JP2003202183A - 熱電モジュールを備えた断熱箱体 - Google Patents

熱電モジュールを備えた断熱箱体

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JP2003202183A
JP2003202183A JP2002003093A JP2002003093A JP2003202183A JP 2003202183 A JP2003202183 A JP 2003202183A JP 2002003093 A JP2002003093 A JP 2002003093A JP 2002003093 A JP2002003093 A JP 2002003093A JP 2003202183 A JP2003202183 A JP 2003202183A
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JP
Japan
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box
thermoelectric module
heat
outer box
heat insulating
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JP2002003093A
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Inventor
Mitsunori Taniguchi
光▲のり▼ 谷口
Osao Kido
長生 木戸
Yoshihiro Ueda
啓裕 上田
Hideo Nishibatake
秀男 西畠
Takayuki Satouchi
孝行 里内
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Refrigeration Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱電モジュールを使用した冷温蔵庫を携帯性
に優れた小型軽量とするために、放熱フィンや強制冷却
ファンを使用せずに外箱を放熱板として熱交換する場
合、熱電モジュールの大きさと冷温蔵庫との大きさの関
係や、必要とする放熱板の大きさについては不明であっ
た。 【解決手段】 外箱の全体を放熱板として構成するとと
もに電源部も具備して小型軽量に構成し、熱電モジュー
ルと放熱板である外箱との大きさの関係を明らかにし
て、携帯しながらも保冷及び冷却を長時間にわたって行
える電子式冷温蔵庫を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱電モジュールを
使用し、携帯に適した冷蔵庫、温蔵庫、又は冷温蔵庫に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱電モジュールは、従来の冷媒と圧縮機
を利用した冷却装置に比べて大きな能力は確保できない
ものの、小型かつ軽量であり、この特徴を生かして携帯
性を考慮した冷温蔵庫が考案されている。
【0003】例えば、従来技術1として、ジュースなど
の清涼飲料水を保冷して携帯できる冷却用容器として、
特開昭61−127466号公報がある。
【0004】以下、図面を参照しながら上記従来の冷却
用容器を説明する。
【0005】図9は従来技術1の冷却用容器の縦断面
図、図10は蓋体を開いた状態の斜視図である。図9,
図10において、1は冷却用容器で縦に2つに分割した
円筒状態で構成され、分割された一方を蓋体2とし、他
方を容器本体3とする。蓋体2は蝶番4によって容器本
体3の一側部に開閉自在に取り付けられ、他側部の係止
具5と係止片6との係合によって閉じる。7は缶詰類を
入れる収容室で、仕切板8が設けられている。
【0006】容器本体3は内筒9,冷却筒10及び金属
製の外筒11とから構成され、内筒9と冷却筒10との
間には蓄冷材12が充填されている。冷却筒10と外筒
11との間には冷熱の放散を防ぐ断熱材13が充填され
るとともに、複数のペルチェ素子(熱電モジュール)1
4が配設され、各ペルチェ素子14はいずれも冷却面が
冷却筒10の外面に密着し、発熱面が外筒11の内面に
密着している。
【0007】容器本体3の端面には各ペルチェ素子14
に直流電流を供給するための雄コネクタ15が取り付け
られ、この雄コネクタ15より直流電流をペルチェ素子
14に供給し、ペルチェ素子14を作動させる。このと
き、ペルチェ素子14の冷却面に生じた冷熱は冷却筒1
0を経て蓄冷材12に送られ、内筒9内に収容した被冷
却物を冷却する一方、ペルチェ素子14の発熱面に生じ
た熱は外筒11外面より外気に放散されるものである。
