーザ光を受光し外部に送出する光ファイバ8と、を
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レーザモジ
ュール及びその製造方法並びにその半導体レーザモジュ
ールを用いた光増幅器に関し、特に、2つのレーザ光を
出射させる2つのストライプを備えた半導体レーザ素子
を用いた半導体レーザモジュール及びその製造方法並び
に光増幅器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年における高密度波長分割多重伝送方
式による光通信の進展に伴い、光増幅器に使用される励
起光源に対する高出力化の要求がますます高まってい
る。
【0003】また、最近では、光増幅器として従来より
使用されてきたエルビウムドープ光増幅器よりも更に広
帯域の光を増幅する手段としてラマン増幅器に対する期
待が高まっている。ラマン増幅は、光ファイバに励起光
を入射したときに発生する誘導ラマン散乱により、励起
光波長から約13THz低周波側に利得が現れ、このよ
うに励起された状態の光ファイバに、上記利得を有する
波長帯域の信号光を入力すると、その信号光が増幅され
るという現象を利用した光信号の増幅方法である。
【0004】ラマン増幅においては、信号光と励起光
(ポンプ光)の偏波方向が一致している状態で信号光が
増幅されるので、信号光と励起光との偏光面のずれの影
響を極力小さくする必要がある。そのため、励起光の偏
波を解消(無偏光化:デポラライズ)して、偏光度(DO
P:Degree Of Polarization)を低減させることが行わ
れている。
【0005】光増幅器の励起光源等に用いられる従来の
半導体レーザモジュールからのレーザ光を無偏光化する
方法として、たとえば、2つのレーザ光を偏波合成して
光ファイバから出力するものが知られている。
【0006】図35は、米国特許第5589684号公
報に開示された従来の半導体レーザ装置を説明するため
の説明図である。
【0007】図35に示すように、従来の半導体レーザ
装置は、同一波長で互いに直交する方向にレーザ光を出
射する第1の半導体レーザ素子100及び第2の半導体
レーザ素子101と、第1の半導体レーザ素子100か
ら出射されたレーザ光を平行にする第1の平行レンズ1
02と、第2の半導体レーザ素子101から出射された
レーザ光を平行にする第2の平行レンズ103と、第1
の平行レンズ102及び第2の平行レンズ103によっ
て平行になったレーザ光を直交偏波合成する偏波合成カ
プラ104と、偏波合成カプラ104によって偏波合成
されたレーザ光を集光する集光レンズ105と、集光レ
ンズ105によって集光されたレーザ光が入射され外部
に送出するファイバブラッググレーティング(FBG)
106付き光ファイバ107とを有する。
【0008】従来の半導体レーザ装置によれば、第1の
半導体レーザ素子100及び第2の半導体レーザ素子1
01から互いに直交する方向に出射されたレーザ光が偏
波合成カプラ104によって偏波合成されるので、光フ
ァイバ107からは偏光度の小さいレーザ光を出射する
ことができる。また、光ファイバ107にファイバブラ
ッググレーティング106が形成されているので、半導
体レーザ素子100、101の発振波長が同一波長に固
定され、光ファイバ107から波長が固定されたレーザ
光を出射することができる。
【0009】従って、上記の従来の半導体レーザ装置
は、高い光出力が要求される光増幅器の励起光源、とり
わけ低偏波依存性及び波長安定性が要求されるラマン増
幅器の励起光源として適用することが可能である。
【0010】また、特開昭60−76707号公報に
は、ヒートシンク上に配置され、光軸及び偏光面が互い
に平行で且つ出射端面が略一致し、第1及び第2のレー
ザ光をそれぞれ出射する第1及び第2の半導体レーザ素
子と、第1の半導体レーザ素子から出射された第1のレ
ーザ光の光路上に配置され、第1のレーザ光の偏光面を
90°回転させて、第2のレーザ光の偏光面に対し直角
にする偏光回転子と、偏光面が互いに直角になった第1
及び第2のレーザ光の光路を複屈折効果で合流させる偏
光素子(方解石板)と、偏光素子側からのレーザ光を受
光し外部に送出する光ファイバと、偏光素子で合流した
レーザ光を光ファイバに結合するレンズとを有する半導
体レーザモジュールが開示されている。この半導体レー
ザモジュールでは、第1及び第2の半導体レーザ素子が
パッケージ内に収納されユニット化されている(以下、
この技術を従来例1という)。
【0011】また、特開2000−31575号公報に
は、電子冷却素子と、電子冷却素子上に実装された第1
及び第2の半導体レーザ素子と、電子冷却素子上に実装
され、第1及び第2の半導体レーザ素子から出射された
第1及び第2のレーザ光をそれぞれ集光する第1及び第
2の集光レンズと、第1及び第2のレーザ光を偏波合成
する偏波合成素子と、偏波合成素子から出力されたレー
ザ光を受光し外部に送出する光ファイバとを有する半導
体レーザモジュールが開示されている。また、第1及び
第2の半導体レーザ素子は、発光中心間ピッチ500μ
mで形成されたLDアレイとして構成されている。ま
た、第1及び第2の集光レンズは、球レンズアレイやフ
レネルレンズアレイ等の集光用レンズアレイとして構成
されている(以下、この技術を従来例2という)。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来例1では、半導体
レーザ素子からのレーザ光を偏光回転素子又は偏光素子
で直接受光する構成になっている。そのため、従来例1
の構成で高い光結合効率を得るためには半導体レーザ素
子ーレンズ間の間隔を300〜500μm程度に設計す
る必要があり、実際上、半導体レーザ素子ーレンズ間に
偏光回転素子及び偏光素子を配置することは非常に困難
である。レンズを大きくすることにより、スペースを作
ることができるが、パッケージが現在用いられているも
のよりも数倍大型化してしまい、半導体レーザモジュー
ルの大型化につながってしまうという課題がある。
【0013】一方、従来例2では、2つの半導体レーザ
素子に対応した集光レンズを配置し、その後偏波合成し
ているので、従来例1のスペースの課題は解消してい
る。
【0014】しかし、広い間隔(発光中心間ピッチ50
0μm)で出射された2つのビームをそれぞれ異なるレ
ンズで受けることにより、互いに平行な2つのレーザ光
を得る構成であるため、半導体レーザ素子が大型化して
しまい、1枚のウェハから得られる半導体チップの量が
減るので、大量生産に不向きである。これを解消するた
めに、半導体レーザ素子のストライプの間隔を狭くする
と、レンズの小型化が必要となり、それぞれのストライ
プから出た光同士の分離も困難になるので、その後の偏
波合成や光合成を行うことが困難になる。
【0015】また、半導体レーザ素子から出力されたレ
ーザ光に対してレンズをそれぞれ位置決めする必要があ
るので、製造工程が複雑になり、製造時間がかかるとい
う課題がある。従来例2では、このような位置決めの困
難さを解消するために、レンズとして球レンズアレイや
フレネルレンズアレイ等、通常使用されないようなレン
ズアレイを使用しているため、製造コストがかかると共
に、このようなレンズアレイの製造にも時間がかかると
いう課題がある。
【0016】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、高い光結合効率を得ることができ、小型
化、大量生産化、製造時間の短縮化、製造コストの低減
を図ることができる半導体レーザモジュール及びその製
造方法並びに光増幅器を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の半導体レ
ーザモジュールは、間隔を隔てて形成された第1のスト
ライプ及び第2のストライプを有し、前記第1のストラ
イプ及び第2のストライプの一方側端面からそれぞれ第
1のレーザ光及び第2のレーザ光を出射する単一の半導
体レーザ素子と、その半導体レーザ素子から出射された
前記第1のレーザ光と第2のレーザ光とが入射され、前
記第1のレーザ光と第2のレーザ光とを前記第1,第2
のストライプの並び方向に分離又は収束させる第1レン
ズと、前記第1、第2のレーザ光の少なくとも一方の偏
光面を回転させる偏光回転手段と、前記第1のレーザ光
が入射される第1の入力部と、前記第2のレーザ光が入
射される第2の入力部と、前記第1の入力部から入射さ
れる第1のレーザ光と前記第2の入力部から入射される
第2のレーザ光とが合波されて出射される出力部とを有
する光合成手段と、その光合成手段の前記出力部から出
射されるレーザ光を受光し外部に送出する光ファイバと
を有することを特徴とするものである。
【0018】前記半導体レーザ素子の各ストライプから
出射された光を受光してモニタする受光素子を有しても
よい。
【0019】前記受光素子は、前記半導体レーザ素子の
各ストライプの他方側端面から出射された光を受光する
導波路型受光素子であってもよい。
【0020】前記受光素子は、半導体レーザ素子の各ス
トライプの他方側端面から出射された各光を受光してモ
ニタするように複数設けられていてもよい。
【0021】前記半導体レーザ素子と受光素子との間
に、前記半導体レーザ素子から出射された各光の間隔を
広げるように分離させるレンズを配置してもよい。
【0022】前記光合成手段によって反射された光を受
光してモニタする受光素子を有してもよい。
【0023】前記半導体レーザ素子の第1のストライプ
と第2のストライプは、互いに平行に延びて形成されて
いてもよい。
【0024】前記第1のストライプと第2のストライプ
との間隔が100μm以下であってもよい。
【0025】前記半導体レーザ素子の第1のストライプ
と第2のストライプとを少なくとも正極側もしくは負極
側の片方を電気的に絶縁し、それぞれ独立に駆動させて
もよい。
【0026】前記第1レンズは、前記第1のストライプ
から出射された第1のレーザ光の光軸と前記第2のスト
ライプから出射された第2のレーザ光の光軸とが、前記
第1レンズの中心軸を挟んで略対称になるように位置決
めされてもよい。
【0027】前記光合成手段は、前記第1の入力部から
入射した第1のレーザ光と前記第2の入力部から入射し
た第2のレーザ光の何れか一方を常光線として前記出力
部に伝搬させるとともに、他方を異常光線として前記出
力部に伝搬させる複屈折素子であってもよい。
【0028】前記常光線が光ファイバの軸線方向に伝搬
するように、前記光合成手段の第1の入力部と第2の入
力部が形成されている各々の面が傾斜して形成されてい
てもよい。
【0029】前記常光線が光ファイバの軸線方向に伝搬
するように、前記半導体レーザ素子及び第1レンズは、
前記軸線方向に対して所定角度傾斜して配置されていて
もよい。
【0030】前記第1レンズと前記光合成手段との間に
は、第1のレーザ光及び第2のレーザ光を入射し、互い
の光軸を略平行にして出射するプリズムが配設されてい
てもよい。
【0031】本発明の第2の半導体レーザモジュール
は、間隔を隔てて形成された第1のストライプ及び第2
のストライプを有し、前記第1のストライプ及び第2の
ストライプの一方側端面からそれぞれ第1のレーザ光及
び第2のレーザ光を出射する半導体レーザ素子と、その
半導体レーザ素子から出射された前記第1のレーザ光と
第2のレーザ光とが入射され、前記第1のレーザ光と第
2のレーザ光とを重ね合わせる第1レンズと、その第1
レンズを通過した第1のレーザ光と第2のレーザ光とが
略重なる位置に配置され、第1のレーザ光と第2のレー
ザ光を略平行に合波するプリズムと、そのプリズムから
出射されるレーザ光を受光し外部に送出する光ファイバ
とを有することを特徴とするものである。
【0032】前記光合成手段により合成された第1、第
2のレーザ光を前記光ファイバに光結合させる第2レン
ズを有してもよい。
【0033】前記第1のレーザ光及び第2のレーザ光
が、前記第1レンズと前記第2レンズとの間で焦点を結
ぶように前記第1レンズが位置決めされていてもよい。
【0034】所定の波長の光を半導体レーザ素子に帰還
させる光反射部が設けられていてもよい。
【0035】前記光反射部は、前記光ファイバに形成さ
れたファイバブラッググレーティングであってもよい。
【0036】前記半導体レーザ素子を冷却する冷却装置
と、その冷却装置上に固定され、前記半導体レーザ素子
を載置する基台とを有し、前記第1レンズ、前記偏光回
転手段及び光合成手段は、前記基台上に固定されていて
もよい。
【0037】前記半導体レーザ素子は、ヒートシンクを
介して前記基台に載置されていてもよい。
【0038】前記基台は、前記半導体レーザ素子を固定
する第1の基台と、その第1の基台上に固定され、前記
第1レンズ、前記偏光回転手段及び光合成手段を固定す
る第2の基台とからなるものでもよい。
【0039】本発明の半導体レーザモジュールの製造方
法は、前記半導体レーザ素子を基台上に固定する第1の
工程と、前記半導体レーザ素子からレーザ光を出射した
状態で、前記第1レンズを調芯して前記基台上に固定す
る第2の工程と、前記半導体レーザ素子からレーザ光を
出射した状態で、前記光合成手段を調芯して前記基台上
に固定する第4の工程と、前記半導体レーザ素子からレ
ーザ光を出射した状態で、前記光ファイバを調芯して固
定する第5の工程とを有することを特徴とするものであ
る。
【0040】前記第2の工程の次に、前記半導体レーザ
素子からレーザ光を出射した状態で、前記偏光回転手段
を調芯して前記基台上に固定する第3の工程を有しても
よい。
【0041】本発明の光増幅器は、前記半導体レーザモ
ジュールを光増幅用の励起光源として用いていることを
特徴とするものである。
【0042】前記励起光源は、ラマン増幅に用いられて
もよい。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。 (第1の実施形態例)図1(A)は、本発明の第1の実
施形態例に係る半導体レーザモジュールの構成を示す側
面断面図、図2は本発明の第1の実施形態例に係る半導
体レーザモジュールの構成を模式化して示す説明図であ
る。
【0044】図1(A)に示すように、本発明の第1の
実施形態例に係る半導体レーザモジュールM1は、内部
を気密封止したパッケージ1と、そのパッケージ1内に
設けられ、レーザ光を出射する半導体レーザ素子2と、
フォトダイオード(受光素子)3と、第1レンズ4と、
プリズム5と、半波長板(偏光回転手段)6と、光合成
手段となるPBC(Polarization Beam Combiner)
7と、光ファイバ8とを有する。
【0045】半導体レーザ素子2は、図2に示すよう
に、間隔を隔てて長手方向に互いに同一平面上に平行に
形成された第1のストライプ9(ストライプ状発光部)
及び第2のストライプ10を有し、第1のストライプ9
及び第2のストライプ10の端面からそれぞれ第1のレ
ーザ光K1及び第2のレーザ光K2を出射する。図2中
に示すK1及びK2は、それぞれ第1のストライプ9及
