JP2003202694A - 電子写真用転写紙およびその製造方法 - Google Patents

電子写真用転写紙およびその製造方法

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JP2003202694A
JP2003202694A JP2002304216A JP2002304216A JP2003202694A JP 2003202694 A JP2003202694 A JP 2003202694A JP 2002304216 A JP2002304216 A JP 2002304216A JP 2002304216 A JP2002304216 A JP 2002304216A JP 2003202694 A JP2003202694 A JP 2003202694A
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基博 小倉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通紙搬送性および画質に優れ、ブリスターを
防止できる電子写真用転写紙を得る。 【解決手段】 基材の両面に塗工層を有する電子写真用
転写紙において、少なくとも一方の面に、版目のある第
一の塗工層と、該第一の塗工層に重ねて設けられた、該
第一の塗工層の版目とは異なる版目のある第二の塗工層
とを有し、かつ、電子写真用転写紙全体の坪量が60〜
130g/m2である。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は電子写真装置、静電
記録装置等に使用される両面に塗工層を設けている電子
写真用転写材において、通紙搬送性を確保し、電子写真
における高画質を提供する電子写真用転写紙に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、電子写真方式におけるカラー記録
装置においてはデジタル化が進み、高画質化が図られて
いる。これに伴い、オンデマンドの出版物の分野ではよ
り手軽に小部数を出版するために、カラー複写機やカラ
ープリンターを使用することが多くなってきている。ま
た、この印刷物も複写機やプリンターなどで製作される
ようになってきている。 【0003】一般的に印刷に用いられるコート紙におい
ては通常、アート紙やコート紙と呼ばれ、高画質画像を
形成する場合に用いられてきた。また、電子写真方式に
おいても高画質を得るためにはコート紙は必須となって
きている。しかしこのようなコート紙を電子写真で用い
た場合、定着ローラーでの熱加圧によってブリスター
(ふくれ)を発生する場合があることが判明した。 【0004】このブリスターという現象は、通常印刷用
の塗工紙の透気度が小さいために、紙中の水蒸気が加熱
膨張するときに、紙層がはがれることによって起こるも
のである。それについては、特許文献1で、平均粒径が
1.5μm以下の吸油度の大きな顔料を接着剤中に含む
塗料を原紙の両面に塗布し塗工層を形成した後、平滑化
処理を施し、前記塗工層の表面の中心線平均粗さを2.
0μm以下、かつ透気度を4000秒以下に調整したこ
とを特徴とする乾式電子写真用転写紙を提案している
が、通常のコート紙の場合、透気度は6000秒ぐらい
になり、このような通常のコート紙については適用でき
ない。 【0005】また、コート紙の特有の問題で、表面の平
滑性を出すために、通常、紙への塗工層形成時の最終段
階において、カレンダーといわれる平滑化処理を施す。
しかし、この平滑化処理においては、紙の腰が弱くなる
という問題がおこり、そのため、坪量を上げる必要性が
でてきて、坪量60〜130g/m2の紙を電子写真用
に好適に用いることができなかった。それに対して、塗
工層形成時にあまり圧をかけない方法をとることも検討
され、実際に、印刷機などを用いて腰をおとさずに塗工
層がつくられることもある。しかし、このような印刷機
での塗工を用いた場合、版目の都合で表面の平滑性がで
ず、むしろ表面をならすために、圧力をかけなければな
らない。 【0006】 【特許文献1】特公平5−82940号公報 【0007】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記問
題点を解決した電子写真用転写紙、特にカラー電子写真
に好適な電子写真用転写紙を提供することにある。 【0008】つまり、本発明は電子写真装置、静電記録
装置等に使用される電子写真用転写材において、通紙搬
