JP2003198207A - 共用器 - Google Patents

共用器

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JP2003198207A
JP2003198207A JP2001396529A JP2001396529A JP2003198207A JP 2003198207 A JP2003198207 A JP 2003198207A JP 2001396529 A JP2001396529 A JP 2001396529A JP 2001396529 A JP2001396529 A JP 2001396529A JP 2003198207 A JP2003198207 A JP 2003198207A
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Japan
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filter
duplexer
circuit
electrode
dielectric substrate
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JP2001396529A
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Yasuhiko Mizutani
靖彦 水谷
Hironobu Saka
太伸 阪
Takami Hirai
隆己 平井
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NGK Insulators Ltd
Soshin Electric Co Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
Soshin Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フィルタの減衰特性に先鋭度をもたせるように
して、設計通りの減衰特性を得られるようにし、所望の
特性を得るための後調整を簡単にする。 【解決手段】中心周波数の異なる2種類のフィルタ(受
信側フィルタ14及び送信側フィルタ16)と、それぞ
れのフィルタ14及び16が共用する入出力端子(この
場合、アンテナ104に接続される入出力端子)から見
た他方のフィルタの中心周波数におけるインピーダンス
が無限大になるようにした分波回路20とを有し、更
に、各フィルタ14及び16と分波回路20の間に、減
衰特性を先鋭化させる回路108及び110を挿入接続
して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、共用器に関し、特
に、1つのアンテナを送信側と受信側とで共用し、送信
信号と受信信号とを分離する機能を有する共用器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、共用器は、1つのアンテナを送
信と受信とで共用し、送信信号と受信信号を分離する機
能を有する。この特性を満足させるためには、送信側フ
ィルタと受信側フィルタが共用する入出力端子であるア
ンテナから見た他方のフィルタの中心周波数におけるイ
ンピーダンスが無限大となるようにして、互いのフィル
タの通過特性を妨げないようにする必要がある。
【0003】そこで、従来から分波回路を2つのフィル
タの接続部分に挿入することが行われている。この分波
回路の構成としては、所定の電気長をもった伝送線路を
挿入する方法があるが、容量やコイル等の集中定数素子
を使用するのが一般的である。
【0004】現在では、集中定数素子とフィルタを誘電
体基板内に一体的に形成することによって小型化を図る
ようにしている(例えば、特開平6−112735号公
報、特開平7−312503号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
セラミックシートを積層して形成される従来の共用器に
おいては、小型化は可能であるが、減衰特性を急峻にす
るために、例えばストリップライン共振器を用いた場
合、該ストリップライン共振器の無負荷Qが低いため、
共用器の特性(挿入損失)が劣化するおそれがある。
【0006】本発明はこのような課題を考慮してなされ
たものであり、フィルタの減衰特性に先鋭度をもたせ
て、通過帯域近傍に減衰極を設けることができ、低損失
な共用器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、中心周波数の
異なる2種類のフィルタと、それぞれのフィルタが共用
する入出力端子から見た他方のフィルタの中心周波数に
おけるインピーダンスが無限大になるようにした分波回
路とを有する共用器において、前記各フィルタと前記分
波回路の間に、減衰特性を先鋭化させる回路が挿入接続
