JP2003197994A - 圧電/電歪アクチュエータの変位劣化の補償方法 - Google Patents

圧電/電歪アクチュエータの変位劣化の補償方法

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JP2003197994A
JP2003197994A JP2002247642A JP2002247642A JP2003197994A JP 2003197994 A JP2003197994 A JP 2003197994A JP 2002247642 A JP2002247642 A JP 2002247642A JP 2002247642 A JP2002247642 A JP 2002247642A JP 2003197994 A JP2003197994 A JP 2003197994A
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electrostrictive actuator
voltage
displacement
actuator
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JP2002247642A
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English (en)
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Yukihisa Takeuchi
幸久 武内
Tsutomu Nanataki
七瀧  努
Takayoshi Akao
隆嘉 赤尾
Kazuhiro Yamamoto
一博 山本
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NGK Insulators Ltd
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    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B26/00Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements
    • G02B26/02Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the intensity of light
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N30/00Piezoelectric or electrostrictive devices
    • H10N30/80Constructional details
    • H10N30/802Drive or control circuitry or methods for piezoelectric or electrostrictive devices not otherwise provided for

Abstract

(57)【要約】 【課題】圧電/電歪アクチュエータの変位低下を補償で
きるようにして、該変位の大きさを維持し、前記アクチ
ュエータの耐用期間を延長すると共に、該アクチュエー
タを使用している各種装置の信頼性を向上させる。 【解決手段】アクチュエータ部22の一方の電極(カラ
ム電極48b)に、アクチュエータ部22の変位を発現
させるオン電圧またはオフ電圧を印加し、他方の電極
(ロウ電極48a)に対してオフセット電圧を印加して
いる状態で、これらの電圧の極性を定期的あるいは一時
的に切り換えて、アクチュエータ部22の変位の大きさ
を維持させ、該アクチュエータ部22の耐用期間を延長
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電極層とセラミッ
クスによる圧電/電歪層から構成される積層型の圧電/
電歪アクチュエータにおいて、前記アクチュエータの変
位動作の劣化を補償して、前記アクチュエータの耐用期
間を延長する圧電/電歪アクチュエータの変位劣化の補
償方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、サブミクロンのオーダーで微
小変位を制御できる素子として、圧電/電歪アクチュエ
ータが知られている。特に、圧電セラミックスによる圧
電/電歪層と、電圧が印加される電極層を積層して構成
した積層型アクチュエータは、微小変位の制御に好適で
ある他、高い電気/機械変換効率、高速応答性、耐久
性、少消費電力等の特長を有する。そして、前記特長を
有する該アクチュエータは、圧電型圧力センサ、走査型
トンネル顕微鏡のプローブ移動機構、超精密加工装置に
おける直進案内機構、油圧制御用サーボ弁、VTR装置
のヘッド、フラットパネル型の画像表示装置を構成する
画素、及びインクジェットプリンタのヘッド等として用
いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記アクチュエータに
おいて、一方の電極層に正または負の直流電圧を印加
し、他方の電極層を接地した場合、前記圧電/電歪層で
は電歪効果が発生し、積層方向への機械的変位が生ず
る。
【0004】そのため、作動部を上下に一定振幅で変位
させる場合は、一定の振幅を有する駆動電圧を印加する
ことで達成することができる。しかし、作動部の変位を
上方に伝えるための変位伝達部材を作動部上に載置、あ
るいは形成された形状において、前記アクチュエータの
変位動作を連続して繰り返した場合、長時間経過した該
アクチュエータの変位は、使用開始時の変位と比較して
著しく低下する知見が、本発明者により得られている。
【0005】そのため、アクチュエータを使用している
装置では、前記アクチュエータの変位劣化を何らかの方
法で確認できれば、該アクチュエータを交換する必要が
ある。しかしながら、前記アクチュエータは、スクリー
ン印刷を用いた膜形成法等によって形成され、該アクチ
ュエータと前記装置に収容された電子回路との間は、例
えばワイヤボンディングのような精密技術による方法で
電気的に接続しているため、該アクチュエータを交換す
ることは容易ではない。従って、アクチュエータの変位
劣化は、該アクチュエータの信頼性低下のみならず、前
記アクチュエータを使用した各種装置の耐用期間低下の
原因となる。
【0006】本発明はこのような課題を考慮してなされ
たものであり、セラミック基体上に膜形成法によって形
成された電極層と、セラミックスで形成された圧電/電
歪層から構成される積層型の圧電/電歪アクチュエータ
において、前記アクチュエータの変位劣化を補償するた
めに、前記電極層に印加する電圧の極性を、定期的ある
いは一時的に切り換えることによって前記変位の大きさ
を維持し、該アクチュエータの耐用期間を延長すると共
に、該アクチュエータを使用している各種装置の信頼性
も向上させることができる圧電/電歪アクチュエータの
変位劣化の補償方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、セラミック基
体上に、膜形成法によって形成される電極層と、セラミ
ックスによって形成される圧電/電歪層から構成される
積層型の圧電/電歪アクチュエータの変位劣化の補償方
法において、前記電極層を通じて前記圧電/電歪アクチ
ュエータに印加される電圧の極性を、定期的あるいは一
時的に切り換えることを特徴とする。