送性を確保し、さらに高画質を得るための表面の平滑性
を得ることである。 【0009】また、第ニの目的としては、塗工方法を工
夫することで上記問題点のブリスターまで防げる転写紙
を提供することである。 【0010】 【発明を解決するための手段】本願発明は以下の態様を
含む。 【0011】(1) 基材の両面に塗工層を有する電子
写真用転写紙において、少なくとも一方の面に、版目の
ある第一の塗工層と、該第一の塗工層に重ねて設けられ
た、該第一の塗工層の版目とは異なる版目のある第二の
塗工層とを有し、かつ、電子写真用転写紙全体の坪量が
60〜130g/m2であることを特徴とする電子写真
用転写紙。 【0012】(2) 少なくとも一つの塗工層が、塗料
用樹脂を含む(1)記載の電子写真用転写紙。 【0013】(3) 少なくとも一つの塗工層が、顔料
とバインダーを主成分とする(1)記載の電子写真用転
写紙。 【0014】(4) 少なくとも一方の面の塗工層の総
塗工量が1〜20g/m2である(1)〜(3)のいず
れか記載の電子写真用転写紙。 【0015】(5) 少なくとも一方の面の表面粗さ
が、算術平均粗さとして1.5μm以下である(1)〜
(4)のいずれか記載の電子写真用転写紙。 【0016】(6) 基材の両面に存在する全ての塗工
層のそれぞれが、塗工圧2.9MPa以下で塗工されて
なる(1)〜(5)のいずれか記載の電子写真用転写
紙。 【0017】(7) 基材の両面に塗工層を有する電子
写真用転写紙の製造方法において、少なくとも一方の面
に、版目のある第一の塗工層を塗工する第一塗工工程、
該第一塗工工程で形成された第一の塗工層を乾燥させる
工程、および、該乾燥された第一の塗工層上に重ねて、
前記版目とは異なる版目のある第二の塗工層を塗工する
第二塗工工程を有し、かつ、電子写真用転写紙全体の坪
量を60〜130g/m2とすることを特徴とする電子
写真用転写紙の製造方法。 【0018】本発明によれば、基材の少なくとも一方の
面に形成される第一の塗工層と第二の塗工層の版目が異
なるため、平滑な塗工層が得られ、坪量60〜130g
/m 2で通紙搬送性の良い電子写真用転写紙を提供する
ことができるものである。 【0019】また本発明による電子写真転写紙の製造方
法によれば、第一塗工層の乾燥工程において、基材中の
水分が第一塗工層の凹部(版目の凹部)から効率よく放
出されて、電子写真転写紙として利用されたときの画像
定着時のブリスターの発生の問題を解決できるものであ
る。 【0020】 【発明の実施の形態】本発明による転写紙の少なくとも
一方の面に設けられている第一および第二塗工層の版目
は異なるため、第一塗工層の塗布されたインクの凹凸パ
ターンと第二塗工層のインクの凹凸パターンとは完全に
は重ならない。その結果、第一および第二塗工層の積層
の凹凸も低く抑えられる。この点から、第一塗工層のイ
ンクの凹凸パターンの凹部に第二塗工層のインクの凹凸
パターンの凸部が積層されるように第一および第二塗工
層の版目を異ならせることが好適である。 【0021】以下に本発明の実施例を図面を用いて説明
する。 【0022】本発明の転写紙は、基材の両面に塗工層を
有する。そして、少なくとも一方の面に、版目のある第
一の塗工層と、該第一の塗工層の版目とは異なる版目の
ある第二の塗工層とが重ねて形成される。 【0023】図1は本発明の転写紙の例を模式的に示し
た図であるが、ここでは転写面側塗工層2が、上記第一
および第二の塗工層が重ねて形成されたものとなってい
る。裏面側塗工層3としては、1層以上の塗工層があれ
ばよい。以下、上記構成を例に本発明を説明するが、上
記特定の二層構造を有する面と、転写面(画像を形成す
る面)とが一致する必要は無い。つまり、転写紙である
以上少なくとも一方の面が転写面であるが、転写面であ
るかどうかとは独立して、少なくとも一方の面を上記特
定の二層構造とすることができる。転写面としては、転
写紙として適当な平滑さを備えていれば良い。 【0024】本発明の転写紙は、坪量が60〜130g
/m2である。60g/m2より低いとこしが弱すぎて通
紙ができない。また、130g/m2より大きいと平滑
化処理しても紙のこしが強すぎて通紙が困難となる。 【0025】基材1としては、酸性または中性の上質
紙、中性紙、更紙、再生紙等、転写紙の基材として一般
的に用いられる紙を用いればよい。但し体積固有抵抗と
しては、体積抵抗として1×109Ωcm以上であるも
のが好ましく、導電剤などの低抵抗処理剤を用いてない
