JP2003201453A - 車輛および車輛部品に対する自己接着性マスキングテープ - Google Patents

車輛および車輛部品に対する自己接着性マスキングテープ

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JP2003201453A JP2002298926A JP2002298926A JP2003201453A JP 2003201453 A JP2003201453 A JP 2003201453A JP 2002298926 A JP2002298926 A JP 2002298926A JP 2002298926 A JP2002298926 A JP 2002298926A JP 2003201453 A JP2003201453 A JP 2003201453A
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インゴ・ノイベルト
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 巻き戻しおよび被覆の際には低い伸長性を示
すが、曲線状に凸面に接合するときには容易に伸長する
マスキング用接着テープの提供。 【解決手段】 少なくとも片側に接着被膜が被覆されて
いる裏地材料を含み、該裏地材料は、伸び1%における
MD(機械方向、即ち長手方向)の引張り強さが少なく
とも4.5N/cm、伸び10%および150%におけ
るMDの応力が12〜28N/cm、MDの引張り強さ
が12〜30N/cmであり、MDの破断時伸びが15
0〜300%であるウエーブの形の材料から成ることを
特徴とする車輛および車輛部品に対するマスキング用自
己接着テープ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、主として自動車のような車輛、
またはバンパーのような部品、モーターバイクのタンク
等に対し、また塗装工程において鋭い塗装縁部を作るた
めに、塗装する前に塗装を行わない区域を遮蔽するのに
特に適した伸張可能な自己接着性マスキングテープに関
する。下記の説明では自己接着性マスキングテープを、
それからつくられるステンシルを含めマスキング用接着
テープと呼ぶことにするが、これはそれらに課せられる
特定の要求に合致させるために多数のキーとなる性質を
有していなければならない。凸面の上に鋭い均一な塗装
縁部を生成させ曲線をなしたきれいな接着接合を行うこ
とができるためには、曲面に接合する際に容易に伸張で
き、巻き戻した場合或いは直線部分に被覆した場合にか
かる力の範囲内で高い弾性モジュラスを有し、結合した
状態で収縮する傾向が殆どなく、また厚さが薄いことが
主な重要な必要条件である。
【0002】さらに、接着剤は十分な接合強度を有して
いる必要があるが、使用した後に残留物を残さずに再び
剥ぎ取ることができるように接合強度はあまり高すぎて
はいけない。このような性質と共に、被覆材料(塗料)
はマスキングテープの裏側に良く接着しなければならな
い。そうでないと、使用後マスキングテープを取り去る
と、不均一なギザギザな塗装縁部が生じ、また被覆材料
が剥離するので、新しく塗装した区域が汚れまた損傷を
受ける。
【0003】これらの性質のいくつかは接着剤またはマ
スキング用接着テープの他の機能層に原因を求めること
ができるが、伸張性、引張り強さ、収縮性および塗料の
接着性は実質的に使用される裏地材料の生地の物理的性
質に基づいている。特に伸張性はマスキング用接着テー
プの極めて重大な性質である。何故なら例えば自動車の
再仕上げを行う場合に必要とされるような曲がった或い
は球状の表面に皺のない一様な接合を行うことができる
のはこの性質をもっている場合だけだからである。手で
塗装を行う場合には、伸長性を有するマスキングテープ
は輪郭に完全に従わせ、それによりアンダーラン(un
derrun)を有しないきれいな塗装縁部を生じるよ
うにさせることができる。
【0004】この用途に対しては、現在までPVC、
紙、ポリエステル、ポリエチレンまたはポリプロピレン
の裏地フィルムからなる接着性マスキングテープが通常
用いられて来た。
【0005】可塑化されたPVC(PVCp)フィルム
に基づく接着テープは例えば英国特許2,171,71
2B号に記載されている。通常のPVCp接着テープは
100重量部のPVC重合体当たり35重量部より多い
フタレートをベースにした単量体の可塑剤を含んでい
る。しかしこれらのPVCp接着テープを被覆した後に
は塗装面に残留物が観測され、これは当業界の専門家に
よりその量に依存してゴースト(ghosting)ま
たは接着残留物と呼ばれている。ゴースト効果は例えば
PVCの裏地材料または接着剤の中に低分子量の添加剤
を使用したことに帰せられる。この点に関し単量体の可
塑剤を使用することは特に悪影響を生じることが明らか
である。さらに、塗料フィルムの硬化と共に行われる熱
処理に伴って、単量体の可塑剤のような低分子量の添加
剤が接着剤の中へ移動する量が増加する。その結果接着
剤が軟化し、それによってシステムを60℃の温度で貯