【0008】同じ極性の電圧を長時間、圧電/電歪アク
チュエータに印加して、該圧電/電歪アクチュエータの
変位動作を繰り返すと、該圧電/電歪アクチュエータの
変位量が低下する。即ち、前記極性におけるヒステリシ
ス特性では、十分な変位量を得ることが困難である。し
かしながら、前記電圧の極性を切り換えることで、即
ち、使用当初のままの状態にある逆極性側のヒステリシ
ス特性を使用することで、一定以上のアクチュエータの
変位量を維持することが可能となる。
【0009】前記変位量の低下を補償することによっ
て、該アクチュエータの信頼性を維持すると共に、前記
アクチュエータを組み込んだ装置の信頼性も向上させる
ことができる。また、前記圧電/電歪アクチュエータに
印加する電圧極性の切り換えの時期は任意でよく、必要
とする変位量を維持できる期間以内の時期に切り換えを
行えば、必要とする変位量のアクチュエータの変位動作
を維持することが可能となる。
【0010】そして、前記電極層を通じて前記圧電/電
歪アクチュエータに印加される電圧の発生源と前記電極
層との間に電圧極性切換回路を設置し、該電圧極性切換
回路を制御することによって前記電圧の極性を、定期的
あるいは一時的に切り換えるようにしてもよい。
【0011】この場合、例えば前記圧電/電歪アクチュ
エータの変位状態を監視し、前記圧電/電歪アクチュエ
ータの変位量が低下した段階で前記圧電/電歪アクチュ
エータにおける前記電圧の極性を切り換えることが好ま
しく採用される。
【0012】具体的には、例えば実使用の圧電/電歪ア
クチュエータとは別に監視用の圧電/電歪アクチュエー
タを設置し、前記監視用の圧電/電歪アクチュエータの
変位低下に基づいて、前記実使用の圧電/電歪アクチュ
エータにおける前記電圧の極性を切り換えるようにして
もよい。この場合、前記実使用の圧電/電歪アクチュエ
ータにおける前記電圧の極性の切り換え指示を遠隔操作
によって行うようにしてもよい。ここで、実使用とは、
実際に使用に供されるという意味であり、監視用と区別
するためのものである。
【0013】その他の方法としては、タイマーを設置
し、予め変位が劣化する時期を示す複数の時間情報のう
ち、1つの時間情報とタイマーが示す時間情報とが一致
した際に、前記圧電/電歪アクチュエータにおける前記
電圧の極性を切り換えるようにしてもよい。
【0014】そして、前記圧電/電歪アクチュエータ
を、主として該圧電/電歪アクチュエータの変位を利用
して画像信号に応じた映像の表示を行うディスプレイに
用いられる圧電/電歪アクチュエータに適用した場合、
前記圧電/電歪アクチュエータへの電圧印加は、画像を
表示する期間と画像を表示しない期間とでそれぞれ極性
を切り換えて行うようにしてもよい。
【0015】前記電圧印加パターンにより、圧電/電歪
アクチュエータのみならずディスプレイの耐用期間を延
長できるほか、高品質な画質を長期間維持することが可
能となる。また、画像の非表示期間に電圧極性を切り換
えるようにすれば、画像表示の中断がなく、視聴者に対
して不快感を起こさせない。なお、前記ディスプレイに
限らず、該圧電/電歪アクチュエータを利用したあらゆ
る装置においても、電圧極性を切り換えることにより変
位の大きさを維持することは可能である。
【0016】特に、前記画像を表示しない期間のうち、
少なくとも一部の期間において、一定周波数のリフレッ
シュ信号に基づく電圧を前記圧電/電歪アクチュエータ
に印加するようにしてもよい。
【0017】この場合、前記リフレッシュ信号はパルス
周期を有するパルス波形のデューティ比を有し、発光に
対する周期が前記パルス周期の50%以下である前記デ
ューティ比に基づいて、前記電圧が前記圧電/電歪アク
チュエータに印加されることが好ましい。
【0018】また、前記リフレッシュ信号の周波数は画
像信号のフレーム周波数と同じか、それより大きいこと
が好ましい。また、前記リフレッシュ信号に基づく前記
圧電/電歪アクチュエータへの印加電圧のレンジは、前
記画像を表示する期間における前記圧電/電歪アクチュ
エータへの印加電圧のレンジよりも大きいことがよく、
前記リフレッシュ信号に基づく前記圧電/電歪アクチュ
エータへの電圧印加時の温度は、前記画像を表示する期
間における前記圧電/電歪アクチュエータへの電圧印加
時の温度と同じか、それよりも高いことが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、圧電/電歪アクチュエータ
の変位劣化の補償方法をディスプレイに適用した実施の
形態例について、図1〜図18を参照しながら説明す
る。
【0020】圧電/電歪アクチュエータの変位劣化の補
償方法が適用されるディスプレイ10は、図1に示すよ
うに、ディスプレイ10としての表示面積を有する導光
板12の背面に、複数個の表示ユニット14が配列され
て構成されている。
【0021】ここで各表示ユニット14は、図2に示す
ように、光源16からの光18が導入される光導波板2
0と、該光導波板20の背面に対向して設けられ、かつ
多数のアクチュエータ部22が画素に対応してマトリク
ス状あるいは千鳥状に配列された駆動部24を有して構
成されている。
【0022】画素の配列構成は、図3に示すように2つ
のアクチュエータ部22にて1つのドットを構成し、さ
らに、3つのドット(赤色ドット26R、緑色ドット2
6G及び青色ドット26B)で1つの画素28を構成す
る。また、図1に示す表示ユニット14においては、画
素28の並びを水平方向に16個(48ドット)、垂直
方向に16個(16ドット)としている。
【0023】そして、このディスプレイ10は、図1に
示すように、例えばVGAの規格に準拠すべく、水平方
向に640画素(1920ドット)が並び、垂直方向に
480画素(480ドット)が並ぶように、導光板12
の背面に、表示ユニット14を水平方向に40個、垂直
方向に30個配列させるようにしている。
【0024】導光板12は、ガラス板やアクリル板等の
可視光領域での光透過率が大であって均一なものが使用
され、各表示ユニット14間は、ワイヤボンディングや
半田付け、端面コネクタ、裏面コネクタ等で接続するこ
とにより相互間の信号供給が行えるようになっている。
【0025】なお、前記導光板12と各表示ユニット1
4の光導波板20は、屈折率が類似したものが好まし
く、導光板12と光導波板20とを貼り合わせる場合に
は、透明な接着剤や液体を用いてもよい。この接着剤や
液体は、導光板12や光導波板20と同様に、可視光領
域で均一で、高い透過率を有することが好ましく、ま
た、屈折率も導光板12や光導波板20と近いものに設
定することが、画面の明るさを確保する上で望ましい。
【0026】ところで、各表示ユニット14において
は、図2に示すように、各アクチュエータ部22上に、
それぞれ画素構成体30が積層されている。
【0027】駆動部24は、例えばセラミックスにて構
成されたアクチュエータ基板32を有し、該アクチュエ
ータ基板32の各画素28に応じた位置にアクチュエー
タ部22が配設されている。前記アクチュエータ基板3
2は、一主面が光導波板20の背面に対向するように配
置されており、該一主面は連続した面(面一)とされて
いる。アクチュエータ基板32の内部には、各画素28
に対応した位置にそれぞれ後述する振動部を形成するた
めの空所34が設けられている。各空所34は、アクチ
ュエータ基板32の他端面に設けられた径の小さい貫通
孔36を通じて外部と連通されている。
【0028】前記アクチュエータ基板32のうち、空所
34の形成されている部分が薄肉とされ、それ以外の部
