JP2003202843A - 画像処理方法、画像処理装置、画像処理プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

画像処理方法、画像処理装置、画像処理プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体

Info

Publication number
JP2003202843A
JP2003202843A JP2002001622A JP2002001622A JP2003202843A JP 2003202843 A JP2003202843 A JP 2003202843A JP 2002001622 A JP2002001622 A JP 2002001622A JP 2002001622 A JP2002001622 A JP 2002001622A JP 2003202843 A JP2003202843 A JP 2003202843A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
matrix
shift
pseudo
input image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002001622A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshifumi Nakajima
利文 中嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2002001622A priority Critical patent/JP2003202843A/ja
Publication of JP2003202843A publication Critical patent/JP2003202843A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Liquid Crystal Display Device Control (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶表示パネルにカラー表示される画像の画
質をディザマトリクスずらしによって向上させること。 【解決手段】 カラーLCDパネル107に画像を表示
する際に、R,G,Bの各々の画像を示すプレーン毎に
閾値がずれた状態のマトリクスを対応付けるマトリクス
ずらし後に、多値の組織的ディザ法による擬似中間調処
理を行い、この処理が施された画像データに基づく画像
を表示する。この場合、SNR計算手段104が、入力
画像決定手段102で決定(指定)された入力画像と、
この入力画像のマトリクスずらしを行った擬似中間調画
像との誤差を求め、入力画像の画素値と誤差との比であ
るSNRを、当該マトリクスにおける全てのずらし量で
求める。また、ずらし量決定手段103が、先に求めら
れた全ての信号対雑音比の中から値が最大となるずらし
量を、マトリクス移動手段105がマトリクスずらしを
行う際のずらし量とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話機や携帯
情報端末機並びにパーソナルコンピュータ(パソコン)
などの電子機器に搭載されている液晶表示パネルに、画
像を表示する際に適用される画像処理方法、画像処理装
置、画像処理プログラムおよびコンピュータ読み取り可
能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、携帯電話機などの画像表示部に
は、モノクロまたはカラーの液晶表示(LCD:Liquid
Crystal Display)パネルが用いられている。このLC
Dパネルでは、マトリクス状に配置された液晶セルへの
駆動電圧をON/OFFすることにより液晶の透過率を
変化させ、2階調の文字や画像を表示するようになって
いる。最近では、携帯電話機におけるインターネット機
能などの多機能化に伴い、LCDパネルに対して、画像
を含むより多くの情報を多階調かつ高画質で表示するこ
とが要求されている。
【0003】LCDパネルに画像をカラー表示する場
合、ディザマトリクスずらし(単に、マトリクスずらし
と呼ぶ)によって画質が向上することが知られている。
ここで、マトリクスとは、閾値が行/列方向に所定数配
置されたもので、R(赤)、G(緑)、B(青)のいず
れか一色に対応付けられるものをいう。また、マトリク
スずらしとは、R,G,Bの少なくとも一色のマトリク
スを他の二色のマトリクスに対して平行移動させること
をいう。
【0004】このマトリクスずらしを適用した公知例と
して、特許第2622429号公報の記載内容がある。
この内容は、300dpiの低解像度において、R,
G,Bの少なくとも一色のマトリクスを1画素分ずらす
処理を行うことによって、視覚的に好ましい結果を得る
といったものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のマト
リクスずらしを行う画像処理方法においては、単に低解
像度でR,G,Bの少なくとも一色のマトリクスを1画
素分ずらす処理を行うといった技術内容しか記述されて
いない。その効果も視覚的に好ましい結果が得られると
いったものである。つまり、どの様な方針でマトリクス
ずらしを行えばよいか、また、マトリクスずらしによっ
てどの様な作用で画質が向上するかを、具体的に示した
技術ではない。
【0006】この他の公知技術として、R.J.Kle
nsch,Dietrech Meyyerhofe
r,J.J.Walsh,RCA Corporati
on,Electronically Generat
ed Halftone Pictures,TECH
NICAL ASSOCIATION OF THEG
RAPHIC ARTS PROCEEDINGS,p
p.402−pp.320,1970の論文に、スクリ
ーン角を与えずにモアレや色ずれを最小にできる方法と
して、同じマトリクスに基づいて各色で異なるパターン
を持つマトリクスという記載がある。
【0007】公知技術の内容は、マトリクスずらしに相
当すると考えられるが、技術内容においては、どの様な
方針でマトリクスずらしを行えばよいか、また、マトリ
クスずらしによってどの様な作用で画質が向上するか
を、具体的に示した技術ではない。
【0008】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、液晶表示パネルにカラー表示される画像の画質を
