JP2003202730A - 帯電部材及び帯電装置 - Google Patents

帯電部材及び帯電装置

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JP2003202730A
JP2003202730A JP2002269983A JP2002269983A JP2003202730A JP 2003202730 A JP2003202730 A JP 2003202730A JP 2002269983 A JP2002269983 A JP 2002269983A JP 2002269983 A JP2002269983 A JP 2002269983A JP 2003202730 A JP2003202730 A JP 2003202730A
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JP2002269983A
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Yasushi Inoue
康 井上
Takeshi Murayama
武史 村山
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Bridgestone Corp
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直流電圧のみの電圧印加によって、帯電ムラ
を生じることなく感光体等の被帯電体を均一かつ良好に
帯電させることができる帯電部材を提供することを目的
とする。 【解決手段】 被帯電体に当接させ、この被帯電体との
間に電圧を印加することにより、被帯電体を帯電させる
帯電部材において、少なくとも上記被帯電体と接触する
部材表面が、平均粒子径1μ以上の粉体を含有する樹脂
組成物からなる表面層3で形成されていることを特徴と
する帯電部材を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 【発明の属する技術分野】
【0001】本発明は、複写機、プリンター等における
静電潜像プロセスで、感光体等の被帯電体を直流電圧の
みの印加により帯電させる場合に好適に用いられる帯電
部材及び帯電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、プリンター等の電子写真
装置では、まず、感光体の表面を一様に帯電させ、この
感光体に光学系から映像を投射して、光の当たった部分
の帯電を消去することによって潜像を形成する静電潜像
プロセスにより静電潜像を得、次いで、トナーの付着に
よるトナー像の形成、紙等の記録媒体へのトナー像の転
写により、プリントする方法がとられている。
【0003】この場合、最初の感光体を帯電させる操作
は、コロナ放電方式が一般的に採用されてきた。しかし
ながら、このコロナ放電方式は6〜10kVもの高電圧
印加が必要とされるため、機械の安全保守の観点から好
ましくないものである。また、コロナ放電中にオゾン、
NOx等の有害物質が発生するため、環境上の問題もあ
る。
【0004】このため、コロナ放電に比べて低い印加電
圧で帯電を行うことができ、かつ、オゾン等の有害物質
の発生を抑制することができる帯電方式への取り組みが
なされており、新たな帯電方式として、電圧を印加した
帯電用部材を感光体等の被帯電体に所定の圧力で接触さ
せることにより、被帯電体を帯電させる接触方式による
方法が提案されている。
【0005】この場合、この接触帯電方式で使用される
帯電部材としては、例えば、ゴムやウレタンフォーム等
の弾性層の表面に、アクリル、ウレタン、ナイロン等の
樹脂を有機溶剤に溶解した樹脂溶液をディッピング法や
スプレー法などにより塗布して、表面に塗膜層を形成し
たものが知られているが、最近の帯電部材では、感光体
等の被帯電体との摩擦が少なく、かつ残留トナーが付着
しにくいことが重要な特性として要求されるようになっ
てきており、このような特性を得るために被帯電体と接
触する表面層を、フッ素系樹脂を添加した樹脂で形成す
ることも提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の帯電部材は、直流と交流とを重畳した電圧を印加し
て帯電操作を行う場合には、感光体等の被帯電体をムラ
なく均一に帯電させることが可能であり、きれいな画像
を再現することができるが、直流のみの電圧を印加して
帯電を行った場合には、交流電圧による効果が得られな
いために、感光体等を均一に帯電させることが困難とな
り、帯電ムラが画像に現れて画像不良が発生するという
問題点がある。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、交流電圧を重畳することなく、直流電圧のみの印加
により帯電を行う場合でも、帯電ムラを生じることなく