分が厚肉とされている。薄肉の部分は、外部応力に対し
て振動を受けやすい構造となって振動部38として機能
し、空所34以外の部分は厚肉とされて前記振動部38
を支持する固定部40として機能するようになってい
る。
【0029】つまり、アクチュエータ基板32は、最下
層である基板層32Aと中間層であるスペーサ層32B
と最上層である薄板層32Cの積層体であって、スペー
サ層32Bのうち、アクチュエータ部22に対応する箇
所に空所34が形成された一体構造体として把握するこ
とができる。基板層32Aは、補強用基板として機能す
るほか、配線用の基板としても機能するようになってい
る。なお、前記アクチュエータ基板32は、一体焼成で
あっても、後付けであってもよい。
【0030】前記基板層32A、スペーサ層32B及び
薄板層32Cの構成材料としては、例えば、安定化酸化
ジルコニウム、部分安定化酸化ジルコニウム、酸化アル
ミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、スピネル及
びムライト等の高耐熱性、高強度及び高靭性を兼ね備え
るものが好適に採用される。なお、基板層32A、スペ
ーサ層32B及び薄板層32Cは、全て同一材料として
もよく、それぞれ別の材料としてもよい。
【0031】そして、前記薄板層32Cの厚みとして
は、アクチュエータ部22を大きく変位させるために、
通常50μm以下とされ、好ましくは3〜20μm程度
とされる。
【0032】スペーサ層32Bは、アクチュエータ基板
32に空所34を構成するものとして存在していればよ
く、その厚みは特に制限されるものではない。しかし一
方で、空所34の利用目的に応じてその厚みを決定して
もよく、その中でもアクチュエータ部22が機能する上
で必要以上の厚みを有さず、例えば図4に示すように、
薄い状態で構成されていることが好ましい。即ち、スペ
ーサ層32Bの厚みは、利用するアクチュエータ部22
の変位の大きさ程度であることが好ましい。
【0033】このような構成により、薄肉の部分(振動
部38の部分)の撓みが、その撓み方向に近接する基板
層32Aにより制限され、意図しない外力の印加に対し
て、前記薄肉部分の破壊を防止するという効果が得られ
る。なお、基板層32Aによる撓みの制限効果を利用し
て、アクチュエータ部22の変位を特定値に安定させる
ことも可能である。
【0034】また、スペーサ層32Bを薄くすること
で、アクチュエータ基板32自体の厚みが低減し、曲げ
剛性を小さくすることができるため、例えばアクチュエ
ータ基板32を別体に接着・固定するにあたって、相手
方(例えば光導波板20)に対し、自分自身(この場
合、アクチュエータ基板32)の反り等が効果的に矯正
され、接着・固定の信頼性の向上を図ることができる。
【0035】加えて、アクチュエータ基板32が全体と
して薄く構成されるため、アクチュエータ基板32を製
造する際に原材料使用量を低減することができ、製造コ
ストの観点からも有利な構造である。従って、スペーサ
層32Bの具体的な厚みとしては、3〜50μmとする
ことが好ましく、中でも3〜20μmとすることが好ま
しい。
【0036】一方、基板層32Aの厚みとしては、上述
したスペーサ層32Bを薄く構成することから、アクチ
ュエータ基板32全体の補強目的として、一般に50μ
m以上、好ましくは80〜300μm程度とされる。
【0037】ここで、アクチュエータ部22と画素構成
体30の具体例を図5に基づいて説明する。なお、図5
は、外力に対して変形しない材料で構成されている桟4
2と、光導波板20との間に光遮蔽層44を設けた場合
を示す。
【0038】まず、アクチュエータ部22は、図5に示
すように、前記振動部38と固定部40のほか、該振動
部38上に直接形成された圧電/電歪層46と、該圧電
/電歪層46の上面と下面に形成された一対の電極48
(ロウ電極48a及びカラム電極48b)とを有する。
【0039】一対の電極48は、図5に示すように、圧
電/電歪層46に対して上下に形成した構造や片側だけ
に形成した構造でもよいし、圧電/電歪層46の上部の
みに一対の電極48を形成するようにしてもよい。
【0040】一対の電極48を圧電/電歪層46の上部
のみに形成する場合、一対の電極48の平面形状として
は、多数のくし歯が相補的に対峙した形状のほか、特開
平10−78549号公報にも示されているように、渦
巻き状や多枝形状などを採用してもよい。
【0041】ところで、図5に示すように、一対の電極
48として、圧電/電歪層46の上面に例えばロウ電極
48aを形成し、圧電/電歪層46の下面にカラム電極
48bを形成した場合においては、図2及び図5に示す
ように、アクチュエータ部22を空所34側に凸状とな
るように一方向に屈曲変位させることも可能であり、そ
の他、図6に示すように、アクチュエータ部22を光導
波板20側に凸状となるように、他方向に屈曲変位させ
ることも可能である。なお、図6に示す例は、光遮蔽層
44(図2参照)を形成しない場合を示す。
【0042】一方、画素構成体30は、例えば図5に示
すように、アクチュエータ部22上に形成された白色散
乱体50と色フィルタ52と透明層54の積層体で構成
する変位伝達部である。
【0043】更に、前記積層体の他に、(1)前記白色
散乱体50の替わりに光反射層と絶縁層を積層して介在
させた場合、(2)アクチュエータ部22上に形成され
た画素構成体30である変位伝達部を有色散乱体と透明
層の積層体で構成した場合、(3)前記変位伝達部を透
明層、有色散乱体、光反射層及び絶縁層の積層体で構成
した場合、等の組み合わせが考えられる。
【0044】また、この表示ユニット14においては、
図2、図5及び図6に示すように、光導波板20とアク
チュエータ基板32との間において、画素構成体30以
外の部分に形成された桟42を有して構成され、図6の
例では、桟42の上面に直接光導波板20が固着された
場合を示している。桟42の材質は、熱、圧力に対して
変形しないものが好ましい。
【0045】ここで、圧電/電歪層46並びに一対の電
極(ロウ電極48a及びカラム電極48b)に関する材
料等の選定について説明する。
【0046】まず、圧電/電歪層46としては、例え
ば、ジルコン酸鉛、マンガンタングステン酸鉛、チタン
酸ナトリウムビスマス、ニオブ酸カリウムナトリウム、
タンタル酸ストロンチウムビスマス、マグネシウムニオ
ブ酸鉛、ニッケルニオブ酸鉛、亜鉛ニオブ酸鉛、マンガ
ンニオブ酸鉛、マグネシウムタンタル酸鉛、ニッケルタ
ンタル酸鉛、アンチモンスズ酸鉛、チタン酸鉛、チタン
酸バリウム、マグネシウムタングステン酸鉛、コバルト
ニオブ酸鉛等、又はこれらのいずれかの組み合わせを含
有するセラミックスが挙げられる。
【0047】主成分がこれらの化合物を50重量%以上
含有するものであってもよいことはいうまでもない。ま
た、前記セラミックスのうち、ジルコン酸鉛を含有する
セラミックスは、圧電/電歪層46の構成材料として最
も使用頻度が高い。
【0048】また、圧電/電歪層46をセラミックスに
て構成する場合、前記セラミックスに、更に、ランタ
ン、カルシウム、ストロンチウム、モリブデン、タング
ステン、バリウム、ニオブ、亜鉛、ニッケル、マンガ
ン、セリウム、カドミウム、クロム、コバルト、アンチ
モン、鉄、イットリウム、タンタル、リチウム、ビスマ
ス、スズ等の酸化物等、若しくはこれらのいずれかの組
み合わせ、又は他の化合物を、適宜、添加したセラミッ
クスを用いてもよい。
【0049】例えば、マグネシウムニオブ酸鉛とジルコ
ン酸鉛及びチタン酸鉛とからなる成分を主成分とし、更
