JPH0555811A - 誘電体フイルタ及びこれを用いた分波器 - Google Patents

誘電体フイルタ及びこれを用いた分波器

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JPH0555811A
JPH0555811A JP672892A JP672892A JPH0555811A JP H0555811 A JPH0555811 A JP H0555811A JP 672892 A JP672892 A JP 672892A JP 672892 A JP672892 A JP 672892A JP H0555811 A JPH0555811 A JP H0555811A
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泰三 小林
Kosuke Takeuchi
孝介 竹内
Toshio Ikeda
捷夫 池田
Kenichi Shibata
賢一 柴田
Kazuhiko Kuroki
和彦 黒木
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 減衰極を有するフィルタ特性を得るための反
共振容量及び同軸共振器間の結合が、作業性よく製造で
きる小型化された誘電体フィルタ及びこの誘電体フィル
タを用いた分波器を提供する。 【構成】 誘電体フィルタは、一面短絡型の複数の同軸
共振器の開放面側の外導体の一部若しくは誘電体部材を
含む外導体の一部を除去して凹部が形成される。同軸共
振器の内導体との間で反共振容量を形成する複数の容量
形成用電極46a〜46fが形成された誘電体基板46
が凹部に取り付けられる。この誘電体基板46上に容量
形成用電極間46a〜46fを結合するリアクタンス素
子47〜50,46g〜46jが設けられる。また、分
波器は、上記構成のフィルタを送受信用フィルタ44,
45に使用する。そして、誘電体基板46に、送・受信
用フィルタ44,45を1つのアンテナに接続するため
の送・受信側整合回路51,52を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は誘電体フィルタ及びこれ
を用いた分波器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、誘電体同軸共振器を用いた誘電体
フィルタとしては、例えば実公昭62-44566号公報(H01P1
/205)に開示されているものが知られている。
【0003】此種誘電体フィルタは、誘電体部材に貫通
孔を設け、前記誘電体部材の外周面及び前記貫通孔の内
周面に導電性部材(例えば、銀)を被覆することにより形
成された一面短絡型の同軸共振器を誘電体基板に夫々接
続し、各同軸共振器を誘電体基板に形成された電極にて
容量結合することにより構成されている。
【0004】近年、移動体通信では、軽量化並びに小容
積化が進み、これに応じて誘電体フィルタの小型化が要
望されている。
【0005】誘電体フィルタを小型化する場合、高Qu
(無負荷時のQ値)を得るためには、内同軸の径と外同軸
の径の比を3.6としなければならないが、外同軸の径
を4mm以下とすると、内同軸の径は1.2mm以下とな
り、上記公報に開示されている如く外部接続用部材を前
記同軸共振器の貫通孔に挿入して外部回路と接続するこ
とは困難である。
【0006】この問題を解決するために、本出願人は特
願平3−46796号にて図14に示すような誘電体フ
ィルタを提案した。図14において、1〜5は角柱状の
誘電体部材1a〜5aに貫通孔1b〜5bを形成し、外
周面及び貫通孔1b〜5bの内周面に導電性部材(例え
ば、銀)を被覆することにより外導体1c〜5c及び内
導体1d〜5dが形成された、一端面が短絡された同軸
共振器、6は同軸共振器1〜5の開放面側の外導体1c
〜5cの一部若しくは誘電体部材1a〜5aを含む外導
体1c〜5cの一部を除去して形成された凹部、7は凹
部6に取付けらる誘電体基板で、上面に容量形成用電極
7a〜7eが設けられ、下面に接地用電極7f及び容量
形成用電極7a,7eが延長された入出力用スタブ7
g,7hが設けられている。同軸共振器1〜5間の結合
(段間結合)は、各同軸共振器1〜5の外導体1c〜5c
の一部を除去することにより形成された窓部(図示せず)
を互いに接合することにより達成される。
【0007】そして、容量形成用電極3a〜3eと同軸
共振器1〜5の内導体1d〜5dとの間で容量C1〜C
5が形成され、等価回路として表わすと、図15の如く
なる。尚、Lは段間結合インダクタである。この誘電体