蔵した場合、マスキングテープを取り外した後に塗装面
に接着剤が残留する。
【0006】PVCpマスキング用接着テープのさらに
他の欠点は、被覆することが容易ではないことである。
この欠点の原因はフィルムの伸びが小さい場合引張り強
さが小さく、そのため被覆した際マスキング用接着テー
プが伸長することである。これらの伸長したマスキング
用接着テープが収縮することに伴って塗料の熱的な硬化
が観測され、それによって端の所に接着剤の残留物が残
り、塗装面から縁が持ち上がる。従ってきれいでない塗
装縁部およびアンダーランが生じる。
【0007】さらに、PVCpの裏地フィルムの破断時
伸びおよび引張り強さは通常高すぎ、鋏またはナイフの
ような道具を使わずにマスキング用接着テープを引き裂
くことは困難である。しかし使用者の立場からすると、
被覆する際手で容易に引き裂くことができることが望ま
しい。
【0008】同様に、K値が63より多く、一般的には
65〜80のPVC重合体ならびに、単量体および重合
体の可塑剤混合物を含んで成るウエーブの形をしたPV
C裏地材料から構成されたマスキング用接着テープも知
られている。これらのテープは単量体の可塑剤のみを含
むPVC接着テープに比べ、曇りを生じることが少な
く、残留物を少ししか残さない。これらのマスキング用
接着テープはPVC材料に典型的な引張り伸長特性を有
し、伸びが増加すると共に引張り強さが定常的に増加す
る。
【0009】一般に、これらのマスキング用接着テープ
の破断時伸びは低すぎ、引張り強さは高すぎる。さら
に、伸びが1%程度の低い場合の応力は3N/cm以下
であるから、単量体の可塑剤をベースにした通常のPV
Cp接着テープと同じようにこのマスキング用接着テー
プは被覆する際に伸長し、従って加熱すると収縮して縁
が持ち上がる傾向を有している。またこれらのマスキン
グ用接着テープは高い力をかけた場合にだけ引き裂くこ
とができる。この特性は引張り衝撃強さが1100kJ
/m2よりも大きいことに反映されている。
【0010】塗装工程においてマスキングを行うために
紙の裏地材料からなる接着テープも同様に使用されてい
る。しかしその伸長性は低いからこれらの材料はこの用
途にはあまり適していない。通常の滑らかな紙の接着テ
ープを用いた場合、凸面の形状をしたものおよびの曲線
の周りの接合は不可能である。伸長性が低いためにこの
紙の接着テープは使用時に裂けてしまう。
【0011】他方、もっと広いクレープされた(cre
ped)紙の接着テープを使用する場合、塗装工程にお
いて塗料が接着テープの下に流れ込み、鋭い塗装縁部を
生成させることは不可能にするという点がある。例えば
バンパーのようなプラスティックス製の部品は高温にお
ける塗料の焼付け工程においてかなり膨張する。その伸
長性が低いために、紙のマスキング用接着テープはこの
ような熱膨張に追随することはできない。その結果端お
よび縁の所に接着剤が残留する。
【0012】またポリエチレンテレフタレートのような
ポリエステル製の裏地フィルムから構成されたマスキン
グ用接着テープも実際に使用されている。これらの接着
用裏地テープの特徴は非常に良好な温度安定性を有して
いることである。他方、これらの裏地材料は引張り強さ
が非常に高く伸長性が低いため、凸面の区域および曲線
の周りでは接合することはできない。可塑化しないPV
Cフィルムをベースにしたマスキング用接着テープにつ
いても同じことが言える。しかしこの場合には、90℃
より高い温度においてはかなりの収縮傾向が観測され
る。
【0013】当業界の現状においては、ポリオレフィン
の裏地をベースにしたマスキング用接着テープも知られ
ている。この種の接着テープの例は国際特許公開明細書
00/05305A1号、ヨーロッパ特許0 823
467A1号、および同0875 548A1号に記載
されている。ポリオレフィンの接着テープは原理的に可
塑剤を含まない点でPVC材料に優っている。従って低
分子量の成分が移動することによって誘起されるゴース
トおよび残留物はあまり観測されない。しかし機械的な
張力の負荷がかかると、ポリオレフィン・フィルムは当
業界の専門家によってネッキング(necking)と
呼ばれている横方向の狭窄が生じる基本的傾向を有して
いる。このことはポリオレフィンをベースにしたマスキ
ング用接着テープの性能のかなり大きな欠点になる。曲
線状および円弧状の接合を行う場合、また被覆する際し
ばしば起こるようにフィルムの降伏点を越えた引張り負
荷をもって接着テープにかけられる場合、伸長が起こ
り、その結果マスキング用接着テープは横方向に狭窄さ
れる。曲線の周りでネッキングのない接合が行われ従っ
て曲線の形の均一な塗装縁部が得られることは不可能で
ある。被覆の際の他の欠点は、加熱した際にポリオレフ
ィン・フィルムが収縮戻し(shrinkback)を示す傾向が大
きいことによって生じる。同様に、ポリオレフィンのマ
スキング用接着テープの熱的負荷耐久能力は小さい。ポ
リプロピレンをベースにした裏地材料は150℃以下の
温度において短時間使用することができるが、ポリエチ
レンをベースにしたものは最高110℃においてしか使
用できない。これらの温度より高い温度では、裏地材料