にランタンやストロンチウムを含有するセラミックスを
用いることが好ましい。
【0050】圧電/電歪層46は、緻密であっても、多
孔質であってもよく、多孔質の場合、その気孔率は40
%以下であることが好ましい。
【0051】そして、振動部38の上に圧電/電歪層4
6を形成する方法としては、スクリーン印刷法、ディッ
ピング法、塗布法、電気泳動法等の各種厚膜形成法や、
イオンビーム法、スパッタリング法、真空蒸着法、イオ
ンプレーティング法、化学気相蒸着法(CVD)、めっ
き等の各種薄膜形成法を用いることができるが、この実
施の形態においては、振動部38上に前記圧電/電歪層
46を形成するにあたり、スクリーン印刷法やディッピ
ング法、塗布法、電気泳動法等による厚膜形成法が好適
に採用される。
【0052】これらの手法は、平均粒径0.01〜5μ
m、好ましくは0.05〜3μmの圧電セラミックスの
粒子を主成分とするペーストやスラリー、又はサスペン
ション、エマルジョン、ゾル等を用いて形成することが
でき、良好な圧電作動特性が得られるからである。
【0053】特に、電気泳動法は、膜を高い密度で、か
つ、高い形状精度で形成することができることをはじ
め、「電気化学および工業物理化学 Vol.53,N
o.1(1985),p63〜68 安斎和夫著」ある
いは「第1回電気泳動法によるセラミックスの高次成形
法 研究討論会 予稿集(1998),p5〜6,p2
3〜24」等の技術文献に記載されるような特徴を有す
る。従って、要求精度や信頼性等を考慮して、適宜、手
法を選択して用いるとよい。
【0054】また、前記振動部38の厚みと圧電/電歪
層46の厚みは、同次元の厚みであることが好ましい。
なぜなら、振動部38の厚みが極端に圧電/電歪層46
の厚みより厚くなると(1桁以上異なると)、圧電/電
歪層46の焼成収縮に対して、振動部38がその収縮を
妨げるように働くため、圧電/電歪層46とアクチュエ
ータ基板32界面での応力が大きくなり、はがれ易くな
る。反対に、厚みの次元が同程度であれば、圧電/電歪
層46の焼成収縮にアクチュエータ基板32(振動部3
8)が追従し易くなるため、一体化には好適である。具
体的には、振動部38の厚みは、1〜100μmである
ことが好ましく、3〜50μmが更に好ましく、5〜2
0μmがより好ましい。一方、圧電/電歪層46は、そ
の厚みとして5〜100μmが好ましく、5〜50μm
が更に好ましく、5〜30μmがより好ましい。
【0055】前記圧電/電歪層46の上面及び下面に形
成されるロウ電極48a及びカラム電極48b、あるい
は圧電/電歪層46上に形成される一対の電極48は、
用途に応じて適宜な厚さとするが、0.01〜50μm
の厚さであることが好ましく、0.1〜5μmが更に好
ましい。また、前記ロウ電極48a及びカラム電極48
bは、室温で固体であって、導電性の金属で構成されて
いることが好ましい。例えば、アルミニウム、チタン、
クロム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ニオブ、
モリブデン、ルテニウム、パラジウム、ロジウム、銀、
スズ、タンタル、タングステン、イリジウム、白金、
金、鉛等を含有する金属単体又は合金が挙げられる。こ
れらの元素を任意の組み合わせで含有していてもよいこ
とはいうまでもない。
【0056】また、これら金属単体及び合金に酸化アル
ミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化セリウ
ム、酸化銅等の金属酸化物を添加したもの、更には、金
属単体及び合金に対して、前述したアクチュエータ基板
32の構成材料及び/又は前述した圧電/電歪材料と同
じ材料を分散させたもの等の導電材料としてもよく、こ
れら電極を用いた場合には、アクチュエータ部22を変
位動作させたときの経時的な変位量の低下を抑制する効
果があり、変位の劣化に伴う電極極性切り換えの間隔を
長く設定でき、好ましい。
【0057】次に、ディスプレイ10の動作を図2、図
5、図7及び図8を参照しながら簡単に説明する。この
動作説明においては、図7に示すように、各アクチュエ
ータ部22のロウ電極48aに印加されるオフセット電
位として例えば10Vを使用し、各アクチュエータ部2
2のカラム電極48bに印加されるオン信号及びオフ信
号の電位としてそれぞれ0V及び60Vを使用した例を
示す。
【0058】ここで、ロウ電極48aを電位の基準点に
取ると、カラム電極48bにオン信号が印加されたアク
チュエータ部22においては、カラム電極48b及びロ
ウ電極48a間に低レベル電圧(−10V)がかかり、
一方、カラム電極48bにオフ信号が印加されたアクチ
ュエータ部22においては、カラム電極48b及びロウ
電極48a間に高レベル電圧(50V)がかかることに
なる。
【0059】このような状態で、光導波板20の例えば
端部から光18が導入される。この場合、画素構成体3
0が光導波板20に接触していない状態で、光導波板2
0の屈折率の大きさを調節することにより、全ての光1
8が光導波板20の前面及び背面において透過すること
なく内部で全反射させるようにする。光導波板20の反
射率nとしては、1.3〜1.8が望ましく、1.4〜
1.7がより望ましい。
【0060】この例においては、アクチュエータ部22
の自然状態において、画素構成体30の端面が光導波板
20の背面に対して光18の波長以下の距離で接触して
いるため、光18は、画素構成体30の表面で反射し、
散乱光62となる。この散乱光62は、一部は再度光導
波板20の中で反射するが、散乱光62の大部分は光導
波板20で反射されることなく、光導波板20の前面
(表面)を透過することになる。これによって、全ての
アクチュエータ部22がオン状態となり、そのオン状態
が発光というかたちで具現され、しかも、その発光色は
画素構成体30に含まれる色フィルタ52や白色散乱体
50の色に対応したものとなる。この場合、全てのアク
チュエータ部22がオン状態となっているため、ディス
プレイ10の画面からは白色が表示されることになる。
【0061】また、更には、先に例示した低レベル電圧
(−10V)がオン電圧として印加されることにより、
画素構成体30の端面が光導波板20の背面に対して押
し付ける状態で接触し、より確実なオン状態を作り出す
ことが可能となり、安定した表示が可能となる。
【0062】この状態から、あるドット26に対応する
アクチュエータ部22にオフ信号が印加されると、当該
アクチュエータ部22が図2に示すように、空所34側
に凸状となるように屈曲変位、即ち、一方向に屈曲変位
して、画素構成体30の端面が光導波板20から離間
し、当該アクチュエータ部22がオフ状態となり、その
オフ状態が消光というかたちで具現される。
【0063】つまり、このディスプレイ10は、画素構
成体30の光導波板20への接触の有無により、光導波
板20の前面における光の発光(漏れ光)の有無を制御
することができる。
【0064】そして、この表示ユニット14において、
前記ロウ電極48a及びカラム電極48bに通じる配線
は、図8に示すように、多数のアクチュエータ部22の
行数に応じた本数の配線70と、全てのアクチュエータ
部22の数に応じた本数のデータ線72とを有する。配
線70は途中で共通配線74と合流する。
【0065】また、前記配線70は、前列のアクチュエ
ータ部22に関するロウ電極48aから導出されて、当
該アクチュエータ部22に関するロウ電極48aに接続
されて、1つの行に関し、シリーズに配線された形とな
