JP2003202279A - クリープ試験機 - Google Patents

クリープ試験機

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試験片に作用する引張力を調整して、真応力
を一定に維持しながらクリープ試験を実施できるクリー
プ試験機を開発すること。 【解決手段】 試験片2の断面形状を測定する形状セン
サ8と、試験片2に作用する引張力を調整可能な引張装
置6と、形状センサ8と引張装置6に接続する制御手段
11を有するクリープ試験機1により、形状センサ8か
らの情報を制御手段11に送った後、制御手段11の指
令で、引張装置6から発生する引張力を調整すること
で、試験片2に作用する真応力を常時一定に維持しなが
らクリープ試験が実施可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属や高分子材料
などのクリープ特性を測定するための、クリープ試験機
に関する。
【0002】
【従来の技術】金属や高分子材料は、工業製品の材料と
して幅広い分野で使用されており、これらの材料を使用
して装置を設計する場合は、あらかじめ許容応力など各
種の物性を把握する必要がある。これらの物性の一つに
「クリープ」が挙げられ、一般的に「材料に荷重が作用
している際に、時間とともにひずみが増加する現象」と
規定されている。高分子材料を使用する場合や、金属を
高温の中で使用する場合には、このクリープ特性を十分
に考慮して装置の設計を行う必要がある。
【0003】クリープについては、日本工業規格(以下
JISと記述する)の、JIS K7115:1999
やJIS Z2271:1999などに試験方法が規定
されており、言葉の定義や試験装置の概要や手順のほ
か、被測定物である試験片の形状などが記載されてい
る。しかし多様な材料が存在する上、温度などの環境要
因なども複雑に関連するため、詳細な試験方法を個別に
JISで規定するのは不可能で、記述内容は基礎的な要
件に過ぎない。そのため現実には、試験片に一定の荷重
を作用させて、時間の経過に連れて増加する伸びだけで
クリープ特性を判断する場合も多い。また高分子材料メ
ーカーを始めとする当業者の間では、JISを基本とし
た上で、応力や時間や温度などに独自条件を加えてクリ
ープ試験を実施している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】金属は、古くから多く
の装置に使用され、軟鋼やアルミニウムなどの基本的な
材料は物性が広く知られているが、新開発の合金や高分
子材料は、あらかじめクリープなどの物性を調査する必
要がある。特にポリエチレンなどの高分子材料は炭素原
子と水素原子の重合体であり、処分の際に有害物質を生
成せず、軽量で耐久性があり経年劣化も少ないなど、工
業材料として多くの利点を持っている。しかし高分子材
料は、粘性や塑性や弾性などの作用により、クリープ特
性が非常に複雑で、現在でも挙動が十分には解明されて
おらず、研究機関などで鋭意調査が進められている。
【0005】JISに規定されているクリープ試験は、
前述のように基礎的な要件のみが規定されているに過ぎ
ないので、高分子材料などのクリープ特性は独自条件を
加えて試験が行われている。この独自条件は、当然なが
らメーカーや研究機関の間で異なるため、試験結果の互
換性が乏しく比較検討が不可能である。そのため複数の
材料を比較する場合は、条件を統一して都度試験を行う
必要がある。
【0006】試験片の形状はJISに規定されている
が、材料が自然のものだと規定の形状に加工するのが困
難な場合もあり、また入手できる材料が極めて少ない場
合も同様の問題が発生する。このような制約の多い材料
でも定量的なクリープ特性を把握できれば、一層の研究
促進が期待できる。
【0007】またクリープ試験は、時間の経過に伴い試
験片のひずみが増大して、試験片の形状が変化するが、
クリープ試験機はこの形状変化による影響を排除して、
常に理想的な試験を行えるよう対策を講じる必要があ
る。
【0008】本発明はこうした実情を基に開発されたも
ので、客観的で十分な互換性を持ち普遍性に優れた試験
結果を得ることのできる、クリープ試験機の提供を目的
としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】クリープ試験は通常、棒