ディザマトリクスずらしによって向上させることができ
る画像処理方法、画像処理装置、画像処理プログラムお
よびコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の画像処理方法は、複数色からなるドットを
纏めて1画素とし、この画素が配列された液晶表示パネ
ルに、多値の組織的ディザ法による擬似中間調処理が施
された画像データに基づく画像を表示する際に、擬似中
間調処理時に前記複数色の少なくとも一色のマトリクス
をずらす処理を行う画像処理方法において、指定された
入力画像と、この入力画像のマトリクスずらしを行った
擬似中間調画像との誤差を求め、入力画像の画素値と誤
差との比である信号対雑音比を、当該マトリクスにおけ
る全てのずらし量で求め、この全ての中から信号対雑音
比が最大となるずらし量を、マトリクスずらしを行う際
のずらし量とすることを特徴としている。
【0010】この方法によれば、求められる信号対雑音
比は大きくなるほどに擬似中間調画像の画質が入力画像
に近付いて高画質となり、上記処理では、当該マトリク
スにおける全てのずらし量の中から信号対雑音比が最大
となるずらし量が選択されることになるので、指定され
た入力画像に対して最も高画質となるずらし量を選択す
ることができる。
【0011】また、本発明の画像処理方法は、複数色か
らなるドットを纏めて1画素とし、この画素が配列され
た液晶表示パネルに、多値の組織的ディザ法による擬似
中間調処理が施された画像データに基づく画像を表示す
る際に、擬似中間調処理時に前記複数色の少なくとも一
色のマトリクスをずらす処理を行う画像処理方法におい
て、指定された入力画像と、この入力画像のマトリクス
ずらしを行った擬似中間調画像との誤差を求め、この誤
差から算出される平均二乗誤差を、当該マトリクスにお
ける全てのずらし量で求め、この全ての中から平均二乗
誤差が最小となるずらし量を、マトリクスずらしを行う
際のずらし量とすることを特徴としている。
【0012】この方法によれば、求められる平均二乗誤
差は小さくなるほどに擬似中間調画像の画質が入力画像
に近付いて高画質となり、上記処理では、当該マトリク
スにおける全てのずらし量の中から平均二乗誤差が最小
となるずらし量が選択されることになるので、指定され
た入力画像に対して最も高画質となるずらし量を選択す
ることができる。
【0013】また、本発明の画像処理方法においては、
マトリクスずらしが行われる色は、最も輝度に寄与する
色であることを特徴としている。例えば赤、青、緑から
なる場合には緑がずらされることになる。
【0014】この方法によれば、ずらされた色が最も輝
度に寄与するので、ドットON/OFF境界の画像の明
暗が目立ちにくくなり、より高画質となる。
【0015】また、本発明の画像処理装置は、複数色か
らなるドットを纏めて1画素とし、この画素が配列され
た液晶表示パネルに画像を表示する際に、前記複数色の
各々の画像を示すプレーン毎に閾値がずれた状態のマト
リクスを対応付けるマトリクスずらし後に、多値の組織
的ディザ法による擬似中間調処理を行い、この処理が施
された画像データに基づく画像を表示する画像処理装置
において、指定された入力画像と、この入力画像のマト
リクスずらしを行った擬似中間調画像との誤差を求め、
入力画像の画素値と誤差との比である信号対雑音比を、
当該マトリクスにおける全てのずらし量で求める第1の
計算手段と、第1の計算手段で求められた全ての信号対
雑音比の中から値が最大となるずらし量を、マトリクス
ずらしを行う際のずらし量とする第1の決定手段とを備
えたことを特徴としている。
【0016】この装置によれば、求められる信号対雑音
比は大きくなるほどに擬似中間調画像の画質が入力画像
に近付いて高画質となり、上記処理では、当該マトリク
スにおける全てのずらし量の中から信号対雑音比が最大
となるずらし量が選択されることになるので、指定され
た入力画像に対して最も高画質となるずらし量を選択す
ることができる。
【0017】また、本発明の画像処理装置は、複数色か
らなるドットを纏めて1画素とし、この画素が配列され
た液晶表示パネルに画像を表示する際に、前記複数色の
各々の画像を示すプレーン毎に閾値がずれた状態のマト
リクスを対応付けるマトリクスずらし後に、多値の組織
的ディザ法による擬似中間調処理を行い、この処理が施
された画像データに基づく画像を表示する画像処理装置
において、指定された入力画像と、この入力画像のマト
リクスずらしを行った擬似中間調画像との誤差を求め、
この誤差から算出される平均二乗誤差を、当該マトリク
スにおける全てのずらし量で求める第2の計算手段と、
第2の計算手段で求められた全ての平均二乗誤差の中か
ら値が最小となるずらし量を、マトリクスずらしを行う
際のずらし量とする第2の決定手段とを備えたことを特
徴としている。
【0018】この装置によれば、求められる平均二乗誤
差は小さくなるほどに擬似中間調画像の画質が入力画像
に近付いて高画質となり、上記処理では、当該マトリク
スにおける全てのずらし量の中から平均二乗誤差が最小
となるずらし量が選択されることになるので、指定され
た入力画像に対して最も高画質となるずらし量を選択す
ることができる。
【0019】また、本発明の画像処理装置においては、
マトリクスずらしが行われる色は、最も輝度に寄与する
色であることを特徴としている。
【0020】この装置によれば、ずらされた色が最も輝
度に寄与するので、ドットON/OFF境界の画像の明
暗が目立ちにくくなり、より高画質となる。
【0021】また、本発明の画像処理プログラムは、複
数色からなるドットを纏めて1画素とし、この画素が配
列された液晶表示パネルに、多値の組織的ディザ法によ
る擬似中間調処理が施された画像データに基づく画像を
表示する際に、擬似中間調処理時に前記複数色の少なく
とも一色のマトリクスをずらす処理を行う画像処理プロ
グラムにおいて、指定された入力画像と、この入力画像
のマトリクスずらしを行った擬似中間調画像との誤差を
求め、入力画像の画素値と誤差との比である信号対雑音
比を、当該マトリクスにおける全てのずらし量で求める
計算処理と、この計算処理で求められた全ての信号対雑
音比の中から値が最大となるずらし量を、マトリクスず
らしを行う際のずらし量とする決定処理をコンピュータ
に実行させることを特徴としている。
【0022】このプログラムによれば、求められる信号
対雑音比は大きくなるほどに擬似中間調画像の画質が入
力画像に近付いて高画質となり、上記処理では、当該マ
トリクスにおける全てのずらし量の中から信号対雑音比