感光体等の被帯電体を均一かつ良好に帯電させることが
できる帯電部材を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結
果、被帯電体と接触する帯電部材の表面層を形成する樹
脂中に平均粒径1μm以上の粉体を添加分散して部材表
面を適度に粗すことにより、この帯電部材と被帯電体と
の間に直流電圧のみを印加して帯電を行う場合でも、帯
電ムラを生じることなく感光体等の被帯電体を均一かつ
良好に帯電させることができ、直流電圧のみの印加によ
り帯電操作を行う場合に好適に使用し得る帯電部材が得
られることを見出し、本発明を完成したものである。
【0009】従って、本発明は、被帯電体に当接させ、
この被帯電体との間に電圧を印加することにより、被帯
電体を帯電させる帯電部材において、少なくとも上記被
帯電体と接触する部材表面が、平均粒子径1μm以上の
粉体を含有する樹脂組成物からなる表面層で形成されて
いることを特徴とする帯電部材を提供する。
【0010】また、本発明は、被帯電体に当接し、該被
帯電体を帯電させる帯電部材と、被帯電体と帯電部材と
の間に直流電圧のみを印加する電圧印加手段とを具備し
てなる帯電装置において、帯電部材として上記本発明の
帯電部材を用いたことを特徴とする帯電装置を提供す
る。
【0011】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の帯電部材は、上述のように、平均粒径1μm以
上の粉体を添加分散した樹脂組成物により表面層を形成
したものである。
【0012】上記表面層を形成する樹脂組成物の基材樹
脂としては、帯電部材の表面層を形成する場合に用いら
れる公知のゴムや樹脂を用いることができ、特に制限さ
れるものではないが、ウレタン変性アクリル樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、及びフ
ッ素樹脂等が例示され、これらの1種又は2種以上を混
合して用いることができる。これらの中では、フッ素樹
脂が特に好ましく用いられ、フッ素樹脂を用いることに
より、良好な低摩擦性及びトナー付着性(非付着性)を
達成することができる。
【0013】このフッ素樹脂として具体的には、ポリテ
トラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パー
フルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフル
オロエチレン−エチレン共重合体、ポリクロロトリフル
オロエチレン、クロロトリフルオロエチレン−エチレン
共重合体、テトラフルオロエチレン−ビニリデンフルオ
ライド共重合体、ポリビニリデンフルオライド、ポリビ
ニルフルオライド等が例示される。
【0014】本発明では、上記基材樹脂に平均粒径1μ
m以上の粉体を添加分散し、部材の表面層を形成するも
のである。この場合、この粉体は、その平均粒径が1μ
m以上のもので、リーク、横スジ等の画像不良を生じさ
せることのないものであればいずれのものでもよく、具
体的には、シリカ粉末、MgO粉末、酸化チタン粉末、
酸化亜鉛粉末、酸化スズ粉末、炭酸カルシウム粉末等の
無機粉体;ポリエチレン粉末(PE)、ポリプロピレン
粉体(PP)、ポリメタクリル酸メチル粉末(PMM
A)、ナイロン粉末、ポリテトラフルオロエチレン粉末
(PTFE)、ポリスチレン粉末(PSt)等の有機粉
体などが挙げられる。これらの中では、特に制限される
ものではないが、PE粉末、PP粉末又はこれらの混合
粉末、或いはこれらのいずれか又は両方とPTFE粉末
との混合粉体が特に好ましく用いられる。
【0015】この粉体は、上記のように、平均粒径1μ
m以上のものが用いられるが、好ましくは1〜20μ
m、より好ましくは1〜10μmのものが用いられる。
この場合、平均粒径が1μm未満であると本発明の目的
を達成することができず、一方20μmを超えるとロー
ラ表面への均一な塗工ができない場合がある。
【0016】この粉体の添加量は、表面層を形成する基
材樹脂の種類や用いる粉体の種類に応じて適宜設定さ
れ、特に制限されるものではないが、通常は基材樹脂1
00重量部に対して10〜50重量部、特に20〜40
重量部とすることが好ましく、10重量部以下では、粉
体の添加による効果を十分に得られない場合があり、一
方50重量部を超えると、例えば基材樹脂としてフッ素
樹脂を用いた場合には、フッ素樹脂以外の部分が増える
ことによるトナー付着性悪化、表層の膜強度低下による
ひび割れ等が生じる場合がある。
【0017】この表面層を形成する樹脂組成物中には、
特に制限されるものではないが、通常は導電剤を添加し
て、表面層に導電性(電気抵抗)を付与又は調整するこ
とが行われる。この場合、導電剤としては、特に制限は
なく、各種電子導電剤や各種イオン導電剤を用いること
ができるが、本発明では特にカーボンを用いることが好
ましい。