っている。一方、アクチュエータ部22のカラム電極4
8bと前記データ線72とは、アクチュエータ基板32
に形成されたスルーホール78を通じて電気的に接続さ
れる。
【0066】そして、アクチュエータ部22の駆動装置
200は、図8に示すように、ディスプレイ10の周辺
に実装されたロウ電極駆動回路202と、カラム電極駆
動回路204と、少なくともカラム電極駆動回路204
を制御する信号処理回路206と、駆動電圧を供給する
電源部208と、電源部からの駆動電圧の極性を切り換
える電圧極性切換回路212とを有して構成されてい
る。
【0067】ロウ電極駆動回路202は、共通配線74
及び各配線70を介して全アクチュエータ部22のロウ
電極48aにオフセット電位(バイアス電位)を供給す
るように構成されており、1種類のオフセット用電源電
圧が電源部208を通じて供給されている。
【0068】一方、カラム電極駆動回路204は、全ド
ット数に対応した数のドライバ出力210と、所定数の
ドライバ出力210が組み込まれた複数のドライバIC
210Bとを有して構成され、前記ディスプレイ10の
各データ線72にパラレルにデータ信号を出力して、全
ドットにそれぞれデータ信号を供給するように構成され
ている。
【0069】そして、各ドライバ出力210には、2種
類のデータ用電源電圧が同じく電源部208を通じて供
給されている。
【0070】カラム電極駆動回路204から全ドットに
対してデータ線72が接続されることから、データ線7
2を引き回すための広い領域を確保する必要があり、し
かも、データ線72の配線長の増加に伴う配線容量及び
配線抵抗による時定数の影響(信号の減衰等)を考慮す
る必要があるが、この例では、ディスプレイ10を12
00個の表示ユニット14に分割しているため、カラム
電極駆動回路204からのデータ線72の引き回しは、
表示ユニット14単位に考慮すればよく、広い配線形成
のための領域を確保する必要はない。また、配線容量及
び配線抵抗についても表示ユニット14単位に考慮すれ
ばよいため、信号の減衰等は無視できるほど小さい。
【0071】前記2種類のデータ用電源電圧は、後述す
るようにアクチュエータ部22を下方に屈曲変位させる
のに十分な高レベル電圧とアクチュエータ部22を元の
状態に復帰させるのに十分な低レベル電圧である。
【0072】ここで、前記データ用電源電圧は、ドット
データを構成するビット列の各ビット情報に応じて高レ
ベル及び低レベルに変化するアナログ信号であり、ビッ
ト情報が論理的に「0」であれば、低レベル電圧(オン
信号)とされ、ビット情報が論理的に「1」であれば、
高レベル電圧(オフ信号)とされる。
【0073】また、信号処理回路206は、少なくとも
時間変調方式で階調制御すべく前記カラム電極駆動回路
204を制御するように構成されている。
【0074】上述の例では、各アクチュエータ部22の
ロウ電極48aに印加されるオフセット電位を10Vに
した場合を示したが、その他、図9に示すように、前記
オフセット電位を0Vにしてもよい。この場合、オフセ
ット電位として接地電位を使用すればよいため、電源の
数を1つ減らすことができる。
【0075】また、その他の例としては、図10に示す
ように、電圧印加の極性を逆にするようにしてもよい。
例えばオフセット電位を+50Vとし、オン信号及びオ
フ信号の各電位を60V及び0Vとすればよい。この場
合、圧電/電歪層46の分極方向も逆になる。
【0076】また、別の手法としては、圧電/電歪層4
6の予め行っておく分極方向を一方向にした状態で、例
えば図7に示す電圧印加のパターン(例えば正論理)と
図10に示す電圧印加のパターン(例えば負論理)を定
期的あるいは一時的に切り換えるようにしてもよい。
【0077】ここで、圧電/電歪層46を用いた場合の
アクチュエータ部22のヒステリシス特性を参照しなが
ら、前記電圧印加のパターンの切り換えの一例について
説明する。
【0078】図11Aは、アクチュエータ部22の圧電
/電歪層46への正論理の電圧印加パターン102に対
するアクチュエータ部22の変位パターン104と、負
論理の電圧印加パターン103に対するアクチュエータ
部22の変位パターン105を示す。また、図11B
は、前記アクチュエータ部22のヒステリシス特性10
0であり、異なる電圧の極性でも、電圧の大きさの絶対
値が等しければ、該アクチュエータ部22の圧電/電歪
層46において発現する変位は等しいことを示してい
る。
【0079】ところで、例えば図11Bの正論理の電圧
印加パターン102に示すように、正論理だけの一方的
な電圧印加パターン102を長時間繰り返して行うと、
図11Cに示すように、正論理の電圧印加パターン10
2に対するアクチュエータ部22の変位パターン104
が変化し、アクチュエータ部22の変位量の低下が発生
する。なお、アクチュエータ部22の変位量とは、消光
時の光導波板20と画素構成体30の上面とのクリアラ
ンスとして考えることができる。
【0080】そして、本実施の形態では、定期的あるい
は一時的に負論理の電圧印加パターン103に切り換え
ることで、前記アクチュエータ部22における変位量の
低下を補償し、図11Bにおける正論理の電圧印加パタ
ーン102における変位パターン104と同様のヒステ
リシス特性(図11Cの変位パターン105参照)を維
持することができる。従って、安定した耐久性のある画
素構成体30のオン/オフを実現させることができる。
【0081】ただし、正論理の電圧印加パターン102
から負論理の電圧印加パターン103への反転を行って
も、前記負論理の電圧印加パターン103を長期間行え
ば、図11Dに示すように、今度は負論理の電圧印加パ
ターン103に対するアクチュエータ部22の変位パタ
ーン105が変化し、上述と同様にアクチュエータ部2
2の変位低下が発生する。
【0082】ところが、アクチュエータ部22におい
て、負論理の電圧印加パターン103に基づく変位動作
を行っている間に、正論理の電圧印加パターン102に
対するアクチュエータ部22のヒステリシス特性(正論
理側の変位特性)が元の状態に回復することが確認され
ている。その後、更に正論理の電圧印加パターン102
に反転を行っても、同様に、負論理側の変位特性が回復
することが確認されている。従って、必要とする変位量
を経時的に確保するためには、前記電圧印加パターンの
切り換えは、定期的あるいは一時的に行うことが必要と
なる。
【0083】また、電圧印加パターン102及び103
の切り換えは、必要とする変位量が確保されている期間
内に行えばよく、その範囲内であれば、例えばディスプ
レイ10に対して画像を表示する実際の表示期間におい
ては、正論理による電圧印加パターン102で行い、デ
ィスプレイ10に対して画像を表示しない非表示期間に
おいては、負論理の電圧印加パターン103で行うとい
ったタイムスケジュールで切り換えるようにすればよ
い。
【0084】より具体的には、図8に示すように、駆動
装置200に電圧極性切換回路212を配置し、電源部
208からアクチュエータ部22へ供給される電圧の極
性を必要に応じて切り換えるようにすればよい。この切
り換えによって、アクチュエータ部22には正論理及び
負論理の電圧印加パターン102及び103が印加され
ることになると共に、このような電圧印加パターンの切
り換えの結果、該アクチュエータ部22における変位の
持続が可能となる。
【0085】次に、前記電圧極性切換回路212を用い
た電圧印加パターンの切り換えについてのいくつかの具
体例を図12〜14を参照しながら説明する。
【0086】第1の具体例に係る方法は、図12に示す