は熔融するので使用できない。国際特許公開明細書00
/05305A1号においては、降伏点を避けることに
よってポリオレフィン混合物を用いてネッキングに対抗
する試みがなされている。しかしこの場合もネッキング
を避けることはできず、特に狭い曲線の周りの接合およ
び強く凸面になった区域における接合のような、比較的
高い伸長(20〜50%)においてはそうである。この
ポリオレフィン混合物を使用すると機械的性質、特に低
い伸びにおけるモジュラスおよび収縮傾向に対して悪影
響が生じる。
【0014】被覆する場合、このマスキング用接着テー
プは過度に伸長する。その結果高温における収縮が増加
し、縁が持ち上がる。さらにポリオレフィン・フィルム
に対しては塗料の接着性が悪いことが観察されている。
従ってポリオレフィンの裏地をもったマスキング用接着
テープの場合、硬化した塗膜の剥離が起こる。きれいで
均一な塗装縁部を得ることは不可能である。またこれら
の材料を用いると、大きい力をかけた場合だけ手で引き
裂くことができる。国際特許公開明細書00/0530
5A1号は降伏点の生成を避け、応力−歪曲線で平らに
なったプロットの部分を得ることを目的としている。し
かし、この点に関して機械的性能は通常のPVCp接着
テープと同様であり、従ってやはり低い伸びにおける引
張り強さが小さく、収縮傾向が増加するという上記の欠
点を有している。
【0015】本発明の目的は、ウエーブの形の裏地材料
を含み、該裏地材料の伸長性の程度および性質は、巻き
戻しおよび被覆の際には低い伸長性を示すが、同時に曲
線状に凸面に接合する際には容易に伸長できるような、
期待された要求に特に高度に合致するマスキング用接着
テープを提供することである。
【0016】この目的は、特許請求の範囲に規定された
マスキング用接着テープによって達成される。本明細書
の末尾に記載された主な実施態様には本発明の該主題の
有利な展開が記載されている。さらに本発明は本発明の
マスキング用接着テープの可能な使用法を包含するもの
とする。
【0017】当業界の専門家にとって驚くべきことであ
り且つ予見できないことであるが、本発明の機械的性質
を有する裏地材料を含んで成るマスキング用接着テープ
は、伸びが低い場合の応力が大きいことと良好な変形性
(伸びが大きな場合の応力が適度であること)および適
合性とが組み合わされた相矛盾した要求を満たすことが
でき、従って上記の本発明の目的を達成することができ
る。
【0018】本発明の裏地材料は ・ 伸び1%におけるMD(機械方向、即ち長手方向)
の引張り強さが少なくとも4.5N/cm、 ・ 伸び10%および150%におけるMDの応力が1
2〜28N/cm、 ・ MDの引張り強さが12〜30N/cm、および ・ MDの破断時伸びが150〜300%の範囲であ
る。
【0019】本発明の目的に対して裏地材料の特徴的な
変数は破断時伸びと最終的な引張り応力である。これら
は通常試験片の引張り試験における応力−歪曲線の終端
において決定され、元の長さによって対する%および/
またはN/cmの単位で報告される(DIN EN I
SO 727−3)。平衡したMDの引張り強さが12
〜30N/cmの範囲である場合、手で容易に引き裂く
ことができる。10〜150%伸長した際の応力が12
〜28N/cmであれば、マスキング用接着テープを皺
を生じることなく曲線状に接合することができ、また球
形の基質に平らに接合することができる。これらの場
合、それぞれ塗料のアンダーランおよび不均一な塗料縁
部ができるのを防ぐためには、マスキング用接着テープ
は基質から部分的に剥れたり、伸長された縁の所で収縮
したり(ネッキング)してはいけない。ポリオレフィン
の接着テープとは対照的に、本発明のマスキング用接着
テープを用いれば横方向の狭窄(ネッキング)は観察さ
れない。
【0020】MDの破断時伸びが150〜300%と高
く、特に180〜250%であることが、被覆の際マス
キング用接着テープが引き裂かれるのを防ぎ、手では容
易に引き裂くことができる上で必須である。
【0021】他の特性変数は伸び1%(F1%)におけ
るMDの応力である。この場合巻き戻しおよび接合を行
う際、特に自動被覆を行う際にマスキング用接着テープ
が伸びるのを防ぐためには、最低4.5N/cm、好ま
しくは5.5N/cmよりも大きな応力が望ましい。何
故なら、このような接着テープの伸びは塗料フィルムを
熱的に硬化させる際テープが収縮を起こす原因となり得
るからである。
【0022】これらの性能に関連した性質をもつために
は、本発明のマスキング用接着テープは特殊な応力−歪
特性を有し、伸び1%および50%におけるMDの引張
り強さの比が0.2〜0.33の範囲にある点で特徴づ
けられる。この特殊な応力−歪特性は、低い伸びの所で
応力が急速に上昇することを特徴としており、これは被
覆を行う際にフィルムが伸びることを防ぐ上で重要であ
る。さらに伸びが10%より大きくなると、応力曲線は
12〜28N/cm、好ましくは15〜22N/cmの
範囲で平らな部分(図1参照)または中程度に上昇する
部分をもち、これによって皺を生じないで曲線状に接合
したり球面の基質に平らに接合したりすることができ