フィルタは入出力用スタブ7g,7hが外部回路と接続
され、容量形成用電極7a,7eと同軸共振器1,5の
内導体1d,5dとで形成される容量C1,C5を介し
て同軸共振器1,5の内導体1d,5dに結合される。
また、容量形成用電極7b〜7dにて形成される容量C
2〜C4は同軸共振器2〜4の共振周波数を調整するの
に使用される。
【0008】ところで、移動体通信機において、異なっ
た周波数の信号を周波数に応じて分離、合成する分波器
が使用される。斯る分波器は中心周波数の異なる送信用
誘電体フィルタ及び受信用誘電体フィルタを備える。こ
のような誘電体フィルタは、移動体通信の高周波化に伴
い、受信帯域と送信帯域の中心周波数の間隔が狭くな
り、必要な通過帯域外減衰を得るのが困難になってい
る。このため、分波器に使用される誘電体フィルタには
その特性に減衰極を有することが要求される。
【0009】このようなフィルタ特性を得るために、図
16の等価回路に示すように、同軸共振器8〜10の内
導体に直列に容量C6〜C8を接続する。11〜14は
段間結合リアクタンスである。この容量は反共振周波数
を決定し、反共振時には同軸共振器のインピーダンスが
ゼロになり、フィルタ特性に減衰極を形成する。
【0010】同軸共振器の内導体に前記反共振容量を結
合したフィルタは、例えば、図17に示すように同軸共
振器15〜17の内導体15d〜17dにコンデンサ1
8〜20の一方の電極を接続して開放面に取り付け、各
同軸共振器15〜17の内導体15d〜17dに接続し
たコンデンサ18〜20の他方の電極を、リアクタンス
素子21〜24で接続することにより共振器間を結合し
たものがある。この構成では、コンデンサ18〜20の
取り付け及びリアクタンス素子21〜24の接続が厄介
であり、作業性が悪いという問題がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は減衰
極を有するフィルタ特性を得るための反共振容量及び同
軸共振器間の結合が、作業性よく製造できる小型化され
た誘電体フィルタを提供することを目的とするものであ
り、具体的には、図14に示した構成の誘電体フィルタ
の誘電体基板に設けた容量形成用電極と同軸共振器の内
導体とで形成される容量を反共振容量として用いるもの
である。
【0012】また、本発明はこの誘電体フィルタを送受
信用フィルタとして用いた分波器を提供することを目的
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述の点に鑑み、本発明
の誘電体フィルタは、各々外周面及び内周面に導電性部
材を被覆することにより外導体及び内導体が形成され、
且つ一端面が短絡された複数の同軸共振器と、この同軸
共振器の開放面側の外導体の一部若しくは誘電体部材を
含む外導体の一部を除去して形成された凹部と、同軸共
振器の内導体との間で容量を形成する複数の容量形成用
電極が形成され、凹部に取付けられる誘電体基板と、こ
の誘電体基板上に設けられ、容量形成用電極間を結合す
るリアクタンス素子とよりなるものである。
【0014】また、本発明の誘電体フィルタは、誘電体
部材に少なくとも2つの孔を設け、外周面及び内周面に
導電性部材を被覆することにより外導体及び内導体が形
成され、且つ一端面が短絡された同軸共振器と、各同軸
共振器の開放面側の外導体の一部若しくは誘電体部材を
含む外導体の一部を除去して形成された凹部と、同軸共
振器の内導体との間で容量を形成する複数の容量形成用
電極が形成され、凹部に取付けられる誘電体基板と、こ
の誘電体基板上に設けられ、容量形成用電極間を結合す
るリアクタンス素子とよりなる。
【0015】さらに、容量形成用電極間を結合するリア
クタンス素子がインダクタンスであるとき、同軸共振器
の内導体と容量形成用電極との間で形成される各容量
は、フィルタの中央段ほど容量値が大きくなるよう設定
される。
【0016】また、本発明の分波器は、各々外周面及び
内周面に導電性部材を被覆することにより外導体及び内
導体が形成されると共に一端面が短絡され、且つ開放面
側の外導体の一部若しくは誘電体部材を含む外導体の一
部を除去して凹部が形成された複数の同軸共振器からな
る受信用フィルタ及び送信用フィルタと、同軸共振器の
内導体との間で容量を形成する複数の容量形成用電極、
この容量形成用電極間を結合するリアクタンス素子及び
受信用フィルタ並びに送信用フィルタを1つのアンテナ
に接続するための受信側整合回路並びに送信側整合回路
が形成された誘電体基板とを備え、受信用フィルタ及び
送信用フィルタは、複数の同軸共振器の凹部が誘電体基