【0008】また、従来技術2としては、飲料缶や果物
等の物品を冷却保存、或いは、缶飲料や弁当等の物品を
加温保存する携帯式冷暖房ボックスとして、特開平11
−351693号公報がある。
【0009】以下、図面を参照しながら上記従来の携帯
式冷暖房ボックスを説明する。
【0010】図11は、従来技術2の冷暖房ボックスの
断面図である。図11に示される冷暖房ボックス21
は、ペルチェ素子22を一対の温度板23,24で挟持
したペルチェユニット(熱電モジュール)25と、物品
26を収納する物品収納室27を形成するフレキシブル
な部材よりなる袋28と、袋28を収容する硬質の断熱
箱29とを備える。
【0011】断熱箱29は上端を開口し、かつ有底の箱
で、その上端開口に断熱構造の蓋30が開閉可能に設置
される。断熱箱29の底部中央にペルチェユニット25
を位置させ、一方の温度板23が物品収納室27の一部
を構成するように設置されると共に、温度板23に袋2
8が熱的に結合される。尚、他方の温度板24は断熱箱
29の下面に露呈させて設置されている。
【0012】ペルチェユニット25は直流電源(図示せ
ず)に電源スイッチ(図示せず),通電方向の切換スイ
ッチ(図示せず)を介して接続される。電源スイッチを
オンし、切換スイッチを冷房側(冷却側)に切り換える
と、ペルチェ素子22に特定方向の電流が流れ、一方の
温度板23が吸熱板となり、他方の温度板24が放熱板
となる。また、切換スイッチを暖房側(加熱側)に切り
換えると、ペルチェ素子22に特定方向とは逆の反対方
向の電流が流れ、一方の温度板23が放熱板となり、他
方の温度板24が吸熱板となるものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来技術1は、ペルチェ素子により蓄熱材を冷却して収納
物を冷却するもので、かつ電源は外部から得るものであ
る。すなわち、電源部を内蔵していないため、携帯時に
は蓄冷材だけによる冷却となり、保冷できる時間が限ら
れること、及び常温の品物を新たには充分冷却すること
ができない、という問題があった。
【0014】更に、缶詰類を収容するものとして円筒形
状のため容器の半分が蓋となって分離されてしまい、外
筒を放熱板とするにも全体の半分しか利用できない、と
いう問題があった。
【0015】また、従来技術2では、ペルチェユニット
の温度板が物品収納室を構成する断熱材の一部に嵌め込
まれるように具備するものであり、開示された技術では
十分な放熱が見込めない、という問題があった。
【0016】更に、いずれの従来技術においても、特に
小型化を図るために放熱や吸熱のための放熱フィンや強
制冷却ファンを配設せず、単に放熱板を具備することに
よりその役割を担っているが、その場合、放熱板により
自然冷却を行う上で必要となる放熱板の大きさが重要に
もかかわらず、熱電モジュールの大きさと冷温蔵庫の大
きさとの関係や、必要とする放熱板の大きさ、あるいは
熱電モジュールの駆動電圧の大きさ等については、何ら
開示されていなかった。
【0017】本発明は、これら従来の課題を解決するも
ので、外箱の全体を放熱板として構成するとともに電源
部も具備して小型軽量に構成し、熱電モジュールと放熱
板である外箱との大きさの関係等を明らかにして、携帯
しながらも保冷又は保温、及び冷却又は加温を長時間に
わたって行える熱電モジュールを備えた断熱箱体を提供
するものである。
【0018】なお、熱電素子(ペルチェ素子)と伝熱面
となる温度板とのユニットとしての呼称が、従来技術1
では「ペルチェ素子」、従来技術2では「ペルチェユニ
ット」であるが、本発明においては「熱電モジュール」
と称する。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の熱電モジュールを備えた断熱箱体は、外箱
と内箱とを熱電モジュールの伝熱面に熱的に密着して、
それぞれ放熱板又は吸熱板として構成するとともに、外
箱の外表面積を熱電モジュールの伝熱面面積の5.0倍
以上とするものである。
【0020】また、本体の放熱に見合った熱電モジュー
ルの使用方法として、熱電モジュールを構成するP型半
導体及びN型半導体の一対からなる熱電素子の一対当た
りに印加する直流電圧を60mV以下とするものであ
る。
【0021】また、熱電モジュールの性能を充分に発揮
させるため、収納部を本体部分で形成することにより、
本体を構成する外箱の外表面積をより大きくとれるよう
にして、蓋はほぼ平板状とするものである。
【0022】また、本体においてそれぞれ放熱板又は吸
熱板として構成する外箱と内箱との熱の伝達を防ぐた
め、外箱と内箱とを樹脂製のフレームを介して固定する
ものである。