る。この挙動は伸び10%および150%の所でのMD
の応力によって特徴付けられる。
【0023】さらに本発明のマスキング用接着テープは
手で容易に引き裂くことができ、使用者は被覆後大きな
力をかけずにまた鋏またはナイフのような道具を使わず
にこれを引き裂くことができる。このことの利点は処理
を行う際にかなりの時間が節約できることである。手で
引き裂くことができる性質は引張り衝撃強さに反映され
ている(DIN 53453、ISO/R 179)。
十分な引き裂き特性を確保するためには、フィルムは機
械方向に関して長手方向の強度は好ましくは1000k
J/m2より、さらに好ましくは700kJ/m2よりも
小さくなければならない。
【0024】これらの要求のために特殊なレオロジー的
な性能を有するフィルムを使用することが必要である。
低速度および/または低頻度(被覆する場合)において
は、マスキング用接着テープは柔らかくしなやかに挙動
し、高速度および/または高頻度(手で引き裂く場合)
には該接着テープはかたく且つ脆い性質を示さなければ
ならない。低速での挙動は裏地フィルムの応力−歪特性
に反映され、高速での挙動は引張り衝撃特性に反映され
る。さらに新しく塗装した表面を硬化させるには、使用
する塗料の種類に依存して110℃において、ある場合
には最高160℃で45分間程度の熱処理が必要であ
る。150℃、好ましくは160℃で熱的負荷をかけた
後でも、本発明のマスキング用接着テープは残留物を塗
装面上に残さずに引き剥がすことができる。
【0025】本発明のマスキング用接着テープのこのよ
うな通常でない性質(巻き戻す際伸長性が低いことが変
形が容易であり曲線状に接合できることと組み合わされ
た性質)はPVCフィルム、好ましくは平均のK値(D
IN 53726、ISO174)が63よりも低い1
種またはそれ以上のPVC重合体から構成されたPVC
フィルムによって最も良く実現される。これらのフィル
ムの性質は例えば広いまたは双峰的な分子量分布を有す
るPVC重合体を使用することによって、好ましくは乳
化、懸濁および/または塊状重合で得られた、特に懸濁
重合で得られたPVC材料をベースにした異なった分子
量(K値で表される)を有する2種のPVC重合体を配
合することによって得ることができる。
【0026】本発明のマスキング用接着テープの裏地フ
ィルムのこれらの性質、特に応力−歪特性を最適化する
ためには、PVC重合体100重量部当たり25〜35
重量部、特に30〜33重量部の1種またはそれ以上の
可塑剤を使用することが好ましい。
【0027】マスキング用接着テープを取り去った後
(遮蔽材を外した後)新しい塗装面に残留物が残るのを
防ぐため、および可塑剤が接着剤の中に移動するのを防
ぐためには、重合体をベースにした非移動性の可塑剤を
使用するのが好適である。これらの可塑剤は重合体可塑
剤として知られており、例えばアジピン酸、セバチン
酸、アゼライン酸またはフタル酸をベースにしたポリエ
ステルを含んで成っている。本発明においてはポリアジ
ペート・エステルをベースにした可塑剤、例えばPal
amoll 652(BASF)またはUraplas
t RA 19(DSM)のような可塑剤が特に適して
いることが見出だされた。これらの可塑剤は例えばKu
nststoff−Handbuch − Polyv
inylchlorid 2/1(第2版)、Hans
er Verlag発行、6.7節に記載されている。
この文献の当該の節における説明の内容は引用により本
発明の一部を構成するものとして包含される。
【0028】ジカルボン酸のエステル、例えばフタル酸
ジエステルまたはトリカルボン酸のエステル、例えばト
リメリチン酸エステルをベースとする単量体可塑剤は、
僅かに移動するために曇りを生じ残留物を生成する傾向
を有している。従って例えばフタル酸ジ−2−エチルヘ
キシル(DOP)またはフタル酸ジイソノニル(DIN
P)のような単量体可塑剤の割合はPVC重合体100
重量部当たり好ましくは4重量部より、特に好ましくは
1重量部よりも少なくしなければならない。
【0029】処理および被覆を行う際のPVCフィルム
の熱的損傷を防ぐために安定剤を添加することが望まし
い。安定剤の機能は主として製造工程、処理工程および
以後の使用時においてPVC裏地フィルムが脆化し変色
するのを防ぐことである。この種の安定剤は例えばPl
astics Additives Handbook
(第5版)、Hanser Verlag発行、3節、
およびKunststoff−Handbuch −
Polyvinylchlorid 2/1(第2
版)、Hanser Verlag発行、6.3節に記
載されている。これらの文献の当該の節における説明の
内容は引用により本発明の一部を構成するものとして包
含される。
【0030】本発明のマスキング用接着テープにはバリ
ウム/亜鉛、カルシウム/亜鉛、または錫化合物をベー
スにした安定剤が特に適している。鉛またはカドミウム
を含む安定剤も使用可能であるが、その毒性および環境
的見地から現在では避けられる傾向がある。安定剤の含
量はPVC重合体100重量部当たり例えば2〜5重量
部である。