び第2のストライプ10から出射されるビームの中心の
軌跡を示す。ビームは、図2に破線で示すように、この
中心のまわりにある広がりをもって伝搬する。第1のス
トライプ9と第2のストライプ10との間隔は、それぞ
れから出射された光K1、K2を1つの第1レンズ4に
入射させるために、100μm以下、例えば約40〜6
0μm程度に設定される。また、ストライプ同士の間隔
が狭いことにより、ストライプ同士の光出力特性の差が
小さくなる。
【0046】図1(A)に示すように、半導体レーザ素
子2はチップキャリア11上に固定して取り付けられ
る。なお、半導体レーザ素子2は、2つのレーザ光K
1,K2を出射するため、1つのレーザ光を出射する半
導体レーザ素子に比べて発熱しやすい。そこで、半導体
レーザ素子2の放熱性を高めるため、図1(B)に示す
ように、半導体レーザ素子2は、ダイヤモンド等の熱伝
導率の良好な材質で作られたヒートシンク58上に固定
して取り付けられ、そのヒートシンク58がチップキャ
リア11上に固定して取り付けられていることが好まし
い。
【0047】フォトダイオード3は、半導体レーザ素子
2の後側(図1(A)では左側)端面2b(図2参照)
から出射されたモニタ用のレーザ光を受光する。フォト
ダイオード3は、フォトダイオードキャリア12に固定
して取り付けられている。
【0048】第1レンズ4は、半導体レーザ素子2の前
側(図1(A)では右側)端面2a(図2参照)から出
射された第1のレーザ光K1と第2のレーザ光K2とが
入射され、レーザ光K1、K2を交差させ、第1のレー
ザ光K1と第2のレーザ光K2との間隔をストライプ
9,10の並び方向に広げ、分離するように、それぞれ
の光を異なる焦点位置(F1,F2)に集光させる作用
をもつ(図2参照)。
【0049】通常、大きなスポットサイズに変換された
平行ビーム同士では、角度のトレランスが0.1°以下
と厳しいが、焦点位置(F1,F2)に集光させる集光
系では角度のトレランスはゆるくなる。第1レンズ4を
集光光学系とすることにより、光部品の部品形状や位置
決め、光の角度調整トレランスがゆるくなり、好まし
い。
【0050】図1(A)に示すように、第1レンズ4
は、第1のレンズ保持部材13によって保持されてい
る。第1レンズ4は、第1のストライプ9から出射され
た第1のレーザ光K1の光軸と第2のストライプ10か
ら出射された第2のレーザ光K2の光軸とが、第1レン
ズ4の中心軸を挟んで略対称になるように位置決めされ
るのが好ましい。これによって、第1のレーザ光K1及
び第2のレーザ光K2が、ともに収差の小さい領域であ
る第1レンズ4の中心軸近傍を通過するため、レーザ光
の波面の乱れが少なくなり、光ファイバ8との光結合効
率が高くなる。その結果、より高光出力の半導体レーザ
モジュールM1が得られる。なお、球面収差の影響を抑
え、高い結合効率を得るためには、第1のレンズ4は、
非球面レンズを用いるのが望ましい。
【0051】プリズム5は、第1レンズ4とPBC7と
の間に配設され、入射された第1のレーザ光K1及び第
2のレーザ光K2の光路を補正し、互いの光軸を略平行
にして出射する。プリズム5は、BK7(ホウケイ酸ク
ラウンガラス)等の光学ガラスで作られている。第1レ
ンズ4から非平行に伝搬する第1及び第2のレーザ光K
1,K2の光軸が、プリズム5の屈折により平行とされ
るため、そのプリズム5の後方に配置されるPBC7の
作製が容易になるとともに、PBC7を小型化し半導体
レーザモジュールM1を小型にすることが可能となる。
【0052】図3(A)はプリズム5の構成を示す側面
図、(B)はその平面図である。図3に示すように、プ
リズム5は、平坦状に形成された入射面5aと、所定角
度αに傾斜した出射面5bを有する。たとえば、プリズ
ム5がBK7から作製され、半導体レーザ素子の各スト
ライプ間の間隔が40μmで、焦点距離0.7mmの第
1レンズを使用する場合には、プリズム5の全長L1は
約1.0mm、角度αは3.2°±0.1°とする。
【0053】図2に示すように、半波長板6は、プリズ
ム5を通過した第1のレーザ光K1と第2のレーザ光K
2のうち、第1のレーザ光K1のみが入射され、入射さ
れた第1のレーザ光K1の偏光面を90度回転させる偏
光回転手段である。第1レンズ4によって、第1、第2
のレーザ光K1、K2が十分分離されることにより、半
波長板6が配置しやすくなっている。
【0054】PBC7は、第1のレーザ光K1が入射さ
れる第1の入力部7aと、第2のレーザ光K2が入射さ
れる第2の入力部7bと、第1の入力部7aから入射さ
れる第1のレーザ光K1と第2の入力部7bから入射さ
れる第2のレーザ光K2とが合波されて出射される出力
部7cとを有する。PBC7は、例えば、第1のレーザ
光K1を常光線として出力部7cに伝搬させるととも
に、第2のレーザ光K2を異常光線として出力部7cに
伝搬させる複屈折素子である。PBC7は、複屈折素子
の場合、複屈折率性が高くレーザ光間の分離幅を大きく
とれるように、例えばTiO2(ルチル)で作られる。
【0055】本実施形態例においてはプリズム5、半波
長板6及びPBC7を同一のホルダ部材14に固定した
偏波合成モジュール59を用いている。図4(A)は偏
波合成モジュール59を示す平面図、(B)はその側面
断面図、(C)はその正面図である。図4に示すよう
に、偏波合成モジュール59のホルダ部材14は、YA
Gレーザ溶接に好適な材料(例えばSUS403、30
4等)で作られ、その全長L2は約7.0mmであり、
全体が略円柱状に形成されている。ホルダ部材14の内
部には収容部14aが形成され、その収容部14aにプ
リズム5、半波長板6及びPBC7がそれぞれ固定され
る。ホルダ部材14の上部は開口され、その下部は平坦
状に形成されている。
【0056】これによって、PBC7の第1の入力部7
aから入射する第1のレーザ光K1及び第2の入力部7
bから入射する第2のレーザ光K2をともに出力部7c
から出射するように、プリズム5、PBC7の中心軸C
1周りの位置を調整することが非常に容易になる。
【0057】このように、ホルダ部材14によって、こ
れらの光部品を一体化しておくと、ホルダ部材14を移
動させるだけで、レーザ光K1、K2同士のXY平面上
における重なり合い具合を調節できる。
【0058】図2に示すように、光ファイバ8は、PB
C7の出力部7cから出射されるレーザ光を受光し、パ
ッケージ1の外部に送出する。光ファイバ8には、図2
に示すように、所定の波長帯の光を反射するFBG(Fi
ber Bragg Grating:ファイバブラッググレーティン
グ)からなる光反射部15が設けられている。この光反
射部15によって、所定波長の光が半導体レーザ素子2
に帰還され、半導体レーザ素子2の発振波長が固定され
るとともに、発振スペクトル幅を狭くすることができ
る。従って、この半導体レーザモジュールM1からの出
射光を、波長合成カプラ(WDM)により合波して、エ
ルビウムドープ光増幅器やラマン増幅器の励起光源とし
て用いた場合には、波長合成カプラの損失を低く抑えて
高出力の合波光を得ることができるとともに、ラマン増
幅器に使用した場合には、ラマン増幅の利得変動を抑え
ることができる。光反射部15は、例えばフェーズマス
クを介して干渉縞となった紫外光を光ファイバ8のコア
部に照射することによって周期的に屈折率の変化を生じ
させて形成される。
【0059】PBC7と光ファイバ8との間には、PB
C7の出力部7cから出射されるレーザ光を光ファイバ
8に光結合させる第2レンズ16が配設されている。好
ましくは、第1レンズ4は、第1のレーザ光K1及び第
2のレーザ光K2が、第1レンズ4と第2レンズ16と
の間で焦点(F1、F2)を結ぶように位置合わせされ
ている。これによって、第1レンズ4と焦点(F1、F
2)間におけるレーザ光のスポットサイズが小さくなっ
て両レーザ光の重なりが防止されるので、第1のレーザ
光K1の光路上にのみ半波長板6を挿入できるために十
分な第1のレーザ光K1と第2のレーザ光K2の分離幅
D’を得るために必要な伝搬距離Lが短くなる。このた
め、半導体レーザモジュールM1の光軸方向の長さを短
くすることができる。その結果、例えば高温環境下にお
ける半導体レーザ素子2と光ファイバ8との光結合の経
時安定性が優れた、信頼性の高い半導体レーザモジュー
ルM1を提供できる。
【0060】図1に示すように、半導体レーザ素子2を
固定したチップキャリア11と、フォトダイオード3を
固定したフォトダイオードキャリア12とは、断面略L
字形状の第1の基台17上に半田付けして固定される。
第1の基台17は、半導体レーザ素子2の発熱に対する
放熱性を高めるためにCuW系合金等で作られているの
が好ましい。
【0061】第1レンズ4を固定した第1のレンズ保持
部材13と、プリズム5、半波長板6及びPBC7をホ
ルダ部材14に固定した偏波合成モジュール59とは、
第2の基台18上にそれぞれ第1の支持部材19a及び
第2の支持部材19bを介してYAGレーザ溶接により
固定される。このため第2の基台18は、溶接性の良好
なステンレス鋼等で作られているのが好ましい。また、
第2の基台18は、第1の基台17の平坦部17a上に
銀ろう付けして固定される。
【0062】第1の基台17の下部にはペルチェ素子か
らなる冷却装置20が設けられている。半導体レーザ素
子2からの発熱による温度上昇はチップキャリア11上
に設けられたサーミスタ20aによって検出され、サー
ミスタ20aより検出された温度が一定温度になるよう
に、冷却装置20が制御される。これによって、半導体
レーザ素子2のレーザ出射を高出力化かつ安定化させる
ことができる。
【0063】パッケージ1の側部に形成されたフランジ
部1aの内部には、PBC7を通過した光が入射する窓
部1bが設けられ、また、フランジ部1bの端部には、
レーザ光を集光する第2レンズ16が固定されている。
第2レンズ16は、フランジ部1aの端部にYAGレー
ザ溶接により固定された第2のレンズ保持部材21によ
って保持され、第2のレンズ保持部材21の端部には金
属製のスライドリング22がYAGレーザ溶接により固
定される。
【0064】光ファイバ8はフェルール23によって保
持され、そのフェルール23は、スライドリング22の
内部にYAGレーザ溶接により固定されている。
【0065】次に、本発明の第1の実施形態例に係る半
導体レーザモジュールM1の動作について説明する。
【0066】図2に示すように、半導体レーザ素子2の
第1のストライプ9及び第2のストライプ10の前側端
面2aからそれぞれ出射された第1のレーザ光K1及び
第2のレーザ光K2は、第1レンズ4を通過し、交差し
た後、間隔が広がり十分分離された後、プリズム5に入
射される。プリズム5に入射した時の第1のレーザ光K
1と第2のレーザ光K2との間隔(D)は約460μm
である。プリズム5によって第1のレーザ光K1と第2
のレーザ光K2は平行となって出射し(両者の間隔は約
500μmになる)、第1のレーザ光K1は半波長板6
に入射され、偏光面を90度回転させた後、PBC7の
第1の入力部7aに入射され、第2のレーザ光K2はP
BC7の第2の入力部7bに入射される。
【0067】PBC7では、第1の入力部7aから入射
される第1のレーザ光K1と第2の入力部7bから入射
される第2のレーザ光K2とが合波されて出力部7cか
ら出射される。
【0068】PBC7から出射されたレーザ光は、第2
レンズ16によって集光され、フェルール23によって
保持された光ファイバ8の端面に入射され外部に送出さ
れる。また、光ファイバ8の光反射部15によってレー
ザ光の一部が反射され、反射された光は、半導体レーザ
素子2に帰還され、半導体レーザ素子2の後側端面2b
と光反射部15との間で外部共振器が構成されるので、
光反射部15によって決定される波長でのレーザ発振が
可能となる。
【0069】一方、半導体レーザ素子2の後側端面2b
から出射されたモニタ用のレーザ光は、フォトダイオー
ド3によって受光され、フォトダイオード3の受光量に
基づいて半導体レーザ素子2の駆動電流を変化させるこ
とにより、半導体レーザ素子2の光出力等を調整する。
【0070】本発明の第1の実施形態例に係る半導体レ
ーザモジュールM1によれば、1つの半導体レーザ素子
2に100μm以下という狭い間隔で形成された第1、
第2のストライプ9,10から偏光面のそろった第1の
レーザ光K1及び第2のレーザ光K2が出射され、第1
レンズ4で十分分離された後、半波長板6によって第1
のレーザ光K1の偏光面が正確に90度回転される。す
なわち、このときレーザ光K1、K2の偏光面は互いに
略完全に90°となる。この状態で、PBC7によって
第1のレーザ光K1と第2のレーザ光K2が偏波合成さ
れるので、光ファイバ8からは高出力で、かつ偏光度の
小さいレーザ光を出射することができる。また、光ファ
イバ8にFBGからなる光反射部15が形成されている
ので、光ファイバ8から波長が固定されたレーザ光を出
射することができる。従って、上記の半導体レーザモジ
ュールM1を、高出力が要求されるエルビウムドープ光
増幅器や、さらに増幅利得に低偏波依存性及び安定性が
要求されるラマン増幅器の励起光源として適用すること
ができる。
【0071】また、2つのレーザ光を出射させる2つの
ストライプを備えた1個の半導体レーザ素子2と、レー
ザ光K1、K2両方を分離する単一の第1レンズ4を用
いているので、半導体レーザ素子2や第1レンズ4の位
置決め時間が短くなる。その結果、半導体レーザモジュ
ールM1の製造時間を短縮化できる。
【0072】また、従来は、たとえば米国特許第558
9684号公報に開示されるように、2つの半導体レー
ザ素子からそれぞれ互いに直交する軸方向に光が出射さ
れる半導体レーザモジュール(図35参照)もあった
が、この半導体レーザモジュールでは、それぞれの軸方
向(図35ではX方向及びZ方向)でのパッケージの反
り等を考慮してモジュールを設計しなければ、環境温度
の変化等によって生じたパッケージの反りによる光出力
変動を抑制できなかった。これに対し、本実施形態例の
構成によれば、1個の半導体レーザ素子2から出射され
る2つの光は略同じ方向に伝搬されるため、パッケージ
の反りの影響を1方向(図2中、Z方向)においてのみ
抑制することにより、光ファイバ8から出射される光出
力の安定化を図ることができる。
【0073】また、1個の半導体レーザ素子2から2つ
の光を出射することにより、これら2つの光はパッケー
ジの反り等に対して、光ファイバ8との結合効率が同じ
傾向で変動する。従って、温度変動等があった場合でも
光ファイバ8から出射される光の偏光度が安定化する。
【0074】また、1つの半導体レーザ素子2を用いる
ので、半導体レーザ素子2から発生した熱を冷却するた
めのペルチェモジュール等の冷却装置20を小型化で
き、低消費電力化を図ることができる。
【0075】なお、パッケージ1内を真空にするか、封
入ガスをXeとすることにより、2つのストライプ9,
10から発生する莫大な熱を冷却装置20で放熱する際
に必要な消費電力を大幅に抑制することができ、好まし