形状や板形状に加工した試験片の両端を、つかみ具で固
定して、双方のつかみ具の間に一定の引張力を作用させ
る方式が広く採用されている。この場合、試験開始後の
ひずみ増加に伴い、引張力の作用する方向に対して垂直
方向の試験片の断面積は、次第に減少して行くため、実
際に試験片に作用している真応力は増大する。また高分
子材料のクリープ特性は、過去に受けた応力変化の履歴
に応じて、ひずみの成長傾向が変化する性質があるた
め、クリープ試験は応力を一定に維持したり、あるいは
応力の変化を克明に把握する必要がある。さらに試験片
が規定の形状に加工できない場合には、試験片の断面積
に応じて引張力を調整して応力を一定に維持し、形状に
依存しない測定を行う必要がある。
【0010】そこで本発明の請求項1記載の発明のよう
に、試験片の断面形状を測定する形状センサと、試験片
に作用する引張力を調整可能な引張装置と、形状センサ
からの断面形状情報に基づき試験片に作用する真応力を
常時一定に維持するために引張装置の引張力を調整する
制御手段と、を備えていることを特徴とするクリープ試
験機を使用すると、真応力を一定にする試験を始め、試
験片の形状変化も記録できるなど、多様な試験形態が実
施可能である。
【0011】一般のクリープ試験機は、試験片の両端を
支持するつかみ具があり、つかみ具は引張力を発生する
ための引張装置に接続され、この引張装置には引張力を
発生させるための動力源が組み込まれており、これには
電動機とネジ軸を組み合わせたもの、油圧シリンダなど
のほか、単純に重りを吊り下げる場合もある。本発明で
は試験片に作用する応力を一定にするため、引張力を自
在に調整する必要があり、電動機を使用する場合はトル
クを調整でき、回転も細かく制御できるパルスステッピ
ングモータや、サーボモータを使用する。なおこれらの
電動機は、回転を止めている際も一定のトルクを発生す
ることができる。電動機の発生するトルクは、付随する
コントローラで設定可能だが、ネジの効率などの影響を
排除するため、引張装置にひずみゲージなどを利用した
荷重センサを取り付け、実際の引張力を測定する必要が
ある。なお引張装置に油圧シリンダを使用する場合は、
油圧を調整して同様の機能を実現できるほか、大型のク
リープ試験機では、ACまたはDCモータに減速用の歯
車を組み込んだ、可変速ギヤードモータを使用する場合
もある。
【0012】試験片に作用する引張力は、前述の方法で
調整が可能であるが、真応力を一定に維持するため、試
験片の断面形状を測定する形状センサを装備して、常時
断面積を算出する必要がある。形状センサの方式は多様
であるが、試験片に接触させての測定は各種の悪影響を
与える恐れがあり、非接触で測定ができるレーザ光線を
利用したものが最も優れている。レーザ光線による形状
センサを、試験片の近辺に配置すると断面形状を把握で
き、例えば試験片の断面形状が真円の場合、形状センサ
を一組だけ配置して直径を測定して断面積の算出が可能
で、また断面形状が矩形の場合、90度の位相差で二組
の形状センサを配置して断面積の算出が可能である。
【0013】前述の試験片に作用する引張力を調整する
機構や、断面形状を測定する形状センサは、制御手段
(コンピュータ)に接続されている。試験片に作用させ
る応力など各種の条件を制御手段に記憶させた後に試験
を開始すると、まず試験片の近辺に配置された形状セン
サで断面形状を測定して、この測定値は制御手段に送ら
れて断面積が計算され、事前に設定された応力値をもと
に引張力を決定する。この後、荷重センサからの情報に
基づいて、引張装置が作動して所定の引張力を発生す
る。試験中は、試験片の断面形状を連続的に測定して、
この結果をもとに引張力を調整することで、常に真応力
を一定にした測定が可能である。
【0014】このクリープ試験機は、試験片の断面形状
を連続的に測定でき、引張力も自在に制御できる特徴を
活かして、真応力一定下の条件以外にも、従来の荷重を
一定にするクリープ試験に加え、一定真応力速度下での
伸びの測定も可能など、多様な試験が実施できる。また
試験片の伸びを測定する伸びセンサも併せて設置した上
で、この情報も制御手段に取り込み、ひずみの増加も一
括して測定することで応力−ひずみ特性を真応力下で評
価することも容易である。
【0015】試験片は試験の進行に伴い、ひずみが増加