【0023】また、内箱側の伝熱能力に比べて外箱側の
伝熱能力を向上して効率の良い熱収支のバランスをとる
ため、及び外殻強度を向上するため、外箱の板厚を内箱
の板厚よりも厚くするものである。
【0024】また、外箱に周囲物体が密着することによ
る放熱妨害又は吸熱妨害を防ぐため、外箱の少なくとも
熱電モジュールを具備した面に、外側方向に突起を設け
るものである。
【0025】また、断熱材を薄型化して外形寸法の縮小
又は内容積の拡大を図るとともに、庫内外温度差をより
大きく設定するため、外箱と内箱との空間部の断熱材を
真空断熱材とするものである。
【0026】また、内箱が汚れた場合に取り外して容易
に洗浄ができるようにするため、内箱が着脱できるもの
である。
【0027】また、熱電モジュールの特長を生かして冷
却用途及び加温用途ともに利用するため、熱電モジュー
ルの直流電源の極性を反転するものである。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。
【0029】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1による、熱電モジュールを備えた断熱箱体を示す電
子式冷温蔵庫の縦断面図である。
【0030】図1において、31は本体で32は蓋であ
る。33は外箱、34は内箱で、外箱33と内箱34は
熱伝導性の良い金属として熱伝導率Kが228W/mK
のアルミニウム合金を使用し、板厚は外箱33が3m
m、内箱34が2mmである。35はフレームであり、
外箱33と内箱34は上端をフレーム35により固定さ
れて本体31は二重壁の箱体を構成し、内部に物品の収
納部36を形成している。フレーム35は樹脂製であ
り、外箱33と内箱34とを熱的に導通しにくくしてい
る。
【0031】この二重壁の内部空間において、内箱34
の底面中央付近に熱電モジュール37を具備し、残りの
内箱34の周囲には断熱材38を配設する。熱電モジュ
ール37は外箱33と内箱34とにより挟持され、熱電
モジュール37の下側の伝熱面37aは外箱33に、上
側の伝熱面37bは内箱34にそれぞれ熱的に密着して
いる。
【0032】図2は本発明の実施の形態1による電子式
冷温蔵庫の熱電モジュール37の斜視図、図3は本発明
の実施の形態1による電子式冷温蔵庫の熱電モジュール
37の概略を示す縦断面図である。熱電モジュール37
の構成は、セラミック製で電気絶縁を兼ねた下側の伝熱
面37aと上側の伝熱面37bの間に、P型半導体及び
N型半導体の一対からなる熱電素子37cが計128対
直列に接続された発熱体が16列×8列に並んで挟持さ
れたもので、全体の大きさは縦Xが4cm、横Yが4c
m、厚さDが0.45cmである。なお、熱電モジュー
ル37の性能指数は0.0029[1/K]である。
【0033】また、蓋32は本体31の収容部36の内
容積をそれ以上に大きくしないようにほぼ平板状であ
り、樹脂製の内箱面32aを有する二重壁構造で、内部
空間には断熱材38aを密着して配設し、一側部を本体
31に蝶番(図示せず)にて開閉自在に固定されてい
る。
【0034】以上の構成で、外箱33の外表面積Wと、
熱電モジュール37に印加する直流電圧V、及び断熱材
38,38aの種類を変化させて、電子式冷温蔵庫を冷
却運転し、庫内外温度差ΔTを測定した結果を(表1)
に示す。測定は周囲温度25℃、風速0.1m/s以下
の環境で、平板上に置いて行った。
【0035】
【表1】
【0036】(表1)において、伝熱面面積Sは縦Xと
横Yの積である。単位熱通過量Rは、外箱外表面から内
箱内表面までの庫内外温度差ΔTが1K当たりの外表面
積Wを基準とした熱通過量である。
【0037】庫内外温度差ΔTについては直流電圧Vを
変化させて求めた極大値ΔTpを示し、更に極大値ΔT
pのときの直流電圧Vp及び熱電素子電圧Veleを示
す。
【0038】ここで庫内外温度差ΔTが直流電圧Vによ
り極大値ΔTpが存在する理由は、熱電モジュール37
の冷却能力は直流電圧Vの上昇と共に向上して庫内外温
度差ΔTも大きくなるが、庫内外温度差ΔTが極大値Δ
Tpを越えた範囲では、外箱33と内箱34の温度差が
大きくなるとともに放熱側から吸熱側に断熱材38等を
通して発生する熱漏洩も大きくなり、庫内外温度差ΔT
は小さくなってしまうためである。
【0039】図4は、外箱33の外表面積Wと熱電モジ
ュール37の伝熱面面積Sとの比率(外表面積W/伝熱
面面積S)と庫内外温度差ΔTの極大値ΔTpとの関係
を、(表1)の結果より近似して表した特性図で、熱伝
導率Kが異なる3種類の断熱材、すなわち、発泡ポリス
チレン(K=0.027W/mK)、真空断熱材A(K
=0.004W/mK)、及び真空断熱材B(K=0.