い。
【0076】また、本実施形態例のように2つのレーザ
光を出射するダブルストライプ型半導体レーザモジュー
ルにファイバブラッググレーティング(FBG)を形成
した偏波保存ファイバを取り付けた場合、同じFBG半
値幅を有し、1つのレーザ光を出射するシングルストラ
イプ型半導体レーザモジュールに比べ、多くの縦モード
をスペクトル幅内に含ませることができる。
【0077】例えば図5は、ダブルストライプ型半導体
レーザモジュールM1において駆動電流2A(つまりス
トライプ1本あたり1A)を印加した時のスペクトルを
示すグラフである。図5からわかるように、ダブルスト
ライプ型半導体レーザモジュールM1では、5本の縦モ
ードがスペクトル半値幅内に含まれる。一方、シングル
ストライプ型半導体レーザモジュールの場合、駆動電流
1Aでスペクトル半値幅内に含まれる縦モードは3〜4
本である。
【0078】すなわち、偏波保存ファイバの場合、slow
軸とfast軸で異なる屈折率を持つため、FBG部分で選
択される波長が0.4nm程度異なる。そのため、互い
に0.4nmずれた各ストライプからの発振スペクトル
の重ね合わせとして得られるスペクトルの半値幅内に含
まれる縦モードの数が増加する。
【0079】一方、本実施形態例の半導体レーザモジュ
ールでは、2つのストライプから出射されたレーザ光が
偏波合成されて出力されるため、1つのストライプから
の出射レーザ光と比較して偏光度(DOP)の低い出力
レーザ光が得られるが、その偏光度が十分低くない場合
には、デポラライザとして偏波保持ファイバを用いるこ
とにより、さらに無偏光化する必要が生じる場合があ
る。本実施形態例の半導体レーザモジュールは、上述の
ように、多くの縦モードが発振しているため、出力され
た光をデポラライザ内で伝搬させることにより、より効
果的にDOP(Degree Of Polarization:偏光度)を
低減できる。従って、本実施形態例の半導体レーザモジ
ュールは、増幅利得の低偏波依存性が要求されるラマン
増幅器の励起光源として好適である。
【0080】さらに、ダブルストライプ型半導体レーザ
モジュールの場合、高い光出力を得ることができる。図
6は、ダブルストライプ型半導体レーザモジュールにお
いてLD駆動電流に対するファイバ出力を示すグラフで
ある。図6からわかるように、駆動電流が2400mA
で約570mWの光出力を得ることができる。従って、
本実施形態例のダブルストライプ型半導体レーザモジュ
ールは、高い光出力が要求されるラマン増幅器用の14
XX(1300〜1550)nm帯励起光源や、EDF
A用の980nm帯や1480nm帯の励起光源として
好適である。
【0081】次に、本発明の第1の実施形態例に係る半
導体レーザモジュールM1の製造方法について説明す
る。
【0082】まず、第1の基台17の平坦部17a上に
第2の基台18を銀ろう付けして固定する。
【0083】次いで、半導体レーザ素子2を固定したチ
ップキャリア11と、フォトダイオード3を固定したフ
ォトダイオードキャリア12を第1の基台17上に半田
付けして固定する。
【0084】次いで、第2の基台18上に第1レンズ4
を調芯して固定する。この第1レンズ4の調芯工程で
は、半導体レーザ素子2に電流を供給して第1のレーザ
光K1及び第2のレーザ光K2を半導体レーザ素子2の
第1のストライプ9及び第2のストライプ10の双方か
ら出射させ、その出射方向を基準方向として設定した
後、第1レンズ4を挿入し、XYZ軸方向の位置を決め
る。
【0085】図7は、第1レンズ4の調芯工程を説明す
るための説明図である。X軸方向については、図7
(A)に示すように、上記のようにして設定された基準
方向(中心軸C2)と第1のレーザ光K1との角度θ1
と、中心軸C2と第2のレーザ光K2との角度θ2とが
等しくなる位置で決める。Y軸方向については、図7
(B)に示すように、第1のレーザ光K1及び第2のレ
ーザ光K2が第1レンズ4の中心を通る位置で決める。
Z軸については、半導体レーザ素子2からの規定の距離
で、レーザ光のスポット径が最小となる位置で決める。
以上の調芯工程で決まった位置で第1レンズ4を保持す
る第1のレンズ保持部材13を、第2の基台18上に第
1の支持部材19aを介してYAGレーザ溶接して固定
する。
【0086】次いで、第2の基台18上に、プリズム
5、半波長板6、PBC7を一体化した偏波合成モジュ
ール59を調芯して固定する。この偏波合成モジュール
59の調芯工程では、位置合わせ用光ファイバコリメー
タを用いて、そのファイバに結合する光強度が最大にな
るように、ホルダ部材14の中心軸C1(図4参照)回
りθ、XYZ軸方向の位置を決める。ホルダ部材14の
中心軸C1回りの位置決めでは、ホルダ部材14を中心
軸C1の周りに回転させて第1の入力部7aに入射した
第1のレーザ光K1と第2の入力部7bに入射した第2
のレーザ光K2がともに出力部7cから出射されるよう
に位置調整する。
【0087】Z軸方向の位置決めでは、PBC7から出
力されたレーザ光K1、K2のXY平面上での重なり具
合を調節する。例えば完全に重ねることもできるし、互
いのビームスポットの位置をずらしておくこともでき
る。後者はレーザ光K1、K2の光強度が異なっていた
場合、光強度の小さい方の光をより多く受光するよう
に、光ファイバ8を調芯することにより、光ファイバ8
に入射されるレーザ光K1、K2の光強度を均等にし
て、偏光度を十分に下げることができるので好ましい。
【0088】以上の調芯工程で決まった位置でホルダ部
材14を第2の基台18上に第2の支持部材19bを介
してYAGレーザ溶接して固定する。
【0089】次いで、第1の基台17を、予めパッケー
ジ1の底板上に固定された冷却装置20上に半田付けし
て固定する。
【0090】次いで、半導体レーザ素子2及びモニタ用
のフォトダイオード3は、金ワイヤ(図示せず)を介し
てパッケージ1のリード(図示せず)と電気的に接続さ
れる。
【0091】次いで、不活性ガス(例えばN、Xe)
雰囲気においてパッケージ1上部に蓋1cを被せて、そ
の周縁部を抵抗溶接することにより気密封止する。
【0092】次いで、パッケージ1のフランジ部1aに
対し第2レンズ16をXY面内及びZ軸方向で調芯して
固定する。この工程では、第2レンズ16の出射光がパ
ッケージ1のフランジ部1aの中心軸と平行となる位置
でYAGレーザ溶接により固定する。
【0093】最後に、光ファイバ8を調芯して固定す
る。この工程では、第2のレンズ保持部材21の端部に
金属製のスライドリング22を固定する。スライドリン
グ22は、第2のレンズ保持部材21の端面において、
光ファイバ8の光軸と垂直な面内(XY平面)で位置調
整後、両者の境界部においてYAGレーザ溶接して固定
される。光ファイバ8を保持するフェルール23は、光
ファイバ8の出射が最大となる位置で、スライドリング
22の内部にYAGレーザ溶接により固定される。その
際、光ファイバ8は、合成される複数のレーザ光のパワ
ーバランスを考慮して調芯される。これにより光ファイ
バ8の光軸方向(Z軸方向)の位置が固定される。
【0094】ここで、本発明の実施形態例の半導体レー
ザモジュールに使用される半導体レーザ素子2について
説明する。図8(A)〜(C)は本発明の半導体レーザ
モジュールに使用される半導体レーザ素子2の構成を説
明するための説明図、図9は半導体レーザ素子2の他の
例を示す説明図である。なお、図8(B)及び(C)は
図8(A)のa−a線断面図である。
【0095】図8(A)に示すように、半導体レーザ素
子2は、例えば有機金属気相成長法、液相法、分子線エ
ピタキシャル成長法、ガスソース分子線エピタキシャル
成長法等の公知のエピタキシャル成長法により、所定の
半導体からなる基板24の上に、所定の半導体のエビタ
キシャル結晶成長を行って後述する積層構造25を形成
した後、基板24の底面に下部電極26、積層構造25
の上面に上部電極27を形成し、へき開を行って所定の
共振器長L3とし、更に一方のへき開面(前端面2a)
に低反射膜28(例えば反射率5%以下)を成膜し、他
方のへき開面(後端面2b)に高反射膜29(例えば反
射率90%以上)を成膜した構造になっている。
【0096】図8(B)に示すように、基板24上の積
層構造25は、例えば埋め込み型BH(Buried Heterost
ructure)構造になっていて、例えばInPから成る基板
24の上に、例えばn−InPクラッド層31、例えば
GaInAsP多層膜により構成されたGRIN―SC
H−MQW(Graded Index Separate Confinement Hete
rostructure Multi Quantumn Well)から成る活性層3
2、例えばpーInPクラッド層33が順次積層されて
おり、更に、pーInPクラッド層33の上に、例えば
p−InPから成る埋め込み層34、例えばp−GaI
nAsPから成るキャップ層35が積層されている。そ
して、このキャップ層35の上に上部電極27が形成さ
れ、また基板24の底面には下部電極26が形成されて
いる。
【0097】そして、上記した下部n−InPクラッド
層31、活性層32、p−InPクラッド層33は、4
0−60μmの間隔を介して互いに平行に並んだ2本の
ストライプ状に加工され、その側面に例えばp−InP
ブロッキング層36とn−InPブロッキング層37を
この順序で積層することにより、活性層32への注入電
流狭窄部が形成されている。
【0098】上記した活性層32としては、例えば、基
板24に対する格子不整合率が0.5%以上1.5%以
下となるような圧縮歪み量子井戸構造を採用し、かつ井
戸数が5個程度の多重量子井戸構造を使用するのが、高
出力化の観点から有利である。また、歪み量子井戸構造
として、その障壁層を井戸層の歪みと反対の引っ張り歪
みを導入して成る歪み補償構造とすれば、等価的に格子
整合条件を満たすことができるため、井戸層の格子不整
合度に関しては更に高い値を用いることも可能である。
【0099】本実施形態例では、下部n−Inpクラッ
ド層31、GRIN―SCH−MQW活性層32、pー
InPクラッド層33からなる発光部が、図8の紙面に
垂直な方向にストライプ状に延びて形成されており、こ
の部分をそれぞれストライプ9,10と称する。
【0100】次に、上記の構造の半導体レーザ素子2の
製造方法について説明する。
【0101】まず、有機金属気相成長法、液相法、分子
線エピタキシャル成長法、ガスソース分子線エピタキシ
ャル成長法等の公知のエピタキシャル成長法により、基
板24の上に、下部n−InPクラッド層31、GRI
N―SCH−MQW活性層32、pーInPクラッド層
33の順に積層する。
【0102】次いで、40〜60μmの間隔を介して互
いに平行に並んだ2本のマスクを上記p−InPクラッ
ド層33上に形成してから、所定のエッチャントを用い
て上部pーInPクラッド層33、GRIN―SCH−
MQW活性層32、下部n−InPクラッド層31、及
びInP基板24の一部を溶解し、上記ストライプ上に
さらに、p−InPブロッキング層36とn−InPブ
ロッキング層37をこの順序で積層することによって、
活性層32への注入電流狭窄部を形成する。
【0103】次いで、上部埋め込み層34をエピタキシ
ャル成長させて積層する。
【0104】また、上部埋め込み層34上にキャップ層
35を積層する。
【0105】次いで、キャップ層35の上面に上部電極
27を形成し、基板24の底面に下部電極26を形成す
る。
【0106】その後、基板を所定幅L3のバーにへき開
し、更に一方のへき開面(前端面2a)に低反射膜28
を成膜し、他方のへき開面(後端面2b)に高反射膜2
9を成膜する。最後に、このバーをさらにへき開して共
振器長L3の半導体レーザ素子2を得る。
【0107】このようにして作製された半導体レーザ素
子2は、上部電極27側を、図1(B)に示すヒートシ
ンク58にAuSn半田等により接着される。そして、
2つのストライプは、上部電極27(本実施形態例では
p側)及び下部電極26(本実施形態例ではn側)を通
して外部より供給される電流により、同時にレーザ発振
し、低反射膜28からの2つの出射光が前述したPBC
7により合波されて所望の用途に供される。
【0108】ここで、2つのストライプの特性が全く同
じであるとすると、本実施形態例に係る半導体レーザ素
子2のしきい値電流は、ストライプ1本のしきい値電流
の2倍、全光出力は、ストライプ1本の光出力の2倍と
なる。すなわち、半導体レーザ素子2全体としては、ス
トライプ1本当たりの駆動電流の約2倍の駆動電流で約
2倍の光出力が得られ、半導体レーザ素子2のスロープ
効率は1本のストライプを有する半導体レーザ素子2と
変わらない。
【0109】なお、上記した例では、2つのストライプ
が同時に駆動される構造を示したが、例えば図8(C)
に示すように、2つのストライプの間に上部電極27か
ら下部クラッド層30の深さにまで及ぶ分離溝38を形
成し、その分離溝38表面を絶縁膜39で被覆すること
により、2つのストライプを電気的に分離することがで
きる。このような半導体レーザ素子2の下部電極26側
を、図示しないヒートシンクにAuSn半田等により接
着すれば、2つのストライプに供給する駆動電流を独立
に制御することも可能となり、光ファイバ8から出射さ
れるレーザ光の偏光面をランダム化することが容易とな
る。この場合、2つのストライプの少なくとも正極側も
しくは負極側の片方を電気的に絶縁すればよい。
【0110】なお、図8(C)に示す半導体レーザ素子
2の構造の場合、一方のストライプだけに駆動電流を流
して使用し、他方のストライブは、一方のストライプの
活性層が異常になった場合に電流を流して使用するよう
にしてもよい。この場合、片方のストライプを冗長系と
することになるので、半導体レーザ素子2の製品寿命を
延ばすことができる。
【0111】また、上部電極27側をヒートシンク58
に接着して使用する場合には、ヒートシンク58側に、
上部電極27に対応した電極パターンを形成しておくこ
とにより、これら2つのストライプを独立に駆動するこ
とができる。
【0112】また、上記した例では、半導体レーザ素子
2は、InP系の埋め込み型BH構造のものを説明した
が、例えば図9に示すようなGaAs系のリッジ導波路
型の半導体レーザ素子2であってもよい。図9に示すよ
うに、この半導体レーザ素子2は、n−GaAsからな
る基板40上に、n型下部クラッド層41、活性層4
2、p型上部クラッド層43、絶縁層44、p−GaA
s層45を積層し、2つのリッジ部が形成されている。
絶縁層44及びp−GaAs層45上には上部電極(p
電極)46が形成され、基板40の底面には下部電極
(n電極)47が形成されている。
【0113】リッジ部は、図9の紙面に垂直な方向にス
トライプ状に延びて形成され、当該リッジ部直下の部分
の活性層42がそれぞれ発光する。この発光部をそれぞ
れストライプ9,10と称する。もちろん、InP系の
リッジ型LDとすることも可能である。
【0114】さらに、本実施形態例では、半導体レーザ