して断面積が収縮するが、断面積が最も収縮するのは、
双方のつかみ具から最も距離の離れている試験片の中央
部である。また形状センサは、常に試験片の中央部に照
準を合わせるため、ひずみの増加による形状変化に追従
させる必要がある。そこで請求項2記載の発明のよう
に、形状センサは、その照準を常に試験片の中央部に一
致させる機能を装備している。
【0016】形状センサの照準を、常に試験片の中央部
に一致させる方法は多様で、特定のものに限定されるこ
とはない。その方法の一つとして、片方のつかみ具を固
定した上で、もう一方のつかみ具を引張装置で移動する
構造として、移動可能なつかみ具が実際に移動した距離
の半分だけ、形状センサを同期して移動させる機構を設
けて、常に照準を試験片の中央部に一致させることが考
えられる。形状センサを同期して移動させるため、棒状
のリンクを用意して、リンクの両端部近傍に支点ピンを
通すための穴を開けてから、四個のリンクと四個の支点
ピンを組み合わせて、変形可能なパンタグラフを製作す
る。この後、支点ピンのうち一個を、クリープ試験機の
フレームなどに取り付けして、この支点ピンの対向位置
にある支点ピンを引張装置に取り付ける。もし引張装置
が移動すると、これら二個の支点ピンの距離が変わり、
パンタグラフも変形して、中間にある残り二個の支点ピ
ンは引張装置の移動距離の半分だけ移動する。したがっ
て、形状センサを中間の支点ピンにアームなどで連結す
ると、試験片のひずみ増加に追従して、形状センサの照
準を試験片の中央部に合わせることが可能である。
【0017】他の方法として、両方のつかみ具を同一に
移動させることで、試験片の中央部を不動とするものも
可能である。この場合、形状センサを移動させる必要は
ないが、二つのつかみ具を同期させながら、逆方向に等
距離だけ移動できる機構が必要である。これを実現する
方法の一つに、引張装置に組み込まれた電動機の回転軸
に直結するネジ軸に、同一ピッチの右ネジと左ネジを加
工して、一方のつかみ具を右ネジで移動させて、もう一
方を左ネジで移動させるものが考えられる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のクリープ試験機
の装置構成を示す図である。クリープ試験機1は精度の
良い測定を行うため、剛性の高い強固なフレーム3を持
ち、試験片2は中央部の断面が絞られた所定の形状に加
工されている。なお試験片2の中央部の断面は円形であ
る。試験片2は両端をつかみ具4,5に支持され、下側
のつかみ具5はフレーム3に固定され、また上側のつか
み具4は引張装置6に連結している。なお引張装置6
は、モータ13とネジ軸14とプレート15とナット1
6とスライダ17とコントローラ12から構成されてい
る。モータ13には、トルクや回転数の調整が可能なパ
ルスステッピングモータが使用され、コントローラ12
を介して作動するほか、モータ13の回転軸にはネジ軸
14が直結され、プレート15は、スライダ17とガイ
ドレール18で垂直方向に移動可能で、プレート15に
埋め込まれているナット16には、ネジ軸14が通って
いる。
【0019】上側のつかみ具4と引張装置6の間には、
引張力を測定するため、ひずみゲージを使用した荷重セ
ンサ7が取り付けられている。また試験片2の中央部に
は一組の形状センサ8が配置されており、一方に組み込
まれた発光素子から放射されたレーザ光線を、もう一方
に組み込まれた受光素子(CCD)で受光して、レーザ
光線の透過状況から試験片2の断面形状を測定すること
ができる。さらに試験片2のひずみを算出するため、上
側のつかみ具4の移動量を測定する伸びセンサ9も装備
されている。
【0020】クリープ試験は、温度を一定に維持しなが
ら行われる場合が多く、また温度設定は、セ氏−100
度以下から+500度以上と、極めて範囲が広い。そこ
で試験片2は、脱着可能で耐熱性の極めて高い恒温槽2
6の内部に収容され、多様な温度条件で試験を行うこと
ができる。なお温度計や電気で発熱するセラミック製ヒ
ーターなどの熱源も、試験片2に隣接して恒温槽26の
内部に組み込まれている。さらに形状センサ8によるレ
ーザ光線を透過させるため、恒温槽26の側面には、石
英ガラス製の窓も装備されている。このほか試験片2か
らクリープ試験機1への熱伝導を防止するため、つかみ
具4,5には、冷却機能が装備されている。