板の各々同軸共振器の内導体と対応する容量形成用電極
の形成位置に取り付けられてなる。
【0017】さらに、本発明の分波器は、誘電体部材に
少なくとも2つの孔を設け、外周面及び内周面に導電性
部材を被覆することにより外導体及び内導体が形成さ
れ、且つ一端面が短絡され、且つ開放面側の外導体の一
部若しくは誘電体部材を含む外導体の一部を除去して凹
部が形成された同軸共振器からなる受信用フィルタ及び
送信用フィルタと、同軸共振器の内導体との間で容量を
形成する複数の容量形成用電極、この容量形成用電極間
を結合するリアクタンス素子及び受信用フィルタ並びに
送信用フィルタを1つのアンテナに接続するための受信
側整合回路並びに送信側整合回路が形成された誘電体基
板とを備え、受信用フィルタ及び送信用フィルタは、同
軸共振器の凹部が誘電体基板の各々同軸共振器の内導体
と対応する容量形成用電極の形成位置に取り付けられて
なる。
【0018】また、共振器の送信用フィルタにおける同
軸共振器の内導体と容量形成用電極との間で形成される
各容量は、フィルタの中央段ほど容量値が大きくなるよ
う設定される。
【0019】
【作用】上記構成の誘電体フィルタは、同軸共振器の内
導体と誘電体基板に形成された容量形成用電極との間で
反共振容量が形成され、容量形成用電極間をリアクタン
ス素子で結合することにより各共振器が結合されて減衰
極を有する周波数特性を持つことになる。また、容量形
成用電極間をインダクタンス素子で結合してバンドスト
ップフィルタを構成した場合に、同軸共振器の内導体と
容量形成用電極との間で形成される各容量値を、フィル
タの中央段ほど大きくすることにより、得られる帯域阻
止特性において、通過帯から減衰帯に移行するところの
傾きが急峻になる。
【0020】
【実施例】以下に本考案の実施例を図面に基づき説明す
る。
【0021】図1は本発明の第1実施例を示す図で、3
個の同軸共振器25〜27で有極化バンドパスフィルタ
を構成した例を示している。同軸共振器25〜27は貫
通孔が設けられたTiO2−SnO2−ZrO2系の誘電
体部材(比誘電率38)の外周面及び貫通孔の内周面に
銀等の導電性部材を被覆した一面短絡型の同軸共振器で
ある。その寸法は長手方向に垂直な断面の辺が夫々3m
m、長手方向の長さ(共振器長)が4.8mmである。そ
して、開放端側において誘電体部材を含む外導体の一部
を、深さ0.5mm程度で除去して形成された凹部28が
設けられている。
【0022】この凹部28にはアルミナからなる誘電体
基板29が取り付けられる。誘電体基板29の上面には
容量形成用電極29a〜29c、入出力用電極29d,
29e及び段間結合用電極29fが形成されている。容
量形成用電極29a〜29cは、誘電体基板29が同軸
共振器25〜27の凹部28に取り付けられた際に、同
軸共振器25〜27の誘電体部材を介して内導体25d
〜27dと対向し、電磁界的に結合する。この結合は同
軸共振器25〜27の開放端側で行われるので、電界的
結合が主である。したがって、図2に示すように、同軸
共振器25〜27の内導体25d〜27dと容量形成用
電極29a〜29cとの間に反共振用容量C10〜C1
2が形成される。反共振容量C10〜C12の値は容量
形成用電極29a〜29cの面積及び内導体25d〜2
7dと容量形成用電極29a〜29cの距離等により決
まる。この反共振容量C10〜C12の値が大きいほ
ど、フィルタ特性における減衰極が深く形成されると共
に共振周波数と反共振周波数の差が大きくなる。
【0023】30〜33はチップコンデンサであり、3
0,31は同軸共振器25,26間及び26,27間を
結合するよう結合用電極29fに接続された段間結合用
であり、32,33は入出力用電極29d,29eと容
量形成用電極29a,29cとの間に接続された入出力
結合用である。
【0024】入出力用電極29d,29eにはスルーホ
ールが設けられており、誘電体基板29の裏面に設けら
れた入出力スタブ電極(図示せず)に接続されている。
【0025】このように構成された誘電体フィルタは、
等価回路として表すと図2のようになり、図3に示すよ
うな通過帯域の低域側に減衰極を有するフィルタ特性が
得られる。
【0026】図4は本発明の第2実施例を示す図で、誘
電体部材34に複数の貫通孔34a〜34cを設け、こ
の外周面及び内周面に導電性部材を被覆することにより
外導体及び内導体が形成された、一端面が短絡された同
軸共振器を複数含む誘電体フィルタの例を示している。
同軸共振器の開放面側全体に亘って外導体の一部若しく
は誘電体部材を含む外導体の一部を除去して凹部35が
