JP2003199626A - 歯ブラシ - Google Patents
歯ブラシInfo
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Abstract
性に優れ、歯肉を傷めずにしかも適度な毛腰の強さを備
え、刷掃効果と刷掃実感の高い歯ブラシを提供する。 【解決手段】 歯ブラシ1は、先端部に複数の先鋭なテ
ーパー状分岐毛11a,12aを形成するとともに、あ
る特定の分岐毛に対して他の分岐毛の長さを異なる長さ
に設定した刷毛4を、柄2の先端植毛部3に植毛して形
成する。刷毛には、多葉型断面で葉部の断面積が異なる
モノフィラメントの先端部を溶解処理して成形された刷
毛を用いる。前記モノフィラメントは、ある特定の葉部
の周囲に該葉部とは断面積が異なる単又は複数の葉部
を、断面積が最小の葉部の断面最小寸法よりも薄肉の接
合部を介して連設した多葉型断面を有するものである。
Description
係わり、更に詳しくは、刷毛の歯間部への進入性と歯牙
表面の刷掃効果を高めるとともに歯肉を傷めず、しかも
毛腰が強く刷掃実感を高め、更に耐久性を高めた歯ブラ
シに関する。
する方法として、モノフィラメントの切断片を薬剤処理
により両端に先鋭部を形成してその中央部を折り曲げて
植毛部に植毛してなる歯ブラシが実開平5−15834
号公報に示されている。この歯ブラシは、刷毛の基端側
から先端に向けて細くなる先鋭のテーパーを付けるもの
であるが、テーパーの先細り効果で毛腰が弱くなり歯牙
表面の刷掃効果が低下して刷掃実感も乏しくなるばかり
でなく、耐久性も低下するといった欠点がある。
して剛性と耐久性を増加させることが考えられるが、そ
うすると刷毛の毛腰が強くなり過ぎて毛先が歯肉を傷め
るとともに歯間や歯周ポケットへの挿入性が低下すると
いった問題が発生する。また、特開昭58−15812
号公報や特開昭60−88110号公報に示されるよう
に、刷毛を異形断面の形状にしたものでは、刷掃効果を
改善することができるが、耐久性の低下の問題が解決さ
れていない。
には、刷毛先端が複数の分岐毛に分岐され各分岐毛が先
鋭なテーパー状とされた刷毛を植毛した歯ブラシが示さ
れている。ここで、前記刷毛の分岐毛は、クローバー型
断面をしたフィラメントを加水分解薬剤中に浸漬して作
られるが、各分岐毛となるフィラメント部分の断面形状
が同じであるので、必然的に各分岐毛の長さが同じにな
る。そのため、各分岐毛の毛先が歯牙表面に干渉して歯
間への進入は浅い領域に留まり、歯間の奧や臼歯先端の
深いくぼみや歯周ポケットへの毛先の進入が不十分とな
り、十分な刷掃効果は期待できない。
明が解決しようとするところは、刷毛の歯間や歯周ポケ
ットへの挿入性と刷掃性にとくに優れた効果を発揮し、
刷毛の先端がソフトで歯肉を傷めず、しかも適度な毛腰
の強さを備え歯牙表面の凹凸部に対して良好な刷掃効果
を有し、刷掃実感が高く且つ耐久性に優れた歯ブラシを
提供する点にある。
本発明は、先端部に複数の先鋭なテーパー状分岐毛を形
成するとともに、ある特定の分岐毛に対して他の分岐毛
の長さを異なる長さに設定した刷毛を、柄の先端植毛部
に植毛した歯ブラシを構成した。
るモノフィラメントの先端部を、あるいはある特定の葉
部の断面積に対して他の単又は複数の葉部の断面積が異
なる多葉型断面を有するモノフィラメントの先端部を、
溶解処理することにより容易に形成可能である。つま
り、所定長さに切断した多数の前記モノフィラメント
を、耐アルカリ性のフィルムを巻いて束ね、それをアル
カリ性の溶解液に浸漬すると、切断端部から浸入した溶
解液によって切断端部近傍が溶解し、多葉型断面の各葉
部ごとに複数に分岐するとともに、先鋭なテーパー状の
分岐毛が形成される。ここで、溶解液によるモノフィラ
メントの各部に対する溶解速度は略一定で、減肉速度も
略一定であるので、断面積が大きい葉部が先鋭なテーパ
ー状の分岐毛になったときには、断面積が小さい葉部は
それよりも短い先鋭なテーパー状の分岐毛になるのであ
る。即ち、最も太い分岐毛に対して他の細い分岐毛は短
くなり、一本の刷毛において分岐毛の長さが一様でなく