されていることを特徴とする。
【0008】これにより、フィルタの減衰特性に先鋭度
をもたせることが可能となり、低損失な共用器とするこ
とができる。
【0009】そして、前記各フィルタがそれぞれストリ
ップライン共振器を有する場合に、前記減衰特性を先鋭
化させる回路は、前記ストリップライン共振器よりも無
負荷Qが高い回路で構成されていることが好ましい。
【0010】減衰特性を先鋭化させると、フィルタの挿
入損失がより悪化するおそれがあるが、この発明では、
ストリップライン共振器よりも無負荷Qが高い回路を挿
入接続するようにしているため、フィルタの挿入損失の
悪化を抑制することができ、減衰特性の向上と、挿入損
失の悪化抑制を両立させることができる。
【0011】また、少なくとも前記分波回路が誘電体基
板中に形成される場合に、前記誘電体基板の少なくとも
1つの面に穴を設け、該穴内に前記減衰特性を先鋭化さ
せる回路を設置するようにしてもよい。
【0012】あるいは、少なくとも前記各フィルタがそ
れぞれ個別の誘電体基板あるいは1つの誘電体基板中に
形成される場合に、前記誘電体基板の少なくとも1つの
面に穴を設け、該穴内に前記減衰特性を先鋭化させる回
路を設置するようにしてもよい。
【0013】また、前記各フィルタと前記分波回路とが
1つの誘電体基板中に一体的に形成される場合に、前記
誘電体基板の少なくとも1つの面に穴を設け、該穴内に
前記減衰特性を先鋭化させる回路を設置するようにして
もよい。
【0014】前記減衰特性を先鋭化させる回路として
は、例えば弾性表面波素子による共振器を用いることが
できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る共用器の実施
の形態例を図1〜図8を参照しながら説明する。
【0016】この共用器10は、図1に示すように、中
心周波数の異なる2種類のフィルタ(受信側フィルタ1
4及び送信側フィルタ16)と、それぞれのフィルタ1
4及び16が共用する入出力端子(この場合、アンテナ
104に接続される入出力端子)から見た他方のフィル
タの中心周波数におけるインピーダンスが無限大になる
ようにした分波回路20とを有し、更に、各フィルタ1
4及び16と分波回路20の間に、減衰特性を先鋭化さ
せる回路108及び110が挿入接続されて構成されて
いる。
【0017】前記減衰特性を先鋭化させる回路108及
び110は、各フィルタ14及び16がそれぞれストリ
ップライン共振器を有する場合に、該ストリップライン
共振器よりも無負荷Qが高い回路、例えばSAW素子
(弾性表面波素子)による共振器で構成することができ
る。
【0018】ここで、1つの実験例を示す。この実験例
は、比較例と実施例についての減衰特性をみたものであ
る。
【0019】比較例は、図2に示すように、容量とイン
ダクタンスとの組合せで構成される分波回路20と、該
分波回路20と受信側出力端子22間に接続されたバン
ドパスフィルタ114と、前記分波回路20と送信側入
力端子24間に接続されたローパスフィルタ118とを
有し、各フィルタ114及び118には、ストリップラ
インによる共振器が内層されている。
【0020】実施例は、図1に示すように、容量とイン
ダクタンスとの組合せで構成される上述した分波回路2
0と、該分波回路20と受信側出力端子22間に接続さ
れたバンドパスフィルタ114と、前記分波回路20と
送信側入力端子24間に接続されたローパスフィルタ1
18と、前記分波回路20とバンドパスフィルタ114
間に接続されたSAW素子による第1の共振器120
と、前記分波回路20とローパスフィルタ118間に接
続されたSAW素子による第2の共振器122とを有す
る。
【0021】実験結果を図3に示す。この図3におい
て、比較例の減衰特性を破線A及びBで示し、実施例の
減衰特性を実線C及びDで示す。
【0022】この実験結果から、実施例及び比較例の減
衰特性は共に、通過帯域近傍に減衰極(図3上、E部、
F部、G部、H部を参照)が形成されている。この現象
は、比較例においては、各フィルタ114及び118に
内層されたストリップラインの共振器によるもので、実
施例においては、前記SAW素子の第1及び第2の共振
器120及び122によるものである。
【0023】ところで、減衰極を設ける方法としては、
比較例のように、例えばフィルタ内に減衰極形成用のス
トリップラインや共振器を内層(内蔵)することで実現
することができるが、一般にフィルタの挿入損失がより
悪化するおそれがある。
【0024】これは、図3にも示すように、比較例にお
ける通過帯域のレベル(破線A及びB参照)は、実施例
のレベル(実線C及びD参照)よりも低くなっており、
挿入損失による影響を受けていることがわかる。
【0025】換言すれば、本実施の形態に係る共用器1
0においては、減衰極形成用の第1及び第2の共振器1
20及び122として無負荷Qの高いSAW素子を使用
するようにしているため、上述のように新たな減衰極の