形成され、上述の第1の実施例のものと同様の誘電体基
板29が凹部に取り付けられている。
【0027】上述の第1実施例及び第2実施例において
は、誘電体基板に設けるインダクタンス素子としてチッ
プコンデンサを用いたが、図5に示す構成を用いること
もできる。即ち、(A)(B)は誘電体基板29上に形成し
た所定の間隔で端部が対向した一対の電極29g,29
hにて容量を形成するもので、(B)は各電極29g,2
9hをインターディジタル状に形成し(A)に比して大き
な容量が形成できる。
【0028】(C)は一方の電極29gの端部に誘電体片
36を載置し、他方の電極29hを誘電体片36の上面
に延長して容量を形成する。尚、(C−1)は斜視図、
(C−2)は断面図である。(D)は(A)のものに上面に
電極37を設けた誘電体片38を載置して容量を形成す
る。尚、(D−1)は斜視図、(D−2)は断面図である。
【0029】図6は本発明の第3実施例を示す図であ
り、3個の同軸共振器39〜41用いてバンドストップ
フィルタを構成した例を示している。
【0030】誘電体基板42には容量形成用電極42a
〜42cに接続されたパタンインダクタ42d〜42g
が形成されている。この誘電体フィルタは図7に示すよ
うな等価回路で表され、そのフィルタ特性は図8に示す
ような減衰極を有した帯域阻止特性となる。
【0031】この減衰極を有した帯域阻止特性は、容量
C13〜C15の値を適当に設定することにより改善す
ることができる。即ち、フィルタを構成する同軸共振器
の中央段ほどその容量値を大きくすることにより改善さ
れる。容量値は前述のように誘電体基板に形成する容量
形成用電極の面積およびこの電極と同軸共振器の内導体
との距離により設定される。したがって、フィルタの中
央段に対応する容量形成用電極の面積ほど大きく形成す
るか、または、同軸共振器の内導体と容量形成用電極と
の距離を中央段ほど近く設定する。この距離の設定は、
同軸共振器に凹部を形成する際の開放端側の誘電体の除
去量を変えることにより行う。
【0032】次にその具体例を図9及び図10に基づき
説明する。図9(A)(B)は容量形成用電極60a〜60
c,61a〜61cを形成した誘電体基板60,61を
示す上面図である。図9(A)においては各容量形成用電
極60a〜60cの面積は同一であり、その寸法は幅W
が2mm、長さLが2.5mmである。図9(B)におい
ては中央の容量形成用電極61bの面積が、両側の容量
形成用電極61a,61cの面積より大きく、その寸法
は、中央の容量形成用電極61bの幅Wが2mm、長さ
Lが2.5mmで、両側の容量形成用電極61a,61
cの幅Wが2mm、長さLが1.5mmである。
【0033】図6に示したフィルタと同様に、3つの同
一の同軸共振器をこれら誘電体基板60,61に取り付
けて構成した、3段のバンドストップフィルタの帯域阻
止特性を図10に示す。破線は図9(A)の誘電体基板6
0を用いて構成したフィルタの特性曲線であり、実線は
図9(B)の誘電体基板61を用いて構成したフィルタの
特性曲線である。
【0034】両者の特性を比較すると、実線で示した曲
線の方が通過帯から減衰帯に移行するところの傾きが急
峻になっており、また、通過帯の挿入損失がより低減さ
れている。したがって、実線で示される特性を有するフ
ィルタの方が通過帯と減衰帯が近接した仕様に対応しや
すい。
【0035】このように、フィルタの中央段ほど、共振
器の内導体と誘電体基板の容量形成用電極との結合度を
強くすることにより、帯域阻止特性を改善することがで
きる。
【0036】尚、第3実施例においては、インダクタン
ス素子として、誘電体基板42,60,61に形成した
パタンインダクタ42d〜42g,60d〜60g,6
1d〜61gを用いたが、図11に示す構成を用いるこ
ともできる。(A)斜視図、(B)断面図に示すように、誘
電体基板42上に設けた所定の間隔で対向した一対の電
極42h,42i上に、上面に電極43aが形成され、
この電極43aに互いに接続された一対のスルーホール
43b,43cを有する誘電体片43を接続して構成す
る。
【0037】図12は本発明の第4実施例を示す図であ
り、第1実施例の有極化バンドパスフィルタ44を受信
用(Rx)フィルタとして、また、第3実施例のバンドス
トップフィルタ45を送信用(Tx)フィルタとして用い
た分波器を示す斜視図である。
【0038】46は裏面に接地電極が形成されたアルミ
ナからなる誘電体基板であり、表面に上述の有極化バン
ドパスフィルタ44用の電極46a〜46c、及びバン
ドストップフィルタ用の電極46d〜46f並びにパタ