素子2の基本構造であるファブリ・ペロー型の半導体レ
ーザ素子2を説明したが、本実施形態例では、後述する
ような波長選択手段を具備した半導体レーザ素子2を用
いてもよい。このような半導体レーザ素子2を使用すれ
ば、FBG付の光ファイバ8を使用しなくても、発振波
長の安定化された光出力を得ることが可能となる。
【0115】(第2の実施形態例)図10は、本発明の
第2の実施形態例に係る半導体レーザモジュールM2の
構成を模式化して示す説明図である。図10に示すよう
に、第2の実施形態例では、常光線である第1のレーザ
光K1が光ファイバ8の軸線方向に伝搬するように、P
BC7の第1のレーザ光K1及び第2のレーザ光K2の
入射面が楔形に傾斜して形成されている。それ以外は第
1の実施形態例の半導体レーザモジュールと略同様であ
る。第2の実施形態例によれば、常光線である第1のレ
ーザ光K1が光ファイバ8の軸線方向に伝搬するので、
半波長板6と第1レンズ4との間にプリズム5を配設す
る必要がなくなり、構成を簡単にすることができる。
【0116】また、半導体レーザモジュールM2の光軸
方向の長さを短くできるので、高温環境における光出力
特性に対するパッケージの反りの影響を低減できる。
【0117】なお、第2の実施形態例においても、中心
軸周りの角度調整を容易にするため、半波長板6とPB
C7とを同一のホルダ部材14に固定し偏波合成モジュ
ールとして構成してもよい。
【0118】(第3の実施形態例)図11は、本発明の
第3の実施形態例に係る半導体レーザモジュールM3の
構成を模式化して示す説明図である。図11に示すよう
に、第3の実施形態例では、常光線である第1のレーザ
光K1が第1レンズ4を通過後光ファイバ8の軸線方向
に伝搬するように、半導体レーザ素子2及び第1レンズ
4は、軸線方向に対して所定角度傾斜して配置されてい
る。それ以外は第1の実施形態例の半導体レーザモジュ
ールと略同様である。第3の実施形態例によれば、常光
線である第1のレーザ光K1が光ファイバ8の軸線方向
に伝搬するので、半波長板6と第1レンズ4との間にプ
リズム5を配設する必要がなくなり、構成を簡単にする
ことができる。また、PBC7の研磨を片方だけ行えば
よいので、第2の実施形態例に比べ研磨の簡略化が可能
となる。
【0119】また、半導体レーザモジュールM3の光軸
方向の長さを短くできるので、高温状態における光出力
特性に対するパッケージの反りの影響を低減できる。
【0120】なお、第3の実施形態例においても、中心
軸周りの角度調整を容易にするため、半波長板6とPB
C7とを同一のホルダ部材14に固定し偏波合成モジュ
ールとして構成してもよい。
【0121】上記の実施形態例に係る半導体レーザモジ
ュールM1〜M3は、高出力で偏光度が小さく、波長が
安定したレーザ光を出射することができるので、エルビ
ウムドープ光増幅器やラマン増幅器の励起光源として用
いることが可能である。
【0122】(第4の実施形態例)図12は、本実施形
態例の半導体レーザモジュールに用いられ、図4に示す
偏波合成モジュール59の他の例を表した第4の実施形
態例の偏波合成モジュール60を示す分解斜視図、図1
3は、図12の偏波合成モジュール60を示す側面断面
図である。なお、図4の偏波合成モジュール59と同一
の部材は同一の符号を付して説明を省略する。
【0123】図12及び図13に示すように、第4の実
施形態例の偏波合成モジュール60は、長手方向に、収
容部となる溝部61aが形成されたホルダ部材61と、
ホルダ部材61の溝部61aに嵌って配置される第1の
調整シート62及び第2の調整シート63と、第1の調
整シート62上に配置されるプリズム5と、第2の調整
シート63上に配置されるPBC7と、ホルダ部材61
の溝部61aに嵌って配置される半波長板ホルダ64
と、半波長板ホルダ64に保持される半波長板6と、ホ
ルダ部材61の溝部61aの開口側に形成された段差部
61bに嵌って固定される板状のトップカバー65とを
有する。
【0124】ホルダ部材61、半波長板ホルダ64及び
トップカバー65は、YAGレーザ溶接の可能な材質
(例えばFe−Ni−Co合金(商標:コバール))で
作られている。また、半波長板ホルダ64は仕切板を兼
ねてもよい。
【0125】半波長板6の上部はメタライズされ、半波
長板ホルダ64の上部は金メッキされており、半波長板
6の上部と半波長板ホルダ64の上部とが半田付けされ
て固定される。
【0126】第1の調整シート62及び第2の調整シー
ト63は、プリズム5及びPBC7の位置決めを容易に
するために変形可能な材質で作られており、例えば、ソ
フトメタル(In等)、半田シート(Sn−Pb等)の
ような柔軟部材や樹脂等の弾性部材で作られている。
【0127】偏波合成モジュール60は又、ホルダ部材
61の溝部61aの両端部にYAGレーザ溶接で固定さ
れる第1のストッパー66及び第2のストッパー67が
取り付けられる。図13に示すように、第1のストッパ
ー66及び半波長板ホルダ64は、第1の調整シート6
2を挟んで保持することにより、第1の調整シート62
の流れ止めとなる仕切板としての役割を有する。また、
第2のストッパー67及び半波長板ホルダ64は、第2
の調整シート63を挟んで保持することにより、第2の
調整シート63の流れ止めとなる仕切板としての役割を
有する。
【0128】なお、第1のストッパー66及び第2のス
トッパー67は、予めホルダ部材61に一体に成形され
ていてもよい。また、第1のストッパー66及び第2の
ストッパー67は、光が透過する材料、例えばガラスや
樹脂で作られてもよい。また、第1のストッパー66及
び第2のストッパー67は、レンズ、プリズム、光合成
部材、偏光回転部材のいずれかでもよい。
【0129】次に、第4の実施形態例の偏波合成モジュ
ール60の組立方法について説明する。まず、ホルダ部
材61の溝部61aの両端部に第1のストッパー66及
び第2のストッパー67をYAGレーザ溶接で固定す
る。
【0130】次いで、半波長板6を半波長板ホルダ64
に半田付けして保持する。
【0131】次いで、半波長板6を保持した半波長板ホ
ルダ64をホルダ部材61の溝部61aにYAGレーザ
溶接して固定する。その際、第1のストッパー62及び
第2のストッパー63と半波長板ホルダ64との間に第
1の調整シート62及び第2の調整シート63がそれぞ
れ嵌るように、半波長板ホルダ64を位置決めする。
【0132】次いで、第1のストッパー66と半波長板
ホルダ64との間のホルダ部材61の溝部61aに第1
の調整シート62を嵌めて配置する。また、第2のスト
ッパー67と半波長板ホルダ64との間にホルダ部材6
1の溝部61aに第2の調整シート63を嵌めて配置す
る。
【0133】次いで、第1の調整シート62上にプリズ
ム5を載置し、第2の調整シート63上にPBC7を載
置する。
【0134】次いで、ホルダ部材61の溝部61aの開
口側に形成された段差部61bにトップカバー65を嵌
める。プリズム5及びPBC7は、トップカバー65の
裏面65aと面接触して押圧される。これによって、第
1の調整シート62及び第2の調整シート63が変形
し、プリズム5及びPBC7は所望の位置に位置決めさ
れる。
【0135】最後に、トップカバー65とホルダ部材6
1とをYAGレーザ溶接で固定する。
【0136】この偏波合成モジュール60によれば、プ
リズム5及びPBC7の上面がトップカバー65の裏面
65aと面接触して押圧され、第1の調整シート62及
び第2のシート63の変形により、位置決めされる。ト
ップカバー65の裏面65aは、溝部61a表面よりも
加工精度が高い平面に形成される。従って、トップカバ
ー65の裏面65aに面接触されたプリズム5及びPB
C7の光入射面は、トップカバー65の裏面65aに対
して垂直に精密に位置決めされるので、光軸回りの回転
方向θを精度よく位置決めすることができる。
【0137】この観点から、トップカバー65の、プリ
ズム5や光合成部材7との当接面の加工精度は、JIS
B 0601(JIS B 0031)により、面粗
度が、最大高さRmax≦10μm、中心線平均粗さRa≦
5μm、10点平均粗さRz≦10μm、の少なくとも
一つを満たすのが好ましい。
【0138】なお、第1の調整シート62及び第2の調
整シート63は一体となっていてもよい。また、プリズ
ム5及びPBC7に金メッキを施し、ホルダ部材61の
溝部61aに直接、半田付けして固定してもよい。この
場合、第1の調整シート62及び第2の調整シート63
は不要となるが、溝部61aの加工面を精度よく形成す
ることが好ましい。
【0139】(第5の実施形態例)上述した半導体レー
ザ素子2の第1のストライプ9と第2のストライプ10
は、互いに長手方向に平行に延びて形成されているが、
これに限らず例えば図14に示すように、傾斜して形成
されていてもよい。図14では、右側が光を出射させる
方向であり、右側に行くに従ってストライプ9,10の
間隔が狭くなっている。この場合、2本のストライプ
9,10から出射される2本のレーザ光は半導体レーザ
素子2から短距離で交差するので、第1のレーザ光K1
及び第2のレーザ光K2が第1レンズ4を通過後、第1
のレーザ光K1の光路上にのみ半波長板6を挿入できる
程度に十分に分離する(図2においてD’が十分大きく
なることをいう)ために必要な伝搬距離(図2における
L)が短くなるため、半導体レーザモジュールMの光軸
方向の長さを短くすることができる。
【0140】なお、図14において左側方向に光を出射
させても同様に上記伝搬距離Lを短くすることができ
る。
【0141】(第6の実施形態例)図15(A)〜
(C)は、本発明の実施形態例に係る半導体レーザモジ
ュールに使用され、図8に示す半導体レーザ素子2とは
異なる構成の第6の実施形態例の半導体レーザ素子68
を示す。図15(B)及び(C)は、それぞれ図15
(A)のb−b線断面図、c−c線断面図である。
【0142】図15に示すように、第6の実施形態例の
半導体レーザ素子68は、n−InP基板69の(10
0)面上に、順次、バッファ層と下部クラッド層とを兼
ねたn−InPバッファ層70、GRIN−SCH−M
QW(分布屈折率分離閉込め多重量子井戸)活性層7
1、p−InPクラッド層72、および埋め込み層7
3、GaInAsPキャップ層74が積層された構造を
有する。
【0143】2つのストライプの各p−InPクラッド
層72内には、それぞれ膜厚20nmを有したp−In
GaAsの回折格子75が、ピッチ約230nmで周期
的に形成されている。この回折格子75により、たとえ
ば中心波長が1480nm帯のレーザ光を選択するよう
にしている。この回折格子75を含むp−InPクラッ
ド層72、GRIN−SCH−MQW活性層71及びn
−InPバッファ層70上部は、メサストライプ状に加
工され、メサストライプの両側は、電流ブロッキング層
として形成されたp−InPブロッキング層76とn−
InPブロッキング層77によって埋め込まれている。
また、GaInAsPキャップ層74の上面には、P側
電極78が形成され、n−InP基板69の裏面には、
n側電極79が形成されている。
【0144】半導体レーザ素子68の長手方向の一端面
である光反射端面には、反射率80%以上の高光反射率
をもつ第1の反射膜80が形成され、他端面である光出
射端面には、反射率が5%以下の低光反射率をもつ第2
の反射膜81が形成される。第1の反射膜80と第2の
反射膜81とによって形成された光共振器のGRIN−
SCH−MQW活性層71内に発生した光は、第1の反
射膜80によって反射し、第2の反射膜81を介し、レ
ーザ光として出射される。
【0145】半導体レーザ素子68は、例えばラマン増
幅器の励起用光源として用いられる場合、その発振波長
λ0は、1300nm〜1550nmであり、共振器長L
は、800μm以上3200μm以下に設定される。
【0146】ところで、一般に、半導体レーザ素子の共
振器によって発生する縦モードのモード間隔Δλは、等
価屈折率を「n」とすると、次式で表すことができる。
すなわち、Δλ=λ0 /(2・n・L)である。ここ
で、発振波長λ0を1480μmとし、等価屈折率を
3.5とすると、共振器長が800μmのとき、縦モー
ドのモード間隔Δλは、約0.39nmとなり、共振器
長が3200μmのとき、縦モードのモード間隔Δλ
は、約0.1nmとなる。すなわち、共振器長を長くす
ればするほど、縦モードのモード間隔Δλは狭くなり、
このことは、一般に共振器長を長くすればするほど単一
縦モードのレーザ光を発振するための選択条件が厳しく
なることを意味する。
【0147】一方、回折格子75は、そのブラッグ波長
によって縦モードを選択する。この回折格子75による
選択波長特性は、図16に示す発振波長スペクトル82
として表される。図16に示すように、この実施の形態
例では、回折格子75を有した半導体レーザ素子による
発振波長スペクトルの半値幅Δλhで示される波長選択
特性内に、発振縦モードを複数存在させるようにしてい
る。ここで、従来のDFB(Distributed Feedback)等
の半導体レーザ素子は、単一縦モード発振を得ることを
目的としていたため、縦モード間隔が狭くモード選択性
が弱いために単一縦モード発振が困難となる800μm
以上の共振器長は使用されなかった。しかしながら、こ
の実施形態例の半導体レーザ素子68では、共振器長L
を積極的に800μm以上とすることによって、発振
波長スペクトルの半値幅Δλh内に複数の発振縦モード
を含んだ状態でレーザ発振するようにしている。図16
では、発振波長スペクトルの半値幅△λh内に3つの発
振縦モード83a〜83cを有している。
【0148】複数の発振縦モードで発振するレーザ光を
用いると、単一縦モードで発振するレーザ光を用いた場
合に比して、各縦モードのピーク強度を抑えつつ、複数
の縦モード全体としては高いレーザ出力値を得ることが
できる。例えば、この実施の形態例に示した半導体レー
ザ素子68では、図17(B)に示すプロファイルを有
し、低いピーク値で高レーザ出力を得ることができる。
これに対し、図17(A)は、同じレーザ出力を得る場
合の単一縦モード発振の半導体レーザ素子のプロファイ
ルであり、高いピーク値を有している。
【0149】ここで、半導体レーザ素子をラマン増幅器
の励起用光源として用いる場合、ラマン利得を大きくす
るためには励起光出力パワーを増大することが好ましい
一方で、そのピーク値が高いと、誘導ブリルアン散乱が
発生し、雑音が増加するという不具合が発生する。誘導
ブリルアン散乱の発生には、誘導ブリルアン散乱が発生
するしきい値光強度Pthが存在するので、図17(B)
に示すように、半導体レーザ素子を複数の縦モードで発
振させ、各縦モードのピーク強度を誘導ブリルアン散乱
のしきい値光強度Pth内に抑えることによって、誘導ブ
リルアン散乱の発生を抑えつつ高い励起光出力パワーを
得ることができる。その結果、雑音の増加を抑えつつ高
いラマン利得を得ることが可能となる。
【0150】また、図16に示すように、発振縦モード
83a〜83cの波長間隔(モード間隔)Δλは、0.