ように、電源部208と電圧極性切換回路212から構
成される各種電圧生成系により、可変電圧が生成できる
ようにする。前記電圧極性切換回路212は、電源部2
08から供給された電圧をオン電圧とオフ電圧及びロウ
電圧に振り分けて外部に出力する以外に、電圧制御回路
730から出力された制御信号に基づき、オン電圧、オ
フ電圧及びロウ電圧の各大きさを調整する機能を有し、
例えば図7に示す電圧印加のパターン(例えば正論理)
と図10に示す電圧印加のパターン(例えば負論理)と
に切り換える。前記各電圧の出力調整方法としては、図
示しないが、一例として可変抵抗を用いた電圧調整方法
が簡便であり、利用しやすい。
【0087】更に、この第1の具体例では、電圧極性切
換回路212の前段に集中局714からの電圧変更に関
する情報をネットワーク704を介して受信するインタ
ーフェース回路706と、該インターフェース回路70
6からの前記情報に基づいて可変抵抗を制御して前記オ
ン電圧を所望の電圧に設定する電圧制御回路730とを
設ける。
【0088】そして、例えばディスプレイ10の出荷時
においては、電圧極性切換回路212によって図7に示
す電圧印加のパターン(例えば正論理)に設定してお
く。その後、例えば、変位動作の劣化を示す情報として
輝度変化を用いる場合には、工場において輝度変化の監
視に使用されるディスプレイ(監視用のディスプレイ)
で、例えばCCDカメラを用いて該監視用のディスプレ
イの輝度計測を行った結果を集中局714で管理し、輝
度変化から変位動作の劣化を割り出す。各地域に設置さ
れたディスプレイ10のうち、変位が劣化する時期に該
当するディスプレイ10に対して、電圧変更に関する情
報を図12に示すネットワーク704を介して送信す
る。ディスプレイ10側では、電圧制御回路730が集
中局714からの前記情報をインターフェース回路70
6を介して受信した段階で、電圧極性切換回路212に
電圧極性の切り換えを示す制御信号を出力する。
【0089】電圧極性切換回路212は、前記電圧制御
回路730からの制御信号の入力に基づいて、電源部2
08からの電圧を調整し、オン電圧、オフ電圧及びロウ
電圧を例えば図10に示す電圧印加のパターン(例えば
負論理)に切り換える。
【0090】この段階から、正論理の電圧印加のパター
ンの継続印加によるアクチュエータ部22の変位動作の
劣化が、負論理の電圧印加のパターンに切り換わること
で補償され、アクチュエータ部22の変位は初期段階に
まで復活することとなる。
【0091】上述の具体例では、工場での監視用のディ
スプレイを使って変位が劣化する時期を割り出すように
したが、その他、現場の管理人から電子メールや電話等
を使って輝度が変化していることを連絡してもらい、こ
の輝度変化の連絡に基づいて、変位動作の劣化を割り出
し、当該ディスプレイ10に向かって図12に示す集中
局714から電圧変更の情報を送信するという方法も好
ましく採用される。
【0092】次に、第2の具体例に係る方法を説明す
る。この方法は、ディスプレイ10自体に電圧を変更す
る機能を持たせたものである。例えば、図12に示す電
圧制御回路730内に設置された複数のレジスタに、予
め変位が劣化する時期を示す複数の時間情報をそれぞれ
格納しておき、該電圧制御回路730の前段に接続され
たタイマー732からの時間情報がレジスタ内の時間情
報の1つと一致したときに、電圧制御回路730から電
圧極性切換回路212に制御信号を出力して、オン電
圧、オフ電圧及びロウ電圧をそれぞれ切り換えるという
ものである。
【0093】第3の具体例に係る方法は、複数の表示ユ
ニット14のうち、例えば表示画面の周辺に配列された
表示ユニット14にダミーのアクチュエータ部22を作
り込んでおき、このアクチュエータ部22の変位状態を
センサ(歪みゲージなど)で検出し、該ダミーのアクチ
ュエータ部22におけるオン動作時の変位が劣化してい
るか否かを判別する。
【0094】この判別の手法としては、図13に示すよ
うに、多数のダミーのアクチュエータ部22の群734
からそれぞれセンサを通じて出力される検出信号を発光
輝度計算部736に供給し、該発光輝度計算部736に
おいて、前記検出信号の束から表示画面の全体の輝度を
近似計算させる。一方、電圧制御回路730内のレジス
タにしきい値を格納しておく。そして、電圧制御回路7
30は、発光輝度計算部736からの近似値が該しきい
値を超えて変化したときに、全体の変位が劣化したもの
として、電圧制御回路730から電圧極性切換回路21
2に制御信号を出力し、オン電圧、オフ電圧及びロウ電
圧をそれぞれ切り換えるというものである。
【0095】第4の具体例に係る方法は、図14に示す
ように、ディスプレイ10の表示面を左右に移動するラ
インセンサ740を設置し、定期的にディスプレイ10
において一定の表示を行いながらラインセンサ740を
駆動し、発光輝度をラインセンサ740で検出するとい
う手法も好ましく採用される。
【0096】この場合も、ラインセンサ740から順次
出力される撮像信号を発光輝度計算部736に供給し、
該発光輝度計算部736において、連続的に供給される
撮像信号に基づいて表示画面の全体の輝度を計算させ
る。電圧制御回路730内のレジスタにはしきい値を格
納しておき、発光輝度計算部736からの計算値が該し
きい値を超えて変化したときに、全体の変位が劣化した
ものとして、電圧制御回路730から電圧極性切換回路
212に制御信号を出力し、オン電圧、オフ電圧及びロ
ウ電圧をそれぞれ切り換えるというものである。
【0097】このように、図12〜図14に示すそれぞ
れの具体例に係る方法を採用することで、ディスプレイ
10に対するメンテナンスをネットワーク704を利用
して、あるいは自己診断的に自動的に行うことが可能と
なる。通常、多数の表示ユニット14が配列されたディ
スプレイ10に対するメンテナンスにおいては、簡単な
作業であっても、一応、メンテナンス作業員が現場まで
駆けつけて修理を行うようにしている。そのため、メン
テナンスにかかる費用が莫大になり、ディスプレイ10
の普及にとって思わしくない。
【0098】しかし、前記具体例に係る方法を採用すれ
ば、輝度調整などの簡単なメンテナンス作業を自動的に
行うことができ、メンテナンスにかかる費用の大幅な低
減を図ることができる。また、1つの輝度調整でも各種
使用形態に応じてメンテナンス料金を設定することで、
きめ細かなメンテナンスサービスを提供することがで
き、ディスプレイ10の普及に貢献することができる。
【0099】次に、ディスプレイ10に対して定期的に
リフレッシュ信号を印加する手法(リフレッシュ運転)
について図15〜図18を参照しながら説明する。ここ
で、定義付けをしておく。まず、図15に示すように、
例えば1日24時間のうち、画像表示を行う時間帯、つ
まり、屋外や屋内において、例えば電波や画像送信装置
等によって供給された画像信号を表示する時間帯を使用
時間帯T1と記す。また、電源オンの時間帯のうち、こ
の使用時間帯T1以外の時間帯を非使用時間帯T2と記
す。更に、ディスプレイ10に対する電源断の時間を停
止時間帯T3と記す。
【0100】そして、このリフレッシュ運転は、非使用
時間帯T2を利用して、ディスプレイ10に定期的にリ
フレッシュ信号を印加するというものである。具体的に
は、図16に示すように、例えば信号処理回路206の
前段に信号切換回路750を接続し、電圧制御回路73
0からの制御信号を電圧極性切換回路212及び信号切
換回路750に供給するように回路構成する。