ンインダクタ46g〜46jが形成されると共に、チッ
プコンデンサ47〜50が配設されている。また、受信
用フィルタ44及び送信用フィルタ45を1つのアンテ
ナに接続するための受信側整合回路51及び送信側整合
回路52が形成されている。51a,52aは容量部、
51b,52bはラインインダクタである。ラインイン
ダクタ51bはスルーホール51cを介して裏面の接地
電極に接地されている。
【0039】46kは送信機53に接続されるTx入力
電極、46mは受信機54に接続されるRx出力電極、
46nはアンテナ55に接続されるアンテナ電極であ
る。図13にこの分波器の模式図を示す。
【0040】このようにこの分波器はフィルタ44,4
5の特性を調整するための回路56,57及び整合回路
51,52が同一の誘電体基板46上に形成できるの
で、部品点数が削減され、製造が容易となる。
【0041】尚、第4実施例においても、第2実施例の
ような複数の貫通孔を設けた誘電体部材の外周面及び内
周面に導電性部材を被覆した同軸共振器を用いた誘電体
フィルタを、送受信用フィルタとして使用してもよい。
【0042】
【発明の効果】本発明に依れば、誘電体基板に設けた容
量形成用電極にて、内導体との間に反共振容量を形成す
ると共に、誘電体基板上に共振器間を結合するリアクタ
ンス素子を設けるので、製造が容易で小型の誘電体フィ
ルタが得られる。また、容量形成用電極間をインダクタ
ンス素子で結合したバンドストップフィルタを構成する
際、同軸共振器の内導体と容量形成用電極との間に形成
される各容量値を、中央段ほど大きく設定することによ
り、その帯域阻止特性において通過帯と減衰帯の周波数
間隔が狭い場合でも挿入損失を低減できる。
【0043】さらに、この誘電体フィルタを送受信用フ
ィルタに用いた分波器は、両フィルタの容量形成用電極
を備えた誘電体基板に、同時に整合回路を設けることが
できるので、構成が簡略化され、製造が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の誘電体フィルタの外観図
である。
【図2】本発明の第1実施例の誘電体フィルタの等価回
路図である。
【図3】本発明の第1実施例の誘電体フィルタの周波数
特性図である。
【図4】本発明の第2実施例の誘電体フィルタの外観図
である。
【図5】本発明の誘電体基板に形成する容量部を示す図
ある。
【図6】本発明の第3実施例の誘電体フィルタの外観図
である。
【図7】本発明の第3実施例の誘電体フィルタの等価回
路図である。
【図8】図6の誘電体フィルタの周波数特性図である。
【図9】本発明フィルタの誘電体基板を示す上面図であ
る。
【図10】第9図の誘電体基板を用いて構成したフィル
タの帯域阻止特性を示す図である。
【図11】本発明の誘電体基板に形成するインダクタを
示す図ある。
【図12】本発明の分波器の外観図である。
【図13】図12の分波器の模式図である。
【図14】従来の誘電体フィルタの外観図である。
【図15】図14の誘電体フィルタの等価回路図であ
る。
【図16】有極化フィルタの等価回路図である。
【図17】従来の有極化誘電体フィルタの断面図であ
る。
【符号の説明】
25,26,27,39,40,41 同軸共振器 25d,26d,27d,34a,34b,34c 内
導体 28,35 凹部 29,42,46,60,61 誘電体基板 29a,29b,29c,42a,42b,42c,4
6a,46b,46c,46d,46e,46f,60
a,60b,60c,61a,61b,61c 容量形
成用電極 30,31,32,33,42d,42e,42f,4
2g,46g,46h,46i,46j,47,48,
49,50,60d,60e,60f,60g,61
d,61e,61f,61g リアクタンス素子 51,52 整合回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田 賢一 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内 (72)発明者 黒木 和彦 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々外周面及び内周面に導電性部材を被
    覆することにより外導体及び内導体が形成され、且つ一
    端面が短絡された複数の同軸共振器と、 この同軸共振器の開放面側の外導体の一部若しくは誘電
    体部材を含む外導体の一部を除去して形成された凹部
    と、 前記同軸共振器の内導体との間で容量を形成する複数の