1nm以上としている。これは、半導体レーザ素子68
をラマン増幅器の励起用光源として用いる場合、モード
間隔Δλが0.1nm以下であると、誘導ブリルアン散
乱が発生する可能性が高くなるからである。その結果、
上述したモード間隔△λの式によって、発振波長λ0
1480μmの場合には、上述した共振器長Lが32
00μm以下であることが好ましいことになる。
【0151】また、ラマン増幅においては利得が信号光
の偏光方向に依存することから、信号光の偏光方向のラ
ンダム性による利得変動の問題を解決するため、励起光
をデポラライズ(無偏光化)しておく必要がある。本発
明の第1乃至第6の実施形態例による半導体レーザモジ
ュールでは、偏波合成されたレーザ光が得られ、単一の
ストライプからの出力光と比較して偏光度(DOP)が
低いため、そのままラマン増幅に好適に使用できるもの
ではあるが、偏波合成のみでDOPの低減が十分達成で
きない場合には、さらにデポラライズを行う必要が生じ
る。このためには、偏波保持ファイバにレーザ光を伝搬
させてデポラライズを行う方法がある。この場合、発振
している縦モードの数が多いほど、レーザ光のコヒーレ
ント長(可干渉長)が短くなるため、デポラライズに必
要な偏波保持ファイバの長さが短くなる。この観点か
ら、発振スペクトルの半値幅Δλh内に3本以上の縦モ
ードが存在していることが好ましく、特に4本又は5本
の縦モードが存在していると、必要な偏波保持ファイバ
の長さは急激に短くなる。したがって、発振スペクトル
の半値幅Δλh内に3本以上、より好ましくは4本以上
の縦モードが存在していると、デポラライズに使用する
偏波保持ファイバの長さを短くできるので、増幅器の構
成を簡略化できるとともに、コストを低くすることがで
きる。
【0152】ここで、発振波長スペクトル幅が広すぎる
と、波長合成カプラによる合波ロスが大きくなるととも
に、発振波長スペクトル幅内における縦モードの変動に
よって、雑音や利得変動を発生させることになる。この
ため、発振波長スペクトル82の半値幅Δλhは、3n
m以下、好ましくは2nm以下とするのが好ましい。
【0153】さらに、ファイバブラッググレーディング
(FBG)を用いた半導体レーザモジュールの場合、F
BGと光反射面との間の共振によって相対強度雑音(R
IN)プロファイルの周波数軸上に周期的なピークが現
れ、これにより増幅された信号光にノイズが加わる。こ
れに対し、この実施形態例の半導体レーザ素子68を用
いた半導体レーザモジュールでは、ストライプに回折格
子75が設けられているので、そのようなノイズピーク
のない、波長安定化されたレーザ光を得ることができる
ため、低ノイズのラマン増幅を行わせることができる。
【0154】また、FBGを用いた半導体レーザモジュ
ールの場合、共振器内に機械的な結合部(すなわち、フ
ランジ1aとFBG付きファイバ8を保持したフェルー
ル23とのYAGレーザ溶接による結合)を有するた
め、振動や温度変化などによってレーザの発振特性が変
化する場合が発生する。これに対し、この実施形態例の
半導体レーザ素子68では、共振器を構成するために機
械的な結合部を要しないため、機械的な振動や温度変化
などによるレーザの発振特性の変化がなく、安定した光
出力を得ることができる。
【0155】この実施の形態例によれば、半導体レーザ
素子68が回折格子75によって波長選択を行い、発振
波長を1300〜1550μm帯とし、共振器長Lを8
00〜3200μm帯とすることによって、発振波長ス
ペクトル82の半値幅△λh内に複数の発振縦モード、
好ましくは4本以上の発振縦モードをもつレーザ光を出
射するようにしている。その結果、ラマン増幅器の励起
用光源として用いた場合に誘導ブリルアン散乱を発生せ
ずに、安定し、かつ高いラマン利得を得ることができ
る。
【0156】また、回折格子75が半導体レーザ素子6
8のストライプ内に形成されているため、半導体レーザ
素子の外部にFBG付きのファイバを光結合させる場合
のように、機械的振動や温度変化などによって光結合が
変動することがない。
【0157】(第7の実施形態例)図18(A)〜
(C)は第7の実施形態例である半導体レーザ素子の構
成を示す長手方向の縦断面図である。
【0158】上述した第6の実施形態例では、共振器長
を長くすることによって、発振波長スペクトル82
の半値幅Δλh内の縦モード数が複数となるようにして
いる。これに対し、第7の実施形態例では、回折格子の
グレーティング長LGあるいは結合係数を変化させるこ
とによって、発振波長スペクトル82の半値幅Δλhを
変化させ、これによって半値幅Δλh内の縦モード数を
増やすようにしている。
【0159】図18(A)に示すように、半導体レーザ
素子84aは、回折格子75の配置構成が、第6の実施
形態例に係る半導体レーザ素子68と異なるとともに、
第2の反射膜81の反射率が異なる。その他の構成は、
半導体レーザ素子68と同じであり、同一構成部分に
は、同一符号を付して、説明を省略する。
【0160】回折格子75は、反射率2%以下、より好
ましくは1%以下、さらに好ましくは0.2%以下の低
光反射率をもつ第2の反射膜81から反射率80%以上
の高光反射率をもつ第1の反射膜80側に向けて所定長
LG1分、形成され、所定長LG1以外のp−InPク
ラッド層72には、回折格子75が形成されていない。
【0161】また、図18(B)は、第7の実施形態例
の変形例である半導体レーザ素子84bの横成を示す長
手方向の縦断面図である。この半導体レーザ素子84b
は、第1の反射膜80側に設けた回折格子75を有する
とともに、第1の反射膜80の反射率を低光反射率とし
ている。すなわち、回折格子75は、反射率0.1〜2
%の低光反射率をもつ第1の反射膜80から反射率1〜
5%の低光反射率をもつ第2の反射膜81側に向けて所
定長LG2分、形成され、所定長LG2以外のp−In
Pクラッド層72には、回折格子75が形成されない。
【0162】さらに、図18(C)は、第7の実施形態
例のさらなる変形例である半導体レーザ素子84cの構
成を示す長手方向の縦断面図である。この半導体レーザ
素子84cは、図18(A)に示した回折格子75およ
び図18(B)に示した回折格子75の構成を適用した
ものである。
【0163】すなわち、この半導体レーザ素子84c
は、2%以下の低光反射率をもつ第2の反射膜81から
反射率2%以下の低光反射率をもつ第1の反射膜80側
に向けて所定長LG3分、形成された回折格子75と、
この第1の反射膜80から第2の反射膜81側に向けて
所定長LG4分、形成された回折格子75とを有する。
【0164】図18に示した回折格子75の所定長を変
化させることによって、発振縦モードのモード間隔Δλ
が固定的であっても、図16に示した発振波長スペクト
ル82の半値幅Δλhを変化させることができる。
【0165】すなわち、発振波長スペクトル82の半値
幅Δλhを広くするためには、回折格子75の長さを短
くすることも有効である。このため、実施の形態例に示
したように、回折格子75を共振器(GRIN−SCH
−MQW活性層71)の長さ全体に施すのではなく、こ
の共振器の一部に形成するようにする。
【0166】この場合、共振器に対する回折格子75の
位置によっては、発振の位相条件が満たされず、十分な
特性が得られないおそれがあるため、図18(A)に示
したように、回折格子75を第2の反射膜81を起点と
して第1の反射膜80に向かう方向に共振器の途中まで
延ばして形成する場合には、第2の反射膜81として2
%以下の反射率をもつ低光反射コートを施すとともに、
第1の反射膜80として80%以上の反射率をもつ高反
射コートを施すようにするのが好ましい。また、図18
(B)に示したように、回折格子75を第1の反射膜8
0を起点として第2の反射膜81に向かう方向に共振器
の途中まで延ばして形成する場合には、第1の反射膜8
0として2%以下の反射率をもつ低光反射コートを施す
とととに、第2の反射膜81として1〜5%の反射率を
もつ低反射コートを施すようにするのが好ましい。さら
に、図18(C)に示したように、回折格子75をそれ
ぞれ第2の反射膜81側および第1の反射膜80側に形
成する場合には、第2の反射膜81および第1の反射膜
80として、ともに反射率2%以下の低光反射コートを
施すのが好ましい。
【0167】また、図18(A)に示したように、回折
格子75を第2の反射膜81側に形成する場合には、回
折格子75自体の反射率を低めに設定するのが好まし
く、図18(B)に示したように、回折格子75を第1
の反射膜80側に形成する場合には、回折格子75自体
の反射率を高めに設定することが好ましい。また、図1
8(C)に示したように、回折格子75を第2の反射膜
81側および第1の反射膜80側の双方に形成する場合
には、一方の回折格子75自体の反射率を低めに設定す
るとともに、他方の回折格子75自体の反射率を高めに
設定するのが好ましい。これによって、回折格子75に
よる波長選択特性を満足させつつ、第1の反射膜80お
よび第2の反射膜81によるファプリペロー型共振器の
影響を小さくすることができる。
【0168】具体的に、図18(A)に示した半導体レ
ーザ素子では、共振器長Lが1300μmであり、回
折格子75のグレーティング長LG1が50μm、結合
係数Kと、グレーティング長の積k・LGが0.125
である。このような回折格子75を適用した場合、発振
波長スペクトル82の半値幅Δλhは、約2nmとな
り、半値幅Δλh内に3〜8本程度の発振縦モードを含
ませることができる。
【0169】また、図18では、回折格子75を、第2
の反射膜81側または第1の反射膜80側、あるいは第
2の反射膜81側および第1の反射膜80側の双方に設
けたが、これに限らず、GRIN−SCH−MQW活性
層71に沿い、共振器長に対して部分的な長さをもつ回
折格子75を形成するようにしてもよい。
【0170】この第7の実施形態例では、共振器長L
に対する回折格子75の長さを部分的なものとし、この
回折格子75のグレーティング長LGおよび結合係数K
LGを適切に変化させることによって、所望の発振波長
スペクトル82の半値幅Δλhを得ることができ、この
半値幅Δλh内に複数の発振縦モードをもったレーザ光
を発振させることができ、第6の実施形態例と同様な作
用効果をもった半導体レーザ素子を実現することができ
る。
【0171】(第8の実施形態例)図19は本発明の第
8の実施形態例である半導体レーザ素子の構成を示す長
手方向の縦断面図である。
【0172】上述した第6及び第7の実施形態例では、
回折格子75のグレーティング周期は一定であったが、
この第8の実施形態例では、回折格子75のグレーティ
ング周期を周期的に変化させたチャープドグレーティン
グを用い、これによって、回折格子75の波長選択特性
に揺らぎを発生させ、発振波長スペクトル82の半値幅
Δλhを広げて、半値幅Δλh内の縦モード数を増加さ
せるようにしている。
【0173】図19に示すように、半導体レーザ素子8
5は、グレーティング周期を周期的に変化させたチャー
プドグレーティング75を有している。その他の構成
は、第6の実施形態例の半導体レーザ素子68と同じで
あり、同一構成部分には、同一符号を付して、説明を省
略する。
【0174】図20は、回折格子75のグレーティング
周期の周期的変化を示す図である。図20に示すよう
に、この回折格子75は、平均周期が230nmであ
り、±0.15nmの周期揺らぎ(偏差)を周期Cで繰
り返す構造を有している。この±0.15nmの周期揺
らぎによって回折格子75の反射帯域は、約2nmの半
値幅を有し、これによって、発振波長スペクトルの半値
幅Δλh内に3〜6本程度の発振縦モードを持たせるこ
とができる。
【0175】上述した第8の実施形態例では、共振器長
全体にわたってチャープドグレーティングを形成す
るようにしていたが、これに限らず、第7の実施形態例
に示したようにチャープドグレーティングの回折格子7
5を、共振器長Lに対して部分的に配置するようにし
てもよい。すなわち、上述した第8の実施形態例に示し
たチャープドグレーティングを第7の実施形態例に適用
するようにしてもよい。
【0176】また、上述した第8の実施形態例では、一
定の周期Cでグレーティング周期を変化させるチャープ
ドグレーティングとしたが、これに限らず、グレーティ
ング周期を、周期∧1(230nm+0.15nm)と周
期∧2(230nm−0.15nm)との間で、ランダ
ムに変化させるようにしてもよい。
【0177】さらに、図21(A)に示すように、周期
∧1と周期∧2とを1回ずつ交互に繰り返す回折格子7
5aとして、周期揺らぎを持たせるようにしてもよい。
また、図21(B)に示すように、周期∧1と周期∧2
とをそれぞれ複数回、交互に繰り返す回折格子75bと
して、周期揺らぎを持たせるようにしてもよい。さら
に、図21(C)に示すように、連続する複数回の周期
∧1と連続する複数回の周期∧2とをもつ回折格子75
cとして、周期揺らぎを持たせるようにしてもよい。ま
た、周期∧1と周期∧2との間の離散的な異なる値をも
つ周期を補間して配置するようにしてもよい。
【0178】この第8の実施形態例では、半導体レーザ
素子に設けられる回折格子75としてチャープドグレー
ティングなどを用い、平均周期に対して±0.05〜
0.2nm程度の周期揺らぎをもたせることによって、
回折格子75の反射帯域の半値幅ひいては発振波長スペ
クトルの半値幅Δλhを決定し、該半値幅Δλh内に複
数の発振縦モードが含まれるレーザ光が出力されるよう
にする。この結果、第6の実施形態例あるいは第7の実
施形態例と同様な作用効果をもった半導体レーザ素子を
実現することができる。
【0179】(第9の実施形態例)第6〜第8の実施形
態例の半導体レーザ素子では、2つのストライプに設け
られた回折格子75で選択される波長は略同一である。
これに対し、第9の実施形態例の半導体レーザ素子で
は、2つのストライプに設けられた回折格子75で選択
される波長が異なるように選択して設定されている。
【0180】2つのストライプの回折格子75で選択さ
れる波長がわずかにずれている場合(0.1以上3nm
未満、例えば約0.5nm程度)、両ストライプの出射
光の重ね合わせとして得られるスペクトルは、そのスペ
クトル半値幅内により多くの縦モードを有する。このた
め、DOPが効率的に低減され、ラマン増幅に好適に使
用することができる。
【0181】また、2つのストライプが互いに数nm〜
数十nm異なった波長(例えば3nm以上異なっていて
もよい。)のレーザ光を出射するように異なった波長の
回折格子75を設計することもできる。この場合、1つ
の半導体レーザ素子の2つのストライプから出射される
レーザ光は、パッケージ1内に内蔵される波長合成素子
によって波長合成され、これによって従来複数の半導体
レーザモジュールからの出力光を波長合成する際に使用
していた外部の波長合成カプラが不要となり、小型化、
省部品化が可能となる。
【0182】なお、この場合、光出力をそれぞれの波長
毎に制御することが必要となる場合がある。そこで、図
8(C)に示すように、2つのストライプの間に分離溝
38を形成し、その分離溝38表面を絶縁膜で被覆する
ことにより、2つのストライプを電気的に分離するのが
好ましい。
【0183】以上第6〜第9実施形態例においては、回
折格子75を任意に組み合わせて2つのストライプを形
成することにより、半導体レーザモジュールから出力さ
れる光の波長を任意に設定することができる。
【0184】なお、このように互いに異波長のレーザ光
を出射する2つのストライプから出射された光を、ルチ
ル等の複屈折物質を用いずに波長合成する場合、すなわ
ち、例えばプリズムを用いて波長合成する場合には、半
波長板6は使用しなくてもよい。
【0185】(第10の実施形態例)第1〜第5の実施
形態例のように、2つのレーザ光を出射するダブルスト
ライプ型半導体レーザモジュールでは、FBGを形成し
た偏波保存ファイバを取り付ける場合には、通常、偏波
保存ファイバの偏波保存軸にレーザ光の偏光方向が一致
するように調整することが行われる。
【0186】これに対し、第10の実施形態例では、2
つのストライプに回折格子75を設けた第6〜第9の実
施形態例の半導体レーザ素子を用いて、FBGを不要と
し、さらに偏波保存ファイバの偏波保存軸を半導体レー
ザ素子の各レーザ光の偏光方向と45度ずれるように光
結合している。これによって、偏波保存ファイバをデポ
ラライザとして機能させることができ、DOPをより効
果的に低減することができる。
【0187】(第11の実施形態例)図22(A)は、
本発明の第11の実施形態例に係る半導体レーザモジュ
ールの構成を模式化して示す説明図である。
【0188】図22(A)に示すように、第11の実施
形態例では、2つのストライプに回折格子75を設けた
第6〜第10の実施形態例の半導体レーザ素子(代表し
て符号86とする)を用いて、光ファイバ8にFBG等
の光反射部15を設ける必要をなくし、さらに、半導体
レーザ素子86から出射された第1のレーザ光K1及び
第2のレーザ光K2を光ファイバ8に向かう方向にだけ
透過させる光アイソレータ94が、第1レンズ4と第2
レンズ16との間に配置されている。それ以外は第1の
実施形態例の半導体レーザモジュールと略同様である。
光アイソレータ94を配置することにより、反射戻り光
を防止して半導体レーザ素子86の動作を安定化させる
ことができる。なお、光アイソレータ94は、第1のレ
ーザ光K1と第2のレーザ光K2が平行になっている箇
所、例えばプリズム5と半波長板6との間に配置される
ことにより、1つの光アイソレータ94で両方のレーザ
光に対応することができる。
【0189】なお、アイソレータ94を用いずに、レー
ザ光K1,K2がPBC7の入射面に斜めに入射するよ
う、PBC7を傾けることにより、反射戻り光が半導体
レーザ素子2に結合することを防止するようにしてもよ
い。なお、本発明では、半波長板6とPBC7は同一の
保持部財14に固定されて偏波合成モジュール60が構
成されているため、角度調整が容易に行える。さらに、