【0018】導電剤の添加量は、所望とする抵抗が得ら
れるように適宜調整することができる。この場合、表面
層の抵抗は、体積抵抗率1010〜1016Ω・cm、特に
10 11〜1012Ω・cmとすることが好ましく、このよ
うな体積抵抗率を達成するように導電剤の添加量を調整
することができ、導電剤としてカーボンを用いた場合の
添加量は、通常、基材樹脂に対して5〜50phr、特
に10〜30phr程度とされる。ここで、上記粉体と
して、導電性を有するものを用いた場合には、この導電
剤の添加量を減量することが可能である。
【0019】なお、この表面層を形成する樹脂組成物に
は、架橋剤、増粘剤、チクソトロピー性付与剤、構造粘
性付与剤等の公知の添加剤を必要に応じて添加すること
ができる。
【0020】上記樹脂組成物を用いて帯電部材に表面層
を形成する方法は、特に制限されるものではないが、通
常は上記樹脂組成物を分散又は溶解した塗料溶液を調製
し、この塗料溶液をディピング法、スプレー法、ロール
コーター法などにより帯電部材表面に塗布して乾燥固化
させる方法が好適に採用される。なお、上記塗料溶液を
調製するための溶媒としては、樹脂組成物を構成する基
材樹脂の種類などに応じて適宜選定すればよく、例えば
基材樹脂としてフッ素樹脂を用いる場合には、メチルエ
チルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MI
BK)、トルエン、キシレン等が好適に用いられる。
【0021】この表面層3の厚さは、帯電部材の形態等
に応じて設定され、特に制限されるものではないが、例
えば後述するロール状の帯電ローラ(図1参照)の表面
層3であれば、通常2〜10μm、特に3〜7μmとす
ることができ、2μm未満であると、下層添加物のブリ
ード防止が不十分になったり、膜強度が低下することに
よりひび割れが発生するなどの不都合を生じる場合があ
り、一方10μmを超えると均一な塗工を行うことがで
きずに均一な塗膜が得られない場合があり、このため目
的の電気特性が得られない場合がある。
【0022】本発明の帯電部材は、少なくとも感光ドラ
ムなどの被帯電体と接触する部材表面が上記粉体を含有
する樹脂組成物からなる表面層で形成されたものであ
り、その形態はロール状、プレート状、ブロック状、球
状、ブラシ状などの適宜な形態とすることができ、特に
制限されるものではないが、通常は部材表面に上記表面
層を有するロール状の帯電ローラとすることが好まし
く、例えば、図1(A)に示したように、シャフト1の
外周に弾性層2を形成し、この弾性層2上に上述の表面
層3を形成した帯電ローラや、更に図1(B)に示した
ように、弾性層2と表面層3との間に抵抗調整層4を設
けた帯電ローラなどとすることができる。
【0023】この場合、上記シャフト1としては、金属
或いはプラスチック製のシャフトを用いることができ、
また部材の形態や帯電部材が用いられる帯電装置の機構
などによってはこのシャフト1を省略することもでき
る。
【0024】また、上記弾性層2を形成する弾性体も特
に制限されず、被帯電体との良好な接触状態を得ること
ができる弾性体であればよく、公知のゴム或いは樹脂、
又はこれらの発泡体(以下、「フォーム」という)で形
成することができる。具体的には、ポリウレタン、シリ
コーンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、クロロ
プレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プ
ロピレンゴム、ポリノルボルネンゴム、スチレン−ブタ
ジエン−スチレンゴム、エピクロルヒドリンゴム等を基
材ゴムとするゴム組成物が例示されるが、特にポリウレ
タンが好ましく、より好ましくは発泡倍率が1〜5倍の
ポリウレタンフォームが用いられる。なお、この場合の
フォーム密度は、0.1〜0.7g/cm3程度が適当
である。
【0025】上記弾性層2には、導電剤を添加すること
により、導電性を付与又は調整して所定の抵抗値とする
ことができる。その導電剤としては、特に限定されず、
ラウリルトリメチルアンモニウム、ステアリルメチルア
ンモニウム、オクタドデシルトリメチルアンモニウム、
ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、変性脂肪酸・ジ
メチルエチルアンモニウムの過塩素酸塩、塩素酸塩、ホ
ウフッ化水素酸塩、硫酸塩、エトサルフェート塩、臭化
ベンジル塩、塩化ベンジル塩等のハロゲン化ベンジル塩
等の第四級アンモニウム塩などの陽イオン性界面活性
剤、脂肪族スルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル
塩、高級アルコールエチレンオキサイド付加硫酸エステ
ル塩、高級アルコール燐酸エステル塩、高級アルコール
エチレンオキサイド付加燐酸エステル塩などの陰イオン