が最大となるずらし量が選択されることになるので、指
定された入力画像に対して最も高画質となるずらし量を
選択することができる。
【0023】また、本発明のコンピュータ読み取り可能
な記録媒体は、上記に記載の画像処理プログラムを記録
したことを特徴としている。
【0024】この記録媒体によれば、求められる信号対
雑音比は大きくなる、又は平均二乗誤差は小さくなるほ
どに擬似中間調画像の画質が入力画像に近付いて高画質
となり、上記処理では、当該マトリクスにおける全ての
ずらし量の中から信号対雑音比が最大となる、又は平均
二乗誤差が最小となるずらし量が選択されることになる
ので、指定された入力画像に対して最も高画質となるず
らし量を選択することができる。
【0025】なお、本発明の画像処理装置の表示画素を
構成する複数色とは、代表的には赤、緑、青の三原色が
使われ、以下の実施例の説明では、赤、緑、青として説
明しているが、本発明はこの色を限定するものではな
く、例えばC,M,Y,Kなど他の組合せでも構わない。
【0026】
【発明の実施の形態】実施の形態について説明する前
に、カラー画像を対象とした2値および多値の組織的デ
ィザ法について説明する。ディザ法は、表示階調数が少
ないデバイスにおいて、表示階調の中間の階調を擬似的
に見せる方法であり、表示階調数が2値のものを2値デ
ィザ、3値以上のものを多値ディザと呼ぶ。多値ディザ
は2値ディザの組合せで構成される。
【0027】はじめに、2値ディザについて説明する。
先ず図10(e)に示す閾値の順序を示すディザマトリ
クスを決定し、ディザマトリクスから(b)に示す閾値
マトリクスを算出する。次に(a)に示す入力画像と
(b)に示す閾値マトリクスとの間で、閾値以上であれ
ば255、未満であれば0を出力する閾値処理を行い、
(d)に示す0,255の2値から成る擬似中間調画像
(出力画像)を出力する。(d)に示す擬似中間調画像
の各閾値の平均値は128であり、0,255の2値の
パターンによって中間調128が表現される。
【0028】多値ディザは、入力階調の範囲を区切って
それぞれの範囲内で2値ディザを行うことで実行され
る。多値が4値の場合、出力階調は0,85,170,
255の4値であり、入力階調は0−85、86−
170、171−255の3つの範囲に区切られる。
【0029】入力画像がどの階調範囲に属するかによっ
て、図11(a)に示すディザマトリクスから(b)〜
(d)に示す閾値マトリクスを生成する。入力画像が
(a)に示すディザマトリクスの場合、階調128は範
囲に含まれるので、(c)に示す閾値マトリクスが生
成され、階調85,170を用いた2値ディザを実行
し、(e)のような擬似中間調画像を出力する。ここ
で、(b)〜(d)に示す閾値マトリクスは毎回生成す
る必要はなく、予め生成しておいてもよい。また、この
他にも多値ディザを実現する手順は知られているが、本
発明はディザのマトリクスに関するもので、ディザの閾
値を適用する具体的な方法にはよらない。
【0030】以上は、一画素が一色(グレイ)から成る
画像に対してディザを行う場合であったが、カラー画像
に対してディザを行う場合、カラー画像は1画素がR,
G,B三色から成るので、1画素をR,G,B各色成分
へ分けて、それぞれ一色から成る画像として捉えてディ
ザを行う。この時、R,G,B各色には同じマトリクス
を使っても良いし、別々のマトリクスを使っても良い。
【0031】また、各色に別々のディザマトリクスを対
応付ける場合には、図12(a)に示すように、R,
G,B各色のマトリクスを個別にメモリ1201〜12
03に保持して、ディザ処理手段1204〜1206で
ディザ処理すればよい。しかし、別々のディザマトリク
スが、単一のマトリクス及びそれをあるオフセット分だ
けずらしたもので構成される場合には、(b)に示すよ
うに、1つのマトリクスをメモリ1210に保持してお
き、読み出し時にR,G,B異なるアドレッシング手段
1211〜1213によって、各色に別々のディザマト
リクスを対応付けても良い。
【0032】マトリクスずらしを行うアドレッシング手
段1211〜1213は下式(0−1)と(0−2)に
よって表すことができる。ここで、マトリクスサイズは
x方向がx_size、y方向がy_sizeとして、
マトリクスのずらし量を(x_size,y_siz
e)としたときに、入力画像の(i,j)の画素に対し
て、マトリクスの(m,n)の閾値を対応させればよい
ことになる。また、アドレッシング手段1211〜12
13を同一に設定すれば、R,G,B各色に同一のマト
リクスを対応付けることができる。なお、ここではカラ
ー画像の1画素がR、G、Bの三原色から構成される場
合を例示したが、カラー画像を構成する色の構成はC、
M、Y、Kなどの他の複数色から構成されることもある
ので特定の色に限定されるわけではない。
【0033】 m=(i−x_shift)%y_size …(0−1) n=(j−y_shift)%x_size …(0−2) 以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳
細に説明する。
【0034】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1に係る画像処理装置の構成を示すブロック図であ
る。
【0035】この画像処理装置100は、入力手段10
1と、入力画像決定手段102、ずらし量決定手段10
3、SNR(信号対雑音比)計算手段104、およびマ
トリクス移動手段105を有するディザ処理手段106
と、カラー表示を行うLCDパネル107とを備えて構
成されている。
【0036】この画像処理装置100は、例えば図2に
示す通信システム200における携帯電話機や携帯情報
端末機などの移動端末機201,202や、サーバ20
3に適用される。移動端末機201,202は、電話回
線や専用回線などの通信網204に接続された無線基地
局205,206と無線通信を行い、この際、画像デー
タの送受信を行う。この送受信の相手は、移動端末機2
01,202間であったり、通信網204に接続された
サーバ203である。この他、移動端末機201,20
2は、通信網204に接続される図示せぬ据え置き型の
電話機(画像表示並びに画像送受信機能を搭載型)やパ
ソコンとも画像データの送受信を行う。よって、画像処
理装置100は、据え置き型の電話機やパソコンなどに
も搭載されるものである。
【0037】画像処理装置100の入力手段101は、
受信された入力画像データを取り込むと共に、スキャナ
や撮像手段などで得られた画像を入力画像データとして