図22(B)に示すように、PBC7の入射面をZ軸方
向に角度β(例えば4°)だけ傾斜して加工しておくこ
とによっても、反射戻り光が半導体レーザ素子2に結合
することを防止することができる。
【0190】(第12の実施形態例)図23は、本発明
の第12の実施形態例に係る半導体レーザモジュールの
構成を模式化して示す説明図である。
【0191】図23に示すように、第12の実施形態例
では、2つのストライプ9,10を備えた半導体レーザ
素子2から出射された第1のレーザ光K1及び第2のレ
ーザ光K2のうち、第2のレーザ光K2が第1レンズ4
の中心点及び光ファイバ8の軸線方向を通過するように
構成されていることを特徴としている。
【0192】PBC7において、第2のレーザ光K2の
入力部7bと出力部7cとは第2のレーザ光K2の光軸
に対して垂直に形成され、第1のレーザ光K1の入力部
7aはこれらの面に対して傾斜して形成されている。そ
れ以外の点は第1の実施形態例の半導体レーザモジュー
ルと略同様である。
【0193】第12の実施形態例によれば、第2のレー
ザ光K2が第1レンズ4の中心点及び光ファイバ8の軸
線方向を通過し、第1のレーザ光K1が第1レンズ4に
よって第2のレーザ光K2との間隔を広げられるので、
プリズムを設ける必要がなくなり、構成を簡単にするこ
とができる。
【0194】また、半導体レーザモジュールの光軸方向
の長さを短くできるので、高温状態において生じるパッ
ケージの反りに起因した光出力特性の変動を低減でき
る。
【0195】さらに、PBC7の入力部7aの傾斜面を
形成するために研磨を片側だけ行えばよいので、PBC
7を低コストで作製することができる。
【0196】なお、第12の実施形態例においても、中
心軸周りの角度調整を容易にするため、半波長板6とP
BC7とを同一のホルダ部材14に固定し偏波合成モジ
ュールとして構成してもよい。
【0197】(第13の実施形態例)図24は、本発明
の第13の実施形態例に係る半導体レーザモジュールの
構成を模式化して示す説明図である。
【0198】図24に示すように、第13の実施形態例
では、複数(図24の例では2つ)のプリズム5a,5
bが光軸方向に沿って設けられていることを特徴として
いる。プリズム5a、5bは、2つのレーザ光K1、K
2を入力する平坦な入力部と、これと非平行に形成され
た平坦な出力部を有している。それ以外の点は第1の実
施形態例の半導体レーザモジュールと略同様である。第
13の実施形態例によれば、2つのレーザ光K1,K2
を精度よく平行にすることが可能となる。なお、本実施
形態例では、第6乃至第9の実施形態例で示した各スト
ライプに互いに異波長の回折格子75を具備した半導体
レーザ素子を用いてもよい。
【0199】(第14の実施形態例)図25は、本発明
の第14の実施形態例に係る半導体レーザモジュールの
構成を模式化して示す説明図である。
【0200】図25に示すように、第14の実施形態例
では、第13の実施形態例と同様のプリズム5a、5b
を用いるが、第1レンズ4を通過した第1のレーザ光K
1と第2のレーザ光K2とが略重なる位置にプリズム5
aの入射面が配置されていることを特徴としている。ま
た、本実施形態例における半導体レーザ素子2では、各
ストライプ9、10が互いに異波長の回折格子75を具
備している。第14の実施形態例によれば、プリズム5
を通過した略重なった2つのレーザ光K1、K2を集光
レンズ6に入射させることになるので、構成をより簡単
にすることができる。なお、ここではプリズム5a、5
bは波長合成手段として機能している。
【0201】また、半導体レーザモジュールの光軸方向
の長さを短くできるので、高温状態において生じるパッ
ケージの反りに起因した光出力特性の変動を低減でき
る。
【0202】(第15の実施形態例)図26は、本発明
の第15の実施形態例に係るフォトダイオード(受光素
子)3の例を示す説明図である。
【0203】フォトダイオード3は、図26(A)に示
すように、半導体レーザ素子2の各ストライプ9,10
の後側端面(図26では左側)から出射された光を受光
する導波路型受光素子であってもよい。
【0204】また、フォトダイオード3は、図26
(B)に示すように、半導体レーザ素子2の各ストライ
プ9,10の後側端面から出射された各光を受光してモ
ニタするように複数設けられていてもよい。この場合、
半導体レーザ素子2とフォトダイオード3との間に、半
導体レーザ素子2から出射された各光の間隔を広げるよ
うに分離させるレンズ95を配置するのが好ましい。
【0205】さらに、図26(C)に示すように、フォ
トダイオード3は、半導体レーザ素子2の各ストライプ
9,10の前側端面から出射されプリズム5によって反
射された各光をそれぞれ受光してモニタしてもよい。
【0206】フォトダイオード3のモニタ結果に基づい
て、例えばAPC(Auto Power Control)回路によって
それぞれ半導体レーザ素子2への駆動電流量を調整して
光出力が一定に制御される。
【0207】これらの構成によれば、2つのストライプ
それぞれに独立してAPC制御をかけることが可能とな
り、レーザ光K1、K2を任意の光強度バランスに保つ
ことができる。
【0208】(第16の実施形態例)図27は、本発明
の第16の実施形態例に係る半導体レーザモジュールの
構成を模式化して示す説明図である。
【0209】図27(A)に示すように、第16の実施
形態例に係る半導体レーザモジュールは、間隔を隔てて
形成された複数(図27の例では2つ)のストライプ
9,10を有し、各ストライプ9,10の前側端面から
複数のレーザ光K1、K2を出射する半導体レーザ素子
2と、半導体レーザ素子2から出射された複数のレーザ
光を別焦点に集光させる第1レンズ4と、第1レンズ4
を通過した複数のレーザ光の光合成手段として機能する
プリズム97と、プリズム97から出射されるレーザ光
を受光し外部に送出する光ファイバ8とを有する。
【0210】半導体レーザ素子2のストライプ9,10
には前述した回折格子75が設けられ、ストライプ9,
10から各々異なる波長でレーザ光が出射される。
【0211】第16の実施形態例では、プリズム97と
して、図27(B)に示すようにクサビ形プリズムが用
いられている。このクサビ形プリズムの入射側表面に
は、入射光の波長及び入射角に応じて光を反射又は透過
する波長選択フィルタ97aが設けられている。波長選
択フィルタ97aは、例えば誘電体多層膜により形成さ
れている。
【0212】図28は、波長選択フィルタ97aに入射
したときの光透過率を示すグラフである。図28に示す
ように、波長選択フィルタ97aへの入射角度の違いに
より光の透過率に違いがあり、入射角度がθbの場合に
は、入射する光の波長がλx(θb)以下の光はほぼ1
00%透過し、λx(θb)よりも長い光はほぼ100
%反射する。また、入射角度がθaの場合には、入射す
る光の波長がλx(θa)以下の光はほぼ100%透過
し、λx(θa)よりも長い光はほぼ100%反射す
る。
【0213】また、このクサビ形プリズムの出射側表面
には、全ての波長の光を反射する全反射膜97bと、光
の反射を防止する反射防止膜97cが設けられている。
【0214】第16の実施形態例では、レーザ光K1、
K2の波長をそれぞれλa、λbとした場合に、波長選
択フィルタ97aへのレーザ光K1、K2の入射角度が
それぞれθa、θbとなるように、プリズム97を傾け
て配置している。
【0215】すなわち、この場合、第1のレーザ光K1
は、波長選択フィルタ97aの第1入力部I1に角度θ
aで入射すると、プリズム97の屈折率Npによって角
度θ’aで透過して、全反射膜97b(反射部)でθs
(θa+クサビ角度ψ)の角度で反射し、第2のレーザ
光K2の入射位置に達する。
【0216】一方、第2のレーザ光K2は、波長選択フ
ィルタ97aの第2入力部I2に角度θbで入射する
と、プリズム97の屈折率Npによって角度θ’bで透
過する。第1のレーザ光K1は、波長選択フィルタ97
aの第2入力部I2においてθ’b(2θs+クサビ角
度ψ)で反射するので、第1のレーザ光K1及び第2の
レーザ光K2は合成される。合成されたレーザ光(K1
+K2)は、反射防止膜97cが形成された出力部Oを
透過する。
【0217】本実施形態例の光モジュールは、例えば、
以下のような数値に設計することにより実施することが
可能である。
【0218】(1)半導体レーザ素子の各ストライプの
発振波長:λa=1480nm、λb=1460nm (2)半導体レーザ素子の出射端面(前側端面)におけ
るレーザ光のスポット半径:ωLD=1.7μm (3)第1のストライプ9と第1レンズ4の光軸Cとの
距離:da=−tanαa・f2=19.16μm
【0219】(4)第2のストライプ10と第1レンズ
4の光軸Cとの距離:db=−tanαb・f2=ー1
9.16μm (5)第1レンズの焦点距離:f2=720μm (6)第1レンズ4の光軸Cと第1のレーザ光K1との
なす角度:αa=(θaーθb)/2=−1.524°
【0220】(7)第1レンズの光軸Cと第2のレーザ
光K2とのなす角度:αb=(θbーθa)/2=1.
524° (8)プリズム97のパラメータ:ψ=1°、Np=
1.5 (9)第1のレーザ光K1の入射位置でのプリズム97
の厚さ:t=1mm
【0221】(10)レーザ光のプリズムへの入射・透
過角:θa=12.050°、θ’a=8°、θb=1
5.098°、θ’b=10° (11)第1のレーザ光K1及び第2のレーザ光K2の
入射位置の間隔:Δy≒2(tanθa+ψ)t≒0.4
62mm (12)第1レンズ4の焦点位置からプリズム端面まで
の光軸上の距離:D≒Δy/(θb−θa)=8.7m
【0222】(13)波長選択フィルタ97aの遮断波
長:λx(θa)=1486.5nm,λx(θb)=
1470nm、,λx(0)=1522.6nm (14)第2レンズの焦点距離:f3=2100μm (15)光ファイバのモードフィールド半径:ωf=5
μm
【0223】なお、このとき、第1レンズ4出射後の両
レーザ光の交差角度θの許容誤差(光ファイバとの結合
効率が最大値から1dB低下する角度幅)Δθは0.0
13°程度であり、両レーザ光の交差角度の誤差をこの
許容範囲内に抑えるためには、くさび角ψ=1±0.0
03°、da=−db=19.16±0.03μm、f
2=720±0.7μmとなるように、各々の部品を作
製すればよい。これにより、ストライプ9,10と光フ
ァイバ8との結合効率を、それぞれ80%以上にするこ
とが可能となる。
【0224】(第17の実施形態例)図29は、本発明
の第17の実施形態例に係る半導体レーザモジュールの
構成を模式化して示す説明図である。
【0225】図29に示すように、第17の実施形態例
に係る半導体レーザモジュールは、間隔を隔てて形成さ
れた複数(図29の例では3つ)のストライプ9a,9
b,9cを有し、各ストライプ9a,9b,9cの前側
端面から複数のレーザ光K1、K2、K3を出射する半
導体レーザ素子2と、半導体レーザ素子2から出射され
た複数のレーザ光をそれぞれ別焦点に集光させる第1レ
ンズ4と、第1レンズ4を通過した複数のレーザ光を光
合成するプリズム97と、プリズム97から出射される
レーザ光を受光し外部に送出する光ファイバ8とを有す
る。
【0226】半導体レーザ素子2のストライプ9a、9
b、9cは前述した回折格子75が設けられ、ストライ
プ9a、9b、9cから各々異なる波長でレーザ光が出
射される。
【0227】また、第17の実施形態例では、プリズム
97として、図30に示すように、クサビ形プリズムが
用いられている。このクサビ形プリズムの入射側表面に
は、入射光の波長及び入射角に応じて光を反射又は透過
する波長選択フィルタ97aが設けられている。波長選
択フィルタ97aは、例えば誘電体多層膜により形成さ
れている。さらに、クサビ形プリズムの出射側表面に
は、全ての波長の光を反射する全反射膜(反射部)97
bと、反射を防止する反射防止膜(出力部)97cが形
成されている。
【0228】第17の実施形態例では、レーザ光K1、
K2、K3の波長をそれぞれλa、λb、λcとした場
合に、波長選択フィルタ97aへのレーザ光K1、K
2、K3の入射角度がそれぞれθa、θb、θcとなる
ように、プリズム97を傾けて配置している。
【0229】すなわち、この場合、第1のレーザ光K1
は、波長選択フィルタ97aの第1入力部I1に角度θ
aで入射すると、プリズム97の屈折率Npによって角
度θ’aで透過して、全反射膜97b(反射部)でθs
(θa+クサビ角度ψ)の角度で反射し、第2のレーザ
光K2の第2入力部I2に達する。
【0230】一方、第2のレーザ光K2は、波長選択フ
ィルタ97aの第2入力部I2に角度θbで入射する
と、プリズム97の屈折率Npによって角度θ’bで透
過する。第1のレーザ光K1は、波長選択フィルタ97
aの第2入力部I2においてθ’b(θs+クサビ角度
ψ)で反射するので、第1のレーザ光K1及び第2のレ
ーザ光K2は合成される。合成されたレーザ光(K1+
K2)は、全反射膜97bでθt(θ’b+クサビ角度
ψ)の角度で反射し、第3のレーザ光K3の第3入力部
I3に達する。
【0231】また、第3のレーザ光K3は、波長選択フ
ィルタ97aの第3入力部I3に角度θcで入射する
と、プリズム97の屈折率Npによって角度θ’cで透
過する。合成レーザ光(K1+K2)は、波長選択フィ
ルタ97aの第3入力部I3においてθ’c(θt+ク
サビ角度ψ)で反射するので、第3のレーザ光K3及び
合成レーザ光(K1+K2)は合成される。合成された
レーザ光(K1+K2+K3)は、反射防止膜97cが
形成された出力部Oを透過する。
【0232】ここで、各レーザ光毎にクサビ形プリズム
内で反射される回数が異なっているため、出力部Oに到
達するまでに伝搬する光路長が異なっている。このよう
な複数のレーザ光を単一の光ファイバに光結合させよう
とすると、各レーザ光のビームウェストの位置がずれて
いるため、高い結合効率を得ることが困難になる。この
ため、各レーザ光の光路長の補正を行うことが必要にな
る。
【0233】この目的のため、第17の実施形態例で
は、第1のレーザ光K1の光路補正を行うための光路補
正プリズム96がプリズム97の前側に配置されている
(図31参照)。
【0234】光路補正プリズム96により、各ストライ
プから出射されたレーザ光のz方向におけるガウシアン
ビーム(例えば図32参照)のビームウェストの位置ず
れΔzのほか、x,y各方向におけるガウシャンビーム
のビームウェストの位置ずれ(Δx、Δy)を補正する
こともできる。(なお、ここで、図31において、x方
向は紙面表から裏に向かう方向、y方向は、紙面下から
上に向かう方向、z方向は紙面左から右に向かう方向を
示している。)
【0235】ここで、光路補正プリズム96の光軸方向
の長さをL、y−z平面内における光路補正プリズム9
6へのレーザ光の入射角をθyz、透過角をθyz’、屈折
率をNcとすると、y方向の補正量Δyは、次のように
表すことができる。
【0236】sinθyz=Ncsinθyz’ Δy=L・tan(θyz−θyz’)/(1−tan(θ
yz−θyz’)tanθyz)≒Lθyz(rad)・(1−1/
Nc) なお、x方向の補正量Δxも、zx平面内における入射
角θzxと透過角θzx’を用いて、同様の式で表現でき
る。
【0237】また、z方向の補正量Δzは、Δz≒(1
−1/Nc)Lとなる。
【0238】上式から、光路補正プリズムの挿入によ
り、z方向の光路長を補正することが可能であると同時
に、該光路補正プリズム96をy軸の周りに(zx平面
内で)回転調整することにより、第1のレーザ光K1の
ビームウェストのx軸方向の位置ずれΔxを補正するこ
とができる。また、光路補正プリズム96をx軸の周り
に(yz平面内で)回転調整することによりビームウェ
ストのy軸方向の位置ずれΔyの補正を行うことができ
る。
【0239】このように、本実施形態例では、光路補正
プリズム96を挿入することにより、光路長差をほぼ完
全に補正できる。同様に、第2のレーザ光K2に対して
も光路補正プリズム96を挿入して光路長補正を行って
もよい。
【0240】本実施形態例によれば、レーザ光の光路上
に光路補正プリズム96を挿入しているので、各部品の
加工公差を比較的ゆるくしても、各レーザ光の光ファイ
バ8への光結合を約80パーセント以上とすることが可
能である。
【0241】なお、本実施形態例では、第1レンズ4に
より複数のレーザ光の間隔が広げられ、各レーザ光が重
なることなく独立しているので、各レーザ光について光
路補正プリズム96を挿入することができる。
【0242】本実施形態例の光モジュールは、例えば、
以下のような数値に設計することにより実施することが
可能である。
【0243】(1)半導体レーザ素子の各ストライプの
発振波長:λa=1490nm、λb=1470nm、
λc=1450nm (2)半導体レーザ素子の出射端面(前側端面)におけ
るレーザ光のスポットサイズ:ωLD=1.7μm (3)第1のストライプ9aと第1レンズ4の光軸Cと
の距離:da=−tanαa・f2=−38.4μm (4)第2のレーザ光K2の光路と第1レンズ4の中心
軸Cを一致させる。 (5)第3のストライプ9cと第1レンズ4の光軸Cと
の距離:dc=−tanαc・f2=38.6μm (6)第1レンズの焦点距離:f2=720μm (7)第1レンズ4の光軸Cと第1のレーザ光K1との
なす角度:αa=θa−θb=−3.05° (8)第1レンズの光軸Cと第3のレーザ光K3とのな
す角度:αc=θcーθa=3.07° (9)プリズム97のパラメータ:ψ=1°、Np=
1.5 (10)第1のレーザ光K1の入射位置でのプリズム9
7の厚さ:t=1mm (11)レーザ光のプリズムへの入射・透過角:θa=
12.050°、θ’a=8°、θb=15.10°、
θ’b=10°、θc=18.17°、θ’c=12° (12)第1のレーザ光K1と第2のレーザ光K2との
入射位置の間隔:Δy1≒2(tanθa+ψ)t≒0.