界面活性剤、高級アルコールエチレンオキサイド、ポリ
エチレングリコール脂肪酸エステル、多価アルコール脂
肪酸エステル等の非イオン性帯電防止剤などの帯電防止
剤、NaClO4、LiAsF6、LiBF4、NaSC
N、KSCN、NaCl等のLi+、Na+、K+等の周
期律表第1族の金属塩、あるいはNH4 +の塩などの電解
質、また、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等
の導電性カーボン、SAF、ISAF、HAF、FE
F、GPF、SRF、FT、MT等のゴム用カーボン、
酸化処理を施したカラー(インク)用カーボン、熱分解
カーボン、天然グラファイト、人造グラファイト、アン
チモンドープの酸化錫、酸化チタン、酸化亜鉛、ニッケ
ル、銅、銀、ゲルマニウム等の金属及び金属酸化物、ポ
リアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン等の導電性
ポリマー等が挙げられる。この場合、これら導電剤の配
合量は、組成物の種類に応じて適宜選定され、通常弾性
層2の体積抵抗率が100〜108Ω・cm、好ましくは
102〜106Ω・cmとなるように調整される。
【0026】なお、この弾性層2の厚さは、部材の形態
や大きさ、層構成等に応じて適宜設定され、特に制限さ
れるものではないが、図1(A),(B)に示したよう
なローラ状の帯電部材の場合、通常1〜10mm、特に
2〜5mm程度とすることが好ましい。
【0027】次に、上記抵抗調整層4(図1(B)参
照)は、部材の電気抵抗を調整すると共に、発泡体等で
形成される上記弾性層2の表面をある程度平滑にし、部
材表面の平滑性を向上させるために任意に形成される層
であり、有機溶剤系又は水系樹脂を用いて形成される塗
膜であるが、特に成膜性、塗膜乾燥時のひび・割れ等の
発生が少ない点、更に弾性層を膨潤させるなどの弾性層
2への影響が少ない点などから水系樹脂を主材として用
いることが好ましい。水系樹脂としては、上記弾性層2
上に確実に塗膜を形成することができるものであればい
ずれのものでもよく、例えばポリビニルアセタール樹
脂、塩化ビニリデン樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹
脂、ポリエステル樹脂などを用いることができるが、特
に本発明では、体積抵抗率が1×104〜1×1010Ω
・cmの低抵抗樹脂基材に導電剤を添加した樹脂組成物
により形成することが好ましい。
【0028】この場合、上記低抵抗樹脂基材としては、
上記体積抵抗率を有するものであればいずれのものでも
よく、特に制限されるものではないが、具体的には、ウ
レタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリル樹脂、エ
ステル樹脂、ナイロン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ
樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられ、これ
らの1種又は2種以上を混合して用いることができ、特
にウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリル樹脂
等の水系樹脂が好ましく用いられる。なお、この低抵抗
樹脂基材のより好ましい抵抗値は1×105〜1×108
Ω・cmである。
【0029】この低抵抗樹脂基材に添加される導電剤と
しては、特に制限されるものではないが、分子量30〜
800、特に分子量100〜500のイオン導電物質が
好適に用いられる。このイオン導電物質としては、テト
ラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、ラ
ウリルトリメチルアンモニウム等のドデシルトリメチル
アンモニウム、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、
ステアリルトリメチルアンモニウム等のオクタデシルト
リメチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウ
ム、ベンジルトリエチルアンモニウム、ベンジルトリブ
チルアンモニウム、変性脂肪族ジメチルエチルアンモニ
ウム等のアンモニウムの過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸
塩、臭素酸塩、ヨウ酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸
塩、アルキル硫酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩など
の有機イオン導電物質;リチウム、ナトリウム、カルシ
ウム、マグネシウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類