    容量形成用電極が形成され、前記凹部に取付けられる誘
    電体基板と、 該誘電体基板上に設けられ、前記容量形成用電極間を結
    合するリアクタンス素子と、 よりなる誘電体フィルタ。
  2. 【請求項2】 誘電体部材に少なくとも2つの孔を設
    け、外周面及び内周面に導電性部材を被覆することによ
    り外導体及び内導体が形成され、且つ一端面が短絡され
    た同軸共振器と、 前記各同軸共振器の開放面側の外導体の一部若しくは誘
    電体部材を含む外導体の一部を除去して形成された凹部
    と、 前記同軸共振器の内導体との間で容量を形成する複数の
    容量形成用電極が形成され、前記凹部に取付けられる誘
    電体基板と、 該誘電体基板上に設けられ、前記容量形成用電極間を結
    合するリアクタンス素子と、 よりなる誘電体フィルタ。
  3. 【請求項3】 前記容量形成用電極間を結合する前記リ
    アクタンス素子がインダクタンスであり、且つ前記複数
    の同軸共振器の内導体と前記複数の容量形成用電極との
    間で夫々形成される各容量は、中央段ほどその容量値が
    大きいことを特徴とする請求項1または2記載の誘電体
    フィルタ。
  4. 【請求項4】 各々外周面及び内周面に導電性部材を被
    覆することにより外導体及び内導体が形成されると共に
    一端面が短絡され、且つ開放面側の外導体の一部若しく
    は誘電体部材を含む外導体の一部を除去して凹部が形成
    された複数の同軸共振器からなる受信用フィルタ及び送
    信用フィルタと、 前記同軸共振器の内導体との間で容量を形成する複数の
    容量形成用電極、該容量形成用電極間を結合するリアク
    タンス素子及び前記受信用フィルタ並びに送信用フィル
    タを1つのアンテナに接続するための受信側整合回路並
    びに送信側整合回路が形成された誘電体基板と、 を備え、 前記受信用フィルタ及び送信用フィルタは、前記複数の
    同軸共振器の凹部が前記誘電体基板の各々前記同軸共振
    器の内導体と対応する前記容量形成用電極の形成位置に
    取り付けられてなる分波器。
  5. 【請求項5】 誘電体部材に少なくとも2つの孔を設
    け、外周面及び内周面に導電性部材を被覆することによ
    り外導体及び内導体が形成され、且つ一端面が短絡さ
    れ、且つ開放面側の外導体の一部若しくは誘電体部材を
    含む外導体の一部を除去して凹部が形成された同軸共振
    器からなる受信用フィルタ及び送信用フィルタと、 前記同軸共振器の内導体との間で容量を形成する複数の
    容量形成用電極、該容量形成用電極間を結合するリアク
    タンス素子及び前記受信用フィルタ並びに送信用フィル
    タを1つのアンテナに接続するための受信側整合回路並
    びに送信側整合回路が形成された誘電体基板と、 を備え、 前記受信用フィルタ及び送信用フィルタは、前記同軸共
    振器の凹部が前記誘電体基板の各々前記同軸共振器の内
    導体と対応する前記容量形成用電極の形成位置に取り付
    けられてなる分波器。
  6. 【請求項6】 前記送信用フィルタにおける複数の同軸
    共振器の内導体と前記複数の容量形成用電極との間で夫
    々形成される各容量は、中央段ほどその容量値が大きい
    ことを特徴とする請求項4または5記載の分波器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0280960A (ja) * 1988-09-16 1990-03-22 Jeol Ltd 化学分析装置における撹拌機構
JPH09186503A (ja) * 1995-12-21 1997-07-15 Samsung Electro Mech Co Ltd セラミック誘電体フィルター
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WO1998013932A1 (fr) * 1996-09-26 1998-04-02 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Filtre separateur et dispositif partage, et appareil de communication mobile a deux bandes de frequences utilisant le filtre

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