【0031】エポキシ化された天然産の油(例えばエポ
キシ化された大豆油)を共安定剤として付加的に使用す
ることもできるが、単量体可塑剤と同様な移動を起こす
傾向のために特別な利点はない。
【0032】さらに、PVCフィルムの製造時に通常用
いられる添加剤、例えば充填剤、加工助剤および潤滑剤
を本発明のマスキング用接着テープの裏地フィルムとし
て使用することができる。これらの通常使用される添加
剤はKunststoff−Handbuch − P
olyvinylchlorid 2/1(第2版)、
Hanser Verlag発行、6節に記載されてい
る。この文献の当該の節における説明の内容は引用によ
り本発明の一部を構成するものとして包含される。フィ
ルムの性質を最適化するために、PVCと相容性を有す
る重合体、例えば塩素化したPVC、ニトリルブチルゴ
ム、およびエチレン−酢酸ビニル共重合体を使用するこ
ともできる。本発明の他の有利な具体化例においては、
巻き戻しの際の応力を調節するためにフィルムは圧印加
工される。
【0033】PVCの裏地材料にはその片側に接着剤の
被膜が備えられている。マスキング用接着テープ用の接
着剤の被膜としてはポリイソプレン、ポリイソブチレ
ン、およびアクリル系の接着剤が特に適している。被覆
した後におけるマスキング用接着テープの取り外し性を
改善するために交叉結合させることが有利であり、これ
は熱的にあるいは紫外線または電子ビームを照射して行
うことができる。十分な接着を確保し、しかも使用した
後の巻き戻しおよび再取り外しが容易にできるようにす
るためには、鋼に対する接合強度が2.0〜4.8N/
cmの範囲に入っていなければならない。
【0034】所望により裏側に剥離用のワニスを被覆し
て巻き戻しを容易にすることができる。
【0035】接着剤のフィルムに対する接着性を改善し
て被覆後残留物を残さない再取り外し特性を改良する目
的で、裏地フィルムと接着剤との間にプライマー層を使
用することも有利である。
【0036】マスキング用接着テープに通常使用される
接着剤および剥離用のワニスおよびプライマーに関する
説明は例えばD.SatasのHandbook of
Pressure Sensitive Adhes
ive Technology(第3版)に記載されて
いる。この章の内容は引用により本発明の一部を構成す
るものとして包含される。
【0037】本発明のマスキング用接着テープは容易に
伸長し且つ高い弾性モジュラスを有するという相矛盾し
た要求を満たすのに極めて適している。本発明のマスキ
ング用接着テープと比較すれば、K値が63より大き
く、一般的には65〜85のPVC重合体、および単量
体可塑剤と重合体可塑剤との混合物を含んで成るウエー
ブ形状のPVC裏地材料からなるマスキング用接着テー
プの場合には、図1に示されるような伸び10%および
150%の間において応力が平らになっている部分が存
在しない。本発明と比較した場合、これらのマスキング
用接着テープの破断時伸びは一般に低すぎ、その引張り
強さは一般に大きすぎる。
【0038】マスキング用接着テープは、最高150
℃、好ましくは最高160℃において車両用の塗料に被
覆した場合、残留物を残さず除去できることが好まし
い。
【0039】被覆工程の際に窓のフランジをマスクする
場合のような引張り強さが大きいことが必要な特殊な用
途に対しては、例えば本発明のマスキング用接着テープ
を被覆する前に例えばポリエステル裏地材料を含む他の
接着テープと積層化することもできる。
【0040】下記実施例に使用された試験法は下記のよ
うに特徴付けられる。
【0041】マスキング用接着テープの応力−歪特性は
DIN EN ISO 527−3/2/300に従い
300mm/分の速度でタイプ2の試験試料(幅15c
m×長さ150cmの試験片を長さ100mmに亙って
クランプする)について測定した。測定は23±1℃、
相対湿度50±5%の試験条件において行われる。
【0042】伸び1%における引張り応力(F1%)は
DIN EN ISO 527−3/2/10に従い1
0mm/分の速度で幅15mm×長さ150mmの試験
片(長さ100mmに亙ってクランプ)に対して23±
1℃、相対湿度50±5%の試験条件で測定する。
【0043】温度安定性および被覆後の残留物を決定す
るためには、幅15mmのマスキング用接着テープを合
成樹脂の試験塗料(Schwarzlack(黒色ペイ
ント)、BASF)で塗装した金属パネルに接合し、こ
れを150℃または160℃において1時間貯蔵する。
次いで25℃および60℃でヒートコンディショニング
した後、この温度において角度180°において塗装面
からマスキング用接着テープを取り外す。次に塗装面上
の残留物を下記の基準に従って視覚的に評価する。
【0044】(++) 残留物またはゴーストが全く
ない。
【0045】(+) ゴーストが僅かに存在する。
【0046】 (−) ゴーストまたは残留物あり (−−) 著しい残留物または接着剤の移動がある。
【0047】マスキング用接着テープを用いて適切な場
所を遮蔽した金属パネルを塗装することにより、塗料の
接着性および塗料の縁の品質を試験する。塗装工程の間