取り込む。
【0038】LCDパネル107は、R,G,B三原色
のカラーフィルタが配列された画面を備え、この画面
に、各カラーフィルタの混色によってフルカラーの画像
を表示する。ここでは、LCDパネル107は、図3に
示すように、R,G,B個々が長方形であるサブピクセ
ル(ドットとも呼ぶ)を一塊りとする画素301を有
し、この画素301の同一色が一列に配列(ストライプ
状に配列)されて成る画面に画像の表示を行うものとす
る。
【0039】ディザ処理手段106は、入力手段101
によって取り込まれた入力画像データを、R,G,B毎
の画像を示すプレーンに分離し、このR,G,Bのプレ
ーン毎に、ディザマトリクスを基に設定された閾値マト
リクスを対応付けて多値の組織的ディザ法による擬似中
間調処理を行う。そして、擬似中間調処理後の画像デー
タを一纏めにしてLCDパネル107へ出力する。
【0040】マトリクス移動手段105は、ディザ処理
手段106が、R,G,Bのプレーン毎に閾値マトリク
スを対応付ける際に、R,G,Bのうち少なくとも一色
のプレーンに、閾値がずらし量決定手段103で決定さ
れたずらし量の画素分ずれた状態の閾値マトリクスを対
応付ける処理を行う。すなわち、擬似中間調処理を行う
際に、R,G,Bの少なくとも一色のマトリクスをずら
す処理を行い、このマトリクスずらしを行う際に、ずら
し量決定手段103で決定されるずらし量でマトリクス
をずらす。
【0041】ここで、マトリクスずらしについて図4を
参照して説明する。図4は4×4のベイヤー型マトリク
スにおける一般的なマトリクスずらしを説明するための
図である。マトリクスずらしとは、画像401に対し
て、R,G,BのディザマトリクスRm,Gm,Bm
を、402で示す碁盤の目状に敷き詰める際に、R,
G,Bのうち少なくとも一色のマトリクスを碁盤の目4
02のグリッド(格子)から平行移動によってずらす処
理である。図4には、GのディザマトリクスGmのみを
(1,1)ずらした例を示した。但し、マトリクスずら
し量を座標の(x,y)で表した。ディザマトリクスず
らし無しの状態を(0,0)とし、この状態から右方向
にディザマトリクスを1画素ずらしたとするとxが正の
1となり、下方向に1画素ずらしたとするとyが正の1
となるように、ずらした画素数に、ずらした方向を正ま
たは負の符号を付して表した。
【0042】また、このようなマトリクスずらしによっ
て、Gのディザマトリクスのみが(0,1)ずれた状態
を図5に示す。図5(a)に示す状態がマトリクスずら
し無しの状態であり、画面では(b)に示すように、各
R,G,Bが8ドットONしたパターンとなっている。
この状態から(c)に示すように、Gのディザマトリク
スのみを(0,1)ずらすと、R,G,BのドットON
パターンは、(d)に示すように、GのONパターンが
下方に1画素分シフトした状態となる。
【0043】このように、マトリクスずらしを行うこと
によって、(d)に示すように、x方向のON/OFF
ドットによるパターンの空間周波数が高くなる。このよ
うに、空間周波数が高くなる程に、図6に曲線601で
示すように、視覚感度が低下し、コントラストを感じに
くくなる。つまり、中間調(平均階調)に感じやすくな
り、画質が向上する。なお、R,G,Bのうち明るさの
強さを示す輝度が最も高いGをずらした場合に特に有効
である。
【0044】つまり、ON/OFFドットのパターンと
空間周波数との関係は、同じONドット数の下には、
(b)に示すように、R,G,B三色のサブピクセルが
1画素で同時にONとなる数が、多いほどに空間周波数
が低くなって画質が低下し、(d)に示すように、少な
いほどに空間周波数が高くなって画質が向上する。
【0045】このようにマトリクスずらしによって擬似
中間調表現した画像(擬似中間調画像)の画質を向上さ
せることができるが、擬似中間調画像を入力画像により
近づけることができれば、より画質を向上させることが
できる。
【0046】そこで、本実施の形態1では、SNR計算
手段104が、入力画像決定手段102で決定された入
力画像をグレイ画像化処理し、また、入力画像がマトリ
クスずらし処理された擬似中間調画像をグレイ画像化処
理し、双方のグレイ画像を1画素単位でスキャニングし
ながら、双方のグレイ画像の誤差(ノイズ)を取り、こ
のノイズと入力画像の画素値(シグナル)との比(SN
R)を求める。このSNRは、あるずらし量に対するS
NRなので、ずらし量を変えながら、ディザマトリクス
で考えられる全てのずらし量に対してSNRを求める。
SNRが最も大きいものが原画像に近いので、最後に、
求められた全てのSNRの中から最も値が大きいSNR
を検出し、この最大値のSNRをずらし量決定手段10
3へ出力するようにした。
【0047】さらに、ずらし量決定手段103は、最大
値のSNRが検出される前に、ディザマトリクスで考え
られる全てのずらし量を生成すると共に、最大値のSN
Rが検出された際に、その最大値のSNRに対応するず
らし量を決定し、マトリクス移動手段105へ出力する
ようになっている。
【0048】次に、このような構成の画像処理装置10
0による画像処理方法を、図7に示すフローチャートを
参照して説明する。但し、この画像処理には、前述で説
明した4×4のベイヤー型マトリクスが適用されるもの
として説明する (ステップS701)まず、入力画像決定手段102に
よって、入力手段101で順次得られる入力画像データ
(単に、入力画像という)の中から処理対象の入力画像
(ステップS702)が決定される。
【0049】(ステップS703)ずらし量決定手段1
03で、マトリクスずらし処理におけるずらし量が決定
される。
【0050】(ステップS704)ディザ処理手段10
6における擬似中間調処理時に、マトリクス移動手段1
05で先に決定されたずらし量で、R,G,Bの少なく
とも一色のマトリクスをずらす処理が行われる。この処
理によって、擬似中間調画像(ステップS705)が得
られる。
【0051】(ステップS706)SNR計算手段10
4によって、その擬似中間調画像がグレイ画像化処理さ
れ、グレイ画像化の擬似中間調画像(ステップS70
7)が得られる。グレイ画像化処理とは、下式(1)に
示すように、R,G,Bカラー画像を階調値から輝度値
に変換し、画素単位のR,G,B輝度合計値へ可変する
処理である。
【0052】
【数1】 但し、DImgk[i][j]:擬似中間調画像(サイズM
×N)のk=R,G,Bプレーン(i:0,…,N
j:0,…,M)、Ik:k=R,G,Bの最大階調
(255)時の輝度値[cd/m2]、γ:γ係数(2.