【0101】信号切換回路750は、電波や画像送信装
置等からの画像信号Sv、又はレジスタ752からの信
号(一定の周波数を有するリフレッシュ信号Sr)を、
電圧制御回路730からの制御信号に基づいて切り換え
るようになっている。
【0102】そして、電圧制御回路730は、前記使用
時間帯T1、非使用時間帯T2及び停止時間帯T3を記
憶したレジスタを有し、タイマー732からの時間情報
とこれらレジスタ内の情報とを比較して、時間帯に応じ
た制御信号を出力する。
【0103】これにより、例えば使用時間帯T1になっ
た段階で、電圧極性切換回路212は、電源部208か
らの電圧を調整し、オン電圧、オフ電圧及びロウ電圧を
例えば図7に示す電圧印加のパターン(例えば正論理)
に切り換え、信号切換回路750は、画像信号Svを後
段の信号処理回路206に供給する。
【0104】従って、この使用時間帯T1では、ディス
プレイ10の画面からは、画像信号Svに応じた表示が
行われることになる。1つの画素(アクチュエータ部2
2)について見た場合、図17Aに示すように、該アク
チュエータ部22に印加される電圧波形は、当該画素に
供給される画像信号に応じて変化することになる。
【0105】次に、非使用時間帯T2になった段階で、
電圧極性切換回路212は、電源部208からの電圧を
調整し、オン電圧、オフ電圧及びロウ電圧を例えば図1
0に示す電圧印加のパターン(例えば負論理)に切り換
え、信号切換回路750は、レジスタ752からのリフ
レッシュ信号Srを後段の信号処理回路206に供給す
る。従って、この非使用時間帯T2では、図17Bに示
すように、各画素(アクチュエータ部22)に印加され
る電圧波形は、一定の周波数を有することになる。な
お、この際には、光源の出力を停止しておくことが好ま
しい。
【0106】次に、停止時間帯になった段階で、電源断
の指示がなされ、電源部からの電力供給、並びに光源の
出力を停止する。
【0107】リフレッシュ信号Srの波形としては、一
定の周波数を有し、デューティ比が例えば10%のパル
ス信号であることが好ましい。本実施の形態では、例え
ば図17Bに示すように、信号処理回路206へのリフ
レッシュ信号Srの供給によって、発光に対応する電圧
(この場合、10V)のパルス幅がパルス周期の10%
となった例を示している。
【0108】ここで、1つの実験例を示す。この実験例
は、比較例と実施例における各アクチュエータ部22の
変位量の低下状態を測定したものである。
【0109】実施例は、1日24時間のうち、使用時間
帯T1を18時間、非使用時間帯T2を1時間、停止時
間帯T3を5時間とし、比較例は、使用時間帯T1を1
8時間、停止時間帯T3を6時間とした場合を示す。な
お、実施例のリフレッシュ運転において、信号処理回路
206に供給されるリフレッシュ信号Srの特性として
は、デューティ比を10%、周波数をフレーム周波数
(60Hz)と同じにした。
【0110】実験の結果を図18に示す。この図18に
おいて、実施例での変位量の変化を実線Aで示し、比較
例での変位量の変化を破線Bで示す。この実験結果か
ら、実施例は、リフレッシュ運転をすることによって、
消光に必要な変位量が維持できており、比較例では、徐
々に変位量が低下して消光が不完全になっていることが
わかる。
【0111】次に、リフレッシュ運転時の効果(アクチ
ュエータ部22の変位量の低下補償)を高めるための好
ましい態様について説明する。
【0112】まず、リフレッシュ信号Srの波形は、発
光に対応する電圧の印加時間のパルス周期に対する比
(デューティ比)が50%以下であることが好ましい。
より好ましくは、0.1%以上、30%以下である。デ
ューティ比0%(発光に対応する電圧の印加時間が0)
の場合より、少しでも発光に対応する電圧の印加時間を
設定した方が効果が高くなる。
【0113】リフレッシュ信号Srの周波数は、フレー
ム周波数(60Hz)と同じか、それより大きい方(例
えば600Hz等)が好ましい。
【0114】また、リフレッシュ運転時には、アクチュ
エータ部22に印加する電圧のレンジを拡大することが
好ましい。例えば通常運転時においては、発光に対応す
る電圧として−10V、消光に対応する電圧として50
Vとしたとき、リフレッシュ運転時は、発光に対応する
電圧として15V、消光に対応する電圧として−60V
とすることなどが挙げられる。
【0115】その他、リフレッシュ運転時には、通常運
転時と同等ないしそれより高い温度で動作させることが
好ましい。温度が低いとリフレッシュ効果(アクチュエ
ータ部22の変位量の低下補償)が小さくなるおそれが
あるからである。
【0116】温度を上げる方法としては、例えばリフレ
ッシュ信号Srの周波数の増加と電圧レンジの拡大等が
挙げられ、その他、冷却系の駆動停止又は出力低減、ヒ
ータの設置などが挙げられる。
【0117】なお、この発明に係る圧電/電歪アクチュ
エータの変位劣化の補償方法は、上述の実施の形態に限
らず、前記アクチュエータを使用した種々の装置におい
て適用可能であることはもちろんである。
【0118】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る圧電
/電歪アクチュエータの変位劣化の補償方法によれば、
前記アクチュエータの電極層に印加する電圧の極性を、
定期的あるいは一時的に切り換えることによって、前記
変位の大きさを維持するため、前記アクチュエータの耐
用期間を延長させることができる。
【0119】また、前記耐用期間の延長により、該アク
チュエータを使用している装置の長寿命化を実現でき、
前記装置の信頼性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る圧電/電歪アクチュエータの変位
低下の補償方法をディスプレイに適用した実施の形態例
の概略構成を示す斜視図である。
【図2】表示ユニットの構成を示す断面図である。
【図3】表示ユニットの画素構成を示す説明図である。
【図4】スペーサ層を薄くした場合の構成例を示す説明
図である。
【図5】アクチュエータ部と画素構成体の構成例を示す
断面図である。
【図6】表示素子の他の構成を示す断面図である。
【図7】ロウ電極駆動回路から出力されるオフセット電
位(バイアス電位)と、カラム電極駆動回路から出力さ
れるオン信号及びオフ信号の電位並びにロウ電極とカラ
ム電極間に加わる電圧の関係を示す表図である。
【図8】駆動装置の構成を示す回路図である。
【図9】ロウ電極駆動回路から出力されるオフセット電
位(バイアス電位)と、カラム電極駆動回路から出力さ
れるオン信号及びオフ信号の電位並びにロウ電極とカラ
ム電極間に加わる電圧の関係の他の例を示す表図であ
る。
【図10】ロウ電極駆動回路から出力されるオフセット
電位(バイアス電位)と、カラム電極駆動回路から出力
されるオン信号及びオフ信号の電位並びにロウ電極とカ
ラム電極間に加わる電圧の関係の更に他の例を示す表図
である。
【図11】図11Aは圧電/電歪層への正論理及び負論
理の電圧印加パターンに対するアクチュエータ部の変位
パターンを示す図であり、図11Bはアクチュエータ部
のヒステリシス特性を示す図であり、図11Cは正論理
の電圧印加パターンを長時間繰り返した後のアクチュエ
ータ部のヒステリシス特性を示す図であり、図11Dは
負論理の電圧印加パターンを長時間繰り返した後のアク
チュエータ部のヒステリシス特性を示す図である。
【図12】電圧極性切換回路を用いた第1及び第2の具
体例に係る方法を示す説明図である。
【図13】電圧極性切換回路を用いた第3の具体例に係