形成に伴うフィルタの挿入損失の悪化を抑制することが
でき、減衰特性の向上と、挿入損失の悪化抑制を両立さ
せることができる。つまり、低損失の共用器10とする
ことができる。
【0026】次に、本実施の形態に係る共用器10の具
体例について図4〜図8を参照しながら説明する。
【0027】第1の具体例に係る共用器10Aは、図4
に示すように、複数枚の板状の誘電体層が積層、焼成さ
れて構成された誘電体基板12内に、中心周波数の異な
る受信側フィルタ14(この場合、バンドパスフィル
タ)及び送信側フィルタ16(この場合、バンドパスフ
ィルタ)と、分波回路20とを有して構成され、特に、
この第1の具体例に係る共用器10Aは、前記誘電体基
板12の上部に分波回路20が配置され、誘電体基板1
2の下部に受信側フィルタ14と送信側フィルタ16が
配置されている。また、誘電体基板12の上面には、穴
130が設けられ、該穴130内にそれぞれSAW素子
による第1及び第2の共振器120及び122が収容さ
れている。
【0028】前記受信側フィルタ14と送信側フィルタ
16は、前記誘電体基板12の下部において、横方向に
並べられ、この第1の具体例では、受信側フィルタ14
が左側に配置され、送信側フィルタ16が右側に配置さ
れた例を示している。
【0029】更に、この第1の具体例に係る共用器10
Aの構成について図4及び図5を参照しながら詳細に説
明する。
【0030】誘電体基板12は、図5に示すように、上
から順に、第1〜第12の誘電体層S1〜S12が積み
重ねられて構成されている。これら第1〜第12の誘電
体層S1〜S12は1枚あるいは複数枚の層にて構成さ
れる。
【0031】また、図4に示すように、誘電体基板12
の外周面のうち、例えばその左側面に受信側出力端子2
2が形成され、右側面に送信側入力端子24が形成さ
れ、正面に共用の入出力端子18が形成され、これら各
種端子を除く全面にアース電極26が形成されている。
もちろん、これら各種端子とアース電極26との間に
は、絶縁をとるための領域が確保されている。
【0032】そして、この第1の具体例に係る共用器1
0Aにおいては、図5に示すように、第10の誘電体層
S10の一主面に受信側の3本の共振素子(第1〜第3
の共振素子30a〜30c)と、送信側の3本の共振素
子(第1〜第3の共振素子32a〜32c)がそれぞれ
平行に形成されている。これら共振素子30a〜30c
並びに32a〜32cは、各一方の端部が開放とされ、
各他方の端部がアース電極26に短絡されている。
【0033】前記第10の誘電体層S10の下層に位置
する第11の誘電体層S11の一主面には、受信側の出
力用電極34と送信側の入力用電極36とが形成されて
いる。受信側の出力用電極34は、一端が受信側出力端
子22(図4参照)に接続され、かつ、前記受信側の第
1の共振素子30aと容量結合されるように形成されて
いる。送信側の入力用電極36は、一端が送信側入力端
子24(図4参照)に接続され、かつ、前記送信側の第
3の共振素子32cと容量結合されるように形成されて
いる。
【0034】また、前記第11の誘電体層S11の一主
面には、アース電極26、受信側出力端子22、送信側
入力端子24等に対して電位的にフローティング状態と
された2つの結合調整電極(受信側の第1の結合調整電
極38と、送信側の第1の結合調整電極40)が形成さ
れている。
【0035】受信側の第1の結合調整電極38は、受信
側の第2の共振素子30bに対向する第1の電極本体3
8aと受信側の第3の共振素子30cに対向する第2の
電極本体38bとが、その間に形成されたリード電極3
8cによって電気的に接続された形状を有する。
【0036】送信側の第1の結合調整電極40は、送信
側の第1の共振素子32aに対向する第1の電極本体4
0aと送信側の第2の共振素子32bに対向する第2の
電極本体40bとが、その間に形成されたリード電極4
0cによって電気的に接続された形状を有する。
【0037】また、前記第11の誘電体層S11の一主
面には、受信側の3本の共振素子30a〜30cの各開
放端に対向してそれぞれ3つの内層アース電極42a〜
42cが形成され、送信側の3本の共振素子32a〜3
2cの各開放端に対向してそれぞれ3つの内層アース電
極44a〜44cが形成されている。
【0038】前記第10の誘電体層S10の上層に位置
する第9の誘電体層S9の一主面には、受信側の入力用
電極46と送信側の出力用電極48とが形成されてい
る。受信側の入力用電極46は、一端がスルーホール5
0を通じて上層(第6の誘電体層S6)に形成された分
波回路20における受信側のリード電極52に接続さ
れ、かつ、前記受信側の第3の共振素子30cと容量結
合されるように形成されている。送信側の出力用電極4
8は、一端がスルーホール54を通じて上層(第6の誘
電体層S6)に形成された分波回路20における送信側
のリード電極56に接続され、かつ、前記送信側の第1