2)とする。この内、後述の式(2)〜(4)で同符号
のものは共通する。
【0053】(ステップS708)SNR計算手段10
4によって、入力画像が下式(2)によってグレイ画像
化処理され、グレイ画像化の入力画像(ステップS70
9)が得られる。
【0054】
【数2】 但し、OImgk[i][j]:入力画像(サイズM×N)
のk=R,G,Bプレーン(i:0,…,N j:0,
…,M)とする。
【0055】(ステップS710)SNR計算手段10
4によって、双方のグレイ画像が1画素単位でスキャニ
ングされる。
【0056】(ステップS711)SNR計算手段10
4によって、そのスキャニングされた双方のグレイ画像
の誤差(ノイズ)が取られて蓄積されると共に、入力画
像の画素値(シグナル)が蓄積される。
【0057】(ステップS712)SNR計算手段10
4によって、全画素のスキャニングが終了したか否かが
判断され、終了してなければステップS710に戻って
上記処理が実行される。終了していればステップS71
3に進む。
【0058】(ステップS713)SNR計算手段10
4によって、上記で蓄積された双方グレイ画像の誤差の
合計値と入力画像の画素値の合計値との比(SNR)が
下式(3)によって求められる。
【0059】
【数3】 (ステップS714)SNR計算手段104によって、
ディザマトリクスで考えられる全てのずらし量が終了し
たか否かが判断され、終了していなければ、ステップS
703に戻って上記処理が実行される。終了していれ
ば、ステップS715に進む。
【0060】(ステップS715)SNR計算手段10
4によって、上記で算出された全てのSNRの中から最
大値のSNRが検出される。
【0061】この検出された最大値のSNRは、ずらし
量決定手段103へ出力され、この手段103におい
て、SNRが最大となるずらし量が決定され、マトリク
ス移動手段105へ出力される。
【0062】そして、ディザ処理手段106でR,G,
Bのプレーン毎にディザマトリクスが対応付けられる際
に、ずらされる対象の色のプレーンに、閾値がSNRが
最大となるずらし量の画素分ずれた状態のディザマトリ
クスが対応付けられる。すなわち、擬似中間調処理が行
われる際に、ずらされる対象の色のマトリクスをSNR
が最大となるずらし量でずらす処理が行われる。そし
て、ディザ処理手段106で、そのずらし処理後に擬似
中間調処理された画像データが一纏めにされてLCDパ
ネル107へ出力され、LCDパネル107に、その画
像データに応じた入力画像に、より近い画質の良い画像
が表示される。
【0063】このように、実施の形態1の画像処理装置
によれば、R,G,Bの三原色のドットを纏めて1画素
とし、この画素が配列されたLCDパネル107に画像
を表示する際に、R,G,Bの各々の画像を示すプレー
ン毎に閾値がずれた状態のマトリクスを対応付けるマト
リクスずらし後に、多値の組織的ディザ法による擬似中
間調処理を行い、この処理が施された画像データに基づ
く画像を表示する。この場合、SNR計算手段104
が、入力画像決定手段102で決定(指定)された入力
画像と、この入力画像のマトリクスずらしを行った擬似
中間調画像との誤差を求め、入力画像の画素値と誤差と
の比であるSNRを、当該マトリクスにおける全てのず
らし量で求める。また、ずらし量決定手段103が、先
に求められた全ての信号対雑音比の中から値が最大とな
るずらし量を、マトリクス移動手段105がマトリクス
ずらしを行う際のずらし量とするようにした。
【0064】これによって、求められる信号対雑音比が
大きくなるほどに擬似中間調画像の画質が入力画像に近
付いて高画質となり、上記処理では、当該マトリクスに
おける全てのずらし量の中から信号対雑音比が最大とな
るずらし量が選択されることになるので、指定された入
力画像に対して最も高画質となるずらし量を選択するこ
とができる。その選択されたずらし量で、マトリクスず
らしを行えば画質を向上させることができる。従って、
LCDパネル107にカラー表示される画像の画質をデ
ィザマトリクスずらしによって向上させることができ
る。
【0065】また、マトリクスサイズとともに増加する
膨大なずらし方の中から高画質となるずらし量を効率的
に検索することができる。
【0066】(実施の形態2)図8は、本発明の実施の
形態2に係る画像処理装置の構成を示すブロック図であ
る。但し、この図8に示す実施の形態2において図1の
実施の形態1の各部に対応する部分には同一符号を付
し、その説明を省略する。
【0067】この図8に示す画像処理装置800が、図
1に示した画像処理装置100と異なる点は、SNR計
算手段104に代え、MSE(平均二乗誤差)計算手段
804を備えたことにある。また、ずらし量決定手段8
03が後述の処理を行う。さらに、画像処理装置800
は、画像処理装置100と同様に、例えば図2に示した
移動端末機201,202や、サーバ203に適用され
るものとする。
【0068】MSE計算手段804は、入力画像決定手
段102で決定された入力画像をグレイ画像化処理し、
また、入力画像がマトリクスずらし処理された擬似中間
調画像をグレイ画像化処理し、双方のグレイ画像を1画
素単位でスキャニングしながら、双方のグレイ画像の誤
差(ノイズ)を取り、このノイズからMSEを求める。
このMSEは、あるずらし量に対するMSEなので、ず
らし量を変えながら、ディザマトリクスで考えられる全
てのずらし量に対してMSEを求める。MSEが最も小
さいものが原画像に近いので、最後に、求められた全て
のMSEの中から最も値が小さいMSEを検出し、この
最小値のMSEをずらし量決定手段803へ出力するよ
うにした。
【0069】さらに、ずらし量決定手段803は、最小
値のMSEが検出される前に、ディザマトリクスで考え
られる全てのずらし量を生成すると共に、最小値のMS
Eが検出された際に、その最小値のMSEに対応するず
らし量を決定し、マトリクス移動手段105へ出力する
ようになっている。
【0070】次に、このような構成の画像処理装置80
0による画像処理方法を、図9に示すフローチャートを
参照して説明する。但し、この画像処理には、前述で説
明した4×4のベイヤー型マトリクスが適用されるもの
とする。
【0071】(ステップS901)まず、入力画像決定
手段102によって、入力手段101で順次得られる入
力画像データ(単に、入力画像という)の中から処理対
象の入力画像(ステップS902)が決定される。
【0072】(ステップS903)ずらし量決定手段8
03で、マトリクスずらし処理におけるずらし量が決定
される。
【0073】(ステップS904)ディザ処理手段10
6における擬似中間調処理時に、マトリクス移動手段1
05で先に決定されたずらし量で、R,G,Bの少なく
とも一色のマトリクスをずらす処理が行われる。この処
理によって、擬似中間調画像(ステップS905)が得
られる。
【0074】(ステップS906)MSE計算手段80
4によって、その擬似中間調画像が上記式(1)によっ
てグレイ画像化処理され、グレイ画像化の擬似中間調画
像(ステップS907)が得られる。
【0075】(ステップS908)MSE計算手段80
4によって、入力画像が上記式(2)によってグレイ画
像化処理され、グレイ画像化の入力画像(ステップS9
09)が得られる。
【0076】(ステップS910)MSE計算手段80