なる。その結果、基部が多葉型断面で先端に先鋭テーパ
ー状の複数の分岐毛を有する刷毛が形成される。
特定の葉部の周囲に該葉部とは断面積が異なる単又は複
数の葉部を、断面積が最小の葉部の断面最小寸法よりも
薄肉の接合部を介して連設した多葉型断面であればよ
い。この場合、葉部の数は2〜5個が実用的であるが、
葉部の個数には限定されず、使用目的に応じて決定され
る。
岐毛を有し、短い分岐毛の長さが、長い分岐毛の長さの
1/10〜2/3の範囲であることが好ましい。短い分
岐毛の長さが、長い分岐毛の長さの1/10よりも短い
場合には、短い分岐毛による刷掃効果に乏しく、2/3
よりも長いと、分岐毛の長さを一様でなくした効果を十
分に発揮できない。
して歯ブラシを構成する。この場合、分岐毛を有する刷
毛を植毛部の一部に植毛し、他の部分には通常の刷毛を
植毛したり、分岐毛を有する刷毛を全体に植毛したり、
あるいは通常の刷毛と混在させて植毛したり、異種の分
岐毛を有する刷毛を混在させて植毛することも可能であ
り、使用目的に応じて適宜な配置にすることができる。
図面に基づき更に詳細に説明するが、本発明は添付の図
に限定するものではなく、特許請求項に記載の要件を備
える様々な実施形態をすべて含むものである。図1から
図5に本発明に係る歯ブラシの実施例を示す。図1は本
発明の歯ブラシの側面図、図2は図1の歯ブラシの植毛
部を拡大して示す部分図、図3は本発明の歯ブラシの柄
の先端植毛部に植毛する前の刷毛の1本を拡大して示す
図、図4は図3の刷毛の先端部を拡大して示す部分図、
図5は図4の刷毛の横断面を示し、(a)は基部即ちA
−A断面図、(B)は先端分岐毛の中間部即ちB−B断
面図、(c)は刷毛を先端側から見た平面図をそれぞれ
示している。
ラシ1は、柄2と、柄2の先端植毛部3に群立して植毛
された刷毛4とで構成される。刷毛4は、植毛状態にお
ける毛丈(H)(図2参照)の約2倍より若干長い寸法
(L)(図3参照)に切断した異形モノフィラメントの
両端を、それぞれ図3から図5に示すように複数の長さ
の異なる先鋭テーパー状の分岐毛に形成してなる。ここ
で、刷毛4の長さ(L)は通常約25mm〜約35mm
であるが、この範囲に限定するものではない。この刷毛
4は、複数本ずつを束にして略中央で折り曲げ、その折
り曲げ部を植毛部3に植毛し、図1に示す歯ブラシ1が
形成される。
いて、柄2については、図に示す形は一例を示すもので
あり、これに限定するものではなく様々な形でよい。ま
た、植毛部3の植毛孔の配置についても、図及び上記の
説明は一例を示し、これらに限定するものではなく様々
な配置形態を採用してよい。また、前述の刷毛4を植毛
部3の全体に使用しても、一部に使用してもよく、目的
に応じて使い分けできる。
は、図4及び図5に示す以外に断面形状の異なる様々な
実施形態がありそれらについては後述する。図の歯ブラ
シ1の刷毛4は、断面が図5(a)に示す如く、太径円
形断面の中心葉部11と、この中心葉部11の両側に膨
出する細径円形断面の2個の側設葉部12,12とを、
該側設葉部12の断面最小寸法よりも薄肉の接合部13
を介して連設した3葉の多葉型断面を有するモノフィラ
メント10から作られる。刷毛4は、前記モノフィラメ
ント10を予め歯ブラシの柄2に植毛した状態における
刷毛4の毛丈(H)の約2倍強の長さ(L)に切断して
おき、この切断した多数のモノフィラメント10を溶解
液に対して耐性のあるフィルムを巻いて束ね、それを溶
解液に浸漬すると、切断端部から浸入した溶解液によっ
て切断端部近傍が溶解し、多葉型断面の各葉部ごとに複
数(図の場合3本)に分岐するとともに、先鋭なテーパ
ー状の分岐毛が形成される。この際、モノフィラメント
10の端部の溶解処理において、溶解度合いは浸漬時
間、溶解液濃度、温度のうちの何れか又はそれらを組合
わせてコントロールすることにより調節可能であり、分
岐点14から先端側がそれぞれ先鋭のテーパー状をなす
分岐毛11a,12a,12aとなる。
ト10の中心葉部11と側設葉部12の断面積(即ち太
さ)には上記のように差があることにより、細い側設葉