塗料は玉になってテープの表面から落下してはならな
い。塗料フィルムを乾燥し80℃でカ焼し、次いでマス
キング用接着テープを取り外した後、曲げたり折目を付
けた場合でもテープが裂けたり、テープに接着した塗料
フィルムが剥離したりしてはならない。その後で塗料の
縁の品質を評価する。
【0048】マスキング用テープの収縮挙動を研究する
ために、長さ20cmの試験片を試験基質(塗装した金
属パネル)に接合し、接着テープを用いその端の所で固
定し、試験片の中央で切断し、130℃において30分
間貯蔵する。現れた間隙を測定し収縮の目安とし、最初
の長さに対する%として報告する。
【0049】マスキング用接着テープの引張り衝撃強さ
はDIN EN ISO 8256を用い、温度23±
1℃、相対湿度50±5%の条件で幅15mm、長さ2
7mmの寸法を有する試料について決定した。MDの引
張り衝撃強さの場合、機械方向に平行に試験試料を切断
する。これによって機械方向に対して横方向に亀裂が延
びる。それぞれの場合報告された数値は10回の測定値
の算術平均である。DIN EN ISO 8256に
従えば、引張り衝撃強さは式 E=Ec/(x*d)*1000 によって計算される。ここでEは引張り衝撃強さ、Ec
は衝撃エネルギー、Xは試料の幅、dは試料の厚さであ
る。
【0050】接合強度はAFERA 4001に従い幅
15mmの試験片について温度23±1℃、相対湿度5
0±5%の条件で180°の剥離角度を用いて決定す
る。この場合使用した試験基質は鋼板である。
【0051】次に幾つかの実施例を参照して本発明を例
示するが、これらの実施例は如何なる方法においても本
発明を限定するものではない。また本発明のマスキング
用接着テープの優れた性質を強調するために対照例を示
した。
【0052】
【実施例】実施例1 先ず裏地フィルムを製造するために Solvin 258 RF(Solvin) 100重量部 Palamoll 652(BASF) 32重量部 Omya EHX1(Omya) 20重量部 Baerostab UBZ 639(Baerlocher) 4重量部 Baerostab LSA (Baerlocher) 2重量部 Paraloid K 120(Rohm and Haas)1.5重量部 の乾式配合物を高速混合機の中で製造する。次にこの乾
式配合物を押し出し機の中で可塑化し、カレンダーを使
用して成形し幅2500mm、厚さ0.08mmのフィ
ルムにする。1重量部の天然ゴムおよび1重量部のニト
リルゴムをトルエン中に含む溶液から成る接着促進剤の
層を0.6g/m2の被覆速度で裏地フィルムに被覆し
て乾燥する。この接着促進剤の層の上にコンマ・バー
(commabar)を使用して25g/m2の被覆速
度で接着剤の被膜を直接被覆する。接着剤は石油スピリ
ット中に固体分含量30重量%の割合で天然ゴム接着剤
を含む溶液から成っている。この溶液は 天然ゴム 50重量部 酸化亜鉛 10重量部 ロジン 3重量部 アルキルフェノール樹脂 6重量部 テルペンフェノール樹脂 17重量部 ポリ−β−ピネン樹脂 12重量部 鉱油 2重量部 から成っている。
【0053】乾燥トンネル中で70℃において被膜を乾
燥させた。
【0054】この自己接着性表面保護フィルムは目に見
える伸長なしに巻き戻すことができ、自動車部品を遮蔽
するために使用する場合、被覆困難な幾何学的形状をも
った部分にも被覆することができる。皺を生ぜず、また
縁の部分が持ち上げられることなく、狭い曲線の周りに
接合することも可能である。手で引き裂くには若干の力
をかけることが必要であり、このことは引張り衝撃強さ
の数値が比較的高いことに反映されている。
【0055】使用(塗装工程)した後、このマスキング
用接着テープは問題を生じることなく、また裂けること
なく接合基質から取り除くことができ、非常に鋭い均一
な塗装縁部を与える。比較的高い塗料焼付け温度(>1
40℃)を用いた場合には、塗装面に僅かな沈着物(ゴ
ースト)が観察される。
【0056】実施例2 実施例1と同様にして、 Solvin 258 RF(Solvin) 100重量部 Palamoll 652(BASF) 29重量部 Palatinol N(BASF) 1.5重量部 Omya EHX1(Omya) 20重量部 Baerostab UBZ 639(Baerlocher) 4重量部 Baerostab LSA(Baerlocher) 2重量部 Paraloid K 120(Rohm and Haas) 1.5重量部 から成る裏地フィルムを製造し、接着促進剤および接着
剤で被覆する。
【0057】この自己接着性表面保護フィルムは伸びを
生じることなく巻き戻すことができ、自動車部品を遮蔽
するために使用した場合、被覆困難な幾何学的形状をも
った部分にも欠点を生じることなく被覆することができ
る。使用(塗装工程)した後、このマスキング用接着テ
ープは問題を生じることなく、また裂けることなく接合
基質から取り除くことができ、非常に鋭い均一な塗装縁
部を与える。比較的高い塗料焼付け温度(>140℃)
を用いた場合には、塗装面に僅かな沈着物(ゴースト)
および残留物が観察される。