4によって、双方のグレイ画像が1画素単位でスキャニ
ングされる。
【0077】(ステップS911)MSE計算手段80
4によって、そのスキャニングされた双方のグレイ画像
の誤差(ノイズ)が取られて蓄積される。
【0078】(ステップS912)MSE計算手段80
4によって、全画素のスキャニングが終了したか否かが
判断され、終了してなければステップS910に戻って
上記処理が実行される。終了していればステップS91
3に進む。
【0079】(ステップS913)MSE計算手段80
4によって、上記で蓄積された双方グレイ画像の誤差を
基にMSEが下式(4)によって求められる。
【0080】
【数4】 (ステップS914)MSE計算手段804によって、
ディザマトリクスで考えられる全てのずらし量が終了し
たか否かが判断され、終了していなければ、ステップS
903に戻って上記処理が実行される。終了していれ
ば、ステップS915に進む。
【0081】(ステップS915)MSE計算手段80
4によって、上記で算出された全てのMSEの中から最
小値のMSEが検出される。
【0082】この検出された最小値のMSEは、ずらし
量決定手段803へ出力され、この手段103におい
て、MSEが最小となるずらし量が決定され、マトリク
ス移動手段105へ出力される。
【0083】そして、ディザ処理手段106でR,G,
Bのプレーン毎にディザマトリクスが対応付けられる際
に、ずらされる対象の色のプレーンに、閾値が、MSE
が最小となるずらし量の画素分ずれた状態のディザマト
リクスが対応付けられる。すなわち、擬似中間調処理が
行われる際に、ずらされる対象の色のマトリクスをMS
Eが最小となるずらし量でずらす処理が行われる。そし
て、ディザ処理手段106で、そのずらし処理後に擬似
中間調処理された画像データが一纏めにされてLCDパ
ネル107へ出力され、LCDパネル107に、その画
像データに応じた入力画像に、より近い画質の良い画像
が表示される。
【0084】このように、実施の形態2の画像処理装置
によれば、R,G,Bの三原色のドットを纏めて1画素
とし、この画素が配列されたLCDパネル107に画像
を表示する際に、R,G,Bの各々の画像を示すプレー
ン毎に閾値がずれた状態のマトリクスを対応付けるマト
リクスずらし後に、多値の組織的ディザ法による擬似中
間調処理を行い、この処理が施された画像データに基づ
く画像を表示する。この場合に、MSE計算手段804
で、入力画像決定手段102で決定(指定)された入力
画像と、この入力画像のマトリクスずらしを行った擬似
中間調画像との誤差を求め、この誤差から算出されるM
SEを、当該マトリクスにおける全てのずらし量で求め
る。また、ずらし量決定手段803で、先に求められた
全ての平均二乗誤差の中から値が最小となるずらし量
を、マトリクス移動手段105でマトリクスずらしを行
う際のずらし量とするようにした。
【0085】これによって、求められる平均二乗誤差は
小さくなるほどに擬似中間調画像の画質が入力画像に近
付いて高画質となり、上記処理では、当該マトリクスに
おける全てのずらし量の中から平均二乗誤差が最小とな
るずらし量が選択されることになるので、指定された入
力画像に対して最も高画質となるずらし量を選択するこ
とができる。その選択されたずらし量で、マトリクスず
らしを行えば画質を向上させることができる。従って、
LCDパネル107にカラー表示される画像の画質をデ
ィザマトリクスずらしによって向上させることができ
る。
【0086】また、マトリクスサイズとともに増加する
膨大なずらし方の中から高画質となるずらし量を効率的
に検索することができる。
【0087】この他、上記実施の形態1と2におけるS
NRとMSEを算出して、高画質とするずらし量を求め
る方法は、画像を直接扱う実領域で適用することもで
き、また、フーリエ変換などによって周波数領域に変換
された状態においても同様に適用することができる。
【0088】また、上記実施の形態1と2では、画像処
理装置100,800が受信された画像データを処理す
るとしたが、送信側装置で、上記同様の画像処理方法に
よって、送信画像に対するずらし量を決定し、このずら
し量を画像に対応付けて送信し、受信側装置において、
送られてきた画像をこれに対応付けられたずらし量でず
らす処理を行っても良い。このように、ずらし量を送信
する処理と受信時にずらし量を決定する処理の双方を、
サーバやパソコンなどの固定装置に備えれば、移動端末
機などの低負荷や小型化の要求を妨げることはない。
【0089】最後に、本実施の形態に係る画像処理プロ
グラムおよび、その画像処理プログラムを記録したコン
ピュータ読み取り可能な記録媒体について説明する。記
録媒体とは、コンピュータの読み取り機能にプログラム
のデータ内容を伝達できるものであり、例えばコンピュ
ータに、内蔵、外付けまたは着脱される各種の磁気ディ
スク、光ディスク、ROM、RAMなどが該当する。
【0090】このような記録媒体のプログラム記録領域
に、画像処理プログラムが記録されている。このプログ
ラムは、コンピュータに、赤,緑,青の三原色のドット
を纏めて1画素とし、この画素が配列された液晶表示パ
ネルに、多値の組織的ディザ法による擬似中間調処理が
施された画像データに基づく画像を表示する際に、擬似
中間調処理時に赤,緑,青の少なくとも一色のマトリク
スをずらす処理を実行させるものである。この場合に、
指定された入力画像と、この入力画像の前記マトリクス
ずらしを行った擬似中間調画像との誤差を求め、入力画
像の画素値と誤差との比である信号対雑音比を、当該マ
トリクスにおける全てのずらし量で求める第1の計算処
理と、この処理で求められた全ての信号対雑音比の中か
ら値が最大となるずらし量を、マトリクスずらしを行う
際のずらし量とする第1の決定処理を実行させる。
【0091】また、他のプログラムは、コンピュータ
に、赤,緑,青の三原色のドットを纏めて1画素とし、
この画素が配列された液晶表示パネルに、多値の組織的
ディザ法による擬似中間調処理が施された画像データに
基づく画像を表示する際に、擬似中間調処理時に赤,
緑,青の少なくとも一色のマトリクスをずらす処理を行
う実行させるものである。この場合に、指定された入力
画像と、この入力画像の前記マトリクスずらしを行った
擬似中間調画像との誤差を求め、この誤差から算出され
る平均二乗誤差を、当該マトリクスにおける全てのずら
し量で求める第2の計算処理と、この処理で求められた
全ての平均二乗誤差の中から値が最小となるずらし量
を、マトリクスずらしを行う際のずらし量とする第2の
決定処理とを実行させる。
【0092】更には、双方のプログラムの実行におい
て、マトリクスずらしが行われる色は、最も輝度に寄与
する色、又は緑色であることが好ましい。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、
赤,緑,青の三原色のドットを纏めて1画素とし、この
画素が配列された液晶表示パネルに、多値の組織的ディ
ザ法による擬似中間調処理が施された画像データに基づ
く画像を表示する際に、擬似中間調処理時に赤,緑,青
の少なくとも一色のマトリクスをずらす処理を行う場合
にあって、指定された入力画像と、この入力画像の前記
マトリクスずらしを行った擬似中間調画像との誤差を求
め、入力画像の画素値と前記誤差との比である信号対雑