【0021】試験片2に作用する引張力はモータ13に
より発生するが、モータ13はパルスステッピングモー
タであり、内部に組み込まれた多数の磁極により、微細
なステップ単位での回転移動が可能である。しかも静止
時は、外部から作用する力に対して静止しようとする反
力が発生する性質がある。したがってモータ13が静止
している場合、引張力は一定であるが、モータ13を回
転させると引張装置6が移動して引張力が変化する。な
おモータ13を作動させる場合は、外部からコントロー
ラ12に指令を送るだけでよい。
【0022】クリープ試験機1に設けられた荷重センサ
7と、形状センサ8と、伸びセンサ9で測定された情報
は、それぞれ変換器10に送られディジタル形式に変換
された後、制御手段11(コンピュータ)に送られる。
制御手段11は、各種の情報の記録などのほか、試験片
2に作用している真応力を一定に維持するための機能も
持っており、これを図2のブロック線図に示す。試験を
開始すると、まず形状センサ8で測定された試験片2断
面の直径から断面積を計算し、次に荷重センサ7で測定
された引張力を断面積で割り、真応力が計算される。一
方、試験片2に作用させるべき真応力の大きさは、試験
前にあらかじめ設定値として制御手段11に記憶されて
いる。制御手段11は真応力と設定値を比較して、誤差
が生じていれば次のように補正が行われる。
【0023】試験片2に作用している真応力が設定値よ
り小さい場合は、引張力を上げる方向にモータ13を1
ステップだけ回転移動するよう、制御手段11からコン
トローラ12に指令が送られる。この指令を送った後、
実際に引張力が上がり安定するまでには数秒を要するた
め、この間、制御手段11は次の段階に進まず待機状態
となる。一方、試験片2に作用している真応力が設定値
より大きい場合は、逆に引張力を下げる方向にモータ1
3を1ステップだけ回転移動させる。また真応力と設定
値が等しい、あるいは差が小さい場合は、現状の引張力
を維持すれば良いので、コントローラ12に新たな指令
は送られない。試験中は、これらの断面積の監視と引張
力の調整を連続的に行い、常に真応力一定の条件を維持
することが可能である。
【0024】真応力を一定にする手段は図2に限定され
るものではなく、例えば真応力と設定値の差に応じて、
モータ13を複数ステップ回転させることも可能で、ま
た単位時間当たりの真応力の変化量などの情報も利用す
ると、より短時間に真応力と設定値を一致させることが
できる。
【0025】図1の試験片2は、断面形状が円形であ
り、一組の形状センサ8で断面形状を測定できるが、断
面形状が矩形の場合には、図3に示すように長辺と短辺
の長さを個別に測定して、断面積を算出する必要があ
る。図の中心にブロック状の模様で示されているのが試
験片2の断面で、この周囲には二組の形状センサ8が9
0度の位相差で配置されている。AおよびBと書かれた
形状センサの発光素子から放射されたレーザ光線は、空
間中を直進し、やがて一部は試験片2に到達して反射や
吸収が発生するが、残りのレーザ光線はA’およびB’
と書かれたCCD製の受光素子で受光され、レーザ光線
の分布状況から試験片2の断面形状を把握することがで
きる。図中に斜線で示しているのはレーザ光線の軌跡
で、試験片2の背後には陰が形成されている。なおAの
組とBの組で相互に干渉などの影響を及ぼさないよう注
意が必要である。
【0026】試験片2はひずみの増加に伴い断面積は減
少するが、断面積の減少が最も大きいのは試験片2の中
央部である。したがって形状センサ8の照準は、常時こ
の位置に合わせる必要があり、これを実現する手段の一
例を図4と図5に示す。図4は、試験片2上側のつかみ
具4を可動としている点は図1と同じだが、フレーム3
の上部とプレート15の間に、四個のリンクと四個の支
点ピン21,22,23から構成されるパンタグラフ1
9が設けられている。パンタグラフ19は、自在に変形
可能であり、上側の支点ピン21はフレーム3に取り付
けされ、下側の支点ピン23はプレート15に取り付け
されている。また残り二個の支点ピン22には、アーム
20が取り付けられており、支点ピン22を中心に自由
に回転することができる。プレート15が移動すると、
支点ピン21と支点ピン23の距離も変化するため、パ
ンタグラフ19の形状も変化して、支点ピン22は、プ
レート15の半分の距離だけ移動する。したがって支点