紙が好ましい。 【0026】基材の坪量としては、好ましくは50〜1
28g/m2であればよい。 【0027】第一の塗工層および第二の塗工層は、顔料
とバインダーとを含むものとすることができ、さらにト
ナーとの定着性を向上させ、より定着後の高画質を狙う
意味での接着剤を含むものとすることができる。これら
の塗工に際しては、上記成分に必要に応じて溶剤を加え
た塗工液(以下、場合により「インク」と称す。)を用
いることができる。 【0028】顔料としては、一般的な顔料、例えば重質
炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、二酸化チタン、
水酸化アルミニウム、サチンホワイト、タルク、硫酸カ
ルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウ
ム、炭酸マグネシウム、非晶質シリカ、コロイダルシリ
カ、ホワイトカーボン、カオリン、焼成カオリン、デラ
ミネートカオリン、アルミノ珪酸塩、セリサイト、ベン
トナイト等の鉱物質顔料や、ポリスチレン樹脂微粒子、
尿素ホルムアルデヒド樹脂微粒子、微小中空粒子やその
他有機系顔料などを単独もしくは複数種組み合わせて用
いることができる。 【0029】バインダーとしては、塗工用の一般的な接
着剤で基材や顔料等の添加物との接着力が強い水溶性接
着剤、またはエマルジョン、ラテックス等を単独で、ま
たは2種類以上組み合わせて使用できる。例えば、ポリ
ビニールアルコール、変性ポリビニールアルコール、澱
粉類、ゼラチン、カゼイン、メチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、アクリル酸アミド−アクリル酸
エステル共重合体、アクリル酸アミド−アクリル樹脂−
メタクリル酸3元共重合体、スチレン−アクリル樹脂、
イソブチレン−無水マレイン酸樹脂、カルボキシメチル
セルロース等の水溶性樹脂やアクリル系エマルジョン、
酢ビ系エマルジョン、塩化ビニリデンエマルジョン、ポ
リエステル系エマルジョン、塩化ビニリデンエマルジョ
ン、ポリエステル系エマルジョン、スチレン−ブタジエ
ンラテックス、アクリロ二トリル−ブタジエンラテック
ス、アクリル二トリル−ブタジエンラテックス等を使用
することができる。 【0030】また、トナーとの定着性を向上させ、より
定着後の高画質を狙う意味での接着剤としては塗料用樹
脂、すなわち、油性、および水性系で塗料などに用いら
れる、アクリル樹脂、アクリル樹脂、アルキド樹脂、フ
ッ素樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂またはウレタ
ン樹脂、ポリウレタン樹脂などが挙げられるが、これに
限定されるものではない。 【0031】前記第一および第二の塗工層以外に転写紙
が有することのできる塗工層についても、上記顔料とバ
インダーとを含むものとすることができ、さらにトナー
との定着性を向上のための上記接着剤を含むものとする
ことができるが、これに限られるものではない。 【0032】また、前記第一および第二の塗工層は、同
じ塗工液によって形成する等して同じ組成にすることが
好ましい。さらに、転写紙が有する他の塗工層もこれら
と同じ組成にすることがより好ましい。塗工層の乾燥時
の収縮率を両面同じにすることができ、カールを防止す
ることが容易にできるからである。最終的に表面を平滑
化するためには樹脂材料として馴染みやすい材料が好ま
しい。 【0033】前記第一および第二の塗工層を形成する塗
工方法に関していえば、版目がある塗工方式を用いる。
以下、図3を用いて転写紙の製造方法の一形態につき説
明する。 【0034】まず、図3(a)に示すように、基材1の
一方の面(同図中、下側の面)に塗工層を設ける。な
お、ここではこの面と反対側の面(同図中、上側の面)
を転写面とすることとし、ここで形成した塗工層は裏面
側塗工層3と呼ぶ。裏面側塗工層を形成するに際して
は、裏面側から塗工を行うことができる。この場合の塗
工としては通常のコーターを用いてもよい。例えば、ブ
レード塗工、エアナイフ塗工ロール塗工、カーテン塗工
など、あるいは次に述べる転写面側と同様の塗工方法を
用いてもかまわない。 【0035】次に図3(a)に示すように、第一の塗工
版311の版目301上に形成されたインクI1が、転
写材の基材1の前記一方の面とは反対側の面に塗工さ
れ、第一の塗工層が形成される。このとき、第一の塗工
層は版目が有する、すなわち、隙間を有するため、基材
が露出している。 【0036】次に第一の塗工層を乾燥させる。図3