【0058】実施例3 実施例1と同様にして Solvin 265 PC(Solvin) 80重量部 Solvin 250 SB(Solvin) 20重量部 Vinnolit K 221(Vinnolit) 4重量部 Palamoll 652(BASF) 31重量部 Omya EHX1(Omya) 20重量部 Baerostab UBZ 731(Baerlocher) 4重量部 Paraloid K 120(Rohm and Haas) 1.5重量部 から成る裏地フィルムを製造し、接着促進剤およびポリ
イソブチレン接着剤で被覆する。
【0059】この自己接着性表面保護フィルムは皺を生
じることなく巻き戻すことができ、自動車部品を遮蔽す
るために使用した場合、被覆困難な幾何学的形状をもっ
た部分にも欠点を生じることなく被覆することができ
る。伸び10%〜150%の間において引張り応力が低
くほぼ一定である結果として、凸面に対する適合性が特
に良好であり、また曲がった形で接合することができ
る。このフィルムは特に、機械的性質に同じ程度の悪影
響を与えることなく容易に手で引き裂くことができるこ
とが特徴である。使用(塗装工程)した後、このマスキ
ング用接着テープは問題を生じることなく、また残留物
を残したり接合基質から裂けたりすることなく取り除く
ことができ、非常に鋭い均一な塗装縁部を与える。15
0〜160℃の比較的高い塗料焼付け温度を用いた場合
でも、塗装面に沈着物(ゴースト)は何等観察されるこ
とはない。
【0060】実施例4 トルエン中にDesmolac(Bayer)を含む溶
液から成る接着促進剤被膜を0.6g/m2の被覆速度
で実施例3におけるように裏地フィルムに被覆し、乾燥
させる。コンマ・バーを用いこの接着促進剤に25g/
2の被覆速度で接着剤被膜を直接被覆する。
【0061】この接着剤は固体分含量40重量%でトル
エン中にアクリル接着剤を含む溶液から成っている。こ
の接着剤は0.3重量部のイソシアネート、およびアク
リル酸n−ブチル90重量部とアクリル酸ヒドロキシエ
チル10重量部との共重合体から成っている。この被膜
を70℃において乾燥トンネル中で乾燥する。
【0062】この自己接着性表面保護フィルムは実施例
2のフィルムと同様な特性を有している。しかし160
〜170℃の高い塗料焼付け温度を使用することができ
る。塗装面には沈着物(ゴースト)または残留物は全く
観察されない。
【0063】
【表1】
【0064】対照例1 実施例1と同様にして Vinnolit H 65 D(Vinnolit) 100重量部 Palatinol AH(BASF) 40重量部 Omya EHX1(Omya) 10重量部 Baerostab UBZ 639(Baerlocher) 4重量部 Baerostab LSA(Baerlocher) 3重量部 から成る裏地材料を製造し、接着促進剤および接着剤で
被覆する。
【0065】使用過程中このマスキング用接着テープは
かなりの程度伸長し、その結果高温においてはかなり収
縮する傾向が観察される。非常に強い力をかけた場合に
だけ手で引き裂くことができる。さらに使用(塗装工
程)後にこのテープは残留物なしに接合基質から取り除
くことはできない。接着剤が全部基質に移されることが
観察される。
【0066】対照例2 実施例1と同様にして、 Vinnolit S4170(Vinnolit) 100重量部 Palamoll 652(BASF) 32重量部 Omya EHX1(Omya) 20重量部 Baerostab UBZ 639(Baerlocher) 4重量部 Baerostab LSA(Baerlocher) 2重量部 Paraloid K 120(Rohm and Haas)1.5重量部 から成る裏地フィルムを製造し、接着促進剤および接着
剤で被覆する。
【0067】このマスキング用接着テープは使用時に欠
点なく被覆することができる。塗料の焼付け中熱的負荷
をかけても僅かな収縮傾向しか観察されない。しかしこ
のマスキング用接着テープは手で引き裂くことはできな
い。さらに使用(塗装工程)後にこのテープは残留物な
しに接合基質から取り除くことはできない。接着剤が全
部基質に移動することが観察される。
【0068】対照例3 実施例1と同様にして Solvin 265 PC(Solvin) 100重量部 Palamoll 652(BASF) 22重量部 Palatinol N(BASF) 6重量部 Omya EHX1(Omya) 20重量部 Mark 17 M(Akcros Chem.) 4重量部 Baerostab LSA(Baerlocher) 2重量部 Paraloid K 120(Rohm and Haas) 1.5重量部 から成る裏地フィルムを製造し、接着促進剤および接着
剤で被覆する。
【0069】このマスキング用接着テープは使用時に欠
点なく被覆することができる。約100℃の塗料焼付け
温度を使用した場合、先ず残留物および沈着物が観察さ
れ、さらに高い温度(>130℃)では接着剤の塗装面
への移動が観察される。
【0070】 対照例4 RexflexW 101(Huntsman) 60重量部 Escorene4792 E1 Exxon) 40重量部 Irganox 1010(Ciba) 0.1重量部 から成るフィルムにコロナ表面処理を施し、次いで実施