462mm (13)第2のレーザ光K2と第3のレーザ光K3との
入射位置の間隔:Δy2≒2(tanθa+2ψ/cos2θ
a+ψ)t≒0.535mm (14)第1レンズ4の焦点位置からプリズム97端面
までの光軸上の距離:D≒Δy2/(θc−θb)(ra
d)=10.0mm (15)波長選択フィルタ97aの遮断波長:λx(θ
a)=1502.77nm、λx(θb)=1483.
57nm、λx(θc)=1460nm、λx(0)=
1536.62nm
【0244】このとき、第1のレーザ光K1と第3のレ
ーザ光K3の光路差は、約2.5mmとなる。この光路
差を補正するための光路補正プリズムとしては、シリコ
ン(Nc=3.4)を用い、かつ長さLを3.5mmと
すればよい。この場合、図31を参照して、光路長の補
正量Δzは、 Δz≒(1−1/Nc)L≒2.5mm となり、y方向の補正量Δyは、 Δy=D・(θb−θa)(rad)−Δy1=0.07
0mm また、yz面内におけるプリズム入射角θyzは、 θyz≒1.25° である。
【0245】なお、第1レンズ4と第2レンズ16の間
におけるビームスポット径が、擬似平行光とされている
場合よりも小さくなるよう、第1レンズ4と第2レンズ
16の位置を調整すれば、第1レンズ4出射後のビーム
の交差角度θの許容誤差Δθを大きく取ることができる
ようになり、これによってプリズム97のくさび角ψの
許容誤差はψ=1±0.05°、da、dcの作製公差
を±0.1μmとすることができ、また、プリズムをほ
ぼ無調整で配置し、低損失での合波が可能となる。
【0246】上記第16及び第17の実施形態例を一般
化すると、半導体レーザ素子2の第1〜n(nは2以上
の整数)のストライプからそれぞれ第1〜第n波長の光
を出射した場合、プリズム97は、第1〜第n波長の光
をそれぞれ入射する第1〜第n入力部と、光を全反射す
る反射部と、出力部とを備えたものであり、各第i(i
は2〜nの全ての整数)入力部と反射部は、第i−1入
力部から光合成手段内に入射した第1乃至第i−1光が
反射部において第i入力部に向かって反射され、第i入
力部において第i波長の光の進行方向に反射されて、第
i波長の光と合成されるように構成され、かくして合成
された第1〜第n波長の光は出力部を介して光ファイバ
に結合される。
【0247】(第18の実施形態例)第18の実施形態
例は、上述した第1〜第17の実施形態例に示した半導
体レーザモジュールをラマン増幅器に適用したものであ
る。
【0248】図33は、本発明の第12の実施形態例で
あるラマン増幅器の構成を示すブロック図である。この
ラマン増幅器は、例えばWDM通信システムに用いられ
る。図33に示すように、本発明の第18の実施形態例
に係るラマン増幅器48は、信号光が入力される入力部
49と、信号光が出力される出力部50と、入力部49
と出力部50の間で信号光を伝送する光ファイバ(増幅
用ファイバ)51と、励起光を発生させる励起光発生部
52と、励起光発生部52によって発生された励起光と
光ファイバ(増幅用ファイバ)51に伝送される信号光
とを合波するWDMカプラ53とを有する。入力部49
とWDMカプラ53との間及び出力部50とWDMカプ
ラ53との間には、入力部49から出力部50への方向
の信号光だけを透過させる光アイソレータ54がそれぞ
れ設けられている。
【0249】励起光発生部52は、互いに波長帯の異な
るレーザ光を出射する本発明の実施形態例に係る複数の
半導体レーザモジュールMと、半導体レーザモジュール
Mから出射されたレーザ光を合成するWDMカプラ55
とを有する。
【0250】半導体レーザモジュールMから出射された
励起光は、偏波保存ファイバ55aを介してWDMカプ
ラ55によって合成され、励起光発生部52の出射光と
なる。
【0251】励起光発生部52で発生した励起光は、W
DMカプラ53により光ファイバ51に結合され、一
方、入力部49から入力された信号光は、光ファイバ5
1で励起光と合波されて増幅され、WDMカプラ53を
通過し、出力部50から出力される。
【0252】光ファイバ51内において増幅された信号
光(増幅信号光)は、WDMカプラ53及び光アイソレ
ータ54を介してモニタ光分配用カプラ56に入力され
る。モニタ光分配用カプラ56は、増幅信号光の一部を
制御回路57に分配し、残りの増幅信号光は出射レーザ
光として出力部50から出力される。
【0253】制御回路57は、入力された一部の増幅信
号光をもとに各半導体レーザモジュールMのレーザ出射
状態、例えば光強度を制御し、光増幅の利得が波長に対
して平坦な特性となるようにフイードバック制御する。
【0254】このラマン増幅器48では、各ストライプ
からの出射光が偏波合成されて無偏光化された半導体レ
ーザモジュールを用いた場合には、高い利得を得ること
ができるとともに、信号光の偏波状態によらず、安定し
た利得を得ることができる。
【0255】また、ストライプに回折格子75が設けら
れた半導体レーザ素子が内蔵された半導体レーザモジュ
ールを用いた場合には、FBGを用いた半導体レーザモ
ジュールに比して相対強度雑音(RIN)を低減すること
ができるので、増幅された信号光のノイズを抑えること
ができる。
【0256】さらに、半導体レーザ素子が、多くの縦モ
ードで発振しているため、誘導ブリルアン散乱を発生さ
せずに、安定し、低ノイズで、かつ高いラマン利得を得
ることができる。
【0257】また、図33に示したラマン増幅器は、後
方励起方式であるが、上述したように、半導体レーザモ
ジュールが無偏光化され、かつ相対雑音強度(RIN)の
低減された励起光を出力するため、前方励起方式であっ
ても、双方向励起方式であっても、信号光の偏波状態に
よらず、安定した利得を得ることができる。
【0258】この図33に示したラマン増幅器は、上述
したようにWDM通信システムに適用することができ
る。図34は、図33に示したラマン増幅器を適用した
WDM通信システムの構成を示すブロック図である。
【0259】図34において、複数の送信機87から送
出された波長λ1〜λnの光信号は、光合波器88によ
って合波され、1つの光ファイバ89に集約される。こ
の光ファイバ89の伝送路上には、図33に示したラマ
ン増幅器に対応した複数のラマン増幅器90が距離に応
じて配置され、減衰した光信号を増幅する。
【0260】この光ファイバ90上を伝送した信号は、
光分波器91によって、複数の波長λ1〜λnの光信号
に分波され、複数の受信機92に受信される。なお、光
ファイバ89上には、任意の波長の光信号を付加し、取
り出したりするADM93(Add/DropMultiplexer)が
挿入される場合もある。
【0261】本発明は、上記実施の形態に限定されるこ
とはなく、特許請求の範囲に記載された技術的事項の範
囲内において、種々の変更が可能である。
【0262】前記の実施の形態に係る半導体レーザモジ
ュールMでは、半導体レーザ素子2とホルダ部材14と
は同一の冷却装置20によって冷却されるが、別個の冷
却装置を用いて、半導体レーザ素子2とホルダ部材14
とを独立に温度制御してもよい。
【0263】また、偏光回転手段としては、半波長板6
を用いることを示したが、例えばファラデー素子を用い
て偏光面を回転させてもよい。この場合、ファラデー素
子をコイルの内部に配置し、ファラデー素子に印加する
磁界強度をコイルに流す電流の大きさによって可変とす
れば、レーザの波長のばらつきや、温度のばらつきによ
る偏光面の回転角のばらつきを、コイルに流す電流の大
きさを調整することによって個々に補償することが可能
となる。
【0264】また、本発明の実施形態例の半導体レーザ
モジュールは、ラマン増幅用の励起光源に用いるだけで
なく、例えば、0.98μmなどのEDFA励起用光源
として用いることができるのは明らかである。さらに、
本発明の実施形態例の半導体レーザモジュールを信号光
源として用いることも可能である。
【0265】また、本半導体レーザ素子2に形成される
ストライプの数は、2本又は3本に限定されず、4本以
上あってもよい。
【0266】
【発明の効果】本発明によれば、偏光回転手段及び光合
成手段の前段に、間隔を隔てて形成された第1のストラ
イプ及び第2のストライプを有し、第1のストライプ及
び第2のストライプの一方側端面からそれぞれ第1のレ
ーザ光及び第2のレーザ光を出射する単一の半導体レー
ザ素子を備えている。このようなストライプは精度よく
配列させることができるので、2つのレーザ光のビーム
スポットやその位置を精度良く、かつ再現性良く決定す
ることができる、安定して光ファイバに高い光結合効率
で光を入射することが可能となる。
【0267】また、半導体レーザ素子から出射された第
1のレーザ光と第2のレーザ光とが入射され、これらを
ストライプの並び方向に分離させる単一の第1レンズを
具備し、これにより高い位置精度で2つのレーザ光の間
隔を広げることができるので、これら2つのレーザ光を
その先の光学部品により精度良く光合成することができ
る。その結果、光学部品の加工やモジュール内での位置
決めが容易となる。
【0268】また、ストライプ間隔の狭い単一の半導体
レーザ素子を用いることができるので、1枚のウェハか
ら得られる半導体チップの量が従来例よりも増大し、大
量生産に適する。
【0269】また、単一の半導体レーザ素子の2つのス
トライプからそれぞれレーザ光を出射し、ストライプの
並び方向に分離させるので、2つのストライプ間の間隔
を狭くすることができ、半導体レーザ素子からのレーザ
光を受光する第1レンズは1つで足りる。その結果、半
導体レーザモジュールの小型化を図ることができるとと
もに、第1レンズの位置決め時間が短くなり、半導体レ
ーザモジュールの製造時間の短縮化を図ることができ
る。
【0270】また、レンズとして球レンズアレイやフレ
ネルレンズアレイ等、通常使用されないようなレンズア
レイを使用する必要はなく、通常使用されているレンズ
で実施可能であるので、製造コストを低減できる。
【0271】また、1個の半導体レーザ素子から出射さ
れる複数の光は略同じ方向に伝搬されるため、パッケー
ジの反りの影響を1方向だけに限定することにより、光
ファイバから出射される光出力の安定化を図ることがで
きる。
【0272】また、1個の半導体レーザ素子から複数の
レーザ光を出射することにより、これらの光はパッケー
ジの反り等に対して、光ファイバとの結合効率が同じ傾
向で変動する。従って、温度変動等があった場合でも光
ファイバから出射される光の偏光度が安定化する。
【0273】また、1つの半導体レーザ素子を用いるの
で、半導体レーザ素子から発生した熱を冷却するための
ペルチェモジュール等の冷却装置を小型化でき、低消費
電力化を図ることができる。
【0274】さらに、半導体レーザ素子から第1のレー
ザ光及び第2のレーザ光が出射され、偏光回転手段によ
って第1のレーザ光又は第2のレーザ光の偏光面が回転
し、光合成手段によって第1のレーザ光と第2のレーザ
光が偏波合成されるので、光ファイバからは高出力で、
かつ偏光度の小さいレーザ光を出射することができる。
また、光ファイバにFBGからなる光反射部が形成され
ている場合には、光ファイバから波長が固定されたレー
ザ光を出射することができる。従って、上記の半導体レ
ーザモジュールを、高出力が要求されるエルビウムドー
プ光増幅器や、さらに低偏波依存性及び波長安定性が要
求されるラマン増幅器の励起光源として適用することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の第1の実施形態例に係る半導
体レーザモジュールの構成を示す側面断面図、(B)は
半導体レーザ素子がヒートシンク上に固定して取り付け
られている状態を示す側面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態例に係る半導体レーザ
モジュールの構成を模式化して示す説明図である。
【図3】(A)はプリズムの構成を示す側面図、(B)
はその平面図である。
【図4】(A)は偏波合成モジュールを示す平面図、
(B)はその側面断面図、(C)はその正面図である。
【図5】ダブルストライプ型半導体レーザモジュールに
おいて駆動電流2A(つまりストライプ1本あたり1
A)を印加した時のスペクトルを示すグラフである。
【図6】ダブルストライプ型半導体レーザモジュールに
おいてLD駆動電流に対するファイバ出力を示すグラフ
である。
【図7】(A)及び(B)は第1レンズの調芯工程を説
明するための説明図である。
【図8】(A)〜(C)は半導体レーザ素子の構成を説
明するための説明図であり、図8(B)及び(C)は図
8(A)のa−a線断面図である。
【図9】半導体レーザ素子の他の例を示す説明図であ
る。
【図10】本発明の第2の実施形態例に係る半導体レー
ザモジュールの構成を模式化して示す説明図である。
【図11】本発明の第3の実施形態例に係る半導体レー
ザモジュールの構成を模式化して示す説明図である。
【図12】本発明の第4の実施形態例の偏波合成モジュ
ールを示す分解斜視図である。
【図13】図12の偏波合成モジュールを示す側面断面
図である。
【図14】本発明の第5の実施形態例の半導体レーザ素
子を示す説明図である。
【図15】(A)〜(C)は、本発明の第6の実施形態
例の半導体レーザ素子の構成を説明するための説明図で
あり、図15(B)及び(C)は、それぞれ図15
(A)のb−b線断面図、c−c線断面図である。
【図16】本発明の第6の実施形態例の半導体レーザ素
子の発振波長スペクトルと発振縦モードとの関係を示す
グラフである。
【図17】(A)及び(B)は、単一発振縦モードと複
数発振縦モードとのレーザ光出力パワーの関係及び誘導
プリルアン散乱のしきい値を示す図である。
【図18】(A)〜(C)は第7の実施形態例である半
導体レーザ素子の構成を示す長手方向の縦断面図であ
る。
【図19】本発明の第8の実施形態例である半導体レー
ザ素子の構成を示す長手方向の縦断面図である。
【図20】図19に示した半導体レーザ素子に設けられ
た回折格子の周期揺らぎを示す説明図である。
【図21】図19に示した半導体レーザ素子に設けられ
た回折格子の周期揺らぎを実現する変形例を示す説明図
である。
【図22】本発明の第11の実施形態例に係る半導体レ
ーザモジュールの構成を模式化して示す説明図である。
【図23】本発明の第12の実施形態例に係る半導体レ
ーザモジュールの構成を模式化して示す説明図である。
【図24】本発明の第13の実施形態例に係る半導体レ
ーザモジュールの構成を模式化して示す説明図である。
【図25】本発明の第14の実施形態例に係る半導体レ
ーザモジュールの構成を模式化して示す説明図である。
【図26】本発明の第15の実施形態例に係るフォトダ
イオード(受光素子)の例を示す説明図である。
【図27】本発明の第16の実施形態例に係る半導体レ
ーザモジュールの構成を模式化して示す説明図である。
【図28】波長選択フィルタ7aに入射したときの光透
過率を示すグラフである。
【図29】本発明の第17の実施形態例に係る半導体レ
ーザモジュールの構成を模式化して示す説明図である。
【図30】クサビ形プリズムを説明するための説明図で
ある。
【図31】光路補正プリズムを説明するための説明図で
ある。
【図32】ガウシャンビームの結合を説明するための説
明図である。
【図33】本発明の第12の実施形態例であるラマン増
幅器の構成を示すブロック図である。
【図34】図23に示したラマン増幅器を適用したWD
M通信システムの構成を示すブロック図である。
【図35】米国特許第5589684号公報に開示され
た従来の半導体レーザ装置を説明するための説明図であ
る。
【符号の説明】