(b)に示すように、乾燥工程が入るため、基材内に含
まれている水分Mは塗工物の隙間から外部に放出され
る。 【0037】そこで、すぐさま、図3(c)に示すよう
に、前記版目301とは異なる版目302を有する第二
の塗工版312を用いてインクI2を塗工する。このと
き、第二の塗工層は、前記版目(隙間)を埋め、基材の
露出部分が覆われる。 【0038】この後、第二の塗工層を乾燥させれば、図
3(d)のように表面の平滑性が保たれ、しかも基材内
部の水分がなくなり、ブリスターを防ぐことができる。
版目を形成できる塗工機としては、グラビア印刷法、ス
クリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコ
ーティングなど、枚葉印刷、オフセット印刷一般的な印
刷法を適用し、表面のスムージングを自然にできるもの
が好ましい。 【0039】第一の塗工層の乾燥は基材の水分量が2質
量%(基材全体の質量に対する基材に含まれる水分の質
量の割合)以下になるまで行い、この水分量が2質量%
以下にあるうちに第二の塗工層を塗工することが、ブリ
スター防止の観点から好ましい。 【0040】転写面側塗工層2の塗工量としては、転写
面に存在する全ての塗工層の合計値として、1〜20g
/m2が好ましい。1g/m2を下回ると、高画質な画像
を形成することが難しくなる傾向があるという点で不利
であり、20g/m2より大きいと、反対面の塗工量で
バランスをとって高画質を狙うにはこしが強くなってし
まい、電子写真装置内の搬送性が悪くなる傾向があると
いう点で不利である。例えば、それぞれの側の塗工量と
して20gを超えて塗工した場合、両面で考えると40
gを超え、最大130gの坪量の紙を作ろうとした場
合、基材は90g未満となる。この転写紙を平滑化処理
(紙のこしをおとすような処理)なしで作り上げてしま
うと逆にこしが強くなり、通紙搬送性に不具合を生じる
傾向があるという点で不利である。 【0041】裏面側塗工層3の塗工量についても、裏面
に存在する全ての塗工層の合計値として、1〜20g/
2が好ましい。さらに、一方の面の総塗工量と他方の
面の総塗工量が同じであることが、カール防止の観点か
ら好ましい。 【0042】版目のある塗工を行うと表面の平滑性が保
てなくなる可能性があるが、本発明では上記のように、
2つの版目を組み合わせることによりこの懸念を解消
し、高画質を得ることのできる転写紙を実現している。 【0043】表面粗さが算術平均粗さ(JIS−B−0
601)として1.5μm以下である面は、この面に高
画質な画像を形成することができ、好ましい。 【0044】本発明においては、塗工層形成後にカレン
ダー処理を必要とせずとも優れた転写紙を得ることがで
き、また、紙の腰が弱くなるのを防止するという観点か
らは、全ての塗工層についてカレンダー処理などの加圧
処理がなされていないことが好ましい。 【0045】基材の両面に存在する全ての塗工層のそれ
ぞれが塗工圧2.9MPa以下で塗工されてなることが
好ましい。塗工圧がこの値より大きくなるとカレンダー
処理をかけたものと同等とみなせるような状態となるた
め、上記同様、紙の腰が弱くなるのを防止するという観
点から塗工圧は2.9MPa以下が好ましいのである。 【0046】本発明の転写紙を用いて好適に画像を形成
することのできる多重転写系の電子写真装置につき、そ
の1例を図2に示す。この装置は感光ドラム211の周
辺に画像形成順に従って脱着可能なイエロー現像器21
2、マゼンタ現像器213、シアン現像器214、ブラ
ック現像器215を持ち、転写材をその周面に巻き付け
感光ドラムからトナー像を順次静電転写するための回転
可能な転写ドラム207、及び潜像形成に必要な帯電器
219、像露光系E等を有している。この電子写真装置
200において、フルカラー画像を形成する場合、給紙
用トレイ202等から引き出された転写材Pを、給紙用
ローラー205等により矢印の方向へ取り出し、搬送ロ
ーラー220、221、222、223によって転写ド
ラム207に搬送し、この転写ドラム207へ吸着ブラ
シ208によって静電吸着によって巻き付ける。そし
て、この転写ドラム207上の転写材Pに感光ドラム2
11よりその画像形成手順に従って多数色のトナー像転
写を順次行う。この時の転写は、転写ブラシ216で行
われる。すなわちPVDF(ポリフッ化ビニリデン)等
の誘電体シートからなる転写ドラム207の内側から転
写ブラシ216にトナーの帯電特性とは逆極性の電荷を