の共振素子32aと容量結合されるように形成されてい
る。
【0039】また、前記第9の誘電体層S9の一主面に
は、アース電極26、受信側出力端子22、送信側入力
端子24等に対して電位的にフローティング状態とされ
た2つの結合調整電極(受信側の第2の結合調整電極5
8と、送信側の第2の結合調整電極60)が形成されて
いる。
【0040】受信側の第2の結合調整電極58は、受信
側の第1の共振素子30aに対向する第1の電極本体5
8aと受信側の第2の共振素子30bに対向する第2の
電極本体58bとが、その間に形成されたリード電極5
8cによって電気的に接続された形状を有する。
【0041】送信側の第2の結合調整電極60は、送信
側の第2の共振素子32bに対向する第1の電極本体6
0aと送信側の第3の共振素子32cに対向する第2の
電極本体60bとが、その間に形成されたリード電極6
0cによって電気的に接続された形状を有する。
【0042】また、前記第9の誘電体層S9の一主面に
は、受信側の3本の共振素子30a〜30cの各開放端
に対向してそれぞれ3つの内層アース電極62a〜62
cが形成され、送信側の3本の共振素子32a〜32c
の各開放端に対向してそれぞれ3つの内層アース電極6
4a〜64cが形成されている。
【0043】次に、分波回路20についてみると、ま
ず、第8の誘電体層S8の一主面には、受信側出力端子
22、送信側入力端子24、共用の入出力端子18並び
にスルーホール50及び54を除く全面にアース電極6
6が形成されている。もちろん、受信側出力端子22、
送信側入力端子24、共用の入出力端子18並びにスル
ーホール50及び54とアース電極66との間には、絶
縁をとるための領域が確保されている。このアース電極
66は、各フィルタ14及び16を構成している電極と
分波回路20を構成している電極間の不要な結合を抑制
する効果がある。第6の誘電体層S6の一主面には、一
端に共用の入出力端子18が接続され、第8の誘電体層
S8の一主面に形成されたアース電極66と容量を形成
するための第1の電極70が形成されている。
【0044】この第1の電極70の左側には、ストリッ
プラインの蛇行引回しによる第1のコイル72が形成、
接続され、この第1のコイル72の他端とスルーホール
50に延びるリード電極52との間には、第8の誘電体
層S8の一主面に形成されたアース電極66と容量を形
成するための第2の電極74が形成、接続されている。
【0045】また、前記第1の電極70の右側には、ス
トリップラインの蛇行引回しによる第2のコイル76が
形成、接続され、この第2のコイル76の他端とスルー
ホール54に延びるリード電極56との間には、第8の
誘電体層S8の一主面に形成されたアース電極66と容
量を形成するための第3の電極78が形成、接続されて
いる。
【0046】更に、前記第1の電極70における前記共
用の入出力端子18とは反対側の端部には両側に展開す
る第4及び第5の電極80及び82が形成されている。
【0047】そして、第7の誘電体層S7の一主面に
は、一端が受信側のスルーホール50に接続され、か
つ、上層の第4の電極80と対向する第6の電極84
と、一端が送信側のスルーホール54に接続され、か
つ、上層の第5の電極82と対向する第7の電極86と
が形成されている。
【0048】また、第1〜第4の誘電体層S1〜S4に
は、各中央部分にそれぞれ例えば矩形状の貫通孔H1〜
H4が形成され、第5の誘電体層S5でこれら貫通孔H
1〜H4を閉塞する形になっている。即ち、第1〜第4
の誘電体層S1〜S4に形成された貫通孔H1〜H4と
第5の誘電体層S5で、第1及び第2の共振器120及
び122を収容するための穴130(図4参照)が形成
されることになる。
【0049】そして、第1の共振器120は、スルーホ
ール50を介して分波回路20の受信側のリード電極5
2に電気的に接続され、第2の共振器122は、スルー
ホール54を介して分波回路20の送信側のリード電極
56に電気的に接続される。
【0050】第1の具体例に係る共用器10Aは、基本
的には以上のように構成されるものであるが、ここで、
各電極の電気的な結合について図6の等価回路図を参照
しながら説明する。
【0051】まず、受信側フィルタ14においては、受
信側出力端子22と接地間に第1〜第3の共振素子30
a〜30cによる3つの共振器100a〜100cがそ
れぞれ並列に接続され、更に、隣接する共振器100a
〜100c同士は互いに誘導結合され、これにより、等
価回路上では、隣接する共振器100a〜100c間に
それぞれインダクタンスL1及びL2が挿入されたかた
ちとなる。
【0052】一方、送信側フィルタ16においては、送
信側入力端子24と接地間に第1〜第3の共振素子32
a〜32cによる3つの共振器102a〜102cがそ
れぞれ並列に接続され、更に、隣接する共振器102a
〜102c同士は互いに誘導結合され、これにより、等
価回路上では、隣接する共振器102a〜102c間に