K1:第1のレーザ光 K2:第2のレーザ光 M,M1,M2,M3:半導体レーザモジュール 1:パッケージ 1a:フランジ部 1b:窓部 1c:蓋 2:半導体レーザ素子 3:フォトダイオード 4:第1レンズ 5:プリズム 6:半波長板(偏光回転手段) 7:PBC 7a:第1の入力部 7b:第2の入力部 7c:出力部 8:光ファイバ 9:第1のストライプ 10:第2のストライプ 11:チップキャリア 12:フォトダイオードキャリア 13:第1のレンズ保持部材 14:ホルダ部材 15:光反射部 16:第2レンズ 17:第1の基台 18:第2の基台 19a:第1の支持部材 19b:第2の支持部材 20:冷却装置 20a:サーミスタ 21:第2のレンズ保持部材 22:スライドリング 23:フェルール 24:基板 25:積層構造 26:下部電極 27:上部電極 28:低反射膜 29:高反射膜 31:n−InPクラッド層 32:GRIN−SCH−MQW活性層 33:p−InPクラッド層 34:上部埋め込み層 35:キャップ層 36:p−InPブロッキング層 37:n−InPブロッキング層 38:分離溝 39:絶縁膜 40:基板 41:n型下部クラッド層 42:活性層 43:p型上部クラッド層 44:絶縁層 45:p−GaAs層 46:上部電極 47:下部電極 48:ラマン増幅器 49:入力部 50:出力部 51:光ファイバ 52:励起光発生部 53:WDMカプラ 54:光アイソレータ 55:WDMカプラ 56:モニタ光分配用カプラ 57:制御回路 58:ヒートシンク 59:偏波合成モジュール 60:偏波合成モジュール 61:ホルダ部材 62:第1の調整シート 63:第2の調整シート 64:半波長板ホルダ 65:トップカバー 66:第1のストッパー 67:第2のストッパー 68:半導体レーザ素子 69:n−InP基板 70:n−InPバッファ層 71:GRIN−SCH−MQW活性層 72:p−InPクラッド層 73:埋め込み層 74:キャップ層 75:回折格子 76:p−InPブロッキング層 77:n−InPブロッキング層 78:P側電極 79:n側電極 80:第1の反射膜 81:第2の反射膜 82:発振波長スペクトル 83a〜83c:発振縦モード 84a〜84c:半導体レーザ素子 85:半導体レーザ素子 85:半導体レーザ素子 86:半導体レーザ素子 87:送信機 88:光合波器 89:光ファイバ 90:ラマン増幅器 91:光分波器 92:受信機 93:ADM 94:光アイソレータ 95:レンズ 96:光路補正プリズム 97:プリズム
【手続補正書】
【提出日】平成14年8月9日(2002.8.9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体レーザモ
ジュールは、間隔を隔てて形成された第1のストライプ
及び第2のストライプを有し、前記第1のストライプ及
び第2のストライプの一方側端面からそれぞれ第1のレ
ーザ光及び第2のレーザ光を出射する単一の半導体レー
ザ素子と、その半導体レーザ素子から出射された前記第
1のレーザ光と第2のレーザ光とが入射され、前記第1
のレーザ光と第2のレーザ光とを前記第1,第2のスト
ライプの並び方向に分離させる第1レンズと、前記第
1、第2のレーザ光の少なくとも一方の偏光面を回転さ
せる偏光回転手段と、前記第1のレーザ光が入射される
第1の入力部と、前記第2のレーザ光が入射される第2
の入力部と、前記第1の入力部から入射される第1のレ
ーザ光と前記第2の入力部から入射される第2のレーザ
光とが合波されて出射される出力部とを有する光合成手
段と、その光合成手段の前記出力部から出射されるレー
ザ光を受光し外部に送出する光ファイバと、を有するこ
とを特徴とするものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】削除
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 31/12 H01L 31/12 H 5F073 H01S 3/094 H01S 3/10 Z 5F089 3/10 3/30 Z 3/30 5/042 612 5/042 612 5/22 610 5/22 610 3/094 S (72)発明者 清水 健男 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 築地 直樹 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 吉田 順自 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 舟橋 政樹 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 愛清 武 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 山本 敏郎 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 虎谷 智明 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 松浦 寛 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 小西 美恵子 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 Fターム(参考) 2H037 BA03 CA05 DA18 DA36 DA38 2H042 CA06 CA09 CA14 CA17 2H049 BA12 BA42 BC25 2H099 AA02 BA17 CA05 CA08 5F072 AB09 AB13 AK06 KK07 MM07 PP07 QQ07 YY15 5F073 AA09 AA11 AA22 AA46 AA61 AA64 AA74 AA83 AB05 AB15 AB27 AB28 BA02 EA03 EA24 FA11 FA23 5F089 AA01 AC01 AC17 CA15 CA16

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】間隔を隔てて形成された第1のストライプ
    及び第2のストライプを有し、前記第1のストライプ及
    び第2のストライプの一方側端面からそれぞれ第1のレ
    ーザ光及び第2のレーザ光を出射する単一の半導体レー
    ザ素子と、 その半導体レーザ素子から出射された前記第1のレーザ
    光と第2のレーザ光とが入射され、前記第1のレーザ光
    と第2のレーザ光とを前記第1,第2のストライプの並
    び方向に分離又は収束させる第1レンズと、 前記第1、第2のレーザ光の少なくとも一方の偏光面を
    回転させる偏光回転手段と、 前記第1のレーザ光が入射される第1の入力部と、前記
    第2のレーザ光が入射される第2の入力部と、前記第1
    の入力部から入射される第1のレーザ光と前記第2の入
    力部から入射される第2のレーザ光とが合波されて出射
    される出力部とを有する光合成手段と、 その光合成手段の前記出力部から出射されるレーザ光を
    受光し外部に送出する光ファイバと、 を有することを特徴とする半導体レーザモジュール。
  2. 【請求項2】前記半導体レーザ素子の各ストライプから
    出射された光を受光してモニタする受光素子を有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザモジュー
    ル。
  3. 【請求項3】前記受光素子は、前記半導体レーザ素子の
    各ストライプの他方側端面から出射された光を受光する
    導波路型受光素子であることを特徴とする請求項2に記
    載の半導体レーザモジュール。
  4. 【請求項4】前記受光素子は、半導体レーザ素子の各ス
    トライプの他方側端面から出射された各光を受光してモ
    ニタするように複数設けられていることを特徴とする請
    求項2に記載の半導体レーザモジュール。
  5. 【請求項5】前記半導体レーザ素子と受光素子との間
    に、前記半導体レーザ素子から出射された各光の間隔を
    広げるように分離させるレンズを配置したことを特徴と
    する請求項4に記載の半導体レーザモジュール。
  6. 【請求項6】前記光合成手段によって反射された光を受
    光してモニタする受光素子を有することを特徴とする請
    求項2に記載の半導体レーザモジュール。
  7. 【請求項7】前記半導体レーザ素子の第1のストライプ
    と第2のストライプは、互いに平行に延びて形成されて
    いることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つの
    項に記載の半導体レーザモジュール。
  8. 【請求項8】前記第1のストライプと第2のストライプ
    との間隔が100μm以下であることを特徴とする請求
    項1乃至7のいずれか1つの項に記載の半導体レーザモ
    ジュール。
  9. 【請求項9】前記半導体レーザ素子の第1のストライプ
    と第2のストライプとを少なくとも正極側もしくは負極
    側の片方を電気的に絶縁し、それぞれ独立に駆動させる
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1つの項に
    記載の半導体レーザモジュール。
  10. 【請求項10】前記第1レンズは、前記第1のストライ
    プから出射された第1のレーザ光の光軸と前記第2のス
    トライプから出射された第2のレーザ光の光軸とが、前
    記第1レンズの中心軸を挟んで略対称になるように位置
    決めされることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか
    1つの項に記載の半導体レーザモジュール。
  11. 【請求項11】前記光合成手段は、前記第1の入力部か
    ら入射した第1のレーザ光と前記第2の入力部から入射
    した第2のレーザ光の何れか一方を常光線として前記出
    力部に伝搬させるとともに、他方を異常光線として前記
    出力部に伝搬させる複屈折素子であることを特徴とする
    請求項1乃至10のいずれか1つの項に記載の半導体レ
    ーザモジュール。
  12. 【請求項12】前記常光線が光ファイバの軸線方向に伝
    搬するように、前記光合成手段の第1の入力部と第2の
    入力部が形成されている各々の面が傾斜して形成されて
    いることを特徴とする請求項11に記載の半導体レーザ
    モジュール。
  13. 【請求項13】前記常光線が光ファイバの軸線方向に伝
    搬するように、前記半導体レーザ素子及び第1レンズ
    は、前記軸線方向に対して所定角度傾斜して配置される
    ことを特徴とする請求項11に記載の半導体レーザモジ
    ュール。
  14. 【請求項14】前記第1レンズと前記光合成手段との間
    には、第1のレーザ光及び第2のレーザ光を入射し、互
    いの光軸を略平行にして出射するプリズムが配設されて
    いることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1つ
    の項に記載の半導体レーザモジュール。
  15. 【請求項15】間隔を隔てて形成された第1のストライ
    プ及び第2のストライプを有し、前記第1のストライプ
    及び第2のストライプの一方側端面からそれぞれ第1の
    レーザ光及び第2のレーザ光を出射する半導体レーザ素
    子と、 その半導体レーザ素子から出射された前記第1のレーザ
    光と第2のレーザ光とが入射され、前記第1のレーザ光
    と第2のレーザ光とを重ね合わせる第1レンズと、 その第1レンズを通過した第1のレーザ光と第2のレー
    ザ光とが略重なる位置に配置され、第1のレーザ光と第
    2のレーザ光を略平行に合波するプリズムと、 そのプリズムから出射されるレーザ光を受光し外部に送
    出する光ファイバと、 を有することを特徴とする半導体レーザモジュール。
  16. 【請求項16】前記光合成手段により合成された第1、
    第2のレーザ光を前記光ファイバに光結合させる第2レ
    ンズを有することを特徴とする請求項1乃至15のいず
    れか1つの項に記載の半導体レーザモジュール。
  17. 【請求項17】前記第1のレーザ光及び第2のレーザ光
    が、前記第1レンズと前記第2レンズとの間で焦点を結
    ぶように前記第1レンズが位置決めされていることを特
    徴とする請求項16に記載の半導体レーザモジュール。
  18. 【請求項18】所定の波長の光を半導体レーザ素子に帰
    還させる光反射部が設けられていることを特徴とする請
    求項1乃至請求項17のいずれか1つに記載の半導体レ
    ーザモジュール。
  19. 【請求項19】前記光反射部は、前記光ファイバに形成
    されたファイバブラッググレーティングであることを特
    徴とする請求項18に記載の半導体レーザモジュール。
  20. 【請求項20】前記光ファイバは、偏波保存ファイバで
    あることを特徴とする請求項19に記載の半導体レーザ
    モジュール。
  21. 【請求項21】前記半導体レーザ素子を冷却する冷却装
    置と、その冷却装置上に固定され、前記半導体レーザ素
    子を載置する基台とを有し、前記第1レンズ、前記偏光
    回転手段及び光合成手段は、前記基台上に固定されてい
    ることを特徴とする請求項1乃至15、16乃至20の
    いずれか1つの項に記載の半導体レーザモジュール。
  22. 【請求項22】前記半導体レーザ素子は、ヒートシンク
    を介して前記基台に載置されていることを特徴とする請
    求項21に記載の半導体レーザモジュール。
  23. 【請求項23】前記基台は、前記半導体レーザ素子を固
    定する第1の基台と、その第1の基台上に固定され、前
    記第1レンズ、前記偏光回転手段及び光合成手段を固定
    する第2の基台とからなることを特徴とする請求項21
    又は22に記載の半導体レーザモジュール。
  24. 【請求項24】請求項1に記載された半導体レーザモジ
    ュールの製造方法において、 前記半導体レーザ素子を基台上に固定する第1の工程
    と、 前記半導体レーザ素子からレーザ光を出射した状態で、
    前記第1レンズを調芯して前記基台上に固定する第2の
    工程と、 前記半導体レーザ素子からレーザ光を出射した状態で、
    前記光合成手段を調芯して前記基台上に固定する第4の
    工程と、 前記半導体レーザ素子からレーザ光を出射した状態で、
    前記光ファイバを調芯して固定する第5の工程と、 を有することを特徴とする半導体レーザモジュールの製
    造方法。
  25. 【請求項25】前記第2の工程の次に、前記半導体レー
    ザ素子からレーザ光を出射した状態で、前記偏光回転手
    段を調芯して前記基台上に固定する第3の工程を有する
    ことを特徴とする請求項24に記載の半導体レーザモジ
    ュールの製造方法。
  26. 【請求項26】前記請求項1乃至23のいずれか1つの
    項に記載の半導体レーザモジュールを光増幅用の励起光
    源として用いていることを特徴とする光増幅器。
  27. 【請求項27】前記励起光源は、ラマン増幅に用いられ
    ることを特徴とする請求項26に記載の光増幅器。
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