前記転写ドラム207の裏面に与え、この付与電荷によ
って発生する電界で誘電体シート上の転写材表面にトナ
ーを引き付け転写を行う。この転写をマゼンタ(M)、
シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色
トナーについて多数繰り返すことで転写材上にM、C、
Y、Kの各色画像が形成され、この転写材を熱定着器2
18に通過させることで各色トナーを溶かし混色させフ
ルカラー画像を得る。 【0047】転写材搬送系は、前記装置本体200の下
側にある転写材給紙用トレイ201、202及び203
と、マルチの給紙トレイ209、そのトレイ201、2
02及び203の略直上部に配設された給紙用ローラー
204、205、206および210と、これらの給紙
用ローラー204、205及び206に近接して配設さ
れる搬送用ローラー220、221、222及び223
と、外周面近傍に回転方向上流から転写ローラー22
4、分離帯電器217及び除電帯電器225が配設され
ていると共に内周側に吸着ブラシ208、転写ブラシ2
16及び除電ブラシ226が配設されている図2矢印方
向に回転自在な転写ドラム207と、その転写ドラムの
近傍にある分離爪227と、さらにその分離爪227に
近接して設けられている搬送ベルト手段228と、この
搬送ベルト手段の搬送方向終端側に近接して配設され、
装置本体200の外へと延在して装置本体200に対し
て着脱自在な排出トレイ229に近接している熱定着器
218からなる。 【0048】熱定着器218は、内部にヒーターを有す
る定着ローラー230と、定着ローラーに対向する加圧
ローラー231と、定着ローラーにシリコンオイル等の
離型剤を塗布する離型剤塗布装置232と、定着ローラ
ーへのクリーニング手段233を備えている。 【0049】また両面コピー時には図2のDの方向へ紙
が搬送され反転パス260の点で折り返され、両面ユニ
ット261に搬送される。そして、前記給紙ローラーと
同様な給紙ローラー263で給紙され前記画像形成方法
と同様に裏面に画像が形成される。 【0050】 【実施例】以下、実施例及び比較例に従って本発明を更
に具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるも
のではない。 【0051】〔実施例1〕L.B.K.P(広葉樹パル
プ)に乾燥質量基準で6質量%の酸化チタン、6質量%
のカオリン、0.5質量%の硫酸バンド、0.3%のロ
ジンサイズ剤、3.2質量%の水溶性バインダーを混合
し、水を用いて調整したパルプ懸濁液を用いて長網抄紙
機で抄紙し、乾燥し、抄紙後水分が5%になるように調
整した上質紙を得た。 【0052】塗料用のアクリル樹脂150質量部に白色
顔料(炭酸カルシウム)2質量部を混入し、トルエンで
希釈した塗工液を用い、グラビアコーターにより上記上
質紙の片面に塗工を行い、裏面側塗工層を形成した。乾
燥後の塗工量は8g/m2とした。 【0053】この上質紙の上記塗工を行わなかった面
に、50μm径の円形凹部を表面に169個/mm2
するグラビア印刷機により、上記塗工液を4.2g/m
2(乾燥後塗工量)塗工し、100℃で2分乾燥して第
一の塗工層を形成したあと、すぐさま、第一塗工層の凹
凸パターンの凹部に第二塗工層の凸部が位置するよう
に、50μm径の円形凹部が169個/mm2表面に配
置されたグラビア印刷機によって上記塗工液を3.8g
/m2(乾燥後塗工量)塗工し、100℃で2分間乾燥
して第二の塗工層を形成し、第一の塗工層と第二の塗工
層からなる転写面側塗工層を得た。転写紙全体の坪量は
110g/m2であった。 【0054】このときの表面粗さは算術平均粗さ(R
a)で1.1μmでクラーク剛度はCD方向で17cm
あった。この転写紙をCD方向を基準にキヤノン株式会
社製のフルカラー複写機(商品名:CLC−800)に
通紙した。そのときの画像性、および、通紙搬送性(定
着性巻き付き)、および、ブリスターについて確認し
た。 【0055】この結果、表1に示したように画像性の高
いものが得られ、定着巻き付き及びブリスターは発生し
なかった。 【0056】なお、CD方向によるクラーク剛度とは、
JIS−P−8143A法により測定された値であり、
この値は次のようにして測定される。すなわち、短辺が
紙の抄紙方向と垂直方向(クロスディレクション)、長
辺が紙の抄紙方向になっている細長い一定の形状の試験
片の一端をつかんで上方に支持したとき、試験片の先端
のたれまがる方向が、つかみ線を軸として90°回転す