る方法を示す説明図である。
【図14】電圧極性切換回路を用いた第4の具体例に係
る方法を示す説明図である。
【図15】1日24時間を使用時間帯、非使用時間帯及
び停止時間帯に分けた例を示すタイミングチャートであ
る。
【図16】リフレッシュ運転に対応した回路構成を示す
図である。
【図17】図17Aは使用時間帯での1つのアクチュエ
ータ部に対する電圧印加波形を示す図であり、図17B
は非使用時間帯での1つのアクチュエータ部に対する電
圧印加波形を示す図である。
【図18】アクチュエータ部の変位量の変化をみる実験
例の結果を示す図である。
【符号の説明】
10…ディスプレイ 14…表示ユ
ニット 20…光導波板 22…アクチ
ュエータ部 46…圧電/電歪層 48a…ロウ
電極 48b…カラム電極 100…ヒス
テリシス特性 200…駆動装置 208…電源
部 212…電圧極性切換回路 750…信号
切換回路 Sr…リフレッシュ信号 T1…使用時
間帯 T2…非使用時間帯 T3…停止時
間帯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 9/37 H01L 41/18 101C 101D 101B (72)発明者 赤尾 隆嘉 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 (72)発明者 山本 一博 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 Fターム(参考) 2H041 AA14 AA18 AB14 AB38 AB40 AC08 AZ08 5C094 AA37 AA48 BA66 BA87 BA97 CA19 ED01 5G435 AA14 AA19 BB11 CC09 CC12 DD17 FF08

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミック基体上に、膜形成法によって形
    成される電極層と、セラミックスによって形成される圧
    電/電歪層から構成される積層型の圧電/電歪アクチュ
    エータの変位劣化の補償方法において、 前記電極層を通じて前記圧電/電歪アクチュエータに印
    加される電圧の極性を、定期的あるいは一時的に切り換
    えることを特徴とする圧電/電歪アクチュエータの変位
    劣化の補償方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の圧電/電歪アクチュエータ
    の変位劣化の補償方法において、 前記電極層を通じて圧電/電歪層に印加される電圧の発
    生源と前記電極層との間に電圧極性切換回路を設置し、
    該電圧極性切換回路を制御して前記電圧の極性を、定期
    的あるいは一時的に切り換えることを特徴とする圧電/
    電歪アクチュエータの変位劣化の補償方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の圧電/電歪アクチュ
    エータの変位劣化の補償方法において、 前記圧電/電歪アクチュエータの変位状態を監視し、 前記圧電/電歪アクチュエータの変位動作が劣化した段
    階で前記圧電/電歪アクチュエータにおける前記電圧の
    極性を切り換えることを特徴とする圧電/電歪アクチュ
    エータの変位劣化の補償方法。
  4. 【請求項4】請求項3記載の圧電/電歪アクチュエータ
    の変位劣化の補償方法において、 実使用の圧電/電歪アクチュエータとは別に監視用の圧
    電/電歪アクチュエータを設置し、 前記監視用の圧電/電歪アクチュエータの変位劣化に基
    づいて、前記実使用の圧電/電歪アクチュエータにおけ
    る前記電圧の極性を切り換えることを特徴とする圧電/
    電歪アクチュエータの変位劣化の補償方法。
  5. 【請求項5】請求項4記載の圧電/電歪アクチュエータ
    の変位劣化の補償方法において、 前記実使用の圧電/電歪アクチュエータにおける前記電
    圧の極性の切り換え指示を遠隔操作によって行うことを
    特徴とする圧電/電歪アクチュエータの変位劣化の補償
    方法。
  6. 【請求項6】請求項1又は2記載の圧電/電歪アクチュ
    エータの変位劣化の補償方法において、 タイマーを設置し、 予め変位が劣化する時期を示す複数の時間情報のうち、
    1つの時間情報とタイマーが示す時間情報とが一致した
    際に、前記圧電/電歪アクチュエータにおける前記電圧
    の極性を切り換えることを特徴とする圧電/電歪アクチ
    ュエータの変位劣化の補償方法。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれか1項に記載の圧電
    /電歪アクチュエータの変位劣化の補償方法において、 前記圧電/電歪アクチュエータは、主として該圧電/電
    歪アクチュエータの変位を利用して画像信号に応じた映
    像の表示を行うディスプレイに用いられる圧電/電歪ア
    クチュエータであり、 前記圧電/電歪アクチュエータへの電圧印加は、画像を
    表示する期間と画像を表示しない期間とでそれぞれ極性
    を切り換えて行うことを特徴とする圧電/電歪アクチュ
    エータの変位劣化の補償方法。
  8. 【請求項8】請求項7記載の圧電/電歪アクチュエータ
    の変位劣化の補償方法において、 前記画像を表示しない期間のうち、少なくとも一部の期
    間において、一定周波数のリフレッシュ信号に基づく電
    圧を前記圧電/電歪アクチュエータに印加することを特
    徴とする圧電/電歪アクチュエータの変位劣化の補償方
    法。
  9. 【請求項9】請求項8記載の圧電/電歪アクチュエータ
    の変位劣化の補償方法において、 前記リフレッシュ信号はパルス周期を有するパルス波形
    のデューティ比を有し、発光に対する周期が前記パルス
    周期の50%以下である前記デューティ比に基づいて、
    前記電圧が前記圧電/電歪アクチュエータに印加される
    ことを特徴とする圧電/電歪アクチュエータの変位劣化
    の補償方法。
  10. 【請求項10】請求項8又は9記載の圧電/電歪アクチ
    ュエータの変位劣化の補償方法において、 前記リフレッシュ信号の周波数は画像信号のフレーム周
    波数と同じか、それより大きいことを特徴とする圧電/
    電歪アクチュエータの変位劣化の補償方法。
  11. 【請求項11】請求項8〜10のいずれか1項に記載の
    圧電/電歪アクチュエータの変位劣化の補償方法におい
    て、 前記リフレッシュ信号に基づく前記圧電/電歪アクチュ
    エータへの印加電圧のレンジは、前記画像を表示する期
    間における前記圧電/電歪アクチュエータへの印加電圧
    のレンジよりも大きいことを特徴とする圧電/電歪アク
    チュエータの変位劣化の補償方法。
  12. 【請求項12】請求項8〜11のいずれか1項に記載の
    圧電/電歪アクチュエータの変位劣化の補償方法におい
    て、 前記リフレッシュ信号に基づく前記圧電/電歪アクチュ
    エータへの電圧印加時の温度は、前記画像を表示する期
    間における前記圧電/電歪アクチュエータへの印加電圧
    時の温度と同じか、それよりも高いことを特徴とする圧
    電/電歪アクチュエータの変位劣化の補償方法。
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