001W/mK)を使用した場合を示す。
【0040】これにより、庫内外温度差ΔTが5Kの時
の外箱33の外表面積Wと熱電モジュール37の伝熱面
面積Sとの比率(外表面積W/伝熱面面積S)を求める
と、発泡ポリスチレンでは21.3倍、真空断熱材Aで
は6.4倍、真空断熱材Bでは6.0倍となった。
【0041】3種類の断熱材の中で最も小さな比率とな
る真空断熱材Bの庫内外温度差ΔTの極大値ΔTpの特
性近似式を(数1)に示す。ここで、外表面積W/伝熱
面面積Sを5.0倍と設定すると、庫内温度差ΔTは
4.3Kとなる。
【0042】
【数1】
【0043】図5は、上記の結果から、外表面積W/伝
熱面面積Sと庫内外温度差ΔTが極大値ΔTpの時の熱
電素子37c一対当たりの直流電圧Veleとの関係を近
似して表した特性図で、上記と同じ3種類の断熱材を使
用した場合をそれぞれ示したものである。
【0044】すなわち、断熱材38,38aを真空断熱
材Bとして単位熱通過量Rが最も小さい場合を考える
と、外表面積Wが伝熱面面積Sの120倍の時には熱電
素子37c一対当たりの直流電圧Veleを57.6mV
で印加して駆動することができ、ほぼ庫内外温度差ΔT
の極大値ΔTpとなる25.0Kを得ることができる。
さらに直流電圧Veleを60mVまで印加して駆動する
とすれば、外表面積Wは伝熱面面積Sの160倍から1
70倍あればよい。
【0045】なお、庫内外温度差ΔTの極大値ΔTp
は、真空断熱材Bでは外表面積Wが伝熱面面積Sの10
0倍から130倍の間で得られるが、真空断熱材Aでは
90倍から120倍の間、発泡ポリスチレンでは30倍
から70倍の間で得ることができる。
【0046】更に、図5の特性図に庫内外温度差ΔTの
極大値ΔTpを求めたときの直流電圧Vを変化させた庫
内外温度差ΔTを加えた特性から、3種類の断熱材を使
用したそれぞれの仕様及びそれらを境界とする仕様の範
囲内において、熱電素子37c一対に印加される直流電
圧Veleの調整によって、極大値ΔTpを上限として庫
内外温度差ΔTを任意に設定することができる。
【0047】また、そのほかの断熱仕様及び熱電モジュ
ール仕様においても、単位熱通過量R、直流電圧Vel
e、及び庫内外温度差ΔTの組合せを任意に設定するこ
とができるものである。
【0048】また、熱電モジュール37を複数個使用す
る場合においても、伝熱面面積Sをそれらの和とするこ
とで、同様に考えることができる。
【0049】なお、(数1)は実験値に基づく近似式で
あり、実使用においては+10%程度の範囲まで同様の
作用効果を発揮できることが考えられる。
【0050】(実施の形態2)図6は、本発明の実施の
形態2による熱電モジュールを備えた断熱箱体を示す電
子式冷温蔵庫の蓋を開いた状態の斜視図、図7は電子式
冷温蔵庫の正面縦断面図である。
【0051】図6及び図7において、基本的な構成は図
1と同じである。ここで、本体31及び蓋32の断熱材
38,38aは、熱伝導率Kが0.027W/mKの発
泡ポリスチレンを密着して配設する。
【0052】フレーム35は外箱33と内箱34に爪に
よる嵌合で構成しており、内箱34はフレーム35とと
もに着脱可能であるとともに、蓋32の内箱面32aも
同様に着脱可能な構造で、これにより収納部36は汚れ
ても容易に洗浄することができ、常に清潔に保つことが
できるものである。
【0053】39は外箱33の底面に設けた突起で、本
体31の底面下に空間を形成して外箱33の放熱妨害又
は吸熱妨害を防ぐものである。
【0054】内箱34の横には電源部となる乾電池40
と電源スイッチ41と冷温切換スイッチ42とを具備
し、これらは電気回路として接続されて熱電モジュール
37を駆動する。43は外部電源口であり、ACアダプ
ター(図示せず)を接続することにより乾電池40に代
わり直流電源を供給する。
【0055】冷温切換スイッチ42は、構成された電気
回路において熱電モジュール37に印加される電圧の極
性を反転するものであり、熱電モジュール37は冷温切
換スイッチ42の設定にしたがって内箱34及び収納部
36の冷却又は加温を行う。
【0056】外箱の外表面積Wは771.5cm2で、
熱電モジュール37の大きさは縦4cm×横4cm×厚
さ0.45cm、伝熱面37a,37bの伝熱面面積S
はそれぞれ16cm2であり、外表面積W/伝熱面面積
Sは48.22となる。