部12からなる分岐毛12aは太い中心葉部11からな
る分岐毛11aよりも早く溶解して長さが短くなり、且
つ各分岐毛は先鋭のテーパー状に形成される。この場
合、前記分岐点14から最長分岐毛11aの毛先11b
までの長さ(h)(図3参照)と、長い分岐毛11aの
長さに対する短い分岐毛12aの長さの比は、中心葉部
11と側設葉部12の直径と接合部13の肉厚を設定す
ることにより調節可能である。なお、図中符号12bは
分岐毛12aの毛先を示している。
不均一な複数の分岐毛を形成する方法としては、上記の
方法によるほか、上記の長さに切断したモノフィラメン
トの切断片を複数本ずつの束にして、その毛束を歯ブラ
シの柄2の植毛部3にすべて植毛した後、刷毛先端部の
所定の長さ(h)を先端側から順次溶解液に浸漬し、各
葉の接合部13,13を溶解して複数(図3〜図5の場
合3本)に分岐させるとともに、分岐点14から先端が
それぞれ先鋭のテーパー状となるようにして1本1本の
刷毛先端に長さの不均一な分岐毛11a,12a,12
aを形成する方法でもよい。この際、各葉部の接合部1
3が溶解分岐した後に刷毛を溶解液から徐々に引き上げ
ることが好ましい。それにより、各分岐毛は毛先になる
ほど、溶解液に長時間浸漬されることになる。また、分
岐毛を有する刷毛は、溶解速度の異なる材質のものを多
色紡糸、溶着、融着、接着により一つのモノフィラメン
トとしたものを、溶解処理することにより形成してもよ
い。
ステル樹脂、ポリアミド樹脂などを用いることもできる
が、本発明の歯ブラシの刷毛に求められる機能と関係の
ある物性とコストなどの観点からポリブチレンテレフタ
レート樹脂が最適である。
刷毛の材質に応じて選択した薬剤を用い、刷毛がポリエ
ステル樹脂の場合、カセイソーダ水溶液を用いる。
が、刷毛4の分岐点14から先端の長さ(h)は、植毛
状態における刷毛高さ(即ち毛丈)(H)の1/2以
下、望ましくは1/3以下とする一方、刷毛4の分岐点
14よりも基端側つまり溶解処理を施さない部分のモノ
フィラメント10の断面積は、モノフィラメントの断面
形状などにより異なるが、0.001〜0.5mm2と
し、通常は0.01〜0.2mm2とするのが最適であ
る。刷毛基部の断面積は、0.001mm2に満たない
と毛腰が弱く刷掃に必要な剛性に欠け、また0.5mm
2を越えると毛が太く細部への挿入性が劣る。そのた
め、この下限と上限を基準に断面形状や材質など関連要
素を勘案して適宜決定する。
シ1の作用を説明する。本発明に係る歯ブラシ1は、各
刷毛の先端分岐毛がそれぞれ先鋭のテーパー状となり且
つ長さが同じでないため、毛先が歯牙表面に留まること
なく、長い分岐毛は歯間や臼歯頂部の深い窪みや歯周ポ
ケットなどへ進入して刷掃する一方、短い分岐毛は歯牙
表面とその凹凸部などを刷掃して、複雑な凹凸やスキマ
が混在する歯列と歯牙表面をすべて余すところ無く刷掃
することができる。また本発明に係る歯ブラシの刷毛
は、基部は断面積が大きく適度な毛腰を備える一方、先
端分岐毛は細く柔軟性に富むため、刷掃力があって刷掃
実感に優れるとともに、先端分岐毛は柔軟な特性を有し
て歯肉に対してソフトに当たり、歯肉を傷めることなく
且つ歯周ポケットにもよく進入して刷掃することが可能
である。
面のモノフィラメントから成形した刷毛4を用いてなる
歯ブラシ1の実施例の説明であるが、この歯ブラシの刷
毛とは異なる多葉型断面のモノフィラメントから成形す
る各種の刷毛を、図6から図10に例示している。図6
から図10は、各図共通で、(a)は異なる多葉型断面
の異形モノフィラメントから成形された刷毛1本の先端
部の拡大側面図であり、(b)は(a)の図の刷毛にお
ける基部側即ち非溶解処理部の横断面、(c)は(a)
の図の刷毛における先端分岐部即ち溶解処理により形成
された分岐毛の中間部の横断面、(d)は刷毛を先端側
から見た平面図をそれぞれ示している。
ントからなる前記の各刷毛は、基部15が中心葉部16
と1つ以上の側設葉部17とを、薄肉の接合部18で連
設した多葉型断面で、その先端近傍の分岐点19から先
端側の各葉部の接合部18が溶解処理によって複数に分