ピン22に支持されているアーム20および形状センサ
8は、常時試験片2の中央部に照準を合わせることがで
きる。なお形状センサ8は支点ピン22で支持されるだ
けでは安定性が悪いので、実際には揺動を防止する対策
が必要である。
【0027】図5は、ひずみの増加で試験片2が変形し
た場合に、形状センサ8の照準を移動させる必要のない
手段を示しており、試験片2の両端を同期して反対方向
に同一距離だけ引張させ、試験片2の中央部の位置を不
動とするものある。つかみ具4,5は双方ともスライダ
17とガイドレール18で垂直方向に移動可能で、ネジ
軸14の上側には右ネジの加工を行った右ネジ部24、
下側には同様に左ネジ部25が加工され、各ネジ部2
4,25のピッチは同一である。ネジ軸14を回転させ
ると、二個のプレート15は、ナット16により逆方向
に同一の距離だけ移動するため、試験片2の中央部は不
動であり、形状センサ8を移動する必要がない。
【0028】
【発明の効果】請求項1記載の発明により、形状センサ
で試験片の断面積を常時監視を行いながら、試験片に作
用する引張力を調整することで、真応力を一定に維持し
ながらクリープ試験が実施できるため、あらゆる形状の
試験片に対して、互換性のある定量的な測定結果を集め
ることできる。また本発明では、試験片の断面積や引張
力などを連続的に記録することが可能であり、引張力を
緩和させた後の寸法の変化や、ポアソン比の連続的な変
化に加え、クリープコンプライアンスと呼ばれる特性値
や、ひずみ速度など、クリープ特性に関する多くの情報
を測定することが可能で、複雑な特性を持つ高分子材料
の研究にも威力を発揮しており、従来のクリープ試験と
は明らかに異なる結果が見いだされるなど、多くの新し
い成果が得られている。
【0029】請求項2記載の発明により、試験片の形状
変化に対応して、形状センサの照準を試験片の中央部に
合わせることで、より高精度に試験片の断面積の変化を
把握することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクリープ試験機の装置構造を示す図で
ある。
【図2】本発明のクリープ試験機において、試験片に作
用する真応力を常時一定に維持するための手段を示すブ
ロック線図であり、一点鎖線で囲まれた範囲が制御手段
の内部で行われている処理を示している。
【図3】本発明のクリープ試験機において、試験片の断
面が矩形である場合の形状センサの配置を示す図であ
り、図の中心にブロック状の模様で示されているのが試
験片の断面で、斜線で示されているのがレーザ光線の軌
跡である。
【図4】本発明のクリープ試験機で、パンタグラフを使
用して、形状センサの照準を試験片の中央部に一致させ
る方法の一例を示す図である。
【図5】本発明のクリープ試験機で、試験片の両端を同
期させながら逆方向に引張することで、試験片の中央部
を不動として、形状センサの位置を固定化する方法の一
例を示す図である。
【符号の説明】
1 クリープ試験機 2 試験片 3 フレーム 4 つかみ具(上側) 5 つかみ具(下側) 6 引張装置 7 荷重センサ 8 形状センサ 9 伸びセンサ 10 変換器 11 制御手段(コンピュータ) 12 コントローラ 13 モータ 14 ネジ軸 15 プレート 16 ナット 17 スライダ 18 ガイドレール 19 パンタグラフ 20 アーム 21 支点ピン(上側) 22 支点ピン(中間) 23 支点ピン(下側) 24 右ネジ部 25 左ネジ部 26 恒温槽

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試験片(2)の断面形状を測定する形状
    センサ(8)と、試験片(2)に作用する引張力を調整
    可能な引張装置(6)と、形状センサ(8)からの断面
    形状情報に基づき試験片(2)に作用する真応力を常時
    一定に維持するために引張装置(6)の引張力を調整す
    る制御手段(11)と、を備えていることを特徴とする
    クリープ試験機。
  2. 【請求項2】 前記形状センサ(8)は、その照準を常
    に試験片(2)の中央部に一致させる機能を備えている
    ことを特徴とする請求項1記載のクリープ試験機。
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