金属の過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ
酸塩、ホウフッ化水素酸塩、トリフルオロメチル硫酸
塩、スルホン酸塩などの無機イオン導電性物質などが例
示され、これらの1種又は2種以上を用いることができ
る。これらの中では、特に制限されるものではないが、
4級アンモニウムの過塩素酸塩の1種又は2種以上が特
に好ましく用いられる。
【0030】この抵抗調整層4には、上記水系樹脂を架
橋するための架橋剤を添加することができる。架橋剤
は、用いられる上記水系樹脂の種類に応じて適宜選定さ
れ、所望の架橋効果が得られるものであればよいが、通
常は、オキサゾリン系、エポキシ系、メラミン系、グア
ナミン系、イソシアネート系、フェノール系等の架橋剤
が好適に用いられる。なお、架橋剤の添加量は、通常上
記架橋対象樹脂100重量部に対して0.1〜50の範
囲とされるが、抵抗調整及び表面粗度調整の目的を逸脱
しない限り、50重量部を超えて架橋剤を添加しても差
し支えない。
【0031】この抵抗調整層4の抵抗値は上記弾性層2
の抵抗値や部材に求められる抵抗値に応じて適宜設定さ
れるが、通常は1×103〜1×108Ω・cm、特に1
×105〜1×107Ω・cmとされる。この場合、上記
導電剤としてのイオン導電性物質の配合量は、この抵抗
値が達成される適量とされるが、通常は上記低抵抗樹脂
基材100重量部に対して、0.1〜20重量部、特に
1〜10重量部とすることが好ましく、抵抗調整層4の
基材樹脂として上記低抵抗樹脂基材を用いることによ
り、このような比較的少ない配合量で上記適正な抵抗値
の抵抗調整層4を容易に得ることができる。
【0032】この抵抗調整層4には、その目的を逸脱し
ない範囲で、造膜助剤、顔料分散剤、増粘剤、レベリン
グ剤、チクソトロピー性付与剤、構造粘性付与剤等の適
宜な添加剤を必要に応じて適量添加することができる。
【0033】なお、この抵抗調整層4は、上述のよう
に、水系樹脂を用いて形成することが好ましいが、この
水系樹脂以外の樹脂を含有していても差し支えく、また
必要に応じてこの抵抗調整層4を複数層形成することも
できる。更に、この抵抗調整層4の厚さは、特に制限さ
れるものではないが、通常50〜300μm、特に80
〜180μm程度とすることが好ましく、50μm未満
であると、十分な抵抗値の調整、表面粗度の調整効果が
得られない場合があり、一方180μmを超えると、相
対的に弾性層の厚みが薄くなってローラ硬度が高くなっ
たり、コスト高となる場合がある。
【0034】上記表面層3及び上記抵抗調整層4の形成
方法は、特に制限はなく、公知のディピング法、スプレ
ー法、押出成形法などを採用することができるが、通
常、各成分を溶剤に溶解又は分散した塗料を調製してデ
ィピング法により塗膜を形成する方法が好ましく用いら
れる。
【0035】本発明の帯電部材は、特に制限されるもの
ではないが、上記表面層3の表面、即ち帯電部材の表面
が適度な粗さに調整されていることが好ましく、具体的
にはJIS B 0601に規定の十点平均粗さRz
で、2.5μm以上、より具体的には2.5〜10μ
m、特に好ましくは3〜6μmとすることがよい。この
場合、表面層3に添加分散される上記粉体の粒子径及び
その添加量を適宜調整することにより、このような表面
粗さを達成することができる。なお、表面層3の表面粗
さ、即ち帯電部材の表面粗さRzが2.5μm未満であ
ると、均一な帯電性を達成することができず、特に直流
電圧のみの印加において画像ムラが生じて本発明の目的
を十分に達成し得ない場合があり、一方10μmを超え
ると逆に放電ムラを引き起こし、画像ムラを生じる場合
がある。
【0036】本発明の帯電部材は、電子写真装置におけ
る感光ドラム等の被帯電体に当接した状態に配設され、
被帯電体と本発明帯電部材との間に電圧を印加すること
により、被帯電体を帯電させるものであるが、この場
合、帯電部材と被帯電体との間に印加する電圧は、直流
電圧であっても交流電圧であっても、更には直流電圧に
交流電圧を重畳した電圧であってもよいが、本発明の帯
電部材は、特に直流電圧のみを印加して帯電操作を行う
場合に好ましく用いられ、このように直流電圧のみの印
加によって帯電操作を行う場合でも、帯電ムラを生じる
ことなく感光ドラム等の被帯電体を均一かつ良好に帯電
させることができ、良好な画像を確実かつ安定時に再現
することができるものである。
【0037】本発明帯電部材を用いた帯電装置について
は、例えば、図2に示したように、本発明の帯電部材5
を感光ドラム等の被帯電体6に所定の圧力で当接させ、
電圧印加手段7から被帯電体5との間に直流電圧を印加
するように構成した帯電装置を例示することができる
が、これに限定されるものではなく、被帯電体6、帯電
部材5の形態や電圧印加手段7による電圧印加方式等は
適宜変更して差し支えない。
【0038】