岐され、それぞれ先鋭のテーパー状分岐毛16a、17
aに形成されている。分岐毛16aの毛先を16bで示
し、分岐毛17aの毛先を17bで示している。図6か
ら図10の各刷毛においては、この符号15,16,1
6a,16b,17,17a,17b,18,19をそ
れぞれ共通して付している。
し、先端部に複数の長さの異なる先鋭のテーパー状分岐
毛を形成する方法、刷毛の基部と先端分岐毛の長さ及び
断面積、その刷毛を用いてなる歯ブラシの製法、及びそ
の歯ブラシの作用については、前述の図1から図5に示
す実施例における説明と基本的に同じため、共通する事
項についての説明は省略する。
16とその中心葉部16から半径方向均等に膨出する4
個の細径の円形側設葉部17,…とからなる5葉の多葉
型断面を有するモノフィラメントによって形成される歯
ブラシ用の刷毛の先端部を示し、(b)はC−C断面
図、(c)はD−D断面図を示す。この刷毛の先端分岐
毛は、太径中心葉部16から形成される1本の長寸分岐
毛16aと、その周辺に側設葉部17,…から形成され
均等に配置される4本の短寸分岐毛17a,…を有する
形態となる。なお、各側設葉部17,…の断面積を段階
的に変えると、4本の短寸分岐毛17a,…の互いの長
さを変えることができる。
その中心葉部16の片側面に互いに接して膨出する2個
の細径の円形側設葉部17,17とからなる3葉の多葉
型断面を有するモノフィラメントによって形成される歯
ブラシ用の刷毛を示し、(b)はE−E断面図、(c)
はF−F断面図を示す。この刷毛の先端分岐毛は、中心
葉部16から形成される1本の長寸分岐毛16aと、そ
の側設葉部17,17から形成される2本の短寸分岐毛
17a,17aを有する形態となる。なお、2つの側設
葉部17,17の断面積を変えると、2本の短寸分岐毛
17a,17aの互いの長さを変えることができる。
中心葉部16の片側面に接して膨出する1個の細径の円
形側設葉部17とからなる2葉の多葉型断面を有するモ
ノフィラメントによって形成される歯ブラシ用の刷毛を
示し、(b)はG−G断面図、(c)はH−H断面図を
示す。この刷毛は最もシンプルな形態で、先端には大径
の中心葉部16からなる長寸分岐毛16aと細径の側設
葉部17からなる短寸分岐毛17aがそれぞれ1本形成
される。
その中心葉部16から半径方向均等に膨出する4個の太
径の円形側設葉部17,…とからなる5葉の多葉型断面
を有するモノフィラメントによって形成される歯ブラシ
用の刷毛を示し、(b)はI−I断面図、(c)はJ−
J断面図を示す。この刷毛の先端分岐毛は、細径の中心
葉部16から形成される1本の短寸分岐毛16aと、そ
の周辺に側設葉部17,…から形成され均等に配置され
る4本の長寸分岐毛17a,…を有する形態となる。
略するが、各側設葉部17,…の断面積を段階的に変え
ると4本の長寸分岐毛17a,…の互いの長さを変え且
つ基部15の剛性を変えて毛腰の異なる刷毛を作ること
ができる。
は省略するが、細径の中心葉部16の周辺に3個または
5個の太径の側設葉部17,…を均等に配置してなる4
葉または6葉の多葉型断面のモノフィラメントを用いる
ことも可能である。
とその中心葉部16の両側面に膨出する2個の太径の円
形側設葉部17,17とからなる3葉の多葉型断面を有
するモノフィラメントによって形成される歯ブラシ用の
刷毛を示し、(b)はK−K断面図、(c)はL−L断
面図を示す。この刷毛の先端分岐毛は、中心に中心葉部
16から形成される1本の短寸分岐毛16aと、その両
側に側設葉部17,17から形成される均等配置の2本
の長寸分岐毛17a,17aを有する形態で、図4及び
図5における中心葉部11と両側の側設葉部12,12
のそれぞれの断面積の大きさを逆にした形態である。
ラメントの各図とそれに関連する説明において、中心葉
部11,16及び側設葉部12,17の断面形状をいず
れも円形としているが、円形に限らず、楕円形、三角
形、四角形、菱形、多角形、その他種々の形状でよい。
要するに、中心葉部11,16と側設葉部12,17が
互いに異なる大きさの断面を有し、その両者の接合部1