音比を、当該マトリクスにおける全てのずらし量で求
め、この全ての中から信号対雑音比が最大となるずらし
量を、前記マトリクスずらしを行う際のずらし量とする
ようにした。
【0094】この場合、求められる信号対雑音比は大き
くなるほどに擬似中間調画像の画質が入力画像に近付い
て高画質となり、上記処理では、当該マトリクスにおけ
る全てのずらし量の中から信号対雑音比が最大となるず
らし量が選択されることになるので、指定された入力画
像に対して最も高画質となるずらし量を選択することが
できる。このずらし量でマトリクスずらしを行えば画質
を向上させることができる。従って、液晶表示パネルに
カラー表示される画像の画質をディザマトリクスずらし
によって向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る画像処理装置の構
成を示すブロック図である。
【図2】通信システムのブロック図である。
【図3】画像処理装置におけるLCDパネルの画素を示
す図である。
【図4】4×4のベイヤー型マトリクスにおけるマトリ
クスずらしを説明するための図である。
【図5】マトリクスずらしによってGのディザマトリク
スのみがずれた状態を示す図である。
【図6】空間周波数と視覚感度との特性図である。
【図7】実施の形態1に係る画像処理装置によるSNR
の計算方法を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態1に係る画像処理装置の構
成を示すブロック図である。
【図9】実施の形態2に係る画像処理装置によるMSE
の計算方法を説明するためのフローチャートである。
【図10】2値ディザを説明するためのマトリクス図で
ある。
【図11】多値ディザを説明するためのマトリクス図で
ある。
【図12】R,G,B各色に別々のディザマトリクスを
対応付けるための装置のブロック図である。
【符号の説明】
100,800 画像処理装置 101 入力手段 102 入力画像決定手段 103,803 ずらし量決定手段 104 SNR計算手段 105 マトリクス移動手段 106 ディザ処理手段 107 LCDパネル 401 赤,緑,青三原色のサブピクセルの纏まりによ
る1画素 601 空間周波数−視覚感度特性曲線 804 MSE計算手段 1201〜1203,1210 メモリ 1204〜1206 ディザ処理手段 1211〜1213 アドレッシング手段 Rm 赤のディザマトリクス Gm 緑のディザマトリクス Bm 青のディザマトリクス
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09G 3/20 642 G09G 3/20 642K H04N 1/405 H04N 1/46 B 1/52 1/40 C 1/60 D Fターム(参考) 5B057 AA20 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB07 CB12 CB16 CE02 CE16 CH01 DA16 5C006 AA12 AA21 AF85 BB11 FA56 5C077 LL19 MP08 NN09 PP32 PP43 PQ12 PQ18 PQ22 RR09 5C079 HB01 LA02 LC05 MA01 MA11 MA17 NA05 PA05 5C080 AA10 BB05 CC03 DD01 EE29 EE30 JJ01 JJ02 JJ05 JJ07 KK02 KK07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数色からなるドットを纏めて1画素と
    し、この画素が配列された液晶表示パネルに、多値の組
    織的ディザ法による擬似中間調処理が施された画像デー
    タに基づく画像を表示する際に、擬似中間調処理時に前
    記複数色の少なくとも一色のマトリクスをずらす処理を
    行う画像処理方法において、 指定された入力画像と、この入力画像の前記マトリクス
    ずらしを行った擬似中間調画像との誤差を求め、前記入
    力画像の画素値と前記誤差との比である信号対雑音比
    を、当該マトリクスにおける全てのずらし量で求め、こ
    の全ての中から信号対雑音比が最大となるずらし量を、
    前記マトリクスずらしを行う際のずらし量とすることを
    特徴とする画像処理方法。
  2. 【請求項2】 複数色からなるドットを纏めて1画素と
    し、この画素が配列された液晶表示パネルに、多値の組
    織的ディザ法による擬似中間調処理が施された画像デー
    タに基づく画像を表示する際に、擬似中間調処理時に前
    記複数色の少なくとも一色のマトリクスをずらす処理を
    行う画像処理方法において、 指定された入力画像と、この入力画像の前記マトリクス
    ずらしを行った擬似中間調画像との誤差を求め、この誤
    差から算出される平均二乗誤差を、当該マトリクスにお
    ける全てのずらし量で求め、この全ての中から平均二乗
    誤差が最小となるずらし量を、前記マトリクスずらしを
    行う際のずらし量とすることを特徴とする画像処理方
    法。
  3. 【請求項3】 前記マトリクスずらしが行われる色は、
    最も輝度に寄与する色であることを特徴とする請求項1
    または2記載の画像処理方法。
  4. 【請求項4】 複数色からなるドットを纏めて1画素と
    し、この画素が配列された液晶表示パネルに画像を表示
    する際に、前記複数色の各々の画像を示すプレーン毎に
    閾値がずれた状態のマトリクスを対応付けるマトリクス
    ずらし後に、多値の組織的ディザ法による擬似中間調処
    理を行い、この処理が施された画像データに基づく画像
    を表示する画像処理装置において、 指定された入力画像と、この入力画像の前記マトリクス
    ずらしを行った擬似中間調画像との誤差を求め、前記入
    力画像の画素値と前記誤差との比である信号対雑音比
    を、当該マトリクスにおける全てのずらし量で求める第
    1の計算手段と、 前記第1の計算手段で求められた全ての信号対雑音比の
    中から値が最大となるずらし量を、前記マトリクスずら
    しを行う際のずらし量とする第1の決定手段とを備えた
    ことを特徴とする画像処理装置。
  5. 【請求項5】 複数色からなるドットを纏めて1画素と
    し、この画素が配列された液晶表示パネルに画像を表示
    する際に、前記複数色の各々の画像を示すプレーン毎に
    閾値がずれた状態のマトリクスを対応付けるマトリクス
    ずらし後に、多値の組織的ディザ法による擬似中間調処
    理を行い、この処理が施された画像データに基づく画像
    を表示する画像処理装置において、 指定された入力画像と、この入力画像の前記マトリクス
    ずらしを行った擬似中間調画像との誤差を求め、この誤
    差から算出される平均二乗誤差を、当該マトリクスにお
    ける全てのずらし量で求める第2の計算手段と、 前記第2の計算手段で求められた全ての平均二乗誤差の
    中から値が最小となるずらし量を、前記マトリクスずら
    しを行う際のずらし量とする第2の決定手段とを備えた
    ことを特徴とする画像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記マトリクスずらしが行われる色は、