それぞれインダクタンスL3及びL4が挿入されたかた
ちとなる。
【0053】そして、受信側の第1の共振素子30aと
第2の共振素子30b間には、受信側の第2の結合調整
電極58による合成容量C1が形成され、受信側の第2
の共振素子30bと第3の共振素子30c間には、受信
側の第1の結合調整電極38による合成容量C2が形成
される。即ち、各共振器100a〜100c間には、イ
ンダクタンスL1と合成容量C1によるLC並列共振回
路と、インダクタンスL2と合成容量C2によるLC並
列共振回路が接続されたかたちとなる。
【0054】送信側の第1の共振素子32aと第2の共
振素子32b間には、送信側の第1の結合調整電極40
による合成容量C3が形成され、送信側の第2の共振素
子32bと第3の共振素子32c間には、送信側の第2
の結合調整電極60による合成容量C4が形成される。
即ち、各共振器102a〜102c間には、インダクタ
ンスL3と合成容量C3によるLC並列共振回路と、イ
ンダクタンスL4と合成容量C4によるLC並列共振回
路が接続されたかたちとなる。
【0055】また、受信側の第1〜第3の共振素子30
a〜30cの各開放端と対応する内層アース電極(42
a、62a)、(42b、62b)及び(42c、62
c)との間にはそれぞれ容量(合成容量)C5〜C7が
形成され、送信側の第1〜第3の共振素子32a〜32
cの各開放端と対応する内層アース電極(44a、64
a)、(44b、64b)及び(44c、64c)との
間にはそれぞれ容量(合成容量)C8〜C10が形成さ
れる。
【0056】また、受信側の第1の共振素子30aと受
信側出力端子22との間には静電容量C11が形成さ
れ、受信側の第3の共振素子30cと分波回路20の受
信側のリード電極52との間には静電容量C12が形成
され、送信側の第1の共振素子32aと分波回路20の
送信側のリード電極56との間には静電容量C13が形
成され、送信側の第3の共振素子32cと送信側入力端
子24との間には静電容量C14が形成される。
【0057】分波回路20においては、第1〜第3の電
極70、74及び78とこれら第1〜第3の電極70、
74及び78に対向するアース電極26及び66間にそ
れぞれ静電容量C15〜C17が形成され、第1の電極
70と第2の電極74間に第1のコイル72によるイン
ダクタンスL5が形成され、第1の電極70と第3の電
極78間に第2のコイル76によるインダクタンスL6
が形成される。
【0058】更に、第4の電極80と第6の電極84間
には、前記インダクタンスL5と並列接続される静電容
量C18が形成され、第5の電極82と第7の電極86
間には、前記インダクタンスL6と並列接続される静電
容量C19が形成される。前記共用の入出力端子18に
は、例えばアンテナ104が接続される。
【0059】そして、この第1の具体例に係る共用器1
0Aにおいては、分波回路20と受信側フィルタ14間
にSAW素子による第1の共振器120が挿入接続さ
れ、分波回路20と送信側フィルタ16間にSAW素子
による第2の共振器122が挿入接続されている。
【0060】次に、第2の具体例に係る共用器10Bに
ついて図7を参照しながら説明する。この第2の具体例
に係る共用器10Bは、図7に示すように、分波回路2
0、受信側フィルタ14及び送信側フィルタ16がそれ
ぞれ個別に作製されている点で異なる。即ち、図5に示
す分波回路20が、1つの誘電体基板12A内に形成さ
れて構成され、図5に示す受信側フィルタ14が別の誘
電体基板12B内に形成されて構成され、図5に示す送
信側フィルタ16が更に別の誘電体基板12C内に形成
されて構成されている。
【0061】また、この第2の具体例に係る共用器10
Bにおいては、受信側フィルタ14の入力端子140が
配線基板142上に形成された導体パターン144を介
して分波回路20の出力端子146に接続され、送信側
フィルタ16の出力端子148が配線基板142上に形
成された導体パターン150を介して分波回路20の入
力端子152に接続されている。
【0062】そして、この第2の具体例に係る共用器1
0Bにおいては、分波回路20が形成された誘電体基板
12Aの上面に穴130が形成され、該穴130内にそ
れぞれSAW素子による第1及び第2の共振器120及
び122が収容されて構成されている。
【0063】その他、図8に示す第3の具体例に係る共
用器10Cのように、受信側フィルタ14が形成された
誘電体基板12Bの上面に穴130Aを設け、該穴13
0A内にSAW素子による第1の共振器120を収容
し、送信側フィルタ16が形成された誘電体基板12C
の上面に穴130Bを設け、該穴130B内にSAW素
子による第2の共振器122を収容するようにしてもよ
い。
【0064】また、図示しないが、受信側フィルタ14
と送信側フィルタ16を1つの誘電体基板内に形成し、
該誘電体基板の上面に穴を設けて、該穴内に第1及び第