例1と同様にして接着促進剤および接着剤で被覆し、交
叉結合させる。このマスキング用接着テープは欠点なく
被覆することはできない。狭い曲線や縁のような被覆困
難な幾何学的形状をもった場所に被覆すると、接着テー
プの狭窄(ネッキング)が起こる。きれいな塗装縁部を
つくることはできない。伸び1%における応力が非常に
低いので、被覆の過程においてこのマスキング用接着テ
ープはかなり伸長する。また裏側のフィルムに不適切な
塗料の接着が観察され、取り外す際に塗料の剥げ落ちが
見られ、収縮の傾向が大きいため高温で貯蔵した際に塗
装縁部の持ち上がりが観察される。
【0071】
【表2】
【0072】本発明の主な特徴および態様は次の通りで
ある。
【0073】1.少なくとも片側に接着被膜が被覆され
ている裏地材料を含み、該裏地材料は、伸び1%におけ
るMD(機械方向、即ち長手方向)の引張り強さが少な
くとも4.5N/cm、伸び10%および150%にお
けるMDの応力が12〜28N/cm、MDの引張り強
さが12〜30N/cmであり、そしてMDの破断時伸
びが150〜300%であるウエッブの形の材料から成
る車輛および車輛部品に対するマスキング用自己接着テ
ープ。
【0074】2.裏地フィルムはPVCから成っている
上記第1項記載のテープ。
【0075】3.ウエーブの形の材料に対し、伸び1%
におけるMDの引張り強さが少なくとも5.5N/cm
の値を有し、MDの破断時伸びが180〜250%であ
り、伸び10%および150%におけるMDの応力が1
5〜22N/cmの範囲の値を有し、および/または伸
び1%および50%におけるMDの応力の比が0.2〜
0.33である上記第1または2項記載のテープ。
【0076】4.ウエーブの形の該材料に対しMDの引
張り衝撃強さが1000kJ/m 2より、特に700k
J/m2よりも小さい上記第1〜3項のいずれか1項記
載のテープ。
【0077】5.裏地フィルムのPVC重合体の平均の
K値が63を越えず、および/または裏地フィルムが異
なったK値を有する2種のPVC単独重合体から成って
いる上記第1〜4項のいずれか1項記載のテープ。
【0078】6.裏地フィルムはPVC重合体100重
量部当たり25〜35重量部、特に30〜33重量部の
重合体可塑剤を含んでおり、および/または裏地フィル
ム中の単量体可塑剤の割合がPVC重合体100重量部
当たり4重量部より、特に1重量部より少ない上記第1
〜5項のいずれか1項記載のテープ。
【0079】7.車輛の塗料上に最高150℃、好まし
くは最高160℃で被覆した際に、残留物を残さずに取
り除きができる上記第1〜6項記載のテープ。
【0080】8.ポリイソプレン、ポリイソブチレンま
たはポリアクリレートをベースにした自己接着性組成物
で被覆されている裏地フィルムからなる上記第1〜7項
のいずれか1項記載のテープ。
【0081】9.接合強度が2.0〜4.8N/cmで
ある上記第1〜8項のいずれか1項記載のテープ。
【0082】10.裏地フィルムがプライマーおよび接
着促進剤の被膜で被覆されている上記第1〜9項のいず
れか1項記載のテープ。
【0083】11.他の接着テープ、特にポリエステル
裏地材料を含んで成るテープと積層化されている上記第
1〜10項のいずれか1項記載のテープ。
【0084】12.車輛および車輛部品を塗装する際の
マスキング用としての上記第1〜11項のいずれか1項
記載のマスキング用接着テープの使用。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は(a)本発明のマスキング用接着テープ
(実施例3、…………)および(b)従来のPVCp接
着テープ(対照例1、−−−−−)の応力−歪性能の比
較を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 AD06 AD09 CA47 DA06 DA23 DB01 DB31 DC12 DC13 EA07 4J004 AB01 CB03 CC02 FA04 4J040 CA091 DA141 DF001 JA09 JB09 NA15 PA23

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも片側に接着被膜が被覆されて
    いる裏地材料を含み、該裏地材料は、 伸び1%におけるMD(機械方向、即ち長手方向)の引
    張り強さが少なくとも4.5N/cm、 伸び10%および150%におけるMDの応力が12〜
    28N/cm、 MDの引張り強さが12〜30N/cmであり、そして
    MDの破断時伸びが150〜300%であるウエーブの
    形の材料から成ることを特徴とする車輛および車輛部品
    に対するマスキング用自己接着テープ。
  2. 【請求項2】 車輛および車輛部品を塗装する際のマス
    キング用としての請求項1記載のマスキング用接着テー
    プの使用。
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