【0057】熱電モジュール37に印加する直流電圧V
は3.65Vで、熱電素子37c一対当たりにかかる直
流電圧Veleは28.52mVとなる。
【0058】以上説明した構成において冷却運転を行っ
たところ、室温25℃において電子式冷温蔵庫の収納庫
36内の温度は18.8℃となった。すなわち、庫内外
温度差ΔTは6.2Kが得られた。
【0059】更に、上記構成で断熱材38,38aを真
空断熱材Aに置き換えた場合には、庫内外温度差ΔTは
18.85Kが得られた。
【0060】(実施の形態3)図8は、本発明の実施の
形態3による熱電モジュールを備えた断熱箱体を示す電
子式冷温蔵庫の蓋32を開いた状態の背面からの斜視図
である。
【0061】図8において、44は太陽電池で蓋32の
上面に設けている。この時、図7における乾電池40を
充電電池(図示せず)に置き換えたものとする。これに
より、太陽電池44の余分な電力を充電するとともに、
太陽電池44の発電が不足するときの補償ができ、より
長時間の動作が可能になる。
【0062】更に、39の突起部は外箱33の底面の角
部周囲に設けており、外箱33の底面、前後左右の側面
いずれに対しても突起を形成している。これにより、本
体31の底面だけでなく、側面も周囲の物体からの空間
を確保して外箱33の放熱及び吸熱妨害を防ぐことがで
きる。
【0063】なお、外箱33と内箱34の材料は、アル
ミニウム合金の他、銅やマグネシウム合金など熱伝導性
がよいものが適している。また、電源部は乾電池、充電
電池、及び太陽電池の他、ACアダプターによる外部電
源などでもよい。
【0064】また、熱電モジュールを備えた断熱箱体は
冷蔵専用、又は温蔵専用でもよく、その場合は冷温切換
スイッチ42はなくてもよい。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、外箱と内箱とを熱電モ
ジュールの伝熱面に熱的に密着して、それぞれ放熱板又
は吸熱板として構成するとともに、前記外箱の表面積を
熱電モジュールの伝熱面面積の5.0倍以上とすること
により、放熱フィンや強制冷却ファンを不要とする携帯
性に優れた小型の電子式冷温蔵庫を提供することができ
る。
【0066】また、熱電モジュールを構成するP型半導
体及びN型半導体の一対からなる熱電素子の一対当たり
に印加する直流電圧を60mV以下とすることにより、
熱電モジュールの必要以上の発熱を防止して、本体の放
熱に見合った効率がよい運転ができる。
【0067】また、本体を構成する外箱の表面積をより
大きくとって収納部を本体部分で形成し、蓋はほぼ平板
状とすることにより、熱電モジュールの性能を充分に発
揮させることができる。
【0068】また、外箱と内箱とが、少なくとも熱電モ
ジュールと樹脂製のフレームを介して固定されているこ
とにより、外箱と内箱により一つの箱体を構成する上
で、内外の熱の伝達、すなわち漏洩を防ぐことができ
る。
【0069】また、外箱の板厚を内箱の板厚よりも厚く
することにより、内箱側の能力に比べて外箱側の能力を
向上して効率の良い熱収支のバランスをとることができ
る。
【0070】また、外箱の、少なくとも熱電モジュール
が密着した面に外側方向に突起を設けることにより、放
熱又は吸熱面である外箱に周囲物体が密着することによ
る放熱妨害又は吸熱妨害を防ぐことができる。
【0071】また、外箱と内箱との空間部の断熱材を真
空断熱材とするものであり、断熱材を薄型化して外形寸
法の縮小又は内容積の拡大を図ることができるととも
に、庫内外温度差をより大きく設定することができる。
【0072】また、少なくとも蓋又は蓋の内箱面のうち
いずれかと、内箱が着脱できることにより、内箱や蓋の
内箱面が汚れた場合に、取り外して容易に洗浄をするこ
とができ、清潔に保つことができる。
【0073】また、熱電モジュールの直流電源の極性を
反転することにより、熱電モジュールの特長を生かして
冷却用途、加温用途ともに利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による電子式冷温蔵庫の
縦断面図
【図2】本発明の実施の形態1による電子式冷温蔵庫の
熱電モジュールの斜視図
【図3】本発明の実施の形態1による電子式冷温蔵庫の
熱電モジュールの縦断面図
【図4】本発明の実施の形態1による電子式冷温蔵庫の
外箱の外表面積/伝熱面面積と庫内外温度差の極大値と