2の共振器120及び122を収容してもよい。
【0065】上述の誘電体基板12への穴の形成は、貫
通孔H1〜H4が形成された複数の誘電体層S1〜S4
を積層することによって行うようにしたが、その他、ド
リルやレーザ光等を用いて穿設するようにしてもよい。
【0066】なお、この発明に係る共用器は、上述の実
施の形態に限らず、この発明の要旨を逸脱することな
く、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る共用
器によれば、通過帯域近傍に減衰極を設けて、フィルタ
の減衰特性に先鋭度をもたせることができると共に、新
たな減衰極の形成に伴うフィルタの挿入損失の悪化を抑
制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る共用器を示す等価回路図で
ある。
【図2】比較例に係る共用器を示す等価回路図である。
【図3】比較例と実施例の減衰特性を示す図である。
【図4】第1の具体例に係る共用器を示す斜視図であ
る。
【図5】第1の具体例に係る共用器を示す分解斜視図で
ある。
【図6】第1の具体例に係る共用器を示す等価回路図で
ある。
【図7】第2の具体例に係る共用器を示す斜視図であ
る。
【図8】第3の具体例に係る共用器を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
10、10A〜10C…共用器 12、12A〜1
2C…誘電体基板 14…受信側フィルタ 16…送信側フィ
ルタ 20…分波回路 22…受信側出力
端子 24…送信側入力端子 50、54…スル
ーホール 104…アンテナ 108、110…減衰特性を先鋭化させる回路 114…バンドパスフィルタ 118…ローパス
フィルタ 120…第1の共振器 122…第2の共
振器 130、130A、130B…穴 H1〜H4…貫通
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 1/50 H04B 1/50 (72)発明者 阪 太伸 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 (72)発明者 平井 隆己 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 Fターム(参考) 5J006 HB01 HB05 HB22 JA01 KA02 KA11 LA02 LA03 NA04 NC03 NF01 PB03 5J024 AA01 AA10 CA03 CA09 CA10 DA05 DA29 EA03 5K011 BA03 DA02 DA27 JA01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中心周波数の異なる2種類のフィルタと、
    それぞれのフィルタが共用する入出力端子から見た他方
    のフィルタの中心周波数におけるインピーダンスが無限
    大になるようにした分波回路とを有する共用器におい
    て、 前記各フィルタと前記分波回路の間に、減衰特性を先鋭
    化させる回路が挿入接続されていることを特徴とする共
    用器。
  2. 【請求項2】請求項1記載の共用器において、 前記各フィルタがそれぞれストリップライン共振器を有
    する場合に、 前記減衰特性を先鋭化させる回路は、前記ストリップラ
    イン共振器よりも無負荷Qが高い回路で構成されている
    ことを特徴とする共用器。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の共用器において、 少なくとも前記分波回路が誘電体基板中に形成され、 前記誘電体基板の少なくとも1つの面に穴が設けられ、 前記減衰特性を先鋭化させる回路は、前記穴内に設置さ
    れていることを特徴とする共用器。
  4. 【請求項4】請求項1又は2記載の共用器において、 少なくとも前記各フィルタがそれぞれ個別の誘電体基板
    あるいは1つの誘電体基板中に形成され、 前記誘電体基板の少なくとも1つの面に穴が設けられ、 前記減衰特性を先鋭化させる回路は、前記穴内に設置さ
    れていることを特徴とする共用器。
  5. 【請求項5】請求項1又は2記載の共用器において、 前記各フィルタと前記分波回路とが1つの誘電体基板中
    に一体的に形成され、 前記誘電体基板の少なくとも1つの面に穴が設けられ、 前記減衰特性を先鋭化させる回路は、前記穴内に設置さ
    れていることを特徴とする共用器。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか1項に記載の共用
    器において、 前記減衰特性を先鋭化させる回路は、弾性表面波素子に
    よる共振器であることを特徴とする共用器。
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