3,18がくびれて溶解処理時に接合部13,18が容
易に溶解して離れやすく、且つ先鋭のテーパー形状の複
数の分岐毛が容易に形成可能な形であればよい。
ブラシは、各刷毛の先端分岐毛がそれぞれ先鋭のテーパ
ー状となり且つ長さが同じでないため、毛先が歯牙表面
に留まることなく歯間部への進入性に優れ、且つ歯牙表
面の凹凸部はもちろん臼歯先端のくぼみなどに対しても
良好な刷掃効果を有する。また本発明に係る歯ブラシの
刷毛は、基部は断面積が大きく適度な毛腰を備える一方
先端分岐毛は細く柔軟性に富むため、刷掃実感に優れる
とともに歯肉を傷めず且つ歯周ポケットにも進入して刷
掃するといった、一般には両立困難な目的を共に満たす
ことが可能である。
ラメントの先端部を溶解処理により先鋭のテーパー状で
長さの異なる分岐毛を形成するのは、各葉部の断面積や
形状に応じ溶解による減肉によって残る部分の断面積や
形状が異なることを利用すると他の方法よりも所望の分
岐毛を簡単に形成できるとの理由によるが、分岐毛に細
く短い毛と太く長い毛が混在する結果、歯間部のスキマ
や歯牙表面の凹凸の細大に関係なく刷掃効果を発揮する
という効果が得られる。またこの刷毛は、多葉型断面の
外接円と同じ径の円形断面のモノフィラメントに比べ、
密度が低く毛腰が必要以上に強くならず半径方向の締め
付け変形にも柔軟に対応可能なため、曲げにも圧縮にも
柔軟性があり、適度な腰の強さが得られるとともに植毛
作業が容易で植毛部の保持効果を向上させ安定保持でき
る利点がある。
る。
である。
モノフィラメントからなる刷毛1本を拡大して水平にし
て示す側面図である。
示す側面図である。
−A拡大断面図、(b)はB−B拡大断面図、(c)は
刷毛を先端側から見た拡大平面図である。
の先端部を示し、(a)は側面図、(b)はC−C拡大
断面図、(c)はD−D拡大断面図、(d)は刷毛を先
端側から見た拡大平面図である。
1本の先端部を示し、(a)は側面図、(b)はE−E
拡大断面図、(c)はF−F拡大断面図、(d)は刷毛
を先端側から見た拡大平面図である。
の先端部を示し、(a)は側面図、(b)はG−G拡大
断面図、(c)はH−H拡大断面図、(d)は刷毛を先
端側から見た拡大平面図である。
の先端部を示し、(a)は側面図、(b)はI−I拡大
断面図、(c)はJ−J拡大断面図、(d)は刷毛を先
端側から見た拡大平面図である。
る刷毛1本の先端部を示し、(a)は側面図、(b)は
K−K拡大断面図、(c)はL−L拡大断面図、(d)
は刷毛を先端側から見た拡大平面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 先端部に複数の先鋭なテーパー状分岐毛
を形成するとともに、ある特定の分岐毛に対して他の分
岐毛の長さを異なる長さに設定した刷毛を、柄の先端植
毛部に植毛してなる歯ブラシ。 - 【請求項2】 前記刷毛が、多葉型断面を有するモノフ
ィラメントの先端部を、溶解処理によって、多葉型断面
の各葉部ごとに複数に分岐させるとともに、分岐された
それぞれの長さが異なる先鋭なテーパー状の分岐毛に形
成した刷毛からなる請求項1記載の歯ブラシ。 - 【請求項3】 前記刷毛が、ある特定の葉部の断面積に
対して他の単又は複数の葉部の断面積が異なる多葉型断
面を有するモノフィラメントの先端部を、溶解処理によ
って、多葉型断面の各葉部ごとに複数に分岐させるとと
もに、先鋭なテーパー状の分岐毛に形成した刷毛からな
る請求項1記載の歯ブラシ。 - 【請求項4】 前記モノフィラメントとして、ある特定
の葉部の周囲に該葉部とは断面積が異なる単又は複数の
葉部を、断面積が最小の葉部の断面最小寸法よりも薄肉
の接合部を介して連設した多葉型断面を有するモノフィ
ラメントを用いてなる請求項2又は3記載の歯ブラシ。 - 【請求項5】 前記刷毛が長さの異なる二種類の分岐毛
を有し、短い分岐毛の長さが、長い分岐毛の長さの1/
10〜2/3の範囲である請求項1〜4何れかに記載の
歯ブラシ。
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