【発明の効果】本発明の帯電部材は、交流電圧を重畳す
ることなく、直流電圧のみの印加により帯電操作を行う
場合でも、帯電ムラを生じることなく感光体等の被帯電
体を均一かつ良好に帯電させることができるものであ
る。従って、本発明の帯電部材を用いた帯電装置によれ
ば、直流電圧のみを印加して良好な帯電を行うことがで
きるものである。
【0039】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明をより具体的に
説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものでは
ない。
【0040】金属性シャフト1の外周に、ポリエステル
系ポリオール及びイソシアネートにカーボンを添加して
調製した密度0.55g/cm3のポリウレタンフォー
ムを成形して、厚さ3mmの弾性層(104Ω・cm)
を形成し、これを下記組成の塗料溶液中にディップして
乾燥することにより、上記弾性層上に厚さ120μmの
抵抗調整層(106Ω・cm)を形成した。塗料溶液(抵抗調整層用) 水分散ウレタン樹脂100重量部に過塩素酸ナトリウム
1重量部を添加し、固形分が50%となるように調製し
た塗料溶液を用いた。
【0041】更に、表面層用の基材樹脂としてテトラフ
ルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル
共重合体を100重量部、導電剤としてカーボンを30
重量部、及び下記表1に示した粉体を同表に示した割合
で混合し、メチルエチルケトン溶媒に基材樹脂濃度10
%となるように溶解分散した塗料溶液(表面層形成用)
を用いてディッピング法により厚さ5μmの表面層(1
7Ω・cm)を形成し、図1(B)に示された構造のロ
ーラ状帯電部材を得た。
【0042】得られた、各帯電部材につき、JIS十点
平均粗さRzを測定すると共に、下記方法に従って、帯
電性能を評価した。結果を表1に示す。帯電性能試験(画像出し試験) 実際にレーザービームプリンターに装着し、高温高湿下
(45℃、90%RH)及び低温低湿下(15℃、10
%RH)で画像評価を行い、初期画像と10000枚印
刷後の画像を調べ、画像ムラの有無を評価した。
【0043】
【表1】 *1:日本シリカ社製「SS100」 *2:日本アエロジル社製「R972」 *3:エレメンティス社製「SL3505」 *4:実質上、許容し得る程度の画像ムラ
【0044】表1に示されているように、表面層に所定
の粉体を添加分散した本発明にかかる帯電部材(実施例
1〜5)は、直流電圧のみの印加により、良好な帯電操
作を行うことができ、良好な画像を確実に得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる帯電部材を例示する概略断面図
である。
【図2】本発明帯電装置の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 シャフト 2 弾性層 3 表面層 4 抵抗調整層 5 帯電ローラ(帯電部材) 6 感光ドラム(被帯電体) 7 電圧印加手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被帯電体に当接させ、この被帯電体との
    間に電圧を印加することにより、被帯電体を帯電させる
    帯電部材において、少なくとも上記被帯電体と接触する
    部材表面が、平均粒子径1μm以上の粉体を含有する樹
    脂組成物からなる表面層で形成されていることを特徴と
    する帯電部材。
  2. 【請求項2】 上記表面層を形成する樹脂組成物が、上
    記粉体として、ポリエチレン粉末、ポリプロピレン粉
    体、又はこれらの混合粉末、或いはこれらのいずれか一
    方又は両方とポリテトラフルオロエチレンとの混合粉体
    を含有する請求項1記載の帯電部材。
  3. 【請求項3】 上記粉体の平均粒子径が1〜10μmで
    ある請求項1又は2記載の帯電部材。
  4. 【請求項4】 上記粉体の含有量が、上記樹脂組成物を
    構成する基材樹脂100重量部に対して、10〜50重
    量部である請求項1〜3のいずれか1項に記載の帯電部
    材。
  5. 【請求項5】 上記表面層を形成した部材の表面粗さ
    が、JIS B 0601に規定の十点平均粗さRzで
    2.5μm以上である請求項1〜4のいずれか1項に記
    載の帯電部材。
  6. 【請求項6】 被帯電体に当接し、該被帯電体を帯電さ
    せる帯電部材と、被帯電体と帯電部材との間に直流電圧
    のみを印加する電圧印加手段とを具備してなる帯電装置
    において、上記帯電部材として請求項1〜5のいずれか
    1項に記載の帯電部材を用いたことを特徴とする帯電装
    置。
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