ると逆方向となるときのつかみ部から試験片の先端まで
の長さがこわさの値である。 【0057】〔実施例2〕転写面側塗工層の形成に際
し、グラビア印刷機に替えて75μm×75μmの正方
形の開口を80個/mm2有するシルクスクリーン印刷
機を用い、第一の塗工層の塗工量を2.5g/m2(乾
燥後塗工量)とし、版目の異なる第二の塗工層を、第一
塗工層の凹凸パターンの凹部に第二塗工層の凸部が位置
するように、75μm×75μmの正方形の開口が80
個/mm2表面に配置されたシルクスクリーン印刷機に
よって形成した。第二塗工層の塗工量は3.5g/m2
(乾燥後塗工量)に変更した。これ以外は実施例1と同
様にして、全坪量108g/m 2の転写紙を製造した。 【0058】その転写紙のCD方向のクラーク剛度は1
6cmで、算術平均粗さ(Ra)は1.2μmとなっ
た。 【0059】この転写紙について実施例1と同様に評価
を行った結果、表1に示したように画像性の高いものが
得られ定着巻き付き及び振りスターは発生しなかった。 【0060】〔実施例3〕塗工液において、塗料用のア
クリル樹脂150質量部および白色顔料2質量部に替え
て、塗料用のウレタン樹脂150部および白色顔料10
部を用いた以外は実施例1と同様にして転写紙を製造し
た。その転写紙のCD方向のクラーク剛度は17.4c
mで算術平均粗さ(Ra)は1.25μmとなった。 【0061】この転写紙について実施例1と同様な評価
を行った。この結果、表1に示したように画像性の高い
ものが得られ定着巻き付き及びブリスターは発生しなか
った。 【0062】〔比較例1〕転写面側塗工層の形成に際
し、ロールコーターを用い、8g/m2(乾燥後塗工
量)の版目のない塗工層を一層のみ塗工し、カレンダー
処理をかけた以外は実施例1と同様にして、転写紙を製
造した。このときの紙のこし(CD方向のクラーク剛
度)は14.7cmで、算術平均粗さ(Ra)は0.5
μmとなった。 【0063】この転写紙について実施例1と同様な評価
を行った。画像は良かったが、定着巻き付き、およびブ
リスターが発生した。 【0064】〔比較例2〕グラビア印刷の版目を変更せ
ずに第二の塗工層を塗工する以外は実施例1と同様にし
て転写紙を製造した。そのときの転写紙のこし(CD方
向のクラーク剛度)は17cmで、算術平均粗さ(R
a)は2.5μmとなった。 【0065】この転写紙について実施例1と同様な評価
を行ったところ、定着巻き付き、ブリスターの発生はな
かったが、表面が凸凹していて、画像的にコート紙特有
の自然な感じがでず、見栄えの悪いものとなった。 【0066】〔比較例3〕実施例1において、坪量が低
めの上質紙を抄造し、裏面側塗工層も転写面側塗工層も
設けなかったこと以外は実施例1と同様にした。この場
合のCD方向のクラーク剛度は14cmで、算術平均粗
さ(Ra)1.7μmであった。ブリスターの発生はな
かったが、定着巻き付きが発生し、画像的にもコート紙
特有の良さがなかった。 【0067】 【表1】 【0068】 【発明の効果】本発明により、電子写真による画像形成
に際して、良好な通紙搬送性を確保し、特に画像定着時
のブリスターを防止するとともに、高画質を得ることの
できる電子写真用転写紙が提供される。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の電子写真用転写紙の構成例を模式的に
示す断面図。 【図2】本発明の転写紙を用いて好適に画像を形成する
ことのできる電子写真装置の構成例を示す模式図であ
る。 【図3】版目の違いによる塗工樹脂の乗り方を示す模式
図。 【符号の説明】 1 基材 2 転写面側塗工層 3 裏面側塗工層 301 第一の塗工版の版目 302 第二の塗工版の版目 311 第一の塗工版 312 第二の塗工版 I1 1層目のインク I2 2層目のインク M 紙の中に含まれる水分

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 基材の両面に塗工層を有する電子写真用
    転写紙において、少なくとも一方の面に、版目のある第
    一の塗工層と、該第一の塗工層に重ねて設けられた、該
    第一の塗工層の版目とは異なる版目のある第二の塗工層
    とを有し、かつ、電子写真用転写紙全体の坪量が60〜
    130g/m2であることを特徴とする電子写真用転写
    紙。
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