の関係を示す特性図
【図5】本発明の実施の形態1による電子式冷温蔵庫の
外箱の外表面積/伝熱面面積と熱電素子一対当たりに印
加する直流電圧との関係を示す特性図
【図6】本発明の実施の形態2による電子式冷温蔵庫の
蓋を開いた状態の斜視図
【図7】本発明の実施の形態2による電子式冷温蔵庫の
正面縦断面図
【図8】本発明の実施の形態3による電子式冷温蔵庫の
蓋を開いた状態の背面からの斜視図
【図9】従来技術1の冷却用容器の縦断面図
【図10】従来技術1の冷却用容器の蓋体を開いた状態
の斜視図
【図11】従来技術2の冷暖房ボックスの断面図
【符号の説明】
32 蓋 33 外箱 34 内箱 35 フレーム 37 熱電モジュール 37a,37b 伝熱面 37c 熱電素子 38,38a 断熱材 39 突起
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F25B 21/02 F25B 21/02 R F25D 23/08 F25D 23/08 G (72)発明者 上田 啓裕 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内 (72)発明者 西畠 秀男 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内 (72)発明者 里内 孝行 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内 Fターム(参考) 3L102 JA08 KA03 LB01 LB29 LB31 LB37 LC01 LC40 LE04 MA08 MB22

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外箱と、内箱と、蓋と、熱電モジュール
    と、電源部と、断熱材とを備え、前記外箱及び前記内箱
    はそれぞれ金属製で、前記熱電モジュールと前記断熱材
    は前記外箱と前記内箱との空間部に配設され、前記熱電
    モジュールのふたつの伝熱面のうち、一方の伝熱面が前
    記外箱に、他方の伝熱面が前記内箱にそれぞれ熱的に密
    着され、前記外箱の表面積が前記熱電モジュールの伝熱
    面面積の5.0倍以上であることを特徴とする熱電モジ
    ュールを備えた断熱箱体。
  2. 【請求項2】 熱電モジュールを構成するP型半導体及
    びN型半導体の一対からなる熱電素子の一対当たりに印
    加する直流電圧が、60mV以下であることを特徴とす
    る請求項1記載の熱電モジュールを備えた断熱箱体。
  3. 【請求項3】 内箱を覆う蓋は、ほぼ平板状であること
    を特徴とする請求項1又は請求項2記載の熱電モジュー
    ルを備えた断熱箱体。
  4. 【請求項4】 外箱と内箱とが、少なくとも熱電モジュ
    ールと樹脂製のフレームとを介して固定されていること
    を特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項
    記載の熱電モジュールを備えた断熱箱体。
  5. 【請求項5】 外箱の板厚が内箱の板厚よりも厚いこと
    を特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一項
    記載の熱電モジュールを備えた断熱箱体。
  6. 【請求項6】 外箱の少なくとも熱電モジュールを具備
    した面に、外側方向に突起を設けたことを特徴とする請
    求項1から請求項5のうちいずれか一項記載の熱電モジ
    ュールを備えた断熱箱体。
  7. 【請求項7】 外箱と内箱との空間部の断熱材が、真空
    断熱材であることを特徴とする請求項1から請求項6の
    うちいずれか一項記載の熱電モジュールを備えた断熱箱
    体。
  8. 【請求項8】 内箱が着脱できることを特徴とする請求
    項1から請求項7のうちいずれか一項記載の熱電モジュ
    ールを備えた断熱箱体。
  9. 【請求項9】 熱電モジュールの直流電源の極性を反転
    できることを特徴とする請求項1から請求項8のうちい
    ずれか一項記載の熱電モジュールを備えた断熱箱体。
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