    最も輝度に寄与する色であることを特徴とする請求項4
    または5記載の画像処理装置。
  7. 【請求項7】 複数色からなるドットを纏めて1画素と
    し、この画素が配列された液晶表示パネルに、多値の組
    織的ディザ法による擬似中間調処理が施された画像デー
    タに基づく画像を表示する際に、擬似中間調処理時に前
    記複数色の少なくとも一色のマトリクスをずらす処理を
    行う画像処理プログラムにおいて、 指定された入力画像と、この入力画像の前記マトリクス
    ずらしを行った擬似中間調画像との誤差を求め、前記入
    力画像の画素値と前記誤差との比である信号対雑音比
    を、当該マトリクスにおける全てのずらし量で求める計
    算処理と、 この計算処理で求められた全ての信号対雑音比の中から
    値が最大となるずらし量を、前記マトリクスずらしを行
    う際のずらし量とする決定処理とをコンピュータに実行
    させることを特徴とする画像処理プログラム。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の画像処理プログラムを
    記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な
    記録媒体。
JP2002001622A 2002-01-08 2002-01-08 画像処理方法、画像処理装置、画像処理プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Withdrawn JP2003202843A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002001622A JP2003202843A (ja) 2002-01-08 2002-01-08 画像処理方法、画像処理装置、画像処理プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002001622A JP2003202843A (ja) 2002-01-08 2002-01-08 画像処理方法、画像処理装置、画像処理プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003202843A true JP2003202843A (ja) 2003-07-18

Family

ID=27641702

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002001622A Withdrawn JP2003202843A (ja) 2002-01-08 2002-01-08 画像処理方法、画像処理装置、画像処理プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003202843A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006284647A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Pioneer Electronic Corp ディスプレイ装置
JP2012118093A (ja) * 2010-11-29 2012-06-21 Sony Corp 画像表示装置、画像表示装置の駆動方法及び画像表示プログラム、並びに、階調変換装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006284647A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Pioneer Electronic Corp ディスプレイ装置
JP2012118093A (ja) * 2010-11-29 2012-06-21 Sony Corp 画像表示装置、画像表示装置の駆動方法及び画像表示プログラム、並びに、階調変換装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8031205B2 (en) Image data set with embedded pre-subpixel rendered image
KR100554580B1 (ko) 화상 처리 장치, 화상 처리 방법, 화상 표시 장치, 및이동 전자 기기
CN101388950B (zh) 用于数字图像的内容适应式对比增进方法及装置
JPH0730772A (ja) 画像処理装置
JPH08249465A (ja) 入力ディジタル画像から多レベルハーフトーン画像を形成する方法
US7801355B2 (en) Image processing method, image processing device, semiconductor device, electronic apparatus, image processing program, and computer-readable storage medium
CN107862672A (zh) 图像去雾的方法及装置
US7840223B2 (en) Portable telephone, image converter, control method and program
JP2001197512A (ja) 色成分生成装置およびこれを用いた多色画像撮像装置、並びに色成分生成方法
JP2003202843A (ja) 画像処理方法、画像処理装置、画像処理プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JPH04238462A (ja) 画像処理装置
JPH10191090A (ja) 色変換テーブルの製造装置及び製造方法並びに記録媒体
JP2003076341A (ja) シーケンシャル・カラー・ディスプレイ装置
CN117408872B (zh) 色彩图像数据转换方法、装置、设备及存储介质
JPH0537775A (ja) 擬似中間調処理方法及びその装置
JP2003202842A (ja) 画像処理方法、画像処理装置、画像処理プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP2024032621A (ja) 画像処理方法、画像処理装置、及びプログラム
JPH10126612A (ja) 拡大画像の画素高速補間方式および画像処理装置
JP2003348346A (ja) 画像処理装置、画像形成装置および画像処理方法ならびに画像処理プログラムおよび記録媒体
JPH01181292A (ja) カラー画像伝送装置
JPH04250774A (ja) 符号化方式
JP2001186359A (ja) モノクロ印刷における黒階調変換方法およびその装置
WO2001061989A1 (fr) Procede de traitement d'images et dispositif de traitement d'images
JPH08116451A (ja) カラー画像処理装置
JPS6393271A (ja) 画素デ−タ生成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050405